JP2001203190A - 半導体製造装置用部品及び半導体製造装置 - Google Patents
半導体製造装置用部品及び半導体製造装置Info
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Abstract
たって安定して使用することができる半導体製造装置用
部品及びこれを用いた半導体製造装置を提供すること。 【解決手段】 プラズマを利用した半導体製造装置に使
用される半導体製造装置用部品1において,半導体製造
装置用部品1は,CVD法により形成された炭化珪素よ
りなる炭化珪素体からなる。かつ,炭化珪素体は,X線
回折パターンにおける,(111)面のピーク強度を
A,(220)面のピーク強度をBとした場合,A/B
が1以上である。
Description
装置に使用される部品に関する。
利用した半導体製造装置が用いられる。例えば,プラズ
マエッチング装置は,露光・現像工程を経たシリコンウ
ェハをガスプラズマにさらすことにより,感光膜におけ
る感光領域のみを選択的に除去してシリコン面を露出さ
せる処理を行う。プラズマエッチング装置は,後述する
図3に示すごとく,そのチャンバ51内に配設された上
下一対の電極52,53を備えてなり,上部電極52か
ら下部電極53へ向けてガスプラズマが供給されるよう
構成されている。そして,下部電極53の上面に被処理
材としてのシリコンウェハ8を載置してガスプラズマの
照射を行うことにより,上記のシリコン面の露出処理を
行うことができる。
ミーリングを配置する必要がある。このダミーリング
は,ガスプラズマがシリコンウェハの外周部においても
均一に照射されるようにし,シリコンウェハのプラズマ
による削れ量の面内バラツキを抑え均一なエッチングを
行えるようにするためのものである。
グをはじめとして,半導体製造装置用部品は,プラズマ
処理時にプラズマの照射を受けることにより,徐々に劣
化していく。具体的には,プラズマが照射された部分が
例えば粉状に分離されて飛散したり,ガス化し,徐々に
消耗していく。また,反応生成物や飛散した粒子は,パ
ーティクルとしてシリコンウェハに付着し,これを不良
にしてしまう場合がある。
ついては,近年,パーティクル等が発生しやすいアルミ
ニウムやカーボン等の材料からパーティクルが発生しに
くい別の材料への転換が図られつつある。
化珪素焼結体やシリコン材料等が提案されている。しか
しながら,これらの材料は,アルミニウムやカーボン材
料に比べると確かにパーティクルの発生は少ないが,長
期にわたり使用していると,ガスプラズマの照射によっ
て表層の結晶粒子が脱落し,それがパーティクルの発生
原因となる。
品は,長期にわたって安定して使用することができなか
った。本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされた
もので,シリコンウェハを汚染することなく長期にわた
って安定して使用することができる半導体製造装置用部
品及びこれを用いた半導体製造装置を提供しようとする
ものである。
した半導体製造装置に使用される半導体製造装置用部品
において,該半導体製造装置用部品は,CVD法により
形成された炭化珪素よりなる炭化珪素体からなり,か
つ,該炭化珪素体は,X線回折パターンにおける,(1
11)面のピーク強度をA,(220)面のピーク強度
をBとした場合,A/Bが1以上であることを特徴とす
る半導体製造装置用部品にある。
記半導体製造装置用部品は,CVD法により形成された
炭化珪素体(CVD−SiC体という)よりなり,か
つ,そのX線回折パターンにおける上記A/Bを1以上
としたことである。
にCVD法により炭化珪素を生成させ,これを上記半導
体製造装置用部品の必要厚みまで成長させ,その後上記
基板から分離することにより得ることができる。もちろ
ん,形成後に切削等により形状を仕上げることができ
る。
回折パターンは,(111)面のピーク強度をA,(2
20)面のピーク強度をBとした場合,A/Bが1以上
である。即ち,(111)面で配向した結晶が(22
0)面で配向した結晶よりも多くなっている。
本発明の半導体製造装置用部品は,CVD法により形成
した炭化珪素体(CVD−SiC体)よりなる。このC
VD−SiC体は,従来用いられていた高純度炭化珪素
焼結体と比べると,高純度性,緻密性の点で優れたSi
Cとすることができる。そのため,このCVD−SiC
体よりなる半導体製造装置用部品は,プラズマが照射さ
