JP2001201043A - 雰囲気ガス発生装置 - Google Patents

雰囲気ガス発生装置

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JP2001201043A
JP2001201043A JP2000014761A JP2000014761A JP2001201043A JP 2001201043 A JP2001201043 A JP 2001201043A JP 2000014761 A JP2000014761 A JP 2000014761A JP 2000014761 A JP2000014761 A JP 2000014761A JP 2001201043 A JP2001201043 A JP 2001201043A
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combustion
atmosphere gas
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JP2000014761A
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Masao Hattori
雅夫 服部
Toshiharu Shimizu
敏春 清水
Kazuhiro Kurahashi
和宏 倉橋
Norio Inoue
憲男 井上
Miki Nakano
美樹 中野
Takashi Goto
貴史 後藤
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Nikki Universal Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Nikki Universal Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一酸化炭素,水素,窒素を含む雰囲気ガスを
高いSV値においても効率的に発生させることができる
小型の雰囲気ガス発生装置を提供すること。 【解決手段】 原料ガス5を反応させて雰囲気ガス50
を発生させる雰囲気ガス発生装置1。雰囲気ガス発生装
置1は,白金系触媒21を充填してなる反応筒2と,そ
の外側に対向配置した一対の表面燃焼型パッケージバー
ナ3と,反応筒2と両者の間に設けた加熱室4とからな
る。表面燃焼型パッケージバーナ3は,表面燃焼させる
ための表面燃焼プレート31と,その背面に隣接配置し
た蓄熱及び燃焼混合ガス61の予熱を行なう蓄熱・予熱
室32と,蓄熱・予熱室32の背面に設けた燃焼混合ガ
ス61の導入及び燃焼排ガス63の排気を行なう混合・
排気室33とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,熱処理炉,ロー付炉等に利用す
る雰囲気ガスを作成するための雰囲気ガス発生装置に関
する。
【0002】
【従来技術】従来より,熱処理炉,ロー付炉等に利用す
る雰囲気ガスは,図7,図8に示すような雰囲気ガス発
生装置9において作成されている。該雰囲気ガス発生装
置9は,蓄熱式バーナ99と該蓄熱式バーナ99を配置
する燃焼室91を設けた炉体90とよりなる。そして,
上記燃焼室91にはニッケル系触媒を充填したU字管状
のレトルトチューブ92を2本配置している。
【0003】上記雰囲気ガス発生装置9においては,以
下に示すごとく雰囲気ガス850を発生させる。まず,
上記燃焼室91において蓄熱式バーナ99を燃焼させ,
燃焼排ガス82を発生させる。該燃焼排ガス82は,図
7に示すごとく,上記蓄熱式バーナ99より燃焼室91
に広がり,再び上記蓄熱式バーナ99に戻るように流れ
る。この燃焼排ガス82の流れによって,上記レトルト
チューブ92が加熱される。
【0004】また,上記蓄熱式バーナ99に還流した燃
焼排ガス82は,上記蓄熱式バーナ99内の蓄熱体を経
由して大気に放出される。このとき,上記燃焼排ガス8
2によって上記蓄熱体に蓄えられた熱は,新たに供給さ
れる燃焼混合ガスの予熱として利用される。
【0005】また,上記のごとく加熱されたレトルトチ
ューブ92の導入口921から,炭化水素系ガスと空気
とを混合した原料ガス85を導入する。これにより,該
原料ガス85は,レトルトチューブ92の内部で加熱さ
れ,更に上記触媒の作用により,体積組成が一酸化炭素
ガス20%,水素ガス40%,窒素ガス40%の吸熱型
の雰囲気ガス850となる。以上により,上記レトルト
チューブ92の導出口922より雰囲気ガス850が発
生する。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の雰
囲気ガス発生装置9には,以下の問題がある。即ち,上
記蓄熱式バーナ99は,上記レトルトチューブ92の表
面全体に燃焼排ガス82を均一に当てることが困難であ
る。そのため,上記レトルトチューブ92をU字管状に
して,該レトルトチューブ92に火炎を直接当てないよ
うにするなど,その形状や燃焼室91内における配置を
複雑にするために,必然的に雰囲気ガス発生装置9が大
きくなる。
【0007】また,上記レトルトチューブ92を加熱し
