JP2001201322A - 非接触伸び計ターゲットおよび非接触伸び計 - Google Patents

非接触伸び計ターゲットおよび非接触伸び計

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JP2001201322A
JP2001201322A JP2000013006A JP2000013006A JP2001201322A JP 2001201322 A JP2001201322 A JP 2001201322A JP 2000013006 A JP2000013006 A JP 2000013006A JP 2000013006 A JP2000013006 A JP 2000013006A JP 2001201322 A JP2001201322 A JP 2001201322A
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extensometer
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Naoto Watanabe
直人 渡邉
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Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験片に付されて光学的変位計測の標線とし
て用いるに好適で、特に試験片の伸び方向のずれやノイ
ズの影響を殆ど受けることなくその位置検出に供するこ
とのできる非接触伸び計ターゲットを提供する。 【解決手段】試験片Sの伸び方向(長手方向)を短軸と
し、上記伸び方向と直交する方向(幅方向)を長軸とし
た楕円状の縁部形状を有して試験片の表面とは光学的性
質を異ならせたパターンからなる非接触伸び計ターゲッ
トMとする。そして試験片の表面を撮像した画像信号に
おける非接触伸び計ターゲットMの長軸方向または試験
片に加える引っ張り荷重方向と直角な方向への射影成分
から該非接触伸び計ターゲットMの重心を求めるように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試験片に付されて
光学的変位計測の標線として用いるに好適な非接触伸び
計ターゲットと、この非接触伸び計ターゲットを用いて
試験片の伸びを簡易に計測するようにした非接触伸び計
に関する。
【0002】
【関連する背景技術】試験片の引っ張り試験は、例えば
引っ張り試験機を用いて試験片に引っ張り荷重を加えな
がら、その伸び量を計測することによりなされる。特に
試験片の伸び量を光学的に計測する非接触伸び計は、例
えば図1に示すように試験片Sの表面に、その伸び方向
に所定の距離を隔てて平行に付した2本の標線(ターゲ
ット)R1,R2をカメラ1,2にてそれぞれ撮像し、その
画像から上記各標線R1,R2の位置変位をそれぞれ求め
るように構成される。
【0003】具体的には上記非接触伸び計は、例えば試
験片Sに付された標線R1,R2を照明する光源3,4をそ
の側部に備えた第1および第2のカメラ1,2を、試験
片Sの伸び方向に上下動自在に設けられた移動ステージ
5,6にそれぞれ装着している。これらの移動ステージ
5,6はパルスモータ7,8により駆動される送りねじ7
a,8aにそれぞれ噛合して設けられ、前記試験片Sの伸
びに応じてその伸び方向に移動(上下動)されて位置調
整される。
【0004】しかして各カメラ1,2により撮像された
各標線R1,R2の画像は、画像処理部11,12を介して
CPUからなる演算処理部13に取り込まれて所定の画
像処理が施され、各画像中における標線イメージの位置
が検出される。この際、上記標線R1,R2の画像や、こ
れらの画像から検出される標線イメージの位置等の情報
は、適宜ディスプレイ14にて表示される。また検出さ
れた標線イメージの位置に応じて位置制御部15,16
によりパルスモータ7,8が駆動されて、前記カメラ1,
2による標線R1,R2の撮像位置が調整される。
【0005】ちなみに前記演算処理部13は、例えば各
カメラ1,2によりそれぞれ撮像された画像中における
標線イメージの位置が画像中心となるように前記各カメ
ラ1,2の位置を制御する。そして図2に示すように試
験片Sの伸びに伴う第1のカメラ1の移動量をCHと、
第2のカメラ2の移動量をCLとから、試験片Sの標線
