JP2001200719A - 筒内噴射式内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関の制御装置

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JP2001200719A
JP2001200719A JP2000008571A JP2000008571A JP2001200719A JP 2001200719 A JP2001200719 A JP 2001200719A JP 2000008571 A JP2000008571 A JP 2000008571A JP 2000008571 A JP2000008571 A JP 2000008571A JP 2001200719 A JP2001200719 A JP 2001200719A
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公二郎 岡田
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Seiji Shioda
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒内噴射式内燃機関の制御装置において、別
途触媒の昇温装置を設けたり機関の制御システムを大き
く変更することなく炭化水素の排出を確実に抑制して浄
化処理効率の向上を図る。 【解決手段】 エンジン10の排気管36にHC吸着触
媒39と三元触媒40を設け、冷態始動時に圧縮行程噴
射及び膨張行程を実行して排気ガスを高温化し、三元触
媒40を昇温して早期に活性化させることで、HC吸着
触媒39が吸着したHCを確実に浄化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気通路にHC吸
着触媒と三元触媒または酸化触媒を有する筒内噴射式内
燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、内燃機関の排気通路には、排
気ガス中の有害物質である炭化水素(HC)と一酸化炭
素(CO)と窒素酸化物(NO3 )を同時に浄化する三
元触媒や、炭化水素(HC)と一酸化炭素(CO)など
の未燃焼成分を酸化して処理する酸化触媒が設けられて
いる。しかし、内燃機関の冷態始動時にこの三元触媒や
酸化触媒は低温状態であり、活性化が遅れてHC等の有
害物質を効率よく浄化することができない。そこで、H
C吸着触媒を併設し、冷態始動時にこのHC吸着触媒で
排気ガス中に含まれるHCを効率よく吸着すると同時に
排気ガス熱で三元触媒や酸化触媒で昇温し、HC吸着触
媒が所定温度以上になってHCを脱離すると、活性化し
た三元触媒や酸化触媒がこの脱離HCを浄化しようとす
る技術が各種提案されている。
【0003】ところが、このHC吸着触媒がHCを脱離
する温度よりも、三元触媒が活性化してHCを浄化でき
る温度の方が高く、この期間はHCを確実に浄化処理す
ることができない。図5に内燃機関の冷態始動時におけ
るHCの発生処理状況及び温度変化を表すタイムチャー
トを示すが、実線は触媒入口側でのHC濃度及び排気系
温度、点線は触媒出口側でのHC濃度、二点鎖線は触媒
中央部での排気系温度である。この図5のタイムチャー
トからもわかるように、冷態始動時に内燃機関からの排
気ガス、つまり、触媒入口側の温度は低くてHC濃度は
高いが、触媒出口側のHC濃度は低いため、排気ガス中
のHCをHC吸着触媒が吸着していることがわかる(吸
着期間)。ところが、時間の経過に伴って触媒入口側の
HC濃度が減少していくものの、触媒出口側のHC濃度
は微増している。これは触媒入口側の温度が上昇してH
C吸着触媒がHC脱離温度に達してHCを脱離したが、
三元触媒はまだ活性化温度に達していないことがわかる
(脱離期間)。その後、所定時間経過して触媒入口側の
温度が上昇して三元触媒が活性化すると、排気ガス中の
HC及びHC吸着触媒からの脱離したHCを浄化するこ
とで、触媒出口側のHC濃度が減少することとなる(浄
化期間)。
【0004】このように内燃機関の冷態始動時は、HC
吸着触媒が排気ガス中のHCを吸着するが、HC吸着触
媒がHC脱離温度に達してから三元触媒が活性化するま
での期間はHCを確実に浄化することができていない。
そこで、排気通路に三元触媒を加熱する加熱手段を設け
て早期に活性化することで、HC吸着触媒から脱離され
たHCを三元触媒で直ちに浄化処理できるようにした技
術が、例えば、特開平9−256840号公報や特開平
11−82003号公報等に開示されている。この特開
平9−256840号公報に開示された「エンジンの排
気浄化装置」は、HC吸着触媒の上流側に加熱手段とし
ての電気触媒を設けており、また、特開平11−820
