JP2001201144A - 閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置 - Google Patents
閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置Info
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- JP2001201144A JP2001201144A JP2000009833A JP2000009833A JP2001201144A JP 2001201144 A JP2001201144 A JP 2001201144A JP 2000009833 A JP2000009833 A JP 2000009833A JP 2000009833 A JP2000009833 A JP 2000009833A JP 2001201144 A JP2001201144 A JP 2001201144A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】空気中の水分による結露を防止し、かつ、冷却
装置に空気圧縮機や冷媒等を用いない、簡便で安価な閉
空間の温湿度制御方法およびそのための装置を提供する
こと。 【解決手段】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
方法または装置であって、前記閉空間内の空気の温度
を、冷却時に結露が発生しないように制御する閉空間の
温湿度制御方法およびそのための装置。または、前記閉
空間内に外部から所定の温湿度に調整された空気を導入
するとともに、これに見合う量の前記閉空間内の空気を
排出し、前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が
発生しないように制御することを特徴とする閉空間の温
湿度制御方法およびそのための装置によって達成され
る。
装置に空気圧縮機や冷媒等を用いない、簡便で安価な閉
空間の温湿度制御方法およびそのための装置を提供する
こと。 【解決手段】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
方法または装置であって、前記閉空間内の空気の温度
を、冷却時に結露が発生しないように制御する閉空間の
温湿度制御方法およびそのための装置。または、前記閉
空間内に外部から所定の温湿度に調整された空気を導入
するとともに、これに見合う量の前記閉空間内の空気を
排出し、前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が
発生しないように制御することを特徴とする閉空間の温
湿度制御方法およびそのための装置によって達成され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、閉空間の温湿度制
御方法およびそのための装置に関し、特に上記閉空間内
において、発熱を伴うような処理を行う場合に好適に利
用することが可能であり、かつまた、温湿度が既知の空
気を外部から導入し、上記閉空間内部の空気をこれに見
合う量だけ排出するようにした態様をも含む、閉空間の
温湿度制御方法およびそのための装置に関する。
御方法およびそのための装置に関し、特に上記閉空間内
において、発熱を伴うような処理を行う場合に好適に利
用することが可能であり、かつまた、温湿度が既知の空
気を外部から導入し、上記閉空間内部の空気をこれに見
合う量だけ排出するようにした態様をも含む、閉空間の
温湿度制御方法およびそのための装置に関する。
【0002】なお、本明細書中において、閉空間とは、
通常は実質的に完全密閉された空間であり、処理対象と
なるサンプルの出し入れ,急激な温度変化などが発生し
た場合における空気の導入・排出等が行われる場合に
は、一時的に完全密閉状態が解除されるような空間をい
う。具体的には、後述する水分測定室のような、比較的
小さく仕切られた空間を示すものとする。
通常は実質的に完全密閉された空間であり、処理対象と
なるサンプルの出し入れ,急激な温度変化などが発生し
た場合における空気の導入・排出等が行われる場合に
は、一時的に完全密閉状態が解除されるような空間をい
う。具体的には、後述する水分測定室のような、比較的
小さく仕切られた空間を示すものとする。
【0003】
【従来の技術】小麦粉等の食料粉に含有されている水分
の含有量を測定する際には、周囲の空気の温度や湿度す
なわち温湿度の変化によって、水分含有量の測定値に偏
差が生じることが知られている。この測定値の偏差は、
水分計で測定する小麦粉等の食料粉の周囲の空気の温湿
度を一定に管理することにより、解消もしくは縮小する
ことができる。
の含有量を測定する際には、周囲の空気の温度や湿度す
なわち温湿度の変化によって、水分含有量の測定値に偏
差が生じることが知られている。この測定値の偏差は、
水分計で測定する小麦粉等の食料粉の周囲の空気の温湿
度を一定に管理することにより、解消もしくは縮小する
ことができる。
【0004】小麦粉等の食料粉に含有されている水分の
含有量を測定する手段としては、一般に赤外線加熱水分
計が使用されている。しかし、この赤外線加熱水分計で
食料粉の水分含有量を測定する際には、赤外線によって
食料粉を加熱するので、赤外線加熱水分計を設置した水
分測定室内の温度の上昇は避けられない。このため、こ
の温度上昇によって赤外線加熱水分計による水分含有量
の測定値に偏差が生じ、精密測定の際には、この偏差が
無視できないものとなっていた。
含有量を測定する手段としては、一般に赤外線加熱水分
計が使用されている。しかし、この赤外線加熱水分計で
食料粉の水分含有量を測定する際には、赤外線によって
食料粉を加熱するので、赤外線加熱水分計を設置した水
分測定室内の温度の上昇は避けられない。このため、こ
の温度上昇によって赤外線加熱水分計による水分含有量
の測定値に偏差が生じ、精密測定の際には、この偏差が
無視できないものとなっていた。
【0005】この赤外線加熱水分計による食料粉の水分
含有量の測定には、10分間程度の時間を要するので、
この間に発生する熱量はかなりのものとなり、水分測定
室内部の空気の温度が上昇する。もちろん、1回ごとの
測定における温度の上昇は僅かであり、赤外線加熱水分
計の測定値の偏差も無視できる程度のものではあるが、
繰り返して測定するときには無視できない程度の温度上
昇となり、測定値の偏差も無視できる範囲を超えること