た後の燃焼排ガス82は,上記炉体90における上記蓄
熱式バーナ99と反対側の壁面901にまで達し,そこ
から折返して上記蓄熱式バーナ99に還流する。そのた
め,上記蓄熱式バーナー99に,上記燃焼排ガス82の
排熱を充分に回収できず,雰囲気ガス850を効率的に
発生させることができないという問題もある。
【0008】また,燃焼効率を向上させる手段として,
特開平9−257217号公報に開示された燃焼炉のご
とく表面燃焼バーナを用いる手段がある。上記燃焼炉は
炉体を挟んで一対の表面燃焼バーナをその燃焼面である
表面燃焼プレートを対向させて配置し,これらを交互に
燃焼させることにより,その後方に配置した蓄熱体に燃
焼排ガスの排熱を回収する。
【0009】上記燃焼炉においては,上記蓄熱体に蓄え
られた熱は燃焼混合ガスに用いられる空気を予熱するた
めに用いられ,この予熱した空気に混合するための燃焼
ガスは予熱しない。燃焼ガスを予熱しないのは,表面燃
焼バーナの内部における燃焼混合ガスまで燃焼してしま
う,いわゆる逆火の発生を防ぐためである。そして,表
面燃焼バーナにおける表面燃焼プレートの直前におい
て,予熱された空気に燃焼ガスを混合させる。そのた
め,上記表面燃焼プレートから噴出する燃料混合ガスを
適切な可燃組成範囲に混合することが困難である。それ
故,安定した火炎を得ることが困難である。
【0010】また,上記蓄熱体は,上記表面燃焼プレー
トから離れた位置に配置してある。そのため,上記蓄熱
体において予熱された空気は上記表面燃焼プレートに達
するまでの間に温度が低下する。また,予熱した空気に
予熱していない燃焼ガスが供給混合されたとき,空気の
温度は更に低下する。それ故,安定して燃焼させるため
には,予めある程度の熱量を有する空気と燃焼ガスを供
給する必要があり,上記燃焼排ガスの排熱を充分に回収
しているとはいえない。
【0011】また,上記反応筒におけるニッケル系触媒
は触媒性能が不充分であるため,上記反応筒を通過する
原料ガスの空間速度(SV)値を大きくすると,水素,
一酸化炭素,窒素を含む雰囲気ガスを効率的に発生させ
ることができない。
【0012】例えば,特開平8−131835号公報に
は,ニッケル金属化合物MgO又はMgO−CaO混合
物の担体上に固溶化させることによって,ニッケル金属
を高度に分散させたニッケル系触媒の製造方法が開示さ
れている。しかし,上記ニッケル系触媒は,固溶体を生
成し,ニッケルが難還元性であるため反応性が依然とし
て低く,実用触媒としての性能は充分に高くない。
【0013】また,特開平9−13533号公報には,
ニッケル金属含有アルカリ土類金属酸化物固溶体を白金
族元素の少なくとも一種以上から選ばれた金属化合物で
変成してニッケルの還元性を改善した触媒組成物が開示
されている。
【0014】しかし,メタン改質反応を行う前に,ニッ
ケル系触媒を予め500〜1000℃の温度で少なくと
も数分間水素のような還元性気体と接触させて活性処理
を行う必要がある。また,当該公報の実施例1に示すご
とく,還元処理を行ったニッケル系触媒を用いて,65
0℃の反応温度,16000Hr-1の空間速度という反
応条件で,メタンと二酸化炭素及び/又は水からなる混
合ガスのメタン改質を行っても,38%のメタン転化率
しか得られなかった。反応温度を700℃とするとメタ
ン転化率は向上するものの63%に留まり,充分なもの
とはならない。
【0015】従って,大量の雰囲気ガスを発生させるた
めには,上記反応筒の容積を大きくする必要があり,ひ
いては雰囲気ガス発生装置の大型化が余儀なくされる。
【0016】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,一酸化炭素,水素,窒素を含む雰囲気ガ
スを高いSV値においても効率的に発生させることがで
きる小型の雰囲気ガス発生装置を提供しようとするもの
である。
【0017】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,原料ガス
を反応させて雰囲気ガスを発生させるための雰囲気ガス
発生装置において,該雰囲気ガス発生装置は,上記原料
ガスを反応させるための触媒を充填してなる反応筒と,
該反応筒の外側に対向配置した一対の表面燃焼型パッケ
ージバーナと,上記反応筒と上記表面燃焼型パッケージ
バーナとの間に設けた加熱室とからなり,上記触媒は白
金系触媒であり,また,上記表面燃焼型パッケージバー
ナは,多数の噴出孔を有し表面燃焼させるための表面燃
焼プレートと,その背面に隣接配置してあると共に蓄熱
及び燃焼混合ガスの予熱を行なうための蓄熱体を配置し
た蓄熱・予熱室と,該蓄熱・予熱室の背面に設けた燃焼
混合ガスの生成及び燃焼排ガスの排気を行なう混合・排
気室とを有し,上記噴出孔は,上記燃焼混合ガスの噴出
速度が該燃焼混合ガスの燃焼速度以上となるよう構成し
てあることを特徴とする雰囲気ガス発生装置にある。
【0018】本発明において最も注目すべきことは,上
記雰囲気ガス発生装置が,反応筒,表面燃焼型パッケー
ジバーナ,表面燃焼プレート,蓄熱・予熱室,混合・排
気室を上記のごとく配設し,かつ反応筒内の触媒が白金
系触媒であることである。
【0019】上記表面燃焼型パッケージバーナは,上記
