JP2001195038A - プラズマアドレス表示装置 - Google Patents

プラズマアドレス表示装置

Info

Publication number
JP2001195038A
JP2001195038A JP2000002882A JP2000002882A JP2001195038A JP 2001195038 A JP2001195038 A JP 2001195038A JP 2000002882 A JP2000002882 A JP 2000002882A JP 2000002882 A JP2000002882 A JP 2000002882A JP 2001195038 A JP2001195038 A JP 2001195038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display device
scanning
plasma
discharge channel
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000002882A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Shibata
和宏 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000002882A priority Critical patent/JP2001195038A/ja
Publication of JP2001195038A publication Critical patent/JP2001195038A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準電位を補正することで、映像の階調が本
来の映像データと比べ減少せず、表示画像の鮮鋭度の低
下など画質劣化が無い高画質の画像を得ることが可能な
プラズマアドレス表示装置を提供する。 【解決手段】 放電チャネル21を形成する放電セル2
及び表示セル3を有するパネル1と走査回路52と信号
回路51とを備えており、そして、1本の放電チャネル
21中に少くとも前後2本の走査線Xを設けて、放電チ
ャネル21ごとに表示セル3の交流駆動を行うプラズマ
アドレス表示装置において、基準電位を変化させる回路
53を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示セル及びプラ
ズマセルを重ねたフラットパネルと、信号回路及び垂直
走査回路などの周辺の回路とを有するプラズマアドレス
表示装置に関する。より詳しくは、プラズマセルに形成
される走査線の高解像度化、表示画像の高画質化技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマアドレス表示装置は、例えば特
開平4−265931号公報に開示されており、図9に
その構造を示す。図示するように、プラズマアドレス表
示装置は、プラズマセル2と表示セル3と両者の間に介
在する共通の中間シート4とからなるフラットパネル構
造を有する。中間シート4は、極薄の板ガラス等からな
り、マイクロシートと呼ばれている。プラズマセル2
は、中間シート4に接合した下側のガラス基板22から
構成されており、両者の空隙に放電可能な気体が封入さ
れている。下側のガラス基板22の内裏面にはストライ
プ状の走査電極が形成されている。これらの走査電極
は、各々アノードA及びカソードKとして機能する。ア
ノードA及びカソードKを1対ずつ区切るように、隔壁
23が形成されており、放電可能な気体が封入された空
隙を分割して放電チャネル21を構成する。隣り合う放
電チャネル21は、隔壁23によって互いに隔絶されて
いる。この隔壁23は、スクリーン印刷法により印刷焼
成でき、その頂部が中間シート4の一面側に当接してい
る。1対の隔壁23で囲まれた放電チャネル21内で、
アノードAとカソードKとの間にプラズマ放電を発生さ
せる。尚、中間シート4と下側のガラス基板22はガラ
スフリット等により互いに接合している。
【0003】一方、表示セル3は、透明な上側のガラス
基板31を用いて構成されている。このガラス基板31
は、中間シート4の他面側に所定の間隙を介してシール
材等により接着されており、間隙には電気光学物質とし
て液晶32が封入されている。上側のガラス基板31の
内表面には信号電極Yが形成されている。この信号電極
Yと放電チャネル21との交差部にマトリクス状の画素
が形成される。又、ガラス基板31の内表面にはカラー
フィルタ33も設けてあり、各画素に例えばRGB3原
色を割り当てる。係る構成を有するフラットパネルは、
透過型であり、例えばプラズマセル2が入射側に位置
し、表示セル3が出射側に位置する。又、バックライト
24がプラズマセル2側に取り付けられている。
【0004】係る構成を有するプラズマアドレス表示装
置では、プラズマ放電が行われる行状の放電チャネル2
