JP2001202647A - 受光ユニットおよびこの受光ユニットを備えた光ピックアップならびに光学式再生装置、光学式記録装置 - Google Patents

受光ユニットおよびこの受光ユニットを備えた光ピックアップならびに光学式再生装置、光学式記録装置

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JP2001202647A
JP2001202647A JP2000345840A JP2000345840A JP2001202647A JP 2001202647 A JP2001202647 A JP 2001202647A JP 2000345840 A JP2000345840 A JP 2000345840A JP 2000345840 A JP2000345840 A JP 2000345840A JP 2001202647 A JP2001202647 A JP 2001202647A
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Akio Yoshikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック形状やトラックピッチが異なる複数
種類の光記録媒体に対して記録または再生が可能な光ピ
ックアップを提供する。 【解決手段】 レーザビームを、メインビーム、先行サ
ブビームおよび後行サブビームの3本のビームに分割し
て光記録媒体4に照射し、当該光記録媒体により反射さ
れた戻り光のそれぞれをさらに4本のビームに分割する
ホログラム光学素子23を有し、各分割されたビーム
を、第1〜第4メイン受光素子、第1〜第4先行サブ受
光素子および第1〜第4後行サブ受光素子を有する受光
ユニット10で受光する。これらの受光素子の検出信号
の組み合わせにより検出される3種類のトラッキング誤
差信号のうち、再生する光ディスクの種類に最適なトラ
ッキング誤差信号を選択すれば、当該光記録媒体4に対
するトラッキングサーボを正確に実行することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体からの
情報を読み取る光学式再生装置、光記録媒体に情報を書
き込む光学式記録装置、および光ピックアップ、受光ユ
ニットに関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体には、記録密度の違い等によ
り複数の規格が存在する。近年では異なる物理フォーマ
ットの光記録媒体に対し、1つの光学式再生装置を用い
て必要な情報を再生することが要求されている。記録密
度が異なる複数の光記録媒体に対応して光記録媒体に書
き込まれた情報の再生を行う光学式再生装置として、特
開平9−180212号公報に開示されている光学式再
生装置がある。
【0003】この光学的再生装置では、光記録媒体に反
射された戻り光を受ける受光ユニットにおいて、3ビー
ム法に必要な受光信号群と位相比較法に必要な受光信号
群とを得る為に複数の受光素子を備える。ここで、3ビ
ーム法、位相比較法は、それぞれトラッキングサーボに
用いられるトラッキング誤差信号を検出する方式であ
る。3ビーム法は、従来のCD−ROMに適用され、位
相比較法は高密度の光記録媒体(DVD−ROM)に適
用される。
【0004】光学式再生装置では、光記録媒体が高密度
であるか高密度でないかの指定を受け、高密度と指定さ
れた場合は位相比較法により、高密度でないと指定され
た場合は3ビーム法によりトラッキング誤差信号を検出
し、検出したトラッキング誤差信号によりトラッキング
サーボを行なう。このようにして、3ビーム法によるト
ラッキング誤差信号の検出と位相比較法によるトラッキ
ング誤差信号の検出の一方を選択することにより、CD
−ROMなどの光記録媒体と、さらに記録密度の高い光
記録媒体(例えばDVD)とに対応することを可能にし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術における光学式再生装置によれば、例えば、CD
−ROMとDVD−ROMというように記録密度が異な
る光記録媒体に対応することができるが、さらに別の光
記録媒体には対応することが困難であるという問題があ
る。
【0006】すなわち、近年では、トラック形状の違い
(ピット列であるか連続溝であるか)やトラックピッチ
の違いなどにより、物理的なフォーマットの異なる多種
類の光記録媒体ものが存在するが、従来の光学的再生装
置ではこのような多種類の光記録媒体に対応することは
困難であり、それらの光記録媒体の種類に応じて複数台
の光学式再生装置を要することになる。これは大変不経
済であり、このような不都合は、光記録媒体に情報を書
き込む光学式記録装置の場合についても生じる。
【0007】本発明の第1の目的は、トラック形状やト
ラックピッチが異なる多種類の光記録媒体の再生または
記録に最適な受光ユニットを提供することである。ま
た、本発明の第2の目的は、そのような受光ユニットを
備え、多種類の光記録媒体を再生または記録の可能な光
ピックアップを提供することである。さらに、本発明の
第3の目的は、上記複数種類の光記録媒体の再生に最適
な光学的再生装置を提供することである。さらに、ま
た、本発明のを第4の目的は、上記多種類の光記録媒体
への記録に最適な光学的記録装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の目的は、レーザビ
ームを光記録媒体に照射し、当該光記録媒体により反射
された戻り光を受光する光ピックアップに使用される受
光ユニットであって、前記光ピックアップは、前記レー
ザビームを、メインビーム、先行サブビーム、後行サブ
ビームに分割して光記録媒体に照射し、当該光記録媒体
により反射された戻り光のそれぞれを、第1〜第4メイ
ンビーム、第1〜第4先行サブビームおよび第1〜第4
後行サブビームに分割するように構成されており、前記
受光ユニットは、前記第1〜第4メインビームの各々を
受光する第1〜第4メイン受光素子と、前記第1〜第4
先行サブビームの各々を受光する第1〜第4先行サブ受
光素子と、前記第1〜第4後行サブビームの各々を受光
する第1〜第4後行サブ受光素子とを備えることによっ
て達成される。
【0009】このような構成を有する受光ユニットによ
れば、複数の受光素子群の受光信号を組み合わせること
により3つ以上の異なるトラッキング誤差信号の検出が
可能となり、当該受光素子を搭載した光ピックアップに
おいて、多様な記録媒体の種類に応じたトラッキング誤
差信号に基づき、的確なトラッキングサーボを実行する
ことができる。
【0010】ここで、前記第1〜第4のメイン受光素子
は、ほぼ直線上に配列され、各第1〜第4のメイン受光
素子は、当該配列方向と直交する方向に配設された少な
くとも2つの受光部を含む構成してもよく、さらに、受
光ユニットが第1〜第4のメイン受光素子の各受光部、
第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後行サ
ブ受光素子の各々に接続された信号線からなりプッシュ
プル法を実行するための受光信号を伝送する第1の配線
群と、第1〜第4のメイン受光素子の受光部の各々に接
続された信号線からなり位相比較法を実行するための受
光信号を伝送する第2の配線群と、第1〜第4の先行サ
ブ受光素子及び第1〜第4の後行サブ受光素子の各々に
接続された信号線からなり3ビーム法を実行するための
受光信号を伝送する第3の配線群を備えるようにしても
よい。
【0011】この構成によれば、第1〜第3の配線群か
らトラッキング誤差信号検出法としてプッシュプル法、
位相比較法及び3ビーム法の3つを実行するのに適した
受光信号群を出力することができる。また、さらに受光
ユニットが、第1配線群からの受光信号に基づいてプッ
シュプル法による第1トラッキング誤差信号を生成する
第1回路と、第2配線群からの受光信号に基づいて位相
比較法による第2トラッキング誤差信号を生成する第2
回路と、第3配線群からの受光信号に基づいて3ビーム
法による第3トラッキング誤差信号を生成する第3回路
とを備えるようにしてもよい。
【0012】この構成によれば、第1〜第3の回路によ
り、受光ユニットにおいてプッシュプル法、位相比較法
及び3ビーム法による第1〜第3のトラッキング誤差信
号を独立に生成することができる。また、上記第2の目
的は、レーザビームを光記録媒体に照射し、当該光記録
媒体により反射された戻り光を受光する光ピックアップ
であって、レーザビームを射出する半導体レーザ素子
と、前記半導体レーザ素子からのレーザビームをメイ
ンビーム、先行サブビーム及び後行サブビームに分割す
る第1回折格子と、第1回折格子により分割されたメ
インビーム、先行サブビーム及び後行サブビームを光記
録媒体に収束させるレンズと、第1回折格子とほぼ平
行に設けられ、光記録媒体からの戻り光のそれぞれを左
右に2分割し、左分割光と右分割光のそれぞれを2分割
することにより、第1〜第4メインビーム、第1〜第4
先行サブビームおよび第1〜第4後行サブビームを生成
する第2回折格子と、第1〜第4メインビームのそれ
ぞれ受光する第1〜第4メイン受光素子と、第1〜第4
先行サブビームのそれぞれを受光する第1〜第4の先行
サブ受光素子と、第1〜第4後行サブビームのそれぞれ
を受光する第1〜第4の後行サブ受光素子とからなる受
光ユニットとを備え、第1〜第4メイン受光素子と第1
〜第4の先行サブ受光素子と第1〜第4の後行サブ受光
素子の受光面は、ほぼ同一の平面上にあり、前記受光ユ
ニットは、当該受光面が前記第1回折格子とほぼ平行と
なるように配設されることによって達成される。
【0013】これによれば、受光素子群の受光信号を組
み合わせることにより、本受光ユニットを備える光学的
再生装置は複数の異なるトラッキング誤差信号の検出方
法を適用することができるので、トラック形状やトラッ
クピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対応できる光
ピックアップを得ることができる。また、第3の目的
は、トラッキング誤差信号により光ピックアップをトラ
ッキングサーボしながら光記録媒体に記録された情報を
読み取って再生する光学式再生装置であって、互いに異
なる方法により第1〜第3のトラッキング誤差信号を検
出する検出手段と、トラッキングサーボオフ時に検出さ
れる第1〜第3トラッキング誤差信号の各振幅レベルに
応じて第1〜第3トラッキング誤差信号のうちトラッキ
ングサーボに適したトラッキング誤差信号を判定する判
定手段と、前記判定手段による判定結果に従って第1〜
第3のトラッキング誤差信号から1つをトラッキングサ
ーボ用に選択する選択手段とを備えることによって達成
される。
【0014】上記のように受光ユニットの受光素子群の
受光信号を組み合わせることにより、複数の異なるトラ
ッキング誤差信号の検出方法を適用することができるの
で、その中から光記録媒体の種類に応じた最適な検出方
法を選択することにより、光ピックアップのトラッキン
グ制御を的確に行うことができ、光記録媒体の情報を精
度よく再生することができる。
【0015】また、第4の目的は、トラッキング誤差信
号により光ピックアップをトラッキングサーボしながら
光記録媒体に情報を記録する光学式記録装置であって、
互いに異なる方法により第1〜第3のトラッキング誤差
信号を検出する検出手段と、トラッキングサーボオフ時
に検出される第1〜第3トラッキング誤差信号の各振幅
レベルに応じて第1〜第3トラッキング誤差信号のうち
トラッキングサーボに適したトラッキング誤差信号を判
定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に従っ
て第1〜第3のトラッキング誤差信号から1つをトラッ
キングサーボ用に選択する選択手段とを備えることによ
って達成される。
【0016】上記受光ユニットの受光素子群の受光信号
を組み合わせることにより、複数の異なるトラッキング
誤差信号の検出方法を適用することができるので、その
中から光記録媒体の種類に応じた最適な検出方法を選択
することにより、光ピックアップのトラッキング制御を
的確に行うことができ、光記録媒体に情報を精度よく記
録することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態> <概略構成>図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る光学式記録再生装置の主要部の構成を示すブロック図
である。
【0018】この光学的記録再生装置は、光ピックアッ
プ1、焦点誤差演算回路28、差動プッシュプル回路2
9、位相比較演算回路30、3ビーム演算回路31、判
定回路301、選択回路302、トラッキングサーボ回
路303、ディスクモータ305、ディスクモータ制御
回路306、トラバースモータ制御回路307、レーザ
制御部308、情報信号検出回路309および信号処理
回路310などからなる。
【0019】光記録媒体4は、ディスクモータ305に
より所定の回転速度で回転される。光ピックアップ1
は、ステッピングモータなどからなるトラバースモータ
311を駆動源とする公知のスライド送り機構(不図
