JP2001200738A - エンジン補助ブレーキ装置 - Google Patents

エンジン補助ブレーキ装置

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JP2001200738A JP2000008123A JP2000008123A JP2001200738A JP 2001200738 A JP2001200738 A JP 2001200738A JP 2000008123 A JP2000008123 A JP 2000008123A JP 2000008123 A JP2000008123 A JP 2000008123A JP 2001200738 A JP2001200738 A JP 2001200738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、簡素化を損わずに作動応答性の向上
が図れるエンジン補助ブレーキ装置を提供する。 【解決手段】本発明のエンジン補助ブレーキ装置は、各
気筒毎に配設した排気弁駆動ユニット18につながるエ
ンジンの気筒列方向に延びる油通路40を、エンジンの
シリンダヘッド2内で、かつ排気ポート8が有る冷却水
通路14aと隣接した地点に設ける構造を採用すること
によって、冷寒時のような低油温のときでも、冷却水通
路14a内の冷却水から加わる熱により、事前に各排気
弁駆動ユニット18に向かう作動油を暖め温度上昇を速
めて、作動油の粘度を小さくするようにし、冷寒時で
も、高い応答性で、補助ブレーキのオンオフが行えるよ
うにしたことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンに負の仕
事をさせてブレーキ力を発生させるエンジン補助ブレー
キ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックなど貨物自動車の多くは、ディ
ーゼルエンジン(レシプロエンジン)を搭載することが
行われている。
【0003】こうした自動車は、大重量の荷を積載して
走行するために、大きなブレーキ力が補助的に必要とな
るときがある(下坂時など)。
【0004】そこで、ディーゼルエンジンでは、エンジ
ン補助ブレーキ装置を搭載して、ブレーキ力を増大させ
ることが行われている。
【0005】このエンジン補助ブレーキ装置には、圧縮
工程の上死点近傍で、一旦、エンジンの排気弁を開弁さ
せることにより、エンジンに負の仕事をさせて、大きな
ブレーキ力をもたらすエンジンブレーキを行わせる装置
がある。
【0006】こうした装置には、複数気筒のうち、開弁
しようとする気筒の排気弁に開弁のためのスレーブピス
トン部を配設し、同排気弁を圧縮上死点近傍で開弁させ
るのに適したカムプロフィールをもつ他の気筒の排気カ
ムに同カムにならって変位するマスタピストン部を組み
付け、これら両ピストン部同士を油路で結び、この油路
に高圧の作動油を給排する電磁弁を組み合わせた装置が
ある。
【0007】同装置は、電磁弁を通じて高圧の作動油を
油路へ供給すると、スレーブピストン部、マスタピスト
ン部および油路の3者の内部が作動油で満たされ、マス
タピストン部の変位が油路内部の作動油を通じてスレー
ブピストン部へ伝わり、排気弁を圧縮工程の上死点近傍
で、一旦、開くようになる。これにより、気筒内の圧縮
空気は逃げ、その後、閉じる排気弁により、気筒内に負
圧を生じさせ、ピストンが下降するのを妨げるようとす
る力が発生して、大きなエンジンブレーキが発生する。
また電磁弁を通じて油路から作動油を排出すれば、マス
タピストン部の変位がスレーブピストン部へ伝わらなく
なり、該補助ブレーキが解除される。
【0008】ディーゼルエンジンは、多気筒のエンジン
が用いられるが、こうした圧縮上死点の近傍で開くタイ
ミングの排気カムを選んで、目的とする気筒の排気弁を
開弁させる構造だと、シリンダヘッドの周辺において互
いに交差する油路が必要になるので、かなり構造が複雑
になる。
【0009】そこで、近時、特開平10−115236
号公報に開示されているうようなエンジンの気筒毎に排
気弁駆動ユニットを組み付け、ヘッダー的な油通路を用
いて、各排気弁駆動ユニットに作動油を供給可能とし
た、既存の排気カムを用いないですむ構造のエンジン補
助ブレーキ装置が提案されている。
【0010】具体的には、同装置の排気弁駆動ユニット
