JP2001193065A - ロックボルトおよびロックボルト施工方法 - Google Patents

ロックボルトおよびロックボルト施工方法

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JP2001193065A
JP2001193065A JP2000004796A JP2000004796A JP2001193065A JP 2001193065 A JP2001193065 A JP 2001193065A JP 2000004796 A JP2000004796 A JP 2000004796A JP 2000004796 A JP2000004796 A JP 2000004796A JP 2001193065 A JP2001193065 A JP 2001193065A
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bolt
ground
excavation hole
lock bolt
exposed surface
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JP2000004796A
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Akio Kamishima
昭男 神島
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Kamishimagumi KK
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Kamishimagumi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤表面が露出している露出表面、あるいは
地盤表面を覆うように形成されたコンクリートの露出表
面に対して施工されるロックボルトから漏水が発生する
のを防止する。 【解決手段】 ボルト本体21の後端部212にナット
71を螺入し、そのナット71を掘削孔4の段差部42
近傍に位置決めする。また、このナット71に続いて、
プレート72、膨出部材22およびプレート73をこの
順序でボルト本体21に挿入し、相互に密接させた後、
最後にナット74をボルト本体21の後端部212に螺
嵌する。ナット74をさらに螺入していくと、プレート
73が長手方向Xに沿って他方のプレート72に向けて
押し込まれていき、その結果、膨出部材22に対して長
手方向Xの圧縮力が作用する。これによって、膨出部材
22が径方向Yに均一に膨出して拡張部分41の内壁面
と密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地盤表面が露出
している露出表面、あるいは地盤表面を覆うように形成
されたコンクリートの露出表面から地盤内部に向けて形
成された掘削孔に挿入固定されて露出表面部を補強する
ロックボルトおよび該ロックボルトを使用したロックボ
ルト施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、地盤そのもの、また地盤を被
覆するコンクリート(例えばトンネルの内壁面)を補強
する方法として、ロックボルトを用いるロックボルト施
工方法が数多く提案されている。それらのロックボルト
施工方法では、削孔機を用いて露出表面から地盤内部に
向けて掘削孔を削孔形成した後、掘削孔にロックボルト
を挿入すると共にセメントミルクやモルタルなどの固結
材を注入し、固結材によってロックボルトと地盤とを密
着させている。そして、最後にロックボルトの先端にア
ンカープレートを取り付け、アンカープレートにより地
盤表面を締め付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロックボル
トの施工個所が湧水個所である場合、ロックボルトが施
工されている施工部分からの漏水が発生し、その施工部
分の露出表面、例えばトンネル内壁面に沿って漏水が流
出して漏水跡が形成されて美観を損なうという問題が発
生することがあった。
【0004】また、漏水の影響は単に美観低下に止まる
ものではなく、漏水とともに固結材が掘削孔から流出し
