JP2001201738A - カラー液晶表示素子用基板、それを用いたカラー液晶表示素子およびそれらの製造方法 - Google Patents

カラー液晶表示素子用基板、それを用いたカラー液晶表示素子およびそれらの製造方法

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JP2001201738A
JP2001201738A JP2000010657A JP2000010657A JP2001201738A JP 2001201738 A JP2001201738 A JP 2001201738A JP 2000010657 A JP2000010657 A JP 2000010657A JP 2000010657 A JP2000010657 A JP 2000010657A JP 2001201738 A JP2001201738 A JP 2001201738A
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Osamu Ishida
理 石田
Kunihiko Ito
邦彦 伊藤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な位置合せをせずに位置ずれのないカ
ラーフィルタ形成用および表示用透明電極を形成し、カ
ラーフィルタ表面の凹凸による表示むらをなくす。 【解決手段】 カラー液晶表示素子1の液晶セル18で
は一方および他方基板2,3の間に液晶層4が配置され
る。一方基板2は、プラスチック基板10の一方表面1
0aにカラーフィルタ形成用透明電極膜11aを、他方
表面10bに表示用透明電極膜13aをそれぞれ形成
し、該電極膜11a,13aの上に光吸収波長帯域が互
いに異なるレジストをそれぞれ塗布し、単一のマスクを
介して一括露光し、現像し、エッチングし、さらにレジ
ストを剥離することによってカラーフィルタ形成用およ
び表示用透明電極11,13を形成し、さらにカラーフ
ィルタ形成用透明電極11を使用して電着法などによっ
てカラーフィルタ12を形成して、作製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示素
子用基板、それを用いたカラー液晶表示素子およびそれ
らの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な分野で使用されている液晶
表示素子は、透光性を有する絶縁性基板上に液晶を駆動
する表示用電極をそれぞれ形成して成る一対の基板間
に、液晶層を介在して構成される。絶縁性基板としては
従来からガラス基板が使用されていたが、携帯機器にお
ける小型、軽量および低消費電力の要求から、0.1m
m〜0.3mm程度の厚みの軽いプラスチックフィルム
が絶縁性基板として使用されるようになってきている。
しかし、プラスチックフィルムは温度や湿度などの環境
によってその寸法が変化することから、その上にカラー
フィルタを微細なパターンに形成することが困難であ
る。したがって、プラスチックフィルムを用いた従来の
液晶表示素子はそのほとんどが白黒表示用となってい
る。
【0003】なお、液晶表示素子においてカラーフィル
タを用いずにカラー表示を行う方法が提案されている
が、この方法には表示色の数に制限があり、また表示色
は鮮やかではない。また、この方法では液晶セル厚を厳
密に制御する必要があるので、セル厚制御が困難なプラ
スチックフィルムの使用は未だ実用化に至っていない。
【0004】また、カラーフィルタの製造方法としては
染色法・顔料分散法・電着法・ミセル電解法・印刷法な
どが知られている。染色法、顔料分散法および印刷法で
はカラーフィルタの赤、緑および青の各色パターンを順
次的に形成してゆくので、色ずれをなくすために各色パ
ターンと表示用電極との位置合せを高精度に行う必要が
ある。一方、電着法およびミセル電解法では電極上に電
気化学的に各色パターンを形成してゆくので、色ずれを
なくすための染色法、顔料分散法および印刷法のような
位置合せは不要である。