1を線順次で切り換え走査するとともに、この走査に同
期して表示セル3側の列状信号電極Yに画像データを印
加することにより表示駆動が行われる。放電チャネル2
1内にプラズマ放電が発生すると、内部はほぼ一様にア
ノード電位になり、1走査線毎の画素選択が行われる。
即ち、1本の放電チャネル21は、1本の走査線に対応
し、サンプリングスイッチとして機能する。
【0005】プラズマサンプリングスイッチが導通した
状態で各画素に画像データが印加されると、サンプリン
グが行われ、画素の点灯若しくは消灯が制御できる。プ
ラズマサンプリングスイッチが非導通状態になった後、
画像データはそのまま画素内に保持される。即ち、表示
セル3は、画像データに応じてバックライト24からの
入射光を出射光に変調し、画像表示を行なう。
【0006】次に、このプラズマアドレス表示装置の動
作について、図11を参照して説明する。図11は、図
9に示すプラズマアドレス表示装置の一部を示してい
る。放電パルスが印加されて、プラズマ放電チャネル2
1にプラズマ放電が発生すると、プラズマ放電チャネル
21の内部は略アノード電位に維持される。等価回路で
は、放電チャネル21内のマイクロシート4の面に仮想
電極25が形成され、スイッチ26がオンとなる。パル
ス印加回路58は、信号電極Yとアノード電極Aとの間
に映像データを印加する回路である。パルス印加回路5
8がプラズマ放電の発生と同時に映像データを印加する
と、マイクロシート4を介して各画素の液晶32に映像
データが書き込まれる。プラズマ放電が終了すると、ス
イッチ26がオフとなって放電チャネル21はフローテ
ィングとなり、書き込まれた映像データが各画素に保持
される。保持された映像データに応じて、液晶の透過率
は変化する。
【0007】上述したプラズマアドレス表示装置におい
て高解像度化を図る場合には、水平方向(行方向)及び
垂直方向(列方向)に、各々構造物を微細化する必要が
ある。垂直方向の高解像度化に注目した場合、行状に並
ぶプラズマ放電チャネルの幅を狭くする必要がある。し
かし、隔壁の幅を極端に薄くすることは、製造技術の面
から難しい。隔壁の幅を一定のまま隔壁の配列ピッチを
狭くすると、開口率の低下を招く。またこの場合、隔壁
の有する高さ寸法は斜めから入射する光を遮ってしまう
ため、視野角が狭くなる。
【0008】プラズマアドレス表示装置の高解像度化の
一手法は、特願平10−253145号で提案されてい
る。この手法により、隔壁の幅やピッチをそのままに、
プラズマアドレス表示装置の垂直解像度を向上させるこ
とができる。
【0009】特願平10−253145号で提案されて
いるプラズマアドレス表示装置のパネルの構造を図12
に示す。このプラズマアドレス表示装置のパネルの構造
が、図9に示すプラズマアドレス表示装置のパネルの構
造と異なる点は、行状に並ぶプラズマ放電用電極にあ
る。プラズマ放電用電極は、走査電極Xとして、隔壁2
3の直下と、2つの隔壁23の間とに配置されている。
【0010】従来のプラズマアドレス表示装置における
映像データの書き込み動作を模式的に図13に示す。図
13を参照して、従来のプラズマアドレス表示装置の動
作を説明する。図13において、(A)は特開平1−2
17396号公報のプラズマアドレス表示装置の映像デ
ータの書き込み動作を示し、(B)は特願平10−25
3145号のプラズマアドレス表示装置の映像データの
書き込み動作を示している。なお、図13において、T
11〜T1E、T0〜TEはタイミングを示し、D11
〜D13、D0〜D4は映像データとなるプラズマを示
している。
【0011】図13(A)により示される動作は、以下
の通りである。まず、タイミングT11に、カソードK
1に放電パルスを印加し、A1、K1からなるプラズマ
放電チャネルに映像データD11を書き込み、これを保
持する。次の走査期間であるタイミングT12には、K
2に放電パルスを印加し、A2、K2からなるプラズマ
放電チャネルに映像データD12を書き込み、これを保
持する。次の走査期間であるタイミングT13にも、前
記と同様に映像データD13を書き込む。タイミングT
11〜T13の一連の処理により、T1Eに示すよう
に、所定のプラズマ放電チャネルに所定の映像データが
書き込まれる。なお、図13(A)より明らかであるよ
うに、1つのプラズマ放電チャネルにつき、書き込まれ
る映像データは1つである。
【0012】一方、図13(B)により示される動作
は、以下の通りである。周辺の走査回路は、走査電極X
0、X1、X2、X3、X4、・・・に対して順次選択
パルスを印加する。各選択パルスは、接地電位に対して
負極性となっている。図示の例では、T0番目のタイミ
ング(丸囲みの数字で表す、以下同様)で、走査電極X
0に選択パルスを印加し、T1番目のタイミングで走査
電極X1に選択パルスを印加し、T2番目のタイミング
で走査電極X2に選択パルスを印加し、T3番目のタイ
ミングで走査電極X3に選択パルスを印加し、T4番目
