JP2001192590A - 熱転写記録材料及びフルカラープリント方法 - Google Patents
熱転写記録材料及びフルカラープリント方法Info
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- JP2001192590A JP2001192590A JP2000005433A JP2000005433A JP2001192590A JP 2001192590 A JP2001192590 A JP 2001192590A JP 2000005433 A JP2000005433 A JP 2000005433A JP 2000005433 A JP2000005433 A JP 2000005433A JP 2001192590 A JP2001192590 A JP 2001192590A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 熱転写方式とインクジェット方式の双方の利
点を生かしつつ、同時にそれらの欠点、特にコゲーショ
ンの問題を解消して、優れた解像度と画素内階調を実現
し、記録性能を長時間保持することのできる熱転写記録
材料を提供すること。 【解決手段】 多孔質構造を有する転写部に毛管現象に
より導かれ、加熱によって状態変化して、前記転写部に
対向した被転写体へ移行させられる熱転写記録材料であ
って、下記一般式(I)で表される色素を含有すること
を特徴とする熱転写記録材料。 【化1】 (式中、環Aはp−フェニレン基を表し、R1、R2は水
素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基等を表
し、R3は電子吸引基を表し、R4はカルボキシル基、ア
ミノカルボニル基、カルボニル基等を表す。)
点を生かしつつ、同時にそれらの欠点、特にコゲーショ
ンの問題を解消して、優れた解像度と画素内階調を実現
し、記録性能を長時間保持することのできる熱転写記録
材料を提供すること。 【解決手段】 多孔質構造を有する転写部に毛管現象に
より導かれ、加熱によって状態変化して、前記転写部に
対向した被転写体へ移行させられる熱転写記録材料であ
って、下記一般式(I)で表される色素を含有すること
を特徴とする熱転写記録材料。 【化1】 (式中、環Aはp−フェニレン基を表し、R1、R2は水
素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル基等を表
し、R3は電子吸引基を表し、R4はカルボキシル基、ア
ミノカルボニル基、カルボニル基等を表す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録方法、
特に、画像情報に応じた選択的加熱により記録部から色
素を含む記録液を飛翔させて、対向する印画紙に転写す
るフルカラー画像記録方法に使用する熱転写記録材料及
び記録方法に関するものである。
特に、画像情報に応じた選択的加熱により記録部から色
素を含む記録液を飛翔させて、対向する印画紙に転写す
るフルカラー画像記録方法に使用する熱転写記録材料及
び記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、コンピュータグラ
フィックス等のカラー化が進むにつれ、ハードコピーの
カラー化に対するニーズが急速に高まっている。それに
対して、昇華型熱転写方式、溶融熱転写方式、インクジ
ェット方式、電子写真方式、熱現像銀塩方式等のカラー
ハードコピー方式が提案されている。これらの記録方式
の中で、高画質の画像を簡単な装置で手軽に出力する方
法は、染料拡散熱転写方式(昇華型熱転写方式)とイン
クジェット方式に大きく分類できる。
フィックス等のカラー化が進むにつれ、ハードコピーの
カラー化に対するニーズが急速に高まっている。それに
対して、昇華型熱転写方式、溶融熱転写方式、インクジ
ェット方式、電子写真方式、熱現像銀塩方式等のカラー
ハードコピー方式が提案されている。これらの記録方式
の中で、高画質の画像を簡単な装置で手軽に出力する方
法は、染料拡散熱転写方式(昇華型熱転写方式)とイン
クジェット方式に大きく分類できる。
【0003】これらの記録方式の中で、染料拡散熱転写
方式によれば、適当なバインダ樹脂中に高濃度の転写染
料の分散するインク層が塗布されているインクリボン又
はシートと、転写された染料を受容する染着樹脂がコー
ティングされた印画紙などの被転写体とを、一定の圧力
で密着させ、インクシート上に位置する感熱記録ヘッド
から画像情報に応じた熱が加えられ、インクシートから
染料受容層に加えられた熱量に応じて転写染料を熱転写
させる。
方式によれば、適当なバインダ樹脂中に高濃度の転写染
料の分散するインク層が塗布されているインクリボン又
はシートと、転写された染料を受容する染着樹脂がコー
ティングされた印画紙などの被転写体とを、一定の圧力
で密着させ、インクシート上に位置する感熱記録ヘッド
から画像情報に応じた熱が加えられ、インクシートから
染料受容層に加えられた熱量に応じて転写染料を熱転写
させる。
【0004】上記の操作を、減法混色の三原色、即ち、
イエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号につ
いてそれぞれ繰り返すことによって、連続的な階調を持
つフルカラー画像を得ることを特徴とする、いわゆる染
料拡散熱転写方式は、小型化、保守が容易で、即時性を
備え、銀塩カラー写真並の高品位な画像を得る優れた技
術として注目を集めている。
イエロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号につ
いてそれぞれ繰り返すことによって、連続的な階調を持
つフルカラー画像を得ることを特徴とする、いわゆる染
料拡散熱転写方式は、小型化、保守が容易で、即時性を
備え、銀塩カラー写真並の高品位な画像を得る優れた技
術として注目を集めている。
【0005】しかし、この方式はインクシートの使い捨
てに起因する多量の廃棄物の発生と、高いランニングコ
ストが大きな欠点であり、その普及が妨げられている。
これは溶融熱転写方式でも同様である。このように、従
来の熱転写方式は高画質であるが、専用印画紙と使い捨
てのインクリボン又はシートを使用するためにランニン
グコストが高い。
てに起因する多量の廃棄物の発生と、高いランニングコ
ストが大きな欠点であり、その普及が妨げられている。
これは溶融熱転写方式でも同様である。このように、従
来の熱転写方式は高画質であるが、専用印画紙と使い捨
てのインクリボン又はシートを使用するためにランニン
グコストが高い。
【0006】熱現像銀塩方式も高画質であるが、やはり
専用印画紙と使い捨てのインクリボン又はシートを使用
するためにランニングコストが高く、装置コストも高
