JP2001201510A - トレーサ粒子供給装置 - Google Patents

トレーサ粒子供給装置

Info

Publication number
JP2001201510A
JP2001201510A JP2000011526A JP2000011526A JP2001201510A JP 2001201510 A JP2001201510 A JP 2001201510A JP 2000011526 A JP2000011526 A JP 2000011526A JP 2000011526 A JP2000011526 A JP 2000011526A JP 2001201510 A JP2001201510 A JP 2001201510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tracer
nozzle
gas
outer cylinder
tracer particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000011526A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4447717B2 (ja
Inventor
Satoshi Haneki
敏 羽木
Masataka Miwa
昌隆 三輪
Yoshito Umeda
良人 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Gas Co Ltd filed Critical Toho Gas Co Ltd
Priority to JP2000011526A priority Critical patent/JP4447717B2/ja
Publication of JP2001201510A publication Critical patent/JP2001201510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4447717B2 publication Critical patent/JP4447717B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバーナ等の流体の速度を計測したり、ま
た流体を可視化することにより、流体の流動分布を計測
するために均一かつ定常的なトレーサ粒子の供給を実現
することができ、長時間に渡る流体の速度計測や、流動
分布計測をも可能とするものである。 【解決手段】 中空外筒2は本体21を挟んで三角錐状
の放出管側ロート状部22及び吸入管側ロート状部23
を両側から固定することによって構成されている。この
吸入管側ロート状部23の頂部233には、トレーサノ
ズル5が挿入されている。トレーサノズルは内管部52
と外管部51との2重管構造になっており、外管部51
にはその側面に補孔512、513が開けられている。
これによって、トレーサ粒子を流動しやすく塊状になり
にくくできるためトレーサ濃度の脈動を防止することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバーナ等の流
体の速度を計測したり、また流体を可視化することによ
り、流体の流動分布を計測するために用いられるトレー
サ粒子を均一かつ定常的に供給するためのトレーサ粒子
供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスバーナ等の特性を調べるため、また
はガスバーナ等の故障を診断するために、レーザードッ
プラー流速計や写真撮影により行なう流体の計測には、
トレーサ粒子を使用するのが一般的である。即ち、計測
しようとするガスや液化ガス等の流体の中に、多数のト
レーサ粒子からなる粉体を供給することによって、前記
トレーサ粒子の流動速度から流体の速度を計測したり、
また流体と一緒に流動するトレーサ粒子を写真撮影して
流体を可視化することにより、流体の流動分布を計測し
ている。このトレーサ粒子を供給する装置として、一般
に図5に示すように、攪拌機101、吸入管102及び
放出管103をゴム栓105によって取り付けられた三
角フラスコ104内にトレーサ粒子106を充填した装
置100を用いていた。攪拌機101はプロペラ状の形
状をしており、モータ109に接続されている。そし
て、トレーサ粒子106内に位置するように高さを調整
されて、モーター109を回転させることでトレーサ粒
子106を攪拌する構造となっている。一方、吸入管1
02の一方側は流量調節バルブ107を介してガスボン
ベ108に接続されており、他方側は三角フラスコ10
4内に充填されたトレーサ粒子106内に位置する攪拌
機101の上部近傍にまで延設されている。また、放出
