JP2001196294A - 半導体装置の露光処理方法 - Google Patents

半導体装置の露光処理方法

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JP2001196294A
JP2001196294A JP2000006550A JP2000006550A JP2001196294A JP 2001196294 A JP2001196294 A JP 2001196294A JP 2000006550 A JP2000006550 A JP 2000006550A JP 2000006550 A JP2000006550 A JP 2000006550A JP 2001196294 A JP2001196294 A JP 2001196294A
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Yoshikatsu Tomimatsu
喜克 富松
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Mitsubishi Electric Corp
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70491Information management, e.g. software; Active and passive control, e.g. details of controlling exposure processes or exposure tool monitoring processes
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光処理する時点において、露光装置の補正
値が前回算出された後、所定時間経過した(陳腐化し
た)かどうかを判定して、陳腐化した場合に、更新され
た補正値を用いて露光処理する方法を提供する。 【解決手段】 第1ロットから抽出された第1ロットサ
ンプルを先行処理して、露光装置の第1補正値を算出す
るステップと、第1補正値を算出してから、第mロット
(mは2以上の自然数)を処理するまでの時間(Tm
を算出するステップと、時間(Tm)が所定時間(Ts
を超えない場合は、第1補正値に基づいて第mロットを
処理し、超える場合は、第mロットから第mロットサン
プルを抽出して保管すると共に、先行処理された第1ロ
ットサンプルを再生して再度先行処理することにより得
られた第m補正値に基づいて第mロットを処理するステ
ップと、を有する。これにより、第1補正値が陳腐化し
た場合に補正値を更新して、適正な補正値で露光処理す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハの複数個の
ロットを、先行処理により算出された露光装置の補正値
に基づいて露光処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体からなるウエハ上に、該ウエハを
露光し現像することにより所望の電気回路を有するデバ
イスを形成する製造工程において、近年、デバイスの高
集積化に伴い、極めて精緻な加工精度が求められてい
る。とりわけ、露光装置を用いてウエハを反復的に露光
処理する場合、デバイス上の既存のパターンと整合性よ
く位置合わせして露光処理することがデバイスの加工精
度を左右する鍵となっている。このため、各露光処理工
程におけるパターン重ね合わせ精度を常に適正な状態に
維持管理しておくことが求められている。
【0003】露光装置は、フォーカス系およびステージ
系などの数多くの構成部品からなる高度に組織化された
システムである。したがって、露光装置のパターン重ね
合わせ精度を適正に制御するために、例えばステージと
光源との間の距離が焦点距離となるように調整したり、
ステージの水平方向のステップ移動距離がデバイス間ピ
ッチとなるように制御する必要がある。すなわち、各構
成部品は、パターン重ね合わせ精度を決める調整可能な
パラメータを有する。このパラメータを適正値に常に調
整(補正)することにより、デバイスの加工精度を高く
維持することができる。そして、パラメータを補正する
手法として、例えば、いくつかのサンプルデバイスを事