R1,R2間の伸び量Eを E = CH−CL として求めるものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで試験片Sに付
される標線R1,R2は、一般的には図1および図2にそ
れぞれ示すように試験片Sの伸び方向と直交する方向に
付された所定の太さ(線幅)の棒状のターゲットからな
る。そしてこのような棒状のターゲットからなる標線R
1,R2を撮像した画像中における標線イメージの位置検
出は、一般的には画像処理によってその重心位置を求め
ることによってなされる。
【0007】しかしながら試験片Sの伸び方向と、該試
験片Sに付された標線R1,R2により規定される伸び計
測方向とが必ずしも一致しているとは限らない。ちなみ
に試験片Sの伸び方向にずれがあると、試験片Sの伸び
に伴って標線R1,R2に回転位置ずれが生じると共に、
その標線R1,R2の向き自体に傾きが生じる。このよう
な標線R1,R2の回転位置ずれや傾きは、その標線イメ
ージからの位置検出に大きな誤差を招来し、伸び計測精
度の低下の要因となる。そこで従来では、試験片Sの伸
び方向を高精度に算出し、伸び方向のずれ(傾き)が検
出された場合にはそのずれ量に応じて計測データを補正
する等しているが、処理が相当複雑化する等の問題があ
る。
【0008】また試験片Sに付されて標線R1,R2をな
すターゲットは、必ずしもその輪郭(縁部)形状がシャ
ープであるとは限らない。しかも濃度差を有する等、タ
ーゲット全体に亘って一様な光学的特性を示すとは限ら
ない。この為、標線R1,R2(棒状のターゲット)を撮
像して得られる標線イメージの試験片Sの伸び方向にお
ける重心を求めると雖も、例えばその輪郭部分における
ノイズ成分等によって計測誤差が生じ易いと言う問題が
ある。特に試験片Sの伸び方向に対して標線R1,R2に
傾きがある場合、その輪郭部分におけるノイズ成分が重
心位置検出における大きな誤差要因となる。
【0009】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その第1の目的は、試験片に付されて光学的
変位計測の標線として用いるに好適で、特に試験片の伸
び方向のずれの影響を殆ど受けることなくその位置検出
に供することのできる非接触伸び計ターゲットを提供す
ることにある。また本発明の第2の目的は、上記非接触
伸び計ターゲットを用いて試験片の伸びを、該試験片の
伸び方向のずれの影響を殆ど受けることなく簡易に計測
するようにした非接触伸び計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る非接触伸び計ターゲットは、引っ張り
荷重が加えられる試験片に付されて光学的変位計測の標
線として用いられるものであって、請求項1に記載する
ように前記試験片の伸び方向(長手方向)を短軸とし、
上記伸び方向と直交する方向(幅方向)を長軸とした楕
円状の縁部形状を有して前記試験片の表面とは光学的性
質を異ならせたパターンからなることを特徴としてい
る。
【0011】好ましくは本発明に係る非接触伸び計ター
ゲットは、試験片の表面に黒色インクをスタンプする等
して設けられるものであって、試験片の伸び方向と直交
する該試験片の幅方向を長軸した楕円形状の光学的ター
ゲット・パターンとして設けられる。また本発明に係る
非接触伸び計は、請求項2に記載するように、特に試験
片の伸び方向を短軸とし、上記伸び方向と直交する方向
を長軸とした楕円状の縁部形状を有して該試験片の表面
とは光学的性質を異ならせたパターンからなる非接触伸
び計ターゲットを検出するに際し、前記試験片の表面を
撮像した画像信号における前記非接触伸び計ターゲット
の長軸方向または前記試験片に加える引っ張り荷重方向
と直角な方向への射影成分から該非接触伸び計ターゲッ
トの重心を求めることを特徴としている。
【0012】即ち、楕円形状の光学的ターゲット・パタ
ーンからなる非接触伸び計ターゲットの長軸方向、また
はほぼ長軸方向と看做し得る、引っ張り荷重方向と直角
な方向への射影成分から該非接触伸び計ターゲットの重
心を求めることで、該非接触伸び計ターゲットの輪郭部
分におけるノイズ成分の影響や伸び方向のずれに起因す
る非接触伸び計ターゲットの傾き等の影響を殆ど受ける
ことなく、簡易にして効果的にその重心を精度良く求め
ることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る非接触伸び計ターゲットと、この非接触伸
び計ターゲットを光学的に検出して試験片の伸び計測を
行う非接触伸び計について説明する。図3(a)(b)は試
験片Sの表面に、その伸び方向に所定の距離を隔てて付
されて光学的伸び計測のターゲット(標線)R1,R2と
して用いられる非接触伸び計ターゲットMの例を示すも
ので、図3(a)は楕円形状からなるパターンを、また図
3(b)は長円形状からなるパターンを示している。尚、
楕円は、数学的には円柱を斜めに切断したときの断面形
状として定義されるが、ここでは図3(b)に示すように
円を2つ割りにして対向させた2つの半円を互いに直線
で結んだ長円形状の図形や、これに類似した図形につい
ても、ここでは楕円の一種であるとして説明する。
【0014】しかして楕円形状をなす非接触伸び計ター
ゲットMは、特に試験片Sの伸び方向(引っ張り荷重を
加える方向;試験片Sの長手方向)を短軸とし、上記伸
び方向と直角な方向(引っ張り荷重を加える方向と直角
な方向;試験片Sの幅方向)を長軸として試験片Sの表
面に付される。このような非接触伸び計ターゲットM
は、例えば試験片Sの表面に黒色インクをスタンプする
等して付されるが、試験片Sの伸びに応じて伸縮するフ
ィルムに予め上記非接触伸び計ターゲットMを印刷した
ものを該試験片Sの表面に貼付する等しても良い。或い
は上記マーク形状を有するマスクを用いて塗料をスプレ
ーすることで、試験片Sの表面に非接触伸び計ターゲッ
トMを形成することも可能である。尚、非接触伸び計タ
ーゲットMの大きさや標線R1,R2としての離間距離等
は、伸び計測対象とする試験片Sの仕様(性質)に応じ
て設定される。
【0015】ここで上述した楕円形状をなす非接触伸び
計ターゲットMについて説明すると、この非接触伸び計
ターゲットMは引っ張り荷重を加えたときの試験片Sの
伸びを検出する為の基準部位を特定する標線R1,R2と
して用いられるものであり、試験片Sの伸び方向におけ
る標線R1,R2の位置を高精度に計測する上で重要な役
割を担う。従って非接触伸び計ターゲットMとしては、
例えばその基準位置としての重心を、特に試験片Sの伸
び方向に対する位置を高精度に求め得るパターン形状で
あることが重要である。しかも非接触伸び計ターゲット
Mの輪郭部分に生じ易いノイズ成分の影響を最小限に抑
えて、また試験片Sの伸び方向のずれに起因する非接触
伸び計ターゲットM自体の傾きの影響を最小限に抑えて
その伸び方向に対する位置を高精度に求め得るようなパ
ターン形状であることが望ましい。
【0016】このような観点に立脚した場合、試験片S
の伸び方向と直角な方向に、該試験片Sに付された非接
触伸び計ターゲットMの射影成分を求めることで該非接
触伸び計ターゲットMが持つ情報を集約し、この射影成
分から試験片Sの伸び方向に対する重心を求めることが
考えられる。従って非接触伸び計ターゲットMが持つ情
報をより多く集約する上で、非接触伸び計ターゲットM
としては試験片Sの伸び方向と直角な方向に或る程度の
幅を有することが望ましい。また伸び方向の位置を重心
として高精度に検出するには、試験片Sの伸び方向に非
接触伸び計ターゲットMが局部的に付されている方が望
ましく、従って非接触伸び計ターゲットMとしてはその
伸び方向の幅がなるべく狭い方が望ましい。従って従来
一般的な棒状の非接触伸び計ターゲットMは、或る意味
において非常に有効であると言える。
【0017】しかしながら試験片Sの性質や、試験機本
体に対する試験片Sの取り付け精度等に起因して試験片
Sの伸び方向にずれが生じるような場合、往々にして棒
状の非接触伸び計ターゲットMの長軸方向と該非接触伸
び計ターゲットMの射影成分を求める方向とにずれが生
じ、その射影成分のプロファイル自体が大きく変形す
る。しかも棒状の非接触伸び計ターゲットMの輪郭部分
に生じたノイズ成分は、そのままその射影成分に大きな
影響を及ぼし、その射影成分のプロファイルが大きく変
形する。この為、射影成分から求められる重心に大きな
誤差が生じ易い。
【0018】この点、本発明に係る楕円形状をなす非接
触伸び計ターゲットMによれば、試験片Sの伸び方向に
ずれが生じ、射影成分を抽出する方向に対して上記非接
触伸び計ターゲットMが多少傾いたとしても、その射影
成分のプロファイルが大きく変化することがない。しか