になる。
含有量の測定には、10分間程度の時間を要するので、
この間に発生する熱量はかなりのものとなり、水分測定
室内部の空気の温度が上昇する。もちろん、1回ごとの
測定における温度の上昇は僅かであり、赤外線加熱水分
計の測定値の偏差も無視できる程度のものではあるが、
繰り返して測定するときには無視できない程度の温度上
昇となり、測定値の偏差も無視できる範囲を超えること
になる。
【0006】ここで、1回ごとの測定の開始時点におけ
る温度を一定にすれば、赤外線加熱水分計の測定値の偏
差を小さくすることができるので、これを利用して、測
定時に上昇した周囲の空気の温度を、次の測定の開始ま
でに早急に元の所定の温度まで冷却する必要がある。ま
た、粉砕した食料粉から飛散する水分も、周囲の空気の
相対湿度によって異なるので、相対湿度も一定にする必
要がある。
る温度を一定にすれば、赤外線加熱水分計の測定値の偏
差を小さくすることができるので、これを利用して、測
定時に上昇した周囲の空気の温度を、次の測定の開始ま
でに早急に元の所定の温度まで冷却する必要がある。ま
た、粉砕した食料粉から飛散する水分も、周囲の空気の
相対湿度によって異なるので、相対湿度も一定にする必
要がある。
【0007】このため、図示されていない外部の空気調
整装置から、所定の温湿度に調整された恒温恒湿の空気
を水分測定室内に供給する方法も用いられているが、水
分測定室内部の空気を入れ換えるためには、大型の空気
調整装置から大量の恒温恒湿の空気を供給することが必
要となり、実用的ではない。
整装置から、所定の温湿度に調整された恒温恒湿の空気
を水分測定室内に供給する方法も用いられているが、水
分測定室内部の空気を入れ換えるためには、大型の空気
調整装置から大量の恒温恒湿の空気を供給することが必
要となり、実用的ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小麦粉等の
食料粉の水分含有量を赤外線加熱水分計で精密測定する
際に、水分含有量の測定値に温度や湿度の変化による偏
差を生じさせないようにすることを目的とするものであ
り、より具体的には、赤外線加熱水分計を設置する水分
測定室内の空気の絶対湿度を変化させることなく冷却し
て温度を所定の温度に維持し、水分測定室内の空気を所
定の温湿度に管理する温湿度制御方法およびそのための
装置を提供しようとするものである。
食料粉の水分含有量を赤外線加熱水分計で精密測定する
際に、水分含有量の測定値に温度や湿度の変化による偏
差を生じさせないようにすることを目的とするものであ
り、より具体的には、赤外線加熱水分計を設置する水分
測定室内の空気の絶対湿度を変化させることなく冷却し
て温度を所定の温度に維持し、水分測定室内の空気を所
定の温湿度に管理する温湿度制御方法およびそのための
装置を提供しようとするものである。
【0009】上述の、水分測定室等の閉ざされた空間
(以下、閉空間という)内の空気を所定の温湿度に管理
するためには、温湿度を制御する制御装置を設置するこ
とが必須であり、この温湿度制御装置には必然的に空気
の冷却装置を設けることが必要となる。しかし、通常の
空気の冷却装置では、空気圧縮機や冷媒等を用いた大が
かりで高価な装置となり、かつ、空気を冷却する際に結
露が生じて空気中の絶対湿度が低下することは避けられ
ない。
(以下、閉空間という)内の空気を所定の温湿度に管理
するためには、温湿度を制御する制御装置を設置するこ
とが必須であり、この温湿度制御装置には必然的に空気
の冷却装置を設けることが必要となる。しかし、通常の
空気の冷却装置では、空気圧縮機や冷媒等を用いた大が
かりで高価な装置となり、かつ、空気を冷却する際に結
露が生じて空気中の絶対湿度が低下することは避けられ
ない。
【0010】このため、本発明では、閉空間内の空気の
温度制御においては、空気の冷却時に、冷却装置の冷却
面の温度を、この閉空間内の空気の絶対湿度に対応する
露点以下には低下させないようにして、空気の冷却時に
結露が発生して空気中の絶対湿度を低下させることな
く、閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御している。ま
た、空気の冷却装置としてペルチェ効果素子を使用する
ことによって、空気圧縮機や冷媒等を用いない安価で簡
便な冷却装置とするとともに、冷却装置を制御する際の
遅れ時間によって結露の発生が生じることを防止するよ
うに構成されている。
温度制御においては、空気の冷却時に、冷却装置の冷却
面の温度を、この閉空間内の空気の絶対湿度に対応する
露点以下には低下させないようにして、空気の冷却時に
結露が発生して空気中の絶対湿度を低下させることな
く、閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御している。ま
た、空気の冷却装置としてペルチェ効果素子を使用する
ことによって、空気圧縮機や冷媒等を用いない安価で簡
便な冷却装置とするとともに、冷却装置を制御する際の
遅れ時間によって結露の発生が生じることを防止するよ
うに構成されている。
【0011】ペルチェ効果素子によって空気を冷却する
温度制御方法およびそのための装置については、例え
ば、特開平6−147524号公報や特開平5−172
426号公報等に開示されているように、各種の方法お
よび装置が知られているが、いずれも広い室内の温度を
制御する空調装置のためのものであって、空気中の水分
が結露して湿度が低下したとしても全く支障のないもの
であり、本発明のように、閉空間内の空気の絶対湿度を
変化させることなく温度のみを所定の温度に管理する温
湿度制御方法およびそのための装置は開示されていな
い。
温度制御方法およびそのための装置については、例え
ば、特開平6−147524号公報や特開平5−172
426号公報等に開示されているように、各種の方法お
よび装置が知られているが、いずれも広い室内の温度を
制御する空調装置のためのものであって、空気中の水分
が結露して湿度が低下したとしても全く支障のないもの
であり、本発明のように、閉空間内の空気の絶対湿度を
変化させることなく温度のみを所定の温度に管理する温
湿度制御方法およびそのための装置は開示されていな
い。
【0012】本発明は、上述のような、水分測定室のよ
うな閉空間内の空気の絶対湿度を変化させることなく、
温度のみを所定の温度に冷却する温湿度制御方法および
そのための装置を提供するものであって、空気中の水分
が結露することによる空気の乾燥を防止しようとするも