管103の一方側はゴム栓105近傍に開口されてい
る。そして、他方側は可視化する流れ場内に開口されて
いる。攪拌機101によってトレーサ粒子106を攪拌
することで、攪拌機101近傍のトレーサ粒子106の
堆積状態を略均一にすることができ、更に、ガスボンベ
108からガスを供給することによって、略均一に堆積
しているトレーサ粒子106が三角フラスコ104内に
おいてガスとともに吹き上げられる。そして、放出管1
03を通してガスとともにトレーサ粒子106が流れ場
内に供給されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】流体の流動速度や流動
分布の計測は、流体中に供給されるトレーサ粒子によっ
て間接的に計測されることとなるため、流体中にトレー
サ粒子が均一かつ定常的に供給される必要がある。つま
り、流体の流れが均一である時に、トレーサ粒子の供給
が均一かつ定常的であることによって、トレーサ粒子の
流動速度や流動分布の計測結果が均一なものとなる。し
かし、この装置を用いた場合には、三角フラスコ内のト
レーサ粒子の堆積状態やトレーサ粒子の量によっては、
トレーサ粒子の供給が均一かつ定常的に為されない場合
が生じてしまうのである。そこで、本発明者らは先の出
願で、軸線方向にガス流路を形成する中空外筒と、前記
中空外筒の一方側に接続されてガスを流入させる、該中
空外筒よりも小径の吸入管と、前記吸入管と対向する形
態で前記中空外筒の他方側に接続されて前記中空外筒内
部に貯えられるトレーサ粒子とともにガスを放出させ
る、前記中空外筒よりも小径の放出管と、前記中空外筒
の内部に保持される、前記吸入管及び前記放出管よりも
大径の中空孔を有する内筒と、からなるトレーサ粒子供
給装置を提案した。しかし、依然として数分に1回の割
合でトレーサ粒子の供給に脈動を生じてしまう事がある
ことが分かった。
【0004】そこで、本発明者らがさらにその原因を鋭
意検討したところ、その原因は下記の理由によるもので
あることが分かった。即ち、内筒内に堆積したトレーサ
粒子内に吸入管から供給されるガスが通じる通路が形成
されてしまい、上部に堆積したトレーサ粒子がその通路
内に時々塊状になって落下してくることが原因となって
いたのである。
【0005】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、脈動を生じることなく
長時間に渡って均一かつ定常的なトレーサ粒子の供給を
実現することができることによって、流体の速度計測
や、流動分布計測を高精度で行うことを可能とするトレ
ーサ粒子供給装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明は
上記課題を解決するためになされたものであって、軸線
方向にガス流路を形成する中空外筒と、中空外筒の一方
側に接続されてガスを流入させるトレーサノズルと、ト
レーサノズルと対向する形態で中空外筒の他方側に接続
されて中空外筒内部に貯えられるトレーサ粒子とともに
ガスを放出させる放出管と、中空外筒の内部に保持さ
れ、中空外筒内におけるトレーサノズル及び放出管の径
よりも大径の中空孔を有する内筒と、からなるトレーサ
ー粒子供給装置であって、トレーサノズルは、ガスを前
記中空外筒内に吸入させるための放出管と対向する位置
に設けられた主孔と、前記中空外筒の内部に位置する該
トレーサノズルの外周面に設けられた補孔とを有してい
ることを特徴とする。
【0007】中空外筒内部にはトレーサ粒子が貯えられ
ており、中空外筒の一方側に設けられたトレーサノズル
を通じて鉛直下側からガスが送り込まれてくると、この
ガス流によって中空外筒内に保持された内筒内でトレー
サ粒子が吹き上げられることになる。中空外筒の他方側
に設けられた放出管は鉛直上側からトレーサノズルと対
向する形態で設けられているため、ガス流の方向を転換
されることなく吹き上げられたトレーサ粒子の一部は放
出管を通じて外部に放出され、流れ場内に供給されるこ
とになる。また、放出管から外部に放出されなかったト
レーサ粒子は、放出管近傍においてガス流の方向が転換
されて内筒と放出管の間を通り、さらに、中空外筒と内
筒との間に設けられた間隙を通って中空外筒の管壁近傍
を落下する。このため、トレーサノズル近傍の中空外筒
と内筒との間にトレーサ粒子が堆積することになる。
【0008】このようにトレーサ粒子は中空外筒内を循
環することになるが、トレーサ粒子の種類によっては内
筒内に堆積し、ガスの通路を形成することがある。この
とき、内筒内に堆積したトレーサ粒子内に形成されたガ
スの通路がトレーサノズルの外周面に設けられた補孔か
ら供給されるガスによって崩されることになる。従っ
て、内筒内ではトレーサ粒子が流動しやすく塊状になり
にくい。又トレーサ粒子の流動性が良くなるため、たと