前に露光処理して得たデバイスを評価しパラメータの適
正値を見出し(以下、これをデバイスの「先行処理」と
いう)、その結果に基づいて実際の製品デバイスを露光
処理する手法が広く用いられている。
【0004】上述の通り、露光装置は多くの構成部品か
らなる組織化されたシステムであるので、構成部品のパ
ターン重ね合わせ精度を決める各パラメータの適正値は
互いに依存している。しかも、この適正値は、例えばデ
バイスにより異なるアライメントマークの高さやステッ
プピッチなどのデバイスの形状および寸法にも依存して
いる。したがって、上述のように、該パラメータの適正
値を見出すために先行処理されるサンプルデバイスは実
際の製品デバイスと同じ品種であることが望ましい。
【0005】また、同品種サンプルデバイスを事前に露
光処理して得られた適正値に各パラメータを調整した場
合であっても、例えば、露光装置を稼動する間の振動や
構成部品が有する弾性復元力により、時間が経過するに
つれ、パラメータは適正値から逸脱(変動)する。した
がって、各構成部品のパラメータが適正値から変動した
量だけ、適宜、補正する必要がある。
【0006】ここで、図5および図6を参照して、従来
の露光処理方法について説明する。最も単純な露光処理
方法は、図5に示すように、ステップ101で、1ロッ
トに対して任意の1枚のウエハを抽出して先行処理する
ことにより、露光装置の各パラメータの適正値に対して
変動量だけ調整すべき補正値(以下、単に「補正値」と
いう。)を算出する。ステップ102で、この補正値に
基づいてロットを露光処理する。ステップ103で、先
行処理したウエハを廃棄するか、または先行処理を行う
前の状態に戻す処理(以下、「再生処理」という。)を
行う。生産歩留まりを高く維持するためには、再生処理
を行うことが望ましい。ただし、再生処理したウエハを
元のロットに戻す場合、再生処理が完了するまでの間
(例えば、約6時間ないし12時間)、ロット内の他の
ウエハの露光処理を待機する必要があり、余分な時間を
要する。また、再生処理したウエハを元のロットに戻さ
ず、予定された一連の露光処理工程から脱落させて(以
下、このウエハを「脱落ウエハ」という。)、脱落ウエ
ハだけを蓄積して別の1生産ロットとして露光処理する
方法が提案されているが、この方法によれば、先行処理
回数が多くなればなるほど脱落ウエハ数も多くなり、ひ
いては必要な露光処理回数も増えて生産能力に悪影響を
及ぼすので好ましくない。ステップ104で、露光処理
したロットに対して抜取検査を行って、露光処理が完了
する。
【0007】これを改良した露光処理方法として、図5
に示すように、最も最初に生産される第1ロットに対し
てのみ上記のように露光処理し、第2ロット以降につい
ては、抽出されたウエハを先行処理して補正値を算出す
るのではなく、ステップ111で、前回ロットの露光処
理を評価して得られた補正値を確認する。ステップ11
2で、この前回ロットによる補正値に基づいて露光処理
を行う。そして露光処理後は、ステップ113で次回ロ
ットのために補正値を算出する。換言すると、ステップ
111ないしステップ113により、露光処理して評価
した補正値を常に次回ロットの露出処理にフィードバッ
クする。すると、順次、露光処理される毎(ロット毎)
に補正値が適正に更新され、しかも再生ウエハを待つ必
要もなく、脱落ウエハが生じることもない。これは、特
に、生産数量(ロット数)の多い品種(例えば、DRA
M)に関して、頻繁に露光処理される(頻繁に補正値が
更新される)ので好適である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
露光処理方法を生産数量のあまり多くない品種(例え
ば、ASIC)について用いると、補正値を適正に更新
した後、次回ロットの露光処理するまでに、例えば数週
間経過して、補正値が陳腐化してしまい、パターン重ね
合わせ精度が劣悪になるという問題が生じる。上述の通
り、露光装置のパターン重ね合わせ精度を決めるパラメ
ータは経時的に変動し、評価した補正値は所定の保障可
能時間(例えば24時間)が経過すると陳腐化するの
で、あらためて補正値を再評価(更新)する必要があ
る。
【0009】そこで本発明は、これまで説明したような
課題を解決しようとしてなされたもので、その目的は、