のである。そして、実際に適用する際には、冷却装置に
ペルチェ効果素子を使用して、空気圧縮機や冷媒等を用
いない簡便で安価な温湿度制御装置とするとともに、制
御の遅れ時間によって結露が発生することのない、温湿
度制御方法およびそのための装置を提供することを目的
とするものである。
うな閉空間内の空気の絶対湿度を変化させることなく、
温度のみを所定の温度に冷却する温湿度制御方法および
そのための装置を提供するものであって、空気中の水分
が結露することによる空気の乾燥を防止しようとするも
のである。そして、実際に適用する際には、冷却装置に
ペルチェ効果素子を使用して、空気圧縮機や冷媒等を用
いない簡便で安価な温湿度制御装置とするとともに、制
御の遅れ時間によって結露が発生することのない、温湿
度制御方法およびそのための装置を提供することを目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る閉空間の温湿度制御方法は、閉空間の
温湿度を所定の温湿度に制御する際に、前記閉空間内の
空気の温度を、冷却時に結露が発生しないように制御す
ることを特徴とするものであり、さらに、前記閉空間内
に外部から所定の温湿度に調整された空気を導入すると
ともに、これに見合う量の前記閉空間内の空気を排出
し、前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が発生
しないように制御することを特徴とするものである。
め、本発明に係る閉空間の温湿度制御方法は、閉空間の
温湿度を所定の温湿度に制御する際に、前記閉空間内の
空気の温度を、冷却時に結露が発生しないように制御す
ることを特徴とするものであり、さらに、前記閉空間内
に外部から所定の温湿度に調整された空気を導入すると
ともに、これに見合う量の前記閉空間内の空気を排出
し、前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が発生
しないように制御することを特徴とするものである。
【0014】ここで、前記空気の温度制御においては、
冷却時に、冷却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が
有する絶対湿度に対応する露点以下には低下させないこ
とが望ましく、また、前記空気の温度制御においては、
冷却時に、前記所定の温湿度の空気が有する絶対湿度に
対応する露点近傍では、冷却速度を低下させるものであ
ることが望ましい。
冷却時に、冷却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が
有する絶対湿度に対応する露点以下には低下させないこ
とが望ましく、また、前記空気の温度制御においては、
冷却時に、前記所定の温湿度の空気が有する絶対湿度に
対応する露点近傍では、冷却速度を低下させるものであ
ることが望ましい。
【0015】また、本発明は、閉空間の温湿度を所定の
温湿度に制御する装置として具体化することができる。
すなわち、本発明に係る閉空間の温湿度制御装置は、閉
空間内の空気の温度を、冷却時に結露が発生しないよう
に制御する温度制御手段を備えたことを特徴とするもの
であり、さらに、前記閉空間内に外部から所定の温湿度
に調整された空気を導入する空気導入手段と、前記外部
から導入した空気量に見合う量の前記閉空間内の空気を
排出する空気排出手段と、前記導入された空気の温度
を、冷却時に結露が発生しないように制御する温度制御
手段とを備えたことを特徴とするものである。
温湿度に制御する装置として具体化することができる。
すなわち、本発明に係る閉空間の温湿度制御装置は、閉
空間内の空気の温度を、冷却時に結露が発生しないよう
に制御する温度制御手段を備えたことを特徴とするもの
であり、さらに、前記閉空間内に外部から所定の温湿度
に調整された空気を導入する空気導入手段と、前記外部
から導入した空気量に見合う量の前記閉空間内の空気を
排出する空気排出手段と、前記導入された空気の温度
を、冷却時に結露が発生しないように制御する温度制御
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0016】ここで、前記空気の温度制御手段は、冷却
時に、冷却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が有す
る絶対湿度に対応する露点以下には低下させないもので
あることが望ましく、また、前記空気の温度制御手段
は、冷却時に、前記所定の温湿度の空気が有する絶対湿
度に対応する露点近傍では、冷却速度を低下させるもの
であることが望ましい。
時に、冷却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が有す
る絶対湿度に対応する露点以下には低下させないもので
あることが望ましく、また、前記空気の温度制御手段
は、冷却時に、前記所定の温湿度の空気が有する絶対湿
度に対応する露点近傍では、冷却速度を低下させるもの
であることが望ましい。
【0017】なお、前記空気の温度制御手段は、制御目
標の空気の温度,湿度に対応する露点を、温度と湿度と
の関係を表わす水蒸気線図データから得て前記温度制御
を行うものであることが望ましい。この場合、上記水蒸
気線図データは、前記空気の温度制御手段が記憶してい
てもよく、また、別の場所に記憶されていてもよい。ま
た、前記温度制御における加熱・冷却には、ペルチェ効
果素子を用いることが望ましい。
標の空気の温度,湿度に対応する露点を、温度と湿度と
の関係を表わす水蒸気線図データから得て前記温度制御
を行うものであることが望ましい。この場合、上記水蒸
気線図データは、前記空気の温度制御手段が記憶してい
てもよく、また、別の場所に記憶されていてもよい。ま
た、前記温度制御における加熱・冷却には、ペルチェ効
果素子を用いることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に示す好適実施
例に基づいて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
例に基づいて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係る閉空間の
温湿度制御装置の概念図である。図1に示すように、本
実施例に係る閉空間の温湿度制御装置は、小麦粉等の食
料粉の水分含有量を測定する測定装置を設置するととも
に閉空間を形成する水分測定室1,この水分測定室1内