【0005】位置合せの精度は絶縁性基板の材質、大き
さおよびカラーフィルタの製造方法などによって異なる
が、ガラス基板を使用した場合ではミクロン単位での位
置合せが可能である。これに対してプラスチックフィル
ムはガラス基板よりも寸法変化が大きく、熱履歴では環
境によって±0.1%もの寸法変化を起こすので、ガラ
ス基板に比べて位置合せの精度は低い。したがって、プ
ラスチックフィルムを用いる場合、高精度な位置合せが
不要または極力必要としない製造プロセスが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラスチックフィルム
を絶縁性基板として使用した液晶表示素子の例が、特開
平6−214111号公報に開示されている。該公報の
液晶表示素子は、2枚の透光性基板、各基板上にそれぞ
れ形成される表示用の透明電極、および該電極間に挟持
して成る液晶層を備え、2枚の基板のうちの少なくとも
いずれか一方がプラスチックフィルム基板であり、該プ
ラスチックフィルム基板の液晶層とは反対側にカラーフ
ィルタ付き基板が積層されている。この液晶表示素子で
は、色ずれをなくすために、プラスチックフィルム基板
の外側にカラーフィルタ付き基板を積層または印刷する
際に、カラーフィルタをプラスチックフィルム基板上に
形成された透明電極に高精度に位置合せする必要があ
る。
【0007】また、プラスチックフィルムを絶縁性基板
として使用した液晶表示素子の他の例が特開平11−8
4367号公報に開示されている。該公報の液晶表示素
子は、プラスチックフィルム基板上に、表示用電極と兼
用されるカラーフィルタ形成用の電極を用いて電気化学
的に導電性を有するカラーフィルタを形成している。こ
の液晶表示素子では、カラーフィルタ形成用電極を表示
用電極と兼用するために、カラーフィルタを液晶表示素
子内部に形成する必要があり、またカラーフィルタ形成
用電極と導電性カラーフィルタとの積層構造体に表示用
電極としての機能をもたせるために、カラーフィルタ上
に平坦化層を形成する必要がある。平坦化層の膜厚は一
般に2〜3μmであるが、この程度の膜厚では充分な導
電性が得られず、従って前記積層構造体の表示用電極と
して使用することは困難である。表示用電極として使用
するための平坦化層の膜厚は0.1μm程度であるが、
この程度の膜厚ではカラーフィルタ表面の凹凸によって
均一なラビング配向処理を行うことができず、表示むら
が発生して表示品位が著しく低下する。
【0008】本発明の目的は、カラーフィルタ形成用透
明電極と表示用透明電極との位置ずれがなく、カラーフ
ィルタ表面の凹凸に起因する表示むらのないカラー液晶
表示素子用基板、それを用いたカラー液晶表示素子およ
びそれらの製造方法を提供することである。また本発明
の他の目的は、さらに小型・軽量・低消費電力なカラー
液晶表示素子用基板、それを用いたカラー液晶表示素子
およびそれらの製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともカ
ラーフィルタ形成用透明電極と表示用透明電極とを備え
るカラー液晶表示素子用基板の製造方法において、透光
性を有する絶縁性基板の両面に透明電極膜をそれぞれ形
成する工程と、形成した各透明電極膜上にレジストをそ
れぞれ塗布する工程と、塗布した各レジストを単一のフ
ォトマスクを用いて一括的に露光する工程と、露光後
に、レジストを現像する工程と、現像によって露出した
前記透明電極膜をエッチングする工程と、エッチング後
に、残余のレジストを剥離してカラーフィルタ形成用お
よび表示用の透明電極を形成する工程とを含むことを特
徴とするカラー液晶表示素子用基板の製造方法である。
【0010】本発明に従えば、透光性を有する絶縁性基
板の一方表面にはカラーフィルタ形成用透明電極膜が形
成され、他方表面には表示用透明電極膜が形成され、さ
らにいわゆるフォトリソグラフィの手法によって各透明
電極膜を同時にパターニングすることによってカラーフ
ィルタ形成用透明電極と表示用透明電極とが形成され
る。具体的に、絶縁性基板の両面に形成された各透明電
極膜上にレジストをそれぞれ塗布し、該レジストを単一