ロットが露光処理される時点において、露光装置の補正
値が前回算出された後、所定時間経過したか(補正値が
陳腐化したか)どうかを判定して、陳腐化した場合に、
更新された補正値を用いて露光処理する方法を提供する
ことにある。本発明のさらなる目的は、上記所定時間を
任意に選択することにより、露光装置のパターン重ね合
わせ精度を自在に設定することができる露光処理方法を
提供することにある。本発明の別のさらなる目的は、再
生処理が完了するまでの間、ロット全体の露光処理を待
機する不要な時間を省略することができる露光処理方法
を提供することにある。本発明の別のさらなる目的は、
脱落ウエハを生じることなく、生産歩留まりの高い露光
処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る、ウエハの複数個のロットを、先行処理により算
出された露光装置の補正値に基づいて露光処理する方法
によれば、a)第1ロットから抽出された第1ロットサ
ンプルを先行処理して、露光装置の第1補正値を算出す
るステップと、b)第1補正値を算出してから、第mロ
ット(mは2以上の自然数)を処理するまでの時間(T
m)を算出するステップと、c−1)時間(Tm)が所定
時間(Ts)を超えない場合は、第1補正値に基づいて
第mロットを処理し、c−2)時間(Tm)が所定時間
(Ts)を超える場合は、第mロットから第mロットサ
ンプルを抽出して保管すると共に、先行処理された第1
ロットサンプルを再生して再度先行処理することにより
得られた第m補正値に基づいて第mロットを処理するス
テップと、を有する。これにより、第1補正値が陳腐化
した場合に補正値を再評価(更新)して、適正な補正値
で露光処理することができる。また、所定時間(Ts
を任意に選択することにより、所望の重ね合わせ精度で
露光処理することができる。
【0011】また請求項2に記載の本発明に係る露光処
理方法において、時間(Tm)が所定時間(Ts)を超え
る場合は、第m補正値を算出した後、所定時間(Ts
内に第mロットを露光処理する。上述のように、所定時
間(Ts)として、例えば補正値が陳腐化しないことを
保障できる最長時間に設定すると、陳腐化していない第
m補正値で第mロットを露光処理することができる。ま
た、所定時間(Ts)として、より高い補正値精度を保
障できる時間(保障可能最長時間よりも短い)を設定す
ると、任意の補正値精度で露光処理することができる。
【0012】さらに請求項3に記載の本発明に係る露光
処理方法において、時間(Tm)が所定時間(Ts)を超
える場合は、第1ロットサンプルを再度再生して、第m
ロットの一部として組み入れる。こうして、先行処理さ
れるウエハを脱落させることなく生産歩留まりを上げる
ことができる。
【0013】さらに請求項4に記載の本発明に係る露光
処理方法において、第mロットの一部として組み入れた
第1ロットサンプルのうち少なくとも1枚は抜き取って
検査する。こうして、通常工程のウエハのみならず、特
別の処理工程を経たウエハに対する品質も確認して保証
することができる。
【0014】さらに請求項5に記載の本発明に係る露光
処理方法において、d)第m補正値を算出してから、第
nロット(nは3以上の自然数)を処理するまでの時間
(T n)を算出するステップと、e−1)時間(Tn)が
所定時間(Ts)を超えない場合は、第m補正値に基づ
いて第nロットを処理し、e−2)時間(Tn)が所定
時間(Ts)を超える場合は、第nロットから第nロッ
トサンプルを抽出して保管すると共に、第mロットサン
プルを先行処理して得られた第n補正値に基づいて第n
ロットを処理するステップと、を有する。これにより、
第m補正値が陳腐化した場合に補正値を再評価(更新)
して、適正な補正値で露光処理することができる。ま
た、所定時間(Ts)を任意に選択することにより、所
望の重ね合わせ精度で露光処理することができる。
【0015】さらに請求項6に記載の本発明に係る露光
処理方法において、時間(Tn)が所定時間(Ts)を超
える場合は、第n補正値を算出した後、所定時間
(Ts)内に第nロットを処理する。上述のように、所
定時間(Ts)として、例えば補正値が陳腐化しないこ
とを保障できる最長時間に設定すると、陳腐化していな
い第n補正値で第nロットを露光処理することができ