え塊状になったとしても、従来のように大きな塊になり
にくい。このため、上部に堆積したトレーサ粒子が塊状
になって通路内に落下してくることによって生じる脈動
を防止することができる。従って、トレーサ粒子の性状
に影響されることが少なく、長期間に渡って脈動を生じ
ることなくトレーサ粒子を流れ場内に供給することがで
きる
【0009】ここで、中空外筒の管壁近傍のガス流は、
トレーサノズルを通じて送り込まれてきたガス流の流れ
方向とは反対方向に流れる。トレーサノズル側にも中空
外筒と内筒との間に間隙が設けられていることから、こ
の中空外筒の管壁近傍のガス流に押し流されて、堆積し
たトレーサ粒子は再度トレーサノズル近傍に集まってく
る。このように、堆積しているトレーサ粒子内を流れる
ガス流の方向は常に一定方向となり、トレーサノズルか
ら吸入されてきたガス流にのって、トレーサ粒子は中空
外筒内の中央付近を上昇し、管壁近傍を下降する、即
ち、循環流動することによって、堆積しているトレーサ
粒子は全体に攪拌されることになる。トレーサ粒子の堆
積状態は全体に略均一であるため、放出管から流出して
いくガスに時間的な濃淡を生じることがない。即ち、ガ
スとともに流出していくトレーサ粒子にも時間的な濃淡
を生じることがない。また、中空外筒内の残留トレーサ
粒子の量が減少しても、ガスとともに吹き上げられるト
レーサ粒子の量は一定であるため、トレーサ粒子の濃度
が減少するということもなくなる。このため、トレーサ
粒子の濃度変化を起こすことなく、均一かつ定常的にト
レーサ粒子を流れ場内に供給する事が可能となる。
【0010】ここで、トレーサノズルは主孔が設けられ
た内管部と、補孔が設けられた外管部とから構成されて
いると良い。トレーサ粒子を放出管から放出するために
は、主孔は放出管と対向して設ける必要があることか
ら、主孔から放出管へ向けた方向がガス流路になる。主
孔と補孔を一つの管に設けた場合には、補孔がガス流路
に対して直交する方向に開けられるため、ガスはほとん
どが主孔から放出されることになる。このように内管部
と外管部とを別系統にすることで、主孔から放出される
ガスの流量と補孔から放出されるガスの流量との比を任
意に変更することが可能になる。トレーサ粒子の性状に
よって、主孔と補孔との流量の比を変更する必要が生じ
る場合があるため、このように二重管構造にすることで
どのような性状のトレーサ粒子にも対応することができ
る。
【0011】さらに、補孔はトレーサノズルの周方向に
複数個設けられているとよい。補孔を周方向に複数個設
けることによって、トレーサノズルの周りに堆積したト
レーサ粒子を効率よく偏りのないように攪拌することが
できる。
【0012】また、補孔は、ガスの流れ方向に複数個設
けられているとよい。流れ方向に複数個設けることによ
って、トレーサ粒子の中空外筒内のトレーサ粒子量が減
少してきた場合でも、トレーサ粒子に流動性を確保する
ことができる。
【0013】このとき、ガスの流れ方向下流側に設けら
れた補孔の径を大きくするとよい。トレーサノズル内の
圧力は、ガスの下流側に向かって低下していく。すべて
の補孔の径を同一にすると各孔からのガスの噴出量は下
流側ほど低くなる。このため、補孔周りの流動が不均一
となり、脈動を生じる場合がある。従って、圧力の低下
するガスの流れ方向下流側にある補孔の径を大きくする
ことによって、ガスの噴出量の低下を抑えることがで
き、ひいては脈動の発生をより低減させることができ
る。一方、同じ効果を達成するためには、補孔のトレー
サノズルの単位長さ当たり面積をガスの流れ方向下流側
の方を大きくしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るトレーサ粒子
供給装置について、具体化した実施の形態の一例を挙
げ、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に
係るトレーサ粒子供給装置1の接続状態を示す全体図を
示し、図2はその断面図を示す。中空外筒2は本体21
を挟んで放出管側ロート状部22及び吸入管側ロート状
部23を両側から固定することによって構成されてい
る。また、本体21は両端部が解放したチューブ状の形
状をしており、その両端にはフランジ211、212が
外周側に形成されているとともに、内周側にはOリング
を装着するためのOリング溝213、214が形成され
ている。また、放出管側ロート状部22は三角錐状に形
成されており、その開口側の端部には本体21に形成さ
れたフランジ211の外径と略同一になるようにフラン
ジ221が形成されている。なお、本体21に形成され
たフランジ211及び放出管側ロート状部22に形成さ
れたフランジ221を合わせた際に、頂角が40゜にな
るようにテーパが付けられている。そして、本体21側