示)により光記録媒体4の半径方向に移動され、当該光
記録媒体4の情報を読み取り、あるいは光記録媒体4に
情報を書き込むように構成される。
【0020】情報信号検出回路309は、光ピックアッ
プ1からの検出信号から情報信号とアドレス信号(サブ
コーディング)を検出し、情報信号を外部に出力すると
共に、アドレス信号をディスクモータ制御回路306お
よびトラバースモータ制御回路307に送出する。ディ
スクモータ制御回路306とトラバースモータ制御回路
307は、上記アドレス信号に基づき、ディスクモータ
305とスライド送り機構のトラバースモータ311を
制御し、光ピックアップ1のレーザビームLBが光記録
媒体4の情報記録列を適切にトレースするようにしてい
る。
【0021】光ピックアップ1の内部には、レーザビー
ムを3ビーム(メインビーム、先行サブビーム、後行サ
ブビーム)に分割して光ディスクに照射し、光ディスク
に反射された戻り光のそれぞれを4分割し、第1〜第4
メインビーム、第1〜第4先行サブビームおよび第1〜
第4後行サブビームに分割するように構成された光学系
と、当該光学系により分割された各戻り光をそれぞれ受
光する受光ユニットが設けられている。
【0022】上記受光ユニットは、後述の図4に示すよ
うに第1〜第4メインビームの各々を受光する第1〜第
4メイン受光素子(18b−d、19b−d、20bー
d、21bーd)と、第1〜第4先行サブビームの各々
を受光する第1〜第4先行サブ受光素子(18a、19
a、20a、21a)と、第1〜第4後行サブビームの
各々を受光する第1〜第4後行サブ受光素子(18d、
19d、20d、21d)とからなる。第1メイン受光
素子は、中央部分の受光素子エレメント18cと、その
両側の受光素子エレメント18b、18dとに3分割さ
れている。これは、焦点誤差検出法としていわゆるSS
D(Spot Size Detection)法を採用しているからであ
る。
【0023】焦点誤差演算回路28は、上記第1〜第4
メイン受光素子から得られる受光信号群を用いてSSD
法により焦点誤差信号を検出する。この焦点誤差信号の
検出は、光記録媒体の種別に依存しない、すなわち異な
るトラック密度や異なるトラック形状に対応することが
できる。差動プッシュプル回路29は、第1〜第4メイ
ン受光素子、第1〜第4先行サブ受光素子および第1〜
第4後行サブ受光素子から得られる受光信号群を用いて
いわゆる差動プッシュプル法によりトラッキング誤差信
号を検出する。差動プッシュプル法によるトラッキング
誤差信号の検出は、高密度の光記録媒体や追記型の光記
録媒体に適している。
【0024】位相比較演算回路30は、第1〜第4メイ
ン受光素子から得られる受光信号群を用いていわゆる位
相比較法によりトラッキング誤差信号を検出する。位相
比較法によるトラッキング誤差信号の検出は、レーザビ
ームの波長の4分の1(λ/4)の位相深さを有するピッ
トを有する光記録媒体に適している。3ビーム演算回路
31は、第1〜第4先行サブ受光素子および第1〜第4
後行サブ受光素子から得られる受光信号群を用いていわ
ゆる3ビーム法によりトラッキング誤差信号を検出す
る。3ビーム法によるトラッキング誤差信号の検出は、
ピット列または連続溝からなるトラック形状の光記録媒
体に適している。
【0025】判定回路301は、新たに光記録媒体が装
着されたときトラッキングサーボ回路303をオフにし
かつ光記録媒体が回転した状態で、差動プッシュプル回
路29、位相比較演算回路30、3ビーム演算回路31
からそれぞれのトラッキング誤差信号を得て、それぞれ
の振幅レベルがしきい値を越えているトラッキング誤差
信号を最適と判定し、最適と判定されたトラッキング誤
差信号を選択するよう選択回路302を制御し、トラッ
キングサーボ回路303をオンにする。
【0026】判定回路301がトラッキングサーボがオ
フの状態でかつ回転している状態におけるトラッキング
誤差信号の振幅レベルを用いて判定しているのは、光記
録媒体そのものの偏心や装着による偏心によってレーザ
ビームのスポットが複数本のトラックを往復するように
横断するので、トラッキング誤差信号が、適切な検出方
式では一定レベル以上の振幅をもつ正弦波状の信号とな
り、不適切な検出方式では振幅レベルの小さい正弦波状
あるいは直流に近い信号となるからである。選択回路3
02は、差動プッシュプル回路29、位相比較演算回路
30、3ビーム演算回路31からの各トラッキング誤差
信号が入力され、判定回路301の判別結果に従って何
れか1つを選択する。
【0027】トラッキングサーボ回路303は、選択回
路302により選択されたトラッキング誤差信号を用い
てトラッキングサーボを行なう。フォーカスサーボ回路
304は、焦点誤差演算回路28から入力される焦点誤
差信号を用いてフォーカスサーボを行なう。このように
差動プッシュプル回路29、位相比較演算回路30、3
ビーム演算回路31からのトラッキング誤差信号に基づ
いて光記録媒体の種別を判定回路301により判別し
て、適切なトラッキング誤差信号を選択することにより
複数種類の光記録媒体に対応することが可能となる。
【0028】光学式記録再生装置は、上述のようなトラ
ッキングサーボやフォーカシングサーボを実行しつつ、
光記録媒体4の情報を再生し、あるいは光記録媒体4に
情報を記録する。光記録媒体4の情報を再生する場合に
は、光ピックアップ1内部の受光ユニットからの信号を
情報信号検出回路309で処理して再生信号として出力
する。また、光記録媒体4に情報を記録する際には、外
部から入力された情報を信号処理回路310で光記録媒
体への記録に適した信号形態に変換し、レーザ制御部3
08に送出される。レーザ制御部308は、当該信号に
基づき再生時よりも高い光出力で光ピックアップ1内部
の半導体レーザ素子を駆動して、光記録媒体4に情報を
記録させる。
【0029】なお、光ピックアップ1は、後述するよう
に波長の異なる2種類の半導体レーザを備えており、レ
ーザ制御部308は、判定回路301からの指示に基づ
き、光記録媒体の種類に応じて適切な波長の半導体レー
ザを選択し駆動するように構成されている。 <光ピックアップの構成>図2は、上記光ピックアップ
1の構成を示す縦断面図である。同図に示すように光ピ
ックアップ1は、光学基台100に、受光部15、固定
部材101、コリメータレンズ5、ミラー104および
ヨーク106が搭載される。そして、対物レンズ6を搭
載する可動部材103が、複数本の支持部材102を介
して上記固定部材101に保持されている。本実施の形
態では、支持部材102は、弾性を有する金属ワイヤか
らなり、その本数は4本であり、図2は断面図であるた
め、奥側の2本のみが見えている。これにより対物レン
ズ6が光学基台100に対して、対物レンズ6の光軸に
平行な方向(フォーカシング方向)および、紙面に垂直
な方向(トラッキング方向)に変位可能なように構成さ
れる。
【0030】コイル部105は、トラッキングコイルと
フォーカシングコイルの2組のコイルからなり、ヨーク
106に保持された1組の磁石107により形成される
磁界中で、上記コイル部105に電流を通ずることによ
りローレンツ力が生じ、可動部材103がフォーカシン
グ方向もしくはトラッキング方向に駆動されるように構
成されている。
【0031】受光部15は、ホログラム光学素子23
と、2種類の半導体レーザ素子17a,17bからなる
半導体レーザ部17や複数の受光素子を有する受光ユニ
ット10を備えている。いずれか一方の半導体レーザ素
子17a(もしくは17b)から射出されたレーザビー
ムLBは、コリメータレンズ5により平行光にされ、固
定部材101のほぼ中央に形成された切欠き101aを
通過し、その後、ミラー104で光路を上方に変更さ
れ、さらに対物レンズ6により収束されて、光記録媒体
4の記録面に集光される。同記録面で反射した光は戻り
光として、上記光路を逆進し、受光部15の第1〜第4
の受光素子ユニット18〜21により検出される。
【0032】この検出信号により、上述のトラッキング
誤差信号および焦点誤差信号が生成され、トラッキング
サーボ回路303、フォーカスサーボ回路304からの
サーボ信号によりコイル部105が駆動されて対物レン
ズ6が適切な位置に移動し、これによりレーザビームL
Bが光記録媒体4の情報記録列を精度よくトレースする
ように構成されている。
【0033】なお、本実施の形態では、支持部材102
は、コイル部105のトラッキングコイルとフォーカシ
ングコイルへの給電路も兼ねており、これにより他のリ
ード線を可動部材103から外部に導出させる必要がな
くなって当該可動部材103を円滑に移動させることが
可能となり、光記録媒体4の情報記録列への追随性を向
上することができる。 <光学系の構成>図3は、光ピックアップ1の光学系主
要部の構成を示す概略断面図である。簡略化のため図2
におけるミラー104などは省略して示してある。
【0034】ここで、対物レンズ6は、例えば、2焦点
レンズ等のCD/DVD互換のレンズである。一例とし
ては、対物レンズ6の中央部分に、0次回折光と1次回
折光とに分けるホログラム領域を備え、0次回折光(透
過光)と1次回折光とで焦点距離及び開口率を異にする
ように形成される。受光部15は、枠体16と、枠体1
6の底に配置された半導体レーザ素子17a、17b
と、枠体16の底に配置されかつ半導体レーザ素子17
a、17bの両側に配置された4つの受光素子ユニット
18〜21からなる受光ユニット10と、枠体16を覆
う、硝子や樹脂等の透明材料により成形された透明基板
22と、透明基板22の上に載置されたホログラム光学
素子23とからなる。
【0035】半導体レーザ素子17aは赤色レーザビー
ム(波長約650nm)を、半導体レーザ素子17bは赤
外レーザビーム(波長約800nm)を出射する。半導体
レーザ素子17a、17bは光記録媒体の種別やトラッ
ク形状・トラック密度に応じて一方が選択される。ま
た、このように波長の異なる2種類の半導体レーザを選
択することにより各トラッキング誤差信号の検出方法に
おいて2種類のトラッキング誤差信号を検出させること
ができ、より多くの種類の光記録媒体に対応することが
できる。詳しくは後述する。
【0036】ホログラム光学素子23は、半導体レーザ
素子17a、17b側の表面に光分割ホログラム24
を、光記録媒体4側の表面に戻り光用ホログラム25を
有し、半導体レーザ素子17a、17bからの出射光の
光路上には設けられる。光分割ホログラム24は、半導
体レーザ素子17a(17b)から出射される光ビーム
をメインビーム、先行サブビーム、後行サブビームに3
分割する。分割された3本のビームは、コリメータレン
ズ5および対物レンズ6を通って光記録媒体4に照射さ
れ、戻り光用ホログラム25に戻る。
【0037】戻り光用ホログラム25は、メインビー
ム、先行サブビーム、後行サブビームそれぞれの戻り光
について、4分割すなわち左半分の+1次回折光と−1
次回折光、右半分の+1次回折光と−1次回折光に分割
する。また、半導体レーザ素子17a(17b)からの
出射光の主光線と、コリメータレンズ5の光軸と、対物
レンズ6の光軸とが一致している。図3および以下の図
面において、半導体レーザ素子17a(17b)から出
射される光ビームは一点鎖線で、戻り光は破線で表され
ている。半導体レーザ素子17a(17b)から出射さ
れる光ビームは、ホログラム光学素子23によりメイン
ビーム、先行サブビーム、後行サブビームに3分割され
る。さらにメインビーム、先行サブビーム、後行サブビ
ームそれぞれの戻り光は、ホログラム光学素子23によ
り4分割、すなわち左半分の+1次回折光と−1次回折
光、右半分の+1次回折光と−1次回折光に分割され
る。 <受光ユニット>枠体16の底面には、半導体レーザ部
17と4つの受光素子ユニット18〜21とからなる受
光ユニット10が設けられている。図4は、当該受光ユ
ニット10を上方から見たときの平面図である。
【0038】同図に示すように、受光ユニット10にお
いて、半導体レーザ部17と4つの受光素子ユニット1
8〜21とは、半導体レーザ部17によるレーザビーム
の出射方向側から見て、図4に示すように、左側より受
光素子ユニット18、受光素子ユニット19、半導体レ
ーザ部17、受光素子ユニット20、受光素子ユニット
21の順に配列されている。半導体レーザ部17は、波
長の異なるレーザビームを射出する半導体レーザ素子1
7a、17bからなることは上述の通りである。
【0039】受光素子ユニット18〜21のそれぞれ
は、受光素子ユニットの配列方向とは直角の方向に同程
度の大きさの3つの受光素子を配列させた構成である。
ただし受光素子ユニット18の中央にある受光素子は、
受光素子ユニット18〜21の配列とは直角の方向にさ
らに3分割されている。受光素子ユニット18において
受光素子ユニット18〜21の配列方向とは直角の方向
に配列された受光素子を、順に受光素子エレメント18
a、18b、18c、18d、18eと表す。受光素子
ユニット19〜21についても同様である。
【0040】また、受光素子エレメント18a〜21a
は、上記の第1〜第4先行サブ受光素子であり、先行サ
ブビームの戻り光の受光用である。図3に示すように受
光素子エレメント18a〜21aは、順に先行サブビー