の空気を冷却する冷却装置2,水分測定室1と冷却装置
2とを相互に連通する管路3および4と、管路3の途中
に設けられた送風機5および冷却装置2の運転を制御す
るする制御装置6などからなっている。
温湿度制御装置の概念図である。図1に示すように、本
実施例に係る閉空間の温湿度制御装置は、小麦粉等の食
料粉の水分含有量を測定する測定装置を設置するととも
に閉空間を形成する水分測定室1,この水分測定室1内
の空気を冷却する冷却装置2,水分測定室1と冷却装置
2とを相互に連通する管路3および4と、管路3の途中
に設けられた送風機5および冷却装置2の運転を制御す
るする制御装置6などからなっている。
【0020】水分測定室1は、小麦等の粒状の穀物11
を、測定時間を実用範囲に納めるために粉砕して小麦粉
等の食料粉12とする粉砕機13を収納する粉砕室14
と、粉砕された食料粉12の水分含有量を測定する水分
含有率計(例えば、赤外線加熱水分計)15を収納する
計測室16とに分かれており、隔壁17によって粉砕室
14と計測室16とに分離されている。この水分測定室
1は、外部の気温や湿度に影響されないように、任意の
断熱材(図示されていない)で覆っておくことが望まし
い。また、水分測定室1は、図示されていない外部の空
気調整装置から所定の温湿度に調整された恒温恒湿の空
気を供給し、常に一定の温湿度に維持されていることが
望ましい。
を、測定時間を実用範囲に納めるために粉砕して小麦粉
等の食料粉12とする粉砕機13を収納する粉砕室14
と、粉砕された食料粉12の水分含有量を測定する水分
含有率計(例えば、赤外線加熱水分計)15を収納する
計測室16とに分かれており、隔壁17によって粉砕室
14と計測室16とに分離されている。この水分測定室
1は、外部の気温や湿度に影響されないように、任意の
断熱材(図示されていない)で覆っておくことが望まし
い。また、水分測定室1は、図示されていない外部の空
気調整装置から所定の温湿度に調整された恒温恒湿の空
気を供給し、常に一定の温湿度に維持されていることが
望ましい。
【0021】粉砕室14は、水分含有量の測定対象物で
ある小麦等の粒状の穀物11を供給して粉砕機13によ
って粉砕し、粉末の小麦粉等の食料粉12とするための
部屋であり、粉砕する際に発生する微粉によって計測室
16が汚染されないように、隔壁17で計測室16と分
離されている。粉砕された測定対象物である小麦粉等の
食料粉12は、任意のロボット搬送装置(図示されてい
ない)等によって隔壁17で分離された計測室16に搬
送され、赤外線加熱水分計15上に載置されて、含有す
る水分の量が測定される。
ある小麦等の粒状の穀物11を供給して粉砕機13によ
って粉砕し、粉末の小麦粉等の食料粉12とするための
部屋であり、粉砕する際に発生する微粉によって計測室
16が汚染されないように、隔壁17で計測室16と分
離されている。粉砕された測定対象物である小麦粉等の
食料粉12は、任意のロボット搬送装置(図示されてい
ない)等によって隔壁17で分離された計測室16に搬
送され、赤外線加熱水分計15上に載置されて、含有す
る水分の量が測定される。
【0022】従って、計測室16も赤外線加熱水分計1
5による測定の開始までは、外部の空気調整装置から供
給された恒温恒湿の空気によって一定の温湿度に維持さ
れている。そして、外部の空気調整装置から供給された
恒温恒湿の空気に見合う量の空気が水分測定室1から外
部に排出されている。この外部に排出される空気は、特
定の排気管を設ける必要はなく、内外の気圧差によって
自然に外部に排出されるものであってよく、この空気の
流出によって、水分測定室1の内部の空気が外部の気温
や湿度に影響される程度が減少する。
5による測定の開始までは、外部の空気調整装置から供
給された恒温恒湿の空気によって一定の温湿度に維持さ
れている。そして、外部の空気調整装置から供給された
恒温恒湿の空気に見合う量の空気が水分測定室1から外
部に排出されている。この外部に排出される空気は、特
定の排気管を設ける必要はなく、内外の気圧差によって
自然に外部に排出されるものであってよく、この空気の
流出によって、水分測定室1の内部の空気が外部の気温
や湿度に影響される程度が減少する。
【0023】ここで、赤外線加熱水分計15は、赤外線
によって食料粉12を加熱して乾燥させ、食料粉12に
含有されている水分の量を測定するものなので、赤外線
加熱水分計15による測定が開始されると、食料粉12
が加熱されるとともにその周囲の空気も加熱されて計測
室16内の温度が上昇する。この温度の上昇は、計測室
16内の任意の位置に配置された1個または複数個の温
度センサ21(図では側壁に配置された1個のみを示し
ている)によって検出され、導線22によって制御装置
6に測定した温度の信号を伝達される。
によって食料粉12を加熱して乾燥させ、食料粉12に
含有されている水分の量を測定するものなので、赤外線
加熱水分計15による測定が開始されると、食料粉12
が加熱されるとともにその周囲の空気も加熱されて計測
室16内の温度が上昇する。この温度の上昇は、計測室
16内の任意の位置に配置された1個または複数個の温
度センサ21(図では側壁に配置された1個のみを示し
ている)によって検出され、導線22によって制御装置
6に測定した温度の信号を伝達される。
【0024】前述のように、水分測定室1は、管路3お
よび4によって冷却装置2に連通している。ここで、管
路3は冷却装置2で冷却された空気を水分測定室1に送
る管路であって、その途中に送風機5が設けられてお
り、冷却装置2で冷却された空気を強制的に水分測定室
1に送るものであり、管路4は水分測定室1内の加熱さ
れた空気を冷却するために冷却装置2に送る管路であ
る。これらの管路3,4および冷却装置2は、水分測定
室1と同様に、断熱材(図示されていない)で覆ってお
くことが望ましい。
よび4によって冷却装置2に連通している。ここで、管
路3は冷却装置2で冷却された空気を水分測定室1に送
る管路であって、その途中に送風機5が設けられてお
り、冷却装置2で冷却された空気を強制的に水分測定室
1に送るものであり、管路4は水分測定室1内の加熱さ
れた空気を冷却するために冷却装置2に送る管路であ
る。これらの管路3,4および冷却装置2は、水分測定
室1と同様に、断熱材(図示されていない)で覆ってお
くことが望ましい。
【0025】ここで、本実施例では、送風機5は管路3
の途中に、冷却装置2に接近して配置されているが、送
風機5の位置はこの位置に限定されるものではなく、管
路3または管路4の任意の位置に配置することが可能で