い。一方、インクジェット方式とは特公昭61−599
11号や特公平5−217号公報等に示されるように、
画像情報に応じて、静電吸引方式、連続振動発生方式
(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブルジェット方式)
等の方法で記録液の小滴を記録ヘッドに設けられたノズ
ルから飛翔させ、記録部材に付着させて、記録を行うも
のである。
専用印画紙と使い捨てのインクリボン又はシートを使用
するためにランニングコストが高く、装置コストも高
い。一方、インクジェット方式とは特公昭61−599
11号や特公平5−217号公報等に示されるように、
画像情報に応じて、静電吸引方式、連続振動発生方式
(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブルジェット方式)
等の方法で記録液の小滴を記録ヘッドに設けられたノズ
ルから飛翔させ、記録部材に付着させて、記録を行うも
のである。
【0007】従って、インクシート等を使用する場合の
ような廃棄物の発生はほとんどなく、ランニングコスト
は低い。最近では、特にサーマル方式が簡易にカラー画
像を出力できることから、普及が拡大している。しか
し、従来のインクジェットでは、インクの1液滴が1画
素を形成するので、原理的に画素内階調が困難であり、
高画質の画像形成ができない。インクジェットの高解像
度を利用して、ディザ法による擬似階調の表現も試みら
れているが、昇華型熱転写方式と同等の画質は得られ
ず、さらに転写速度は著しく低下している。
ような廃棄物の発生はほとんどなく、ランニングコスト
は低い。最近では、特にサーマル方式が簡易にカラー画
像を出力できることから、普及が拡大している。しか
し、従来のインクジェットでは、インクの1液滴が1画
素を形成するので、原理的に画素内階調が困難であり、
高画質の画像形成ができない。インクジェットの高解像
度を利用して、ディザ法による擬似階調の表現も試みら
れているが、昇華型熱転写方式と同等の画質は得られ
ず、さらに転写速度は著しく低下している。
【0008】他方、電子写真方式は、ランニングコスト
は低く、転写速度も高いが、装置コストが高い。上記の
ように、画質、ランニングコスト、装置コスト、転写時
間等の要求を全て満たす記録方法は存在しなかった。最
近、これらの問題点を解決する新たな記録方法が提案さ
れている(特開平7−89107号公報等)。即ち、記
録液を毛管現象によって多孔質構造を有する転写部に導
き、レーザ光等の適当な加熱手段により加熱し、記録液
を気化させるか或は径が1μm以下のミストを発生さ
せ、これを10〜300μmのギャップを介して対向配
置された印画紙上に転写させる非接触タイプの染料飛翔
型の熱転写記録方式である。
は低く、転写速度も高いが、装置コストが高い。上記の
ように、画質、ランニングコスト、装置コスト、転写時
間等の要求を全て満たす記録方法は存在しなかった。最
近、これらの問題点を解決する新たな記録方法が提案さ
れている(特開平7−89107号公報等)。即ち、記
録液を毛管現象によって多孔質構造を有する転写部に導
き、レーザ光等の適当な加熱手段により加熱し、記録液
を気化させるか或は径が1μm以下のミストを発生さ
せ、これを10〜300μmのギャップを介して対向配
置された印画紙上に転写させる非接触タイプの染料飛翔
型の熱転写記録方式である。
【0009】こうした非接触タイプの熱転写記録方式で
は、上記の多孔質構造によって加熱部(転写部)の表面
積が増加し、記録液を毛管現象により記録液加熱部へと
常時供給し、かつそこに保持することができ、この状態
で、加熱手段(例えば、レーザ光)により記録情報に応
じた熱量を選択的に加えることによって記録液の一部を
蒸発させ、カラービデオカメラ等で作成された電気的な
画像に対応した記録情報に応じた量の記録材を微小な蒸
気又は液滴にして非記録体へ移行させ、この被記録体上
に転写することができる。
は、上記の多孔質構造によって加熱部(転写部)の表面
積が増加し、記録液を毛管現象により記録液加熱部へと
常時供給し、かつそこに保持することができ、この状態
で、加熱手段(例えば、レーザ光)により記録情報に応
じた熱量を選択的に加えることによって記録液の一部を
蒸発させ、カラービデオカメラ等で作成された電気的な
画像に対応した記録情報に応じた量の記録材を微小な蒸
気又は液滴にして非記録体へ移行させ、この被記録体上
に転写することができる。
【0010】従って、公知のインクジェット方式と比較
して小さいサイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液加
熱部への記録情報に対応した加熱エネルギーに応じて液
滴の生成数を自由に制御することができるので、多値濃
度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくは、
それ以上の画質を持つ記録(例えばフルカラー画像)を
得ることができる。また、熱転写記録方式であるため、
既述した小型化、保守容易性、即時性、画像の高品位
化、高階調性等の特長を有している。
して小さいサイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液加
熱部への記録情報に対応した加熱エネルギーに応じて液
滴の生成数を自由に制御することができるので、多値濃
度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくは、
それ以上の画質を持つ記録(例えばフルカラー画像)を
得ることができる。また、熱転写記録方式であるため、
既述した小型化、保守容易性、即時性、画像の高品位
化、高階調性等の特長を有している。
【0011】しかしながら、この熱転写記録方式は、上
記の優れた特長を有していると共に、なお改善すべき問
題点も有していることが分かった。即ち、この方法で転
写を繰り返すと、転写部に焦げ(染料の分解生成物等)
が溜まり、吐出孔が詰まる、いわゆるコゲーションが発
生する。この結果、記録材の飛翔状態が変動し、記録性
能が劣化し易くなる。
記の優れた特長を有していると共に、なお改善すべき問
題点も有していることが分かった。即ち、この方法で転
写を繰り返すと、転写部に焦げ(染料の分解生成物等)
が溜まり、吐出孔が詰まる、いわゆるコゲーションが発
生する。この結果、記録材の飛翔状態が変動し、記録性
能が劣化し易くなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した熱転写方式とインクジェット方式の双方の利点を生
かしつつ、同時にそれらの欠点、特にコゲーションの問
題を解消して、優れた解像度と画素内階調を実現し、記
録性能を長時間保持することのできる熱転写記録材料を
提供することにある。
した熱転写方式とインクジェット方式の双方の利点を生