て強度低下を招くという重大な問題を引き起こすことが
ある。
【0005】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、地盤表面が露出している露出表面、あるいは地盤
表面を覆うように形成されたコンクリートの露出表面に
対して施工されるロックボルトから漏水が発生するのを
防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるロック
ボルトは、地盤表面が露出している露出表面、あるいは
地盤表面を覆うように形成されたコンクリートの露出表
面から地盤内部に向けて形成された掘削孔に挿入固定さ
れるロックボルトであって、上記目的を達成するため、
前記掘削孔内に挿入され、その先端部が前記地盤内部に
固定されるボルト本体と、前記ボルト本体の後端部に取
付けられ、前記ボルト本体の長手方向とほぼ直交する径
方向に膨出して前記掘削孔の内壁面と密着する膨出部材
とを備えている。
【0007】このように構成されたロックボルトでは、
膨出部材がボルト本体の後端側で径方向に膨出して掘削
孔の内壁面と密着し、ロックボルト施工部分から露出表
面への漏水を防止する。
【0008】ここで、膨出部材としては、例えば弾性部
材で形成することができる。このように弾性部材で構成
した場合、長手方向に沿って圧縮力を膨出部材に与える
と、膨出部材が径方向に膨出して掘削孔の内壁面全体に
わたって均一に密着して優れた漏水防止効果を発揮す
る。
【0009】また、掘削孔内に固結材を充填させること
で地盤に対するロックボルトの引き抜き強度および引き
抜き耐久性をより一層向上させることができるが、この
場合、露出表面側から掘削孔内に固結材を案内する案内
部を設けるのみならず、掘削孔内から露出表面側に空気
を抜くためのリーク部を設けることが望ましい。このよ
うにリーク部を設けることで、掘削孔内に固結材を円滑
に充填することができる。
【0010】この発明にかかるロックボルト施工方法
は、上記目的を達成するため、地盤表面が露出している
露出表面、あるいは地盤表面を覆うように形成されたコ
ンクリートの露出表面から地盤内部に向けて掘削孔を形
成する第1工程と、前記掘削孔内に請求項1ないし3の
いずれかに記載のロックボルトを挿入し、その先端部を
前記地盤内部に固定する第2工程と、前記膨出部材を前
記ボルト本体の長手方向とほぼ直交する径方向に膨出さ
せて前記掘削孔の内壁面と密着させる第3工程と、前記
第3工程後に、前記ボルト本体の後端に取付けたプレー
トにより前記露出表面を押え付けながら、前記ロックボ
ルトを前記地盤に対して緊結させる第4工程とを備えて
いる。
【0011】このように請求項1ないし3のいずれかに
記載のロックボルトを使用してロックボルト施工を実施
した場合、ボルト本体を掘削孔に挿入し、その先端部を
前記地盤内部に固定した後、膨出部材をボルト本体の後
端側で径方向に膨出させると、膨出部材が掘削孔の内壁
面と密着し、ロックボルト施工部分から露出表面への漏
水を防止することができる。
【0012】また、ロックボルトを掘削孔に挿入する
際、未膨出状態の膨出部材をボルト本体と一体的に掘削
孔内に挿入する必要がある。ここで、この未膨出状態で
の膨出部材の径が掘削孔の径よりも大きいと、ロックボ
ルトを掘削孔に挿入することができず、ロックボルト施
工を実施することができない。このような場合には、膨
出部材の膨出前に、掘削孔の開口側を径方向に拡張して
おくのが望ましい。こうして拡張部分を形成しておくこ
とで、ロックボルトを円滑に掘削孔内に挿入することが
でき、膨出部材の形状や大きさによる制約を受けずにロ
ックボルト施工を実施することが可能となる。なおロッ
クボルトを挿入した後においては、膨出部材を径方向に
膨出させて拡張部分の内壁面と密着させることで、ロッ
クボルト施工部分から露出表面への漏水を防止すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1および図2は、この発明にか
かるロックボルト施工方法の第1実施形態を示す図であ
る。これらの図において、符号1は補強対象となる岩盤
であり、以下の説明ではこの岩盤1に対してロックボル
ト2を施工して岩盤補強を図っている。もちろん、例え
ばトンネルの内壁面のように、岩盤表面にコンクリート