のフォトマスクを用いて一括的に露光し、現像、エッチ
ングおよびレジスト剥離の工程を順次経てカラー液晶表
示素子用基板が製造される。単一のフォトマスクを使用
してレジストを一括的に露光するので、カラーフィルタ
形成用透明電極と表示用透明電極との位置ずれは生じな
い。したがって、カラーフィルタ形成用透明電極を使用
して、電着法などによって形成されるカラーフィルタと
表示用透明電極との位置ずれは生じず、色ずれは生じな
い。また、絶縁性基板の互いに対向する各表面にカラー
フィルタ形成用透明電極と表示用透明電極とがそれぞれ
形成され、特にカラーフィルタ形成用透明電極は該基板
の一方表面側、すなわち液晶層とは反対側に形成される
ので平坦化層が不要となる。したがって、本発明によっ
て製造された基板を用いたカラー液晶表示素子では、カ
ラーフィルタ表面の凹凸に起因する表示むらによる表示
品位の低下は生じない。
【0011】また本発明は、前記レジスト塗布工程で
は、絶縁性基板の一方および他方表面に吸収波長帯域が
互いに異なるレジストをそれぞれ塗布することを特徴と
する。
【0012】本発明に従えば、絶縁性基板の両面に形成
されたレジストのうち、露光光源から遠い方のレジスト
における、光量不足による解像度低下を防止することが
できる。すなわち、絶縁性基板の両面に吸収波長帯域が
互いに同じであるレジストを塗布し、単一のフォトマス
クを介して一括的に露光した場合、露光光源に近い方で
の光吸収によって、露光光源から遠い方の露光光量が露
光光源に近い方の露光光量よりも少なくなり、これによ
って露光光源から遠い方のレジストの解像度が低くな
る。本発明では、絶縁性基板の各表面に吸収波長帯域が
互いに異なるレジストを塗布しており、したがって露光
光源に近い方で吸収されずに透過してきた波長帯域の光
に感光するレジストを露光光源から遠い方に塗布するこ
とによって、該レジストの解像度の低下を防止すること
が可能となる。これによって、絶縁性基板の両面のレジ
ストをともに充分に感光し、高い解像度を得ることがで
きる。
【0013】また本発明は、透光性を有する前記絶縁性
基板がプラスチック基板であることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、透光性を有する絶縁性基
板としてプラスチック基板を使用することによって、さ
らに小型・軽量・低消費電力なカラー液晶表示素子用基
板を製造することができる。
【0015】また本発明は、上述のうちのいずれかに記
載の方法によって製造された一方基板と、少なくとも表
示用透明電極を備える他方基板とを、表示用透明電極同
士が互いに対向するようにして配置し、所定の間隔をあ
けて貼合せ、基板間に液晶を充填することを特徴とする
カラー液晶表示素子の製造方法である。
【0016】本発明に従えば、透光性を有する絶縁性基
板の一方表面にはカラーフィルタ形成用透明電極膜が形
成され、他方表面には表示用透明電極膜が形成され、さ
らにいわゆるフォトリソグラフィの手法によって各透明
電極膜を同時にパターニングすることによってカラーフ
ィルタ形成用透明電極と表示用透明電極とが形成され、
またさらにカラーフィルタ形成用透明電極を用いて電着
法などによってカラーフィルタが形成され、このように
してカラー液晶表示素子の一方基板が製造される。この
ような一方基板と、少なくとも表示用透明電極を備える
他方基板とを、表示用透明電極同士が互いに対向するよ
うにして配置し、所定の間隔をあけて貼合せ、基板間に
液晶を充填し、このようにしてカラー液晶表示素子が製
造される。上述したように、絶縁性基板の両面に形成さ
れた各透明電極膜上にレジストをそれぞれ塗布し、塗布
した各レジストを単一のフォトマスクを用いて一括的に
露光し、現像、エッチングおよびレジスト剥離の工程を
順次経てカラー液晶表示素子用基板を製造するので、カ
ラーフィルタ形成用透明電極と表示用透明電極との位置
ずれは生ず、したがって色ずれは生じない。また、絶縁
性基板の両面にカラーフィルタ形成用透明電極と表示用
透明電極とをそれぞれ形成し、特にカラーフィルタ形成