かしつつ、同時にそれらの欠点、特にコゲーションの問
題を解消して、優れた解像度と画素内階調を実現し、記
録性能を長時間保持することのできる熱転写記録材料を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うなコゲーションは記録材として用いる色素の耐熱性が
不十分であるために生じることをつき止め、特定の染料
を用いることにより、染料の耐熱性が十分となってコゲ
ーションを大きく低減でき、ヘッド寿命を長くできるこ
とを見出し、本発明に到達したものである。即ち、本発
明は、多孔質構造を有する転写部に毛管現象によって導
かれ、加熱によって気化若しくは液滴化等のように状態
変化して、前記転写部に対向した被転写体へ移行させる
熱転写記録材料であって、下記一般式(I)で表される
色素を含有することを特徴とする熱転写記録材料に係る
ものである。
うなコゲーションは記録材として用いる色素の耐熱性が
不十分であるために生じることをつき止め、特定の染料
を用いることにより、染料の耐熱性が十分となってコゲ
ーションを大きく低減でき、ヘッド寿命を長くできるこ
とを見出し、本発明に到達したものである。即ち、本発
明は、多孔質構造を有する転写部に毛管現象によって導
かれ、加熱によって気化若しくは液滴化等のように状態
変化して、前記転写部に対向した被転写体へ移行させる
熱転写記録材料であって、下記一般式(I)で表される
色素を含有することを特徴とする熱転写記録材料に係る
ものである。
【0014】更に、本発明は、イエロー色素、マゼンタ
色素及びシアン色素の減法混色の三原色に分解された画
像信号に対応させて色素の熱転写を繰り返すことにより
フルカラー画像を得るにあたり、熱転写記録方式とし
て、色素を含有する熱転写記録材料が、多孔質構造を有
する転写部に毛管現象によって導かれ、加熱によって状
態変化して、前記転写部に対向した被転写体へ移行させ
られる熱転写記録方式を用い、該色素として下記一般式
(I)で表される色素を用いることを特徴とするフルカ
ラープリント方法に係るものである。ここで「含有」と
は、上記色素が一部を占める場合は勿論、実質的に10
0%を占める場合も意味する(本明細書の他の箇所にお
いても同様)。一般式(I):
色素及びシアン色素の減法混色の三原色に分解された画
像信号に対応させて色素の熱転写を繰り返すことにより
フルカラー画像を得るにあたり、熱転写記録方式とし
て、色素を含有する熱転写記録材料が、多孔質構造を有
する転写部に毛管現象によって導かれ、加熱によって状
態変化して、前記転写部に対向した被転写体へ移行させ
られる熱転写記録方式を用い、該色素として下記一般式
(I)で表される色素を用いることを特徴とするフルカ
ラープリント方法に係るものである。ここで「含有」と
は、上記色素が一部を占める場合は勿論、実質的に10
0%を占める場合も意味する(本明細書の他の箇所にお
いても同様)。一般式(I):
【0015】
【化4】
【0016】(式中、環Aは置換基を有してもよいp−
フェニレン基であり、R1、R2は水素原子、置換若しく
は非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアルケニ
ル基、置換若しくは非置換のフェニル基、アリル基又は
シクロアルキル基を表すか、環Aと結合して5及び6員
のヘテロ環を形成する基を表すか、R1、R2が結合して
いる窒素原子と一緒に5及び6員のヘテロ環を形成する
基であり、R3は電子吸引基を表し、R4はCOOR
5基、CONR6R7基、COR8基、CR9=C(CN)2
基から選ばれる電子吸引基を表し、またR3とR4は隣接
する炭素原子と共に結合して環を形成する基であっても
よい。但し、R5、R6、R7、R8は水素原子、置換され
ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニ
ル基、置換されていてもよいアルケニル基、アリル基、
シクロアルキル基を表し、R9は水素原子、シアノ基、
置換されていてもよいフェニル基を表す。)
フェニレン基であり、R1、R2は水素原子、置換若しく
は非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアルケニ
ル基、置換若しくは非置換のフェニル基、アリル基又は
シクロアルキル基を表すか、環Aと結合して5及び6員
のヘテロ環を形成する基を表すか、R1、R2が結合して
いる窒素原子と一緒に5及び6員のヘテロ環を形成する
基であり、R3は電子吸引基を表し、R4はCOOR
5基、CONR6R7基、COR8基、CR9=C(CN)2
基から選ばれる電子吸引基を表し、またR3とR4は隣接
する炭素原子と共に結合して環を形成する基であっても
よい。但し、R5、R6、R7、R8は水素原子、置換され
ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニ
ル基、置換されていてもよいアルケニル基、アリル基、
シクロアルキル基を表し、R9は水素原子、シアノ基、
置換されていてもよいフェニル基を表す。)
【0017】本発明の記録材料においてR1、R2は、ア
ルキル又はアルケニル部分の炭素数として炭素数1〜1
2の直鎖状若しくは分岐鎖状で置換若しくは非置換のア
ルキル基、アルケニル基、又は置換基として炭素数1〜
8のアルキル基若しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、
フッ素置換アルキル基を有していてもよいフェニル基、
アリル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基であるの
がよい。
ルキル又はアルケニル部分の炭素数として炭素数1〜1
2の直鎖状若しくは分岐鎖状で置換若しくは非置換のア
ルキル基、アルケニル基、又は置換基として炭素数1〜
8のアルキル基若しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、
フッ素置換アルキル基を有していてもよいフェニル基、
アリル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基であるの
がよい。
【0018】本発明の記録材料において、R3の電子吸
引基としてはシアノ基、COOR5基、CONR6R
7基、、COR8基、CR9=C(CN)2基等が挙げられ
る。但し、R5、R6、R7、R8は水素原子、炭素数1〜
12の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよい
アルキル基、炭素数1〜12の置換されていてもよいア
ルケニル基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基も
しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキ
ル基を有してもよいフェニル基、アリル基、炭素数5〜
10のシクロアルキル基であるのがよい。R9は水素原
子、シアノ基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基
もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アル
キル基を有してもよいフェニル基を表す。R3とR4が隣
接する炭素原子と共に結合して
引基としてはシアノ基、COOR5基、CONR6R
7基、、COR8基、CR9=C(CN)2基等が挙げられ
る。但し、R5、R6、R7、R8は水素原子、炭素数1〜
12の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよい
アルキル基、炭素数1〜12の置換されていてもよいア
ルケニル基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基も
しくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキ
ル基を有してもよいフェニル基、アリル基、炭素数5〜
10のシクロアルキル基であるのがよい。R9は水素原
子、シアノ基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基
もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アル
キル基を有してもよいフェニル基を表す。R3とR4が隣
接する炭素原子と共に結合して
【0019】
【化5】
【0020】から選ばれるヘテロ環を形成する基を表す
場合、R10、R11、R13、R14は、炭素数1〜12の直
鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいアルキル
基、炭素数1〜12の置換されていてもよいアルケニル
基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基もしくはア
ルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を有
してもよいフェニル基、アリル基、炭素数5〜10のシ
クロアルキル基であるのがよい。R12は水素原子、炭素
数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換されてい
てもよいアルキル基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは
分岐鎖状で、置換されていてもよいアルコキシ基、炭素
数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換されてい
てもよいアルコキシカルボニル基、置換基として炭素数
1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原
子、フッ素置換アルキル基を有してもよいフェニル基、
炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換され
ていてもよいアルキルアミノ基を表し、R15はシアノ
基、アミノカルボニル基を表し、R16は水素原子、炭素
数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状の置換されていても
よいアルキル基を表す。R17はカルボニル基、酸素原子
又は硫黄原子を表し、環B及びCは置換基として炭素数
1〜8の置換されていてもよいアルキル基もしくはアル
コキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8の置換されてい
てもよいアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数1〜1
2の置換されていてもよいアリールオキシカルボニルア
ミノ基、炭素数1〜8の置換されていてもよいシクロア
ルキル基を有していてもよいベンゼン環を表し、X,
Y,Zは窒素原子あるいはC−R18(但し、R18は水素
原子、シアノ基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐
鎖状で置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜1
2の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいア
ルコキシ基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、置換
基として炭素数1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ
基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を有してもよ
いフェニル基もしくはフェノキシ基を表す)基であるの
がよい。
場合、R10、R11、R13、R14は、炭素数1〜12の直
鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいアルキル
基、炭素数1〜12の置換されていてもよいアルケニル
基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基もしくはア
ルコキシ基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を有
してもよいフェニル基、アリル基、炭素数5〜10のシ
クロアルキル基であるのがよい。R12は水素原子、炭素
数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換されてい
てもよいアルキル基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは
分岐鎖状で、置換されていてもよいアルコキシ基、炭素
数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換されてい
てもよいアルコキシカルボニル基、置換基として炭素数
1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原
子、フッ素置換アルキル基を有してもよいフェニル基、
炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状で、置換され
ていてもよいアルキルアミノ基を表し、R15はシアノ
基、アミノカルボニル基を表し、R16は水素原子、炭素