表面燃焼プレートが有する多数の噴出孔から燃料混合ガ
スを噴出し,該表面燃焼プレートの略表面全体から火炎
を発生させる。上記表面燃焼プレートは,例えばセラミ
ック,金属等からなり,上記反応筒に対向配置してあ
る。
【0020】また,上記背面とは,上記反応筒側の面と
反対側の面をいう。即ち,上記蓄熱・予熱室は,上記表
面燃焼プレートにおける上記反応筒側と反対の面に隣接
配置してあり,上記混合・排気室は,上記蓄熱・予熱室
における上記反応筒側と反対の面に設けてある(図1参
照)。
【0021】また,上記蓄熱体としては,例えばセラミ
ックボール,セラミックチップ,金属ハニカム等があ
る。なお,上記燃焼速度とは,火炎が安定して形成され
るときの燃焼混合ガスの流速をいう。
【0022】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記雰囲気ガス発生装置により雰囲気ガスを発生させる
に当っては,まず上記混合・排気室に燃焼混合ガスを導
入する。上記燃焼混合ガスは上記蓄熱・予熱室を通過す
る。そして,上記燃焼混合ガスは,上記表面燃焼プレー
トの多数の噴出孔から噴出されると共に点火されて火炎
を発生する。これにより,上記加熱室において上記表面
燃焼プレートの略表面全体から火炎が発生し,上記反応
筒を外側から加熱する。
【0023】また,上記反応筒の内部には,原料ガスを
導入する。これにより,該原料ガスは上記反応筒の中で
加熱されると共に,該反応筒の中の触媒の作用によって
反応して雰囲気ガスとなる。上記表面燃焼型パッケージ
バーナは,一方を燃焼させ,他方は燃焼させない。そし
て,例えば30秒ごとに燃焼させる側と燃焼させない側
とを切替える。
【0024】上記雰囲気ガス発生装置は,上記のごとく
表面燃焼型パッケージバーナを有する。そのため,上記
反応筒はその表面全体から均一に加熱される。それ故,
上記反応筒を複雑な形状や配置とする必要がなく,例え
ば単なる円筒状として上記加熱室の中央に配置するだけ
でよい。これにより,上記加熱室を小さくすることがで
き,上記雰囲気ガス発生装置を小型にすることができ
る。
【0025】また,上記反応筒における触媒は白金系触
媒であるため,触媒性能が高い。それ故,上記原料ガス
を効率的に水素,一酸化炭素,窒素等に転化することが
できる。これにより,上記反応筒を通過する原料ガスの
SV値を大きくすることができ,大量の雰囲気ガスを効
率よく発生させることができる。
【0026】また,上記雰囲気ガス発生装置は,一対の
上記表面燃焼型パッケージバーナを,上記反応筒の外側
に対向配置している。そして,一方の表面燃焼型パッケ
ージバーナのみを燃焼させて,他方は燃焼させない。そ
のため,上記表面燃焼型パッケージバーナの燃焼により
発生する,例えば約800℃という高温の燃焼排ガス
は,他方の表面燃焼型パッケージバーナへ達する。そし
て,上記燃焼排ガスの排熱は,上記他方の表面燃焼型パ
ッケージバーナにおける蓄熱・予熱室に蓄えられる。
【0027】そのため,一対の表面燃焼型パッケージバ
ーナにおいて,燃焼させる側と燃焼させない側とを切替
えたとき,上記のごとく蓄熱・予熱室に蓄熱された熱が
燃焼混合ガスの予熱に利用される。このようにして,上
記燃焼排ガスの排熱が効率的に回収される。それ故,上
記雰囲気ガス発生装置は,効率的に雰囲気ガスを発生さ
せることができる。
【0028】また,上記混合・排気室は,上記表面燃焼
プレートの背面に上記蓄熱・予熱室を挟んで配置してあ
るため,該混合・排気室において混合された空気と燃焼
ガスは,上記蓄熱・予熱室を通過する際に上記蓄熱体の
存在によって撹拌され更に混合される。そのため,空気
と燃焼ガスが充分に混ざり合った燃焼混合ガスを表面燃
焼プレートに供給することができる。
【0029】また,上記蓄熱・予熱室が上記表面燃焼プ
レートの背面に隣接配置してあるため,上記蓄熱・予熱
室において予熱された燃焼混合ガスは,高温のまま上記
表面燃焼プレートに供給され,熱の損失が殆どない。そ
れ故,効率的に燃焼混合ガスを燃焼させることができ
る。
【0030】更に,上記噴出孔からの燃焼混合ガスの噴
出速度が燃焼速度以上となるよう構成してある。そのた
め,上記表面燃焼プレートの上記加熱室側の表面におけ
る燃焼が上記蓄熱・予熱室側にまで伝播して燃焼する,
いわゆる逆火の現象が発生するおそれがない。上記のご
とく構成する手段としては,噴出孔の直径,数等を調整
する手段がある。なお,この逆火をより確実に防ぐため
に上記燃焼混合ガスの供給圧力を高くしておくことが好
ましい。
【0031】以上のごとく,本発明によれば,一酸化炭
素,水素,窒素を含む雰囲気ガスを高いSV値において
も効率的に発生させることができる小型の雰囲気ガス発
生装置を提供することができる。
【0032】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記白金系触媒は,白金族元素,又は白金族元素及び希土
類元素のいずれかよりなることが好ましい。これによ
り,上記白金系触媒の触媒性能が一層高く,上記原料ガ
スを一層効率的に水素,一酸化炭素,窒素等に転化する
ことができる。
【0033】上記白金族元素としては,白金又はロジウ
ムが好ましく,二種以上を用いてもよい。また,上記希