あり、あるいは、管路3および管路4の途中にそれぞれ
配置することもできる。
の途中に、冷却装置2に接近して配置されているが、送
風機5の位置はこの位置に限定されるものではなく、管
路3または管路4の任意の位置に配置することが可能で
あり、あるいは、管路3および管路4の途中にそれぞれ
配置することもできる。
【0026】冷却装置2は、筐体23の内部にペルチェ
効果素子24の冷熱側が、また、外部に温熱側が配置さ
れた構造となっており、それぞれアルミニウムのフィン
25,26が設けられていて、冷熱側のフィン25で筐
体23内部の空気を冷却し、温熱側のフィン26で外部
に熱を放出する。ここで、ペルチェ効果素子24の冷熱
側では送風機5による送風で空気が矢印で示す空気流と
なり、フィン25の間を通過することにより熱交換し、
温熱側では図示されていないファンによる送風で空気が
矢印で示す空気流となり、フィン26の間を通過するこ
とにより熱交換する。
効果素子24の冷熱側が、また、外部に温熱側が配置さ
れた構造となっており、それぞれアルミニウムのフィン
25,26が設けられていて、冷熱側のフィン25で筐
体23内部の空気を冷却し、温熱側のフィン26で外部
に熱を放出する。ここで、ペルチェ効果素子24の冷熱
側では送風機5による送風で空気が矢印で示す空気流と
なり、フィン25の間を通過することにより熱交換し、
温熱側では図示されていないファンによる送風で空気が
矢印で示す空気流となり、フィン26の間を通過するこ
とにより熱交換する。
【0027】このペルチェ効果素子24は、制御装置6
に導線27で接続されており、制御装置6に設けられた
直流電源(図示されていない)により印加される直流に
よって冷熱側のフィン25が冷却されるものであり、ペ
ルチェ効果素子24に印加される直流電源の極性を変え
ることによって冷却および加熱のいずれかを選択するこ
とができる。そして、このペルチェ効果素子24による
冷却装置2の最も冷却される位置、または最も冷却され
ると思われる位置(図では、ペルチェ効果素子24に接
した4点を示している)に、温度センサ28が設けられ
ており、導線29によって制御装置6に接続されてい
る。
に導線27で接続されており、制御装置6に設けられた
直流電源(図示されていない)により印加される直流に
よって冷熱側のフィン25が冷却されるものであり、ペ
ルチェ効果素子24に印加される直流電源の極性を変え
ることによって冷却および加熱のいずれかを選択するこ
とができる。そして、このペルチェ効果素子24による
冷却装置2の最も冷却される位置、または最も冷却され
ると思われる位置(図では、ペルチェ効果素子24に接
した4点を示している)に、温度センサ28が設けられ
ており、導線29によって制御装置6に接続されてい
る。
【0028】また、制御装置6には、温度と湿度との関
係を表わす水蒸気線図データが記憶されており、外部の
空気調整装置から供給される恒温恒湿の空気の露点を前
記水蒸気線図データから得て、ペルチェ効果素子24に
よるフィン25の冷却温度を露点よりわずかに高い温度
に維持するように制御して、フィン25において結露が
発生し、空気中の絶対湿度が変化することを防止してい
る。そして、温度センサ28によって冷却装置2の最も
冷却される位置、または最も冷却されると思われる位置
の温度がモニタされているので、フィン25における結
露の発生を完全に防止することができる。
係を表わす水蒸気線図データが記憶されており、外部の
空気調整装置から供給される恒温恒湿の空気の露点を前
記水蒸気線図データから得て、ペルチェ効果素子24に
よるフィン25の冷却温度を露点よりわずかに高い温度
に維持するように制御して、フィン25において結露が
発生し、空気中の絶対湿度が変化することを防止してい
る。そして、温度センサ28によって冷却装置2の最も
冷却される位置、または最も冷却されると思われる位置
の温度がモニタされているので、フィン25における結
露の発生を完全に防止することができる。
【0029】この閉空間の温湿度制御装置を有する食料
粉12の水分含有量の測定装置は、全体が制御装置6に
よって制御されており、次のように運転される。すなわ
ち、水分測定室1の粉砕室14に小麦等の穀物11を水
分含有量の測定対象物として供給し、粉砕機13で粉砕
して小麦粉等の食料粉12とする。次に、粉砕室14と
計測室16との間の隔壁17を開いて、図示されていな
いロボット搬送装置によって食料粉12を搬送し、計測
室16内に設置された赤外線加熱水分計15の所定の位
置に載置する。以上の準備段階が終了すると、赤外線加
熱水分計15による水分含有率の測定が開始される。こ
の赤外線加熱水分計15による水分含有率の測定は周知
となっているので、その工程の詳細な説明は省略する。
粉12の水分含有量の測定装置は、全体が制御装置6に
よって制御されており、次のように運転される。すなわ
ち、水分測定室1の粉砕室14に小麦等の穀物11を水
分含有量の測定対象物として供給し、粉砕機13で粉砕
して小麦粉等の食料粉12とする。次に、粉砕室14と
計測室16との間の隔壁17を開いて、図示されていな
いロボット搬送装置によって食料粉12を搬送し、計測
室16内に設置された赤外線加熱水分計15の所定の位
置に載置する。以上の準備段階が終了すると、赤外線加
熱水分計15による水分含有率の測定が開始される。こ
の赤外線加熱水分計15による水分含有率の測定は周知
となっているので、その工程の詳細な説明は省略する。
【0030】このとき、赤外線加熱水分計15の赤外線
による加熱によって測定室14内の空気の温度が上昇す
る。この赤外線加熱水分計15の加熱による水分測定室
1内の空気の温度上昇を温度センサ21が検出すると、
制御装置6にその情報が伝達され、直ちにあるいは赤外
線加熱水分計15による測定が終了した後、制御装置6
の指令によって送風機5の運転を開始し、管路3および
管路4に空気流を生じて、水分測定室1内の空気を冷却
装置2に循環するとともに、水分測定室1内の空気を冷
却するために、制御装置6から冷却装置2のペルチェ効
果素子24に直流が供給されて、冷却装置2が運転され
る。
による加熱によって測定室14内の空気の温度が上昇す
る。この赤外線加熱水分計15の加熱による水分測定室
1内の空気の温度上昇を温度センサ21が検出すると、
制御装置6にその情報が伝達され、直ちにあるいは赤外
線加熱水分計15による測定が終了した後、制御装置6
の指令によって送風機5の運転を開始し、管路3および
管路4に空気流を生じて、水分測定室1内の空気を冷却