数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状の置換されていても
よいアルキル基を表す。R17はカルボニル基、酸素原子
又は硫黄原子を表し、環B及びCは置換基として炭素数
1〜8の置換されていてもよいアルキル基もしくはアル
コキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8の置換されてい
てもよいアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数1〜1
2の置換されていてもよいアリールオキシカルボニルア
ミノ基、炭素数1〜8の置換されていてもよいシクロア
ルキル基を有していてもよいベンゼン環を表し、X,
Y,Zは窒素原子あるいはC−R18(但し、R18は水素
原子、シアノ基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐
鎖状で置換されていてもよいアルキル基、炭素数1〜1
2の直鎖状もしくは分岐鎖状で置換されていてもよいア
ルコキシ基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、置換
基として炭素数1〜8のアルキル基もしくはアルコキシ
基、ハロゲン原子、フッ素置換アルキル基を有してもよ
いフェニル基もしくはフェノキシ基を表す)基であるの
がよい。
【0021】環Aは置換基として炭素数1〜8のアルキ
ル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜
8のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数1〜12の
アリールオキシカルボニルアミノ基を有していてもよ
い。上記置換アルキル基としては、置換アルキル基の全
体の炭素数として、2〜25、中でも2〜20であるの
がよく、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブ
チル基等のヒドロキシ置換アルキル基;ベンジル基、p
−クロロベンジル基、2−フェニルエチル基等のフェニ
ル置換アルキル基;2−メトキシエチル基、2−エトキ
シエチル基、2−(n)プロポキシエチル基、2−(i
so)プロポキシエチル基、2−(2−エチルヘキシル
オキシ)エチル基、3−メトキシプロピル基、2−メト
キシプロピル基、4−メトキシブチル基、3−メトキシ
ブチル基、2,3−ジメトキシプロピル基、2,2−ジ
メトキシエチル基等のアルコキシ置換アルキル基;2−
(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキ
シエトキシ)エチル基、2−(2−(n)プロポキシエ
トキシ)エチル基、2−(2−(n)ブトキシエトキ
シ)エチル基、2−{2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)エトキシ}エチル基等のアルコキシアルコキシ置換
アルキル基;2−フェネチルオキシエチル基、2−ベン
ジルオキシエチル基等のアラルキルオキシ置換アルキル
基;2−アセチルオキシエチル基、2−プロピオニルオ
キシエチル基、2−トリフルオロアセチルオキシエチル
基等のアシルオキシ置換アルキル基;2−メトキシカル
ボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基等の
アルコキシカルボニル置換アルキル基;フルフリル基、
テトラヒドロフルフリル基等のヘテロ環置換アルキル
基;2−アリルオキシエチル基等のアルケニルオキシ置
換アルキル基;2−フェノキシエチル基、2−(p−ク
ロロフェノキシ)エチル基等のアリールオキシ置換アル
キル基等が挙げられる。
ル基もしくはアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜
8のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数1〜12の
アリールオキシカルボニルアミノ基を有していてもよ
い。上記置換アルキル基としては、置換アルキル基の全
体の炭素数として、2〜25、中でも2〜20であるの
がよく、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロ
ピル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブ
チル基等のヒドロキシ置換アルキル基;ベンジル基、p
−クロロベンジル基、2−フェニルエチル基等のフェニ
ル置換アルキル基;2−メトキシエチル基、2−エトキ
シエチル基、2−(n)プロポキシエチル基、2−(i
so)プロポキシエチル基、2−(2−エチルヘキシル
オキシ)エチル基、3−メトキシプロピル基、2−メト
キシプロピル基、4−メトキシブチル基、3−メトキシ
ブチル基、2,3−ジメトキシプロピル基、2,2−ジ
メトキシエチル基等のアルコキシ置換アルキル基;2−
(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキ
シエトキシ)エチル基、2−(2−(n)プロポキシエ
トキシ)エチル基、2−(2−(n)ブトキシエトキ
シ)エチル基、2−{2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)エトキシ}エチル基等のアルコキシアルコキシ置換
アルキル基;2−フェネチルオキシエチル基、2−ベン
ジルオキシエチル基等のアラルキルオキシ置換アルキル
基;2−アセチルオキシエチル基、2−プロピオニルオ
キシエチル基、2−トリフルオロアセチルオキシエチル
基等のアシルオキシ置換アルキル基;2−メトキシカル
ボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基等の
アルコキシカルボニル置換アルキル基;フルフリル基、
テトラヒドロフルフリル基等のヘテロ環置換アルキル
基;2−アリルオキシエチル基等のアルケニルオキシ置
換アルキル基;2−フェノキシエチル基、2−(p−ク
ロロフェノキシ)エチル基等のアリールオキシ置換アル
キル基等が挙げられる。
【0022】また、非置換のアルキル基としては、炭素
数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、具体的
には、エチル、i−プロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキ
シル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル等が挙
げられる。また、アルケニル基としては、上記のアルキ
ル基と同じ炭素数のものであって少なくとも1つの2重
結合を有するものが挙げられる。