土類元素としては,ランタン又はセリウムが好ましく,
二種以上を用いてもよい。上記白金系触媒は,例えば,
白金族元素及び希土類元素を無機担体に担持させること
により用いられる。また,上記白金族元素の担持量は,
担体と触媒の総重量に対して0.2〜2.0重量%が好
ましい。また,上記希土類元素の担持量は,担体と触媒
の総重量に対して,金属換算で0.2〜5.0重量%が
好ましい。
【0034】上記無機担体としては,例えば,アルミ
ナ,チタニア,ジルコニア,シリカが好ましい。また,
上記無機担体の形状は,例えば,粒状,円柱状,ハニカ
ム状に加工したもの,或いは,セラミックボール,発泡
金属,ハニカム等の不活性支持体に無機酸化物を担持さ
せたものを用いることもできる。上記白金系触媒は,例
えば,含浸法,スラリー法等の従来技術によって担持さ
せることができる。
【0035】次に,請求項3に記載の発明のように,上
記反応筒における触媒の温度は600〜900℃である
ことが好ましい。これにより,上記表面燃焼型パッケー
ジバーナによる反応筒の加熱量を小さくすることができ
るため,効率的に雰囲気ガスを発生させることができ
る。上記触媒の温度が600℃未満の場合には,触媒の
活性が不充分となり,原料ガスを水素,一酸化炭素,窒
素等に効率的に転化することができず,雰囲気ガスを効
率的に発生させることができないおそれがある。一方,
上記触媒の温度が900℃を超える場合には,上記反応
筒の加熱量を大きくすることとなり,効率が低下するお
それがある。
【0036】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記噴出孔からの燃焼混合ガスの噴出速度は40cm/秒
以上であることが好ましい。これにより,上記表面燃焼
プレートにおける逆火を確実に防止することができる。
上記噴出速度が40cm/秒未満の場合には,逆火が発
生するおそれがある。なお,上記原料ガスがLNG(液
化天然ガス)の場合には,上記燃焼混合ガスの噴出速度
は,50〜60cm/秒であることが好ましい。
【0037】次に,請求項5に記載の発明のように,上
記蓄熱体は,セラミックボール,セラミックチップ,又
は金属ハニカムのいずれかであることが好ましい。これ
により,上記蓄熱・予熱室に導入された燃焼排ガスの排
熱が,一層効率的に蓄熱される。
【0038】次に,請求項6に記載の発明のように,上
記表面燃焼プレートにおける噴出孔の直径は0.5〜
3.0mmであることが好ましい。これにより,燃焼混
合ガスを安定して燃焼速度以上の速度で噴出することが
できる。上記噴出孔の直径が0.5mm未満の場合に
は,上記燃焼混合ガスを安定して噴出することが困難と
なるおそれがある。一方,上記噴出孔の直径が3.0m
mを超える場合には,上記燃焼混合ガスの噴出速度を燃
焼速度以上とすることが困難となり,逆火を防ぐことが
困難となるおそれがある。
【0039】次に,請求項7に記載の発明のように,上
記表面燃焼プレートの背面には,多数のガス穴を有する
多穴板を配設してなることが好ましい。これにより,上
記燃焼混合ガスの噴出速度の調製が,一層容易となる。
即ち,上記ガス穴の直径や数等を調整することにより,
上記噴出速度を調整することができる。また,上記多穴
板を配設することにより,表面燃焼プレートを補強する
こともできる。
【0040】次に,請求項8に記載の発明のように,上
記多穴板におけるガス穴の直径は0.1〜2.0mmで
あることが好ましい。これにより,燃焼混合ガスを安定
して燃焼速度以上の速度で噴出することができる。上記
噴出孔の直径が0.1mm未満の場合には,上記燃焼混
合ガスを安定して噴出することが困難となるおそれがあ
る。一方,上記噴出孔の直径が2.0mmを超える場合
には,上記燃焼混合ガスの噴出速度を燃焼速度以上とす
ることが困難となり,逆火を防ぐことが困難となるおそ
れがある。
【0041】次に,請求項9に記載の発明のように,上
記多穴板はパンチングメタル板であることが好ましい。
これにより,製作容易で強度が高く,かつイニシャルコ
ストの低い多穴板を得ることができる。
【0042】次に,請求項10に記載の発明のように,
上記原料ガスは,炭化水素ガス,LNG(液化天然ガ
ス),LPG(液化石油ガス),石炭ガスのいずれかで
あることが好ましい。これにより,一層効率的に雰囲気
ガスを発生させることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】実施形態例 本発明の実施形態例にかかる雰囲気ガス発生装置につ
き,図1〜図3を用いて説明する。本例の雰囲気ガス発
生装置1は,原料ガス5を反応させて雰囲気ガス50を
発生させるための装置である。
【0044】該雰囲気ガス発生装置1は,図1,図2に
示すごとく,上記原料ガス5を反応させるための白金系
触媒21を充填してなる反応筒2と,該反応筒2の外側
に対向配置した一対の表面燃焼型パッケージバーナ3,
30(以下において,特に示さない限り「表面燃焼型パ
ッケージバーナ3」という。)とを有する。更に,上記
雰囲気ガス発生装置1は,上記反応筒2と上記表面燃焼
型パッケージバーナバーナ3との間に加熱室4を設けて
なる。
【0045】上記表面燃焼型パッケージバーナ3は,多