のタイミングで走査電極X4に選択パルスを印加してい
く。一方、周辺の信号回路は、全ての信号電極Yに対し
て走査回路と同期しながら画像データDを供給する。図
示の例では、T0番目のタイミングで負極性の画像デー
タD0を供給し、T1番目及びT2番目のタイミングで
夫々正極性の画像データD1、D2を供給し、T3番目
及びT4番目のタイミングで夫々負極性の画像データD
3、D4を供給している。以下同様にして、信号電極Y
に対し画像データDを印加していく。
【0013】T0番目のタイミングでは、走査電極X0
に印加された選択パルスが接地レベルに復帰した時点
で、信号電極Yに供給された負極性の画像データD0が
サンプリングされ、1走査線分の画素に書き込まれる。
但し、実際にはプラズマ中に含まれる準安定粒子等の影
響により、データ書き込みは選択パルスと同時になら
ず、図6にMで表す「ディケイ」が現れる。このディケ
イ部分でも画像データの書き込みが行われるので、次の
画像データD1の影響が生じ得る。続いて1番目のタイ
ミングでは、走査電極X1に印加した選択パルスが接地
レベルに復帰する時点で、信号電極Yに供給された正極
性の画像データD1がサンプリングされることになる。
以下同様に2番目、3番目、4番目のタイミングで、画
像データが夫々サンプリングされていく。
【0014】図13(B)は、T0番目,T1番目及び
T2番目のタイミングにおける放電チャネルの変化を経
時的に示した模式図である。まず、T0番目のタイミン
グでは、一方の隔壁23の直下に位置する走査電極X0
に選択パルスが印加される。この結果、走査電極X0の
両側に位置する接地レベルにある1対の走査電極との間
でプラズマ放電が発生する。図では、このプラズマ放電
をハッチングで表している。中央に位置する放電チャネ
ル21bに着目すると、このプラズマ放電により放電チ
ャネル21bの左半分がアノード電位となり、1本の走
査線を形成する。この前側走査線上の画素に負極性の画
像データD0が書き込まれることになる。但し、この負
極性の画像データD0は、本来中央の放電チャネル21
bに割り当てられたものではなく、その左側に位置する
放電チャネル21aに割り当てられたものである。次
に、T1番目のタイミングに移行すると、中央の走査電
極X1に選択パルスが印加され、その両側の走査電極X
0、X2との間でプラズマ放電が発生する。この結果、
前後二本の走査線が形成され、各々に正極性の画像デー
タD1が書き込まれることになる。即ち、T0番目のタ
イミングで前側の走査線に書き込まれた負極性の画像デ
ータD0は、T1番目のタイミングで直ちに正極性の画
像データD1に書き換えられることになる。この正極性
の画像データD1が、前側の走査線に割り当てられた本
来の画像データである。続いてT2番目のタイミングに
移行すると、走査電極X2に選択パルスが印加され、そ
の両側に位置する走査電極との間でプラズマ放電が発生
する。
【0015】中央の放電チャネル21bに着目すると、
走査電極X1とX2との間でプラズマ放電が発生し、後
側2本日の走査線が形成される。この後側走査線に対し
て次の正極性の画像データD2が書き込まれる。即ち、
T1番目のタイミングで後側の走査線に書き込まれた正
極性の画像データD1は、T2番目のタイミングで次の
本来の正極性の画像データD2に書き換えられることに
なる。中央の走査電極X1に選択パルスを印加した場
合、プラズマ放電は放電チャネル21b全体に広がるの
に対し、隔壁23の直下に位置する走査電極X0、X2
に選択パルスを印加した場合、放電チャネル21のほぼ
半分の部分にプラズマ放電が発生する。このため、1番
目のタイミングで前側の走査線に書き込まれた画像デー
タD1はT2番目のタイミングに移行してもそのまま保
存される一方、後側の走査線に書き込まれた映像データ
D1はT2番目のタイミングで本来の画像データD2に
書き換えられることになる。以上の説明から明らかなよ
うに、同一の放電チャネルに属する前後二本の走査線に
は、同極性の画像データが書き込まれる。例えば、中央
の放電チャネル21bでは、前後二本の走査線に夫々正
極性の画像データD1、D2が書き込まれる。又、隣り
の放電チャネル21cに属する前後二本の走査線には、
逆極性(負極性)の画像データD3、D4が書き込まれ
る。
【0016】タイミングT0〜T4の一連の処理によ
り、TEに示すように、所定のプラズマ放電チャネルに
所定の映像データが書き込まれる。図13(B)から明
らかであるように、図12に示すプラズマアドレス表示
装置は、1つのプラズマ放電チャネルについて書き込ま
れる映像データの数を2つにすることにより、バリアリ
ブの配列ピッチやリブ幅等の構造を変更せずに、プラズ
マアドレス表示装置の垂直解像度を図13(A)に比べ
て改善している。
【0017】図12に示すプラズマアドレス表示装置の
全体の構成について、図14を用いて説明する。プラズ
マアドレス表示装置は、パネル1、信号回路51、垂直
走査回路52、制御回路54、システムマイコン55、
