JP2001201349A - リングレーザージャイロ、リングレーザージャイロの駆動方法 - Google Patents

リングレーザージャイロ、リングレーザージャイロの駆動方法

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JP2001201349A
JP2001201349A JP2000342152A JP2000342152A JP2001201349A JP 2001201349 A JP2001201349 A JP 2001201349A JP 2000342152 A JP2000342152 A JP 2000342152A JP 2000342152 A JP2000342152 A JP 2000342152A JP 2001201349 A JP2001201349 A JP 2001201349A
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JP
Japan
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laser gyro
ring laser
semiconductor laser
gyro
current
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Takaaki Numai
貴陽 沼居
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディザをかけなくても回転方向の検知を行
う。 【解決手段】 互いに周回方向の異なる第1及び第2の
レーザー光が伝搬するリングレーザージャイロにおい
て、リングレーザーを構成する光導波路上に複数の電極
領域1〜4を備え、電極領域に注入される電流あるいは
印加される電圧を制御して、リングレーザージャイロの
静止時における第1及び第2のレーザー光の発振周波数
を互いに異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザージャイロ、
レーザージャイロの駆動方法に関し、特にリング共振器
型のレーザージャイロに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動する物体の角速度を検出する
ためのジャイロとしては、回転子や振動子をもつ機械的
なジャイロや、光ジャイロが知られている。特に光ジャ
イロは、瞬間起動が可能でダイナミックレンジが広いた
め、ジャイロ技術分野に革新をもたらしつつある。
【0003】光ジャイロには、レーザージャイロ、光フ
ァイバージャイロ、受動型共振器ジャイロなどがある。
このうち、最も早く開発に着手されたのが、気体レーザ
ーを用いたレーザージャイロであり、すでに航空機など
で実用化されている。
【0004】最近では、小型で高精度なレーザージャイ
ロとして、半導体基板上に集積化された半導体レーザー
ジャイロも提案されており、例えば特開平5−2885
56号公報に記載されている。当該公報は、リング状リ
ッジ型のレーザー素子から時計回転方向及び反時計回転
方向に伝搬するレーザー光をそれぞれ取り出し、そして
干渉させ干渉強度を光電流として、取り出す技術を開示
する。
【0005】また、特開昭57−43486号公報(米
国特許第4,431,308号)には、半導体レーザー
素子の外部に光を取り出さずに、回転に伴って当該素子
の端子電圧が変化することを利用したジャイロが記載さ
れている。
【0006】図31において、半導体レーザー素子57
92は、上下に電極5790,5791を有している。
5793は直流阻止用コンデンサ、5794は出力端
子、5795は抵抗である。図31に示すように、リン
グレーザー装置のレーザー素子として半導体レーザー素
子を駆動用電源5796に接続し、当該装置にある角速
度が加わった場合に生ずる時計回りと反時計回りの光の
周波数差(ビート周波数)をレーザー素子の端子電圧の
差として検出する旨記載されている。
【0007】また、特開平4−174317号公報に
も、回転に伴い生じるレーザー素子の端子電圧の変化を
検出する旨記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
レーザージャイロは、回転方向の検出が出来なかった。
これは、半導体レーザー素子の回転方向が時計回り、反
時計回りにかかわらず、端子電圧から検出されるビート
周波数としては同じ値となってしまうためである。この
ため、ディザをかけ、ディザの方向と信号との相関から
回転方向を決定していた。
【0009】また、レーザージャイロでは、回転に伴い
発振周波数が2つに分離する。しかし、回転数が小さい
ときは発振周波数の差が小さくなる。この場合、媒質の
非線形性のため、発振周波数が一方のモードに引き込ま
れるロックイン現象が生じていた。このロックイン現象
を解除するために、レーザージャイロに前述のディザを
かけることが行われている。
【0010】本発明の目的は、ディザなどの機械的な機
構を設けない場合であっても回転方向の検出が可能で、
かつロックイン現象の生じにくいレーザージャイロ、レ
ーザージャイロの駆動方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
リングレーザージャイロは、互いに周回方向の異なる第
1及び第2のレーザー光が伝搬するリングレーザージャ