ムの戻り光の左半分の+1次回折光、右半分の+1次回
折光、右半分の−1次回折光、左半分の−1次回折光を
受光する。また受光素子エレメント18b〜18d、1
9b〜19d、20b〜20d、21b〜21dは、第
1〜第4メイン受光素子であり、順にメインビームの戻
り光の左半分の+1次回折光、右半分の+1次回折光、
右半分の−1次回折光、左半分の−1次回折光の受光用
である。同様に、受光素子エレメント18e〜21eは
第1〜第4後行サブ受光素子であり、順に先行サブビー
ムの戻り光の左半分の+1次回折光、右半分の+1次回
折光、右半分の−1次回折光、左半分の−1次回折光を
受光する。
【0041】以上のように構成された受光ユニット10
における各受光素子エレメントの数及び配列は、各受光
素子エレメントからの信号を適切に組み合わせることに
より、焦点誤差信号を検出ことはもちろんのこと、少な
くとも3種類のトラッキング誤差信号を検出することを
可能にする。具体的には、受光ユニット10の受光素子
エレメントの配列及び数は、図1に示したようにSSD
法による焦点誤差信号と、差動プッシュプル法、位相比
較法及び3ビーム法による3種類のトラッキング誤差信
号を検出する場合に好適である。これにより、本受光ユ
ニット10を実装する光学的再生装置は、3種のトラッ
キング信号を選択的に使用できるので、トラック形状や
トラックピッチ等が異なる複数種類の光記録媒体に容易
に対応できる。なお、この受光ユニット10は、受光素
子群が配列される中央部分に、配列面と略垂直な方向に
レーザビームを発射する半導体レーザ素子17a、17
bを備えているので、光記録媒体への出射光の主光線と
戻り光の主光線を略一致させることができ、本受光ユニ
ット10を備える光ピックアップを小型化することがで
きる。 <ホログラム光学素子23>図6は、半導体レーザ素子
17aもしくは17bより放射された光ビームが光分割
ホログラム24に入射する様子と、光記録媒体4より反
射されて戻ってくる戻り光が戻り光用ホログラム25に
入射して回折し、受光素子ユニット18、19、20お
よび21へ入射する様子を模式的に示す説明図である。
【0042】光分割ホログラム24は、いわゆる3ビー
ム発生用の回折格子であり、半導体レーザ素子17a
(17b)より放射された光ビームを3つのビームに分
け、光記録媒体4上にそれらのビームを、光記録媒体4
の表面上につくるスポットの間隔が情報記録媒体の持つ
情報記録列ピッチの略1/2の奇数倍の間隔になるよう
に集光させるものである。図6では、図示する都合上、
光分割ホログラム24に小さめのスポットがやや右寄り
に偏っているが、実際には光分割ホログラム24の中央
部分に、光分割ホログラム24の半径よりも大きなスポ
ットが照射される。
【0043】戻り光用ホログラム25は、図5に示すよ
うに分割線により分割された2つのホログラム領域26
および27からなる。分割線は光記録媒体4上のトラッ
クの方向と同じ方向にとられる。この2つのホログラム
領域26および27は、光記録媒体4からの3ビームの
戻り光の左半分と右半分のそれぞれを回折して各受光素
子ユニットへ導く。
【0044】ホログラム領域26と27は、互いにほぼ
同じ方向の回折格子を有し、回折格子間のピッチはホロ
グラム領域26の方がホログラム領域27よりも小さ
い。ピッチが異なるのは、異なる回折角度にするためで
ある。つまり、ピッチの小さいホログラム領域26はホ
ログラム領域27よりも回折角度が大きい。これによ
り、ホログラム領域26の+1次、−1次回折光は外側
の受光素子ユニット18と受光素子ユニット21に、ホ
ログラム領域27の+1次、−1次回折光は内側の受光
素子ユニット19と受光素子ユニット20に受光させる
ようにしている。
【0045】また、ホログラム領域26及び27は、図
5のように回折格子に曲率を持たせることにより波面変
換機能(レンズ効果)を持たせている。これにより、ホ
ログラム領域26、27それぞれにおいて+1次回折光
と−1次回折光との焦点距離を異ならしめている。+1
次回折光の焦点距離は、図3の破線が示すように、−1
次の回折光よりも短くなっている。このように焦点距離
を変えているのは、焦点誤差検出法としてSSD法を採
用するためである。
【0046】光分割ホログラム24の回折格子のピッチ
の間隔及び格子数と、戻り光用ホログラム25の回折格
子のピッチの間隔及び格子数との間には特に決まった関
係がないが、ここでは光分割ホログラム24の回折格子
のピッチの方向と戻り光用ホログラム25の回折格子の
ピッチの方向とはほぼ垂直になるように配置され、かつ
光分割ホログラム24の回折格子の並ぶ方向は半導体レ
ーザ素子17aもしくは17bより放射された光ビーム
の遠視野像の長軸方向にほぼ一致するように配置されて
いる。
【0047】図6において、R1、R2、R3は、メイ
ンビーム、先行サブビーム、後行サブビームのスポット
とする。R1、R2、R3は、それぞれ戻り光用ホログ
ラム25に入射して回折され、第1から第4の受光素子
ユニット18、19、20および21へ入射する。ま
た、一点鎖線で記したB1、B2は、先行サブビームR
2の左半分(図6では下半分)の+1次回折光、−1次
回折光を示す。B3、B4は、後行サブビームR3の右
半分(図6では上半分)の+1次回折光、−1次回折光
を示す。これ以外の回折光は図示を省略してある。
【0048】例えば、第1のホログラム領域26へ入射
した先行サブビームR2のうち+1次回折光B1は受光
素子ユニット18へ入射し、−1次回折光B2は受光素
子ユニット21へ入射する。また、第2のホログラム領
域27へ入射した後方サブビームR3のうち+1次回折
光B3は受光素子ユニット19へ入射し、−1次回折光
B4は受光素子ユニット20へ入射する。ただし、同図
では、便宜上、R1−R3は、小さく図示されている
が、実際には戻り光用ホログラム25の分割線に対称な
位置に戻り光用ホログラム25の面積の1/3以上の大
きさとなる。
【0049】以上のように構成された光ピックアップで
は、戻り光の焦点位置と受光素子エレメントに合せる1
μmオーダ調整を必要とせず、戻り光用ホログラム25
の各領域に光スポットを合せる調整でよく、調整許容誤
差を数10μmと大きくとることができる。また、複数
の受光素子が半導体レーザ素子の両側に配置され、かつ
戻り光用ホログラム25からの回折光の±1次光の両方
が受光されるので、光の利用効率を従来の半導体レーザ
素子と受光素子とを一体集積した素子よりも高くするこ
とができる。さらに、この光ピックアップは、SSD法
により焦点誤差信号、差動プッシュプル法、位相比較
法、3ビーム法による各トラッキング誤差信号を生成可
能でありかつ一体化されているので、小型化かつ量産性
に優れる。 <回路系の構成>図7は、図1に示した回路系と光ピッ
クアップ1内の受光ユニット10との接続関係を示す図
である。
【0050】同図のように、受光ユニット10は、受光
素子エレメントと当該受光素子エレメントから得られる
受光量を表す電流値を電圧値に変換する電流電圧変換回
路群と、電流電圧変換回路群から得られる受光信号群
を、焦点誤差演算回路28、差動プッシュプル回路2
9、位相比較演算回路30、3ビーム演算回路31に伝
送する配線群とを有する。図中、端子群s1〜s12、
p1〜p20、h1〜h8、t1〜t8は、順に焦点誤
差演算回路28、差動プッシュプル回路29、位相比較
演算回路30、3ビーム演算回路31に接続される。
【0051】図8は、図7における受光ユニット10に
おける受光素子エレメント群と電流電圧変換回路と端子
群とを接続する配線例を示す図である。図中、端子名に
は、端子に現れる受光信号を出力する受光素子エレメン
トの符号を付記してある。同図のように、各受光素子エ
レメントの出力信号は、受光量を示す電流値により表
し、電流電圧変換回路に接続される。電流電圧変換回路
は、受光素子エレメントの出力信号を受け、受光量を電
圧値により示す受光信号を出力する。各電流電圧変換回
路からの受光信号は、同図のような配線により、1つ以
上の端子に接続される。 <焦点誤差演算回路28>図9は、焦点誤差演算回路2
8の回路例を示す図である。同図のように、焦点誤差演
算回路28は加算器801〜804、806〜809、
811及び減算器805、810の組み合わせにより構
成される。
【0052】加算器801〜804の入力端子は、図8
に示した端子s7〜s12に接続され、受光素子エレメ
ント18b、18c、18d、21b、21cおよび2
1dによる各受光信号が入力される。これらのこれらの
受光素子エレメントは、メインビームの戻り光の左半分
つまりホログラム領域26による±1次回折光を受光す
る。以下、受光素子エレメントix(i∈18,19,
20,21、x∈a,b,c,d,e)による受光信号
信号の電圧値をSgixと表記するものとする。例えば
受光素子エレメント18b及びそれに対応する電流電圧
変換回路から得られる受光信号をSg18bと表す。
【0053】加算器801〜804及び減算器805は
次式の演算を行い、演算結果を第1のSSD信号FE1
として出力する。 FE1=(Sg18b+Sg18d+Sg21c)−
(Sg18c+Sg21b+Sg21d) 同様に、加算器808〜809の入力端子には、図8に
示した端子s1〜s6に接続され、受光素子エレメント
19b、19c、19d、20b、20cおよび20d
による各受光信号が入力される。これらの受光信号は、
メインビームの戻り光の右半分つまりホログラム領域2
7による±1次回折光の受光量を表す。
【0054】また、加算器806〜809及び減算器8
10は次式の演算を行い、演算結果を第2のSSD信号
FE2として出力する。 FE2=(Sg19b+Sg19d+Sg20c)−
(Sg19c+Sg20b+Sg20d) 第1、第2のSSD信号FE1、FE2は、加算器81
1により次式のように加算され、焦点誤差を表す信号と
して出力される。
【0055】FE=FE1+FE2 この信号FEがSSD法による焦点誤差信号である。 <差動プッシュプル回路29>図10は、差動プッシュ
プル回路29の回路例を示す図である。同図のように差
動プッシュプル回路29は、加算器901〜904、9
06〜909、911及び減算器905、910からな
る第1プッシュプル信号検出部900と、加算器92
1、922及び減算器923からなる第2プッシュプル
信号検出部920と、加算器931、932及び減算器
933からなる第3プッシュプル信号検出部930と、
乗算器941、942と、減算器943、944を備え
る。
【0056】第1プッシュプル信号検出部900は、メ
インビームの戻り光の左半分と右半分との差分、すなわ
ち メインビームについてのホログラム領域26からの
戻り光(受光素子エレメント18b〜18d及び21b
〜21dの受光信号)とホログラム領域27からの戻り
光(受光素子エレメント19b〜19d、20b〜20
dの受光信号)との差分を表す第1プッシュプル信号T
E1を次式のように演算する。
【0057】TE1=(Sg18b + Sg18c + Sg18d + Sg21
b + Sg21c + Sg21d)−(Sg19b + Sg19c + Sg19d + Sg2
0b + Sg20c + Sg20d) 第2プッシュプル信号検出部920は、先行サブビーム
の戻り光の左半分と右半分との差分、すなわち、先行サ
ブビームについてのホログラム領域26からの戻り光
(受光素子エレメント18a、21aの受光信号)とホ
ログラム領域27からの戻り光(受光素子エレメント1
9a、20aの受光信号)との差分を表す第2プッシュ
プル信号TE2を次式のように演算する。
【0058】TE2=(Sg18a+Sg21a)−
(Sg19a+Sg20a) 第3プッシュプル信号検出部930は、後行サブビーム
の戻り光の左半分と右半分との差分、すなわち、先行サ
ブビームについてのホログラム領域26からの戻り光
(受光素子エレメント18e、21eの受光信号)とホ
ログラム領域27からの戻り光(受光素子エレメント1
9e、20eの受光信号)と差分を表す第3プッシュプ
ル信号TE3を次式のように演算する。
【0059】TE3=(Sg18e+Sg21e)−
(Sg19e+Sg20e) 乗算器941、942、減算器943、944からなる
回路は、第1〜第3プッシュプル信号を用いて、次式に
より第1トラッキング誤差信号TES1を算出する。 TES1=TE1−(aTE2+bTE3) ここで、a、bは、乗算器941、942に与えれる定
数であり、メインビームによる第1プッシュプル信号T
E1を2つのサブビームによる第2、第3プッシュプル
信号を用いて補正するための補正係数である。
【0060】以下、差動プッシュプル回路29により得
られる第1のトラッキング誤差信号TES1をDPP_
TES1と表記する。 <位相比較演算回路30>図11は、位相比較演算回路
30の回路例を示す図である。この位相比較演算回路3
0は、加算器951〜953と位相比較器32とから構
成される。
【0061】加算器954〜956は、次式による出力
信号P1を算出する。出力信号P1は、メインビームの
スポットを上下左右に4分割した場合に袈裟掛けした2
つのスポット部分の受光量を表す。 P1=Sg18b+Sg19d+Sg20d+Sg21