れた際の結晶粒子の脱落を従来よりも抑制することがで
き,パーティクルの発生を従来よりも低減することがで
きる。また消耗による劣化が従来よりも抑制されるの
で,その耐久性が大幅に向上する。特にβ−SiCの結
晶構造を持つと,硬度が増し,高温強度もα型に比べて
増加する。
ごとく,X線回折パターンの上記ピーク強度A,BがA
/Bが1以上となるような結晶構造を有している。(1
11)面に配向した結晶は(220)面に配向した結晶
と比べて結晶粒が小さく緻密であるという特徴を有して
いる。そのため,(111)面に配向した結晶を(22
0)面に配向した結晶よりも多くすることにより,全体
の結晶構造を緻密化することができ,また,万一パーテ
ィクルとして飛散した場合においてもその大きさを小さ
くすることができる。
は,その全体をCVD−SiC体により構成してある。
そのため,上記半導体製造装置用部品においては,交換
時期を判断する場合において,例えばその厚みのみを管
理するだけでよく,管理を容易にすることができる。
Bは9以上であることが好ましい。これにより,上述し
た結晶の微細化およびパーティクルの微細化という効果
をさらに高めることができる。
した半導体製造装置に使用される半導体製造装置用部品
において,該半導体製造装置用部品は,CVD法により
形成された炭化珪素よりなる炭化珪素体からなり,か
つ,該炭化珪素体は,X線回折パターンにおける,(1
11)面のピーク強度をA,(220)面のピーク強度
をBとした場合,A/Bが1未満であることを特徴とす
る半導体製造装置用部品にある。
記半導体製造装置用部品はCVD法により形成された炭
化珪素体(CVD−SiC体)よりなり,かつ,そのX
線回折パターンにおける上記A/Bを1未満としたこと
である。即ち,(111)面で配向した結晶よりも,
(220)面で配向した結晶の割合が多くなっている。
本発明の半導体製造装置用部品は,上記のごとく,X線
回折パターンの上記ピーク強度A,BがA/Bが1未満
となるような結晶構造のCVD−SiC体よりなる。
(220)面に配向した結晶は(111)面に配向した
結晶と比べて結晶粒が大きく丸みがあり,耐消耗性が高
いという特徴を有している。そのため,(220)面に
配向した結晶を(111)面に配向した結晶よりも多く
することにより,全体の耐消耗性をさらに向上させるこ
とができる。特にβ−SiCの結晶構造を持つと,硬度
が増し,高温強度もα型に比べて増加する。その他は上
述した請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
Bは0.1未満であることが好ましい。即ち,上記(2
20)面に配向した結晶の割合を(111)面に配向し
た場合よりも上記X線回折パターンピーク強度の評価に
おいて10倍を超えるようにすることが好ましい。これ
により,上述した耐消耗性の向上効果をさらに高めるこ
とができる。
体製造装置用部品は,上記半導体製造装置においてシリ
コンウェハの外周に配置されるダミーリングとすること
ができる。この場合には,非常に耐久性に優れたダミー
リングを得ることができ,これを用いることにより,品
質に優れたシリコンウェハを製造することができる。
いずれか一項に記載の半導体製造装置用部品を用いたこ
とを特徴とする半導体製造装置にある。本発明の半導体
製造装置は,上記の優れた半導体製造装置用部品を用い
ているので,品質に優れたシリコンウェハを長期間安定
して作製することができる。
き,図1〜図3を用いて説明する。本例では,図3に示
すごとく,半導体の製造工程において,露光・現像工程
を経たシリコンウェハ8をガスプラズマにさらすことに
より,感光膜における感光領域のみを選択的に除去して
シリコン面を露出させる処理を行うためのプラズマエッ
チング装置5に用いる半導体製造装置用部品であるダミ
ーリング1の例を示す。
すごとく,CVD法により形成された炭化珪素よりなる
炭化珪素体(CVD−SiC体)からなる。かつ,この
炭化珪素体は,X線回折パターンにおける,(111)
面のピーク強度をA,(220)面のピーク強度をBと
した場合,A/Bが9以上となるようにした。ダミーリ
ング1の全体形状は,リング形状を有していると共に,
その内周部上面にシリコンウェハ8を保持するための凹
部19を有している。
は,まず,等方性黒鉛材料(イビデン株式会社製,商品
名T−4)を,外径φ260mm,厚み5mmに旋盤加