数の噴出孔を有し表面燃焼させるための多孔質の表面燃
焼プレート31と,その背面に配設してあると共に多数
のガス穴351を設けた多穴板35と,該多穴板35の
背面に隣接配置した蓄熱・予熱室32と,該蓄熱・予熱
室32の背面に設けた混合・排気室33とを有する。
【0046】上記蓄熱・予熱室32にはセラミックボー
ルからなる蓄熱体321を配設し,蓄熱及び燃焼混合ガ
ス61の予熱を行なう。また,上記混合・排気室33
は,燃焼混合ガス61の生成及び燃焼排ガス63の排気
を行なう。また,上記噴出孔311又は上記ガス穴35
1のいずれかは,該表面燃焼プレート31からの燃焼混
合ガス61の噴出速度が該燃焼混合ガス61の燃焼速度
以上となるよう,その直径と数とを調整してある。
【0047】該表面燃焼型パッケージバーナ3は,図3
に示すごとく,上記表面燃焼プレート31に設けられた
多数の噴出孔311から燃焼混合ガス61を噴出し,該
表面燃焼プレート31の略表面全体から火炎62を発生
させる。上記表面燃焼プレート31は,セラミック板か
らなり,上記反応筒2に対向配置してある。そして,上
記表面燃焼プレート31には,図4に示すごとく,多数
の噴出孔311が設けてあり,噴出孔311の直径は約
1mmで,噴出孔311は1cm2当り17個設けてあ
る。
【0048】また,上記表面燃焼プレート31の背面,
即ち上記反応筒2側と反対の面に上記多穴板35が設け
てある。上記表面燃焼プレート31と上記多穴板35と
の間には,5mm程度の間隙が設けてある。そして,上
記多穴板35には,図5に示すごとく,多数のガス穴3
51が設けてあり,該ガス穴351の直径は,約0.6
mmで,ガス穴351は1cm2当り30個設けてあ
る。なお,上記多穴板35はステンレス鋼製のパンチン
グメタル板である。
【0049】また,上記多穴板35の背面には,上記蓄
熱・予熱室32が隣接配置してある。更に,上記蓄熱・
予熱室32における上記反応筒2側と反対の面には,上
記混合・排気室33が設けてある。
【0050】また,上記混合・排気室33には,空気6
11を送入するための吸気ブロア331が設けてあり,
該吸気ブロア331の吐出口332には,上記空気61
1と混合して燃焼混合ガス61を生成するための燃焼用
ガス612を注入するための燃焼ガス注入管333が取
付けてある。
【0051】更に,上記混合・排気室33には,上記表
面燃焼型パッケージ3において燃焼した後の燃焼排ガス
63を排気するための排気管11が設けられており,開
閉バルブ12又は13を介して排気ブロア14に接続さ
れている。また,上記反応筒2に導入する原料ガス5は
LNG(液化天然ガス)であり,発生させる雰囲気ガス
50は体積組成が一酸化炭素ガス20%,水素ガス40
%,窒素ガス40%の吸熱型雰囲気ガスである。
【0052】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記雰囲気ガス発生装置1により雰囲気ガス50を発生さ
せるに当っては,まず上記吸気ブロア331から空気6
11を上記混合・排気室33に送入すると共に燃焼用ガ
ス612を上記燃焼ガス注入管333から注入する。こ
れにより,上記空気611と燃焼用ガス612とを上記
混合・排気室33において混合して燃焼混合ガス61を
生成する(図3)。このとき,上記混合・排気室33に
おける上記燃焼混合ガス61の圧力を高くして,上記表
面燃焼プレート31における逆火の発生を確実に防いで
いる。
【0053】上記燃焼混合ガス61は上記蓄熱・予熱室
32を通過し,更に上記多穴板35のガス穴351を通
過する。そして,上記燃焼混合ガス61は,上記表面燃
焼プレート31の多数の噴出孔311から噴出されると
共に点火されて火炎62を発生させる。これにより,上
記加熱室4において上記表面燃焼プレート31の略表面
全体から火炎62が発生し,上記反応筒2を外側から加
熱する。この加熱によって,上記反応筒2における白金
系触媒21の温度を約800℃とする。このとき,表面
燃焼プレート31の噴出孔311における,上記燃焼混
合ガス61の噴出速度は50〜60cm/秒であり,燃
焼混合ガス61の燃焼速度よりも大きい。
【0054】また,上記反応筒2の内部には,該反応筒
2の導入口22から原料ガス5を導入する。これによ
り,該原料ガス5は上記反応筒2の中で加熱されると共
に,該反応筒2の中の白金系触媒21の作用によって反
応して雰囲気ガス50となる。そして,該雰囲気ガス5
0は,反応筒2の導出口23から熱処理炉等へ導出され
る。
【0055】上記表面燃焼型パッケージバーナ3は,一
方を燃焼させ,他方は燃焼させない。そして,30秒ご
とに燃焼させる側と燃焼させない側とを切替える。即
ち,図3に示すごとく,まず,一方の表面燃焼型パッケ
ージバーナ3に燃焼混合ガス61を導入して燃焼させ
る。そして,上記表面燃焼型パッケージバーナ3によっ
て上記反応筒2を加熱する。このとき,他方の表面燃焼
型パッケージバーナ30は燃焼させない。また,上記表
面燃焼型パッケージバーナ3に接続された排気管11に
設けたバルブ12は閉じておき,上記表面燃焼型パッケ
ージバーナ30に接続された排気管11に設けたバルブ
13は開放する。
【0056】これにより,上記表面燃焼型パッケージバ