数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、具体的
には、エチル、i−プロピル、n−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキ
シル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル等が挙
げられる。また、アルケニル基としては、上記のアルキ
ル基と同じ炭素数のものであって少なくとも1つの2重
結合を有するものが挙げられる。
【0023】上記シクロアルキル基としては、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下程度の置
換基を有していてもよい炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基等が挙げられる。上記置換フェニル基としては、炭
素数1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルキル基;炭素数
1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルコキシ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;トリフルオロメチル基等のフッ素原子により置換さ
れた炭素数1〜8のアルキル基等が挙げられる。
ンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数6以下程度の置
換基を有していてもよい炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基等が挙げられる。上記置換フェニル基としては、炭
素数1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルキル基;炭素数
1〜8の直鎖状及び分岐鎖状のアルコキシ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;トリフルオロメチル基等のフッ素原子により置換さ
れた炭素数1〜8のアルキル基等が挙げられる。
【0024】R1、R2で特に有利なものとしては、炭素
数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はア
ルケニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状の
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキ
シ基等で置換された炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基;テトラヒドロフリル基で置換された
炭素数1〜10のアルキル基;アリル基;シクロヘキシ
ル基;フェニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフル
オロメチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられ
る。
数1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はア
ルケニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状の
アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキ
シ基等で置換された炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基;テトラヒドロフリル基で置換された
炭素数1〜10のアルキル基;アリル基;シクロヘキシ
ル基;フェニル基;炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフル
オロメチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられ
る。
【0025】R1 、R2が置換フェニル基である場合、
置換基は1〜3個の範囲で任意の置換基が組み合わされ
ていてもよい。R3で特に有利なものとしては、電子吸
引基である場合、シアノ基が挙げられ、R4で特に有利
なものとしては、COOR5基、CR9=(CN)2基等
が挙げられる。この場合、R5としては炭素数1〜8の
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル
基;炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキ
シ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキシ基等で
置換された炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルキル基;アリル基;シクロヘキシル基;フェニル基;
炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又
はアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロ
メチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられる。R
9としては水素原子、シアノ基、フェニル基等が挙げら
れる。R3、R4が隣接する炭素原子と共に結合して環を
形成する基を表す場合、特に有利なものとしては、次の
環が挙げられる。
置換基は1〜3個の範囲で任意の置換基が組み合わされ
ていてもよい。R3で特に有利なものとしては、電子吸
引基である場合、シアノ基が挙げられ、R4で特に有利
なものとしては、COOR5基、CR9=(CN)2基等
が挙げられる。この場合、R5としては炭素数1〜8の
直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル
基;炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキ
シ基、フェニル基、フェノキシ基、アリルオキシ基等で
置換された炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のア
ルキル基;アリル基;シクロヘキシル基;フェニル基;
炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又
はアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロ
メチル基等で置換されたフェニル基等が挙げられる。R
9としては水素原子、シアノ基、フェニル基等が挙げら