は、例えばカムシャフトに形成した専用のカムおよび同
カムで駆動されるマスタピストン部の組み合わせから、
エンジンの駆動力により所望のタイミングで油圧を発生
させる油圧発生部を構成し、排気弁に該弁を駆動するた
めのスレーブピストン部を組み付け、両ピストン部同士
を油路で連絡させた構造が用いてある。油路は、エンジ
ン本体に気筒列方向に沿って延びるように形成してあ
り、この油路を通じ、上記気筒毎の油路と、作動油源と
なる油ポンプとを連通させて、高圧の作動油が各排気弁
駆動ユニットへ導かれるようにしている。またこの油路
は、作動油を供給するモードと作動油を外部に排出する
モードとに切換え可能な電磁弁で制御されるようにして
ある。これで、この電磁弁が供給モードへ切り換わる
と、先に延べたと同様、各駆動ユニットのスレーブピス
トン部、マスタピストン部および油路の3者の内部が作
動油で満たされ、マスタピストン部の変位が油路内部の
作動油を通じてスレーブピストン部へ伝わり、排気弁を
圧縮工程の上死点近傍で、一旦、開いて、負の仕事を行
わせる。また電磁弁が排出モードへ切り換わると、開弁
に必要な力を伝達していた作動油が抜け、負の仕事、す
なわち補助ブレーキを解除させる。
【0011】こうした構造だと、作動油が流れる経路が
気筒毎に短くできるので、エンジン補助ブレーキ装置は
簡素化される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】こうしたエンジン補助
ブレーキ装置は、ブレーキ力が必要とされるときに、迅
速に補助ブレーキ力を発生させることが求められる。
【0013】ところで、エンジン補助ブレーキ装置の作
動油には、多くはエンジンオイルが用いられるが、同オ
イルは冷寒時など油温が低いときは粘度が高くなる傾向
がある。
【0014】このため、冷寒時は作動油が装置内をスム
ーズに流れないために、エンジン補助ブレーキ装置の作
動遅れが生じやすい(補助ブレーキのオン、オフのいず
れ共)。特に油が流れる路長が長くなる程、その傾向が
強く、このためエンジンの気筒列方向に沿って延びる油
通路を採用したエンジン補助ブレーキ装置は、構成が簡
素化されても、応答性に難点があり、この点の改善が求
められている。
【0015】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、簡素化を損わずに作動応
答性の向上が図れるエンジン補助ブレーキ装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載のエンジン補助ブレーキ装置は、各気
筒毎に配設した排気弁駆動ユニットとつながるエンジン
の気筒列方向に延びる油通路を、エンジンのシリンダヘ
ッド内で、かつ排気ポートが有る冷却水通路と隣接した
地点に設けるようにした。
【0017】これにより、冷寒時のような低油温のとき
でも、各排気弁駆動ユニットに向かう作動油は、事前に
冷却水通路内の冷却水で暖められるから、その分、温度
上昇が速められて、作動油の粘度が小さくなる。
【0018】それ故、冷寒時でも、高い応答性で、補助
ブレーキのオンオフが行えるようになる。しかも、簡素
化に優れる気筒毎の排気弁駆動ユニットを用いたエンジ
ン補助ブレーキ装置の気筒列方向に延びる油通路を、排
気ポートが有る冷却水通路に隣接して配設しただけなの
で、エンジン補助ブレーキ装置の簡素化は損われること
はない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1および図2に
示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0020】図1は、例えばトラックに搭載されるレシ
プロエンジン、例えばOHC式の多気筒ディーゼルエン
ジンの一部平面図を示し、図2は図1中のA〜A線に沿
うエンジンの断面図を示していて、図中1の二点鎖線で
示す部分は、往復動可能にピストン(図示しない)を収
めてあるクランクケース、2は同クランクケース1の上
面に搭載された左右方向に延びるシリンダヘッドであ
る。
【0021】ここで、エンジンの構造について説明する
と、シリンダヘッド2には、気筒毎にインジェクタ3が
取付けてある。また各インジェクタ3を挟むヘッド全長
方向両側には、バルブブリッジ4で相互間が連結された
2つの吸気弁5(図1中だけに二点鎖線で図示)と、同
じくバルブブリッジ6で相互間が連結された2つの排気