イロにおいて、該リングレーザーを構成する光導波路上
に複数の電極領域を備え、該電極領域に注入される電流
あるいは印加される電圧を制御して、該リングレーザー
ジャイロの静止時における該第1及び第2のレーザー光
の発振周波数を互いに異ならせることを特徴とする。
【0012】前記制御は、前記光導波路の屈折率が変調
される空間が、時間とともに前記第1あるいは第2のレ
ーザー光の周回方向と同一の方向に移動するように前記
複数の電極に電流注入を行うものである。
【0013】また、前記制御は、前記第1あるいは第2
のレーザー光の周回方向と同一の方向に注入電流を周回
させるものである。
【0014】本発明に係るリングレーザージャイロの駆
動方法は、光導波路の屈折率が変調される空間が、時間
とともに1つの周回方向に移動することを特徴とする。
【0015】また、本発明に係るリングレーザージャイ
ロの駆動方法は、複数の電極を有するリングレーザージ
ャイロの駆動方法であって、変調される順番が周回方向
となるように、各電極間で時間差をもって前記複数の電
極に印加する電圧あるいは注入電流を変調することを特
徴とする。
【0016】また、本発明に係るリングレーザージャイ
ロの駆動方法は、電流を流しレーザー発振を生じさせ
て、一つの周回方向及び該一つの周回方向とは反対の周
回方向に光を周回させるレーザージャイロの駆動方法に
おいて、前記電流の流れる方向を前記一つの周回方向に
限定したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて具体
的に説明する。なお、ここではレーザージャイロとして
半導体レーザージャイロの例を取りあげて説明するが、
これに限定されるものではなく、例えば気体レーザージ
ャイロにも本発明を適用することができる。
【0018】(第1の実施形態)図10(a)は半導体
レーザージャイロの上面図、図10(b)は各電極への
注入電流のタイミングチャートである。同図において、
1,2,3,4はアノードであり、各電極間は電気的に
分離してある。この状態で、図10(b)に示すよう
に、時間差を設けてアノード1,2,3に電流を注入す
る。なお、電極1〜4の形状は、図に記載の形状に限る
ことなく、図10(b)に示すようなタイミングチャー
トで電流注入できればよい。半導体では、発熱の効果が
無視できるときは、電流注入にともなう自由キャリアプ
ラズマ効果によって、屈折率が減少する。一方、電流注
入にともなってジュール熱による発熱が支配的なとき
は、屈折率が増加する。いずれの場合も、電流が大きい
ときは、電流が小さいときに比べて屈折率が変化する。
いま、光導波路の等価屈折率を注入電流が3mAのとき
0 、注入電流が4mAのときnp とする。
【0019】図10(b)では、注入電流が4mAとな
る電極が時間とともに、電極3、電極2、電極1と変化
している。このことは、屈折率np をもった領域が、時
間とともに反時計回りに周回していることになる。そし
て、周回速度vは、電極の1辺の長さをl、電流パルス
の幅をtp とすると、
【0020】
【数1】 で与えられる。
【0021】さて、上記のように等価屈折率npをもつ
領域が反時計回りに移動しているとする。このとき、リ
ング共振器に固定した系から、等価屈折率npをもつ領
域の中の光の速度vL を観測すると、特殊相対性理論か
ら次式のようになる。
【0022】
【数2】 ここで、cは真空中の光速である。この結果、反時計回
りの光の共振周波数f 1 と時計回りの光の共振周波数f
2 には、次の差Δfn が生じる。
【0023】
【数3】 ここで、mは電流を変調する電極の数であり、図10
(b)では電極1,2,3を用いたのでm=3である。
もちろんm=2あるいはm=4であってもよい。たとえ
ば、m=2のときは、電流を変調しない残り2つの電極
には、直流電流を流す。また、Lは全共振器長、λ0
光共振器の等価屈折率がn0のときの真空中における発
振波長である。なお、電極4には一定の電流(例えば4
mA)を流す。もちろん電流は流さなくてもよい。
【0024】この結果、ビート周波数Δfnをもつビー
ト光が半導体レーザー内部で発生し、半導体レーザー内
部でのトータルの光強度がビート周波数Δfで変動す
る。これに応じて、活性層におけるキャリア濃度がビー
ト周波数で変動し、半導体レーザーに一定の電流を流し
ておくと、端子電圧がビート周波数で変化する。こうし
て、この素子が静止している状態でも、素子の電気端子
からビート信号が観測される。
【0025】次に、この素子が反時計回りに角速度Ωで
回転した場合を考える。このとき、反時計回りの光の周
波数f1Rと時計回りの光の周波数f2Rは、サニャック効
果によって、それぞれ次のようになる。
【0026】
【数4】
【0027】
【数5】 ここで、Sはリング共振器の光路が囲む面積、Lはリン
グ共振器の光路の長さである。この結果、素子の電気端
子から次のビート信号が得られる。ただし、二次の微小
項は無視した。
【0028】
【数6】 この結果から、電子の周回方向と素子の回転方向が等し
い場合、ビート周波数が静止時よりも大きくなることが
わかる。
【0029】一方、電子の周回方向と素子の回転方向が
反対の場合、ビート周波数は
【0030】
【数7】 のように、静止時よりも小さくなる。このように、静止
時におけるビート周波数からの増減によって、回転方向
を検知することが可能となる。
【0031】なお、一つの周回方向という場合には、図