同期分離回路56、入力端子群57、等を備えている。
パネル1は、行状に配した走査電極X0〜Xnを有する
プラズマセルと、信号電極Y0〜Ymを有する表示セル
とを互いに重ねたフラットパネル構造である。走査電極
X0〜Xnと信号電極Y0〜Ymの交点に画素11が規
定される。同期分離回路56は、入力端子群57から入
力される映像データより、水平同期信号及び垂直同期信
号を抽出し、各種タイミング信号を、制御回路54及び
システムマイコン55に供給する。システムマイコン5
5は、パネル1に映像データを表示したときの表示位相
の管理を行う。信号回路51は、垂直走査回路52の走
査に同期して信号電極Y0〜Ymに映像データを供給す
る。垂直走査回路52は、走査電極X0〜Xnに線順次
で放電パルスを印加して走査を行う。制御回路54は、
信号回路51と垂直走査回路52の同期制御を行う。
【0018】上述した特願平10−253145号のプ
ラズマアドレス表示装置においては、画像データの交流
駆動を行うので、前後二本の走査線のうち、後ろの走査
線は極性の切り替えの影響を受ける。このため、前後二
本の走査線のうち、極性の切り替えの影響を受ける後の
方の走査線に書き込まれる画像データを、極性の切り替
えの影響を受けない前の方の走査線に書き込まれる画像
データに合わせてデータを補正する必要がある。このデ
ータの補正によって、前後二本の走査線のうち、極性の
切り替えの影響を受ける後の方の走査線に書き込まれる
画像データは、データ補正の途中で元のデータに比べ、
映像の階調が本来の映像データと比べ減少してしまうた
め、表示画像の鮮鋭度の低下など画質劣化として観察者
に不快感を与える。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑み、基準電位を補正することで、映像の階調が本来
の映像データと比べ減少せず、表示画像の鮮鋭度の低下
など画質劣化が無い高画質の画像を得ることが可能なプ
ラズマアドレス表示装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、放電チャネル
を形成する放電セル及び表示セルを有するパネルと走査
回路と信号回路とを備えており、そして、1本の放電チ
ャネル中に少くとも前後2本の走査線を設けて、放電チ
ャネルごとに表示セルの交流駆動を行うプラズマアドレ
ス表示装置において、基準電位を変化させる回路を備え
るプラズマアドレス表示装置である。
【0021】また、本発明は、放電チャネルを形成する
放電セル及び表示セルを有するパネルと走査回路と信号
回路とを備えており、そして、2ライン以上を一組とし
て交流駆動を行うプラズマアドレス表示装置において、
基準電位を変化させる回路を備えるプラズマアドレス表
示装置である。
【0022】そして、本発明は、基準電位を変化させ
て、極性切り替えの影響を相殺するプラズマアドレス表
示装置である。
【0023】更に、本発明は、上記信号回路は、1本の
放電チャネルに属する前後2本の走査線に対して同極性
の画像データを書き込み、次の放電チャネルに属する前
後2本の走査線に対して逆極性の画像データを書き込ん
で表示セルの交流駆動を行うプラズマアドレス表示装置
である。
【0024】また、本発明は、上記信号回路は、前後2
本の走査線のうち後の方の走査線に書き込まれる画像デ
ータを、前の方の走査線に書き込まれる画像データに合
わせてアノード電位を補正するプラズマアドレス表示装
置である。
【0025】そして、本発明は、上記放電チャネルは、
行状の空間を形成する1対の隔壁と、各隔壁の下部に配
された走査電極と、空間内で両側の走査電極の中間に配
された中間走査電極とからなるプラズマアドレス表示装
置である。
【0026】更に、本発明は、上記走査回路は、中央走
査電極に選択パルスを印加して放電チャネルの前半分及
び後半分を合わせたほぼ全体に放電を発生させ、次いで
他方向の隔壁の下部に配された走査電極に選択パルスを
印加して該放電チャネルの後半分に放電を発生させるこ
とにより、前半分と合わせて前後2本の走査線を1本の
放電チャネルに形成するプラズマアドレス表示装置であ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発明の実施の形態
を説明する。本発明のプラズマアドレス表示装置の実施
例について、図1〜図8を用いて詳細に説明する。図1
は、実施例のプラズマアドレス表示装置の全体構成の模
式図である。図2は、実施例のプラズマアドレス表示装
置のパネルの断面構造の説明図である。図3は、実施例
のプラズマアドレス表示装置における映像データの書き
込み動作の模式的説明図である。図4は、実施例のプラ
ズマアドレス表示装置のアノード電位補正回路の一例の
説明図である。図5は、実施例のプラズマアドレス表示
装置のアノード電位補正回路のタイミングに一例の説明
図である。図6は、実施例のプラズマアドレス表示装置
の模式図である。図7は、実施例のプラズマアドレス表