る。また、所定時間(Ts)として、より高い補正値精
度を保障できる時間(保障可能最長時間よりも短い)を
設定すると、任意の補正値精度で露光処理することがで
きる。
【0016】さらに請求項7に記載の本発明に係る露光
処理方法において、時間(Tn)が所定時間(Ts)を超
える場合は、第mロットサンプルを再生して、第nロッ
トの一部として組み入れる。こうして、先行処理される
ウエハを脱落させることなく生産歩留まりを上げること
ができる。
【0017】さらに請求項8に記載の本発明に係る露光
処理方法において、第nロットの一部として組み入れた
第mロットサンプルのうち少なくとも1枚は抜き取って
検査する。こうして、通常工程のウエハのみならず、特
別の処理工程を経たウエハに対する品質も確認して保証
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図4を参照し
て、本発明に係る露光処理方法の実施の形態を説明す
る。図1は、概略、露光処理工程の管理システムを示す
ブロック図で、この管理システムは生産スケジュール管
理用ホストコンピュータ1を有する。またホストコンピ
ュータ1は、例えばLANなどを介してディスプレイ付
き端末2および後述する各露光処理工程3、4、5と通
信可能に接続されている。各露光処理工程3、4、5の
進捗状況に関する情報がホストコンピュータ1に蓄積さ
れ、オペレータは端末2を操作してこの情報を照会し、
効率のよい生産スケジュールを立てることができる。し
たがって、オペレータは端末2のディスプレイを通じて
ホストコンピュータ1に蓄積された各工程3、4、5の
露光処理完了時刻を含む進捗状況を随時モニタすること
ができる。
【0019】生産ロットは、通常、新規の品種として最
初に生産される初期ロットと通常ロットに分けられる
が、以下の説明を分かりやすくするために、第1ロット
と、それ以降に順次生産される第mロットと第nロット
と(m>n、mは2以上の自然数、nは3以上の自然
数)に分けて説明する。
【0020】(1)第1ロット 図2を参照して第1ロットの露光処理工程を説明する。
まず、ステップ11において、第1ロットから任意の3
枚のウエハを第1ロットサンプル(パイロットウエハ)
として抽出する。ステップ12において、この第1ロッ
トサンプルを露光処理し、露光装置の第1補正値を算出
する。ステップ13で第1補正値を算出した時刻(t=
1)がホストコンピュータ1に記録される。ステップ
12で求めた第1補正値に基づいて露光装置を調整し、
先行処理された第1ロットサンプル以外の第1ロットの
ウエハをステップ14で露光処理する。第1ロットサン
プルは、ステップ15においては再生されないまま保管
されるので、第1ロットは、第1ロットサンプルが再生
処理されるのを待つ必要がなく、滞りなく露光処理され
る。露光処理された第1ロットは、ステップ16で通常
の抜取検査が行われて第1ロットの露光処理が完了す
る。
【0021】(2)第mロット 図3を参照して第mロットの露光処理工程を説明する。
まず、ステップ21において、オペレータは、端末2を
介してホストコンピュータ1を照会して、第mロットの
露光処理開始予定時刻(t=tm*、後述する実際の露光
処理時刻と区別するために*印を付す)を推定する。ま
た、オペレータはステップ21で、第1補正値を算出し
た時刻(t=t1)からこの予定時刻(t=tm*)まで
の時間Tmを求める(Tm=tm*−t1:以下、補正値の
第mロットに対する「寿命時間」という)。
【0022】上述のように、パラメータの補正値は寿命
時間Tmが長いほど陳腐化する。そこで、補正値を算出
してから陳腐化しないことを保障できる最長時間(以
下、保障可能最長時間という)を定義すると、ステップ
22において、上述の寿命時間Tmが「保障可能最長時
間」(例えば、24時間)を超えたとき、補正値が陳腐
化したと判断することができる。さらに、より高い補正
値精度が要求される場合に「適正更新時間」(保障可能
時間よりも短い)を定義し、同様に、上述の寿命時間T
mが適正更新時間(例えば12時間)を超えたとき補正
値が陳腐化したと判断してもよい。いずれにしても、寿
命時間Tmと比較すべき所定時間Tsを任意に選択するこ
とにより、補正値精度を自在に選択することができる。