も非接触伸び計ターゲットMの輪郭部分にノイズ成分が
生じたとしても、輪郭自体が楕円をなしているので、そ
の影響が射影成分に現れ難い。
【0019】特に上記楕円形状をなす非接触伸び計ター
ゲットMは、試験片Sの伸び方向を短軸とし、伸び方向
と直角な方向を長軸として設けられているので、非接触
伸び計ターゲットMの輪郭部分に大きなノイズ成分が生
じたとしても、その影響を受け難い。即ち、図4に楕円
形状をなす非接触伸び計ターゲットMの長軸方向への射
影成分Pxと、短軸方向への射影成分Pyの各プロファイ
ルを対比して示すように、楕円の短軸方向の射影成分P
yに比較して長軸方向の射影成分Pxの方が拡がり幅が狭
く、且つピークレベルの高いシャープな形状となる。従
って非接触伸び計ターゲットMの射影成分からその重心
を検出する場合、試験片Sの伸び方向を長軸とする楕円
形状の非接触伸び計ターゲットMとするよりも、試験片
Sの伸び方向を短軸とし、伸び方向と直角な方向を長軸
とした楕円形状の非接触伸び計ターゲットMとした方が
有利である。
【0020】しかも図5に非接触伸び計ターゲットMの
縁部に存在するノイズ成分の、上記各方向への射影成分
Px,Pyに及ぼす影響を対比して示すように、ノイズ成
分が及ぼす影響は長軸方向への射影成分の方が小さくな
る。即ち、説明の簡略化の為に2点による重心算出を例
に説明すると、楕円形状をなす非接触伸び計ターゲット
Mのノイズがない場合における各軸方向への射影成分P
x,Pyは、一般的にはその中心にピークを有する左右対
称の円弧状のプロファイルを示し、その重心G1はプロ
ファイルの中心位置として求められる。これに対して非
接触伸び計ターゲットMの縁部に大きなノイズが存在
し、このノイズ成分が上記射影成分Px,Py中の位置G2
に現れるものとすると、各位置G1,G2での射影成分P
x,Pyのレベルを図5に示すようにそれぞれSx,Nx,S
y,Nyとしたとき、各射影成分Px,Pyにおける重心Gx,
Gyは、その位置に応じた加重平均として次のように求
められる。
【0021】 Gx = (G1・Sx+G2・Nx)/(Sx+Nx) Gy = (G1・Sy+G2・Ny)/(Sy+Ny) ここでノイズ成分Nx,Nyが一定であるとすると、射影
成分Px,PyのピークレベルSx,Syが前述したように長
軸方向の射影成分の方が大きいので、 (Ny/Nx) > (Sy/Sx) なる関係が成立し、従って上述した如く求められ重心G
x,Gyは G2 < Gy < Gx < G1 となる。つまり同じレベルのノイズが存在したとして
も、このノイズ成分の影響を受けて変化する射影成分P
x,Pyの重心移動は、その長軸方向の射影成分Pxの方が
少ない。換言すれば楕円形状の非接触伸び計ターゲット
Mの長軸方向への射影からその重心を求めるようにした
方が、ノイズの悪影響を受け難いと言える。
【0022】このような知見に基づき本発明においては
試験片Sの伸び方向に短軸を有し、伸び方向と直交する
方向に長軸を有する楕円形状の非接触伸び計ターゲット
Mを試験片Sの表面に付し、基本的にはその長軸方向へ
の射影からの位置検出に供することで、非接触伸び計タ
ーゲットMの傾きやノイズの影響を受け難い光学的ター
ゲット・パターンとしている。
【0023】従ってこのような非接触伸び計ターゲット
Mを光学的に検出し、試験片Sに加える引っ張り荷重の
方向とは直角な方向に上記非接触伸び計ターゲットMの
射影成分を求めてその位置を検出するように構成された
非接触伸び計によれば、仮に試験片Sの伸び方向にずれ
が生じて非接触伸び計ターゲットMが傾いている場合で
あっても、その影響を殆ど受けることなしに、また光学
的に検出した非接触伸び計ターゲットMの縁部にノイズ
が含まれる場合であっても、その影響を殆ど受けること
なしにその位置を簡易にして精度良く検出することが可
能となる。
【0024】尚、上述した楕円形状の非接触伸び計ター
ゲットMからなる標線R1,R2を光学的に検出してその
位置変位から試験片Sの伸びを計測する非接触伸び計
は、基本的には図1に示すように構成される。即ち、カ
メラ1,2を介して撮像された標線R1,R2の各画像(標
線イメージ)は、画像処理部11,12においてフィル
タリング等の処理が施された後、演算処理部13に与え
られる。そして特に演算処理部13においては、例えば
図6に示すようにして標線R1,R2の位置を求めるよう
に構成される。
【0025】具体的には演算処理部13は、このような