示装置の動作特性の説明図である。図8は、本発明のプ
ラズマアドレス表示装置の動作特性の説明図である。
【0028】実施例を説明する。本実施例のプラズマア
ドレス表示装置は、図1に示すように、パネル1、信号
回路51、垂直走査回路52、アノード電位補正回路5
3、制御回路54、システムマイコン55、同期分離回
路56、入力端子群57からなる。パネル1は、図2に
示すように、プラズマセル2と表示セル3とを互いに重
ねたフラットパネル構造である。プラズマセル2は行状
に配した走査電極X0〜Xnを有し、そして、表示セル
3は信号(データ)電極Y0〜Ymを有する放電セルで
ある。走査電極X0〜Xnと信号電極Y0〜Ymとの交
点に画素11が規定される。信号回路51は、垂直走査
回路52の走査に同期して信号電極Y0〜Ymに映像デ
ータを供給し、1本の放電チャネル21に属する前後二
本の走査線121,122に対して同極性の画像データ
を書き込み、隣りの放電チャネルに属する走査線に対し
て逆極性の画像データを書き込んで、表示セルの交流駆
動を行なう。垂直走査回路52は、走査電極X0〜Xn
に線順次で放電パルスを印加して走査を行い、1本の放
電チャネル21に割り当てられた複数本の走査電極(例
えば、X1及びX2)に順次選択パルスを印加して放電
を発生させ、少くとも前後2本の走査線121、122
を1本の放電チャネル21に形成する。制御回路54
は、信号回路51と垂直走査回路52の同期制御を行
う。入力端子群57から入力信号が入力される。同期分
離回路56は、入力信号から水平同期信号、垂直同期信
号を抽出し、各種タイミング信号を、制御回路54、シ
ステムマイコン55、基準電位(アノード電位)補正回
路53に供給する。システムマイコン55は、パネル1
に映像データを表示したときの表示位相の管理を行う。
【0029】本プラズマアドレス表示装置のパネル1の
構造について、図2を用いて説明する。パネル1の構造
は、特願平10−253145号のプラズマアドレス表
示装置と同じであり、プラズマセル2と、表示セル3
と、中間シート4と、からなる。プラズマセル2と表示
セル3とは、中間シート4を介して重ねられたフラット
パネル構造を有している。プラズマセル2は、行状に配
列したプラズマ放電チャネル21と下側のガラス基板2
2からなり、線順次でプラズマ放電を発生させ走査を行
う。プラズマ放電チャネル21は、行状の空間を形成す
る隔壁23と、ガラス基板22内側表面に形成されるス
トライプ状の走査電極Xと、からなり、空間内はイオン
化可能なガスが封入されている。走査電極Xは、隔壁2
3直下と、隔壁23間に配置される。隔壁23、マイク
ロシート4、ガラス基板22とで形成されるプラズマ放
電チャネル21には少なくとも2つ以上の走査線が割り
当てられている。一方、表示セル3は上側のガラス基板
31と中間シート4との間に表示媒体としての液晶32
が保持されている。ガラス基板31の内側表面には、ス
トライプ状のカラーフィルタ33及び信号電極Yが放電
チャネル21と交差する様に形成されている。マトリッ
クス状に交差した部分に個々の画素11が規定される。
垂直走査回路52によって走査電極Xを順次選択し、選
択された走査電極Xとその前後の走査電極Xとの間でプ
ラズマ放電を発生させ、順次映像データを書き込み保持
する。
【0030】実施例のプラズマアドレス表示装置におけ
る映像データの書き込み動作について、説明する。映像
データの書き込み動作は、上述した図12に示すパネル
を備えている特願平10−253145号のプラズマア
ドレス表示装置と同じである。図13(A)に示すパネ
ルを備えている特開平1−217396号公報に比べて
書き込むデータが2倍とすることができる。
【0031】実施例のプラズマアドレス表示装置におけ
る画像データの書き込み結果を、図3を用いて説明す
る。走査電極X1、X2が割り当てられた放電チャネル
21bには前側1本目の走査線にT1番目の画像データ
D1が書き込まれ、後側2本目の走査線にT2番目の画
像データD2が書き込まれる。1番目及び2番目の画像
データD1、D2は、ともに正極性である。走査電極X
3、X4が割り当てられた隣りの放電チャネル21cで
は、1本目の走査線にT3番目の画像データD3が書き
込まれ、2本日の走査線にT4番目の画像データD4が
書き込まれる。T3番目及び4番目の画像データD3、
D4は夫々負極性である。以下同様に、放電チャネル1
本毎に2本の走査線分の画像データが書き込まれる。
【0032】本実施例のプラズマアドレス表示装置の書
き込みの電圧状態について、説明する。従来例では図1
0(1)に示すような形で液晶に印加される。ここで補
正が必要なのは、データの極性が切り替わる直前のデー
タである。すなわち、D0、D2、D4のデータを書き
込むタイミングである。本実施例では、図4に示すアノ
ード電位補正回路を用いて、図5に示すタイミングでデ
ータの書き込みに合わせて、D0、D4、(以下、D
8、D12…と続く)、すなわちデータが負極性のとき