11(a)のように図10(a)の電極2を分割し、直
線上に並んだ電極201,202,203に順番に変調
をかける場合も含まれることは、もちろんである。ま
た、この例では電流を変調したが電圧を変調してもよ
い。更に光導波路に量子井戸構造を用いれば、量子閉じ
込めシュタルク効果を利用して、電圧で屈折率を制御す
ることができる。
【0032】(第2の実施形態)また、本発明に係る半
導体レーザージャイロは、注入する電流を一つの周回方
向に流すことを特徴とするが電流の流れる方向が一つの
周回方向である場合、キャリアの周回方向も一つにな
る。
【0033】ただし、電子と正孔の周回方向はお互いに
反対方向であるが、電子の速度の方が正孔よりも速いの
で、キャリアの周回の影響は主に電子によって支配され
る。
【0034】なお、半導体レーザーの場合、キャリア
は、半導体層の成長方向についてはダブルヘテロ構造に
よって閉じ込められるが、半導体層の面内については自
由に動くことができる。本発明は、この半導体層の面内
のキャリア(主に電子)の運動を利用したものであるの
で、半導体レーザーに注入される電流が、少なくとも一
部領域において一方向に周回する駆動手段を有していれ
ばよい。
【0035】図15(a)に示すような電極構造(1〜
4はアノード、11〜14はカソードである。)を有す
る半導体レーザーを用いて、素子に流れる電流を一つの
周回方向に流す場合について説明する。アノード1とカ
ソード11、アノード2とカソード12、アノード3と
カソード13及びアノード4とカソード14をそれぞれ
1組として各電極間に電流を流す。
【0036】いま、半導体層の面内で、電子の周回方向
が一つになっているとする。このとき、ドップラー効果
によって、時計回りに周回する光と反時計回りに周回す
る光に対してでは、もっとも利得の大きくなる共振周波
数が異なる。たとえば、電子が反時計回りに周回してい
るとし、その速度vをv>0とする。このとき、反時計
回りの光の共振周波数f1 、時計回りの光の共振周波数
2 は、それぞれ次のようになる。
【0037】
【数8】
【0038】
【数9】 ここで、f0 はドップラー効果のないときの光の共振周
波数、cは真空中の光速、nは半導体の屈折率である。
【0039】さらに後方散乱が無視できる場合、お互い
に反対方向に周回する2つの発振モード間の結合は、弱
結合となる。この結果、これらのモードはお互いに独立
にレーザ発振する。つまり、リング共振器の中には、ド
ップラー効果によって発振周波数がシフトした、二つの
お互いに反対方向に周回する発振モードが共存する。こ
のとき、二つの発振周波数の差(Δf)
【0040】
【数10】 に応じたビート光が半導体レーザー内部で発生し、半導
体レーザー内部でのトータルの光強度がビート周波数Δ
fで変動する。これに応じて、活性層におけるキャリア
濃度がビート周波数で変動し、半導体レーザーに一定の
電流を流しておくと、端子電圧がビート周波数で変化す
る。こうして、この素子が静止している状態でも、素子
の電気端子からビート信号が観測される。
【0041】つぎに、この素子が反時計回りに角速度Ω
で回転した場合を考える。このとき、反時計回りの光の
周波数f1Rと時計回りの光の周波数f2Rは、サニャック
効果によって、それぞれ次のようになる。
【0042】
【数11】
【0043】
【数12】 ここで、Sはリング共振器の光路が囲む面積、Lはリン
グ共振器の光路の長さである。この結果、素子の電気端
子から次のビート信号が得られる。ただし、二次の微小
項は無視した。
【0044】
【数13】 この結果から、電子の周回方向と素子の回転方向が等し
い場合、ビート周波数が静止時よりも大きくなることが
わかる。一方、電子の周回方向と素子の回転方向が反対
の場合、ビート周波数は
【0045】
【数14】 のように、静止時よりも小さくなる。このように、静止
時におけるビート周波数からの増減によって、回転方向
を検知することが可能となる。
【0046】なお、半導体レーザーに流れる電流を効果
的に一方向に周回させるには、半導体レーザーがリング
形状であることが好ましい。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0048】(実施例1)図1及び図2は本発明の特徴
を最もよく表す図面であり、図1(a)は本発明の半導
体レーザージャイロの上面図、図1(b)は図1(a)
のA−A′線の断面図である。同図において、1,2,
3,4はアノード、11はカソード、21は半導体基
板、22はバッファー層、23は光ガイド層、24は活
性層、25は光ガイド層、26はクラッド層、27はキ
ャップ層である。なお、図1(a)におけるアノード同
士が一部接触しているような図になっているが、実際に
は、図2のようにアノード同士は離しておく。
【0049】また、図3〜図9は本発明の半導体レーザ
ージャイロの作製工程を説明する断面図である。なお、
図1及び図2と同一構成部材については同一符号を付す
る。各図において、28はアノード材料、31はフォト
レジストである。
【0050】まず、図3〜図9を参照しながら、本発明
の半導体レーザージャイロの作製工程を説明する。ま
ず、図3に示すように、有機金属気相成長法を用いて、
n−InP基板21(厚み350μm)の上にInPバ
ッファー層22(厚み0.05μm)、1.3μm組成
のアンドープInGaAsP光ガイド層23(厚み0.