で被覆している場合にも、本発明を適用することができ
ることはいうまでもない。
【0014】まず、ロッド31の先端部に装着された単
一のビット32によって岩盤1の露出表面1aから岩盤
内部に向けて削孔してボルト本体21に対応した径を有
する掘削孔4を形成する(図1(a))。そして、ロッ
ド31の先端部に二重ビット33を装着する。この二重
ビット33は、上記ビット32と、このビット32より
大口径のビット34とで構成されており、ビット32を
既に形成された掘削孔4に沿って二重ビット33を岩盤
内部に移動させて岩盤1の削孔作業を実行することで、
大口径ビット34が掘削孔4の開口側(同図の上方側)
をボルト本体21の長手方向Xに対してほぼ直行する径
方向Yに拡張する(同図(b))。もちろん、二重ビッ
ト33を使用する代わりに、ビット34単独で掘削孔4
を拡張してもよい。ただし、二重ビット33を使用した
場合、次のような有利な点が存在する。すなわち、二重
ビット33を用いて掘削孔4の拡張を行う場合、拡張部
分41を掘削孔4と確実に同心状に形成することができ
る。
【0015】このように、この実施形態では、掘削孔4
の開口側を径方向Yに拡張して拡張部分41を形成して
いるが、その理由は後で詳述するようにボルト本体21
の後端部に装着するゴム製の膨出部材22を掘削孔4に
円滑に挿入し、しかも膨出部材22を径方向Yに膨出さ
せて漏水を防止するためである。
【0016】こうして、拡張部分41を有する掘削孔4
の形成が完了すると、同図(c)に示すように、ボルト
本体21を掘削孔4に挿入する。このボルト本体21の
先端部211は長手方向Xにラッパ状に広がっており、
拡径部となっている一方、後端部212には雄ネジが刻
設されてなるネジ部が形成されている。
【0017】次に、先端に行くにしたがって細くなった
楔部材5を、ボルト本体21を径方向から取り囲むよう
に掘削孔4に挿入し、楔部材5の先端部を楔としてボル
ト本体21の先端部211と孔内壁面との間に介挿す
る。それに続いて、ボルト本体21に中空鋼管6を外挿
しながら、鋼管6の先端部を楔部材5の後端(同図の上
方端)に当接させ、さらに同図(d)の白抜き矢印R1
で示す如く、鋼管6を岩盤内部に向けて押圧して楔部材
5を岩盤内部に押し込む。これによって、楔部材5の先
端部がボルト本体21の先端部211(テーパ部)を摺
動しながら、さらに岩盤内部に移動し、岩盤1に対する
摩擦力Fによってボルト本体21の先端部211が岩盤
1に固定される。
【0018】そして、図2(a)に示すように、このボ
ルト本体21の後端部212にナット71を螺入し、そ
のナット71を掘削孔4の段差部42近傍に位置決めす
る。また、このナット71に続いて、プレート72、膨
出部材22およびプレート73をこの順序でボルト本体
21に挿入し、相互に密接させた後、最後にナット74
をボルト本体21の後端部212に螺嵌する。こうする
ことで、膨出部材22がプレート72,73でサンドイ
ッチされた状態となる。
【0019】また、同図(b)の白抜き矢印R2に示す
ようにナット74をさらに螺入していくと、プレート7
3が長手方向Xに沿って他方のプレート72に向けて押
し込まれていき、その結果、膨出部材22に対して長手
方向Xの圧縮力が作用する。これによって、膨出部材2
2が径方向Yに均一に膨出して拡張部分41の内壁面と
密着する。なお、この実施形態では、ナット71、プレ
ート72,73およびナット74によってゴム製の膨出
部材22に対して圧縮力を与える圧縮手段7が構成され
ているが、圧縮手段7の構成はこれに限定されるもので
はなく、任意であり、例えばプレート72を予めボルト
本体21の後端部212に固着しておき、ナット74を
螺入して膨出部材22を径方向Yに膨出させるようにし
てもよい。
【0020】膨出処理が完了すると、同図(c)に示す
ように、予め膨出部材22に挿通しておいた案内部81
を介して露出表面側から掘削孔4内に固結材を導入す
る。ここで、固結材としては、樹脂系接着剤、モルタ
ル、セメントミルクやグラウト等を用いることができ
る。また、一の固結材のみを充填したり、あるいは複数
種類の固結材を順番に充填するようにしてもよい。例え
ば楔部材5とボルト本体21の先端部211とが相互に
摺接して岩盤1に対して固定されている部分(定着部)