ーナ3から排出された燃焼排ガス63は,他方の表面燃
焼型パッケージバーナ30を経由して排気管11から排
気ブロア14によって排出される(図3)。この上記表
面燃焼型パッケージバーナ3の燃焼を30秒間続けた
後,該表面燃焼型パッケージバーナ3の燃焼を止め,バ
ルブ12を開放すると共に他方のバルブ13を閉止す
る。そして,他方の表面燃焼型パッケージバーナ30を
燃焼させる。このときの,燃焼混合ガス61及び燃焼排
ガス63の流れは,上記と逆である。
【0057】上記雰囲気ガス発生装置1は,上記のごと
く表面燃焼型パッケージバーナ3を有する。そのため,
上記反応筒2はその表面全体から均一に加熱される。そ
れ故,上記反応筒2を複雑な形状や配置とする必要がな
く,図2に示すごとく,単なる円筒状として上記加熱室
4の中央に配置するだけでよい。これにより,上記加熱
室4を小さくすることができ,上記雰囲気ガス発生装置
1を小型にすることができる。
【0058】また,上記反応筒2における白金系触媒2
1は白金族元素を成分とするため,触媒性能が高い。そ
れ故,上記原料ガス5を効率的に水素,一酸化炭素,窒
素等に転化することができる。これにより,上記反応筒
2を通過する原料ガス5のSV値を大きくすることがで
き,大量の雰囲気ガス50を効率よく発生させることが
できる。
【0059】また,上記雰囲気ガス発生装置1は,一対
の上記表面燃焼型パッケージバーナ3を,上記反応筒2
の外側に対向配置している。そして,図3に示すごと
く,一方の表面燃焼型パッケージバーナ3のみを燃焼さ
せて,他方の表面燃焼型パッケージバーナ30は燃焼さ
せない。そのため,上記表面燃焼型パッケージバーナ3
の燃焼により発生する約800℃という高温の燃焼排ガ
ス63は,他方の表面燃焼型パッケージバーナ30へ達
する。
【0060】そして,上記燃焼排ガス63は表面燃焼型
パッケージバーナ30の蓄熱・予熱室32を通過し,混
合・排気室33から排気管11を通じて排気ブロア14
により外部へ排出される。これにより,上記燃焼排ガス
63の排熱は蓄熱・予熱室32に蓄えられる。
【0061】そのため,一対の表面燃焼型パッケージバ
ーナ3において,燃焼させる側と燃焼させない側とを切
替えたとき,上記のごとく蓄熱された熱が燃焼混合ガス
61の予熱に利用される。即ち,上記蓄熱・予熱室32
に蓄えられた熱は,それまで燃焼していなかった表面燃
焼型パッケージバーナ30を燃焼させる際に用いられる
燃焼混合ガス61を予熱する。このようにして,上記燃
焼排ガス63の排熱が効率的に回収される。それ故,上
記雰囲気ガス発生装置1は,効率的に雰囲気ガス50を
発生させることができる。
【0062】また,上記表面燃焼プレート31の背面に
上記蓄熱・予熱室32を介して上記混合・排気室33が
配置してあるため,該混合・排気室33において混合さ
れた空気611と燃焼ガス612は,上記蓄熱・予熱室
32を通過する際にも更に混合されるため,充分に混ざ
り合った燃焼混合ガス61を表面燃焼プレート31に供
給することができる。
【0063】また,上記蓄熱・予熱室32が上記表面燃
焼プレート31の背面における多穴板35の背面に隣接
配置してあるため,上記蓄熱・予熱室32において予熱
された燃焼混合ガス61は,高温のまま上記表面燃焼プ
レート31に供給される。それ故,効率的に燃焼混合ガ
ス61を燃焼させることができる。
【0064】更に,上記噴出孔311又は上記ガス穴3
51は,燃焼混合ガス61の噴出速度が燃焼速度以上と
なるよう構成してある。そのため,上記表面燃焼プレー
ト31の上記加熱室4側の表面における燃焼が上記蓄熱
・予熱室32側にまで伝播して燃焼する,いわゆる逆火
の現象が発生するおそれがない。また,上記反応筒2に
おける白金系触媒21の温度は約800℃と比較的低
く,上記表面燃焼型パッケージバーナ3による加熱量を
小さくすることができるため,効率的に雰囲気ガス50
を発生させることができる。
【0065】また,上記蓄熱体321は,セラミックボ
ールであるため,上記蓄熱・予熱室32に導入された燃
焼排ガス63の排熱が,一層効率的に蓄熱される。ま
た,上記原料ガス5はLNGであるため,硫黄分等の不
純物が殆どなく,触媒被毒を抑制することができる。ま
た,上記LNGは,熱分解速度がLPG等より遅いた
め,触媒層内においてススが発生することを防止するこ
とができる。
【0066】また,上記蓄熱体321はセラミックボー
ルからなるため,上記蓄熱・予熱室に導入された燃焼排
ガスの排熱が一層効率的に蓄熱される。また,上記噴出
孔311及び上記ガス穴351は上記のように構成して
あるため,上記燃焼混合ガス61を安定して燃焼速度以
上の速度で噴出することができる。
【0067】実験例 本例においては,図6に示すごとく,本発明の雰囲気ガ
ス発生装置の性能につき,特に,反応筒における触媒を
白金系触媒としたことによる,原料ガスの雰囲気ガスへ
の転化の効率の向上を評価した。
【0068】まず,本発明の上記触媒を以下のように調
整した。35.07gの硝酸ランタン6水塩(和光純薬
工業製 試薬)をイオン交換水で溶解し,1L(リット
ル)の硝酸ランタン水溶液を調製した。この硝酸ランタ
ン水溶液中に1L(450g)の球状の耐熱性活性アル
ミナ担体(日揮ユニバーサル社製 商品名:NST−3