入力画像に対して先ず検出すべきターゲット(非接触伸
び計ターゲットM)を含むように、その処理対象画像領
域を設定する[ステップS1]。そして試験片Sに加え
る引っ張り荷重の方向と直交する方向、つまり試験片S
に付した非接触伸び計ターゲットMの長軸方向(X方
向)に、該非接触伸び計ターゲットMを表す輝度信号の
射影成分Pxを求める[ステップS2]。そしてこの長
軸方向への射影成分Pxにおける重心Gxを、試験片Sの
伸び方向における非接触伸び計ターゲットMの位置とし
て求める[ステップS3]。
【0026】次いで前記非接触伸び計ターゲットMを表
す輝度信号の、前記引っ張り荷重の方向、つまり非接触
伸び計ターゲットMの短軸方向(Y方向)への射影成分
Pyを求める[ステップS4]。そしてこの短軸方向へ
の射影成分Pyにおける重心Gyを、試験片Sの伸び方向
と直交する方向の位置、つまり伸び方向に対するずれと
して求める[ステップS5]。
【0027】このような非接触伸び計ターゲットMの位
置検出を処理、試験片Sに所定の間隔を隔てて付された
2つの標線R1,R2のそれぞれについて、所定のサンプ
リング周期毎に繰り返し実行する。そして各サンプリン
グ時点毎に求められる標線R1,R2の位置の差として標
線R1,R2間の距離を計算し[ステップS6]、更に各
サンプリング時点毎に求められる標線R1,R2間距離の
変化から、試験片Sの伸び量を計算するものとなってい
る[ステップS7]。
【0028】尚、上述した標線R1,R2間の距離計算
は、基本的には各標線R1,R2についてその非接触伸び
計ターゲットMの長軸方向への射影成分Pxからそれぞ
れ求められる各重心Gx間の距離を算出することによっ
て行われる。しかし非接触伸び計ターゲットMの短軸方
向への射影成分Pyから求められる重心Gyの変化から試
験片Sの伸び方向のずれが検出されるような場合には、
この重心Gyを考慮して次のようにして標線R1,R2間の
距離計算が行われる。
【0029】即ち、図7に示すように上側の標線R1
(非接触伸び計ターゲットM)の長軸方向への射影成分
Pxから求められる重心Gx1と、その短軸方向への射影
成分Pyから求められる重心Gy1とから、標線R1の伸び
方向とは直角な方向へのずれを考慮した二次元的な重心
[Gx1,Gy1]を求める。同様にして下側の標線R2(非
接触伸び計ターゲットM)の長軸方向への射影成分Px
から求められる重心Gx2と、短軸方向への射影成分Py
から求められる重心Gy2とから、標線R2の伸び方向と
は直角な方向へのずれを考慮した二次元的な重心[Gx
2,Gy2]を求める。
【0030】そしてこれらの各標線R1,R2間の二次元
的な距離GLを GL = [(Gx1−Gx2)2+(Gy1−Gy2)2]1/2 として算出することにより、試験片Sの伸び方向の傾き
に拘わりなく各標線R1,R2間の距離GLが高精度に求
められる。従ってこのようにして標線R1,R2間の距離
GLを求めて試験片Sの伸びを計測する非接触伸び計に
よれば、試験片Sの伸び方向を高精度に算出し、その伸
び方向の傾きに応じて標線R1,R2の検出位置を補正す
る必要がないので、その処理を簡易に効率良く、しかも
高精度に実行することができる。しかも前述した楕円形
状の非接触伸び計ターゲットMから、試験片Sに加える
引っ張り荷重の方向における標線R1,R2の各位置を高
精度に求めているので、ノイズ等の影響を抑えてその計
測精度(演算精度)を十分に高めることができる。
【0031】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば楕円形状の非接触伸び計ターゲ
ットMの大きさや、その長軸と短軸との比率について
は、想定される試験片Sの伸び方向の傾きθや、その材
質等に応じて定めれば良いものである。また試験片Sに
3個以上の非接触伸び計ターゲットMを付し、いわゆる
多標点伸び計測を行うことも勿論可能である。また複数
の非接触伸び計ターゲットMを互いに独立したカメラに
て個別に撮像することのみならず、1台のカメラにて複
数の非接触伸び計ターゲットMを一括して撮像し、その
入力画像中から個々の非接触伸び計ターゲットMをそれ
ぞれ切り出して位置検出することも勿論可能である。
【0032】また非接触伸び計ターゲットMを撮像した
画像に対して2次元的なフィルタリング処理を施すこと
で、その計測分解能を規定する画素単位に現れる小さな
