JP2001196592A - 薄膜トランジスタ製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ製造方法

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JP2001196592A JP2000005995A JP2000005995A JP2001196592A JP 2001196592 A JP2001196592 A JP 2001196592A JP 2000005995 A JP2000005995 A JP 2000005995A JP 2000005995 A JP2000005995 A JP 2000005995A JP 2001196592 A JP2001196592 A JP 2001196592A
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歩 田口
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幸一 田附
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暢彦 梅津
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重夫 久保田
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哲夫 阿部
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服部  正
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アモルファスシリコン膜をエキシマレーザア
ニールすることにより形成されたポリシリコン膜の状態
の評価をする。 【解決手段】 本発明は、形成したポリシリコン膜の状
態を評価して、そのポリシリコン膜の製造マージンを求
め、この製造マージンに基づき、エキシマレーザアニー
ル装置のパワー設定を行う。アモルファスシリコン膜に
対してアニール処理を行いポリシリコン膜を形成したと
きに、このアニール処理時においてアモルファスシリコ
ンに与えるエネルギーに応じて、形成されたポリシリコ
ン膜の膜表面の空間構造に直線性や周期性が現れる。こ
の直線性や周期性を画像処理したのち、その画像から直
線性や周期性を自己相関関数を利用して数値化する。そ
して、S/D領域上のポリシリコン膜の表面画像の自己
相関値と、ゲート電極上のポリシリコン膜の表面画像の
自己相関値を求め、両者が満足するレーザパワーを算出
し、これを製造マージンとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板とポリシリコ
ン膜との間にゲート電極が形成されるボトムゲート構造
の薄膜トランジスタを製造する薄膜トランジスタ製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、チャネル層にポリシリコン膜を用
いた薄膜トランジスタの実用化が進められている。チャ
ネル層にポリシリコンを用いた場合、薄膜トランジスタ
の電界移動度が非常に高くなるため、例えば液晶ディス
プレイ等の駆動回路として用いた場合には、ディスプレ
イの高精彩化、高速化、小型化等を実現することができ
るようになる。
【0003】また、エキシマレーザアニール装置を用い
てアモルファスシリコンを熱処理してポリシリコン膜を
形成する、いわゆる低温多結晶化プロセスも近年開発が
進んでいる。このような低温多結晶プロセスを薄膜トラ
ンジスタの製造プロセスに適用することによって、ガラ
ス基板への熱損傷が低くなり、耐熱性の大面積で安価な
ガラス基板を用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、低温多結晶
プロセスにおいて用いられるエキシマレーザアニール装
置は、その出力パワーが不安定であるため、形成される
ポリシリコンのグレーンサイズが大きく変動する。その
ため、エキシマレーザアニール装置を用いて形成された
ポリシリコン膜は、常に良好なグレーンサイズとはなら
ず、例えば、シリコン結晶が微結晶化してしまういわゆ
る線状不良となったり、十分大きなグレーンサイズが得
られないいわゆる書き込み不良となったりしてしまうと
いう問題点があった。
【0005】そこで、一般に、このようなエキシマレー
ザアニール装置を用いてアニール処理を行う場合には、
エキシマレーザアニール装置へポリシリコン膜へ与えら
れたエネルギー情報を、エキシマレーザアニール装置に
フィードバックして、最適なレーザパワーに設定され
る。
【0006】しかしながら、ポリシリコン膜を評価する
には、分光エリプソや走査型電子顕微鏡等を用いて表面
画像を撮像し、その表面画像を目視して結晶の状態を判
断するといった感覚的な方法しかなく、非接触で客観的
に判断することができなかった。
【0007】本発明は、このような実情を鑑みてされた
ものであり、形成したポリシリコン膜の状態を、客観的
に、非接触で、精度良く、自動的に評価して、その情報
に基づきレーザアニール装置から出射されるレーザ光の
パワーの設定を最適にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる薄膜トラ
ンジスタ製造方法は、エキシマレーザアニール装置によ
りアモルファスシリコン膜に対してレーザアニール処理
することによってチャネル層となるポリシリコン膜を生
成するポリシリコン膜生成工程を有し、薄膜トランジス
タを製造する薄膜トランジスタ製造方法であって、基板
上にゲート電極を形成し、上記ゲート電極を形成した基
板上にアモルファスシリコン膜を成膜し、複数基板上或
いは1つの基板上の複数箇所の上記アモルファスシリコ
ン膜に対して、レーザパワーを変化させてレーザアニー
ル処理を行ってポリシリコン膜を形成し、基板に対して
ゲート電極上に形成された上記ポリシリコン膜表面の空
間構造の直線性及び/又は周期性を評価し、基板に対し
てゲート電極上以外の場所に形成された上記ポリシリコ
ン膜表面の空間構造の直線性及び/又は周期性を評価
し、上記ゲート電極上に形成された上記ポリシリコン膜
表面の空間構造の直線性及び/又は周期性、並びに、上
記ゲート電極上以外の場所に形成された上記ポリシリコ
ン膜表面の直線性及び/又は周期性に基づき、レーザア
ニール処理におけるポリシリコン膜の製造マージンを算
出し、上記製造マージンに基づき上記エキシマレーザア
ニール装置のレーザパワーを設定することを特徴とす
る。
【0009】この薄膜トランジスタ製造方法では、アモ
ルファスシリコン膜をレーザアニール処理することによ
り形成されたポリシリコン膜の膜表面の空間構造の直線
性及び/又は周期性を評価して、ポリシリコン膜に与え
られるレーザパワーの製造マージンを求め、この製造マ
ージンに基づきレーザアニール装置から出射されるレー
ザのパワーを設定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を適用したポリシリコン膜の評価装置につい