にFET1をオンさせてアノード電位を直流電源1の電
圧だけ正方向に引き上げる。次に、D2、D6(以下、
D10、D14…と続く)のデータが正極性の場合は、
FET2をオンさせアノード電位を直流電源2の電圧だ
け負方向に引き下げることにより、図10(2)に示す
状態になり、アノード基準の電位で見た場合の電圧状態
を図10(3)に示す。これを見て分かるように、前後
2本の走査線のうち、極性の切り替えの影響を受ける後
の方の走査線に補正前よりも高い電圧が書き込まる。
【0033】本実施例の特徴事項として、アノード電位
補正回路53は、前後二本の走査線121、122のう
ち、極性の切り替えの影響を受ける後の方の走査線12
2に書き込まれる画像データD2のタイミングで極性の
切り替えの影響を受けない前の方の走査線121に書き
込まれる画像データD1に合わせてアノード電位を補正
する。この特徴点に付き、以下詳細に説明する。図3に
示すように、放電チャネル21bの前側走査線には、正
極性の画像データD1が書き込まれ、後側の走査線にも
正極性の画像データD2が書き込まれる。従って、D1
及びD2は同極性であり、先に書き込まれた画像データ
D1が、後で書き込まれた画像データD2で影響を受け
ることは実質的にない。しかし、放電チャネル21bの
後側走査線に正極性の画像データD2が書き込まれた
後、極性切り替えが生じ、次の放電チャネル21cの前
側走査線には、負極性の画像データD3が書き込まれ
る。この時点で、放電チャネル21bには、プラズマ放
電により生じた準安定粒子が依然として残存している可
能性があり、放電チャネル21bは、完全にオフ状態と
なっていないことがある。この為、次の放電チャネル2
1cの前側走査線に書き込まれるべき負極性の画像デー
タD3が、僅かにオン状態にある前の放電チャネル21
bの後側走査線に書き込まれ、先にサンプルホールドさ
れていた正極性の画像データD2を打ち消す様に作用す
る。正極性の画像データD2が負極性の画像データD3
によって打ち消されるので、ノーマリブラックモードの
表示セル3を採用した場合、画像データD2の書き込ま
れた画素は、本来の輝度よりも低下してしまう。換言す
ると、1本の放電チャネル21に書き込まれた画像デー
タD1とD2では、同一の値を取っていても、実際には
前後の走査線間で輝度の差が生じてしまう。ノーマリブ
ラックモードの場合、前の走査線の輝度に比べ、後の走
査線の輝度が低下してしまう。
【0034】これを防ぐ為、本発明では、信号回路51
は、極性の切り替えの影響を受ける後の方の走査線に、
書き込まれるタイミングで画像データを変えずに極性の
切り替えの影響を受けない前の方の走査線に書き込まれ
る画像データに合わせて書き込みの基準となる電位にオ
フセットをかけ、補正している。補正の具体的な例を図
7に示す。このグラフに含まれる曲線Fは、前側走査線
の輝度特性を示し、そして、曲線Rは、後側走査線の輝
度特性を示す。グラフ中縦軸に前側走査線の輝度に対す
る相対輝度を%単位で取り、横軸に画像データに基づい
て信号電極に印加されるデータ電圧を取ってある。この
例はノーマリブラックモードであり、データ電圧が上昇
するに連れて輝度は高くなる。例えばデータ電圧が50
Vの場合、極性の切り替えの影響を受けない前側走査線
では、輝度がほぽ80%である。これに対し、後側走査
線では、極性切り替えの影響を受け輝度が60%強まで
低下している。この低下分を補償する為、後側走査線に
はデータ電圧を50Vのままで、基準となるアノード電
位を約10Vシフトすればよい。この様にすれば、後側
走査線でも80%の輝度を確保することができる。基準
となるアノード電位を約10Vシフトしたものを図8に
示す。
【0035】以上説明したように、本発明によれば、少
くとも前後2本の走査線を1本の放電チャネル中に設け
ているプラズマアドレス表示装置及び、少なくとも2ラ
イン以上を1組として交流駆動を行うプラズマアドレス
表示装置において、表示セルの交流駆動を行なう際に、
前後2本の走査線のうち極性の切り替えの影響を受ける
後の方の走査線に書き込まれるタイミングで画像データ
変えずに、極性の切り替えの影響を受けない前の方の走
査線に書き込まれる画像データに合わせて基準となる電
位にオフセットをかけ、補正することにより、階調を減
少させずに表示品位を顕著に改善することができる。
【0036】なお、本発明において、交流駆動は、電気
光学物質として液晶を用いた表示セルの長寿命化に効果
的である。この場合、1本の放電チャネルに形成された
前後二本の走査線のうち、先に選択される前の方の走査
線は後の方に選択される走査線と同一極性であるので交
流駆動に基づく極性の切り替えの影響を受けない。これ
に対し、後の方の走査線は次に極性の切り替えがあるの
でその影響を受ける。この結果、後の方の走査線に書き
込まれる画像データと前の方の走査線に書き込まれる画
像データが例え同一の値を有していても、実際に観察さ
れる画素の輝度は異なってしまう。これを防ぐ為、本発