装置2に循環するとともに、水分測定室1内の空気を冷
却するために、制御装置6から冷却装置2のペルチェ効
果素子24に直流が供給されて、冷却装置2が運転され
る。
【0031】制御装置6からペルチェ効果素子24に直
流が供給されると、ペルチェ効果によって素子24の冷
熱側の温度が低下してフィン25が冷却され、送風機5
による送風によって空気がフィン25の間を矢印で示す
空気流となって通過することにより、熱交換して冷却さ
れる。そして、この冷却された空気は、管路3を通って
水分測定室1内に送風されて、水分測定室1内の空気を
冷却する。
流が供給されると、ペルチェ効果によって素子24の冷
熱側の温度が低下してフィン25が冷却され、送風機5
による送風によって空気がフィン25の間を矢印で示す
空気流となって通過することにより、熱交換して冷却さ
れる。そして、この冷却された空気は、管路3を通って
水分測定室1内に送風されて、水分測定室1内の空気を
冷却する。
【0032】運転を続けることによってペルチェ効果素
子24のフィン25の冷熱側の温度がさらに低下する
と、冷熱側のフィン25のペルチェ効果素子24によっ
て最も冷却される位置(1箇所とは限らない)が、冷却
温度として設定された露点よりわずかに高い温度に到達
する。フィン25による冷却温度がこの設定温度に到達
したことを温度センサ28によって検出したときには、
制御装置6に設定温度に到達した旨の信号が伝達され、
この信号によって冷却装置2による冷却、すなわち制御
装置6からペルチェ効果素子24に送られる直流の通電
を中断する。
子24のフィン25の冷熱側の温度がさらに低下する
と、冷熱側のフィン25のペルチェ効果素子24によっ
て最も冷却される位置(1箇所とは限らない)が、冷却
温度として設定された露点よりわずかに高い温度に到達
する。フィン25による冷却温度がこの設定温度に到達
したことを温度センサ28によって検出したときには、
制御装置6に設定温度に到達した旨の信号が伝達され、
この信号によって冷却装置2による冷却、すなわち制御
装置6からペルチェ効果素子24に送られる直流の通電
を中断する。
【0033】冷却装置2による冷却が中断されると、閉
空間内を循環する空気の流れによってフィン25の温度
が次第に上昇する。そして、温度センサ28によってフ
ィン25の温度が所定の温度まで上昇したことを検出し
たとき、あるいは冷却装置2による冷却の中断が所定の
時間(例えば、5分間)だけ経過したときに、制御装置
6からペルチェ効果素子24に直流の通電を再開するこ
とによって冷却装置2による冷却を再開する。
空間内を循環する空気の流れによってフィン25の温度
が次第に上昇する。そして、温度センサ28によってフ
ィン25の温度が所定の温度まで上昇したことを検出し
たとき、あるいは冷却装置2による冷却の中断が所定の
時間(例えば、5分間)だけ経過したときに、制御装置
6からペルチェ効果素子24に直流の通電を再開するこ
とによって冷却装置2による冷却を再開する。
【0034】このようにして、ペルチェ効果素子24の
フィン25に配置された温度センサ28による温度の検
出信号によって冷却装置2の運転を断続することによっ
て水分測定室1内の空気の温度を低下させ、水分測定室
1内の空気の温度を所定の温度まで低下させる。水分測
定室1内の空気の温度が所定の温度まで低下したことを
温度センサ21で検出すると、閉空間の温度制御装置は
停止する。
フィン25に配置された温度センサ28による温度の検
出信号によって冷却装置2の運転を断続することによっ
て水分測定室1内の空気の温度を低下させ、水分測定室
1内の空気の温度を所定の温度まで低下させる。水分測
定室1内の空気の温度が所定の温度まで低下したことを
温度センサ21で検出すると、閉空間の温度制御装置は
停止する。
【0035】このとき、閉空間である水分測定室1内の
空気の温度は赤外線加熱水分計15で加熱を開始したと
きと同じ温度に戻り、湿度は小麦粉等の食料粉12から
蒸発した水分だけ増加するが、測定対象物である小麦粉
等の食料粉12は微量なので、これから蒸発した水分は
ごく微量であり、実質的に赤外線加熱水分計15で加熱
を開始したときと実質的に同じ湿度となる。
空気の温度は赤外線加熱水分計15で加熱を開始したと
きと同じ温度に戻り、湿度は小麦粉等の食料粉12から
蒸発した水分だけ増加するが、測定対象物である小麦粉
等の食料粉12は微量なので、これから蒸発した水分は
ごく微量であり、実質的に赤外線加熱水分計15で加熱
を開始したときと実質的に同じ湿度となる。
【0036】ここで、外部の空気調整装置から所定の温
湿度に調整された恒温恒湿の空気が導入されており、こ
れに見合う量の空気が水分測定室1から排出されている
ので、水分測定室1内の空気の温度をより早く赤外線加
熱水分計15による測定開始前の所定の温度の空気に戻
すことができ、測定対象物である食料粉12から蒸発し
た微量な水分も、外部から導入された恒温恒湿の空気で
希釈される。
湿度に調整された恒温恒湿の空気が導入されており、こ
れに見合う量の空気が水分測定室1から排出されている
ので、水分測定室1内の空気の温度をより早く赤外線加
熱水分計15による測定開始前の所定の温度の空気に戻
すことができ、測定対象物である食料粉12から蒸発し
た微量な水分も、外部から導入された恒温恒湿の空気で
希釈される。
【0037】以上の説明では、ペルチェ効果素子24で
空気を冷却することのみを述べてきたが、ペルチェ効果
素子24は、印加する電圧の正負を反転すれば加熱する
ことも同様に可能であり、ペルチェ効果素子24で空気
を加熱することも全く同様に行うことができる。
空気を冷却することのみを述べてきたが、ペルチェ効果
素子24は、印加する電圧の正負を反転すれば加熱する
ことも同様に可能であり、ペルチェ効果素子24で空気
を加熱することも全く同様に行うことができる。
【0038】なお、冷却装置2をペルチェ効果素子24
ではなく、冷媒を用いた通常の冷却装置とすることも可
能である。ただし、この場合には、冷却面の温度制御に
遅れ時間が生じやすいので、冷却面の温度が露点近傍ま
で下がったときには、冷却速度を低下して制御の遅れ時
間によって結露を生じないように制御することが望まし
い。
ではなく、冷媒を用いた通常の冷却装置とすることも可
能である。ただし、この場合には、冷却面の温度制御に
遅れ時間が生じやすいので、冷却面の温度が露点近傍ま
で下がったときには、冷却速度を低下して制御の遅れ時
間によって結露を生じないように制御することが望まし
い。