陳腐化した補正値はステップ26以下に示すように更新
される。
【0023】ステップ22で第1補正値が陳腐化してい
ないと判断された場合(Tm≦Ts:NOの場合)、ステ
ップ23で第1補正値に基づいて第mロットを露光処理
する。次に、ステップ24で第1ロットと同様に通常の
抜取検査が行われて第mロットの露光処理が完了する。
【0024】一方、ステップ22で第1補正値が陳腐化
していると判断された場合(Tm>Ts:YESの場
合)、ステップ25で第mロットのウエハから任意の3
枚のウエハを第mロットサンプルとして抽出する。この
サンプルは後述するように、将来生産されるロットの補
正値を得るために保管される。
【0025】なお、保障可能時間などの所定時間Ts
よび再生に要する時間Trが各々、例えば、24時間お
よび12時間と一定時間であるので、式Ts=2×Tr
成立すると推定して、ステップ22で、Tm>2×Tr
成立する場合に第1補正値が陳腐化していると判断して
もよい。さらに、所定時間Tsおよび再生に要する時間
rについて、一般に式Ts=k×Trを満足するような
係数k(例えば、4)を事前に算出しておき、ステップ
22で、Tm>k×Trが成立する場合に第1補正値が陳
腐化していると判断してもよい。
【0026】次にステップ26で、陳腐化した第1補正
値を第m補正値に更新する。具体的には、ステップ15
で上述した第1ロットサンプルを、再生処理し再度先行
処理することにより、第mロットのための第m補正値を
算出する。ただし、第mロットの露光処理開始予定時刻
(t=tm*)において、第m補正値がすでに陳腐化して
いるというようなことが起こらないように、予定時刻
(t=tm*)のできるだけ直前に第m補正値の算出が完
了するように、予定時刻(t=tm*)から逆算して第1
ロットサンプルの再生処理および再度先行処理を開始す
る必要がある。なお、再生処理に要する時間Trは、一
般に、保障可能時間よりも短い(例えば、約6時間ない
し12時間)ので、ステップ22で第1補正値が陳腐化
していると判断された後、速やかに第1ロットサンプル
の再生処理および再先行処理を開始すれば、滞りなく第
mロットの露光処理を行うことができる。
【0027】ステップ27において、第mロット補正値
を算出するために再先行処理した第1ロットサンプル
を、再度再生して第mロットの一部として組み入れる。
ステップ28で、第m補正値に基づいて第mロットを露
光処理する。ステップ29で、実際に第mロットを露光
処理した時刻(t=tm)をホストコンピュータ1に記
録する。
【0028】露光処理後、ステップ30で第mロットの
抜取検査を行う。このとき通常の抜取検査ならば任意の
ウエハを数枚抜き取って検査を行うが、第1ロットサン
プルであったウエハのうち少なくとも1枚は抜き取って
検査を行う。このように、通常工程のウエハのみなら
ず、特別の処理工程を経たウエハに対する品質も確認し
て保証することができる。以上により、第mロットの露
光処理が完了する。
【0029】(3)第nロット 図4を参照して第nロットの露光処理工程を説明する。
まずステップ41において、オペレータは、端末2を介
してホストコンピュータ1を照会して、第nロットの露
光処理開始予定時刻(t=tn*)を推定する。またオペ
レータは、ステップ41で、第m補正値を算出した時刻
(t=tm)からこの予定時刻(t=tn *)までの時
間、すなわち第nロットに対する第m補正値の寿命時間
nを求める(Tn=tn*−tm)。
【0030】第mロットの場合と同様、ステップ42で
第m補正値が陳腐化していないと判断された場合(Tn
≦Ts:NOの場合)、ステップ43で第m補正値に基
づいて第nロットを露光処理する。ステップ44で、通
常の抜取検査が行われて第mロットの露光処理が完了す
る。
【0031】一方、ステップ42で第m補正値が陳腐化
していると判断された場合(Tn>Ts:YESの場
合)、ステップ45で第mロットのウエハから任意の3
枚のウエハを第nロットサンプルとして抽出する。
【0032】また、第mロットの場合と同様に、保障可
能時間などの所定時間Tsおよび再生に要する時間Tr
各々、例えば、24時間および12時間と一定時間であ
るので、式Ts=2×Trが成立すると推定して、ステッ
プ42で、Tn>2×Trが成立する場合に第m補正値が