03号公報に開示された「内燃機関の制御装置」は、ア
イドル運転領域で点火時期を所定量リタードさせてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平9−
256840号公報の「エンジンの排気浄化装置」のよ
うに、排気通路に別途電気触媒を設けて昇温すると、排
気系の部品点数が増加すると共に電気触媒を制御するた
めの制御システムを変更しなければならず、装置が複雑
化してコスト高となってしまう。また、特開平11−8
2003号公報の「内燃機関の制御装置」のように、ア
イドル運転領域で点火時期を所定量リタードさせて昇温
すると、燃焼が不安定となりって機関ばかりか、点火時
期リタードによる昇温効果は遅いために十分に三元触媒
でHCを浄化処理できない。
【0006】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、別途触媒の昇温装置を設けたり機関の制御シス
テムを大きく変更することなく炭化水素の排出を確実に
抑制して浄化処理効率の向上を図った筒内噴射式内燃機
関の制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明の筒内噴射式内燃機関の制御装置で
は、内燃機関の排気通路に排気ガス中の炭化水素を吸着
するHC吸着触媒と排気ガス中の有害物質を浄化する三
元または酸化触媒とを設け、冷態始動検出手段により内
燃機関の冷態始動が判定されると、燃料噴射制御手段が
主燃焼のための燃料噴射後に膨張行程または排気行程で
燃料噴射を行う2段燃焼モードを選択するようにしてい
る。
【0008】従って、内燃機関の冷態始動時、排気ガス
中のHCはHC吸着触媒が効率よく吸着すると同時に、
膨張行程でも燃料噴射を行うことで、排気ガスが高温と
なって三元触媒が直ちに昇温されて活性化することとな
り、また、排気行程でも燃料噴射を行うことで、COや
HCが三元触媒に供給されて直ちに昇温されて活性化す
ることとなり、HC吸着触媒から脱離されているHCは
脱離初期からすでに活性化した三元または酸化触媒で浄
化処理されることとなり、HCの排出を確実に抑制して
浄化効率の向上が図れる。
【0009】また、請求項2の発明の筒内噴射式内燃機
関の制御装置では、内燃機関の排気通路に排気ガス中の
炭化水素を吸着するHC吸着触媒と排気ガス中の有害物
質を浄化する三元または酸化触媒とを設け、冷態始動検
出手段により内燃機関の冷態始動が判定されると、燃料
噴射制御手段が圧縮行程で燃料噴射を行う圧縮燃焼モー
ドを選択すると共に、圧縮行程での目標空燃比を冷態始
動時以外で選択される目標空燃比よりも濃化側に変更す
るようにしている。
【0010】従って、内燃機関の冷態始動時、排気ガス
中のHCはHC吸着触媒が効率よく浄化すると同時に、
圧縮行程で燃料噴射を行うと共に目標空燃比を濃化側に
変更することで、COやHCが三元触媒に供給されて直
ちに昇温されることとなり、HC吸着触媒から脱離され
ているHCは脱離初期からすでに活性化した三元または
酸化触媒で浄化処理されることとなり、HCの排出を確
実に抑制して浄化効率の向上が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0012】図1に本発明の一実施形態に係る筒内噴射
式内燃機関の制御装置の概略構成、図2に本実施形態の
筒内噴射式内燃機関の制御装置を適用した内燃機関の冷
態始動時におけるHCの発生処理状況及び温度変化を表
すタイムチャート、図3に触媒温度に対するHC脱離量
を表すグラフ、図4にHC吸着触媒の断面拡大を示す。
【0013】本実施形態の筒内噴射式内燃機関の制御装
置において、図1に示すように、内燃機関(以下、エン
ジンと称する。)10は、燃料を直接燃焼室に噴射する
筒内噴射型直列4気筒ガソリンエンジンであると共に、
燃料噴射モード(運転モード)を切換えることで、吸気
行程での燃料噴射(吸気行程噴射モード)または圧縮行
程での燃料噴射(圧縮行程噴射モード)を実施可能な筒
内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンであ
る。そして、この筒内噴射型のエンジン10は、容易に
して理論空燃比(ストイキ)での運転やリッチ空燃比で
の運転(リッチ空燃比運転)の他、リーン空燃比での運
転(リーン空燃比運転)が実現可能となっており、特に
圧縮行程噴射モードでは、吸気行程でのリーン空燃比運
転より大きな空燃比となる超リーン空燃比での運転が可
能となっている。
【0014】このエンジン10のシリンダヘッド11に
は各気筒毎に点火プラグ12が取付けられると共に、燃
焼室14内に噴射口が開口したインジェクタ13が取付
けられている。このインジェクタ13には図示しない燃
料パイプを介して燃料タンク擁した燃料供給装置(燃料
ポンプ)が接続されており、燃料タンク内の燃料が高燃
圧で供給され、この燃料をインジェクタ13から燃焼室
14内に向けて所望の燃圧で噴射する。この際、燃料噴
射量は燃料ポンプの燃料吐出圧とインジェクタ13の開
弁時間(燃料噴射時間)とから決定され、ドライバ15
が制御してる。また、エンジン10のシリンダ16には
ピストン17が上下に摺動自在に支持され、ピストン1
7の頂面には半球状に窪んだキャビティ18が形成さ
れ、キャビティ18によって吸気流に通常のタンブル流
とは逆の逆タンブル流を発生させることができる。
【0015】シリンダヘッド11には燃焼室14を臨む
略直立方向に吸気ポート19及び排気ポート20が形成
され、吸気ポート19は吸気弁21の駆動によって開閉
され、排気ポート20は排気弁22の駆動によって開閉
される。シリンダヘッド11の上部には吸気側のカムシ
ャフト23及び排気側のカムシャフト24が回転自在に
支持され、吸気側のカムシャフト23の回転により吸気
弁21が駆動され、排気側のカムシャフト24の回転に
より排気弁22が駆動される。
【0016】各気筒の所定のクランク位置でクランク角
信号SGT を出力するベーン型のクランク角センサ25が
設けられ、クランク角センサ25はエンジン回転速度を
検出可能としている。また、クランクシャフトの半分の
回転数で回転するカムシャフト23,24には気筒識別
信号SGC を出力する識別センサ26が設けられ、気筒識
別信号SGC によりクランク角信号SGT がどの気筒のもの
か識別可能とされている。
【0017】吸気ポート19には吸気マニホールド27
を介して吸気管28が接続され、吸気管28の空気取入
口にはエアクリーナ29が取付けられている。また、吸
気管28にはスロットルボデー30が設けられ、スロッ
トルボデー30には流路を開閉するバタフライ式のスロ
ットル弁31が設けられると共に、スロットル弁31の
開度を検出するスロットルポジションセンサ32が取付
けられている。このスロットルポジションセンサ32か
らは、スロットル弁31の開度に応じたスロットル電圧
が出力され、スロットル電圧に基づいてスロットル弁3
1の開度が認識されるようになっている。更に、スロッ
トルボデー30にはアイドル時に吸気通路をバイパスし
て吸気するパイパス通路33が形成され、このパイパス
通路33を開閉するアイドルスピードコントロールバル
ブ34が設けられている。
【0018】一方、排気ポート20には排気マニホール
ド35を介して排気管36が接続され、この排気管36
にはO2センサ37が取付けられている。また、排気管3
6の下流側には排気浄化触媒装置38が設けられてお
り、この排気浄化触媒装置38はHC吸着触媒39と三
元触媒(酸化触媒でもよい)40とから構成されてい
る。更に、この排気管36には排気浄化触媒装置38の
上流側に位置して高温センサ41が取付けられ、下流側
には図示しないマフラーが取付けられている。
【0019】この排気浄化触媒装置38を構成するHC
吸着触媒39は、図4に示すように、多孔質体からなる
担体431に、HCを吸着するゼオライト等としてのH
Cを吸着層391を下層として、その上層にHCを浄化
する三元触媒層401としての白金(Pt)、パラジウ
ム(Pd)、ロジウム(Rh)等を担持して構成されて
おり、排気ガス中のHCを吸着して浄化可能となってい
る。なお、下層に三元触媒層として白金等を担持して上
層にHC吸着層としてゼオライト等を担持してもよい。
また、三元触媒40は、排気ガス中の有害物質(HC,
CO,NOx)を浄化する還元機能とを有しており、こ
の三元触媒40の方がHC吸着触媒39よりも下流側に
配設されていることで、HC吸着触媒39が浄化処理で
きずに脱離されたHCを浄化する役目も行っている。但
し、三元触媒層401のみで脱離されたHCを十分に浄
化できる場合は三元触媒40を省略してもよい。
【0020】また、車両には入出力装置、記憶装置(R
OM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(C
PU)、タイマカウンタ等を有するECU(電子コント
ロールユニット)42が設けられており、このECU4
2によりエンジン10を含めた総合的な制御が行われ
る。即ち、ECU42の入力側には、前述した各種セン
サ類25,26,32,37,41が接続されており、
これらセンサ類からの検出情報が入力する。一方、EC
U42の出力側には、点火コイルを介して上述した点火
プラグ12やインジェクタ13のドライバ15等が接続
されており、これら点火プラグ12、インジェクタ13
のドライバ15等には、各種センサ類からの検出情報に
基づき演算された燃料噴射量や点火時期等の最適値がそ
れぞれ出力される。これにより、インジェクタ13から
適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プラ
グ12によって適正なタイミングで点火が実施される。
【0021】実際にECU42では、スロットルポジシ
ョンセンサ32からのスロットル開度情報θthとクラン
ク角センサ25からのエンジン回転速度情報Neとに基
づいてエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平
均有効圧Peを求めるようにされており、更に、この目
標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じ
てマップ(図示せず)より燃料噴射モードを設定するよ
うにされている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジ
ン回転速度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モー
ドは圧縮行程噴射モードとされて燃料が圧縮行程で噴射
される一方、目標平均有効圧Peが大きくなり、あるい
はエンジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モード
は吸気行程噴射モードとされ、燃料が吸気行程で噴射さ
れる。そして、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度
Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/F)が
設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/Fに基づ
いて決定される。
【0022】ところで、本実施形態では、エンジン10
の冷態始動が判定(冷態始動検出手段)されると、主燃
焼のための圧縮行程での燃料噴射後に膨張行程または排
気行程で燃料噴射を行う2段燃焼モードを選択(燃料噴
射制御手段)することにより、HC吸着触媒39に吸着
したHCが浄化されるように三元触媒40を活性化する
ようにしており、つまり、圧縮行程での目標空燃比を冷
態始動時以外で選択される目標空燃比よりも濃化側に変
更(燃料噴射制御手段)するようにしている。
【0023】即ち、エンジン10の冷態始動をイグニッ
ションキースイッチのON信号とエンジン水温とから判
定すると、ECU42は、圧縮行程と膨張行程とで燃料
噴射を行う2段燃焼モードを選択し、目標空燃比(目標
A/F)が設定され、前述したように、目標A/Fに基
づいて設定された適正量の燃料噴射量が圧縮行程と膨張
行程とで噴射される。すると、圧縮行程で噴射された主
燃焼のための燃料に対して点火されて燃焼した後、更に
膨張行程で噴射された燃料が燃焼することで排気ガスが
高温となり、この高温の排気ガスによって三元触媒40
が昇温され、直ちに活性化させる。一方、HC吸着触媒
39では排気ガス中のHCが吸着される。
【0024】このHC吸着触媒39からのHCの脱離温
度は約150℃で、三元触媒40におけるHCを処理で
きる活性化温度は250℃であるが、所定時間の経過を
伴って高温の排気ガスによりHC吸着触媒39及び三元
触媒40が早期に昇温されることとなるため、HC吸着
触媒39から脱離するHCは脱離初期からHC吸着触媒
39が有する三元機能により、また、下流の三元触媒4
0により浄化処理される。
【0025】なお、この冷態始動が判定されたときに、
膨張行程噴射の後に排気行程で燃料を噴射したり、ある
いは、膨張行程噴射に代えて排気行程で燃料噴射を行
い、COやHCを三元触媒40に供給して昇温すること
で、この三元触媒40を早期に活性化させるようにして
もよい。この場合であっても、HC吸着触媒39が所定
温度となって脱離したHCは三元触媒40で浄化され
る。
【0026】また、冷態始動が判定されて圧縮行程噴射
と膨張行程噴射が実行された後、アイドル運転状態から
走行状態に移行したら、2段燃焼モードから圧縮スライ
トリーン制御、つまり、目標空燃比を理論空燃比よりや
やリーン空燃比で、圧縮行程噴射が実行される通常のリ
ーン空燃比より濃化側に変更することで、COやHCを
三元触媒40に供給して昇温することで、三元触媒40
の早期活性化が継続されるようにしている。これは、ア
イドル運転状態から走行状態に移行すると、2段燃焼モ
ードでは三元触媒40の昇温が進行しすぎて熱劣化の虞
があり、三元触媒40の耐久性を考慮している。
【0027】このように本実施形態の筒内噴射式内燃機
関の制御装置では、エンジン10の冷態始動時に圧縮行
程噴射及び膨張行程を実行して排気ガスを高温化し、こ
の高温の排気ガスによって三元触媒40を昇温して早期
に活性化させることで、HC吸着触媒39が吸着したH
Cの脱離の時期と、三元触媒40がHCを処理できる活
性化の時期がほぼ同時となり、HC吸着触媒39からの
HCの脱離前後でHC吸着触媒39が有する三元機能あ
るいは三元触媒40によりHCを確実に浄化処理するこ
とで、浄化処理効率を向上できる。また、本実施形態で
は、膨張行程噴射の後に排気行程で燃料を噴射したり、
あるいは、膨張行程噴射に代えて排気行程で燃料噴射を
行ったり、2段燃焼モードから圧縮スライトリーン制御
に切り換えることで、COやHCを三元触媒40に供給
して昇温することで、三元触媒40を早期に活性するこ
とができる。
【0028】ここで、本実施形態の筒内噴射式内燃機関
の制御装置による三元触媒40を早期活性化によるHC
抑制効果を説明する。図2に示すタイムチャートは、冷
態始動時におけるHCの発生処理状況及び温度変化を表
すものであり、実線は排気浄化触媒装置38の入口側で
のHC濃度及び排気系温度、点線は出口側でのHC濃
度、二点鎖線は中央部での排気系温度である。
【0029】この図2のタイムチャートからもわかるよ
うに、冷態始動時にエンジン10から排出される排気ガ
ス、つまり、触媒入口側のHC濃度は高いが、触媒出口
側のHC濃度は低いことから、HC吸着触媒39が排気
ガス中のHCを吸着していることがわかる(吸着期
間)。冷態始動直後に2段燃焼モードの期間になるた
め、触媒入口側の排気ガスが上昇して触媒出口側のHC
濃度が減少していくことから、三元触媒40が活性化し
て排気ガス中のHCを浄化処理しているのがわかる(浄
化期間)。このようにHC吸着触媒39によるHCの吸
着期間から、直ちに三元触媒40の活性化によるHCの
浄化期間に移行することとなり、HC吸着触媒39から
の脱離されたHCがそのまま大気に放出される期間がほ
とんどなく、この期間におけるHCの放出を抑制するこ
とができる。
【0030】ところで、上述の実施形態にて、HC吸着
触媒39を、多孔質体からなる担体にHCを物理吸着す
るゼオライトを担持して構成したが、遷移金属を添加し
てHCを化学吸着させるようにしてもよい。この場合、
図3に示すように、遷移金属を添加することでHC吸着
触媒に吸着したHCの脱離温度を高くして三元触媒の活
性化温度に近づけることができ、これによってHCの脱
離時期を遅くして三元触媒によるHCの浄化処理効率を
向上できる。
【0031】なお、上述した実施形態では、HC吸着触
媒39にHC吸着機能を有するゼオライト層とHCを浄
化する白金層等を設けたが、HC吸着触媒39の下流側
に三元触媒40を設けることでゼオライト層のみとして
もよく、図4に示すように、HC吸着触媒39の担体3
1にHC吸着層391と三元触媒層401等を設けた場
合、下流側の三元触媒40を省略してもよい。更に、H
C吸着触媒39にHC吸着機能を設けると共に、空燃比
がリーン空燃比のときに排気ガス中のNOxを吸蔵する
NOx吸蔵機能を一体に設けてもよく、また、HC吸着
触媒39の下流にNOx吸蔵機能を別体に設けてもよ
い。この場合、HC吸着+NOx吸蔵触媒、または、H
C吸着触媒+NOx吸蔵触媒の上流または下流に三元触
媒を設けることが望ましい。つまり、HCが先に吸着さ
れ、その後に脱離されたHCが浄化されるものであれ
ば、三元触媒ではなく酸化触媒でもよく、車両の搭載性
等を考慮してどのような形態を用いてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように請求項1の発明の筒内噴射式内燃機関の制御装置
によれば、内燃機関の排気通路にHC吸着触媒と三元ま
たは酸化触媒を設け、内燃機関の冷態始動時に主燃焼の
ための燃料噴射後に膨張行程または排気行程で燃料噴射
を行う2段燃焼モードを選択するようにしたので、内燃
機関の冷態始動時に排気ガス中のHCはHC吸着触媒が
効率よく吸着すると同時に、膨張行程噴射により排気ガ
スが高温となって三元触媒が昇温して早期に活性化する
こととなり、また、排気行程噴射によりCOやHCが三
元触媒に供給されて昇温して早期に活性化することとな
り、HC吸着触媒に吸着されたHCは三元または酸化触
媒で確実に浄化処理されることとなり、HCの排出を確
実に抑制して浄化効率を向上することができる。
【0033】また、請求項2の発明の筒内噴射式内燃機
関の制御装置によれば、内燃機関の排気通路にHC吸着
触媒と三元または酸化触媒を設け、内燃機関の冷態始動
時に圧縮行程と膨張行程または排気行程で燃料噴射を行
う2段燃焼モードを選択すると共に圧縮行程での目標空
燃比を冷態始動時以外で選択される目標空燃比よりも濃
化側に変更するようにしたので、内燃機関の冷態始動時
に排気ガス中のHCはHC吸着触媒が効率よく浄化する
と同時に、目標空燃比を濃化側に変更してCOやHCが
三元触媒に供給されて昇温して早期に活性化することと
なり、HC吸着触媒に吸着されたHCは三元または酸化
触媒で確実に浄化処理されることとなり、HCの排出を
確実に抑制して浄化効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る筒内噴射式内燃機関
の制御装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の筒内噴射式内燃機関の制御装置を
適用した内燃機関の冷態始動時におけるHCの発生処理
状況及び温度変化を表すタイムチャートである。
【図3】触媒温度に対するHC脱離量を表すグラフであ
る。
【図4】HC吸着触媒の断面拡大図である。
【図5】内燃機関の冷態始動時におけるHCの発生処理
状況及び温度変化を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 エンジン(内燃機関) 12 点火プラグ 13 インジェクタ 14 燃焼室 36 排気管(排気通路) 23 排気浄化触媒装置 38 排気浄化触媒装置 39 HC吸着触媒 40 三元触媒 41 高温センサ 42 電子コントロールユニット,ECU(冷態始動検
出手段、燃料噴射制御手段、燃料噴射制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/06 330 F02D 41/06 330A 41/34 41/34 H (72)発明者 棚田 浩 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 中山 修 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 岡田 公二郎 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 前田 勝幸 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 塩田 聖二 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AA17 AA24 AA28 AB02 AB03 AB06 AB10 BA03 BA14 BA15 BA19 BA32 CA18 CB02 CB03 CB05 DA01 DA02 DA03 DB10 DB11 EA01 EA07 EA16 EA17 EA26 EA30 EA31 FA12 FA18 FB02 FB03 FB10 FB11 FB12 FC04 FC05 FC07 GA16 GB01Y GB06W GB09Y HA18 HA20 HA36 HA47 3G301 HA01 HA04 HA06 HA15 JA25 JA26 JB09 KA02 KA05 KA07 KA08 LB04 MA01 MA11 MA18 NA08 NE01 NE06 NE13 NE14 NE15 PA11B PA11Z PD11B PD11Z PE01B PE01Z PE03B PE03Z PE08B PE08Z PF16B PF16Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射
    式内燃機関において、前記内燃機関の排気通路に設けら
    れて排気ガス中の炭化水素を吸着するHC吸着触媒と、
    前記内燃機関の排気通路に設けられて排気ガス中の有害
    物質を浄化する三元または酸化触媒と、前記内燃機関の
    冷態始動を判定する冷態始動検出手段と、該冷態始動検
    出手段により前記内燃機関の冷態始動が判定されると膨
    張行程または排気行程で燃料噴射を行う2段燃焼モード
    を選択する燃料噴射制御手段とを具えたことを特徴とす
    る筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射
    式内燃機関において、前記内燃機関の排気通路に設けら
    れて排気ガス中の炭化水素を吸着するHC吸着触媒と、
    前記内燃機関の排気通路に設けられて排気ガス中の有害
    物質を浄化する三元または酸化触媒と、前記内燃機関の
    冷態始動を判定する冷態始動検出手段と、該冷態始動検
    出手段により前記内燃機関の冷態始動が判定されると圧
    縮行程で燃料噴射を行う圧縮燃焼モードを選択すると共
    に該圧縮行程での目標空燃比を冷態始動時以外で選択さ
    れる目標空燃比よりも濃化側に変更する燃料噴射制御手
    段とを具えたことを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制
    御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009137818A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Honda Motor Co Ltd 燃料改質装置

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