【0039】以上の説明では、冷却装置の冷却面の温度
が露点まで下がらないように制御することを前提にして
述べてきたが、仮に冷却面が露点以下の温度となって一
時的に結露が生じても、この結露が直ちに消滅するとき
には、実質的には結露が生じていないことになることは
明らかである。また、温度センサ28に接近して結露セ
ンサまたは相対湿度の計測手段(湿度センサ)を設けて
冷却装置の冷却面をモニタし、冷却面の結露の有無や相
対湿度を検知して表示することもできる。
が露点まで下がらないように制御することを前提にして
述べてきたが、仮に冷却面が露点以下の温度となって一
時的に結露が生じても、この結露が直ちに消滅するとき
には、実質的には結露が生じていないことになることは
明らかである。また、温度センサ28に接近して結露セ
ンサまたは相対湿度の計測手段(湿度センサ)を設けて
冷却装置の冷却面をモニタし、冷却面の結露の有無や相
対湿度を検知して表示することもできる。
【0040】以上、本発明に係る閉空間の温湿度制御方
法およびそのための装置について実施例を挙げて詳細に
説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種
の改良や変更を行なってよいのことはいうまでもない。
例えば、小型の水分測定機を用いる場合などには、水分
測定室1内に、ペルチェ効果素子を使用した温度調整装
置をセットすることにより、水分測定室1内を直接温湿
度制御するように構成することも可能である。
法およびそのための装置について実施例を挙げて詳細に
説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種
の改良や変更を行なってよいのことはいうまでもない。
例えば、小型の水分測定機を用いる場合などには、水分
測定室1内に、ペルチェ効果素子を使用した温度調整装
置をセットすることにより、水分測定室1内を直接温湿
度制御するように構成することも可能である。
【0041】また、上記実施例においては、制御装置6
に、温度と湿度との関係を表わす水蒸気線図データが記
憶されており、外部の空気調整装置から供給される恒温
恒湿の空気の露点を前記水蒸気線図データから得る例を
示したが、水蒸気線図データは別の場所に記憶しておい
てもよく、また、外部の空気調整装置から供給される恒
温恒湿の空気の露点をこれ以外の方法で得るようにして
もよい。
に、温度と湿度との関係を表わす水蒸気線図データが記
憶されており、外部の空気調整装置から供給される恒温
恒湿の空気の露点を前記水蒸気線図データから得る例を
示したが、水蒸気線図データは別の場所に記憶しておい
てもよく、また、外部の空気調整装置から供給される恒
温恒湿の空気の露点をこれ以外の方法で得るようにして
もよい。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置によ
れば、水分測定室のような閉空間内の空気の絶対湿度を
変えることなく温度のみを所定の温度に冷却することが
可能となり、空気中の水分が結露することによる空気の
乾燥を防止することが可能になる。
係る閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置によ
れば、水分測定室のような閉空間内の空気の絶対湿度を
変えることなく温度のみを所定の温度に冷却することが
可能となり、空気中の水分が結露することによる空気の
乾燥を防止することが可能になる。
【0043】また、本発明に係る閉空間の温湿度制御方
法およびそのための装置においては、水蒸気線図データ
を参照することによって、迅速な測定の困難な結露セン
サまたは相対湿度の計測手段(湿度センサなど)を使用
することなく、温度センサのみで温湿度の制御をするこ
とができる。また、冷却装置にペルチェ効果素子を使用
することによって、冷却装置に空気圧縮機や冷媒等を用
いない、簡便で安価であり、かつ制御の遅れ時間の生じ
ない閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置を提
供することができる。
法およびそのための装置においては、水蒸気線図データ
を参照することによって、迅速な測定の困難な結露セン
サまたは相対湿度の計測手段(湿度センサなど)を使用
することなく、温度センサのみで温湿度の制御をするこ
とができる。また、冷却装置にペルチェ効果素子を使用
することによって、冷却装置に空気圧縮機や冷媒等を用
いない、簡便で安価であり、かつ制御の遅れ時間の生じ
ない閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置を提
供することができる。
【0044】特に、本発明を赤外線加熱水分計で精密測
定する測定室に適用すると、赤外線加熱水分計の周囲の
空気の温度が一定に管理され、小麦粉等の食料粉の水分
含有量を赤外線加熱水分計で精密測定する際に、水分含
有量の測定値に空気の温湿度の変化による偏差が生じる
ことがなく、赤外線加熱水分計を設置する水分測定室内
の空気を絶対湿度を変えることなく冷却して、温度のみ
を所定の温度に管理することで、実質的に温湿度を管理
することが可能な温湿度制御方法およびそのための装置
を実現することができる。
定する測定室に適用すると、赤外線加熱水分計の周囲の
空気の温度が一定に管理され、小麦粉等の食料粉の水分
含有量を赤外線加熱水分計で精密測定する際に、水分含
有量の測定値に空気の温湿度の変化による偏差が生じる
ことがなく、赤外線加熱水分計を設置する水分測定室内
の空気を絶対湿度を変えることなく冷却して、温度のみ
を所定の温度に管理することで、実質的に温湿度を管理
することが可能な温湿度制御方法およびそのための装置
を実現することができる。
【図1】 本発明の一実施例に係る閉空間の温度制御装
置の概念図である。
置の概念図である。
1 水分測定室 2 冷却装置 3,4 管路 5 送風機 6 制御装置 11 穀物 12 食料粉 13 粉砕機 14 粉砕室 15 水分含有率計(赤外線加熱水分計) 16 計測室 21,28 温度センサ 24 ペルチェ効果素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L050 BC05 BC10 3L053 BB01 3L060 AA06 AA07 CC01 CC02 DD01 EE24
Claims (10)
- 【請求項1】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