15μm)、1.55μm組成のアンドープInGaA
sP活性層24(厚み0.1μm)、1.3μm組成の
アンドープInGaAsP光ガイド層25(厚み0.1
5μm)、p−InPクラッド層26(厚み2μm)、
1.4μm組成のp−InGaAsPキャップ層27
(厚み0.3μm)を成長する。結晶成長後、図4のよ
うに、p−InGaAsPキャップ層27の上にアノー
ド材料28としてCr/Auを蒸着によって形成する。
そして、スピンコーターを用いて、アノード材料28の
上にフォトレジスト31としてAZ−1350(ヘキス
ト製)を膜厚が1μmとなるように塗布する。プリベー
クとして80℃で30分間の熱処理をおこなった後、ウ
ェハーにマスクをかけて露光する。現像、リンス後のフ
ォトレジスト31は、図5に示すようにややテーパー形
状をしている。また、ストライプの幅は5μm、電極1
辺の長さは、100μmである。このあと、ウェハーを
リアクティブ・イオンエッチング装置に導入し、図6の
ように、フォトレジスト31をエッチングマスクとし
て、アノード材料28のCr/Auをドライエッチング
する。エッチングに用いたガスは、Auに対してAr、
Crに対してCF4 である。次に、塩素ガスを用いて、
光導波路の高さが3.2μmとなるように半導体層をエ
ッチングする。この様子を図7に示す。そして、図8の
ように、フォトレジスト31を剥離する。続いて、再度
フォトレジストをパターニングして、コーナー部のCr
/Auとキャップ層をエッチングしてアノード間を電気
的に絶縁する。アノード間の分離抵抗は1kΩである。
その後、アノード28を水素雰囲気でアニールし、オー
ミック接触を実現する。次に、図9のように、n−In
P基板21にカソード11として、AuGe/Ni/A
uを蒸着する。最後に水素雰囲気中でアニールし、オー
ミック接触をとる。
【0051】次に、図10を用いて、半導体レーザージ
ャイロの動作を説明する。この実施例では、図10
(a)に示すように、アノードを4つに分割し、アノー
ド1個とカソード1個を一組として用いる。そして、図
10(b)のようなタイミングでアノード1,2,3に
電流を流す。このとき、電極4には一定の電流4mAを
流す。
【0052】さて、半導体と空気では屈折率が異なるた
め、界面で反射が生じる。半導体の屈折率n=3.5と
すると、界面に対する法線とレーザー光とのなす角が1
6.6度以上で全反射が生じる。全反射を受けるモード
は、他のモードに比べてミラー損失がない分だけ発振し
きい値が小さくなるので、低注入電流レベルで発振が開
始する。しかもこの発振モードに利得が集中するため、
他のモードの発振は抑制される。
【0053】図10の半導体レーザージャイロにおい
て、4つのコーナーでのレーザー光の入射角は45度で
あり、全反射条件を満たす。この結果、室温における発
振しきい値は、わずか2mAである。駆動電流は3mA
であり、このレーザーが静止し、かつ4つの電極に一様
な電流を流しているときは、真空中の発振波長λ0
1.55μmである。
【0054】次に、静止時のビート周波数を考える。電
極の1辺の長さl=100μm、変調周期tp =100
msとすると、式(1)から、vは
【0055】
【数15】 となる。また、真空中の発振波長λ0 =1.55μm、
半導体の屈折率n0=3.5であり、このとき静止時の
ビート周波数Δfn は、式(3)から
【0056】
【数16】 である。
【0057】さらに、図10の半導体レーザージャイロ
が、カメラの手ぶれや自動車の振動程度の毎秒30度の
速度で反時計回りに回転を受けると、時計回りのレーザ
ー光の発振周波数f2 は59.1Hzだけ増加する。一
方、反時計回りのレーザー光の発振周波数f1 は59.