のOリング溝213にOリングを装着して、フランジ2
11及びフランジ221を合わせて、20゜型クランプ
251によって本体21及び放出管側ロート状部22が
締結されている。また、吸入管側ロート状部23も同様
に三角錐状に形成されており、その開口側の端部には本
体21に形成されたフランジ212の外径と略同一にな
るようにフランジ232が形成されている。また、頂角
が40゜になるようにフランジ212、232にはテー
パが付けられている。そして、本体21側のOリング溝
214にOリングを装着して、フランジ212及びフラ
ンジ232を合わせて、20゜型クランプ252によっ
て本体21及び吸入管側ロート状部23が締結されてい
る。
【0015】なお、本体21は全長約300mm、フラ
ンジ211、212を除く外径は約102mm、内径は
約90mmに形成されており、フランジ211、212
は外径約120mmである。また、全体が板厚約6mm
の透明アクリル板により形成されているため、内部に吸
入されるガス圧に対して十分な強度を持っているととも
に内部の状態が観察できるようになっている。
【0016】一方、吸入管側ロート状部23の頂部23
3には、トレーサノズル5がその外形部に形成された呼
びがM30のネジによって螺合されている。このトレー
サノズル5は、図3に示すように、二重管構造になって
おり、外径約16mm、内径約6mmに形成されてい
る。そして、その外管部51と内管部52とは、他端に
設けられた3/8Bのホースエンドによってガス管55
に接続され、各々独立したガス経路を形成している。従
って、外管部51と内管部52のガス流量を独立に調整
することができる。また、トレーサノズル5は、吸入管
側ロート状部23の内部に先端側を約49mm挿入され
ており、内管部52の先端には主孔521が設けられて
いるとともに、外管部51の外周面511には複数の補
孔512、513が開けられている。これらの補孔51
2,513は、トレーサノズル5の先端側4列513と
基部側4列512とから構成されており、先端側4列の
補孔513の占める面積は基部側4列の補孔512の占
める面積よりも大きくなっている。なお、先端側4列の
補孔513は、孔径がφ1.5mmで、周方向に4個を
千鳥状に配列している。また、基部側4列の補孔512
は、孔径がφ1mmで、周方向に6個を千鳥状に配列し
ている。また、各列の形成ピッチは4mmに構成してあ
る。また、図3に示す点線は、トレーサノズル5を吸入
管側ロート状部23に装着した場合の吸入管側ロート状
部23の内壁面を示し、補孔512、513との位置関
係を示している。図1及び図2に戻って、外管部51及
び内管部52は各々別系統のガス流路を形成しており、
各ガス流路の中途に流量調整バルブ81、82を介し
て、ガスボンベ9に接続されている。また、ガスの流速
は各流量調整バルブ81、82によって調整される。こ
こで使用されるガスは一般にアルゴン等の不活性ガスを
用いるが、空気を用いても良い。また、吸入管側ロート
状部23の頂部233から開口側の端部までの高さは約
100mmであるため、頂角は約48.5゜である。さ
らに、本体21と同じく透明アクリル板によって形成さ
れているため、内部の状態を観測できるようになってい
る。
【0017】一方、放出管側ロート状部22の頂部22
3から、外径約16mm、内径約8mmに形成された放
出管6の一方の端部が後述する内筒3の放出管6側の端
部から内部に達するまで差し込まれ、呼びM30のネジ
栓11と頂部223との間に挟まれたOリング601に
よって頂部223に保持されている。このように保持さ
れているため、内筒3内にまで差し込まれた放出管6の
先端を移動させて内筒3外に出すことも、内筒3内にさ
らに深く差し込むことも可能である。そして、他方の端
部は流速の計測や流動分布の計測が必要なガスバーナ等
に可燃ガスを供給するガス管に接続されている。
【0018】なお、放出管側ロート状部22の頂部22
3から開口側の端部までの高さは約100mmであり、
本体21と同じく透明アクリル板によって形成されてい
るため、内部の状態を観測できるようになっている。な
お、本実施形態では、放出管6を内筒3の放出管6側の
端部から内部に達するまで差し込んでネジ栓11と頂部
223との間に挟まれたOリング601によって頂部2
23に保持したが、あらかじめ内筒3の放出管6側の端
部から内部に達するまでの長さのストレート管が接続さ
れたネジ栓等を用いても良い。
【0019】このように、本体21を挟んで放出管6を
頂部223に接続した放出管側ロート状部22及びトレ
ーサノズル5を頂部233に接続した吸入管側ロート状
部23を両側から固定することによって放出管6とトレ
ーサノズル5とは対向する形態で設けられている。
【0020】次に、内筒3は、両端が解放した板厚約5