用透明電極を基板の一方表面側、すなわち液晶層とは反
対側に形成するので平坦化層が不要となり、したがって
本発明によって製造されたカラー液晶表示素子ではカラ
ーフィルタ表面の凹凸に起因する表示むらによる表示品
位の低下は生じない。また、絶縁性基板の各表面に吸収
波長帯域が互いに異なるレジストを塗布することによっ
て、露光光源から遠い方のレジストにおける、光量不足
による解像度の低下を防止することができ、解像度の高
い表示を実現することができる。さらに、透光性を有す
る絶縁性基板としてプラスチック基板を使用することに
よって、さらに小型・軽量・低消費電力なカラー液晶表
示素子を製造することができる。
【0017】また本発明は、上述のうちのいずれかに記
載の方法によって製造されたことを特徴とするカラー液
晶表示素子用基板である。
【0018】本発明に従えば、透光性を有する絶縁性基
板の互いに対向する各表面に位置ずれのないカラーフィ
ルタ形成用透明電極と表示用透明電極とをそれぞれ形成
したカラー液晶表示素子用の基板を提供することができ
る。
【0019】また本発明は、上述の方法によって製造さ
れたことを特徴とするカラー液晶表示素子である。
【0020】本発明に従えば、カラーフィルタと表示用
電極との位置ずれに起因する色ずれがなく、かつカラー
フィルタ表面の凹凸に起因する表示むらのない、優れた
表示品位のカラー液晶表示素子を提供することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
あるカラー液晶表示素子1の断面図である。液晶表示素
子1は、2枚の偏光位相差板7,8、光源9および液晶
セル18を含み、2枚の偏光位相差板7,8の間に液晶
セル18を配置し、偏光位相差板8の液晶セル18とは
反対側に光源9を配置して構成される、透過型の素子で
ある。光源9からの光は、偏光位相差板8を通過して液
晶セル18に入射し、該液晶セル18の液晶層4を透過
し、または該液晶セル18の液晶層4で遮断される。液
晶セル18を透過した光は、偏光位相差板7を通過して
出射する。液晶表示素子1の観察者は、偏光位相差板7
の側から出射した透過光を観察する。液晶セル18は、
一方基板2、他方基板3、液晶層4、接着層5およびス
ペーサ6を含んで構成される。液晶層4は、一方基板2
と他方基板3との間に配置され、また基板2,3同士が
液晶セル18の液晶層厚を規制するスペーサ6を介して
接着層5によって接着される。
【0022】一方基板2は、透光性を有する絶縁性基板
であるプラスチック基板10の一方表面10aにカラー
フィルタ形成用透明電極11とカラーフィルタ12とを
備え、他方表面10bに液晶分子4aを駆動するための
表示用透明電極13を備えて構成されるが、本形態の液
晶表示素子1では他方表面10bに表示用透明電極13
と液晶分子4aの初期配向状態を規制するための配向膜
14とを備える。一方基板2の製造方法の詳細は後述す
るが、カラーフィルタ形成用透明電極11と表示用透明
電極13とが単一のマスクを使用して一括的に露光する
ことによってパターン形成される。形成されたカラーフ
ィルタ用透明電極11を用いて電着法などによってカラ
ーフィルタ12が形成され、また形成された表示用透明
電極13を覆って配向膜14が形成される。カラーフィ
ルタ12は、たとえば各表示画素に対応して設けられる
赤フィルタ12R、緑フィルタ12Gおよび青フィルタ
12Bで構成され、必要に応じて画素間にブラックフィ
ルタである黒色フィルタBKが設けられる。
【0023】他方基板3は、透光性を有する絶縁性基板
であるプラスチック基板15の一方表面15aに液晶分
子4aを駆動するための表示用透明電極16を備えて構
成されるが、本形態の液晶表示素子1では一方表面15
aに表示用透明電極16と液晶分子4aの初期配向状態
を規制するための配向膜17とを備える。他方基板3の
製造方法の詳細は後述するが、フォトマスクを使用して
フォトリソグラフィ法によって表示用透明電極16をパ
ターン形成し、次に形成した表示用透明電極16を覆っ
て配向膜17を形成する。
【0024】プラスチック基板10,15は、たとえば