1Hzだけ減少する。この結果、式(6)のように、半
導体レーザージャイロが静止しているときに比べて、ビ
ート周波数は118.2Hzだけ増加する。一方、半導
体レーザージャイロが毎秒30度の速度で時計回りに回
転を受けると、式(7)のように、半導体レーザージャ
イロが静止しているときに比べて、ビート周波数は11
8.2Hzだけ減少する。このようにビート周波数の増
減によって、回転方向を検知することができる。しか
も、ビート周波数の変化量の絶対値が回転速度と1対1
に対応しているので、回転速度も測定することができ
る。すなわち、本発明によって、回転速度と回転方向を
同時に検知することができる。なお、このビート周波数
は、半導体レーザーに一定の電流を流しておくと、端子
電圧の変化から観測される。
【0058】ここでは半導体材料として、InGaAs
P系のものを用いたが、GaAs系、ZnSe系、In
GaN系、Al−GaN系などどのような材料系であっ
てもかまわない。また、光導波路も、光路が囲む形状
が、図10のように四角形だけでなく、六角形や三角
形、あるいは円などどのような形状でもよい。さらに、
アノードやカソードの数も本実施例のように4に限ら
ず、複数であれば何でもよい。
【0059】なお、一つの周回方向という場合には、図
11(a)のように図10(a)の電極2を分割し、直
線上に並んだ電極に順番に変調をかける場合も含まれる
ことは、もちろんである。また、この例では電流を変調
したが、光導波路に量子井戸構造を用いれば、量子閉じ
込めシュタルク効果を利用して、電圧で屈折率を制御す
ることができる。
【0060】(実施例2)図12は本発明に係わる周回
状に光が伝搬する共振器型ガスレーザーを備えた光ジャ
イロの一例を示す模式的な平面図であり、レーザー光の
周回経路を四角形とした場合である。図12において、
151は放電管、153はミラー、521,522,5
23,524は屈折率変調素子、61は時計回りのレー
ザー光、62は反時計回りのレーザー光である。
【0061】上記構成において、放電管151の中にヘ
リウムガスとネオンガスを入れ、アノードとカソードと
の間に電圧をかけると放電が始まり、電流が流れる状態
となる。ミラー153間の距離は10cmとした。この
光ジャイロが静止しているときは、右回りのレーザー光
と左回りのレーザー光の発振周波数は全く等しく、4.
73×1014Hz、発振波長λは632.8nmであ
る。一方、屈折率変調素子521,522,523,5
24は、Ti拡散LiNbO3屈折率変調素子であり、
電気光学効果を用いて屈折率を変化させている。この素
子の模式的な斜視図を図13に示す。レーザー光の伝搬
方向に対する屈折率npは2.286である。そして、
屈折率変調素子521,522,523に、図14のよ
うなタイミングで電圧をかける。このとき、電圧はすべ
て一定で5Vである。
【0062】次に、静止時のビート周波数を考える。屈
折率変調素子の素子長l=1mm、変調周期tp=1m
sとすると、式(1)から、vは
【0063】
【数17】 となる。また光共振器は主にガス及び空気から成り立つ
ので、その屈折率はn0=1としてよい。このとき、静
止時のビート周波数Δfnは、式(3)から
【0064】
【数18】 となる。
【0065】さらに、図12の気体レーザージャイロが
カメラの手ぶれや自動車の振動程度の毎秒30度の速度
で反時計回りに回転を受けると、時計回りのレーザ光の
発振周波数f2は41.4kHzだけ増加する。一方、
反時計回りのレーザー光の発振周波数f1は41.4k
Hzだけ減少する。この結果、式(6)のように、気体
レーザージャイロが静止しているときに比べてビート周
波数は82.8kHzだけ増加する。一方、気体レーザ
ージャイロが毎秒30度の速度で時計回りに回転を受け
ると、式(7)のように、気体レーザージャイロが静止
しているときに比べてビート周波数は82.8kHzだ
け減少する。
【0066】このように、ビート周波数の増減によっ
て、回転方向を検知することができる。しかも、ビート
周波数の変化量の絶対値が回転速度と1対1に対応して
いるので、回転速度も測定することができる。すなわ
ち、本発明によって、回転速度と回転方向を同時に検知
することができる。なお、このビート周波数は気体レー
ザーを構成する放電管に一定の電流を流しておくと、放
電管の端子電圧の変化から観測される。
【0067】なお、上記構成の光ジャイロでは、ヘリウ
ムガスとネオンガスを用いた例を示したが、レーザー発
振する気体であれば何であっても良い。さらに、共振器