mmで外径約70mm、内径約60mmのチューブ状の
形状をしている。そして、この内筒3の外表面側に設け
られた係止ピン31が、本体21内に設けられた本体係
止部231に引っかかる様に載置されている。なお、係
止ピン31はトレーサノズル側端面35から約30mm
の位置に90゜間隔で4本設けられている。そして、係
止ピン31は、壁面から約8mm突出させてある。ま
た、本体21には、この係止ピン31を係止するように
本体係止部231がトレーサノズル側端面24より約4
0mmの位置に内径約80mmになるように内径側に膨
出させて設けられている。
【0021】一方、内筒3の放出管側端面36から約1
00mmの位置にも、90゜間隔で4本の傾斜抑制ピン
32が設けられている。このピン32は内筒3の傾きを
抑えるために設けられている。傾斜抑制ピン32は、壁
面から約9mm突出させてあるため、本体21とのクリ
アランスは、径で約2mm程度になっている。
【0022】この内筒3は、トレーサノズル側端面35
を内径約50mmに縮径された縮径部351が膨出して
いる。内筒3の内部には、縮径部351と後述する内々
筒37との間にコイルスプリング38が入れられてお
り、内々筒37を放出管6側に押さえている。また、内
筒3の内部に長さ約50mm、内径約50mmの内々筒
37が3個入れられており、各内々筒37の間2箇所に
メッシュ4が挟まれている。このメッシュ4には、空間
率56.0%の目開き寸法2380μm(JISZ 8
801)のものを使用している。
【0023】トレーサノズル5の内管部52に設けられ
た主孔521から送り込まれてきたガスの流れは、メッ
シュ4により微小な渦に分解される。一方、トレーサ粒
子は、流動性があまり良くないため、メッシュ4を通っ
たトレーサ粒子であっても小さな凝集塊を生ずることが
ある。ガス流にのって運ばれてきたトレーサ粒子の凝集
塊が、このメッシュの分解作用によって、互いにぶつか
り合ったり、内々筒37の内壁にぶつかったりすること
により、凝集塊が崩れてより小さな凝集塊になりやす
く、また、トレーサ粒子の管壁への凝集を防止すること
ができる。更に、内筒3内のガス流を層流から乱流に転
移することから、内筒3内の半径方向の速度勾配が小さ
くなって、管中央部に存在するトレーサ粒子は断面内で
一様に分布するようになる。その結果、管内のトレーサ
粒子の流速に偏りが生じたり、濃淡を生じ難くなる。な
お、メッシュ4は、目開き寸法の細かいものの方がトレ
ーサ粒子の凝集塊を供給してしまうことを防止する点で
望ましい。しかし、あまり細かいものを用いると目詰ま
りを起こしてしまう可能性が高くなり、また、管内の圧
力損失も大きくなるため、内部に入れるトレーサ粉末の
流度や含水率等によって適宜交換するとよい。なお、上
述したように、メッシュ4はコイルスプリング38の押
圧力によって保持されているため、メッシュ4の厚みに
ばらつきがあっても内筒3内に容易に保持できる。さら
に、内筒3の放出管側には内径約50mmのフランジ3
61が設けられており、前述したスプリング38よって
押さえられている内々筒37を保持している。また、内
筒3には90゜間隔で4箇所設けられた略J字状の接続
金具362が設けられており、この接続金具362がフ
ランジ361に設けられたピン363に引っかけられて
いる。この接続金具362を外すことによって、内々筒
37及びメッシュ4が簡単に脱着することができるよう
になっている。
【0024】次に、本装置の使用方法について図4に基
づいて説明する。トレーサ粒子供給装置1は、トレーサ
ノズル5側を下にして、また、放出管6側を上にして本
体21の中間部近傍を図示しない保持具等で挟み、図示
しない支柱に固定する。そして、トレーサノズル5の内
管部52及び外管部51の他端に設けられたホースエン
ドからガス管55に接続され、更に、流量調整バルブ8
1、82を介してガスボンベ9に接続する。このガスボ
ンベ9のガスは、窒素等の不活性ガスでも良いが、計測
が必要なガスバーナ等の可燃ガスの燃焼補助用として空
気を用いても良い。また、放出管6の他端を、計測する
ガスバーナ等に可燃ガス等を供給するガス管に接続す
る。
【0025】そして、放出管側ロート状部22に設けて
あるフランジ221及び本体21に設けてあるフランジ
211を締結している20゜型クランプ251の蝶ネジ
2511を回して20゜型クランプ251を開いて取り
外し、放出管側ロート状部22を本体21から外す。更
に内筒3も内部から取り外した上で、トレーサ粒子を本
体21の中に入れる。なお、このときトレーサ粒子を入
れすぎると、トレーサ粒子同士が凝集した凝集塊が放出
管6から放出されることがあるため、入れすぎないよう
にすると良い。具体的には、本体21の約半分の高さ以
下になるように入れる。なお、使用するトレーサ粒子
は、計測する雰囲気の比重に近いトレーサを用いればよ