b 加算器951〜953は、次式による出力信号P2を算
出する。出力信号P2は、メインビームのスポットを上
下左右に4分割した場合に、出力信号P1の場合とは異
なる方向に袈裟掛けの2つスポット部分の受光量を表
す。
【0062】P2=Sg18d+Sg19b+Sg20
b+Sg21d 位相比較器32は、出力信号P1とP2の位相差、例え
ば出力信号P1に対してP2の位相がどれだけ進んでい
るかを検出し、検出結果を第2トラッキング誤差信号T
ES2として出力する。以下、位相比較演算回路30に
より得られる第2のトラッキング誤差信号をPH_TE
S2と表記する。<3ビーム演算回路31>図12は、
3ビーム演算回路31の回路例を示す図である。この3
ビーム演算回路31は、加算器961〜966と減算器
967とからなり、先行サブビームと後行サブビームと
の受光量の差TES3を次式により演算する。
【0063】TES3=(Sg18a+Sg19a+S
g20a+Sg21a)−(Sg18e+Sg19e+
Sg20e+Sg21e) 以下、3ビーム演算回路31により得られる第3のトラ
ッキング誤差信号TES3を3B_TES3と表記す
る。 <判定回路301>図13、図14は、判定回路301
の詳細な処理内容を示すフローチャートである。
【0064】当該処理は、光記録媒体が本光学式記録再
生装置のディスク装着部(図外)に装着されたとき等、
光記録媒体に最初にアクセスする直前に行われる。図1
3に示すように判定回路301は、まず、光記録媒体を
格納するカートリッジ(又はキャディ)の一部分の形状
等から光記録媒体を判別できない場合(ステップ10
1)、赤色レーザビームの半導体レーザ素子17aを発
光させる(ステップ102)。フォーカスサーボオフの
状態で、上記信号FE(焦点誤差信号)の振幅(例え
ば、正方向における最大ピーク値と負方向における最大
ピーク値の差分。以下同じ)が、所定値K1以上である
か否かを判定する。
【0065】光記録媒体4の反りや回転軸の微少なぶれ
のため、光記録媒体4の回転時に光ピックアップ1と光
記録媒体4の情報記録面との距離が微少に変動し、通常
フォーカスサーボオフの状態では、上記信号FEが周期
的に変化する。ここで、使用するレーザビームの波長
が、当該光記録媒体4における焦点誤差信号の検出に適
している場合には、適度の信号FEの振幅のレベルが得
られるが、反対に当該レーザビームの波長が、焦点誤差
信号の検出に適していない場合には、信号FEのレベル
そのものが小さくなり、その振幅レベルも小さくなる。
【0066】従って、ステップ103で、FEの振幅レ
ベルが所定値K1以上であると判定された場合には、赤
色レーザビームが焦点誤差検出に適していると解される
ので、当該レーザビーム素子17aを発光させたままフ
ォーカスサーボをオンにする(ステップ104)。そし
て、差動プッシュプル回路29、位相比較演算回路3
0、3ビーム演算回路31からのDPP_TES1、P
H_TES2、3B_TES3を入力してそれぞれの振
幅を測定する(ステップ108)。
【0067】その後、判定回路301は、光源を半導体
レーザ素子17aから半導体レーザ素子17bに切り替
えて赤外色レーザビームを発光させ(ステップ10
9)、差動プッシュプル回路29、位相比較演算回路3
0、3ビーム演算回路31から得られるDPP_TES
1、PH_TES2、3B_TES3の振幅を測定する
(ステップ110)。
【0068】なお、ステップ103において、信号FE
の振幅が所定値K1未満であると判定された場合には、
半導体レーザ素子17aの発光色(赤色)は、当該光記
録媒体4の焦点誤差の検出に適していないと判断して、
ステップ105に移り、光源を半導体レーザ素子17a
から半導体レーザ素子17bに切り換えて、赤外のレー
ザビームを発光させる。そしてそのときの信号FEの振
幅のレベルが所定値K2以上になっているか否かを判断
し(ステップ106)、そうであれば、フォーカスサー
ボをオンにして(ステップ107)、上記ステップ11
0におけるDPP_TES1、PH_TES2、3B_
TES3の振幅を測定する。
【0069】もし、ステップ106においても、信号F
Eの振幅のレベルが所定値K2未満である場合には、も
はや当該光記録媒体4に対して適合するレーザビームが
ないと判断して、エラーである旨を不図示の表示部に出
力して(ステップ113)、判定処理を終える。なお、
上記所定値K1、K2は、予め実験などにより適当な値
が決定されて内部メモリに格納されている。
【0070】なお、図13のフローチャートにおいて、
半導体レーザ素子17aの赤色レーザビーム発光時にお
ける各トラッキング誤差信号をTES1a、TES2
a、TES3a(ステップ108)、半導体レーザ素子
17bの赤外色レーザビーム発光時における各トラッキ
ング誤差信号をTES1b、TES2b、TES3b
(ステップ110)とそれぞれ表記している。これら6
つのトラッキング誤差信号は、いずれもサーボオフ時に
検出されているので、光記録媒体自身の偏心や装着に起
因する偏心によってレーザビームのスポットが複数本の
トラックを往復しながら横断すると、光記録媒体に合致
する検出方式では一定レベル以上の振幅をもつ正弦波状
のトラッキング誤差信号が得られ、光記録媒体に合致し
ない検出方法では振幅レベルの小さい正弦波状あるいは
直流に近い信号となる。光記録媒体の種別により、一定
レベル以上の振幅をもつトラッキング誤差信号が複数存
在する場合や1つだけ存在する場合がある。
【0071】判定回路301は、6つのトラッキング誤
差信号の振幅レベルから、物理形状つまりトラック形状
が連続溝であるかピット列であるか、溝又はピットの位
相深さが赤色レーザおよび赤外色レーザのλ/4である
か否か及びトラック密度が低密度であるか高密度である
かを判定し、さらに判定結果に基づいてどの種別の光記
録媒体であるかを判別する(ステップ111)。この判
別は、一定レベル以上の振幅をもつトラッキング誤差信
号の組み合わせに応じて、光記録媒体の1つの種別を特
定できる場合と、複数種別の何れかであると判別するに
留まる場合(光記録媒体の種別の候補を絞る場合)とが
ある。
【0072】具体的には、判定回路301は、図15に
示すように6つのトラッキング誤差信号の振幅レベルの
組み合わせと、物理形状と、光記録媒体の種別とを対応
させたテーブルを保持し、6つのトラッキング誤差信号
の振幅レベルに従ってテーブルを参照することにより物
理形状の判定と光記録媒体の種別の判別を行なう。媒体
種別の判別により光記録媒体の1つの種別にまで特定で
きなかったとき(ステップ112でNo)、図14に移
って、判定回路301は、検出された6つのトラッキン
グ誤差信号について順に適切な振幅レベルになっている
かどうかを判定する(ステップ119〜127のループ
処理)。
【0073】具体的には、判定回路301は、ステップ
108にて測定されたDPP_TES1aの振幅としき
い値A1aとを比較する(ステップ120)。ここで、
しきい値Aix(i=1〜3、x=a、b)は6つのト
ラッキング誤差信号毎に予め判定回路301内に記憶さ
れている。例えば、しきい値Aixは、フォーカス誤差
信号として得られる受光量の最大値に対する割合(例え
ば50%)をもって値を定めればよい。
【0074】比較の結果、DPP_TES1aの振幅が
しきい値A1a以上である場合には、半導体レーザ素子
17aを選択し(発光させ)、差動プッシュプル回路2
9からのTES1を選択するよう選択回路302を制御
し(ステップ121)、トラッキングサーボ回路303
のトラッキングサーボをオンにし(ステップ122)、
情報記録信号の振幅がしきい値B1a以上でなければ
(ステップ123でNo)、トラッキングサーボ回路3
03に対してトラッキング極性を反転させ(ステップ1
24)、再度情報記録信号の振幅がしきい値B1a以上
が否かを判定する(ステップ125)。
【0075】ステップ123もしくはステップ125に
おいて情報記録信号の振幅がしきい値B1a以上である
と判定された場合は、判定回路301は当該トラッキン
グ誤差信号を選択した状態で判定処理を終える。一方、
情報記録信号の振幅がしきい値B1a以上でないと判定
された場合は、判定回路301は、トラッキングサーボ
を一旦オフにし(ステップ126)、ステップ120に
戻って次のTESixについて同様の処理を繰り返す。
【0076】このようにして6つのトラッキング信号の
うち、必要な振幅レベルをもつトラッキング誤差信号が
選択されるので、複数種類の光記録媒体の何れかが装着
された場合でも適切なトラッキング誤差信号が選択され
る。また、同図のループ1の処理にて6つのトラッキン
グ誤差信号の全てについて、TESixの振幅がしきい
値Aixより小さい場合(ステップ120でNo)、及
び情報記録信号の振幅がしきい値Bixよりも小さい場
合には(ステップ123およびステップ125でN
o)、適切なトラッキング誤差信号を得られないので、
エラーである旨を出力して(図13のステップ11
8)、判定処理を終える。このエラー出力は、想定外の
媒体が装着された場合や媒体が誤って裏返しに装着され
た場合や未装着である場合等になされる。
【0077】上記ステップ101又はステップ112に
おいて媒体種別が1つに特定された場合には、当該光記
録媒体に対応する半導体レーザ素子とトラッキング誤差
信号を選択し(ステップ113)、上記ステップ122
〜ステップ125と同様に情報記録信号の振幅が必要レ
ベルあることを確認して(ステップ114〜117)、
判定処理を終える。 <物理形状の判定、媒体種別の判別>次に図13のステ
ップ111における物理形状の判定及び媒体種別の判別
について説明する。
【0078】図15は、6つのトラッキング誤差信号に
対する判定回路301の判定結果の組み合わせと、物理
形状と、媒体種別と、半導体レーザ素子及びトラッキン
グ誤差信号の選択結果とを対応させたテーブルの一例で
ある。このテーブルは判定回路301内に予め格納さ
れ、上記ステップ111の物理形状の判定及び媒体種別
の判別に参照される。
【0079】同図において「トラッキング誤差信号の判
定結果」の列において、ばつ(×)印及びアスタリスク
(*)印はトラッキング誤差信号の振幅がしきい値より
小さいことを、二重丸(◎)印、丸(○)印及び三角
(△)印はいずれもトラッキング誤差信号の振幅がしき
い値以上であることを意味する。ただし、*印はサブビ
ーム位置を調整すればしきい値以上の振幅を得ることが
可能であることを、また、◎、○、△印は、この順番で
トラッキングサーボ用に選択することが望ましいことを
意味する。
【0080】「物理形状」の列は、判定結果の組み合わ
せに対応する物理形状を示す。物理形状は、プリピット
(成型された溝のないピット列)であるか連続溝である
か、位相深さがλ/4近傍であるか否か、トラックピッ
チが低密度であるか高密度であるか、記録されていない
追記型の光記録媒体であるか否かを示す。ここで低密度
とはトラックピッチが1.5〜1.6μm程度をいい、
高密度とは0.6〜1.0μm程度をいう。
【0081】「媒体種別」の列は判定結果の組み合わせ
に対応すると考えられる具体的な媒体種別を示す。「レ
ーザ選択・TES選択」の列は判定結果の組み合わせに
対応して選択すべき半導体レーザ素子とトラッキング誤
差信号検出法とを示す。「赤色」の表記は半導体レーザ
素子17aを、「赤外」の表記は半導体レーザ素子17
bを示す。また、「(赤色)」の表記は、赤外の半導体
レーザ素子17bでなくても赤色の半導体レーザ素子1
7aでも利用可能なことを示す。
【0082】上記ステップ111において判定回路30
1は、このようなテーブルを参照して、物理形状の判定
及び媒体種別の判別を行い、判定された物理形状及び媒
体種別を他の回路に通知する。この判別処理では、6つ
のトラッキング誤差信号の振幅レベルに基づいているの
で、将来登場する新たな光記録媒体や現存する全ての光
記録媒体を含めて全ての光記録媒体の物理形状及び媒体
種別を判別できるわけではないが、代表的な光記録媒体
のほとんどを判別することができる。判定回路301
は、6つのトラッキング誤差信号の判定結果の組み合わ
せがテーブル中に記載されている場合には、テーブル中
の「レーザ選択・TES選択」に従って半導体レーザ素
子とトラッキング誤差信号とを選択する。
【0083】以上のように構成された回路系によれば、
SSD法による焦点誤差信号と、差動プッシュプル法、
位相比較法及び3ビーム法によるサーボオフ時の各トラ
ッキング誤差信号を赤色レーザ光の場合と赤外色レーザ
光の場合の両者で検出し、判定回路301において検出
結果の6つのトラッキング誤差信号のそれぞれの振幅レ
ベルに基づいて最適なトラッキング誤差信号とレーザ光
とを選択する。また、判定回路301は、検出された6
つのトラッキング誤差信号の振幅レベルに基づいて光記
録媒体の物理形状の判定と光記録媒体の種別の判別とを
行なう。
【0084】以上説明してきたように本実施の形態にお
ける受光ユニット10によれば、図4に示したように焦
点誤差信号とともに3種のトラッキング誤差信号を検出
するのに好適な受光素子エレメントの配列を有し、複数
の光記録媒体に容易に対応することを可能にしている。
また、光ピックアップによれば、その主要部が図3に示
したように、受光ユニット10を含む枠体16と透明基