陳腐化していると判断してもよい。さらに、所定時間T
sおよび再生に要する時間Trについて、一般に式Ts
k×Trを満足するような係数k(例えば、4)を事前
に算出しておき、ステップ42で、Tn>k×Trが成立
する場合に第m補正値が陳腐化していると判断してもよ
い。
【0033】そして、次にステップ46で、陳腐化した
第m補正値を第n補正値に更新する。具体的には、ステ
ップ26で抽出保管しておいた第mロットサンプルを先
行処理することにより、第nロットのための第nロット
補正値を算出する。このとき、第mロットの場合と同様
に、第nロットの露光処理開始予定時刻(t=tn*)に
おいて、第n補正値の寿命時間Tnが所定時間Tsよりも
長く、第n補正値がすでに陳腐化しているというような
ことが起こらないように、予定時刻(t=tn*)から逆
算して、第mロットサンプルの先行処理を開始する必要
がある。第mロットの場合と異なるのは、ステップ26
では第1ロットサンプルを再生処理した後再度先行処理
する必要があったのに対し、ステップ46では第mロッ
トサンプルが先行処理されていないので再生処理する必
要がなく、補正値の算出に要する時間も短くて済むとこ
ろである。
【0034】ステップ47において、第nロット補正値
を算出するために先行処理した第mロットサンプルを再
生して第nロットの一部として組み入れる。ステップ4
8で第n補正値に基づいて第nロットを露光処理する。
ステップ49で、実際に第nロットを露光処理した時刻
(t=tn)をホストコンピュータ1に記録する。
【0035】露光処理後、ステップ50で第nロットの
抜取検査を行う。このとき通常の抜取検査ならば任意の
ウエハを数枚抜き取って検査を行うが、第mロットサン
プルであったウエハのうち少なくとも1枚は抜き取って
検査を行う。このように、通常工程のウエハのみなら
ず、特別の処理工程を経たウエハに対する品質も確認し
て保証することができる。以上により第nロットの露光
処理が完了する。
【0036】第nロット以降のロットの露光処理は、上
述した第nロットに関する露光処理と同様に行うことが
できる。すなわち、補正値を更新する必要があるロット
から次回更新用のサンプルを抽出して保管すると共に、
前回更新時に抽出保管しておいたサンプルを先行処理し
て補正値を更新する。こうしてサンプルをロット間で使
い継ぐことにより、脱落ウエハ数を最小限に抑えること
ができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、第1
補正値が陳腐化した場合に補正値を更新して、適正な補
正値で露光処理することができる。また、所定時間(T
s)を任意に選択することにより、所望の重ね合わせ精
度で露光処理することができる。
【0038】請求項2に記載の本発明によれば、所定時
間(Ts)として、例えば補正値が陳腐化しないことを
保障できる最長時間に設定すると、陳腐化していない第
m補正値で第mロットを露光処理することができる。ま
た、所定時間(Ts)として、より高い補正値精度を保
障できる時間(保障可能最長時間よりも短い)を設定す
ると、任意の補正値精度で露光処理することができる。
【0039】請求項3に記載の本発明によれば、先行処
理されるウエハを脱落させることなく生産歩留まりを上
げることができる。
【0040】請求項4に記載の本発明によれば、通常工
程のウエハのみならず、特別の処理工程を経たウエハに
対する品質も確認して保証することができる。
【0041】請求項5に記載の本発明によれば、第1補
正値が陳腐化した場合に補正値を更新して、適正な補正
値で露光処理することができる。また、所定時間
(Ts)を任意に選択することにより、所望の重ね合わ
せ精度で露光処理することができる。
【0042】請求項6に記載の本発明によれば、所定時
間(Ts)として、例えば補正値が陳腐化しないことを
保障できる最長時間に設定すると、陳腐化していない第
n補正値で第nロットを露光処理することができる。ま
た、所定時間(Ts)として、より高い補正値精度を保
障できる時間(保障可能最長時間よりも短い)を設定す
ると、任意の補正値精度で露光処理することができる。
【0043】請求項7に記載の本発明によれば、先行処
理されるウエハを脱落させることなく生産歩留まりを上
げることができる。