て説明する。
【0011】本発明の実施の形態のポリシリコン膜の評
価装置は、例えば、ボトムゲート構造を有する薄膜トラ
ンジスタ(ボトムゲート型TFT)の製造工程中に形成
されるポリシリコン膜の検査に用いられる。ボトムゲー
ト型TFTは、例えばガラス基板上に、ゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、ポリシリコン膜(チャネル層)が下層から
順に積層された構成とされた薄膜トランジスタである。
すなわち、ボトムゲート型TFTは、チャネル層となる
ポリシリコン膜とガラス基板との間に、ゲート電極が形
成されている構成のTFTである。
【0012】ボトムゲート型TFTの構造 まず、このようなボトムゲート型TFTの具体的な構成
例について図1を用いて説明する。
【0013】ボトムゲート型TFT1は、図1に示すよ
うに、ガラス基板2上に、ゲート電極3、第1のゲート
絶縁膜4、第2のゲート絶縁膜5、ポリシリコン膜6、
ストッパ7、第1の層間絶縁膜8、第2の層間絶縁膜
9、配線10、平坦化膜11、透明導電膜12が積層さ
れて構成されている。
【0014】ゲート電極3は、ガラス基板2上に50〜
300nmのモリブデン(Mo)が成膜された後、異方
性エッチングによりパターニングされて形成されてい
る。
【0015】第1のゲート絶縁膜4は、例えば膜厚が5
0nmの窒化シリコン(SiNx)からなり、窒化シリ
コン(SiNx)が、このゲート電極3が形成されたガ
ラス基板2上に積層されて形成されている。
【0016】第2のゲート絶縁膜5は、例えば膜厚が1
20nmの二酸化シリコン(SiO2)からなり、この
二酸化シリコン(SiO2)が、第1のゲート絶縁膜5
上に積層されて形成されている。
【0017】ポリシリコン膜6は、例えば膜厚が40n
mのポリシリコン(p−Si)からなる。このポリシリ
コン膜6は、第2のゲート絶縁膜5上に積層されて形成
されている。このポリシリコン膜6は、当該ボトムゲー
ト型TFT1のチャネル層として機能する。このポリシ
リコン膜6は、例えば、LPCVD法等によって40n
mのアモルファスシリコン(a−Si)が成膜された
後、このアモルファスシリコンに対してアニール処理を
行うことにより多結晶化され形成される。ポリシリコン
膜6の多結晶化工程においては、紫外線レーザであるエ
キシマレーザを用いたレーザアニール処理が用いられ
る。このエキシマレーザアニール処理は、その照射面が
線状とされたパルスのレーザビームを出射し、パルスビ
ームの照射領域を移動させながら、アモルファスシリコ
ンをポリシリコンに多結晶化させるものである。レーザ
ビームは、その照射面の形状が、例えば長手方向の長さ
が20cm、短辺方向の長さが400μmとされ、パル
スの周波数が300Hzとされている。エキシマレーザ
アニール処理を行う際のレーザビームの走査方向は、線
状レーザの照射面の長手方向と直交する方向(すなわ
ち、短辺方向)に行われる。
【0018】そして、このポリシリコン膜6は、エキシ
マレーザアニールによって多結晶化されたのち、ソース
/ドレイン領域を形成するために、不純物がイオンドー
ピングされる。このイオンドーピングは、ゲート電極3
上の部分のポリシリコン膜6に不純物が注入されないよ
うに、このゲート電極3に対応する位置にストッパ7が
形成された後に行われる。このストッパ7は、例えば膜
厚200nmの二酸化シリコン(SiO2)からなり、
ゲート電極3を形成したときに用いたマスク等を用いて
形成されている。
【0019】第1の層間絶縁膜8は、例えば膜厚が30
0nmの窒化シリコン(SiNx)からなり、この窒化
シリコン(SiNx)が、ポリシリコン膜6上に積層さ
れて形成されている。
【0020】第2の層間絶縁膜9は、例えば膜厚が15
0nmの二酸化シリコン(SiO2)からなり、この二
酸化シリコン(SiO2)が、第1の層間絶縁膜8上に
積層されて形成されている。
【0021】配線10は、ポリシリコン膜6のソース/
ドレイン領域を接続するためのコンタクトホールが、第
1の層間絶縁膜8及び第2の層間絶縁膜9のソース/ド
レイン領域に対応する位置に開口された後、アルミニウ
ム(Al)及びチタン(Ti)を成膜し、エッチングに
よってパターニングして形成されている。この配線10
は、ポリシリコン膜6上に形成された各トランジスタの
ソース/ドレイン領域を接続して、基板上の所定の回路
パターンを形成する。
【0022】平坦化膜(HRC)11は、当該ボトムゲ
ート型TFT1の表面を平坦化するための膜で、配線1
0が形成されたのち成膜され、その膜厚が2〜3μmと
されている。
【0023】透明導電膜12は、例えば、ITO等から
なる透明導電材料からなり、配線10と当該ボトムゲー
ト型TFT1の外部に存在する外部素子や外部配線とを
接続するための導電線である。この透明導電膜12は、
コンタクトホールが平坦化膜11に開口された後に、平
坦化膜11上に形成される。
【0024】以上のようなボトムゲート型TFT1で
は、チャネル層にポリシリコンを用いているため、チャ
ネル層の電界移動度が非常に高くなる。そのため、例え
ば液晶ディスプレイ等の駆動回路として用いた場合に
は、ディスプレイの高精細化、高速化、小型化等を実現
することができる。また、以上のようなボトムゲート型
TFT1では、エキシマレーザアニールを用いてアモル
ファスシリコンを熱処理することによってポリシリコン
膜6を形成する、いわゆる低温多結晶化プロセスが用い
られている。そのため、多結晶化プロセスでのガラス基
板2への熱損傷が少なくなり、耐熱性の大面積で安価な
ガラス基板を用いることが可能となる。
【0025】ポリシリコン膜の検査の必要性 ところで、ポリシリコン膜6の電界移動度を決定する重
要な要素は、ポリシリコンのグレーンサイズであるとい
われている。そのグレーンサイズは、エキシマレーザア
ニール処理時においてポリシリコン膜6に与えられるエ
ネルギーに大きく依存する。そのため、エキシマレーザ
アニール処理時におけるレーザパワーの制御やその安定
化が、完成したボトムゲート型TFT1の特性や歩留ま
りに大きく影響することとなる。
【0026】しかしながら、エキシマレーザアニール処
理において用いられるエキシマレーザアニール装置は、
出射するレーザパワーの出力変動が比較的大きい。その
ため、エキシマレーザアニール装置を用いてエキシマレ
ーザアニールを行った場合、良好なグレーンサイズを得
られるエネルギーの許容範囲(ポリシリコン膜6の製造
マージン)に対して、ポリシリコン膜6に与えるエネル
ギーの変動が大きくなってしまい、ポリシリコン膜6を
安定的に製造することが難しい。
【0027】したがって、同一の条件でエキシマレーザ
アニールを行った場合でも、ポリシリコン膜6のグレー
ンサイズが大きく変動し、例えばレーザパワーが大きく
なりすぎた場合には、シリコン結晶が微結晶化してしま
いいわゆる線状不良となり、また、レーザパワーが小さ
く成りすぎた場合には、十分大きなグレーンサイズが得
られないいわゆる書き込み不良となってしまう。
【0028】さらに、ボトムゲート型TFTでは、ゲー
ト電極3がポリシリコン膜6の下層に位置しているの