住友ベークライト社製の0.2mm厚の基板で実現する
ことができる。カラーフィルタ用透明電極11として
は、I.T.O.(Indium Tin Oxide)を用いることができ、表
示用透明電極13,16としてもI.T.O.を用いることが
できる。カラーフィルタ12の赤フィルタ12Rとして
使用可能な材料としては電着用R顔料が挙げられ、緑フ
ィルタ12Gとして使用可能な材料としては電着用G顔
料が挙げられ、青フィルタ12Bとして使用可能な材料
としては電着用B顔料が挙げられる。配向膜14,17
として使用可能な材料としては、ポリイミドが挙げら
れ、またその膜厚は約0.5μmとすることができる。
偏光位相差板7,8は、日東電工社製偏光位相差板で実
現することができる。光源9は、CCFT(三波長管)
で実現することができる。
【0025】図2は、液晶表示素子1の一方基板2の製
造方法を段階的に説明するための断面図である。一方基
板2の製造工程は図2(A)〜図2(I)の各工程に分
けられる。まず図2(A)の基板準備工程でプラスチッ
ク基板10を準備する。次の図2(B)の透明電極膜形
成工程では、プラスチック基板10の一方表面10aの
全面に、たとえばスパッタリング法によってカラーフィ
ルタ用透明電極膜11aを、一方表面10aとは反対の
他方表面10bの全面に、たとえばスパッタリング法に
よって表示用透明電極膜13aを、それぞれ形成する。
【0026】次の図2(C)のレジスト塗布工程では、
形成した前記透明電極膜11a,13aの上の全面にレ
ジスト19を塗布する。特に、基板10の一方表面10
aと他方表面10bとに吸収波長帯域が互いに異なるレ
ジスト19を塗布することが好ましい。吸収波長帯域が
互いに同じレジストを基板10の両面に塗布した場合、
露光光源に近い方での光吸収によって、露光光源から遠
い方の露光光量が近い方の露光光量よりも少なくなり、
したがって露光光源から遠い方のレジストの解像度が低
くなる。しかし、上述したように吸収波長帯域が互いに
異なるレジスト19を基板10の両面に塗布することに
よって、露光光源に近い方で吸収されずに透過してきた
波長帯域の光に感光するレジスト19を露光光源から遠
い方に塗布することが可能となり、露光光源から遠い方
のレジスト19の解像度の低下を防止することができ、
よって基板10の両面のレジスト19を充分な光量でと
もに感光し、高い解像度を得ることができる。
【0027】たとえば具体的に、SHIPLEY社製g
線感光用レジストをカラーフィルタ形成用透明電極膜1
1aの上に、SHIPLEY社製i線感光用レジストを
表示用透明電極膜13aの上に、約2μmの厚さにそれ
ぞれ塗布することができる。
【0028】次の図2(D)の露光工程では、単一のフ
ォトマスク50を介して光を照射する。フォトマスク5
0は、たとえば基板10の他方表面10bの側に配置さ
れて他方表面10bの側から光が一括的に照射される。
なお、一方表面10aの側にフォトマスク50を配置し
て、一方表面10aの側から一括的に露光しても構わな
い。
【0029】次の図2(E)の現像工程では、可溶のレ
ジスト19を除去して不溶のレジスト19のみを電極膜
11a,13aの上に残す。次の図2(F)のエッチン
グ工程では、レジスト19の除去によって露出した電極
膜11a,13aを除去する。次の図2(G)のレジス
ト剥離工程では、残余のレジスト19を除去する。これ
によって、カラーフィルタ形成用および表示用透明電極
11,13が形成される。
【0030】その後、たとえば図2(H)のカラーフィ
ルタ(CF)形成工程では、形成した前記カラーフィル
タ形成用透明電極11を用いて、電着法によってカラー
フィルタ12が形成される。なおこのとき、各色フィル
タ12R,12G,12Bの間にセルフアライメント法
などによってブラックマスクである黒色フィルタBKを
形成しても構わない。また図2(I)の配向膜形成工程
では、基板10の他方表面10bの上に、形成した前記
表示用透明電極13を覆って配向膜14を形成する。以
上のようにして一方基板2が完成する。
【0031】図3は、液晶表示素子1の他方基板3の製