の形状も四角形に限らず、六角形や三角形などどのよう
な形状であってもよい。
【0068】屈折率変調素子についても電気光学効果だ
けでなく、音響光学効果や熱による効果を用いた素子で
もよい。
【0069】以下、半導体レーザージャイロ、気体レー
ザージャイロ等のレーザージャイロの電圧変化(電圧の
周波数変化)から回転を検知する方法について説明す
る。ここでは、半導体レーザージャイロの例について取
りあげるが気体レーザージャイロについても同様な方法
を用いることができる。図26に半導体レーザージャイ
ロ40の電圧変化(電圧の周波数変化)から回転を検知
する方法を示す。図26において、40は半導体レーザ
ージャイロ、41は電気抵抗、42は定電流源、46は
電圧検出回路である。半導体レーザージャイロの検出端
子に保護回路を設けることで半導体レーザージャイロの
劣化あるいは破壊を防ぐことができる。保護回路として
は、例えば図26のようにボルテージフォロワ45を接
続する。
【0070】ビート信号を検出するための回路構成につ
いてより詳しく説明する。
【0071】図27に示すように、半導体レーザージャ
イロ40のアノードをバッファ用の演算増幅器45に接
続する。そして、該増幅器45から出力される信号は角
速度に対応した周波数を有しているので、これを公知の
周波数−電圧変換回路(F−V変換回路)50により電
圧に変換して回転検出器51により回転を検知する。も
ちろん、所望の特性が得られれば、演算増幅器45(ボ
ルテージフォロワ)は省略することもできる。
【0072】図28に半導体レーザージャイロを定電流
駆動し、半導体レーザージャイロ40のアノード電位の
変化を読み出し回転検知を行う回路の他の構成例を示
す。図26と同一構成部材については同一符号を付す
る。
【0073】半導体レーザージャイロ40のアノードは
保護抵抗52を介して、演算増幅器55の出力端子に接
続され、半導体レーザージャイロ40のカソードは演算
増幅器55の反転入力端子に接続される。また、抵抗5
3は演算増幅器55の反転入力端子と基準電位の間に接
続されている。
【0074】ここで、演算増幅器55の非反転入力端子
にマイコン54等から定電位(Vin)を与えると、その
電位と抵抗53で求められる電流が半導体レーザージャ
イロ40に流れる定電流ドライブ構成になる。半導体レ
ーザージャイロ40のアノードは演算増幅器45に接続
される。該演算増幅器45は信号Voutを出力する。こ
の信号は、角速度に比例したビート周波数をもつので、
公知の周波数−電圧変換回路(F−V変換回路)50等
により電圧に変換され、回転検出器51により回転を検
知する。
【0075】なお、図29に周波数−電圧変換回路(F
−V変換回路)の例を示す。この回路は、トランジスタ
ー、ダイオード、コンデンサー、抵抗で構成され、出力
電圧VC2は式(19)で表される。
【0076】
【数19】 ここで、E1は入力電圧のpeak−to−peakの
値、fはビート周波数である。C2>>C1,R02f<
1となるように回路パラメータを設計することで、式
(20)に示すように、
【0077】
【数20】 となり、ビート周波数に比例した電圧出力を得ることが
可能となる。
【0078】また、電源の種類に関わらず、直接インピ
ーダンスメーター49で、半導体レーザーのインピーダ
ンスの変化を測定することもできる。44は電源であ
る。この場合、端子電圧を測定する場合と違って、駆動
電源の雑音の影響が小さくなる。この例を図30に示
す。
【0079】(実施例3)図15及び図16は本発明の
特徴を最もよく表す図面であり、図15(a)は本発明
の半導体レーザージャイロの上面図、図15(b)は図
15(a)のA−A′線の断面図である。同図におい
て、1,2,3,4はアノード、11,12,13,1
4はカソード、21は半導体基板、22はバッファー
層、23は光ガイド層、24は活性層、25は光ガイド
層、26はクラッド層、27はキャップ層である。ま
た、図17〜図25は、本発明の半導体レーザージャイ
ロの作製工程を説明する断面図である。同図において、
28はアノード材料、29はカソード材料、31,32
はフォトレジストである。なお、図16(a)は図15
(a)におけるB−B′間の断面図を、図16(b)は
図15(a)におけるC−C′間の断面図を示す。
【0080】以下、図17〜図25を参照しながら、本
発明の半導体レーザージャイロの作製工程を説明する。
まず、図17に示すように、有機金属気相成長法を用い
て、半絶縁性InP基板121(厚み350μm)の上
にInPバッファー層22(厚み0.05μm)、1.