で、レーザアニールを行った場合における熱の逃げが、
ガラス基板2上(ソース/ドレイン領域上)のポリシリ
コン膜6よりも、ゲート電極3上のポリシリコン膜6の
方が高くなる。そのため、エキシマレーザアニール装置
から与えられるレーザパワーが同一であっても、ゲート
電極3上のポリシリコン膜6と、ガラス基板2上(ソー
ス/ドレイン領域上)のポリシリコン膜6とで、昇温温
度が異なることとなり、その影響からグレーンサイズが
双方で異なってしまう。具体的には、レーザパワーが同
一であった場合には、ポリシリコン膜6上に形成される
グレーンサイズは、ガラス基板2上(ソース/ドレイン
領域上)よりもゲート電極3上の方が小さくなってしま
う。
【0029】そのため、ボトムゲート型TFTでは、ゲ
ート電極3上のポリシリコン膜6及びガラス基板2上の
ポリシリコン膜6の双方がともに良好なグレーンサイズ
が得られるエネルギーを、エキシマレーザにより与えな
ければならないため、ポリシリコン膜6の製造マージン
が非常に狭くなってしまう。
【0030】しかしながら、上述したようにエキシマレ
ーザアニール処理において用いられるエキシマレーザア
ニール装置は、出射するレーザパワーの出力変動が比較
的大きい。したがって、ゲート電極3上のポリシリコン
膜6及びガラス基板2上のポリシリコン膜6の双方がと
もに良好なグレーンサイズを得るように、そのレーザパ
ワーを制御することは難しい。
【0031】そこで、一般に、このようなエキシマレー
ザアニール装置を用いてアニール処理を行う場合には、
例えば、図2に示すようなポリシリコン膜6の多結晶化
工程が終了した段階で、その最表面に形成されているポ
リシリコン膜6の結晶の状態を全数検査したり、或い
は、製品を無作為に抜き取り結晶の状態を検査したりし
て、製造した製品がこの段階で不良品であるか否かを判
断したり、また、エキシマレーザアニール装置へポリシ
リコン膜6へ与えられたエネルギー情報をフィードバッ
クしてレーザパワーの設定が行われる。
【0032】本発明の実施の形態のポリシリコン膜評価
装置は、このようなポリシリコン膜6の多結晶化工程が
終了した段階で、形成したポリシリコン膜6の評価を行
い、製造した製品がこの段階で不良品であるか否かを判
断したり、また、エキシマレーザアニール装置へ情報を
フィードバックしてレーザエネルギーの設定を行うのに
用いるものである。
【0033】ポリシリコン膜の評価原理と評価手法 (1) まず、上述したエキシマレーザアニールにより
形成されたポリシリコン膜の評価原理について説明す
る。
【0034】上述したように製造した薄膜トランジスタ
の移動度は、ポリシリコンのグレーンサイズが大きく影
響する。充分な移動度を得るためには、ポリシリコンの
グレーンサイズは、大きい方が望ましい。
【0035】ポリシリコン膜のグレーンサイズは、エキ
シマレーザアニールで与えられたエネルギーに大きく依
存する。ポリシリコン膜のグレーンサイズは、図3に示
すように、与えられたエネルギーが増大するとそれに伴
い増大するが、ある所定のエネルギー(図中Lの位置:
このときのエネルギーを許容最低エネルギーLとす
る。)以上となると変化が少なくなり、安定化する。さ
らにエネルギーを増大させていくと、グレーンサイズの
変化が大きくなり、そして、ある閾値(図中Hの位置)
を境としてポリシリコンが微結晶粒となってしまう(こ
のときのエネルギーを許容最高エネルギーHとする)。
【0036】したがって、通常、エキシマレーザアニー
ルを行う場合には、図3で示したグレーンサイズが安定
化し始めた許容最低エネルギーLから、微結晶粒となる
直前までの許容最高エネルギーHの範囲となるように、
照射するレーザパワーを制御することによって、充分な
大きさのグレーンサイズを得るようにする。そして、こ
のような範囲のエネルギーを与えるレーザパワーのレー
ザ光をアモルファスシリコン膜に照射することによっ
て、完成した薄膜トランジスタの移動度を十分大きくす
ることが可能となる。
【0037】(2) 次に、レーザパワーを最適値とし
てエキシマレーザアニールを行ったときのポリシリコン
膜の膜表面の画像と、最適値よりも少ないパワーとした
ときのポリシリコン膜の膜表面の画像と、最適値よりも
大きいパワーとしたときのポリシリコン膜の膜表面の画
像とを比較する。図4に、それぞれの場合の画像を示
す。図4(A)が最適値よりも少ないレーザパワーとし
たときのポリシリコン膜の膜表面の画像を示す図で、図
4(B)が最適値のレーザパワーとしたときのポリシリ
コン膜の膜表面の画像を示す図で、図4(C)が最適値
よりも大きいレーザパワーとしたときのポリシリコン膜
の膜表面の画像を示す図である。なお、この図4に示す
各画像は、紫外線光を用いた顕微鏡装置により撮像した
画像であるが、この顕微鏡装置についての詳細は後述す
る。
【0038】図4において、エキシマレーザアニールの
レーザの走査方向は、図中X方向となっている。なお、
アモルファスシリコン膜には、上述したように、照射面
が線状とされたレーザビームが照射され、その走査方向
は、レーザビームの照射面形状の長手方向に直交する方
向である。
【0039】ここで、エキシマレーザアニール時におけ
るレーザパワーを最適値としたときのこの図4(B)の
画像と、図4(A)及び図4(C)に示すそれ以外の画
像とを比較すると、以下のような特徴が現れている。
【0040】まず、レーザパワーを最適値としたときの
ポリシリコン膜の表面画像(図4(B))は、レーザパ
ワーが最適とされていないポリシリコン膜の表面画像
(図4(A)及び図4(C))と比較して、直線性が現
れた画像となっている。具体的には、レーザの走査方向
(図4中X方向)に対して、直線性が現れた画像となっ
ている。すなわち、レーザパワーを最適値としたときの
ポリシリコン膜の表面は、その空間構造に直線性が現れ
る規則的な形状となる特徴がある。
【0041】また、レーザパワーを最適値としたときの
ポリシリコン膜の表面画像(図4(B))は、レーザパ
ワーが最適とされていないポリシリコン膜の表面画像
(図4(A)及び図4(C))と比較して、周期性が現
れた画像となっている。具体的には、レーザの走査方向
と直交する方向(図4中Y方向)に、周期性が現れた画
像となっている。すなわち、レーザパワーを最適値とし
たときのポリシリコン膜の表面は、その空間構造に周期
性が現れる規則的な形状となる特徴がある。
【0042】したがって、本発明の実施の形態のポリシ
リコン膜の評価装置では、以上のような特徴を利用し
て、ポリシリコン膜の状態を検査する。すなわち、本発
明の実施の形態のポリシリコン膜の評価装置では、エキ
シマレーザアニールを行った後のポリシリコン膜の表面
画像を数値解析して、ポリシリコン膜の表面空間構造に
直線性が現れているか、或いは、ポリシリコン膜の表面
空間構造に周期性が現れているか、或いは、ポリシリコ
ン膜の表面空間構造に直線性及び周期性が現れているか
を評価して、ボトムゲート型TFTのポリシリコン膜の
状態を検査する。
【0043】(3) 次に、ポリシリコン膜の撮像画像
に直線性、周期性、直線性及び周期性がある場合の数値
化の手法の一例について説明する。
【0044】例えば、直線性および周期性があるポリシ