造方法を段階的に説明するための断面図である。他方基
板3の製造工程は図3(A)〜図3(H)の各工程に分
けられる。まず図3(A)の基板準備工程でプラスチッ
ク基板15を準備する。次の図3(B)の表示用透明電
極膜形成工程では、プラスチック基板15の一方表面1
5aの全面に、たとえばスパッタリング法によって表示
用透明電極膜16aを形成する。次の図3(C)のレジ
スト塗布工程では、形成した前記透明電極膜16aの上
の全面にレジスト20を塗布する。レジスト20として
は、ポジ型フォトレジストを約2μmの厚みに塗布する
ことができる。
【0032】次の図3(D)の露光工程では、フォトマ
スク51を使用して、基板15の一方表面15aの側か
ら光を照射する。次の図3(E)の現像工程では、可溶
のレジスト20を除去して不溶のレジスト20のみを電
極膜16aの上に残す。次の図3(F)のエッチング工
程では、レジスト20の除去によって露出した電極膜1
6aを除去する。次の図3(G)のレジスト剥離工程で
は、残余のレジスト20を除去する。これによって、表
示用透明電極16が形成される。次の図3(H)の配向
膜形成工程では、基板15の一方表面15aの上に、形
成した前記表示用透明電極16を覆って配向膜17を形
成する。以上のようにして他方基板3が完成する。
【0033】図4は、一方および他方基板2,3の完成
後の液晶表示素子1の製造方法を段階的に説明するため
の工程図である。上述したようにしてそれぞれ完成した
一方および他方基板2,3は、工程aで、表示用透明電
極13,16同士が互いに対向するようにして配置され
る。次の工程bでは、基板2,3同士が、スペーサ6に
よって所定の間隔をあけて、その周囲が接着層5によっ
て貼合せられる。次の工程cでは、基板2,3の間に液
晶が充填されて液晶層4が形成される。このようにして
液晶表示素子1が完成する。
【0034】以上のように本形態に従えば、プラスチッ
ク基板10の一方表面10aにカラーフィルタ形成用透
明電極膜11aを形成し、他方表面10bに表示用透明
電極膜13aを形成し、いわゆるフォトリソグラフィの
手法によって各透明電極膜11a,13aを同時にパタ
ーニングすることによって、カラーフィルタ形成用透明
電極11と表示用透明電極13とが形成される。これら
の透明電極11,13の形成には単一のフォトマスク5
0が使用されるので、カラーフィルタ形成用透明電極1
1と表示用透明電極13との位置ずれは生じない。した
がって、透明電極11を使用して形成されるカラーフィ
ルタ12と表示用透明電極13との位置ずれも生じず、
色ずれは生じない。
【0035】また、カラーフィルタ形成用透明電極11
と表示用透明電極13とはプラスチック基板10の互い
に対向する表面10a,10bに形成される。特に、カ
ラーフィルタ用透明電極11は基板10の一方表面10
a、すなわち液晶層4とは反対側に形成されるので平坦
化層は不要となる。したがって、本発明によって製造さ
れた基板2を用いたカラー液晶表示素子1では、カラー
フィルタ12の表面の凹凸に起因する表示むらによる表
示品位の低下は生じない。また、透光性を有する絶縁性
基板としてプラスチック基板10を用いることによっ
て、さらに小型・軽量・低消費電力な基板2およびカラ
ー液晶表示素子1を提供することができる。
【0036】図5は、本発明の実施の一形態である前記
方法によって製造された、他のカラー液晶表示素子21
の断面図である。図5において、前記液晶表示素子1と
同様の構成要素には同じ参照符号を付して説明は省略す
る。液晶表示素子21は前述の液晶セル18の他に、偏
光位相差板22、偏光板23および反射板24を含み、
偏光位相差板22と偏光板23との間に液晶セル18を
配置し、偏光板23の液晶セル18とは反対側に反射板
24を配置して構成される、反射型の素子である。
【0037】偏光位相差板22の側から該偏光位相差板
22を介して液晶セル18に入射した光は、該液晶セル
18を透過し、または液晶セル18で遮断される。液晶
セル18を透過した光は、偏光板23を通過して反射板
24で反射する。反射光は、再び偏光板23を通過して