い。ここでは、例えば、2−Al2O3で、比重3.9
4、平均粒径20μm程度のものを用いている。
【0026】先ず、ガスボンベ9の元栓を開き、トレー
サノズル5の内管部52に接続された流量調整バルブ8
1を流量約30リットル/minに調整する。これによ
って、トレーサノズル5を通じて吸入管側ロート状部2
3の頂部233から差し込まれたトレーサノズル5の内
管部52の先端に設けられた主孔521からガスがトレ
ーサ粒子供給装置1内に吹き込まれ、トレーサ粒子を吹
き上げることになる。吹き上げられた直後のトレーサ粒
子は、部分的に凝集して凝集塊を作っているものもある
が、内筒3内に設けられたメッシュ4を通ることによっ
て、凝集塊同士がぶつかり合ったり、内筒3の内壁にぶ
つかる等して、凝集塊は細かく砕かれ、凝集の程度が少
なくなっていく。なお、内管部52から供給されてきた
ガスは、吸入管側ロート状部23の頂部233近傍にあ
るトレーサ粒子を吹き上げることになる。この時、トレ
ーサ粒子の種類によっては堆積したトレーサ粒子の内部
をガスが通る道を作ってしまう。そして、この堆積した
トレーサ粒子の上部が時々崩れて塊となって落下すると
ともに、再度吹き上げられて放出管6から外部に放出さ
れていくことになりやすい。そこで、トレーサノズル5
の外管部51に接続された流量調整バルブ82を流量約
15リットル/minに調整することによって、トレー
サノズル5を通じて吸入管側ロート状部23の頂部23
3から差し込まれたトレーサノズル5の外周面511に
設けられた補孔512、513からガスがトレーサ粒子
供給装置1内に吹き込まれる。この側面からのガスは、
内管部52からのガスによって形成されるガスの通路を
崩していくことになる。そして、トレーサ粒子の堆積を
妨げることによって、堆積したトレーサ粒子の上部が塊
状になって落下することに起因するガスの脈動を防ぐこ
とができる。
【0027】メッシュ4を通ったトレーサ粒子は、その
一部がトレーサノズル5から吹き込まれたガスとともに
放出管6を通って外部に放出され、流れ場内に供給され
ることになる。また、放出管6から外部に放出されなか
ったトレーサ粒子は内筒3と放出管6の間を通り、更に
放出管側ロート状部22の傾斜面に当たって下方に向か
う流れとなって、本体21と内筒3との間に設けられた
間隙を通って本体21の管壁近傍を落下する。このた
め、トレーサノズル5近傍の本体21と内筒3との間に
トレーサ粒子が堆積することになる。
【0028】一方、トレーサノズル5を通じて送り込ま
れてきたガス流によって本体21の管壁近傍には、この
ガス流と反対方向の流れが発生する。トレーサノズル5
側には吸入管側ロート状部23と内筒3との間に間隙が
設けられていることから、ガス流と反対方向の流れによ
って押し流されるとともに、吸入管側ロート状部23
は、その内面をロート状に形成されていることから、堆
積したトレーサ粒子は再度トレーサノズル5近傍に集ま
ってくる。このように、堆積しているトレーサ粒子内を
流れるガス流の方向は常に一定方向となり、トレーサノ
ズル5から吸入されてきたガス流にのって、トレーサ粒
子は中空外筒2内の中央付近を上昇し、管壁近傍を下降
する、即ち、循環流動することによって、堆積している
トレーサ粒子は全体に攪拌されることになる。トレーサ
粒子の堆積状態は全体に略均一であるため、放出管6か
ら流出していくガスに時間的な濃淡を生じることがな
い。即ち、ガスとともに流出していくトレーサ粒子にも
時間的な濃淡を生じることがない。また、中空外筒2内
の残留トレーサ粒子の量が減少しても、ガスとともに吹
き上げられるトレーサ粒子の量は一定であるため、トレ
ーサ粒子の濃度が減少するということもなくなる。この
ため、トレーサ粒子の濃度変化を起こすことなく、均一
かつ定常的にトレーサ粒子を流れ場内に供給する事が可
能となる。
【0029】なお、吸入管側ロート状部23の頂角は、
約48.5゜に設定されているため、トレーサノズル5
から送り込まれたガスが側壁付着現象によりロート状部
23の傾斜面に沿って拡がっていくこともなく、トレー
サノズル5から送り込まれてきたガス流の傾斜面におけ
る剥離点は内筒3よりも内径側にある。従って、内筒3
の内部を上昇するガス流にのってトレーサ粒子が上昇し
一部が放出管6から外部に放出され、残部は本体21の
管壁近傍を下降してくるガス流となって中空外筒2内で
の循環流動がスムーズに行われるようになっている。即
ち、トレーサ粒子の濃度変化を起こすことなく、均一か
つ定常的にトレーサ粒子を流れ場内に供給する事が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトレーサ供給装置の接続状態を示す図
である。
【図2】本発明のトレーサ供給装置の断面図である。