れる。R3、R4が隣接する炭素原子と共に結合して環を
形成する基を表す場合、特に有利なものとしては、次の
環が挙げられる。
【0026】
【化6】
【0027】(式中R12としては炭素数1〜8の直鎖状
もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルコキシ基;炭素
数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシアルコ
キシ基;フェニル基、フェノキシ基、アリルオキシ基等
で置換された炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルキル基;置換基として炭素数1〜4の直鎖状もしく
は分岐鎖状のアルキル基又はアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、トリフルオロメチル基等を有していても
よいフェニル基;炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖
状で置換されていてもよいアルキルアミノ基が挙げられ
る。R13、R14としては、炭素数1〜8の直鎖状若しく
は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基;炭素数1〜
4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基、フェニル
基、フェノキシ基、アリルオキシ基等で置換された炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;テト
ラヒドロフリル基で置換された炭素数1〜10のアルキ
ル基;アリル基;シクロヘキシル基;フェニル基;炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基、フ
ッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基等で置換さ
れたフェニル基等が挙げられる。R15としてはシアノ基
が特に有利である。R16としては水素原子、炭素数1〜
4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が挙げられ
る。環Bは置換基として炭素数1〜8の置換されていて
もよいアルキル基もしくはアルコキシ基、フッ素原子、
塩素原子、トリフルオロメチル基を有していてもよいベ
ンゼン環を表し、X,Y,Zとしては窒素原子あるいは
C−R18基(但し、R18は水素原子、シアノ基、炭素数
1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアル
コキシ基、シクロヘキシル基、置換基として炭素数1〜
4のアルキル基もしくはアルコキシ基、フッ素原子、塩
素原子、トリフルオロメチル基を有してもよいフェニル
基もしくはフェノキシ基を表す)が挙げられる。)
もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルコキシ基;炭素
数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシアルコ
キシ基;フェニル基、フェノキシ基、アリルオキシ基等
で置換された炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状の
アルキル基;置換基として炭素数1〜4の直鎖状もしく
は分岐鎖状のアルキル基又はアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、トリフルオロメチル基等を有していても
よいフェニル基;炭素数1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖
状で置換されていてもよいアルキルアミノ基が挙げられ
る。R13、R14としては、炭素数1〜8の直鎖状若しく
は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基;炭素数1〜
4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基、フェニル
基、フェノキシ基、アリルオキシ基等で置換された炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;テト
ラヒドロフリル基で置換された炭素数1〜10のアルキ
ル基;アリル基;シクロヘキシル基;フェニル基;炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素
数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基、フ
ッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基等で置換さ
れたフェニル基等が挙げられる。R15としてはシアノ基
が特に有利である。R16としては水素原子、炭素数1〜
4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が挙げられ
る。環Bは置換基として炭素数1〜8の置換されていて
もよいアルキル基もしくはアルコキシ基、フッ素原子、
塩素原子、トリフルオロメチル基を有していてもよいベ
ンゼン環を表し、X,Y,Zとしては窒素原子あるいは
C−R18基(但し、R18は水素原子、シアノ基、炭素数
1〜8の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアル
コキシ基、シクロヘキシル基、置換基として炭素数1〜
4のアルキル基もしくはアルコキシ基、フッ素原子、塩
素原子、トリフルオロメチル基を有してもよいフェニル
基もしくはフェノキシ基を表す)が挙げられる。)
【0028】環Aとして特に有利なものとしては、置換
基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ
基、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜4のアルコキシ
カルボニルアミノ基を有していてもよいベンゼン環が挙
げられる。前記一般式(I)で示される色素としては、
下記表−1に示されるものが具体的に挙げられるが、本
発明はこれら色素に限定されるものではない。
基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ
基、フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜4のアルコキシ
カルボニルアミノ基を有していてもよいベンゼン環が挙
げられる。前記一般式(I)で示される色素としては、