工し,次いで2000℃ハロゲンガス雰囲気にて高純度
化処理し,黒鉛よりなる基材を作製した。この基材の表
面に,CVD法により,温度1350℃,真空度150
Torrの条件下,反応ガスとしてメチルクロロシラン
(濃度15%),キャリアガスとして水素を供給し,熱
分解させることにより,厚み4mmのβ−SiCの結晶
構造を持つCVD−SiC層を形成した。
し,CVD−SiC体とした。次に,これを機械加工す
ることにより,外径φ250mm,内径φ190mm,
厚み3mmのダミーリング1を得た。
体のX線回折を行った。その結果を図4に示す。同図は
横軸に2θ(°)を,縦軸に強度をとったものである。
同図に示すごとく,本例のダミーリング1を構成するC
VD−SiC体は,(111)面のピーク強度をA,
(220)面のピーク強度をBとした場合,A/Bが9
以上となっていた。
結晶構造をSEMにより観察し,その表面像を撮影し
た。そのSEM写真(倍率1000倍)を図面代用写真
として図5に示す。同図より知られるごとく,上記CV
D−SiC体tは(111)面に配向した結晶構造を示
しており,微細な結晶構造を有していることがわかる。
マエッチング装置5につき,図3を用いて簡単に説明す
る。本例のプラズマエッチング装置5は,同図に示すご
とく,円筒状のチャンバ51内に配設された上下一対の
電極52,53を備えてなり,上部電極52から下部電
極53へ向けてガスプラズマが供給されるよう構成され
ている。また,チャンバー51の側面には,内部を真空
引きするための排気口514を設けてある。
ン,アルミニウム,カーボン等の材料よりなり構成され
ており,上方から供給されるガスを電極間に導くための
貫通穴521を多数設けてなる。また,上電極52は,
チャンバー51から内方へ突出させた支持リング512
に係合させて配置してある。
されており,中央に凸部531を設け,その周囲に上記
ダミーリング1を配置するための窪み部532をリング
状に設けてある。そして,上記ダミーリング1は,上記
凸部531を囲うように上記窪み部532にセットして
使用する。また,シリコンウェハ8は,図2,図3に示
すごとく,ダミーリング1の凹部19に保持される。
いて,実際にシリコンウェハ8を処理し,ダミーリング
1の耐久性および得られたシリコンウェハ8の品質につ
いて評価した。その結果,従来と同様の条件でプラズマ
エッチング処理を行ったところ,ダミーリング1の消耗
の進行は遅く,優れた耐久性を示し,かつ,得られるシ
リコンウェハ8の品質も,パーティクル等のない優れた
ものであった。
えて,(220)面に強く配向したCVD−SiC体を
用いた例である。具体的には,本例のCVD−SiC体
の結晶構造は,X線回折パターンにおける,(111)
面のピーク強度をA,(220)面のピーク強度をBと
した場合,A/Bが0.1未満となるようにした。
グを作製するあたっては,実施形態例1と同様にCVD
法により行った。ただし,処理条件は,温度1300
℃,真空度200Torrの条件下,反応ガスとしてメ
チルクロロシラン(濃度9%),キャリアガスとして水
素を供給し,熱分解させることにより,β−SiCの結
晶構造を持つCVD−SiC層を形成した。その他は実
施形態例1と同様とした。
線回折を行った。その結果を図6に示す。同図の横軸と
縦軸は図4と同様である。同図に示すごとく,本例のC
VD−SiC体は,(111)面のピーク強度をA,
(220)面のピーク強度をBとした場合,A/Bが
0.1未満となっていた。
晶構造をSEMにより観察し,その表面像を撮影した。
そのSEM写真(倍率1000倍)を図面代用写真とし
て図7に示す。図7より知られるごとく,本例のCVD
−SiC体は(220)面に強く配向した結晶構造を示
しており,丸みを帯びた結晶構造を有していることがわ
かる。
マエッチング装置5を用いて,実際にシリコンウェハ8
を処理し,ダミーリング1の耐久性および得られたシリ
コンウェハ8の品質について評価した。その結果,従来
と同様の条件でプラズマエッチング処理を行ったとこ
ろ,ダミーリング1の消耗の進行は遅く,優れた耐久性
を示し,かつ,得られるシリコンウェハ8の品質も,パ
ーティクル等のない優れたものであった。
する)と実施形態例2のダミーリング(実施例E2とす
る)の特徴を明確にすべく,耐消耗性および発生するパ
ーティクルの大きさを測定する試験を行った。また,比
較のために,全体が高純度炭化珪素焼結体よりなるダミ
ーリング(比較例C1)を準備し,同様に試験を行っ