弁7とが取付けてあり、これら各弁でシリンダヘッド2
の下面からシリンダヘッド1の幅方向一側に向かって開
口している吸気ポート(図示しない)や同じく排気ポー
ト8の開閉を可能としている。但し、7aはバルブスプ
リングを示す。各吸・排気弁は、シリンダヘッド1の頭
上にあるロッカシャフト9で支持してあるロッカアーム
10を介して、シリンダヘッド2の頭上で、全長(気筒
列方向)方向に沿って延びているカムシャフト11の吸
気カム12、排気カム13に密接させてあり、ピストン
の往復動に基づくカムシャフト11の回転とインジェタ
3の噴射タイミングとから、エンジン本体で吸気行程、
圧縮行程、爆発行程、排気行程を行わせるようにしてあ
る。なお、シリンダヘッド2の内部全体には、ヘッド全
体を冷却するため、吸・排気ポートを囲むようにウォー
タジャケット14(本願の冷却水通路に相当)が形成し
てある。
【0022】エンジン補助ブレーキ装置を構成する排気
弁駆動ユニット18は、このシリンダヘッド2に搭載さ
れているロッカケース15、カムシャフト11を上下か
ら回転自在に支持する下側および上側のカムジャーナル
16,17を用いて、シリンダヘッド2に気筒毎に取付
けてある。
【0023】排気弁駆動ユニット18は、エンジンの駆
動力により所望のタイミングで油圧を発生させる油圧発
生部20と、エンジンの排気弁7を開弁させる油圧式の
開弁機構部25と、これらをつなぐ油路部材30とを有
している。
【0024】このうち、油圧発生部20は、カムシャフ
ト11を挟んでインジェクタ3とは反対側のロッカケー
ス15の角部内に取付けてある。この油圧発生部20
は、吸気カム12と排気カム13との間のカムシャフト
部分に形成した、専用、すなわち圧縮上死点近傍開弁用
のカム21と、このカム21のカムプロフィールにした
がい突没変位するマスタピストン22とを組合わせて構
成される。なお、23はマスタピストン22を移動可能
に収めるマスタシリンダ23を示す。
【0025】開弁機構部25は、上側のカムジャーナル
17の上部に、排気弁7の一方、例えば排気ポート8と
は反対側に配置されている排気弁8の直上に張出す形状
のハウジング26を形成し、このハウジング26の張出
し部分に、排気弁8と同軸に配置されるよう、スレイブ
ピストン27を収めたスレイブシリンダ28を形成し、
これと隣接するハウジング部分にコントロールバルブ2
9を据え付けた構造が用いてある。そして、スレイブシ
リンダ28と上記マスタシリンダ23との間は、ロッカ
シャフト9、カムシャフト11の頭上を通過するように
配設されたチューブ状の油路部材30(本願の油路に相
当)で接続してあり、油圧発生部20、開弁機構部25
および油路部材30の3者を相互に連通させている。
【0026】コントロールバルブ29は、上側にドレン
孔31を有し、下側に作動油が流入する油入口32を有
したシリンダ33内に、逆止弁を形成するチェックボー
ル34が内蔵された筒形の弁体35と、同弁体35を油
入口31側へ付勢するリターンスプリング36とを収め
て構成される。このシリンダ33が通路37を介してス
レイブシリンダ28に接続してある。このコントロール
バルブ29は、油入口32から作動油が加わると、チェ
ックボール34を押し上げつつ弁体35が上昇して、油
入口32と通路37との間を開放、ドレン孔31へ向か
う経路を遮断するようにしてある。これで、スレイブシ
リンダ28、油路部材30、マスタシリンダ23の各3
者の内部が作動油で満たされるようにしている。このと
きの作動油により、スイレイブピストン27の先端のロ
ッド部が排気側のバルブブリッジ6と密接、さらにはカ
ム21のカムプロフィールで発生する油圧がスイレイブ
ピストン27へ伝わって排気弁7を圧縮上死点近傍で開
弁させるようにしてある。なお、作動油が加わらなくな
ると、弁体35がリターンスプリング36の弾性力で戻
り、通路37とドレン孔31との間を連通する。
【0027】これら気筒毎のコントロールバルブ29の
油入口32が、シリンダヘッド2の内部に形成した全長
方向、すなわち気筒列方向に沿って延びる、ヘッダーと
なる油通路40に連通させてある。詳しくは、油通路4
0は、図1および図2中に示されるように排気ポート8
が配置されているウォータジャケット14、詳しくは排
気ポート8を挟んで上方に有るウォータジェット部分1
4aを形成している上壁面と隣接する地点で、気筒列方
向に沿って延びるように形成してある。そして、この油