板22とホログラム光学素子23とが一体となってお
り、かつレーザビームの出射光の主光線と戻り光の主光
線と略一致するので、小型化に適している。また、枠体
16の底に配置された受光ユニットと透明基板22とホ
ログラム光学素子23の位置関係は、戻り光が各受光素
子ユニットに収束するように予め固定的に定められるの
で、組み立て工程における調整が極めて容易になる。ま
た、戻り光用ホログラム25からの回折光は、その±1
次光の両方が受光されるので、光の利用効率を従来の半
導体レーザ素子と受光素子とを一体集積した素子よりも
高くすることができる。
【0085】本光学式記録再生装置によれば、上記受光
ユニット10を含む光ピックアップを備えることによ
り、差動プッシュプル法、位相比較法及び3ビーム法に
よるサーボオフ時の各トラッキング誤差信号を検出し、
判定回路301において最適なトラッキング誤差信号と
レーザ光とを選択することができる。また、判定回路3
01は、検出された6つのトラッキング誤差信号の振幅
レベルに基づいて光記録媒体の物理形状の判定と光記録
媒体の種別の判別をかなりの正確度で行なうことができ
る。 <その他変形例>以下本実施の形態における変形例につ
いて説明する。 (1) 図13のフローチャートにおいて、ステップ1
01、111、112、113〜117を省略して、ス
テップ110の次に図14のステップ119〜127を
行なう構成としてもよい。
【0086】この場合、判定回路301は、光記録媒体
の物理形状の判定及び媒体種別の判別を行なわないが、
ステップ119〜ステップ127のループ処理におい
て、6つのトラッキング誤差信号からトラッキングサー
ボに必要な振幅レベルを確保しているトラッキング誤差
信号を適切に選択することができる。この選択におい
て、振幅判定を赤色レーザ光についてのDPP_TES
1、PH_TES2、3B_TES3、赤外色レーザ光
についてのDPP_TES1、PH_TES2、3B_
TES3の順番としているのは、今後高密度の光記録媒
体が主流になると考えられるので高密度記録媒体に適し
たトラッキング誤差検出法から順に判定している。ま
た、この順番は、制御が最も単純な3ビーム法からする
ようにしてもよい。さらに、光記録媒体が装着された過
去の履歴を保存しておき、使用する頻度の高い順番とし
てもよい。 (2)また、判定回路301は、ステップ101におけ
るカートリッジ形状等による媒体種別の判定結果を、ス
テップ111における物理形状の判定及び媒体種別の判
定に利用するようにしてもよい。こうすれば、媒体種別
判定の精度及びトラッキング誤差信号の選択をより精度
良く行なうことができる。 (3)判定回路301では、反射率を算出し、この反射
率を用いて物理形状の判定及び媒体種別の判別を行なう
ようにしてもよい。具体的に、例えば、光記録媒体の反
射率分布を調べて判別するようにしてもよい。この場
合、光記録媒体の判別する精度を向上させることができ
る。 (4)図3に示した光ピックアップの代わりに図16に
示す光学系を有する光ピックアップを備える構成として
もよい。図16は、図3に対して受光ユニット10が1
枚の基板33上に形成されている点のみが異なり、これ
以外は同じ構成であるので、異なる点のみ説明する。基
板33は、1枚基板の半導体上に半導体加工技術により
形成された受光素子エレメントを備える。図17に、枠
体16の底に配置された基板33の平面図を示す。同図
に示すように、本変形例の受光ユニット10においても
各受光素子エレメントが図4に示したのと全く同様に配
列されている。
【0087】さらに、半導体レーザ素子17a及び17
bは、基板33上にハイブリッドに実装してもよく、ま
たはモノリシックに形成してもよい。例えば、半導体加
工技術により面発光型の半導体レーザ素子17a、17
bを形成するようにしてもよい。このように、受光ユニ
ット10は、1枚の半導体基板上に形成するほうが、量
産性およびコスト面からは望ましい。
【0088】この構成によれば、各受光素子エレメント
は、半導体加工技術により高い精度で適切な配置位置に
形成されるので、図3と比べて各受光素子エレメントの
配置位置を調整する工数を削減することができる。ま
た、受光ユニット10は基板33という単体の部品から
構成されるので、図3のように受光素子エレメントとい
う個別部品から受光ユニット10を組み立てる場合に比
べて、組み立て工数もコストも低減することができる。
【0089】また、半導体レーザ素子17a、17bも
基板上33に形成すれば、受光ユニットは半導体レーザ
素子17a及びbと各受光素子エレメントを備えた単一
の部品となるので、同様に調整コスト、組み立てコスト
及び部品数を低減することができる。 (5)図17に対して半導体レーザ素子17a及び17
bをハイブリッドに実装して受光ユニット10を構成し
た例を図18に示す。同図に示すように基板33には、
中央部に半導体加工技術により略45度の反射面(鏡
面)34を有する窪み35が形成されている。窪み35
は、端面出射型の半導体レーザ素子17a及び17bを
搭載する。図19は、図18におけるA−A’線におけ
る縦断面図である。同図に示すように半導体レーザ素子
17b(もしくは17a)から射出されたレーザビーム
LBは、反射面34で反射されて光記録媒体4方向へ進
行する。
【0090】この構成によれば、反射面34による主光
線の進行方向の変換により半導体レーザ素子17a、1
7bと各受光素子エレメントとの位置関係を2次元的に
制御することが可能となる。すなわち、半導体レーザ素
子17a、17bの窪み35の底面における設置位置を
2次元的に調整することにより、レーザビームの主光線
と対物レンズ6の光軸を一致させるための光軸合わせの
みならず、当該半導体レーザ素子17a、17bの発光
点から対物レンズ6までの光路長の調整が行える。これ
により組み立て時の光学的な調整が容易となり、製造コ
ストを低減することが可能となる。
【0091】なお、反射面の傾きは45度でなくてもよ
く、反射光が光分割ホログラム24に入射するように、
半導体レーザ素子17a、bの出射角度とともに決定す
ればよい。また、半導体レーザ素子17a、17bをハ
イブリッドに実装する代わりに、同一基板に形成された
2波長半導体レーザ素子を基板33に実装してもよい。 (6)また、図17、図18に示した基板33は、図8
に示した電流電圧変換回路及び配線群を備える。電流電
圧変換回路及び配線群は、半導体加工技術により容易に
形成することができる。加えて、基板33は、図7に示
した焦点誤差演算回路28、差動プッシュプル回路2
9、位相比較演算回路30、3ビーム演算回路31、判
定回路301及び選択回路302の全部又は一部を、半
導体加工技術により集積回路として形成することが望ま
しい。
【0092】この構成によれば、基板33は受光ユニッ
トとその周辺の回路を単体の集積回路部品となるので、
組み立て工数、調整工数及びコストを低減することがで
き、また、信頼性を向上することができる。 (7)図20に示すように、透明基板22の代わりにホ
ログラム光学素子23を用いて枠体16を覆ってもよ
い。すなわち、透明基板22とホログラム光学素子23
とを一体化してもよい。
【0093】これにより、ホログラム光学素子23と枠
体16により1個の筐体が形成され、直接ホログラム光
学素子23と枠体16中の受光ユニット10との位置関
係の調整がきわめて容易になるばかりでなく、透明基板
22を独立に用いる場合に比べて光学式記録再生装置の
部品数および製造工程をより少なくすることができるの
で、安価な光学式記録再生装置を組み立てることができ
る。
【0094】さらに、本実施例の光学式記録再生装置に
おいてホログラム光学素子23を形成する材料として光
学ガラスを用いてよいが、樹脂を用いればなおよい。樹
脂を用いることにより、ホログラム光学素子の形成の自
由度の高い樹脂を用いることにより、たとえは透明基板
22とホログラム光学素子23とを一体化することがで
き、かつ金型で成形が可能であることより安定な特性を
持つ素子を大量に生産が可能である。そうすればより安
価な光学式記録再生装置を組み立てることができる。 (8)また、本実施の形態における光ピックアップ1
は、図2に示すように可動部材103に対物レンズ6の
みを搭載して、これをフォーカスサーボ回路304、ト
ラッキングサーボ回路303により送出されるサーボ信
号により変位させるようにしていた。
【0095】しかしながら、このような構成では、対物
レンズ6のみが移動してフォーカス位置の調整や情報記
録列への追随動作を行うように構成されているため、半
導体レーザ素子から射出されたレーザビームの主光線と
対物レンズ6の光軸との間にずれが生じ、これによりレ
ンズ収差などが発生して光ピックアップの光学特性が劣
化し、これにより光記録媒体4に対する情報記録信号の
書込み/読取り精度が悪くなるおそれがある。
【0096】そこで、半導体レーザ素子や受光素子およ
びコリメータレンズを対物レンズ6を保持する可動部材
103に搭載すれば、これらの光学素子の位置関係を常
に一定に維持することができ、光ピックアップの光学系
における光学的ずれの問題をを解消することができる。
図21は、このような場合における光ピックアップ1の
変形例を示す縦断面図である。なお、同図において図2
と同じ符号を付したものは同じ構成要素を示すので、説
明を省略する。
【0097】この変形例に係る光ピックアップ1は、筐
体状の可動部材103内に対物レンズ6、受光ユニット
10、ホログラム光学素子23、ミラー104を搭載
し、当該可動部材103を、複数本の支持部材102を
介してトラッキング方向およびフォーカシング方向に揺
動可能な状態で固定部材101に保持して構成される。
ここで、支持部材102は、導電性を有して、受光ユニ
ット10やコイル部105への信号線もしくは電力供給
線を兼ねており、その本数は、それらの信号線および電
力供給線の総和を上回る適当な数が設定されている。こ
れにより他のリード線を可動部材103から外部に導出
させる必要がなくなって当該可動部材103を円滑に変
位することが可能となり、光記録媒体4の情報記録列へ
の追随性を向上することができる。
【0098】このように、光ピックアップの光学系を全
て可動部材103に搭載して一体化することにより、フ
ォーカシング動作やトラッキング動作のときも、対物レ
ンズ6と半導体レーザ素子17a、17bとの位置関係
が常に一定に維持され、上述の図2の構成に比べて光学
特性を安定させることができ、再生/記録精度に優れ
る。 (9)本実施の形態においては、光学式記録再生装置に
ついて述べたが、再生専用の装置であってよいし、記録
専用の装置であっても構わないのは言うまでもない。 <第2の実施の形態> <構成>図22は、本発明の第2の実施の形態における
光ピックアップ1の主要部の構成を示す図である。この
光ピックアップは、図3と比較して、ビームスプリッタ
37、反射面38、偏光分離素子39を追加した点と、
枠体16を大きくして内部に受光ユニット10の構成要
素として受光素子ユニット40、41を追加した点とが
異なっている。以下、第1の実施の形態と同一の構成要
素については説明を省略し、異なる点を中心に説明す
る。また、回路系についても第1実施の形態と同じ点は
説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0099】光記録媒体4からの戻り光は、対物レンズ
6、コリメータレンズ5を通過し、ビームスプリッタ3
7により透過光と90度曲げられた反射光に分割され
る。この反射光は、さらに反射面38により90度曲げ
られて偏光分離素子39に入射し、偏光分離素子39に
よって2つに偏光分離されて、枠体16内の受光素子ユ
ニット40、41に入射する。
【0100】枠体16内部の受光ユニット10の構成を
図23に示す。同図は図4と比較して受光素子ユニット
40及び41が追加された点が異なる。受光素子ユニッ
ト40及び41は、偏光分離素子39からの2つの戻り
光が入射する位置に配置されている。受光素子ユニット
40及び41は、光磁気記録媒体と反射率変調を利用し
た光記録媒体の情報記録信号を取り出すために備えられ
る。すなわち、情報再生回路(図外)は、光記録媒体4
が光磁気記録媒体である場合には、受光素子ユニット4
0および41の出力の差をとることにより情報記録信号
を再生する。また、光記録媒体4がプリピットの光記録
媒体や相変化記録媒体等の反射率変調の光記録媒体であ
る場合には、受光素子ユニット40および41の出力の
和をとることにより情報記録信号を再生する。
【0101】この光学式記録再生装置の構成によれば、
第1の実施の形態における効果に加え、2つに偏光分離
された戻り光に関する各出力信号の和又は差をとること
により光磁気記録媒体と反射率変調を利用した光記録媒
体とを選択して再生することができる。 <変形例>なお、この第2の実施の形態に係る光学式記
録再生装置において、以下に示す置き換えを行っても同
様の効果が得られる。 (1) 図24および図25のように半導体レーザ素子
17a、17bと受光素子ユニット18〜21、40、
41を同一の基板42上に形成してもよい。また、半導
体レーザ素子17a、17bを基板42にハイブリッド
に実装またはモノリシックに形成してもよい。例えば、