ノイズを除去することも有用である。具体的には画像の
分解能に依存して非接触伸び計ターゲットの境界部分等
に現れる輝度値の変動を、隣接画素間で丸め込み処理
し、その分解能に起因した隣接画素間における輝度変動
を除去するようにすれば良い。またこのようなフィルタ
リング処理を施した画像に対して2乗処理を施して低レ
ベルのノイズ成分を抑圧し、高レベルのターゲットデー
タを強調処理することも有用である。
【0033】更には逐次入力される計測画像に全体的な
揺らぎが生じ易いことから、非接触伸び計ターゲットM
の射影成分を試験片Sの伸び方向に移動平均処理し、射
影成分のプロファイル自体のバラツキを抑えることも有
用である。またその移動平均データを3次曲線にて曲線
近似し、そのプロファイル自体を関数化し、画素の並び
により示されるピッチ間の中間位置のデータを内挿処理
することで、計測画像が有する分解能以上の分解能でそ
の計測を行うことも可能である。またニューラルネット
ワークを用いて移動平均データのプロファイルの曲線近
似した関数の変化に伴う計測位置の変化を学習し、計測
位置の揺らぎを学習により収束させることでその計測分
解能を高めることも有用である。その他、本発明はその
要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することがで
きる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、試
験片の伸び方向の傾きやノイズの影響を受け難い非接触
伸び計ターゲットを提供することができ、簡易にして効
果的に伸び計測精度の向上を図ることができる。しかも
楕円形状の非接触伸び計ターゲットの長軸方向への射影
成分からその位置を検出すると言う簡易な処理だけで、
標線の位置を安定・確実に検出して試験片の伸びを計測
することができる等の実用上多大なる効果が奏せられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触伸び計の概略的な構成例を示す図。
【図2】試験片に付された2本の標線による伸び計測の
原理を説明する為の図。
【図3】本発明の実施形態に係る非接触伸び計ターゲッ
トの例を示す図。
【図4】楕円形状をなす非接触伸び計ターゲットの長軸
方向および短軸方向への射影成分の概略的なプロファイ
ルを示す図。
【図5】楕円形状をなす非接触伸び計ターゲットの長軸
方向および短軸方向への射影成分に現れるノイズの影響
を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る非接触伸び計におけ
る標線位置の検出と伸び計測の処理手順を示す図。
【図7】試験片の伸び方向に傾きがある場合の標線間距
離の算出の概念を模式的に示す図。
【符号の説明】
S 試験片 M 非接触伸び計ターゲット R1,R2 標線 1,2 カメラ 13 演算処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引っ張り荷重が加えられる試験片に付さ
    れて光学的変位計測のターゲットとして用いられる非接
    触伸び計ターゲットであって、 前記試験片の伸び方向を短軸とし、上記伸び方向と直交
    する方向を長軸とした楕円状の縁部形状を有して前記試
    験片の表面とは光学的性質を異ならせたパターンからな
    ることを特徴とする非接触伸び計ターゲット。
  2. 【請求項2】 引っ張り荷重が加えられる試験片に付さ
    れた非接触伸び計ターゲットを光学的に検出し、該非接
    触伸び計ターゲットの位置変位から前記試験片の伸びを
    計測する非接触伸び計であって、 前記非接触伸び計ターゲットは、試験片の伸び方向を短
    軸とし、上記伸び方向と直交する方向を長軸とした楕円
    状の縁部形状を有して該試験片の表面とは光学的性質を
    異ならせたパターンからなり、 この非接触伸び計ターゲットの検出手段は、前記試験片
    の表面を撮像した画像信号における前記非接触伸び計タ
    ーゲットの長軸方向または前記試験片に加える引っ張り
    荷重方向と直角な方向への射影成分から該非接触伸び計
    ターゲットの重心を求めることを特徴とする非接触伸び
    計。
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