に対して樹脂系接着剤からなる定着用固結材を充填する
一方、それより岩盤表面側には、モルタル、セメントミ
ルクやグラウト等の閉塞用固結材を用いることができ
る。このように、定着部に樹脂系接着剤を定着用固結材
として用いることで、モルタル、セメントミルクやグラ
ウト等を用いる場合に比べて、引き抜き強度および引き
抜き耐久性を向上させることができる。しかも、引き抜
き強度や引き抜き耐久性の向上に対してあまり寄与しな
い閉塞部においては、安価なモルタルなどを用いること
でトータルコストを低減させることが可能となる。
【0021】また、この実施形態では、案内部81を設
けるのみならず、掘削孔4内から露出表面側に空気を抜
くためのリーク部82が予め膨出部材22に設けられて
いるため、掘削孔4内に固結材を円滑に充填することが
できる。
【0022】固結材の充填が完了すると、同図(d)に
示すように、案内部81およびリーク部82を封止した
後、露出表面(岩盤表面)側でボルト本体21にアンカ
ープレート91を取付ける。そして、アンカープレート
91により露出表面1aを押え付けながら、ボルト本体
21の後端部212に刻設されたネジ部にナット92を
締結してロックボルト2を岩盤1に対して緊結させる。
【0023】以上のように、この実施形態にかかるロッ
クボルト2およびこれを使用したロックボルト施工方法
によれば、膨出部材22がボルト本体21の後端側で径
方向Yに膨出して掘削孔4の内壁面と密着するため、ロ
ックボルト施工部分が湧水個所であったとしても、湧水
がロックボルト施工部分から露出表面1aに漏水するの
を効果的に防止することができる。
【0024】なお、上記実施形態では、掘削孔4内に固
結材を充填しているが、固結材を充填することは必須構
成要件ではなく、膨出部材22の膨出処理が完了した
後、直ちにアンカープレート91を取付けて緊結処理を
実行してもよい。この場合、案内部81およびリーク部
82は不要となる。
【0025】また、上記実施形態では、膨出部材22と
してゴム製の弾性部材を用いているが、ゴム以外の弾性
部材を用いてもよい。また、膨出部材22の構成材料は
弾性材料に限定されるものではなく、水分を透過しない
材料で、しかも膨出変形可能な材料であれば、如何なる
材料であってもよい。また、膨出部材を径方向に膨出さ
せる手段についても、上記実施形態にかかる圧縮手段7
に限定されるものではない。
【0026】また、上記実施形態では、長手方向Xにお
いて比較的短い楔部材5を使用しているが、図3および
図4に示すように比較的長い楔部材5を使用してもよ
い。以下、これらの図面を参照しながら、第2実施形態
について説明する。
【0027】図3および図4は、この発明にかかるロッ
クボルト施工方法の第2実施形態を示す図である。ま
ず、第1実施形態と同様にして、露出表面1aから岩盤
内部に向けて拡張部分41を有する掘削孔4を形成する
(図3(a),(b))と、先端部211が拡径部とな
っているボルト本体21を掘削孔4に挿入する(同図
(c))。
【0028】次に、先端に行くにしたがって細くなった
楔部材5をボルト本体21を径方向から取り囲むように
掘削孔4に挿入し、楔部材5の先端部を楔としてボルト
本体21の先端部211と孔内壁面との間に介挿する。
ここで、第2実施形態では第1実施形態と異なり、楔部
材5の後端は段差部42を超えて拡張部分41まで伸び
ている。また、後述するように掘削孔4の全体に固結材
を充填するために、楔部材5の側面に複数の貫通孔51
が穿設されている。
【0029】それに続いて、ボルト本体21に中空鋼管
6を外挿しながら、鋼管6の先端部を楔部材5の後端
(同図の上方端)に当接させ、さらに同図(d)の白抜
き矢印R1で示す如く、鋼管6を岩盤内部に向けて押圧
して楔部材5を岩盤内部に押し込む。これによって、楔
部材5の先端部がボルト本体21の先端部211(テー
パ部)を摺動しながら、さらに岩盤内部に移動し、岩盤
1に対する摩擦力Fによってボルト本体21の先端部2
11が岩盤1に固定される。
【0030】そして、図4(a)に示すように、このボ
ルト本体21の後端部212にナット71を螺入し、そ
のナット71を楔部材5の後端で係止し、位置決めす
る。なお、その後については、第1実施形態と同様にし
てロックボルト施工を実行する。すなわち、ナット71