通路40から分かれた、カムジャーナル16,17に形
成してある分岐路40a(図2中だけに図示)を通じ
て、各コントロールバルブ29の油入口32と油通路4
0との間を連通させている。
【0028】また気筒毎のコントロールバルブ29のう
ち1つ、例えばカムシャフト11の最もタイミングギヤ
11a寄りに配置されているコントロールバルブ29の
近くのカムジャーナル16(下側)には、補助ブレーキ
の作動を制御するソレノイド弁45(本願の電磁弁に相
当)が据え付けてある。ソレノイド弁45は、図2に示
されるように入口46、出口47、ドレン口48を備え
たシリンダ49と、ソレノイド50の励磁/消磁にした
がってシリンダ49内をスライド動するピストン51と
を有して構成されている。入口46は、カムジャーナル
16、シリンダヘッド2およびクランクケース1に渡り
形成されている通路52を通じて、油圧源、例えばエン
ジンオイルを圧送するオイルポンプ(図示しない)に接
続されている。また出口47は、通路53aを介して、
近くの分岐路40a(最もタイミングギヤ寄りのスレイ
ブシリンダ28から延びる通路)に接続されていて、オ
イルポンプから圧送されるエンジンオイル、すなわち作
動油を油通路40へ導けるようにしている。ソレノイド
弁45は、例えばオンすると、入口46と出口47とが
連通するモード(油通路40へ作動油を供給するモー
ド)と、オフすると、出口47とドレ口48とが連通す
るモード(油通路40から作動油を排出するモード)と
に切換え可能にしてある。
【0029】そして、このソレノイド弁45が、ECU
53(例えばマイクロコンピュータから構成されるも
の)に接続され、同ECU53に接続された補助ブレー
キメインスイッチ54(電源57をオンオフするスイッ
チ)がオンで、アクセルスイッチ56がOFF(アクセ
ルペダル55非操作時)のとき、負の仕事をもたらすエ
ンジンブレーキが発生させるようにしている。
【0030】すなわち、アクセルペダル55を踏まない
状態で、補助ブレーキメインスイッチ54がオンされる
と、ECU53は、ソレノイド弁45をオンさせる。
【0031】これにより、油圧源からの高圧な作動油
が、ソレノイド弁45、さらには最もタイミングギヤ寄
りの分岐路40aを通じて、気筒列方向に延びる油通路
40へ送られ、さらに該油通路40から残る各分岐路4
0aへ送られる。
【0032】これにより、各コントロールバルブ29の
油入口32へ作動油が送られる。すると、各コントロー
ルバルブ29の弁体35は、流入する作動油により、チ
ェックボール34を押し上げられながら上方へ移動さ
れ、油入口32をスレイブシリンダ28に連通させる。
これにより、スレーブシリンダ28、油路部材30およ
びマスタシリンダ23の3者の内部が高圧の作動油で満
たされる。むろん、スレーブピストン27は突き出て排
気側のバルブブリッジ6に密接し、マスタピストン22
も突き出て補助ブレーキ専用のカム21に密接する。こ
れにより、カム21のカムプロフィールにしたがってス
ライドするマスタピストン22の変位が、油路部材30
内部の作動油を通じて、スレーブピストン27へ伝わ
り、排気弁7を圧縮行程の上死点近傍で、一旦、開弁さ
せる。
【0033】これにより、各気筒内の圧縮行程における
圧縮空気は逃げ、その後、閉じる排気弁27により、各
気筒内に負圧を生じさせ、ピストンが下降するのを妨げ
るようとする力を発生させ、大きなエンジンブレーキを
発生させる(補助ブレーキ:オン)。
【0034】またアクセルペダル55が踏み操作される
と、ソレノイド弁45が作動油を供給するモードから、
ドレン口48から油通路40内の作動油を排出するモー
ドに切り換わる。すると、各コントロールバルブ29の
弁体35が戻り、ドレン孔31から油路部材30内の作
動油が抜け出て、マスタピストン22の変位がスレーブ
ピストン27へ伝わらなくなり、補助ブレーキが解除さ
れる。
【0035】ここで、このような補助ブレーキの作動
が、冷寒時の走行中に求められたとする。
【0036】このとき、各排気弁駆動ユニット18へ作
動油を導く油通路40は、シリンダヘッド2の内部のう
ち、排気ポート8が有るウォータジャケット部分14a
と隣接した地点で気筒列方向に延びるように形成してあ
るから、排気ポート8からの熱などで暖まる排気ポート
8側の冷却水を受けて暖まり、作動油の温度上昇が速め
られる。
【0037】このことは、冷寒時でも、作動油の粘度
は、事前に、加わるエンジンの熱により小さくなり、作
動遅れなく補助ブレーキはオンオフする。
【0038】したがって、冷寒時でも、高い応答性で、
補助ブレーキのオンオフを行うことができる。しかも、
簡素化に優れる構造の補助ブレーキ装置の気筒列方向に
延びている油通路40を、排気ポート8が有るウォータ
ジャケット部分14aに隣接して配設しただけなので、
エンジン補助ブレーキ装置がもつ簡素化は損われずにす
む。そのうえ、ウォータジャケット部分14aは、極高
温にはならないので、作動油が炭化したりしない。しか
も、作動油は、常に適正な温度に保てる(冷却水による
冷却)。
【0039】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々
変更して実施しても構わない。例えば上述した実施形態
では、ディーゼルエンジンに適用したが、それ以外のレ
シプロエンジンに適用してもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明に記
載の発明によれば、冷寒時のような低油温のときでも、
各排気弁駆動ユニットに向かう作動油は、事前に冷却水
通路内の冷却水で暖められて温度上昇が速められるか
ら、冷寒時でも、高い応答性で、補助ブレーキのオンオ
フを行うことができる。
【0041】しかも、簡素化に優れるエンジン補助ブレ
ーキ装置の気筒列方向に延びる油通路を、排気ポートが
有る冷却水通路に隣接して配設しただけなので、エンジ
ン補助ブレーキ装置の簡素化は損われることはない。
【0042】冷却水通路の冷却水は、極高温ではないの
で、作動油が炭化するおそれがない上、冷却水による冷
却により、常に作動油の温度が適正に保てる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエンジン補助ブレー
キを搭載したシリンダヘッドの平面図。
【図2】同図1中のA〜A線に沿うシリンダヘッドの断
面図。
【符号の説明】
2…シリンダヘッド 4…バルブブリッジ 8…排気ポート 9…ロッカシャフト 10…ロッカアーム 11…カムシャフト 14a…ウォータジャケット部分 18…排気弁駆動ユニット 20…油圧発生部 21…補助ブレーキ用のカム 22…マスタピストン 23…マスタシリンダ 25…開弁機構部 27…スレイブピストン 28…スレイブシリンダ 29…コントロールバルブ 40…油通路 45…ソレノイド弁(電磁弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA18 BA23 CA05 DA02 DA18 EA01 FA00 FA14 3G092 AA02 AA13 DA02 DA06 DA15 DF04 DF09 DF10 DG02 DG05 EA28 EA29 FA09 FA34 FA42 FA50 GA02 HA13X HF08Z HF25Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの各気筒毎にそれぞれ配設さ
    れ、エンジンの動力を受けて所望のタイミングで油圧を
    発生させる油圧発生部と、エンジンの排気弁を開弁させ
    る油圧式の開弁機構部と、前記油圧発生部と前記開弁機
    構部との間を連絡する油路とを有してなる排気弁駆動ユ
    ニットと、 エンジンに気筒列方向に沿って延びるように配設されて
    なり、作動油源からの作動油をそれぞれ各排気弁駆動ユ
    ニットの油路へ導く油通路と、 前記油通路へ作動油を供給するモードと前記油通路から
    作動油を排出するモードに切換え可能な電磁弁とを有し
    てなり、 前記電磁弁のモード切換えにしたがい前記排気弁を開弁
    可能としたエンジン補助ブレーキ装置であって、 前記油通路は、エンジンのシリンダヘッド内に、排気ポ
    ートが有る冷却水通路と隣接した地点で、気筒列方向に
    沿って配設されることを特徴とするエンジン補助ブレー
    キ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007247628A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 内燃機関の排気弁制御装置
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