リコン膜の撮像画像を模式的に表すと、多数の直線が平
行に並び、その間隔が一定間隔となっているように表さ
れる。これに対し、直線性も周期性もないポリシリコン
膜の撮像画像を模式的に表すと、不規則な短い直線等が
不規則に現れるように表される。これらの画像から、直
線性及び周期性がどれだけあるか数値化して評価する場
合には、周期性があるであろう方向と垂直な方向に画像
を横ずらしし、横ずらしをしたときの画像の相関性を数
値に表して評価すればよい。例えば、直線性及び周期性
がある画像を横ずらしすると、ある一定の周期、つまり
ある一定の横ずらし量毎に、画像の重なり具合が多い相
関性の高い画像が現れる。それに対し、直線性も周期性
も無い画像は、横ずらしをしたとしても画像の重なりあ
る具合が多い相関性の高い画像が、一定の周期毎に現れ
ない。
【0045】以上のような画像を横ずらしをしたときの
画像の相関性を数値化するといった概念を用いることに
より、ポリシリコン膜の周期性を数値化し評価をするこ
とが可能となる。具体的にこのような手法を実現する一
つの方法としては、画像の自己相関関数を求め、この自
己相関関数のピーク値及びサイドピーク値を算出し、こ
れらの比をとる方法がある。ここで、ピーク値とは、原
点の値から原点よりy方向の2番目の極小値(デフォー
カスの値を小さくするために使用している。1番目や2
番目以降であってもよい)を引いた値をいうものとす
る。また、サイドピーク値とは、原点よりy方向の2番
目(原点を含めない)の極大値から原点よりy方向の2
番目の極小値を引いた値等をいうものとする。
【0046】なお、本発明は、直線性又は周期性のいず
れか一方のみを評価し、ポリシリコン膜の状態を判断す
ることも可能である。
【0047】また、ポリシリコン膜の撮像画像に直線
性、周期性、直線性及び周期性がある場合の数値化の手
法の他の例としては、例えば、規格化された画像を直線
性のそろった方向に、全ての画素の値を足し合わせてそ
の変調度をとる手法がある。また、規格化された画像
を、2次元フーリエ変換し、ある周波数成分の強度をと
る手法がある。また、画像(例えば、y方向に直線性を
有するであろう画像)の内の極値(極小値又は極大値)
の座標を抽出し、y方向に縦長な範囲内(x方向の中心
を極値×座標の平均値にとり、x方向の長さをx方向の
配列のピッチとする)の座標に関して、x方向の分散を
とる手法がある。また、画像(例えば、y方向に直線性
を有するであろう画像)の内の極値(極小値又は極大
値)の座標を抽出し、y方向に縦長な範囲内(x方向の
中心を極値×座標の平均値にとり、x方向の長さをx方
向の配列のピッチとする)の座標に関して、各点の上下
近傍の点との角度を取る手法がある。
【0048】ポリシリコン膜の評価装置の具体的な構成
とその処理内容 (1) 次に、以上のようなポリシリコン膜の表面空間
構造の直線性及び周期性を評価するための本発明の実施
の形態のポリシリコン膜評価装置の具体的な構成例につ
いて説明する。
【0049】本発明の実施の形態のポリシリコン膜評価
装置は、波長266nmの紫外光レーザを用いた顕微鏡
装置によってボトムゲート型TFTの製造基板(アモル
ファスシリコン膜にエキシマレーザアニールを行うこと
によってポリシリコン膜が形成された直後の状態の基
板)を撮像し、撮像した画像から形成されたポリシリコ
ン膜の状態を評価する装置である。
【0050】本発明の実施の形態のポリシリコン膜の評
価装置の構成図を図5に示す。
【0051】図5に示すポリシリコン膜評価装置20
は、可動ステージ21と、紫外線固体レーザ光源22
と、CCDカメラ23と、光ファイバプローブ24と、
ビームスプリッタ25と、対物レンズ26と、制御用コ
ンピュータ27と、画像処理用コンピュータ28とを備
えて構成される。
【0052】可動ステージ21は、被検査物となるポリ
シリコン膜が成膜された基板1を支持するためのステー
ジである。この可動ステージ21は、被検査物となる基
板1を支持するとともに、この基板1を所定の検査対象
位置へと移動させる機能も備えている。
【0053】具体的には、可動ステージ21は、Xステ
ージ、Yステージ、Zステージ、吸着プレート等を備え
て構成される。
【0054】Xステージ及びYステージは、水平方向に
移動するステージであり、XステージとYステージと
で、被検査物となる基板1を互いに直交する方向に移動
させ、検査対象となる基板1を所定の検査位置へと導く
ようにしている。Zステージは、鉛直方向に移動するス
テージであり、ステージの高さを調整するためのもので
ある。吸着プレートは、検査対象となる基板1を吸着し
て固定するためのものである。
【0055】紫外線固体レーザ光源22は、波長266
nmの紫外光レーザ光源であり、例えば、Nd:YAG
4倍波全固体レーザが用いられる。なお、この紫外線レ
ーザ光源としては、近年、波長166nm程度のものも
開発されており、このようなものを光源として用いても
良い。
【0056】CCDカメラ23は、紫外光に対して高感
度化されたカメラであり、内部に撮像素子としてCCD
イメージセンサを備え、このCCDイメージセンサによ
り基板1の表面を撮像する。このCCDカメラ23は、
本体を冷却することにより、CCDイメージセンサ等で
発生する熱雑音、読み出し雑音、回路雑音等を抑圧して
いる。
【0057】光ファイバプローブ24は、紫外線レーザ
光の導波路であり、紫外線固体レーザ光源22から出射
された紫外光レーザを、ビームスプリッタ25に導いて
いる。
【0058】ビームスプリッタ25は、紫外線固体レー
ザ光源22からの紫外線レーザ光を反射して、対物レン
ズ26を介して可動ステージ21上の基板1に照射し、
それとともに、基板1から反射された反射光を透過し
て、高感度低雑音カメラ3に照射する。すなわち、ビー
ムスプリッタ25は、紫外線固体レーザ光源22等の出
射光の光学系の光路と、CCDカメラ23への反射光の
光学系の光路とを分離するためのレーザ光分離器であ
る。
【0059】対物レンズ26は、基板1からの反射光を
拡大して検出するための光学素子である。この対物レン
ズ26は、例えば、NAが0.9で、波長266nmで
収差補正がされたものである。この対物レンズ26は、
ビームスプリッタ25と可動ステージ21との間に配置
される。
【0060】制御用コンピュータ27は、紫外線固体レ
ーザ光源22のレーザ光の点灯の制御、可動ステージ2
1の移動位置の制御、対物レンズ26の切換制御等を行
う。
【0061】画像処理用コンピュータ28は、CCDカ
メラ23に備えられるCCDイメージセンサにより撮像
した基板1の画像を取り込み、その画像を解析し、基板
1上に形成されているポリシリコン膜の状態の評価を行
う。
【0062】以上のような構成の評価装置20では、紫
外線固体レーザ光源22から出射された紫外光レーザ
が、光ファイバプローブ24、ビームスプリッタ25、
対物レンズ26を介して、基板1に照射される。基板1
に照射された紫外光レーザ光は、この基板1の表面で反
射される。その反射光は、対物レンズ26、ビームスプ
リッタ25を介して、CCDカメラ23に入射する。そ