液晶セル18に入射し、偏光位相差板22を通過して出
射する。液晶表示素子21の観察者25は、偏光位相差
板22の側から出射した反射光を観察する。
【0038】偏光位相差板22は日東電工社製で実現す
ることができ、偏光板23は日東電工社製で実現するこ
とができ、反射板24は日東電工社製で実現することが
できる。
【0039】図6は、本発明の実施の一形態である前記
方法によって製造された、さらに他のカラー液晶表示素
子31の断面図である。液晶表示素子31は、液晶セル
36と偏光位相差板37とを含んで構成される、反射型
の素子である。液晶セル36は、他方基板33の構成が
異なる以外は前述の液晶セル18と同様にして構成され
る。図6において、同様の構成要素には同じ参照符号を
付して説明は省略する。
【0040】液晶セル36の他方基板33は、液晶セル
18の他方基板3と同様の透光性を有するプラスチック
基板15、表示用透明電極16および配向膜17を有
し、この他に拡散層34と反射層35とをさらに含んで
構成される。プラスチック基板15の一方表面15aに
は、その全面に拡散層34がスピンコータ法によって形
成される。さらに拡散層34の上には、その全面に反射
層35が蒸着法によって形成される。反射層35の上に
は、前述したように、フォトマスクを使用してフォトリ
ソグラフィ法によって表示用透明電極16がパターン形
成され、次に形成した表示用透明電極16を覆って配向
膜17が形成される。
【0041】偏光位相差板37の側から該偏光位相差板
37を介して液晶セル36に入射した光は、該液晶セル
36の液晶層4を透過し、または該液晶セル36の液晶
層4で遮断される。液晶層4を透過した光は、反射層3
5で反射し、反射光は再び液晶層4を透過し、偏光位相
差板37を通過して出射する。液晶表示素子31の観察
者25は、偏光位相差板37の側から出射した反射光を
観察する。
【0042】偏光位相差板37は日東電工社製で実現す
ることができる。反射層35として使用可能な材料とし
てはアルミニウムが挙げられる。
【0043】このように本発明の製造方法は、透過型の
カラー液晶表示素子用基板のみならず、反射型のカラー
液晶表示素子用基板にも適用することができ、また透過
型のカラー液晶表示素子のみならず、反射型のカラー液
晶表示素子にも適用することができ、上述したのと同様
の効果を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、透光性を
有する絶縁性基板の両面に透明電極膜をそれぞれ形成し
た後、各透明電極膜上にレジストをそれぞれ塗布し、一
括的に露光し、現像し、露出した透明電極膜をエッチン
グし、残余のレジストを剥離し、このようにしてカラー
液晶表示素子用基板が製造される。したがって、各透明
電極同士の高精度な位置合せを行わずに、色ずれのない
カラー液晶表示素子用基板を製造することができる。
【0045】また本発明によれば、絶縁性基板の各表面
に吸収波長帯域の異なるレジストをそれぞれ塗布するこ
とによって、露光光源から遠い方のレジストにおける、
光量不足による解像度の低下を防止することができる。
【0046】また本発明によれば、透光性を有する絶縁
性基板としてプラスチック基板を使用することによっ
て、さらに小型・軽量・低消費電力なカラー液晶表示素
子用基板を製造することができる。
【0047】また本発明によれば、上述したようなカラ
ーフィルタ形成用および表示用の透明電極を備える一方
基板と、少なくとも表示用透明電極を備える他方基板と
を、表示用透明電極同士が互いに対向するようにして配
置し、所定の間隔をあけて貼合せ、基板間に液晶を充填
し、このようにしてカラー液晶表示素子が製造される。
したがって、色ずれがなく、カラーフィルタ表面の凹凸
に起因する表示むらのない、高品位な表示が得られるカ
ラー液晶表示素子を製造することができる。また、基板
の各表面に吸収波長帯域の異なるレジストをそれぞれ塗
布することによって、露光光源から遠い方のレジストに
おける、光量不足による解像度の低下を防止することが
できる。さらに、透光性を有する絶縁性基板としてプラ