【図3】本発明の要部を示す詳細図である。
【図4】本発明のトレーサ供給装置の使用方法を示す図
である。
【図5】従来のトレーサ供給装置を示す図である。
【符号の説明】
1 トレーサ供給装置 2 中空外筒 3 内筒 4 メッシュ(乱流生成格子) 5 トレーサノズル 51 外管部 511 外周面 512 基部側補孔 513 先端側補孔 52 内管部 521 主孔 6 放出管
フロントページの続き (72)発明者 梅田 良人 愛知県東海市新宝町507−2 東邦瓦斯株 式会社内 Fターム(参考) 2F034 AA01 AB01 AB02 DA07 DB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線方向にガス流路を形成する中空外筒
    と、 前記中空外筒の一方側に接続されてガスを流入させるト
    レーサノズルと、 前記トレーサノズルと対向する形態で前記中空外筒の他
    方側に接続されて前記中空外筒内部に貯えられるトレー
    サ粒子とともにガスを放出させる放出管と、 前記中空外筒の内部に保持され、前記中空外筒内におけ
    る前記トレーサノズル及び前記放出管の径よりも大径の
    中空孔を有する内筒と、からなるトレーサー粒子供給装
    置であって、 前記トレーサノズルは、前記ガスを前記中空外筒内に吸
    入させるための前記放出管と対向する位置に設けられた
    主孔と、前記中空外筒の内部に位置する該トレーサノズ
    ルの外周面に設けられた補孔とを有していることを特徴
    とするトレーサ粒子供給装置。
  2. 【請求項2】 前記トレーサノズルは、前記主孔が設け
    られた内管部と、前記補孔が設けられた外管部とからな
    ることを特徴とする請求項1記載のトレーサ粒子供給装
    置。
  3. 【請求項3】 前記補孔は、前記トレーサノズルの周方
    向に複数個設けられていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のトレーサ粒子供給装置。
  4. 【請求項4】 前記補孔は、前記ガスの流れ方向に複数
    個設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1つに記載のトレーサ粒子供給装置。
  5. 【請求項5】 前記補孔は、前記ガスの流れ方向下流側
    に設けられた孔の径が大きいことを特徴とする請求項4
    に記載のトレーサ粒子供給装置。
  6. 【請求項6】 前記補孔は、前記トレーサノズルの単位
    長さ当たり面積が前記ガスの流れ方向下流側の方が大き
    いことを特徴とする請求項4又は5に記載のトレーサ粒
    子供給装置。
JP2000011526A 2000-01-20 2000-01-20 トレーサ粒子供給装置 Expired - Fee Related JP4447717B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000011526A JP4447717B2 (ja) 2000-01-20 2000-01-20 トレーサ粒子供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000011526A JP4447717B2 (ja) 2000-01-20 2000-01-20 トレーサ粒子供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001201510A true JP2001201510A (ja) 2001-07-27
JP4447717B2 JP4447717B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=18539376

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000011526A Expired - Fee Related JP4447717B2 (ja) 2000-01-20 2000-01-20 トレーサ粒子供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4447717B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007187637A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Tohoku Univ 固体粒子供給装置および固体粒子濃度調整方法とその製造方法
FR2910130A1 (fr) * 2006-12-18 2008-06-20 Air Liquide Methode de mesure de la vitesse d'un gaz