して、CCDカメラ23は、その入射した反射光をCC
Dイメージセンサにより撮像し、撮像して得られたポリ
シリコン膜の表面画像情報を画像処理用コンピュータ2
8に供給する。
【0063】そして、この画像処理用コンピュータ28
が、以下説明するように、取り込まれたポリシリコン膜
の表面画像の情報に基づき、そのポリシリコン膜の状態
を評価する。そして、その評価結果に基づき、ポリシリ
コン膜を生成するためのエキシマレーザアニール時にお
けるレーザパワーの設定値を求めたり、また、その基板
1上に形成されたポリシリコン膜が良品であるか或いは
不良品であるかの判別を行う。
【0064】(2) 次に、上記画像処理用コンピュー
タ28のポリシリコン膜の状態の評価手順について説明
する。この画像処理用コンピュータ28は、ポリシリコ
ン膜の表面画像から自己相関を用いて周期性を数値化し
た値(以後AC値とする。)を求め、ポリシリコン膜の
表面空間構造の直線性及び周期性を評価して、ポリシリ
コン膜の状態の評価を行う。
【0065】評価の処理手順は、図6のフローチャート
に示すように、まず、ポリシリコン膜の表面の画像取り
込み処理を行う。(ステップS1)。続いて、取り込ん
だ画像から自己相関関数の計算を行う(ステップS
2)。続いて、画像座標上の(0,0)を含む整列方向
と垂直な面の切り出しを行う(ステップS3)。続い
て、切り出した面における自己相関関数のピーク値とサ
イドピーク値とを算出し、このピーク値とサイドピーク
値との比をとって、AC値を求める(ステップS4)。
続いて、このAC値に基づき、ポリシリコン膜の評価を
行う(ステップS5)。
【0066】ここで、自己相関関数は、以下の式に示す
ような関数となる。
【0067】
【数1】
【0068】この自己相関関数R(τ)は、ある関数f
(x)をτだけx方向に平行移動させたときの自己相関
を示す関数である。
【0069】このポリシリコン膜評価装置20では、以
下のようなウィンナーヒンチンの定理を用いて、ポリシ
リコン膜の表面画像の自己相関関数を求めている。な
お、ここでは、具体的に取り込んだ画像情報を“i”と
している。
【0070】 取り込み画像“i”の2次元フーリエ
変換する。 :f=fourier(i) フーリエ級数“f”を二乗してパワースペクトル
“ps”を生成する。 :ps=|f|2 パワースペクトル“ps”を逆フーリエ変換して2
次元の自己相関画像“ac”を生成する。 :ac=inversfourier(ps) 自己相関画像“ac”の絶対値をとり、自己相関関
数の実数“aca”を求める。 :aca=|ac|
【0071】このように生成された自己相関画像“ac
a”を画面上に表示すると、図7及び図8に示すような
画像となる。図7は、自己相関が高い画像、即ち、ポリ
シリコン膜の表面空間構造の周期性及び直線性が良いも
のの自己相関画像である。それに対して、図8は、自己
相関が低い画像、即ち、ポリシリコン膜の表面空間構造
の周期性及び直線性が悪いものの自己相関画像である。
【0072】また、このような評価の手順に代えて以下
のような評価を行ってもよい。
【0073】この評価の処理手順は、図9のフローチャ
ートに示すように、まず、ポリシリコン膜の表面の画像
取り込み処理を行う(ステップS11)。続いて、レー
ザビームの進行方向(直線性がある方向:x方向)と垂
直な方向(周期性がある方向:y方向)の取り込み画像
の1ライン分を切り出す(ステップS12)。続いて、
この1ラインに関して自己相関関数の計算を行う(ステ
ップS13)。続いて、必要に応じて、これらの作業を
数回繰り返し、各ラインで求められるAC値の平均化を
行う(ステップS14)。
【0074】この場合における自己相関関数は、ウィン
ナーヒンチンの定理を用いて、以下のように求められ
る。なお、ここでは、具体的に取り込んだ1ライン分の
画像情報を“l”としている。
【0075】 取り込み画像の1ライン“l”に関し
てのフーリエ変換をする。 :fl=fourier(l) フーリエ級数“fl”を二乗してパワースペクトル
“psl”を生成する。 :psl=|fl|2 パワースペクトル“psl”を逆フーリエ変換して
2次元の自己相関画像“acl”を生成する。 :acl=inversfourier(psl) 自己相関画像“acl”の絶対値をとり、自己相関
関数の実数“acal”を求める。 :acal=|acl|
【0076】このように生成された自己相関関数aca
lをグラフ上に表すと、図10及び図11に示すような
画像となる。図10は、自己相関が高い画像、即ち、ポ
リシリコン膜の表面空間構造の周期性及び直線性が良い
ものの自己相関画像である。それに対して、図11は、
自己相関が低い画像、即ち、ポリシリコン膜の表面空間
構造の周期性及び直線性が悪いものの自己相関画像であ
る。
【0077】ポリシリコン膜評価装置20は、このよう
なウィンナーヒンチンの定理を用いて計算した自己相関
画像から、さらに、整列方向(即ち、直線性を有する方
向)と垂直で、画面上の座標(0,0)を含む面を切り
出して、その切り出したときに得られる関数を求める。
ここで、画面上の座標(0,0)を含む面を切り出すの
は、このあとで、照明光量やCCDゲイン等の実験パラ
メータによって変化する自己相関関数からの値を規格化
するために行っている。
【0078】このように切り出したときに得られる関数
が、上述した自己相関関数R(τ)に対応する関数とな
る。
【0079】ポリシリコン膜評価装置20は、続いて、
この得られた関数から、極大ピーク値と、サイドピーク
値とを求める。そして、サイドピーク値に対する極大ピ
ーク値の比を求め、この値をAC値とする。
【0080】したがって、AC値は、自己相関が高い画
像、即ち、ポリシリコン膜の表面空間構造の周期性及び
直線性が良い場合は、極大ピーク値とサイドピーク値と
の差が大きくなり、その値が大きくなる。それに対し
て、自己相関が低い画像、即ち、ポリシリコン膜の表面
空間構造の周期性及び直線性が悪い場合は、極大ピーク
値とサイドピーク値との差が小さくなり、その値が小さ
くなる。
【0081】以上のように、ボトムゲート型TFT1で
は、ポリシリコン膜の表面画像を撮像して、その撮像画
像の自己相関関数を求め、ポリシリコン膜の表面空間構
造の直線性及び周期性を数値化している。
【0082】具体的に、その撮像画像の一例に対するA
C値を示すと、図12に示すようになる。
【0083】(3) 次に、上述したように演算した結
果得られるAC値と、ポリシリコン膜のグレーンサイズ
及びポリシリコン膜に与えられるエネルギーとの関係を
説明する。
【0084】AC値は、図13に示すように、エキシマ
レーザアニールによりポリシリコン膜に与えられるエネ
ルギーが、あるエネルギーEB1となったときからその値
が比例的に上昇し、あるエネルギーETでその値が最大
となる。そして、AC値は、この最大となるエネルギー
Tでピーク値を迎え、その後その値が比例的に減少
し、あるエネルギーEB2でその減少が終了し、その値が
最小値となる。このようにAC値は、与えられるエネル
ギーに対してピーク特性を有している。
【0085】このようなAC値のピーク特性を、図3で
示したポリシリコン膜のグレーンサイズの変化の特性に