半導体加工技術により面発光型の半導体レーザ素子17
a、17bを形成するようにしてもよい。
【0102】また、図26に示すように、受光素子ユニ
ット18〜21、40、41を形成した基板42に半導
体加工技術により略45度の反射面43を有する窪み4
4を形成しておき、さらに窪み44内に端面出射型の半
導体レーザ素子17a、17bを搭載する。反射面43
に向けて光ビームを出射させ、反射面43より光記録媒
体の方向へ光ビームを向かわせるようにしてもよい。
【0103】この構成によれば、半導体レーザ素子17
aもしくは17bから出射される光ビームを反射する反
射面43を1枚の基板上に備えているので、反射により
主光線の進行方向を変更することにより半導体レーザ素
子と受光素子との位置関係を2次元的に制御することが
可能となるとともに、同一基板上に半導体加工技術によ
り高精度に作製が可能であり調整工数を削減することが
でき、光学式記録再生装置を構成する部品数をさらに少
なくでき、かつ装置を小型化することができる。 (2) 基板42の上に焦点誤差信号及びトラッキング
誤差信号の電流電圧変換、演算及び選択を行う集積回
路、及び情報記録信号の電流電圧変換、演算回路の全部
又は一部を形成してもよい。
【0104】この構成によれば、焦点誤差信号及びトラ
ッキング誤差信号の電流電圧変換、演算及び選択を行う
集積回路、情報記録信号の電流電圧変換及び演算回路を
行う集積回路を基板42の上に形成しているので、外部
に前記集積回路を必要とせず、かつ同一基板上に形成す
ることから浮遊ノイズ等の外部ノイズに対して強くする
ことができ、光学式記録再生装置を集積回路を含めて小
型化することができる。 (3) ビームスプリッタ37、反射面38および偏光
分離素子39を一体化してもよい。例えば、図27に示
すようにビームスプリッタ37、反射面38及び偏光分
離素子39の機能を一体化した複合プリズム45を使用
するとともに、枠体を封止する透明基板22の代わりに
ホログラム光学素子23で封止し、ホログラム光学素子
23を樹脂で成形し、複合プリズム45を搭載する台座
46を形成し、複合プリズム45を直接ホログラム光学
素子23の上に搭載する構成をとってもよい。
【0105】この構成によれば、ビームスプリッタ3
7、反射面38および偏光分離素子39が一体化されて
いるので、光学式記録再生装置を構成する部品数をさら
に少なくでき、外形の自由度の高い樹脂によりホログラ
ム光学素子23を形成していることより光路長の調整を
行うことが容易になる。また、この場合、図22におけ
るビームスプリッタ37、反射面38及び偏光分離素子
39の機能を一体化した複合プリズム45を用いている
ので、当該ビームスプリッタ37、反射面38及び偏光
分離素子39それぞれの間での位置調整の必要がなくな
り、より安定した光学特性を有しながらも、安価な光学
式記録再生装置を得ることができる。 (4)本実施の形態においても、光学式記録再生装置に
ついて述べたが、再生専用の装置であってよいし、記録
専用の装置であっても構わないのは言うまでもない。
【0106】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
受光ユニットは、レーザビームを光記録媒体に照射し、
当該光記録媒体により反射された戻り光を受光する光ピ
ックアップに使用される受光ユニットであって、前記光
ピックアップは、前記レーザビームを、メインビーム、
先行サブビーム、後行サブビームに分割して光記録媒体
に照射し、当該光記録媒体により反射された戻り光のそ
れぞれを、第1〜第4メインビーム、第1〜第4先行サ
ブビームおよび第1〜第4後行サブビームに分割するよ
うに構成されており、前記受光ユニットは、前記第1〜
第4メインビームの各々を受光する第1〜第4メイン受
光素子と、前記第1〜第4先行サブビームの各々を受光
する第1〜第4先行サブ受光素子と、前記第1〜第4後
行サブビームの各々を受光する第1〜第4後行サブ受光
素子とを備えている。
【0107】このような構成を有する受光ユニットによ
れば、複数の受光素子群の受光信号を組み合わせること
により3つ以上の異なるトラッキング誤差信号の検出が
可能となり、当該受光素子を搭載した光ピックアップに
おいて、多様な記録媒体の種類に応じたトラッキング誤
差信号に基づき、的確なトラッキングサーボを実行する
ことができる。
【0108】ここで、前記第1〜第4のメイン受光素子
は、ほぼ直線上に配列され、各第1〜第4のメイン受光
素子は、当該配列方向と直交する方向に配設された少な
くとも2つの受光部を含む構成してもよく、さらに、受
光ユニットが第1〜第4のメイン受光素子の各受光部、
第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後行サ
ブ受光素子の各々に接続された信号線からなりプッシュ
プル法を実行するための受光信号を伝送する第1の配線
群と、第1〜第4のメイン受光素子の受光部の各々に接
続された信号線からなり位相比較法を実行するための受
光信号を伝送する第2の配線群と、第1〜第4の先行サ
ブ受光素子及び第1〜第4の後行サブ受光素子の各々に
接続された信号線からなり3ビーム法を実行するための
受光信号を伝送する第3の配線群を備えるようにしても
よい。
【0109】このようにすれば、第1〜第3の配線群か
らトラッキング誤差信号検出法としてプッシュプル法、
位相比較法及び3ビーム法の3つを実行するのに適した
受光信号群を出力することができる。また、受光ユニッ
トにこれらの配線群が設けられているため、この受光ユ
ニットを搭載する光ピックアップのコンパクト化が図れ
る。
【0110】また、さらに受光ユニットが、第1配線群
からの受光信号に基づいてプッシュプル法による第1ト
ラッキング誤差信号を生成する第1回路と、第2配線群
からの受光信号に基づいて位相比較法による第2トラッ
キング誤差信号を生成する第2回路と、第3配線群から
の受光信号に基づいて3ビーム法による第3トラッキン
グ誤差信号を生成する第3回路とを備えるようにしても
よい。
【0111】このようにすれば、第1〜第3の回路によ
り、受光ユニットにおいてプッシュプル法、位相比較法
及び3ビーム法による第1〜第3のトラッキング誤差信
号を独立に生成することができる。受光ユニットにこれ
らの回路が設けられているため、この受光ユニットを搭
載する光ピックアップのさらなるコンパクト化が図れる
と共に、光ピックアップの組み立てが容易となり、コス
トダウンが可能となる。
【0112】また、本発明は、レーザビームを光記録媒
体に照射し、当該光記録媒体により反射された戻り光を
受光する光ピックアップに使用される受光ユニットであ
って、前記光ピックアップは、前記レーザビームを、メ
インビーム、先行サブビーム、後行サブビームに分割し
て光記録媒体に照射し、当該光記録媒体により反射され
た戻り光のそれぞれを、第1〜第4メインビーム、第1
〜第4先行サブビームおよび第1〜第4後行サブビーム
に分割するように構成されており、前記受光ユニット
は、ほぼ直線上に配列され、第1〜第4メインビーム
の各々を受光する第1〜第4メイン受光素子と、前記
第1〜第4メイン受光素子の配列と平行にほぼ直線上に
配列され、第1〜第4先行サブビームの各々を受光する
第1〜第4先行サブ受光素子と、第1〜第4メイン受
光素子の配列と平行であって前記先行サブ受光素子群と
反対側にほぼ直線上に配列され、第1〜第4後行サブビ
ームの各々を受光する第4後行サブ受光素子と、前記
各受光素子から得られる受光量に応じた電流信号を受光
量に応じた電圧値を示す受光信号に変換する電流電圧変
換回路群と、第1〜第4のメイン受光素子の受光部
分、第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後
行サブ受光素子の各々に対応する受光信号群であってプ
ッシュプル法用の受光信号群を伝送する第1の配線群
と、第1〜第4のメイン受光素子の受光部分の各々に
対応する受光信号群であって位相比較法用の受光信号群
を伝送する第2の配線群と、第1〜第4の先行サブ受
光素子及び第1〜第4の後行サブ受光素子の各々に対応
する受光信号群であって3ビーム法用の受光信号群を伝
送する第3の配線群とを備え、各受光素子、電流電圧変
換回路および各配線群は1枚の半導体基板上に集積され
て形成されている。
【0113】この構成によれば、受光素子群の受光信号
を組み合わせることにより、本受光ユニットを備える光
学的再生装置は複数の異なるトラッキング誤差信号の検
出方法を適用することができるので、トラック形状やト
ラックピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対応でき
るという効果がある。さらに、1つの半導体基板上に各
受光素子、電流電圧変換回路群および配線群が半導体加
工技術により集積されているので、高い精度で製造する
ことができ、また部品数及び量産面でコストダウンでき
るという効果がある。
【0114】また、前記受光ユニットにおいて、各受光
素子は1枚の半導体基板上に形成され、前記半導体基板
には、基板面とほぼ直交する方向にレーザビームを射出
する第1の半導体レーザ素子が設けられ、さらに、前記
第1の半導体レーザ素子と波長が異なるレーザビーム
を、前記基板面とほぼ直交する方向に射出する第2の半
導体レーザ素子が設けられるようにしてもよい。
【0115】この構成によれば、2つの半導体レーザ素
子を切り替えて使用することにより、各トラッキング誤
差信号の検出方法において2種類のトラッキング誤差信
号を検出できることになり、より多くの種類の光記録媒
体に対応させることができると共に記録もしくは再生時
において、光記録媒体の種類に応じた適切な波長のレー
ザビームを発光する半導体レーザの選択が可能となる。
また、基板面と直交する方向にレーザビームを射出させ
るため、その戻り光も、基板上の各受光素子の受光面に
直交して入射させることができ、光の利用効率がよい。
【0116】また、前記各受光素子は1つの半導体基板
上に形成され、前記基板は、基板面に対して傾斜を有す
る鏡面を1壁面とし、当該鏡面に向かってレーザビーム
を射出する半導体レーザ素子を設置するための窪みを有
するようにしてもよい。この構成によれば、上記効果に
加えて、1つの半導体基板上に各受光素子が半導体加工
技術により形成されることにより、各受光素子を極めて
高い精度で配列させることができる。さらに、窪み内の
鏡面によりレーザ光線の光軸方向を変換させるので、半
導体レーザ素子と各受光素子との位置関係を2次元的に
制御することが可能となる。
【0117】また、本発明に係る光ピックアップは、レ
ーザビームを光記録媒体に照射し、当該光記録媒体によ
り反射された戻り光を受光する光ピックアップであっ
て、レーザビームを射出する半導体レーザ素子と、
前記半導体レーザ素子からのレーザビームをメインビー
ム、先行サブビーム及び後行サブビームに分割する第1
回折格子と、第1回折格子により分割されたメインビ
ーム、先行サブビーム及び後行サブビームを光記録媒体
に収束させるレンズと、第1回折格子とほぼ平行に設
けられ、光記録媒体からの戻り光のそれぞれを左右に2
分割し、左分割光と右分割光のそれぞれを2分割するこ
とにより、第1〜第4メインビーム、第1〜第4先行サ
ブビームおよび第1〜第4後行サブビームを生成する第
2回折格子と、第1〜第4メインビームのそれぞれ受
光する第1〜第4メイン受光素子と、第1〜第4先行サ
ブビームのそれぞれを受光する第1〜第4の先行サブ受
光素子と、第1〜第4後行サブビームのそれぞれを受光
する第1〜第4の後行サブ受光素子とからなる受光ユニ
ットとを備え、第1〜第4メイン受光素子と第1〜第4
の先行サブ受光素子と第1〜第4の後行サブ受光素子の
受光面は、ほぼ同一の平面上にあり、前記受光ユニット
は、当該受光面が前記第1回折格子とほぼ平行となるよ
うに配設される。
【0118】このように先行サブビーム、メインビー
ム、後行サブビームをさらに4分割し、それらを受光す
る受光素子群の受光信号を組み合わせることにより、本
受光ユニットを備える光学的再生装置は複数の異なるト
ラッキング誤差信号の検出方法を適用することができる
ので、トラック形状やトラックピッチが異なる複数種類
の光記録媒体に対応できる光ピックアップを得ることが
できる。
【0119】また、本発明に係る光学式再生装置もしく
は光学記録装置においては、トラッキング誤差信号によ
り光ピックアップをトラッキングサーボしながら光記録
媒体に記録された情報を読み取って再生する光学式再生
装置であって、互いに異なる方法により第1〜第3のト
ラッキング誤差信号を検出する光学式再生装置は、トラ
ッキングサーボオフ時に検出される第1〜第3トラッキ
ング誤差信号の各振幅レベルに応じて第1〜第3トラッ
キング誤差信号のうちトラッキングサーボに適したトラ
ッキング誤差信号を判定する判定手段と、前記判定手段
による判定結果に従って第1〜第3のトラッキング誤差
信号から1つをトラッキングサーボ用に選択する選択手
段とを備える。
【0120】この構成によれば、トラッキングサーボオ
フ時に検出された第1〜第3のトラッキング誤差信号の
振幅レベルから、実際に使用すべき1つを判定及び選択
するので、複数種類の光記録媒体に対して、光記録媒体
のカートリッジ形状の検出などの物理的な判別をしなく
ても、光記録媒体からの戻り光だけで適切なトラッキン
グ誤差信号検出を選択することができる。
【0121】ここで、波長が異なるレーザ光を出射する
2つのレーザ素子を備え、前記判定手段は、トラッキン
グサーボオフのときに、前記レーザ光毎に検出された第
1〜第3トラッキング誤差信号の各振幅レベルに応じて
トラッキングサーボに適したトラッキング誤差信号を判
定するようにしてもよい。この構成によれば、上記効果
に加えて、各トラッキング誤差信号の検出方法において
2つのレーザ光線による2種類のトラッキング誤差信号
を検出させることになるので、より多くの種類の光記録
媒体に対応することができる。
【0122】また、さらに、上記判定手段が、前記各振
幅レベルに応じて光記録媒体の物理形状を判定するよう
にしてもよい。この構成によれば、トラッキング誤差信
号の選択に加えて、光記録媒体の物理形状も判定するこ
とができる。例えば、判定結果は、本光学式再生装置を
備えるプレーヤ、レコーダ、情報処理装置等に通知され
各種処理に応用することができる。
【0123】また、上記判定手段が、前記各振幅レベル
に応じて光記録媒体の種別又は種別の候補を判別するよ
うにしてもよい。この構成によれば、トラッキング誤差
信号の選択に加えて、光記録媒体の媒体種別または種別
の候補も判定することができる。例えば、判定結果は、
本光学式再生装置を備えるプレーヤ、レコーダ、情報処
理装置等に通知され各種処理に応用することができる。
【0124】また、本発明の光ピックアップは、レーザ
光線をメイン、先行、後行サブビームに分割して光記録
媒体に照射しディスクから反射された戻り光を受光して
情報の読み出しを行なう光ピックアップであって、前記
各ビームの戻り光を光学的に4分割する光分割素子と、
メインビームの戻り光の各分割光を受光する第1〜第4
のメイン受光素子と、先行サブビームの戻り光の各分割
光を受光する第1〜第4の先行サブ受光素子と、後行サ
ブビームの戻り光の各分割光を受光する第1〜第4の後
行サブ受光素子とからなる受光ユニットとを備える。
【0125】この構成によれば、受光素子群の受光信号
を組み合わせることにより、本受光ユニットを備える光
学的再生装置は複数の異なるトラッキング誤差信号の検
出方法を適用することができるので、トラック形状やト
ラックピッチが異なる複数種類の光記録媒体に対応でき
るという効果がある。前記光分割体が、各戻り光の左半
分と右半分を受光し、回折する2つの光回折体からな
り、各受光素子は両光回折体による回折方向前方に配さ
れている構成としてもよい。
【0126】この構成によれば、光分割体はレーザビー
ムが収束する位置ではなく、比較的大きなスポット位置
に配置できるので、光ピックアップの許容調整誤差を数
10μmと大きくとることができ、特に半導体レーザの
出射光の方向において高精度な位置調整を必要としない
ので、調整工数を大きく削減することができる。さらに
前記2つの光回折体がホログラム素子であり、各々+1
次回折、−1次回折により4方向に回折する構成として
もよい。この構成によれば、光分割体をホログラム素子
にて構成するので、樹脂による成形が可能であり量産性
に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光学式記録
再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】上記光学式記録再生装置における光ピックアッ
プの構成を示す縦断面図である。
【図3】上記光ピックアップの光学系主要部の構成を示
す概略断面図である。
【図4】受光ユニットにおける受光素子の配列を示す図
である。
【図5】戻り光用ホログラムの構成を示す図である。
【図6】光分割ホログラム及び戻り光用ホログラムにレ
ーザビームが入射する様子を模式的に示す説明図であ
る。
【図7】回路系と光ピックアップ内の受光ユニットとの
接続関係を示す図である。
【図8】受光素子エレメント群と電流電圧変換回路と端
子群とを接続する配線例を示す図である。
【図9】焦点誤差演算回路の構成を示す回路例を示す図
である。
【図10】差動プッシュプル回路の回路例を示す図であ
る。
【図11】位相比較演算回路の回路例を示す図である。
【図12】3ビーム演算回路の回路例を示す図である。
【図13】判定回路の詳細な処理内容を示すフローチャ
ートである。
【図14】図13のフローチャートの続きを示すフロー
チャートである。
【図15】トラッキング誤差信号の振幅判定結果の組み
合わせと、物理形状と、媒体種別と、半導体レーザ素子
及びトラッキング誤差信号の選択結果とを対応させたテ
ーブルの一例である。
【図16】1枚の半導体基板上に形成された受光ユニッ
トを使用した受光部の構成を光ピックアップの光学系と
共に示す図である。
【図17】1枚の半導体基板上に形成された受光素子の
配列を示す図である。
【図18】45度の反射面をもつ窪みを備えた受光ユニ
ットの斜視図である。
【図19】図18の受光ユニットのA−A’線における
縦断面図である。
【図20】ホログラム光学素子と受光ユニットの枠体
が、一つの筐体を構成している例を示す図である。
【図21】光ピックアップの変形例を示す縦断面図であ
る。
【図22】本発明の第2の実施の形態における光ピック
アップの主要部の構成を示す図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態に係る受光ユニッ
トを備えた光ピックアップの主要部を示す図である。
【図24】第2の実施の形態において、半導体レーザ素
子と受光素子ユニットと情報再生用の受光素子を1つの
基板上に実装した受光ユニットを用いた光ピックアップ
の主要部の構成を示す図である。
【図25】図24の受光ユニットの各素子の配列を示す
図である。
【図26】45度の反射面をもつ窪みが形成された受光
ユニットを示す斜視図である。
【図27】ビームスプリッタ、反射面および偏光分離素
子を一体化した光ピックアップの主要部を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 光ピックアップ 4 光記録媒体 5 コリメータレンズ 6 対物レンズ 10 受光ユニット 16 枠体 17 半導体レーザ部 17a,17b 半導体レーザ素子 18〜21 受光素子ユニット 18a〜21a 第1〜第4先行サブ受光素子 18b−d、19b−d、20bーd、21bーd第1
〜第4メイン受光素子 18e〜21e 第1〜第4後行サブ受光素子 22 透明基板 23 ホログラム光学素子 24 光分割ホログラム 25 戻り光用ホログラム 26,27 ホログラム領域 28 焦点誤差演算回路 29 差動プッシュプル回路 30 位相比較演算回路 31 ビーム演算回路 32 位相比較器 33,42 基板 34,43 反射面 35,44 窪み 37 ビームスプリッタ 39 偏光分離素子 40 受光素子ユニット 45 複合プリズム 100 光学基台 101 固定部材 102 支持部材 103 可動部材 105 コイル部 107 磁石 301 判定回路 302 選択回路 303 トラッキングサーボ回路 304 フォーカスサーボ回路 306 ディスクモータ制御回路 307 トラバースモータ制御回路 308 レーザ制御部 309 情報信号検出回路 310 信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/125 G11B 7/125 A 7/135 7/135 Z H01L 31/0232 H01S 5/022 H01S 5/022 5/40 5/40 H01L 31/02 D (72)発明者 中西 秀行 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 吉川 昭男 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを光記録媒体に照射し、当
    該光記録媒体により反射された戻り光を受光する光ピッ
    クアップに使用される受光ユニットであって、 前記光ピックアップは、前記レーザビームを、メインビ
    ーム、先行サブビーム、後行サブビームに分割して光記
    録媒体に照射し、当該光記録媒体により反射された戻り
    光のそれぞれを、第1〜第4メインビーム、第1〜第4
    先行サブビームおよび第1〜第4後行サブビームに分割
    するように構成されており、 前記受光ユニットは、 前記第1〜第4メインビームの各々を受光する第1〜第
    4メイン受光素子と、 前記第1〜第4先行サブビームの各々を受光する第1〜
    第4先行サブ受光素子と、 前記第1〜第4後行サブビームの各々を受光する第1〜
    第4後行サブ受光素子とを備えることを特徴とする受光
    ユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1〜第4のメイン受光素子は、ほ
    ぼ直線上に配列され、各第1〜第4のメイン受光素子
    は、当該配列方向と直交する方向に配設された少なくと
    も2つの受光部を含むことを特徴とする請求項1記載の
    受光ユニット。
  3. 【請求項3】 第1〜第4のメイン受光素子の各受光
    部、第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後
    行サブ受光素子の各々に接続された信号線からなりプッ
    シュプル法を実行するための受光信号を伝送する第1の
    配線群と、 第1〜第4のメイン受光素子の受光部の各々に接続され
    た信号線からなり位相比較法を実行するための受光信号
    を伝送する第2の配線群と、 第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後行サ
    ブ受光素子の各々に接続された信号線からなり3ビーム
    法を実行するための受光信号を伝送する第3の配線群と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の受光ユニッ
    ト。
  4. 【請求項4】 第1配線群からの受光信号に基づいてプ
    ッシュプル法による第1トラッキング誤差信号を生成す
    る第1回路と、 第2配線群からの受光信号に基づいて位相比較法による
    第2トラッキング誤差信号を生成する第2回路と、 第3配線群からの受光信号に基づいて3ビーム法による
    第3トラッキング誤差信号を生成する第3回路とを備え
    ることを特徴とする請求項3に記載の受光ユニット。
  5. 【請求項5】 レーザビームを射出するレーザ発光手段
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに
    記載の受光ユニット。
  6. 【請求項6】 前記第1〜第4のメイン受光素子は、ほ
    ぼ直線上に配列され、前記レーザ発光手段は、前記第1
    〜第4のメイン受光素子の配列方向のほぼ中央に配設さ
    れることを特徴とする請求項5記載の受光ユニット。
  7. 【請求項7】 前記各受光素子の受光面は、ほぼ同一の
    平面内にあって、前記レーザ発光手段は、前記同一の平
    面とほぼ直交する方向にレーザビームを射出することを
    特徴とする請求項5または6に記載の受光ユニット。
  8. 【請求項8】 前記各受光素子は1つの半導体基板上に
    形成され、 前記基板は、基板面に対して傾斜を有する鏡面を1壁面
    とし、当該鏡面に向かってレーザビームを射出する半導
    体レーザ素子を設置するための窪みを有することを特徴
    とする請求項1に記載の受光ユニット。
  9. 【請求項9】 前記窪みには、波長が異なるレーザビー
    ムを射出する少なくとも2つの半導体レーザ素子が配置
    されることを特徴とする請求項8に記載の受光ユニッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記各受光素子は1枚の半導体基板上
    に形成され、前記基板には、基板面とほぼ直交する方向
    にレーザビームを射出する第1の半導体レーザ素子が設
    けられることを特徴とする請求項1記載の受光ユニッ
    ト。
  11. 【請求項11】 前記基板には、前記第1の半導体レー
    ザ素子と波長が異なるレーザビームを、前記基板面とほ
    ぼ直交する方向に射出する第2の半導体レーザ素子がさ
    らに設けられることを特徴とする請求項10記載の受光
    ユニット。
  12. 【請求項12】 レーザビームを光記録媒体に照射し、
    当該光記録媒体により反射された戻り光を受光する光ピ
    ックアップに使用される受光ユニットであって、 前記光ピックアップは、前記レーザビームを、メインビ
    ーム、先行サブビーム、後行サブビームに分割して光記
    録媒体に照射し、当該光記録媒体により反射された戻り
    光のそれぞれを、第1〜第4メインビーム、第1〜第4
    先行サブビームおよび第1〜第4後行サブビームに分割
    するように構成されており、 前記受光ユニットは、 ほぼ直線上に配列され、第1〜第4メインビームの各々