3μm組成のアンドープInGaAsP光ガイド層23
(厚み0.15μm)、1.55μm組成のアンドープ
InGaAsP活性層24(厚み0.1μm)、1.3
μm組成のアンドープInGaAsP光ガイド層25
(厚み0.15μm)、p−InPクラッド層26(厚
み2μm)、1.4μm組成のp−InGaAsPキャ
ップ層27(厚み0.3μm)を成長する。結晶成長
後、図18のように、p−InGaAsPキャップ層2
7の上にアノード材料28としてCr/Auを蒸着によ
って形成する。そして、スピンコーターを用いて、アノ
ード材料28の上にフォトレジスト31としてAZ−1
350(ヘキスト製)を膜厚が1μmとなるように塗布
する。プリベークとして80℃の熱処理を30分間おこ
なった後、ウェハーにマスクをかけて露光する。現像、
リンス後のフォトレジスト31は、図19に示すように
ややテーパー形状をしている。また、ストライプの幅は
5μm、光導波路1周の長さは、600μmである。こ
のあと、ウェハーをリアクティブ・イオンエッチング装
置に導入し、図20のように、フォトレジスト31をエ
ッチングマスクとして、アノード材料28のCr/Au
をドライエッチングする。エッチングに用いたガスは、
Auに対してAr、Crに対してCF4 である。次に、
塩素ガスを用いて、光導波路の高さが3.2μmとなる
ように半導体層をエッチングする。この様子を図21に
示す。そして、図22のように、フォトレジスト31を
剥離する。続いて、フォトレジストをパターニングし
て、コーナー部のCr/Auとキャップ層をエッチング
してアノード間を電気的に絶縁する。アノード間の分離
抵抗は1kΩである。その後、アノード28を水素雰囲
気中でアニールし、オーミック接触を実現する。次に、
リフトオフによってカソードを形成するために、スピン
コーターを用いて、ウェハー全面を覆うようにフォトレ
ジスト32を塗布する。フォトレジスト32はRD−2
000N(日立化成製)であり、膜厚は1μmである。
プリベークを90℃で30分おこなった後、ウェハーに
マスクをかけて露光する。現像、リンス後のフォトレジ
スト32は、図23のように、リフトオフに適した逆テ
ーパー形状をしている。続いて、図24のように、n−
InP基板21の上にカソード材料29として、AuG
e/Ni/Auを蒸着する。その後、このウェハーを有
機溶剤中で超音波洗浄することにより、図25のように
選択的にカソード29が形成される。そして、各組のア
ノード/カソード間のみに電流が流れるように、イオン
注入などを用いてカソード間も絶縁する。また、パター
ニングによりカソード間を分離してもよい。最後に水素
雰囲気中でアニールし、オーミック接触をとる。
【0081】次に、図15及び図16を用いて、半導体
レーザージャイロの動作を説明する。この実施例では、
アノードとカソードをそれぞれ4つに分割し、アノード
1個とカソード1個を一組として用いる。そして、アノ
ード1とカソード11、アノード2とカソード12、ア
ノード3とカソード13、アノード4とカソード14を
それぞれ組み合わせ、この各組の電極間に電流を流す。
アノード電極とカソード電極が、それぞれ独立している
ので、例えばアノード2とカソード11間では電流は流
れない。図15(a)では、アノード1,2同士が接触
しているように描かれているが、実際には、図2のよう
に分離している。このとき、図15(a)において、電
子は反時計方向に運動する。
【0082】さて、半導体と空気では屈折率が異なるた
め、界面で反射が生じる。半導体の屈折率n=3.5と
すると、界面に対する法線とレーザー光とのなす角が1
6.6度以上で全反射が生じる。全反射を受けるモード
は、他のモードに比べてミラー損失がない分だけ発振し
きい値が小さくなるので、低注入電流レベルで発振が開
始する。しかもこの発振モードに利得が集中するため、
他のモードの発振は抑制される。図15及び図16の半
導体レーザージャイロにおいて、4つのコーナーでのレ
ーザー光の入射角は45度であり、全反射条件を満た
す。この結果、室温における発振しきい値は、わずか3
mAである。駆動電流は4.5mAであり、このレーザ
ーが静止しているときは、真空中の発振波長λ0 は1.
55μmである。
【0083】次に、静止時のビート周波数を考える。電
子の拡散長Ln =2μm、再結合寿命τn =10-8sだ
から、電子の速度vは
【0084】
【数21】 となる。また、真空中の発振波長λ0 =1.55μm、
半導体の屈折率n=3.5であり、このとき静止時のビ
ート周波数Δfは、式(10)から
【0085】
【数22】 である。
【0086】さらに、図15の半導体レーザージャイロ
が、カメラの手ぶれや自動車の振動程度の毎秒30度の
速度で反時計回りに回転を受けると、時計回りのレーザ
ー光の発振周波数f2 は88.7Hzだけ増加する。一
方、反時計回りのレーザー光発振周波数f1 は88.7
Hzだけ減少する。この結果、式(13)のように、半
導体レーザージャイロが静止しているときに比べて、ビ
ート周波数は177.4Hzだけ増加する。一方、半導
体レーザージャイロが毎秒30度の速度で時計回りに回
転を受けると、式(14)のように、半導体レーザージ
ャイロが静止しているときに比べて、ビート周波数は1
77.4Hzだけ減少する。このようにビート周波数の
増減によって、回転方向を検知することができる。しか
も、ビート周波数の変化量の絶対値が回転速度と1対1
に対応しているので、回転速度も測定することができ
る。すなわち、本発明によって、回転速度と回転方向を
同時に検知することができる。なお、このビート周波数
は、半導体レーザーに一定の電流を流しておくと、端子
電圧の変化から観測される。なお、図15(a)におい
ては、アノードとカソードの組を4つ用いる場合を示し
ているが、電極領域の一部にレーザー光と同一方向に流
れる電流領域があればよい。
【0087】ここでは半導体材料として、InGaAs
P系のものを用いたが、GaAs系、ZnSe系、In
GaN系、Al−GaN系などどのような材料系であっ
てもかまわない。また、光導波路も、光路が囲む形状
が、図15のように四角形だけでなく、六角形や三角
形、あるいは円などどのような形状でもよい。さらに、
アノードやカソードの数も本実施例のように4に限ら
ず、複数であれば何でもよい。
【0088】なお、半導体レーザージャイロの電圧変化
(電圧の周波数変化)から回転を検知する方法について
は、既述の方法を用いることができる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディザをかけなくても回転方向の検知ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造を
示す上面図と断面図である。
【図2】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造を