重ね合わせてみると、図14に示すようになる。この図
14に示すように、AC値のピーク特性を示すグラフの
最大値が、ポリシリコン膜のグレーンサイズが適正とな
るエネルギー範囲内に入ることが分かる。さらに、AC
値が比例的に上昇を開始するエネルギーEB1が、ポリシ
リコン膜に与えてグレーンサイズが適正となる許容最低
エネルギーLよりも低くなる。また、AC値の比例的な
減少が停止して最低値となったときのエネルギーE
B2が、ポリシリコン膜の結晶粒径が微結晶化する閾値の
エネルギーである許容最大エネルギーHと一致する。
【0086】したがって、このようなピーク特性を有す
るAC値からポリシリコン膜のグレーンサイズが良好な
ものであるかどうかを評価する場合には、AC値が図1
4中太線で示した範囲の値に入っているかどうかを判断
すればよいこととなる。
【0087】(4) このような特性を有するAC値を
評価して、ポリシリコン膜が良品であるか否かの検査を
行う場合には、例えば、検査対象となる基板のAC値
が、許容最低エネルギーLを与えたときに求められるA
Lを閾値として、この閾値よりも大きければ良品であ
ると判断することにより検査が可能である。また、検査
した基板のAC値が、この閾値ACLよりも低い場合で
あっても、なんらかの特性を観察することにより、AC
値が最大となるエネルギーETよりも高いエネルギーを
与えていることが分かれば、良品であると判断が可能で
ある。
【0088】また、このような特性を有するAC値を評
価して、エキシマレーザアニール装置から出射されるレ
ーザパワーを最適に設定する場合には、例えば、エキシ
マレーザのレーザパワーを変動させながら、複数個の基
板に対してレーザアニール処理を行う。そして、各レー
ザパワーに対応させたAC値の特性図を描き、具体的に
は、図13に示すような特性図を描き、この特性図から
最適なレーザパワーを求めればよい。
【0089】(5) ところで、上述したようにボトム
ゲート型TFTでは、ゲート電極3がポリシリコン膜6
の下層に位置しているので、レーザアニールを行った場
合におけるエネルギーの拡散性が、ガラス基板2上(ソ
ース/ドレイン領域上)のポリシリコン膜6よりも、ゲ
ート電極3上のポリシリコン膜6の方が高くなる。その
ため、エキシマレーザアニール装置から与えられるレー
ザパワーが同一であっても、ゲート電極3上のポリシリ
コン膜6と、ガラス基板2上(ソース/ドレイン領域
上)のポリシリコン膜6とで、与えられるエネルギーが
異なることとなり、その影響からグレーンサイズが双方
で異なってしまう。
【0090】一般に、エキシマレーザアニール装置によ
りレーザアニールを行った場合、ゲート電極上に位置す
るポリシリコン膜と、ガラス基板上(ソース/ドレイン
領域上)に位置するポリシリコン膜とで、レーザパワー
を変化させるような制御をすることはできず、同一のパ
ワー設定で、一律にエキシマレーザアニールを行うこと
となる。
【0091】そのため、ボトムゲート型TFTでは、エ
キシマレーザのレーザパワーに対するAC値の特性は、
図15に示すようになり、ガラス基板上(ソース/ドレ
イン領域上)と、ゲート電極上とで、そのピーク値が異
なる位置となってしまう。具体的には、ガラス基板上
(ソース/ドレイン領域上)に位置するポリシリコン膜
のAC値の方が、ゲート電極上に位置するポリシリコン
膜よりも低いレーザパワーでピーク値を迎えることとな
る。
【0092】したがって、AC値を評価して、ポリシリ
コン膜が良品であるか否かの検査を行う場合、並びに、
AC値を評価してエキシマレーザアニール装置から出射
されるレーザパワーを最適に設定する場合には、この両
者(ガラス基板上及びゲート電極上)のポリシリコン膜
が良好となるような値とする必要がある。
【0093】続いて、ボトムゲート型TFTのポリシリ
コン膜について、エキシマレーザのレーザパワーに対す
るAC値の具体的な実験データの一例を図16に示す。
この図16に示すように、AC値は、ゲート電極上とガ
ラス基板上とで異なるピーク値となる特性となる。例え
ば、この図16で示した特性図上では、エキシマレーザ
アニールでのレーザパワーを380mJで設定すること
が最適であることが分かる。
【0094】(6) 以上のように、ボトムゲート型T
FTに形成されたポリシリコン膜を評価する場合に、ポ
リシリコン膜表面の空間構造の直線性及び/又は周期性
を評価することにより、被破壊で容易にポリシリコンの
検査をすることができ、検査工程を製造工程に組み込む
ことが可能となる。また、この直線性及び/又は周期性
を数値化するので、目視検査等によらず数値演算が可能
となる。さらに、数値化を行って評価を行うので、その
ため自動検査が可能となり、また、高い精度で客観的な
検査を行うことができる。また、検査結果をアニール処
理工程にフィードバックして、製造する薄膜トランジス
タの歩留まりを高くすることができる。なお、以上ポリ
シリコン膜を撮像する装置として、波長266nmの紫
外光レーザを用いた顕微鏡装置を適用していたが、ポリ
シリコン膜の表面空間構造の直線性及び/又は周期性を
評価するための元画像を撮像する装置は、このような装
置に限られない。例えば、SEMにより観察した画像に
基づいて、ポリシリコン膜の表面空間構造の直線性及び
/周期性を評価しても良い。例えば、図17に示すよう
に、紫外光レーザを用いた顕微鏡装置(DUV)で撮像
した画像に基づきAC値を求めた場合の特性と、SEM
で撮像した画像に基づきAC値を求めた場合の特性とを
比較すると、SEMの方がより精彩な画像となるため相
対的にAC値が低くなるものの、その特性を示す曲線は
ほぼ同一となることが分かる。
【0095】また、直線性及び/周期性を数値化する手
法として自己相関関数を用いた例を詳細に説明したが、
数値化の手法もこの自己相関関数を用いた例に限られな
い。
【0096】ボトムゲート型TFTの製造プロセスにお
ける具体的な適用例 つぎに、ボトムゲート型TFTの製造プロセスに上記ポ
リシリコン膜評価装置20を適用した具体的な適用例に
ついて説明する。
【0097】まず、図18に示すような、ボトムゲート
型TFTのポリシリコン膜の撮像画像から得られたAC
値を評価して、その評価結果をエキシマレーザアニール
装置にフィードバックし、このエキシマレーザアニール
装置30から出射されるレーザパワーを最適に設定する
適用例(EQC:Equipment Quality Control)につい
て説明する。
【0098】エキシマレーザアニール装置は、上述した
ようにレーザパワーの設定値に対して、実際のレーザパ
ワーの出力値の変動が比較的に大きい。出力されるレー
ザパワーは、ガウス分布的な特性を示しばらつきが生
じ、所定のパワー設定値に対してある程度のばらつきが
生じる。これに対して、ボトムゲート型TFTの場合、
ポリシリコン膜に与えられるエネルギーの製造マージン
(この範囲より外のエネルギーが与えられた場合には不
良品となるエネルギー範囲)は、そのばらつきに対して
相対的に大きな値となる。
【0099】したがって、図19に示すように、ポリシ
リコン膜の製造マージンの中心位置がレーザパワーの設