明では特に、極性の切り替えの影響を受ける後の方の走
査線に書き込まれる画像データを極性の切り替えの影響
を受けない前の方の走査線に書き込まれる画像データに
合わせて基準となる電位(アノード電位)にオフセット
をかけ補正することにより、表示品位を頼著に改善して
いる。
【0037】3本以上の走査線ごとに交流駆動を行って
いる場合では、極性の切り替えの影響を受けるのは上記
の場合と同様に極性切り替えの直前のラインであるか
ら、そのラインを書き込むタイミングで、基準となる電
位(アノード電位)にオフセットをかけ補正すればよ
い。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、基準電位を補正するこ
とで、映像の階調が本来の映像データと比べ減少せず、
表示画像の鮮鋭度の低下など画質劣化が無い高画質の画
像を得ることが可能なプラズマアドレス表示装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のプラズマアドレス表示装置の全体構成
の模式図。
【図2】実施例のプラズマアドレス表示装置のパネルの
断面構造の説明図。
【図3】実施例のプラズマアドレス表示装置における映
像データの書き込み動作の模式的説明図。
【図4】実施例のプラズマアドレス表示装置のアノード
電位補正回路の一例の説明図。
【図5】実施例のプラズマアドレス表示装置のアノード
電位補正回路のタイミングに一例の説明図。
【図6】実施例のプラズマアドレス表示装置の模式図。
【図7】実施例のプラズマアドレス表示装置の動作特性
の説明図。
【図8】本発明のプラズマアドレス表示装置の動作特性
の説明図。
【図9】従来のプラズマアドレス表示装置のパネルの構
造の説明図。
【図10】従来のプラズマアドレス表示装置における書
き込みの電位関係の説明図。
【図11】従来のプラズマアドレス表示装置の動作の説
明図。
【図12】従来の別のプラズマアドレス表示装置が備え
ているパネルの構造図。
【図13】従来のプラズマアドレス表示装置における映
像データ書き込みの模式図。
【図14】従来のプラズマアドレス表示装置の全体の説
明図。
【符号の説明】
1 パネル 11 画素 12、121、122 走査線 2 プラズマセル 21 放電チャネル 22 ガラス基板 23 隔壁 24 バックライト 25 仮想電極 26 スイッチ 3 表示セル 31 ガラス基板 32 液晶 33 カラーフィルタ 4 中間シート 51 信号回路 52 垂直走査回路 53 アノード電位補正回路 54 制御回路 55 システムマイコン 56 同期分離回路 57 入力端子群 58 パルス印加回路 X 走査電極 Y 信号電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電チャネルを形成する放電セル及び表
    示セルを有するパネルと走査回路と信号回路とを備えて
    おり、そして、1本の放電チャネル中に少くとも前後2
    本の走査線を設けて、放電チャネルごとに表示セルの交
    流駆動を行うプラズマアドレス表示装置において、 基準電位を変化させる回路を備えることを特徴とするプ
    ラズマアドレス表示装置。
  2. 【請求項2】 放電チャネルを形成する放電セル及び表
    示セルを有するパネルと走査回路と信号回路とを備えて
    おり、そして、2ライン以上を一組として交流駆動を行
    うプラズマアドレス表示装置において、 基準電位を変化させる回路を備えることを特徴とするプ
    ラズマアドレス表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラズマアドレ
    ス表示装置において、 基準電位を変化させて、極性切り替えの影響を相殺する
    ことを特徴とするプラズマアドレス表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいづれか1項に記載のプ
    ラズマアドレス表示装置において、 上記信号回路は、1本の放電チャネルに属する前後2本
    の走査線に対して同極性の画像データを書き込み、次の
    放電チャネルに属する前後2本の走査線に対して逆極性
    の画像データを書き込んで表示セルの交流駆動を行うこ
    とを特徴とするプラズマアドレス表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプラズマアドレス表示装
    置において、 上記信号回路は、前後2本の走査線のうち後の方の走査
    線に書き込まれる画像データを、前の方の走査線に書き
    込まれる画像データに合わせてアノード電位を補正する
    ことを特徴とするプラズマアドレス表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいづれか1項に記載のプ
    ラズマアドレス表示装置において、 上記放電チャネルは、行状の空間を形成する1対の隔壁