CN108776237A (zh) * 2018-08-16 2018-11-09 浙江省水利河口研究院 示踪粒子加料装置
CN114042393A (zh) * 2021-11-17 2022-02-15 北京航空航天大学 粒子发生器
CN114487474A (zh) * 2021-12-27 2022-05-13 北京理工大学 一种控制示踪粒子供给的装置
CN115265998A (zh) * 2021-04-29 2022-11-01 中国石油天然气股份有限公司 一种天然气内流场测试用示踪粒子加注装置及加注方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007187637A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Tohoku Univ 固体粒子供給装置および固体粒子濃度調整方法とその製造方法
JP4625960B2 (ja) * 2006-01-16 2011-02-02 国立大学法人東北大学 固体粒子供給装置および固体粒子濃度調整方法とその製造方法
FR2910130A1 (fr) * 2006-12-18 2008-06-20 Air Liquide Methode de mesure de la vitesse d'un gaz
CN108776237A (zh) * 2018-08-16 2018-11-09 浙江省水利河口研究院 示踪粒子加料装置
CN115265998A (zh) * 2021-04-29 2022-11-01 中国石油天然气股份有限公司 一种天然气内流场测试用示踪粒子加注装置及加注方法
CN114042393A (zh) * 2021-11-17 2022-02-15 北京航空航天大学 粒子发生器
CN114042393B (zh) * 2021-11-17 2022-07-01 北京航空航天大学 粒子发生器
CN114487474A (zh) * 2021-12-27 2022-05-13 北京理工大学 一种控制示踪粒子供给的装置
CN114487474B (zh) * 2021-12-27 2023-02-03 北京理工大学 一种控制示踪粒子供给的装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4447717B2 (ja) 2010-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6196482B1 (en) Jet mill
JP2008073685A (ja) 高性能の動的吹き付けノズル
JP2001201510A (ja) トレーサ粒子供給装置
CN204649518U (zh) 一种动态气溶胶稀释器
BRPI0712853B1 (pt) Bocal de aspersão de líquido de cone pleno
JP4394075B2 (ja) 気体により液体を霧化するノズル及び霧化方法
JP5844577B2 (ja) 高濃度気体溶解液の製造装置
KR20110117196A (ko) 내마모 슬러리 파이프 부속품
JPS6141602B2 (ja)
JP2011212649A (ja) 二流体ノズルおよびその二流体ノズルを備える微細化装置
JP2010519963A (ja) ノズル形式の噴霧システム
JP6533522B2 (ja) サイクロン型粉体分級装置
JP2007181802A (ja) スプレーノズルおよびインサート
JP2001194380A (ja) トレーサ粒子供給装置
US20190388186A1 (en) Mixing chamber and handpiece
JP4291460B2 (ja) トレーサ粒子供給装置
JP4053379B2 (ja) 流動層装置
CN208512297U (zh) 一种微细气泡产生机构
JP2010022919A (ja) 微細気泡発生ノズル
JPS61254263A (ja) ノズル組立体
CN212432478U (zh) 粒子成像测速技术在风洞测试过程中的示踪粒子散布装置
RU2413571C1 (ru) Скруббер вентури
CN112033633A (zh) 粒子成像测速技术在风洞测试过程中的示踪粒子散布装置
JPH0630748U (ja) 圧力計
CN217866942U (zh) 一种气力输送物料自平衡分配器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090825

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100112

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees