JP2001200508A - ラーメン橋の免震構造 - Google Patents

ラーメン橋の免震構造

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JP2001200508A
JP2001200508A JP2000012288A JP2000012288A JP2001200508A JP 2001200508 A JP2001200508 A JP 2001200508A JP 2000012288 A JP2000012288 A JP 2000012288A JP 2000012288 A JP2000012288 A JP 2000012288A JP 2001200508 A JP2001200508 A JP 2001200508A
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footing
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seismic isolation
blocks
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JP2000012288A
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Takeyasu Suzuki
猛康 鈴木
Homare Kaneko
誉 金子
Fujita Katsukawa
藤太 勝川
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さ寸法の大きい橋脚を有するラーメン橋梁
についても、十分な免震効果を発揮する免震構造を提供
すること。 【解決手段】 ラーメン橋の免震構造は、ラーメン橋の
フーチング(12)または橋桁(16)との剛結合が断
たれかつ水平方向への相対移動が生じないように制限さ
れた少なくとも1つの橋脚(14)を含む。橋脚とフー
チングまたは橋桁との間に板状の弾性体(24)を配置
し、あるいは、フーチングに上端開放の複数の穴(3
4)を設けかつ各穴に一対のブロック(30)を配置
し、さらに両ブロック間にばね部材(32)を配置する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラーメン構造の橋
梁であるラーメン橋に適用される免震構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラーメン橋の橋脚とフーチングと
の剛結合を断ち、これらの間に積層ゴムを配置してなる
免震構造が提案されている。
【0003】前記積層ゴムを配置してなる免震構造にお
いては、橋梁に作用する地震時の水平外力に対する抵抗
力を軽減し、これにより地震力の低減を図っている。し
かし、この免震構造を高さ寸法が大きい橋脚(例えば2
0m)を有する橋梁に適用すると、地震の際における前
記橋脚に対する曲げモーメントの作用や該橋脚に生じる
軸力変動のため、高さ寸法の小さい橋脚(例えば10
m)に適用した場合と同様の免震効果が得られないとい
う問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高さ
寸法の大きい橋脚を有するラーメン橋梁についても、十
分な免震効果を発揮する免震構造を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るラーメン橋
の免震構造は、前記ラーメン橋のフーチングまたは橋桁
との剛結合が断たれかつ水平方向への相対移動が生じな
いように制限された少なくとも1つの橋脚を含む。
【0006】前記橋脚と前記フーチングまたは橋桁との
間に板状の弾性体を配置し、あるいは、前記フーチング
に上端開放の複数の穴を設けかつ各穴に一対のブロック
を配置し、さらに両ブロック間にばね部材を配置するこ
とができる。各穴は底面と上方へ向けて末広がりに伸び
る互いに相対する一対の側壁面とを有し、両ブロックは
各穴にその底面から上方へ間隔を置いてかつ水平方向へ
互いに間隔を置いて受け入れられており、前記穴の両側
壁面にそれぞれ接する側面を有する。また、前記ばね部
材は、両ブロックを前記穴の両側壁面に向けて押圧作用
を及ぼす。
【0007】また、前記橋脚と前記フーチングまたは橋
桁とを、上下方向へ伸びる複数の鋼棒で相互に連結する
ことができる。
【0008】さらに、前記橋脚と、前記フーチングまた
は橋桁とに接続された複数のダンパーを配置することが
できる。
【0009】本発明において、「ラーメン橋」とは、エ
クストラドーズド橋、および、橋脚と主桁とが剛結合さ
れた斜張橋をも含む概念である。
【0010】
【発明の作用および効果】本発明によれば、ラーメン橋
における少なくとも1つの橋脚の底部または頂部におけ
る剛結合、すなわち該橋脚とそのフーチングまたは橋桁
との剛結合を断ち、かつ、前記橋脚の水平方向への相対
移動を制限したことから、ラーメン橋が地震による曲げ
モーメントの作用を受けるとき、前記橋脚とフーチング
との間または橋脚と橋桁との間に前記曲げモーメントを
外力とする相対的回転運動(すなわち前記フーチングま
たは橋桁に対する傾斜運動)が生じ、これにより前記曲
げモーメントに対するラーメン橋の抵抗力の低減が図ら
れるという免震効果が得られる。この免震効果は、橋脚
の長さ寸法の大小に拘わらず発揮される。
【0011】前記橋脚と前記フーチングまたは橋桁との
間に板状の弾性体を配置するときは、前記弾性体が地震
に伴う前記橋脚の傾きに応じて弾性変形し、前記橋脚が
相対的回転運動をしやすいようにこれをサポートする。
【0012】前記フーチングに上端開放の複数の穴を設
けかつ各穴に一対のブロックを配置し、さらに両ブロッ
ク間にばね部材を配置するときは、各対のブロックを介
して橋脚をフーチング上に支持することができる。前記
ばね部材の押圧力を受けて穴の側壁面に押し付けられる
各対のブロックは、これらの側面と穴の側壁面との間に
生じる摩擦力によって該穴の底面の上方に位置する。こ
れによれば、ラーメン橋が地震の発生に伴う回転モーメ
ントを受けるとき、一部のブロックが前記摩擦力に抗し
て下降しかつ他の一部のブロックが穴をその側面に沿っ
て上昇し、これにより、地震時における橋脚の傾斜運動
がより円滑に行われる。
【0013】橋脚とフーチングまたは橋桁とを、上下方
向へ伸びる複数の鋼棒で相互に連結するときは、地震の
発生によって橋脚に相対的回転運動が生じるとき、一部
の鋼棒が収縮しかつ他の一部の鋼棒が伸長する。これに
より、橋脚に制限的な相対的回転運動を保証する、いわ
ゆる回転剛性を付与することができる。この回転剛性の
大きさは、免震構造が適用される橋脚ごとに設定するこ
とができ、これにより、ラーメン橋における効果的な地
震力分散を図ることができる。
【0014】また、橋脚とフーチングまたは橋桁とを複
数のダンパーで接続するときは、橋脚に相対的回転運動
を生じさせる地震力の減衰(回転減衰)を図ることがで
き、これにより、橋梁全体の減衰性能を高めることがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明に係る
免震構造が適用されたラーメン橋が全体に符号10で示
されている。
【0016】ラーメン橋10は、その下部構造の一部を
なす複数のフーチング12上に複数の橋脚14を介して
空中に支持された上部構造の一部である橋桁16を含
む。前記上部構造は、また、その両端においても、橋台
17を介して地盤上に支持される。
【0017】ラーメン橋10は、フーチング12と橋脚
14の下端部、および、橋脚14の上端部と橋桁16
が、それぞれ、相互に剛結合されているのが常態である
ところ、本発明の適用により、少なくとも1つの橋脚1
4がその下端部または上端部において剛結合が断たれて
いる。また、剛結合が断たれている橋脚14はフーチン
グ12または橋桁16に対して水平方向に相対移動しな
いように制限されている。
【0018】図示の例では、各橋脚14の下端部につい
て本発明の免震構造が適用されている。免震構造を適用
すべき橋脚14は、橋脚の高さ、橋梁の長さ等を考慮し
て、選定することができる。
【0019】本発明の免震構造にあっては、フーチング
12上に橋脚14が載置されており、これにより、橋脚
14のフーチング12に対する剛結合が断たれている。
【0020】図示のフーチング12および橋脚14は共
に鉄筋コンクリートからなる。
【0021】図2に示すように、フーチング12は矩形
状の平坦な頂面18を有する。頂面18は水平面上にあ
って、橋軸と直角な方向に長い。
【0022】フーチング12は、その頂面18から上方
へ突出するブロック状の2つの突起20を有する。両突
起20は、頂面18の長手方向(橋軸と直角な方向)に
互いに間隔を置いてかつ頂面18の四周の縁辺から間隔
を置いて配置されている。
【0023】フーチング12には、その頂面18に開放
する比較的深さの浅い凹所である溝22が設けられてい
る。溝22は、両突起20相互間および両突起20の周
囲を該突起の側壁面に沿って伸びている。このため、溝
22は、漢字の「日」の字形の平面形状を有する。
【0024】溝22内には該溝の平面形状とほぼ同じ平
面形状を有しかつ溝22の深さ寸法とほぼ同じ厚さ寸法
を有する板状の弾性体24が嵌め込まれている。弾性体
24は硬質のゴム、ウレタン樹脂等からなる。
【0025】橋脚14も、また、溝22および弾性体2
4の平面形状とほぼ同じ形(漢字の「日」の字形)でか
つほぼ同じ大きさの横断面形状を有する。したがって、
橋脚14は矩形の横断面形状を有する、上下方向へ伸び
る2つの内部空間25を有し、また、「日」の字形を呈
する下端面を有する。なお、橋脚14が比較的小さい横
断面積を有するときは、橋脚14の横断面形状および溝
22の平面形状を、それぞれ、「日」の字形ではなく、
「口」の字形に設定し、さらに、突起20の数量を1と
することができる。
【0026】橋脚14は、その下端面の全部が弾性体2
4の表面の全部に当接した状態でフーチング12上に載
置されている。図示の例に代えて、橋脚14とフーチン
グ12との間に弾性体24を介在させることなしに、橋
脚14の下端面がフーチングの溝22内に受け入れられ
かつみぞ22の底面に接しまたは該底面の上方に位置す
るように設定することもできる。これによれば、ラーメ
ン橋10が地震による水平方向外力を受けるとき、各フ
ーチング12に対する各橋脚14の相対的な傾斜運動す
なわち回転運動が可能であり、これにより、橋脚14の
下端部に対する曲げモーメントの作用とこれに伴う破壊
とが回避される。
【0027】また、フーチングの両突起20は、該フー
チング上に載置された橋脚14の下端からその内部の2
つの空間25に受け入れられ、両突起20の側壁面が橋
脚14の両内部空間25を規定する内壁面に緩く接して
いる。これにより、フーチング12に対する橋脚14の
相対的な水平移動が制限され、ラーメン橋10が地震に
よる水平方向外力を受けるときのフーチング12に対す
る橋脚14の位置ずれとこれに伴う橋梁全体の崩壊とが
回避される。
【0028】平常時、弾性体24は橋脚14の載置によ
って溝22内に閉じ込められた状態にあるため、橋脚2
4およびその上部構造の荷重を受けているにも拘わらず
ほとんど弾性変形しないでこれらを支える。
【0029】これに対し、地震の発生に伴って橋脚14
が相対的回転運動をして橋脚14の下端面に傾きが生じ
ると、橋脚14の下端面に接する弾性体22はその一部
が押し下げられかつ他の一部が盛り上がる弾性変形をす
る。したがって、橋脚14は、刻々に弾性変形をする弾
性体24とともに前記相対的回転運動をし、弾性体24
は橋脚14の前記相対的回転運動をサポートをする。
【0030】橋脚14は、溝22および弾性体24を介
在させることなしに、フーチングの頂面18上に直接に
載置してもよい。
【0031】橋脚14は、図3に示すコイルばねや図4
に示すさらばねのような複数のばね部材26を介してフ
ーチング12上に載置することができる。前記コイルば
ねまたはさらばねは、図示の例のように弾性体24の配
置に代えて配置することも可能であるが、弾性体24を
配置した上でさらにこれに付加して配置することもでき
る。
【0032】図3および図4に示す例にあっては、
「日」字形の横断面形状を有する橋脚14の下端部がフ
ーチングの「日」の字形の平面形状を有する溝22内に
受け入れられている。また、橋脚14の内部の2つの空
間25には図1に示す例におけると同様にフーチングの
2つの突起20が受け入れられている。
【0033】複数のばね部材26は、フーチングの両突
起20と、橋脚14の内部に設けられた2つのばね受け
28との間に配置されている。橋脚14およびその上部
構造の自重を受けているこれらのばね部材26の反発力
により、橋脚14の下端面がフーチングの溝22の底面
のわずかに上方に位置しており、橋脚14の下端面と溝
22の底面との間にはわずかな隙間が存する。この隙間
は、橋脚14のフーチング12に対する傾斜運動(相対
回転運動)をするに必要な移動空間を規定する。
【0034】ばね受け28は、橋脚14の各内部空間2
5を規定する側壁にこれと一体に設けられ、該側壁に沿
って矩形状に伸びる棚状のものからなる。複数のばね部
材26は各ばね受け28の輪郭である矩形の四辺に沿っ
て互いに間隔を置いて配置されている。
【0035】また、橋脚14は、図5および図6に示す
ように、複数対のブロック30およびこれらの間に配置
された複数のばね部材32(図7および図8参照)を介
して、フーチング12上に載置することができる。これ
らの例においても、さらに、溝22に弾性体24を配置
することができる。
【0036】複数対のブロック30は、それぞれ、フー
チング12に形成された上端開放の複数の穴34に受け
入れられている。各ブロック30は、例えば、鉄筋コン
クリート製のそれからなる。
【0037】図示の例では、複数の穴34は、溝22に
沿って互いに間隔を置いて配置され、溝22の底面に開
放している。
【0038】各穴34は、底面36と、該底面から溝2
2の底面まで上方へ末広がりに伸びる傾斜面からなる、
互いに相対する一対の側壁面38と、これらの両側壁面
38に連なる、互いに相対する一対の他の側壁面40と
を有する。後者の側壁面40は、例えば垂直面からなる
ものとすることができる。
【0039】各対のブロック30は、各穴の両側壁面3
8と同じ傾斜角度を有し、両側壁面38にそれぞれ接す
る2つの側面42を有する。各ブロック30は、この傾
斜側面42の他、傾斜側面42に相対する垂直面からな
る側面43と、傾斜側面42に隣接する一対の側面であ
って各穴の両側壁面40に接する垂直面からなる一対の
側面44と、これらの側面に連なる水平な頂面46およ
び底面48とを有する。
【0040】各対のブロック30は、その相対する側面
43間に間隔が存し、各対の各ブロック30の底面48
と各穴の底面36との間に間隔が存し、また、各部ロッ
ク30の頂面46が各穴34から上方にわずかに突出す
るように、各穴34内に配置されている。この配置状態
は、各対のブロック30相互間に配置されこれらのブロ
ック30を穴の両側壁面38に向けて押圧する前記ばね
部材32により維持されている。より詳細には、ばね部
材32のばね力を受けて各ブロック30の傾斜側面42
と穴の傾斜側壁面38との間に生じる摩擦力により維持
されている。
【0041】橋脚14はその下端面において全ブロック
30の頂面46上に載置され、かつ、その一部が溝22
内に受け入れている。
【0042】前記ブロックと前記穴の傾斜壁面との間に
生じる摩擦力の大きさまたはばね部材32のばね力の大
きさは、平常時において、全ての対のブロック30と、
これらのブロックを受け入れる全ての穴34との間に生
じる摩擦力の総和が橋脚14およびその上部構造その他
を水平に支えることができ、また、地震時において、地
震外力の作用によって橋脚14から平常時より大きい下
向きの外力を受けるブロック30が前記摩擦力に抗して
穴の傾斜壁面38に沿って下降し、同時に、橋脚14か
ら受ける下向きの力が減少する他の一部のブロック30
が穴の傾斜壁面38に沿って上昇し得るように設定す
る。
【0043】これにより、橋脚14は、複数のブロック
30の上昇および下降動作と連動して、橋脚14の下端
面と溝22の底面との間の前記隙間において、前記相対
的回転運動を行うことができる。
【0044】ブロック30が受ける前記下向きの外力の
大きさはその配置場所によって異なることから、これを
考慮して、図示の例では、橋軸と平行に3列に配置され
た各列における複数対のブロック30が、各列の両端部
からその中央部に向けて大きさが漸減するものとされて
いる。
【0045】また、コイルばねをばね部材32とする例
を示す図7およびさらばねをばね部材32とする例を示
す図8を参照すると、ばね部材32の一部、すなわちコ
イルばねにあってはその端部、また、さらばねにあって
はこれらを積層してなるものが、各ブロック30に設け
られその垂直側面43に開放する凹所50内に収容され
ている。前記さらばねについては、複数枚のさらばねを
一組として、その2組がこれらの凸面が互いに対向しか
つ接するように配置されている。
【0046】図9に示すように、各ブロック30につい
て、その縦断面形状を逆さ台形とする図6ないし図8の
例に代えて、前記逆さ台形の上にこれと同形の台形を連
ねてなる縦断面形状を有するものとすることができる。
【0047】この場合には、橋脚14に、対をなす両ブ
ロック30の上方の台形部分を受け入れる穴52が設け
られる。各穴52は両ブロック30の上方の台形部分に
ほぼ合致する形状を有し、橋脚14の下端面に開放して
いる。
【0048】図10および図11に示すように、剛結合
が断たれた橋脚14と、フーチング12とは、上下方向
に伸びる複数の鋼棒54をもって相互に連結することが
できる。これらの鋼棒54は、橋脚14の輪郭である矩
形の四辺に沿って互いに間隔を置いて配置されている。
この例においても、さらに、溝22に弾性体24を配置
することができる。
【0049】これによれば、非連結の場合と比べて、地
震時におけるフーチング12に対する橋脚14の傾斜運
動すなわち相対的回転運動のし易さを低減することがで
きる。言い換えれば、橋脚14に対し、回転剛性を与え
ることができる。
【0050】鋼棒54は、その本数、太さ等を各橋脚1
4毎に設定することができ、これにより、各橋脚14の
回転剛性を所望の大きさに設定し、地震力の分散をより
効率よく行うことができる。
【0051】図示の鋼棒54は、フーチング12および
橋脚14に埋設されたプレストレスト鋼棒からなる。こ
れらの鋼棒54の設置はポストテンション方式により行
うことができる。すなわち、シース管56およびこれに
通した鋼棒54の一端部をフーチング12の構築のため
の打設コンクリート中に埋めた後、シース管56および
鋼棒54の残りの部分を橋脚14の構築のためにその後
に打たれるコンクリート中に埋設した後、鋼棒54に引
張力を導入することにより行う。
【0052】鋼棒54に代えて、これをゴム材料、コイ
ルばね等からなるものとすることができる。
【0053】次に、図12に示すように、橋脚14とフ
ーチング12とを複数のダンパー58で接続することが
できる。ダンパー58は地震時のフーチング12に対す
る橋脚14の相対的回転運動の際の回転力を減衰する作
用をなし、これにより橋脚14にいわゆる回転減衰が与
えられ、橋梁全体の減衰性能が向上し、地震力が低減さ
れる。複数のダンパー58は、例えば、橋脚14の輪郭
である矩形の四辺に沿って互いに間隔を置いて配置する
ことができる。この例においても、さらに、溝22に弾
性体24を配置することができる。
【0054】図示の例では、シリンダ型の複数のダンパ
ー58が上下方向に向けて配置され、そのシリンダ部が
フーチング12の各突起20に埋め込まれかつ前記シリ
ンダ部から突出するロッド部が橋脚14の内部において
該橋脚に枢着されている。より詳細には、橋脚14の各
空間25を規定する側壁に、図3および図4に設けられ
たばね受け28と同様の棚状の取り付け部60が設けら
れており、ダンパー58の前記ロッド部はこの取り付け
部60に枢着されている。
【0055】ダンパー58は、前記シリンダ型の他、剪
断型、ねじり型等のものを用いることができる。また、
前記シリンダ部内を満たすものとして、オイルのような
粘性材料の他、鉛のような弾塑性金属材料、ゴムのよう
な弾塑性・粘弾性材料を用いることができる。
【0056】ダンパー58は、板状の弾性体24配置さ
れた免震構造、ばね部材26が配置された免震構造、ブ
ロック30等が配置された免震構造、または鋼棒54が
配置された免震構造に、その付加要素として組み込むこ
とができる。
【0057】前記したこれらの免震構造およびその要素
は、橋脚14と橋桁16との間に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたラーメン橋の概略的な側面
図である。
【図2】本発明の免震構造の部分破断図である。
【図3】コイルばねを配置した免震構造の部分縦断面図
である。
【図4】さらばねを配置した免震構造の部分縦断面図で
ある。
【図5】複数対のブロックが配置されたフーチングの平
面図である。
【図6】複数対のブロックを含む免震構造の部分縦断面
図である。
【図7】各対のブロックおよびこれらの間に配置された
コイルばねの概略的な斜視図である。
【図8】各対のブロックおよびこれらの間に配置された
さらばねの概略的な斜視図である。
【図9】他の縦断面形状を有するブロックが配置され
た、図6に示すと同様の部分縦断面図である。
【図10】複数の鋼棒を含む免震構造の部分縦断面図で
ある。
【図11】図10に示す免震構造の横断面図である。
【図12】複数のダンパーを含む免震構造の部分縦断面
図である。
【符号の説明】
10 ラーメン橋 12,14,16 フーチング、橋脚および橋桁 20,22 フーチングの突起および溝 24 板状の弾性体 26 ばね部材 30,32 ブロックおよびばね部材 34 ブロックを受けれる穴 38,42 穴の傾斜壁面およびブロックの傾斜側面 54 鋼棒 58 ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝川 藤太 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 Fターム(参考) 2D059 AA03 GG01 GG13 GG17 GG56

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラーメン橋の免震構造であって、前記ラ
    ーメン橋のフーチングまたは橋桁との剛結合が断たれか
    つ水平方向への相対移動が生じないように制限された少
    なくとも1つの橋脚を含む、免震構造。
  2. 【請求項2】 さらに、前記橋脚と、前記フーチングま
    たは橋桁との間に配置された板状の弾性体を含む、請求
    項1に記載の免震構造。
  3. 【請求項3】 さらに、前記フーチングに形成された上
    端開放の複数の穴であって底面と上方へ向けて末広がり
    に伸びる互いに相対する一対の側壁面とを有する複数の
    穴と、各穴にその底面から上方へ間隔を置いてかつ水平
    方向へ互いに間隔を置いて受け入れられた一対のブロッ
    クであって前記穴の両側壁面にそれぞれ接する側面を有
    する一対のブロックと、両ブロック間に配置され両ブロ
    ックを前記穴の両側壁面に向けて押圧する1または複数
    のばね部材とを含む、請求項1に記載の免震構造。
  4. 【請求項4】 さらに、上下方向へ伸びる複数の鋼棒で
    あって前記橋脚と、前記フーチングまたは橋桁とに連結
    された両端部を有する複数の鋼棒を含む、請求項1ない
    し3のいずれかに記載の免震構造。
  5. 【請求項5】 さらに、前記橋脚と前記フーチングまた
    は橋桁とに接続された複数のダンパーを含む、請求項1
    ないし4のいずれかに記載の免震構造。
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JP2006070679A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Yoshisuke Kamiya 下端に制動支持装置を有する三角形の構造体相互をけたで連結した連続けた橋
CN111877136A (zh) * 2020-07-16 2020-11-03 重庆交通大学 一种抗震防落梁结构
CN113005887A (zh) * 2021-03-17 2021-06-22 河北振创电子科技有限公司 一种插接式摇摆桥墩
JP7508495B2 (ja) 2022-01-21 2024-07-01 大日本ダイヤコンサルタント株式会社 損傷制御支柱

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