た。
5を用いて,減圧下,1500Wの出力,ガスとしてC
4F8,Ar,O2,COを所定条件にて導入し,50時
間プラズマを照射して行った。そして,ダミーリングの
消耗量を測定すると共に,ダミーリング20から飛散し
たパーティクルの大きさをシリコンウェハ上で測定し
た。
施例E2が最も少なく,次に実施例E1が少なく,比較
例C1が最も多いという結果が得られた。比較例C1と
の差は,構成材料がCVD−SiC体であることによる
効果が明確に現れた結果と考えられる。また,実施例E
1とE2との差は,結晶構造の違いによるものと考えら
れる。そして,耐消耗性の点では,X線回折パターンに
おける,(111)面のピーク強度Aと(220)面の
ピーク強度をBの関係が,A/Bが1未満(0.1未
満)にある方が有利であることがわかる。
1が最も小さく,次に,E2が小さく,C1が最も大き
い結果となった。ここで実施例E1とE2との差は,結
晶構造の違いによるものと考えられる。そして,パーテ
ィクルの大きさを小さくする点では,X線回折パターン
における,(111)面のピーク強度Aと(220)面
のピーク強度をBの関係が,A/Bが1以上(9以上)
にある方が有利であることがわかる。
せ,パーティクルの発生量を抑制する点においては,実
施例E1,E2は,比較例C1に対して優れた効果を発
揮する。そして,さらに,耐消耗性を重視ししたい場合
には実施例E2を使用し,一方,パーティクルの大きさ
を小さくする点を重視したい場合には実施例E1を使用
することがより有効であることがわかる。
ンウェハを汚染することなく長期にわたって安定して使
用することができる半導体製造装置用部品及びこれを用
いた半導体製造装置を提供することができる。
(ダミーリング)の断面図。
(ダミーリング)およびシリコンウェハの斜視図。
置の構成を示す説明図。
線回折パターンを示す説明図。
晶構造を示す図面代用SEM写真。
線回折パターンを示す説明図。
の結晶構造を示す図面代用SEM写真。
Claims (6)
- 【請求項1】 プラズマを利用した半導体製造装置に使
用される半導体製造装置用部品において,該半導体製造
装置用部品は,CVD法により形成された炭化珪素より
なる炭化珪素体からなり,かつ,該炭化珪素体は,X線
回折パターンにおける,(111)面のピーク強度を
A,(220)面のピーク強度をBとした場合,A/B
が1以上であることを特徴とする半導体製造装置用部
品。 - 【請求項2】 請求項1において,上記A/Bは9以上
であることを特徴とする半導体製造装置用部品。 - 【請求項3】 プラズマを利用した半導体製造装置に使
用される半導体製造装置用部品において,該半導体製造
装置用部品は,CVD法により形成された炭化珪素より
なる炭化珪素体からなり,かつ,該炭化珪素体は,X線
回折パターンにおける,(111)面のピーク強度を
A,(220)面のピーク強度をBとした場合,A/B
が1未満であることを特徴とする半導体製造装置用部
品。 - 【請求項4】 請求項3において,上記A/Bは0.1
未満であることを特徴とする半導体製造装置用部品。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
上記半導体製造装置用部品は,上記半導体製造装置にお
いてシリコンウェハの外周に配置されるダミーリングで
あることを特徴とする半導体製造装置用部品。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の半
導体製造装置用部品を用いたことを特徴とする半導体製
造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000012180A JP2001203190A (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | 半導体製造装置用部品及び半導体製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000012180A JP2001203190A (ja) | 2000-01-20 | 2000-01-20 | 半導体製造装置用部品及び半導体製造装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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