    を受光する第1〜第4メイン受光素子と、 前記第1〜第4メイン受光素子の配列と平行にほぼ直線
    上に配列され、第1〜第4先行サブビームの各々を受光
    する第1〜第4先行サブ受光素子と、 第1〜第4メイン受光素子の配列と平行であって前記先
    行サブ受光素子群と反対側にほぼ直線上に配列され、第
    1〜第4後行サブビームの各々を受光する第1〜第4後
    行サブ受光素子と、 前記各受光素子から得られる受光量に応じた電流信号を
    受光量に応じた電圧値を示す受光信号に変換する電流電
    圧変換回路群と、 第1〜第4のメイン受光素子の受光部分、第1〜第4の
    先行サブ受光素子及び第1〜第4の後行サブ受光素子の
    各々に対応する受光信号群であってプッシュプル法用の
    受光信号群を伝送する第1の配線群と、 第1〜第4のメイン受光素子の受光部分の各々に対応す
    る受光信号群であって位相比較法用の受光信号群を伝送
    する第2の配線群と、 第1〜第4の先行サブ受光素子及び第1〜第4の後行サ
    ブ受光素子の各々に対応する受光信号群であって3ビー
    ム法用の受光信号群を伝送する第3の配線群とを備え、 前記各受光素子、電流電圧変換回路および各配線群が、
    1枚の半導体基板上に集積されて形成されていることを
    特徴とする受光ユニット。
  13. 【請求項13】 第1配線群からの受光信号に基づいて
    プッシュプル法よる第1トラッキング誤差信号を生成す
    る第1回路と、 第2配線群からの受光信号に基づいて位相比較法による
    第2トラッキング誤差信号を生成する第2回路と、 第3配線群からの受光信号に基づいて3ビーム法による
    第3トラッキング誤差信号を生成する第3回路とを備
    え、 前記第1〜第3回路は、前記半導体基板上に集積されて
    形成されることを特徴とする請求項12に記載の受光ユ
    ニット。
  14. 【請求項14】 前記半導体基板は、基板面に対して傾
    斜を有する鏡面を1壁面とし、鏡面に向かってレーザビ
    ームを射出する半導体レーザ素子配置用の窪みを有する
    ことを特徴とする請求項12または13に記載の受光ユ
    ニット。
  15. 【請求項15】 前記窪みには、波長が異なるレーザビ
    ームを射出する2つの半導体レーザ素子が配設されるこ
    とを特徴とする請求項14記載の受光ユニット。
  16. 【請求項16】 前記各受光素子は1枚の半導体基板上
    に形成され、 前記半導体基板には、基板面とほぼ直交する方向にレー
    ザビームを射出する第1の半導体レーザ素子が設けられ
    ることを特徴とする請求項12に記載の受光ユニット。
  17. 【請求項17】 前記半導体基板には、前記第1の半導
    体レーザ素子と波長が異なるレーザビームを、前記基板
    面とほぼ直交する方向に射出する第2の半導体レーザ素
    子がさらに設けられることを特徴とする請求項12に記
    載の受光ユニット。
  18. 【請求項18】 レーザビームを光記録媒体に照射し、
    当該光記録媒体により反射された戻り光を受光する光ピ
    ックアップであって、 レーザビームを射出する第1の半導体レーザ素子と、 前記半導体レーザ素子からのレーザビームをメインビー
    ム、先行サブビーム及び後行サブビームに分割する第1
    回折格子と、 第1回折格子により分割されたメインビーム、先行サブ
    ビーム及び後行サブビームを光記録媒体に収束させるレ
    ンズと、 第1回折格子とほぼ平行に設けられ、光記録媒体からの
    戻り光のそれぞれを左右に2分割し、左分割光と右分割
    光のそれぞれを2分割することにより、第1〜第4メイ
    ンビーム、第1〜第4先行サブビームおよび第1〜第4
    後行サブビームを生成する第2回折格子と、 第1〜第4メインビームをそれぞれ受光する第1〜第4
    メイン受光素子と、第1〜第4先行サブビームをそれぞ
    れ受光する第1〜第4の先行サブ受光素子と、第1〜第
    4後行サブビームをそれぞれ受光する第1〜第4の後行
    サブ受光素子とからなる受光ユニットとを備え前記受光
    ユニットにおける各受光素子の受光面は、ほぼ同一の平
    面上にあると共に、当該受光ユニットは、当該受光面が
    前記第1回折格子とほぼ平行となるように配設されるこ
    とを特徴とする光ピックアップ。
  19. 【請求項19】 前記受光ユニットおよび半導体レーザ
    素子を収納する筐体を備えると共に、前記筐体の少なく
    とも前記受光ユニットおよび半導体レーザと対向する部
    分は透明部材で形成され、第1回折格子及び第2回折格
    子が、前記透明部材に設けられることを特徴とする請求
    項18に記載の光ピックアップ。
  20. 【請求項20】 前記第1〜第4のメイン受光素子は、
    ほぼ直線上に配列されると共に、各第1〜第4のメイン
    受光素子は、当該配列方向と直交する方向に配設された
    少なくとも2つの受光部を含んでおり、 第1配線群からの受光信号に基づいてプッシュプル法よ
    る第1トラッキング誤差信号を生成する第1回路と、 第2配線群からの受光信号に基づいて位相比較法による
    第2トラッキング誤差信号を生成する第2回路と、 第3配線群からの受光信号に基づいて3ビーム法による
    第3トラッキング誤差信号を生成する第3回路とを備え
    ることを特徴とする請求項18記載の光ピックアップ。
  21. 【請求項21】 トラッキングサーボオフ時に得られる
    前記第1〜第3のトラッキング誤差信号の各振幅レベル
    に応じて、どのトラッキング誤差信号がトラッキングサ
    ーボに適しているかを判定する判定手段と、 前記判定手段における判定結果に従って第1〜第3のト
    ラッキング誤差信号から1つをトラッキングサーボ用に
    選択する選択回路とを備えることを特徴とする請求項2
    0に記載の光ピックアップ。
  22. 【請求項22】 前記第1の半導体レーザ素子とは波長
    が異なるレーザビームを射出する第2の半導体レーザ素
    子をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載の
    光ピックアップ。
  23. 【請求項23】 前記判定手段は、トラッキングサーボ
    オフ時に波長の異なる2つのレーザビーム毎に検出され
    た第1〜第3のトラッキング誤差信号の各振幅レベルに
    応じて、どのトラッキング誤差信号がトラッキングサー
    ボに適しているかを判定することを特徴とする請求項2
    2記載の光ピックアップ。
  24. 【請求項24】 前記受光ユニットは、前記受光面に対
    して傾斜を有する鏡面を1壁面とし、鏡面に向かってレ
    ーザビームを射出する半導体レーザ素子配置用の窪みを
    有することを特徴とする請求項18に記載の光ピックア
    ップ。
  25. 【請求項25】 前記窪みには、波長が異なるレーザビ
    ームを射出する2つの半導体レーザ素子が配置されるこ
    とを特徴とする請求項24に記載の光ピックアップ。
  26. 【請求項26】 トラッキング誤差信号により光ピック
    アップをトラッキングサーボしながら光記録媒体に記録
    された情報を読み取って再生する光学式再生装置であっ
    て、 互いに異なる方法により第1〜第3のトラッキング誤差
    信号を検出する検出手段と、 トラッキングサーボオフ時に検出される第1〜第3トラ
    ッキング誤差信号の各振幅レベルに応じて第1〜第3ト
    ラッキング誤差信号のうちトラッキングサーボに適した
    トラッキング誤差信号を判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に従って第1〜第3のトラ
    ッキング誤差信号から1つをトラッキングサーボ用に選
    択する選択手段とを備えることを特徴とする光学式再生
    装置。
  27. 【請求項27】 波長が異なるレーザビームを出射する
    2つのレーザ素子を備え、 前記判定手段は、トラッキングサーボオフのときに、前
    記波長の異なるレーザビーム毎に検出された第1〜第3
    トラッキング誤差信号の各振幅レベルに応じてトラッキ
    ングサーボに適したトラッキング誤差信号を判定するこ
    とを特徴とする請求項26に記載の光学式再生装置。
  28. 【請求項28】 前記判定手段は、さらに、前記各振幅
    レベルに応じて光記録媒体の物理形状を判定する請求項
    27に記載の光学式再生装置。
  29. 【請求項29】 前記判定手段は、さらに、前記各振幅
    レベルに応じて光記録媒体の種別又は種別の候補を判別
    することを特徴とする請求項27に記載の光学式再生装
    置。
  30. 【請求項30】 光記録媒体に照射されたレーザビーム
    の戻り光を検出する光ピックアップを備えた光学式記録
    装置であって、 前記光ピックアップは、請求項1から17のいずれかに
    記載の受光ユニットを備えることを特徴とする光学式再
    生装置。
  31. 【請求項31】 光記録媒体に照射されたレーザビーム
    の戻り光を検出する光ピックアップを備えた光学式再生
    装置であって、 前記光ピックアップとして、請求項18から25のいず
    れかに記載の光ピックアップが用いられていることを特
    徴とする光学式再生装置。
  32. 【請求項32】 トラッキング誤差信号により光ピック
    アップをトラッキングサーボしながら光記録媒体に情報
    を記録する光学式記録装置であって、 互いに異なる方法により第1〜第3のトラッキング誤差
    信号を検出する検出手段と、 トラッキングサーボオフ時に検出される第1〜第3トラ
    ッキング誤差信号の各振幅レベルに応じて第1〜第3ト
    ラッキング誤差信号のうちトラッキングサーボに適した
    トラッキング誤差信号を判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に従って第1〜第3のトラ
    ッキング誤差信号から1つをトラッキングサーボ用に選
    択する選択手段とを備えることを特徴とする光学式記録
    装置。
  33. 【請求項33】 波長が異なるレーザビームを出射する
    2つのレーザ素子を備え、 前記判定手段は、トラッキングサーボオフのときに、前
    記波長の異なるレーザビーム毎に検出された第1〜第3
    トラッキング誤差信号の各振幅レベルに応じてトラッキ
    ングサーボに適したトラッキング誤差信号を判定するこ
    とを特徴とする請求項32に記載の光学式記録装置。
  34. 【請求項34】 前記判定手段は、さらに、前記各振幅
    レベルに応じて光記録媒体の物理形状を判定する請求項
    33に記載の光学式記録装置。
  35. 【請求項35】 前記判定手段は、さらに、前記各振幅
    レベルに応じて光記録媒体の種別又は種別の候補を判別
    することを特徴とする請求項33に記載の光学式記録装
    置。
  36. 【請求項36】 光記録媒体に照射されたレーザビーム
    の戻り光を検出する光ピックアップを備えた光学式記録
    装置であって、 前記光ピックアップは、請求項1から17のいずれかに
    記載の受光ユニットを備えることを特徴とする光学式記
    録装置。
  37. 【請求項37】 光記録媒体に照射されたレーザビーム
    の戻り光を検出する光ピックアップを備えた光学式記録
    装置であって、 前記光ピックアップとして、請求項18から25のいず
    れかに記載の光ピックアップが用いられていることを特
    徴とする光学式記録装置。
  38. 【請求項38】 レーザビームをメイン、先行、後行サ
    ブビームに分割して光記録媒体に照射し、光ディスクか
    ら反射された戻り光を受光して情報の読み出しを行なう
    光ピックアップであって、 前記各ビームの戻り光を光学的に4分割する光分割素子
    と、 メインビームの戻り光の各分割光を受光する第1〜第4
    のメイン受光素子と先行サブビームの戻り光の各分割光
    を受光する第1〜第4の先行サブ受光素子と後行サブビ
    ームの戻り光の各分割光を受光する第1〜第4の後行サ
    ブ受光素子とを有する受光ユニットとを備えることを特
    徴とする光ピックアップ。
  39. 【請求項39】 前記光分割体が、各戻り光を半分ずつ
    受光し、それぞれを回折する2つの光回折体からなり、
    各受光素子は前記2つの回折体による回折方向前方に配
    されていることを特徴とする請求項38に記載の光ピッ
    クアップ。
  40. 【請求項40】 前記2つの光回折体がホログラム素子
    であり、各々+1次回折、−1次回折により4方向に回
    折することを特徴とする請求項39に記載の光ピックア
    ップ。
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