に続いて、プレート72、膨出部材22およびプレート
73をこの順序でボルト本体21に挿入し、相互に密接
させた後、ナット74をボルト本体21の後端部212
に螺嵌し、さらに螺入することで、膨出部材22を径方
向Yに均一に膨出させて拡張部分41の内壁面と密着さ
せて止水効果を発揮させる(同図(b))。また、案内
部81を介して露出表面側から掘削孔4内に固結材を充
填した後、案内部81およびリーク部82を封止する。
最後に、露出表面側でボルト本体21にアンカープレー
ト91を取付け、アンカープレート91により露出表面
1aを押え付けながら、ボルト本体21の後端部212
に刻設されたネジ部にナット92を締結してロックボル
ト2を岩盤1に対して緊結させる(同図(c))。
【0031】ところで、ボルト本体21では、上記した
ように、先端部211がラッパ状に広がった拡径部とな
っているとともに、後端部212にネジ部が形成されて
いる。このような形状のボルト本体21を準備するにあ
たっては、例えば鋼棒の先端部を拡径部に成形するとと
もに、後端部に雄ネジを螺刻してもよいが、図5に示す
ように予めネジ部が形成されている鋼棒213の先端部
を円錐台状のアタッチメント部材214に螺着すること
でボルト本体21を構成してもよい。
【0032】より具体的には、このネジ付鋼棒213と
しては、一般的なPC鋼棒の他、住友電工製の「総ネジ
PC鋼棒・ゲビンデスターブ」・「細径異形PC鋼棒・
スミツイスト」や、神戸製鋼所製の「高強度異形棒鋼・
ネジコン」などを使用することができる。また、アタッ
チメント部材214には、その頂部から回転対称軸(図
示省略)に沿って孔215が穿設されるとともに、その
孔215には鋼棒213の雄ネジに対して螺合可能な雌
ネジが形成されている。そして、鋼棒213の先端部が
アタッチメント部材214の雌ネジ部に螺着されて一体
化されている。
【0033】また、同図に示すように、アタッチメント
部材214の底部に底面視で四角形状の凹部を設けてお
くことで、その凹部に嵌入可能な形状を有する工具によ
ってアタッチメント部材214をネジ付鋼棒213に締
め付けることができる。また、取外しに際にも作業性を
向上させることができる。なお、凹部の形状について
は、四角形に限定されず、多角形に形成してもよい。ま
た、アタッチメント部材214側に凸部を設ける一方、
工具側にその凸部と嵌合可能な凹部を設けるようにして
もよい。
【0034】図6および図7は、この発明にかかるロッ
クボルト施工方法の第3実施形態を示す図である。この
実施形態は後述するように周面摩擦方式のみならず、ネ
ジ方式を併用してボルト本体21を岩盤1に固定してい
る点で、周面摩擦方式のみでボルト本体21を岩盤1に
固定している第1および第2実施形態と大きく相違して
いる。なお、それ以外の構成については、第1および第
2実施形態と共通している。以下、相違点を中心に第3
実施形態について説明する。
【0035】まず、第1実施形態と同様にして、露出表
面1aから岩盤内部に向けて拡張部分41を有する掘削
孔4を形成する(図6(a),(b))。そして、掘削
孔4の内壁面に雌ネジ部43を形成する。
【0036】それに続いて、予め準備していたのロック
ボルト2を掘削孔4に挿入する(同図(c))。このロ
ックボルト2は、例えば上記したネジ付鋼棒213と同
様に、ボルト本体21の全体に掘削孔4の内壁面に刻設
された雌ネジ部43と螺合可能な雄ネジが形成されてい
る。また、その先端部216はスリット217によって
複数、例えば4つの分割片218に分割され、これらの
雄ネジ分割片218が鋼棒中心軸(図示省略)を中心と
して放射状に配置されている。このため、雄ネジ分割片
218は径方向に拡張移動可能となっている。なお、先
端部216の分割個数は「4」に限定されるものではな
く、セリ矢219によって径方向に拡張移動可能に構成
されておれば、分割数および形態などは任意である。
【0037】また、セリ矢219は上記のように先端部
216を拡径する拡径手段として機能するものであり、
この実施形態では、略円錐形状に仕上げられている。そ
して、セリ矢219の先端部がボルト本体21の先端部
216に挿入されている。
【0038】ボルト本体21の雄ネジ部を掘削孔4の雌
ネジ部43に螺合させながら、ボルト本体21を掘削孔