【0044】請求項8に記載の本発明によれば、通常工
程のウエハのみならず、特別の処理工程を経たウエハに
対する品質も確認して保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る露光処理方法を用いた
露光処理工程の管理システムを示すブロック図である。
【図2】 図2は、第1ロットに関する本発明に係る露
光処理方法のフローチャートを示す。
【図3】 図3は、第mロットに関する本発明に係る露
光処理方法を示すフローチャートを示す。
【図4】 図4は、第nロットに関する本発明に係る露
光処理方法を示すフローチャートを示す。
【図5】 図5は、従来技術の露光処理方法を示すフロ
ーチャートを示す。
【図6】 図6は、従来技術の露光処理方法を示すフロ
ーチャートを示す。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ、2 端末、3 第1ロット露
光処理工程、4 第mロット露光処理工程、5 第nロ
ット露光処理工程。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハの複数個のロットを、先行処理に
    より算出された露光装置の補正値に基づいて露光処理す
    る方法において、 a) 第1ロットから抽出された第1ロットサンプルを
    先行処理して、露光装置の第1補正値を算出するステッ
    プと、 b) 第1補正値を算出してから、第mロット(mは2
    以上の自然数)を処理するまでの時間(Tm)を算出す
    るステップと、 c−1) 時間(Tm)が所定時間(Ts)を超えない場
    合は、第1補正値に基づいて第mロットを処理し、 c−2) 時間(Tm)が所定時間(Ts)を超える場合
    は、第mロットから第mロットサンプルを抽出して保管
    すると共に、先行処理された第1ロットサンプルを再生
    して再度先行処理することにより得られた第m補正値に
    基づいて第mロットを処理するステップと、を有するこ
    とを特徴とする露光処理方法。
  2. 【請求項2】 時間(Tm)が所定時間(Ts)を超える
    場合は、 上記第m補正値を算出した後、所定時間(Ts)内に第
    mロットを露光処理することを特徴とする請求項1の露
    光処理方法。
  3. 【請求項3】 時間(Tm)が所定時間(Ts)を超える
    場合は、 第1ロットサンプルを再度再生して、第mロットの一部
    として組み入れるステップを有することを特徴とする請
    求項1の露光処理方法。
  4. 【請求項4】 第mロットの一部として組み入れた第1
    ロットサンプルのうち少なくとも1枚は抜き取って検査
    するステップと、を有することを特徴とする請求項3の
    露光処理方法。
  5. 【請求項5】d) 第m補正値を算出してから、第nロ
    ット(nは3以上の自然数)を処理するまでの時間(T
    n)を算出するステップと、 e−1) 時間(Tn)が所定時間(Ts)を超えない場
    合は、第m補正値に基づいて第nロットを処理し、 e−2) 時間(Tn)が所定時間(Ts)を超える場合
    は、第nロットから第nロットサンプルを抽出して保管
    すると共に、上記第mロットサンプルを先行処理して得
    られた第n補正値に基づいて第nロットを処理するステ
    ップと、を有することを特徴とする露光処理方法。
  6. 【請求項6】 時間(Tn)が所定時間(Ts)を超える
    場合は、 上記第n補正値を算出した後、所定時間(Ts)内に第
    nロットを露光処理することを特徴とする請求項5の露
    光処理方法。
  7. 【請求項7】 時間(Tn)が所定時間(Ts)を超える
    場合は、 第mロットサンプルを再生して、第nロットの一部とし
    て組み入れるステップと、を有することを特徴とする請
    求項5の露光処理方法。
  8. 【請求項8】 第nロットの一部として組み入れた第m
    ロットサンプルのうち少なくとも1枚は抜き取って検査
    するステップと、を有することを特徴とする請求項7の
    露光処理方法。
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