示す上面図である。
【図3】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図4】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図5】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図6】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図7】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図8】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図9】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製工
程を説明する断面図である。
【図10】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造
を示す上面図と各電極への注入電流のタイミングチャー
トを説明する図である。
【図11】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造
を示す上面図と各電極への注入電流のタイミングチャー
トを説明する図である。
【図12】本発明に係る気体レーザージャイロの構造を
示す上面図である。
【図13】本発明に係る屈折率変調素子を説明する斜視
図である。
【図14】本発明に係る屈折率変調素子に加える電圧の
タイミングチャートを説明する図である。
【図15】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造
を示す上面図と断面図である。
【図16】本発明に係る半導体レーザージャイロの構造
を示す断面図である。
【図17】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図18】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図19】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図20】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図21】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図22】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図23】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図24】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図25】本発明に係る半導体レーザージャイロの作製
工程を説明する断面図である。
【図26】半導体レーザージャイロの電圧変化(電圧の
周波数変化)から回転を検知する方法を示す図である。
【図27】ビート信号を検出するための回路構成につい
てより詳しく説明する図である。
【図28】半導体レーザージャイロを定電流駆動し、半
導体レーザージャイロ40のアノード電位の変化を読み
出し回転検知を行う回路の他の構成例を示す図である。
【図29】周波数−電圧変換回路(F−V変換回路)の
例を示す図である。
【図30】インピーダンスメーターで、半導体レーザー
ジャイロのインピーダンスの変化を測定する場合を示す
図である。
【図31】従来例を説明する為の図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,201,202,203 アノード 11,12,13,14 カソード 21 半導体基板 22 バッファー層 23 光ガイド層 24 活性層 25 光ガイド層 26 クラッド層 27 キャップ層 28 アノード材料 31,32 フォトレジスト 40 半導体レーザージャイロ 41 電気抵抗 42 定電流源 45 ボルテージフォロワ 46 電圧検出回路 49 インピーダンスメーター 50 周波数−電圧変換回路(F−V変換回路) 51 回転検出器 52 保護抵抗 53 抵抗 54 マイコン 55 演算増幅器 61 時計回りのレーザー光 62 反時計回りのレーザー光 151 放電管 153 ミラー 521,522,523,524 屈折率変調素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに周回方向の異なる第1及び第2の
    レーザー光が伝搬するリングレーザージャイロにおい
    て、 該リングレーザーを構成する光導波路上に複数の電極領
    域を備え、該電極領域に注入される電流あるいは印加さ
    れる電圧を制御して、該リングレーザージャイロの静止
    時における該第1及び第2のレーザー光の発振周波数を
    互いに異ならせることを特徴とするリングレーザージャ
    イロ。
  2. 【請求項2】 前記制御は、前記光導波路の屈折率が変
    調される空間が、時間とともに前記第1あるいは第2の
    レーザー光の周回方向と同一の方向に移動するように前
    記複数の電極に電流注入を行う請求項1記載のリングレ
    ーザージャイロ。
  3. 【請求項3】 前記制御は、前記第1あるいは第2のレ
    ーザー光の周回方向と同一の方向に注入電流を周回させ
    る請求項1記載のリングレーザージャイロ。
  4. 【請求項4】 前記複数の電極領域はアノードであり、
    該一のアノードに対して一のカソードがそれぞれ設けら
    れている請求項3記載のリングレーザージャイロ。
  5. 【請求項5】 光導波路の屈折率が変調される空間が、
    時間とともに1つの周回方向に移動することを特徴とす
    るリングレーザージャイロの駆動方法。
  6. 【請求項6】 複数の電極を有するリングレーザージャ
    イロの駆動方法であって、変調される順番が周回方向と
    なるように、各電極間で時間差をもって前記複数の電極
    に印加する電圧あるいは注入電流を変調することを特徴
    とするリングレーザージャイロの駆動方法。
  7. 【請求項7】 電流を流しレーザー発振を生じさせて、
    一つの周回方向及び該一つの周回方向とは反対の周回方
    向に光を周回させるレーザージャイロの駆動方法におい
    て、 前記電流の流れる方向を前記一つの周回方向に限定した
    ことを特徴とするレーザージャイロの駆動方法。
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