4に挿入していくと、まずセリ矢219の底部が掘削孔
4の底部と当接する。さらに、ボルト本体21を挿入し
ていくと、セリ矢219の先端部が先端部216の中央
部に入り込み先端部216を径方向Yに拡径する(同図
(d))。なお、拡径手段としては、セリ矢219以外
に従来より周知の方法によって先端部216を拡径する
ように構成してもよい。
【0039】このように、この実施形態では、ボルト本
体21に設けられた雄ネジ部を掘削孔4の雌ネジ部43
と螺合させて岩盤1に対して固定している、つまりネジ
方式を採用しているため、岩盤1に対するボルト本体2
1の引き抜き強度が向上し、ボルト本体21の引き抜き
耐久性も向上されている。また、セリ矢219によって
先端部216が径方向Yに拡径される。つまり、分割さ
れた雄ネジ分割片218が径方向に移動し、雌ネジ部4
3に向けて押圧される。その結果、岩盤1に対するボル
ト本体21の引き抜き強度がさらに向上し、引き抜き耐
久性もさらに向上する。
【0040】こうして、ボルト本体21を岩盤1に対し
て強固に固定した後、図7(a)に示すように、このボ
ルト本体21の後端部212にナット71を螺入し、そ
のナット71を楔部材5の後端で係止し、位置決めす
る。なお、その後については、第1実施形態と同様にし
てロックボルト施工を実行する。すなわち、ナット71
に続いて、プレート72、膨出部材22およびプレート
73をこの順序でボルト本体21に挿入し、相互に密接
させた後、ナット74をボルト本体21の後端部212
に螺入することで、膨出部材22を径方向Yに均一に膨
出させて拡張部分41の内壁面と密着させて止水効果を
発揮させる(同図(b))。最後に、露出表面側でボル
ト本体21にアンカープレート91を取付け、アンカー
プレート91により露出表面1aを押え付けながら、ボ
ルト本体21の後端部212に刻設されたネジ部にナッ
ト92を締結してボルト本体21を岩盤1に対して緊結
させる(同図(c))。
【0041】以上のように、第3実施形態にかかるロッ
クボルト2およびこれを使用したロックボルト施工方法
によれば、第1および第2実施形態と同様に、膨出部材
22がボルト本体21の後端側で径方向Yに膨出して掘
削孔4の内壁面と密着するため、ロックボルト施工部分
が湧水個所であったとしても、湧水がロックボルト施工
部分から露出表面1aに漏水するのを効果的に防止する
ことができる。
【0042】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、ボルト本体21を周面摩擦方式やネジ方式
で岩盤1に対して固定しているが、岩盤への固定方法は
これに限定されるものではなく、何らかの固定方法で岩
盤に固定されるロックボルトに対して本発明を適用する
ことができる。
【0043】また、上記実施形態では、掘削孔4の開口
側を拡張しているが、膨出部材22を掘削孔4に挿入可
能で、しかも膨出処理によって膨出部材22が掘削孔4
の内壁面としっかりと密着するのであれば、この場合、
拡張部分41を設ける必要はない。つまり、拡張部分4
1を形成することは、本発明の必須構成要件はなく、任
意構成要件である。
【0044】さらに、上記実施形態は岩盤1にロックボ
ルト2を施工する場合のものであるが、本発明の適用対
象は岩盤に限定されるものでなく、岩盤を含む地盤全般
に対して適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、膨出
部材がボルト本体の後端側で径方向に膨出して掘削孔の
内壁面と密着するように構成しているので、ロックボル
ト施工部分から露出表面への漏水を効果的に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるロックボルト施工方法の第1
実施形態を示す図である。
【図2】この発明にかかるロックボルト施工方法の第1
実施形態を示す図である。
【図3】この発明にかかるロックボルト施工方法の第2
実施形態を示す図である。
【図4】この発明にかかるロックボルト施工方法の第2
実施形態を示す図である。
【図5】ボルト本体の構成例を示す部分斜視図である。
【図6】この発明にかかるロックボルト施工方法の第3
実施形態を示す図である。
【図7】この発明にかかるロックボルト施工方法の第3