H,直径2.9mm,見掛け嵩密度0.45g/cc,
BET比表面積178m2/g)を投入し,時々容器を
揺動しながら室温で3時間保持した。これにより,上記
耐熱性活性アルミナ担体に上記硝酸ランタン水溶液を含
浸させた。
【0069】次いで,上記耐熱性活性アルミナ担体を金
網で濾別して余分の硝酸ランタン水溶液を除去した後,
乾燥器中で温度150℃で5時間乾燥した。更にこれを
温度500℃に設定した空気流通式のマッフル炉で1時
間焼成し,約2重量%のランタンを担持した耐熱性活性
アルミナ担体を調製した。
【0070】次に,白金として5gを含有する白金Pソ
ルト溶液(田中貴金属工業社製 約4.5重量%の白金
を含有するジニトロジアミン白金の硝酸酸性溶液)をイ
オン交換水と混合して1Lの白金水溶液を調整した。こ
の白金水溶液を3Lのロータリーエバポレーターに入
れ,更に上記のランタンを担持した耐熱性活性アルミナ
担体を投入する。次いで,これを5rpmの回転数で回
転させながら室温で2時間含浸処理した後,5時間かけ
てロータリーエバポレーター内の水分を蒸発乾固させ
た。
【0071】次いで,取り出した耐熱性活性アルミナ担
体を,乾燥器中で150℃の温度で5時間乾燥し,更に
これを空気流中450℃の温度で1時間焼成した。次い
で,これを水素気流中で還元処理することにより,直径
2.9mmの球状の耐熱性活性アルミナ担体に,1.4
重量%のランタンと1.1重量%の白金とを担持したメ
タン改質用の白金系触媒を調製した。
【0072】次に,上記のごとく調製した触媒の評価方
法につき説明する。評価に当っては,図6に示す常圧の
固定床流通式の反応装置7を用いた。該反応装置7は,
内径14mmの石英管製の反応器72と該反応器72の
周囲に環状に配設した電気炉73とからなり,上記反応
器72の入口721から原料ガス5を導入し,出口72
2から雰囲気ガス50を排出するよう構成されている。
そして,上記雰囲気ガス50の一部をガスクロマトグラ
フ74に導入するよう構成してある。
【0073】まず,上記反応装置7の反応器72に,
1.54mLの上記白金系触媒21を充填して触媒層2
10を形成した。次いで,該触媒層210よりも上記入
口721側の予熱部723に,破砕した石英を充填し
た。そして,上記電気炉731によって上記反応器72
内の白金系触媒21を加熱すると共に,上記反応器72
の入口721からメタン10容量%,酸素5容量%,残
部窒素からなるガス組成の原料ガス5を所定の流量(S
V=100000Hr-1;150000Hr-1;300
000Hr-1)で流した。次いで,上記反応器72の出
口722から排出されたガスを採取し,上記ガスクロマ
トグラフ74によって上記ガスの組成を測定した。
【0074】上記ガスクロマトグラフ74においては,
PORAPAK−Q,MS−5Aを充填したカラムを使
用した。そして,上記ガス中における水素濃度,メタン
濃度,酸素濃度,一酸化炭素濃度,炭酸ガス濃度,水分
濃度を,それぞれ,反応器における温度が650℃と8
00℃の場合について測定した。この測定値を,以下に
示す計算式に当てはめて,上記白金系触媒21によるメ
タン分解率,水素選択率,及び一酸化炭素選択率を算出
した。
【0075】メタン分解率(%)={(メタン供給量−
出口メタン残留量)/メタン供給量}×100 水素選択率(%)={水素濃度/(水素濃度+水分濃
度)}×100 一酸化炭素選択率(%)={一酸化炭素濃度/(一酸化
炭素濃度+炭酸ガス濃度)}×100 算出結果は,表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】表1より,本発明の白金系触媒21による
メタン分解率は,触媒の温度が高いほど高く,SV値が
小さいほど高いことが分かる。また,水素選択率,一酸
化炭素選択率も触媒の温度が高いほど高いが,SV値を
大きくしても特に減少することはない。即ち,触媒の温
度が650℃と低く,SV値が300000Hr-1と高
い場合であっても,メタン分解率は69%と若干低くな
るが,水素選択率は87%,一酸化炭素選択率は86%
と充分に高い。この測定結果は,前述した従来のニッケ
ル系触媒の場合に比べて優れた効果を示している。ま
た,本発明の白金系触媒21は,従来のニッケル系触媒
のごとく予め還元処理を行う必要もない。
【0078】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,一酸化
炭素,水素,窒素を含む雰囲気ガスを高いSV値におい
ても効率的に発生させることができる小型の雰囲気ガス
発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,雰囲気ガス発生装置の断
面図。
【図2】図1のA−A線矢視断面図。
【図3】実施形態例における,雰囲気ガス発生装置の模
式図。
【図4】実施形態例における,表面燃焼プレートの噴出
孔の説明図。
【図5】実施形態例における,多穴板の斜視図。
【図6】実験例における,固定床流通式の反応装置の説
明図。
【図7】従来例における,雰囲気ガス発生装置の断面
図。
【図8】図7のB−B線矢視断面図。
【符号の説明】