方法であって、 前記閉空間内の空気の温度を、冷却時に結露が発生しな
いように制御することを特徴とする閉空間の温湿度制御
方法。 - 【請求項2】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
方法であって、 前記閉空間内に外部から所定の温湿度に調整された空気
を導入するとともに、これに見合う量の前記閉空間内の
空気を排出し、 前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が発生しな
いように制御することを特徴とする閉空間の温湿度制御
方法。 - 【請求項3】前記空気の温度制御においては、冷却時
に、冷却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が有する
絶対湿度に対応する露点以下には低下させないことを特
徴とする請求項1または2に記載の閉空間の温湿度制御
方法。 - 【請求項4】前記空気の温度制御は、冷却時に、前記所
定の温湿度の空気が有する絶対湿度に対応する露点近傍
では、冷却速度を低下させるものであることを特徴とす
る請求項1または2に記載の閉空間の温湿度制御方法。 - 【請求項5】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
ための装置であって、 前記閉空間内の空気の温度を、冷却時に結露が発生しな
いように制御する温度制御手段を備えたことを特徴とす
る閉空間の温湿度制御装置。 - 【請求項6】閉空間の温湿度を所定の温湿度に制御する
ための装置であって、 前記閉空間内に外部から所定の温湿度に調整された空気
を導入する空気導入手段と、 前記外部から導入した空気量に見合う量の前記閉空間内
の空気を排出する空気排出手段と、 前記導入された空気の温度を、冷却時に結露が発生しな
いように制御する温度制御手段とを備えたことを特徴と
する閉空間の温湿度制御装置。 - 【請求項7】前記空気の温度制御手段は、冷却時に、冷
却面の温度を、前記所定の温湿度の空気が有する絶対湿
度に対応する露点以下には低下させないものであること
を特徴とする請求項5または6に記載の閉空間の温湿度
制御装置。 - 【請求項8】前記空気の温度制御手段は、冷却時に、前
記所定の温湿度の空気が有する絶対湿度に対応する露点
近傍では、冷却速度を低下させるものであることを特徴
とする請求項5または6に記載の閉空間の温湿度制御装
置。 - 【請求項9】前記空気の温度制御手段は、制御目標の空
気の温度,湿度に対応する露点を、温度と湿度との関係
を表わす水蒸気線図データから得て前記温度制御を行う
ものであることを特徴とする請求項7または8に記載の
閉空間の温湿度制御装置。 - 【請求項10】前記温度制御における加熱・冷却には、
ペルチェ効果素子を用いることを特徴とする請求項5〜
9のいずれかに記載の閉空間の温湿度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000009833A JP2001201144A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000009833A JP2001201144A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001201144A true JP2001201144A (ja) | 2001-07-27 |
Family
ID=18537934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000009833A Pending JP2001201144A (ja) | 2000-01-19 | 2000-01-19 | 閉空間の温湿度制御方法およびそのための装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001201144A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100340770C (zh) * | 2004-03-18 | 2007-10-03 | 西安交通大学 | 喷油回转压缩机排气温度的控制方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63163747A (ja) * | 1986-12-26 | 1988-07-07 | 松下電器産業株式会社 | 空気調和機の運転制御装置 |
JPH04113136A (ja) * | 1990-09-03 | 1992-04-14 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 直膨型熱交換器を用いたクリーンルーム |
JPH06307705A (ja) * | 1993-04-20 | 1994-11-01 | Toshiba Corp | 空気調和機の湿度制御方法 |
JPH07174360A (ja) * | 1993-12-16 | 1995-07-14 | Trinity Ind Corp | 空調装置の運転方法 |
-
2000
- 2000-01-19 JP JP2000009833A patent/JP2001201144A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63163747A (ja) * | 1986-12-26 | 1988-07-07 | 松下電器産業株式会社 | 空気調和機の運転制御装置 |
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JPH06307705A (ja) * | 1993-04-20 | 1994-11-01 | Toshiba Corp | 空気調和機の湿度制御方法 |
JPH07174360A (ja) * | 1993-12-16 | 1995-07-14 | Trinity Ind Corp | 空調装置の運転方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100340770C (zh) * | 2004-03-18 | 2007-10-03 | 西安交通大学 | 喷油回转压缩机排气温度的控制方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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