定値の最適値となり、この最適値にレーザパワーが設定
してあれば、レーザパワーが変動したとしてもポリシリ
コン膜に与えられるエネルギーは製造マージン内に入る
こととなり、高い歩留まりを得ることができる。しかし
ながら、図20に示すように、レーザパワーの設定値
が、製造マージンの最適値に設定されていない場合に
は、レーザパワーが変動すると、ポリシリコン膜に与え
られるエネルギーが製造マージンから外れる場合が多
く、歩留まりが低くなってしまう。
【0100】そのため、本適用例は、ボトムゲート型T
FTのAC値のピーク特性を利用して、以下のように、
エキシマレーザアニール装置のレーザパワーを最適値に
設定する。
【0101】まず、本適用例では、ポリシリコン膜を形
成した複数枚の基板を製造する。このとき、各基板毎に
エキシマレーザアニール装置のレーザパワーの設定を変
化させ、それぞれの基板についてゲート電極上及びガラ
ス基板上のAC値を求める。
【0102】すると、図21や図22に示すような、A
C値のピーク曲線をグラフ上に描くことができる。
【0103】このようなAC値のピーク曲線を描くと、
ゲート電極上とガラス基板上ともに良好なグレーンサイ
ズを得られるレーザパワーの許容範囲(ポリシリコン膜
の製造マージン)を求めることができる。具体的には、
製造マージンの下位限界のレーザパワーは、ゲート電極
上のポリシリコン膜に与えられるエネルギーの最低許容
エネルギー(L)に対応したレーザパワー、具体的に
は、図21及び図22に示したゲート電極上のAC値の
太線で描いた部分の左端のレーザパワー(MO(L))
となる。また、製造マージンの上位限界のレーザパワー
は、ガラス基板上のポリシリコン膜に与えられるエネル
ギーの最高許容エネルギー(H)に対応したレーザパワ
ー、具体的には、図21及び図22に示したガラス基板
上のAC値の太線で描いた部分の右端のレーザパワー
(G(H))となる。
【0104】そして、このように求めた製造マージンの
中間値を求め、この中間値におけるレーザパワーを最適
値として設定する。
【0105】以上のようにAC値を求めて、製造マージ
ンを求め、この製造マージンを最適値として設定するこ
とによって、ボトムゲート型TFTの歩留まりを高くす
ることができる。
【0106】つぎに、図23に示すような、エキシマレ
ーザアニール装置30により製造されたボトムゲート型
TFTのポリシリコン膜の撮像画像から得られたAC値
を評価して、その評価結果をポリシリコン膜の良否判断
に適用する適用例(IPQC:In Process Quality Con
trol)について説明する。
【0107】エキシマレーザアニール装置は、上述した
ようにレーザパワーの設定値に対して、実際のレーザパ
ワーの出力値の変動が比較的に大きい。したがって、ポ
リシリコン膜評価装置20は、その良否判断を全数又は
全数同等に対して行い、このエキシマレーザアニール工
程での不良を後段の工程に送らないようにする。
【0108】具体的には、ポリシリコン膜評価装置20
は、その良否判断を以下のように行う。
【0109】まず、ボトムゲート型TFTの場合、良品
となる範囲は、ゲート電極上のポリシリコン膜に与えら
れるエネルギーの最低許容エネルギー(L)から、ガラ
ス基板上のポリシリコン膜に与えられるエネルギーの最
高許容エネルギー(H)に対応したレーザパワーまで
で、レーザアニールを行った場合である。具体的には、
図24に示すゲート電極上のAC値の太線で描いた部分
の左端のレーザパワーから、ガラス基板上のAC値の太
線で描いた部分の右端のレーザパワーである。すなわ
ち、図24に示す、の範囲に入るレーザパワーでレ
ーザアニールを行った場合には、そのポリシリコン膜は
良品となる。
【0110】そこで、ポリシリコン膜評価装置20は、
まず、ゲート電極上のポリシリコン膜のAC値を求め
る。続いて、このAC値が、ポリシリコン膜に許容最低
エネルギーLを与えたときに求められる閾値ACL(M
o)より大きいか否かを判断する。ここで、AC値が、
閾値ACL(Mo)より大きければ、図24に示すの
範囲に入っており、そのポリシリコン膜が良品であると
判断する。
【0111】AC値が閾値ACLより小さければ、続い
て、次の判断をする。ここで、ガラス基板上のポリシリ
コン膜に与えられるエネルギーの最高許容エネルギー
(H)に対応したレーザパワーにより、ゲート電極上の
ポリシリコン膜をレーザアニールをしたときの自己相関
値を、閾値ACBとする。このときに、ゲート電極上の
ポリシリコン膜のAC値が閾値ACL〜閾値ACBの範囲
にあり、且つ、ガラス基板上のポリシリコン膜のAC値
が閾値ACBより低くなっているか否かを判断する。こ
の条件を満足する場合には、図24に示すの範囲に入
っており、そのポリシリコン膜が良品であると判断し、
この条件を満足しない場合には、図24に示す、、
の範囲に入っており、ポリシリコン膜は不良品である
と判断する。
【0112】以上のように、ゲート電極上及びガラス基
板上のポリシリコン膜のAC値を求め、ゲート電極上と
ガラス基板上のポリシリコン膜の自己相関値の特性の違
いを利用して、ポリシリコン膜が良品であるか否かを判
断することにより、レーザアニール処理工程以後の後段
の処理を軽減することができる。
【0113】例えば、図25(A)、図25(B)に示
すように、1つのガラス基板上に複数のLCDが形成さ
れる場合にも、全てのLCDに対して検査を行うことに
より、部分的に不良が発生した場合でも、その不良位置
を判断することができ、後段の処理を軽減することがで
きる。
【0114】
【発明の効果】本発明にかかる薄膜トランジスタ製造方
法では、アモルファスシリコン膜をレーザアニール処理
することにより形成されたポリシリコン膜の膜表面の空
間構造の直線性及び/又は周期性を評価して、ポリシリ
コン膜に与えられるレーザパワーの製造マージンを求
め、この製造マージンに基づきレーザアニール装置から
出射されるレーザのパワーを設定する。このことによ
り、本発明では、パワー変動が生じるレーザアニール装
置のレーザパワーを、最適に設定することができる。そ
のため、薄膜トランジスタの歩留まりを高くすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボトムゲート型TFTの模式的な断面構成を説
明する図である。
【図2】ポリシリコン膜を形成したのちのボトムゲート
型TFTの断面構造を説明するための図である。
【図3】ポリシリコン膜のグレーンサイズと、エキシマ
レーザアニールで与えられるエネルギーとの関係を説明
するための図である。
【図4】レーザパワーを最適値としてエキシマレーザア
ニールを行ったときのポリシリコン膜の膜表面の画像
と、最適値よりも少ないパワーとしたときのポリシリコ
ン膜の膜表面の画像と、最適値よりも大きいパワーとし
たときのポリシリコン膜の膜表面の画像とを説明するた
めの図である。
【図5】本発明の実施の形態のポリシリコン膜の評価装
置の構成図である。
【図6】ポリシリコン膜の評価手順を説明するためのフ
ローチャートである。
【図7】周期性が高い場合の自己相関画像を説明するた
めの図である。
【図8】周期性が低い場合の自己相関画像を説明するた