実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1…岩盤 1a…露出表面 2…ロックボルト 4…掘削孔 21…ボルト本体 22…膨出部材 81…案内部 82…リーク部 91…アンカープレート 92…ナット 211…(ボルト本体の)先端部 212…(ボルト本体の)後端部 X…長手方向 Y…径方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月24日(2000.7.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】それに続いて、予め準備していたロックボ
ルト2を掘削孔4に挿入する(同図(c))。このロッ
クボルト2は、例えば上記したネジ付鋼棒213と同様
に、ボルト本体21の全体に掘削孔4の内壁面に刻設さ
れた雌ネジ部43と螺合可能な雄ネジが形成されてい
る。また、その先端部216はスリット217によって
複数、例えば4つの分割片218に分割され、これらの
雄ネジ分割片218が鋼棒中心軸(図示省略)を中心と
して放射状に配置されている。このため、雄ネジ分割片
218は径方向に拡張移動可能となっている。なお、先
端部216の分割個数は「4」に限定されるものではな
く、セリ矢219によって径方向に拡張移動可能に構成
されておれば、分割数および形態などは任意である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤表面が露出している露出表面、ある
    いは地盤表面を覆うように形成されたコンクリートの露
    出表面から地盤内部に向けて形成された掘削孔に挿入固
    定されるロックボルトにおいて、 前記掘削孔内に挿入され、その先端部が前記地盤内部に
    固定されるボルト本体と、 前記ボルト本体の後端部に取付けられ、前記ボルト本体
    の長手方向とほぼ直交する径方向に膨出して前記掘削孔
    の内壁面と密着する膨出部材とを備えたことを特徴とす
    るロックボルト。
  2. 【請求項2】 前記膨出部材は弾性部材で形成されてお
    り、前記長手方向に沿って圧縮力が与えられることで前
    記膨出部材が前記径方向に膨出して前記掘削孔の内壁面
    と密着する請求項1記載のロックボルト。
  3. 【請求項3】 前記膨出部材は、前記露出表面側から前
    記掘削孔内に固結材を案内する案内部を有するととも
    に、前記掘削孔内から前記露出表面側に空気を抜くため
    のリーク部を有する請求項1または2記載のロックボル
    ト。
  4. 【請求項4】 地盤表面が露出している露出表面、ある
    いは地盤表面を覆うように形成されたコンクリートの露
    出表面から地盤内部に向けて掘削孔を形成する第1工程
    と、 前記掘削孔内に請求項1ないし3のいずれかに記載のロ
    ックボルトを挿入し、その先端部を前記地盤内部に固定
    する第2工程と、 前記膨出部材を前記ボルト本体の長手方向とほぼ直交す
    る径方向に膨出させて前記掘削孔の内壁面と密着させる
    第3工程と 前記第3工程後に、前記ボルト本体の後端に取付けたプ
    レートにより前記露出表面を押え付けながら、前記ロッ
    クボルトを前記地盤に対して緊結させる第4工程とを備
    えたことを特徴とするロックボルト施工方法。
  5. 【請求項5】 前記第1工程は、前記ボルト本体を挿入
    するための掘削孔を形成する第1サブ工程と、前記第1
    サブ工程に続いて前記掘削孔の開口側を前記径方向に拡
    張する第2サブ工程とを有し、しかも、 前記第3工程は、前記掘削孔の拡張部分で前記膨出部材
    を前記径方向に膨出させて前記拡張部分の内壁面と密着
    させる第3サブ工程を有している請求項4記載のロック
    ボルト施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084860A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Kajima Corp 固結材の注入充填装置及び注入充填工法

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