1...雰囲気ガス発生装置, 2...反応筒, 21...触媒, 3...表面燃焼型パッケージバーナ, 31...表面燃焼プレート, 311...噴出孔, 32...蓄熱・予熱室, 33...混合・排気室, 35...多穴板, 351...ガス穴, 4...加熱室, 5...原料ガス, 50...雰囲気ガス, 61...燃焼混合ガス, 62...火炎, 63...燃焼排ガス,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 敏春 愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東 邦瓦斯株式会社内 (72)発明者 倉橋 和宏 愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号 東 邦瓦斯株式会社内 (72)発明者 井上 憲男 東京都品川区大崎一丁目6番3号 日揮ユ ニバーサル株式会社内 (72)発明者 中野 美樹 東京都品川区大崎一丁目6番3号 日揮ユ ニバーサル株式会社内 (72)発明者 後藤 貴史 東京都品川区大崎一丁目6番3号 日揮ユ ニバーサル株式会社内 Fターム(参考) 3K023 QA03 QB01 QC07 QC13 SA00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスを反応させて雰囲気ガスを発生
    させるための雰囲気ガス発生装置において,該雰囲気ガ
    ス発生装置は,上記原料ガスを反応させるための触媒を
    充填してなる反応筒と,該反応筒の外側に対向配置した
    一対の表面燃焼型パッケージバーナと,上記反応筒と上
    記表面燃焼型パッケージバーナとの間に設けた加熱室と
    からなり,上記触媒は白金系触媒であり,また,上記表
    面燃焼型パッケージバーナは,多数の噴出孔を有し表面
    燃焼させるための表面燃焼プレートと,その背面に隣接
    配置してあると共に蓄熱及び燃焼混合ガスの予熱を行な
    うための蓄熱体を配置した蓄熱・予熱室と,該蓄熱・予
    熱室の背面に設けた燃焼混合ガスの生成及び燃焼排ガス
    の排気を行なう混合・排気室とを有し,上記噴出孔は,
    上記燃焼混合ガスの噴出速度が該燃焼混合ガスの燃焼速
    度以上となるよう構成してあることを特徴とする雰囲気
    ガス発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記白金系触媒は,
    白金族元素,又は白金族元素及び希土類元素のいずれか
    よりなることを特徴とする雰囲気ガス発生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記反応筒に
    おける触媒の温度は600〜900℃であることを特徴
    とする雰囲気ガス発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記噴出孔からの燃焼混合ガスの噴出速度は40cm/
    秒以上であることを特徴とする雰囲気ガス発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記蓄熱体は,セラミックボール,セラミックチップ,
    又は金属ハニカムのいずれかであることを特徴とする雰
    囲気ガス発生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項において,
    上記表面燃焼プレートにおける噴出孔の直径は0.5〜
    3.0mmであることを特徴とする雰囲気ガス発生装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項において,
    上記表面燃焼プレートの背面には,多数のガス穴を有す
    る多穴板を配設してなることを特徴とする雰囲気ガス発
    生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において,上記多穴板における
    ガス穴の直径は0.1〜2.0mmであることを特徴と
    する雰囲気ガス発生装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において,上記多穴板は
    パンチングメタル板であることを特徴とする雰囲気ガス
    発生装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項におい
    て,上記原料ガスは,炭化水素ガス,LNG,LPG,
    石炭ガスのいずれかであることを特徴とする雰囲気ガス
    発生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101701328B1 (ko) * 2016-01-22 2017-02-13 한국에너지기술연구원 Rx 가스 발생기 내장형 무산화 열처리 설비
CN115371047A (zh) * 2021-05-19 2022-11-22 武汉氢阳能源有限公司 一种新型防回火氢气催化燃烧反应器

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