スチック基板を使用することによって、さらに小型・軽
量・低消費電力なカラー液晶表示素子を製造することが
できる。
【0048】また本発明によれば、透光性を有する絶縁
性基板の両面に、カラーフィルタ形成用透明電極と表示
用透明電極とを位置ずれなく形成した基板を提供するこ
とができる。
【0049】また本発明によれば、色ずれおよび表示む
らのない、優れた表示品位のカラー液晶表示素子を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるカラー液晶表示素
子1の断面図である。
【図2】液晶表示素子1の一方基板2の製造方法を段階
的に説明するための断面図である。
【図3】液晶表示素子1の他方基板3の製造方法を段階
的に説明するための断面図である。
【図4】一方および他方基板2,3の完成後の液晶表示
素子1の製造方法を段階的に説明するための工程図であ
る。
【図5】前記方法によって製造された、他のカラー液晶
表示素子21の断面図である。
【図6】前記方法によって製造された、さらに他のカラ
ー液晶表示素子31の断面図である。
【符号の説明】
1,21,31 液晶表示素子 2 一方基板 3,33 他方基板 4 液晶層 5 接着層 6 スペーサ 7,8,22,37 偏光位相差板 9 光源 10,15 プラスチック基板 11 カラーフィルタ形成用透明電極 12 カラーフィルタ 12R 赤色フィルタ 12G 緑色フィルタ 12B 青色フィルタ 13,16 表示用透明電極 14,17 配向膜 18,36 液晶セル 23 偏光板 24 反射板 25 観測者 34 拡散層 35 反射層 50 フォトフォトマスク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともカラーフィルタ形成用透明電
    極と表示用透明電極とを備えるカラー液晶表示素子用基
    板の製造方法において、 透光性を有する絶縁性基板の両面に透明電極膜をそれぞ
    れ形成する工程と、 形成した各透明電極膜上にレジストをそれぞれ塗布する
    工程と、 塗布した各レジストを単一のフォトマスクを用いて一括
    的に露光する工程と、露光後に、レジストを現像する工
    程と、 現像によって露出した前記透明電極膜をエッチングする
    工程と、 エッチング後に、残余のレジストを剥離してカラーフィ
    ルタ形成用および表示用の透明電極を形成する工程とを
    含むことを特徴とするカラー液晶表示素子用基板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記レジスト塗布工程では、絶縁性基板
    の一方および他方表面に吸収波長帯域が互いに異なるレ
    ジストをそれぞれ塗布することを特徴とする請求項1記
    載のカラー液晶表示素子用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 透光性を有する前記絶縁性基板がプラス
    チック基板であることを特徴とする請求項1記載のカラ
    ー液晶表示素子用基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちのいずれかに記載の
    方法によって製造された一方基板と、少なくとも表示用
    透明電極を備える他方基板とを、表示用透明電極同士が
    互いに対向するようにして配置し、所定の間隔をあけて
    貼合せ、基板間に液晶を充填することを特徴とするカラ
    ー液晶表示素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のうちのいずれかに記載の
    方法によって製造されたことを特徴とするカラー液晶表
    示素子用基板。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の方法によって製造され
    たことを特徴とするカラー液晶表示素子。
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