    と、各隔壁の下部に配された走査電極と、空間内で両側
    の走査電極の中間に配された中間走査電極とからなるこ
    とを特徴とするプラズマアドレス表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のプラズマアドレス表示装
    置において、 上記走査回路は、中央走査電極に選択パルスを印加して
    放電チャネルの前半分及び後半分を合わせたほぼ全体に
    放電を発生させ、次いで他方向の隔壁の下部に配された
    走査電極に選択パルスを印加して該放電チャネルの後半
    分に放電を発生させることにより、前半分と合わせて前
    後2本の走査線を1本の放電チャネルに形成することを
    特徴とするプラズマアドレス表示装置。
JP2000002882A 2000-01-11 2000-01-11 プラズマアドレス表示装置 Pending JP2001195038A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000002882A JP2001195038A (ja) 2000-01-11 2000-01-11 プラズマアドレス表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000002882A JP2001195038A (ja) 2000-01-11 2000-01-11 プラズマアドレス表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001195038A true JP2001195038A (ja) 2001-07-19

Family

ID=18531929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000002882A Pending JP2001195038A (ja) 2000-01-11 2000-01-11 プラズマアドレス表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001195038A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6614411B2 (en) Plasma address display apparatus
JP3319042B2 (ja) プラズマアドレス表示装置
US6628348B1 (en) Plasma address electrooptical device
JP3698560B2 (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2001195038A (ja) プラズマアドレス表示装置
US6483488B1 (en) Display apparatus and method of driving the display apparatus
KR100590144B1 (ko) 플라즈마 어드레스 표시 장치
JP3600495B2 (ja) プラズマアドレス表示装置
EP0698903B1 (en) Plasma discharge apparatus
JPH113050A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP4218259B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
JP3693237B2 (ja) プラズマアドレス液晶表示装置
JPH08313869A (ja) アクティブマトリクス表示装置及びその駆動方法
KR100585630B1 (ko) 플라즈마어드레스액정디스플레이구동방법
JP2001195036A (ja) プラズマアドレス表示装置及びその駆動方法
JPH11305212A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2000089201A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2001290126A (ja) プラズマアドレス表示装置及びその駆動方法
JPH07295504A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2002032060A (ja) プラズマアドレス表示装置及びその駆動方法
JP2003167226A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2001134236A (ja) プラズマアドレス表示装置及びその駆動方法
JPH11305213A (ja) プラズマアドレス表示装置
JPH06331969A (ja) プラズマアドレス液晶表示装置
JP2002140993A (ja) プラズマアドレス表示装置及びその駆動方法