めの図である。
【図9】ポリシリコン膜の他の評価手順を説明するため
のフローチャートである。
【図10】上記他の評価手順で評価した場合の周期性が
高い場合の自己相関画像を説明するための図である。
【図11】上記他の評価手順で評価した場合の周期性が
低い場合の自己相関画像を説明するための図である。
【図12】具体的な撮像画像に対する求められたAC値
の特性を説明する図である。
【図13】ポリシリコン膜に与えられるエネルギーに対
する自己相関値の特性を説明するための図である。
【図14】ポリシリコン膜に与えられるエネルギーに対
するAC値及びグレーンサイズの特性を説明するための
図である。
【図15】ボトムゲート型TFTにおけるエキシマレー
ザのレーザパワーに対するAC値の特性を説明するため
の図である。
【図16】ボトムゲート型TFTのポリシリコン膜につ
いて、エキシマレーザのレーザパワーに対するAC値の
具体的な実験データの一例を説明するための図である。
【図17】紫外光レーザを用いた顕微鏡装置(DUV)
で撮像した画像に基づきAC値を求めた場合の特性と、
SEMで撮像した画像に基づきAC値を求めた場合の特
性とを比較して説明するための図である。
【図18】ボトムゲート型TFTの製造プロセスにポリ
シリコン膜評価装置を適用した具体的な適用例(EQ
C)の構成を説明するための図である。
【図19】ポリシリコン膜に与えられるエネルギーの製
造マージンと、エキシマレーザパワーの変動との関係を
説明するための図である(最適にレーザパワーが設定さ
れている場合)。
【図20】ポリシリコン膜に与えられるエネルギーの製
造マージンと、エキシマレーザパワーの変動との関係を
説明するための図である(最適にレーザパワーが設定さ
れていない場合)。
【図21】ボトムゲート型TFTの製造マージンとレー
ザパワーとの関係の一例を示し、この一例からレーザパ
ワーの最適値を求めるための方法を説明するための図で
ある。
【図22】ボトムゲート型TFTの製造マージンとレー
ザパワーとの関係の他の一例を示し、この他の一例から
レーザパワーの最適値を求めるための方法を説明するた
めの図である。
【図23】ボトムゲート型TFTの製造プロセスにポリ
シリコン膜評価装置を適用した他の具体的な適用例(I
PQC)の構成を説明するための図である。
【図24】ボトムゲート型TFTのAC値からポリシリ
コン膜の良否判定をする方法を説明するための図であ
る。
【図25】ガラス基板上に形成された複数のLCDに対
して上記良否判断をしたときの判断結果の一例を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 ボトムゲート型TFT、ガラス基板、3 ゲート電
極、4 第1のゲート絶縁膜、5 第2のゲート絶縁
膜、6 ポリシリコン膜、20 ポリシリコン膜評価装
置、30 エキシマレーザアニール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/268 (72)発明者 田口 歩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 田附 幸一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 梅津 暢彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 久保田 重夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 阿部 哲夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 大島 朗文 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 服部 正 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 高徳 真人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 菅野 幸保 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H092 GA59 JA26 JA29 JA36 JA38 JA42 JA44 JA46 JA47 JB13 JB23 JB27 JB32 JB33 JB36 JB38 JB42 JB51 JB57 JB63 JB69 KA04 KA07 KA12 KA16 KA18 MA05 MA08 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA22 MA27 MA30 MA32 MA35 MA37 MA41 NA22 NA25 NA27 PA06 5F052 AA01 BA02 BA07 BB07 CA07 DA02 DB02 EA16 5F110 AA24 AA26 BB01 CC08 DD02 EE04 FF02 FF03 FF09 GG02 GG13 GG25 GG47 HL03 HL04 HL11 NN04 NN14 NN23 NN24 PP03 PP05 PP06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エキシマレーザアニール装置によりアモ
    ルファスシリコン膜に対してレーザアニール処理するこ
    とによってチャネル層となるポリシリコン膜を生成する
    ポリシリコン膜生成工程を有し、薄膜トランジスタを製
    造する薄膜トランジスタ製造方法において、 基板上にゲート電極を形成し、 上記ゲート電極を形成した基板上にアモルファスシリコ
    ン膜を成膜し、 複数基板上或いは1つの基板上の複数箇所の上記アモル
    ファスシリコン膜に対して、レーザパワーを変化させて
    レーザアニール処理を行ってポリシリコン膜を形成し、 基板に対してゲート電極上に形成された上記ポリシリコ
    ン膜表面の空間構造の直線性及び/又は周期性を評価
    し、 基板に対してゲート電極上以外の場所に形成された上記
    ポリシリコン膜表面の空間構造の直線性及び/又は周期
    性を評価し、 上記ゲート電極上に形成された上記ポリシリコン膜表面
    の空間構造の直線性及び/又は周期性、並びに、上記ゲ
    ート電極上以外の場所に形成された上記ポリシリコン膜
    表面の直線性及び/又は周期性に基づき、レーザアニー
    ル処理におけるポリシリコン膜の製造マージンを算出
    し、 上記製造マージンに基づき上記エキシマレーザアニール
    装置のレーザパワーを設定することを特徴とする薄膜ト
    ランジスタ製造方法。
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JPH10300662A (ja) * 1997-02-28 1998-11-13 Sanyo Electric Co Ltd 半導体膜の評価方法、評価装置及び形成方法

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