下記表−1に示されるものが具体的に挙げられるが、本
発明はこれら色素に限定されるものではない。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
【0037】本発明の熱転写記録材料は、具体的には、
加熱によって気化されるか或は径が20μm以下のミス
トを発生し、10〜300μmの間隙を介して対向配置
された被転写体上に転写される液状の記録材料である。
このような間隙を介しての非接触の転写によって、既述
した通りの、高画質と即時性を兼ね備え、装置の小型、
軽量化を可能とし、廃棄物が発生せずに、普通紙にも転
写可能であり、低消費電力及び低ランニングコストのカ
ラー記録が実施可能となる。
加熱によって気化されるか或は径が20μm以下のミス
トを発生し、10〜300μmの間隙を介して対向配置
された被転写体上に転写される液状の記録材料である。
このような間隙を介しての非接触の転写によって、既述
した通りの、高画質と即時性を兼ね備え、装置の小型、
軽量化を可能とし、廃棄物が発生せずに、普通紙にも転
写可能であり、低消費電力及び低ランニングコストのカ
ラー記録が実施可能となる。
【0038】上記多孔質構造は、その毛管作用によって
記録材を保持しかつ供給する機能をなし、特に、0.2
〜3μmの一辺又は直径1〜15μmの高さを有してい
るのがよい。この場合、0.2〜3μmの一辺又は直径
1〜15μmの高さを有する微細な柱状体を0.3〜3
μmの間隔で3行以上及び3列以上配することによって
多孔質構造が形成されてもよい。
記録材を保持しかつ供給する機能をなし、特に、0.2
〜3μmの一辺又は直径1〜15μmの高さを有してい
るのがよい。この場合、0.2〜3μmの一辺又は直径
1〜15μmの高さを有する微細な柱状体を0.3〜3
μmの間隔で3行以上及び3列以上配することによって
多孔質構造が形成されてもよい。
【0039】こうした多孔質構造(例えば多数の柱状体
の群からなる凹凸構造)は、次の3種類の顕著な効果を
奏するものである。即ち、第1の効果は、上記の凹凸構
造により形成される大きな表面積により、記録液を自発
的に毛管現象によって記録部に供給できることである。
第2の効果は、一般に液体の表面張力は高温であるほど
低下するので、記録液を加熱すると記録液の加熱中心の
表面張力はその外周部の表面張力より低下して、中心部
の記録液に外方向の力が働くが、加熱部に上記の凹凸構
造があるため、外周部への記録液の移動を抑制し、転写
感度の低下を防止できる。
の群からなる凹凸構造)は、次の3種類の顕著な効果を
奏するものである。即ち、第1の効果は、上記の凹凸構
造により形成される大きな表面積により、記録液を自発
的に毛管現象によって記録部に供給できることである。
第2の効果は、一般に液体の表面張力は高温であるほど
低下するので、記録液を加熱すると記録液の加熱中心の
表面張力はその外周部の表面張力より低下して、中心部
の記録液に外方向の力が働くが、加熱部に上記の凹凸構
造があるため、外周部への記録液の移動を抑制し、転写
感度の低下を防止できる。
【0040】第3の効果は、記録部の上記凹凸構造中の
多数の凹状部分がそれぞれ、微細な吐出部として働くこ
とにより、記録部に与えた熱量に応じた数の非常に細か
い記録液の液滴が吐出され、空間中に飛翔して対向する
印画紙等の被記録体に吸着する。この原理を利用して、
通常のインクジェット方式では不可能であった画素内階
調を可能にした。
多数の凹状部分がそれぞれ、微細な吐出部として働くこ
とにより、記録部に与えた熱量に応じた数の非常に細か
い記録液の液滴が吐出され、空間中に飛翔して対向する
印画紙等の被記録体に吸着する。この原理を利用して、
通常のインクジェット方式では不可能であった画素内階
調を可能にした。
【0041】即ち、上記の多孔質構造(凹凸構造)を加
熱部に設けることによってその表面積が増加し、記録液
を毛管現象により記録液加熱部へと常時供給し、かつそ
こに保持することができ、この状態で加熱手段(例えば
レーザ光)により記録情報に応じた熱量を選択的に加え
ることによって、記録液の一部を蒸発させて圧力上昇を
起こし、カラービデオカメラ等で作成された電気的な画
像に対応した記録情報に応じた量の記録材を微小な液滴
にして被記録体へ移行させ、この被記録体上に転写する
ことになる。
熱部に設けることによってその表面積が増加し、記録液
を毛管現象により記録液加熱部へと常時供給し、かつそ
こに保持することができ、この状態で加熱手段(例えば
レーザ光)により記録情報に応じた熱量を選択的に加え
ることによって、記録液の一部を蒸発させて圧力上昇を
起こし、カラービデオカメラ等で作成された電気的な画
像に対応した記録情報に応じた量の記録材を微小な液滴
にして被記録体へ移行させ、この被記録体上に転写する
ことになる。
【0042】そしてこの場合、公知のインクジェット方
式と比較して小さいサイズの液滴を多数形成でき、かつ
記録液加熱部への記録情報に対応した加熱エネルギーに
応じて液滴の生成数を自由に制御することができるの
で、多値濃度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等
若しくはそれ以上の画質を持つ記録(例えば、フルカラ
ー画像)を得ることができる。
式と比較して小さいサイズの液滴を多数形成でき、かつ
記録液加熱部への記録情報に対応した加熱エネルギーに
応じて液滴の生成数を自由に制御することができるの
で、多値濃度階調が可能になり、銀塩方式の画像と同等
若しくはそれ以上の画質を持つ記録(例えば、フルカラ
ー画像)を得ることができる。
【0043】従って、オンデマンドで非常に微小な記録
液滴の熱転写が可能である特殊な構造を持つヘッドを使
用して、少なくとも1色当たり1画素内で128階調若
しくはそれ以上の濃度階調表現が可能であるインクジェ
ット方式を実現できる。こうした多孔質構造を形成する
には、例えば平均粒径が0.1〜2μmの多孔質アルミ
ナを5〜20μm厚に積層する方法、平均粒径0.5〜
3μmのガラスビーズを5〜20μm厚に積層する方
法、平均直径0.5〜2μmで高さ2〜10μmの多数
のシリコンウィスカーを1〜3μmの間隔で基盤上に成
長させる方法、等の手法でも製造できる。
液滴の熱転写が可能である特殊な構造を持つヘッドを使
用して、少なくとも1色当たり1画素内で128階調若
しくはそれ以上の濃度階調表現が可能であるインクジェ
ット方式を実現できる。こうした多孔質構造を形成する
には、例えば平均粒径が0.1〜2μmの多孔質アルミ
ナを5〜20μm厚に積層する方法、平均粒径0.5〜
3μmのガラスビーズを5〜20μm厚に積層する方
法、平均直径0.5〜2μmで高さ2〜10μmの多数
のシリコンウィスカーを1〜3μmの間隔で基盤上に成
長させる方法、等の手法でも製造できる。
【0044】しかし、特に転写量を正確に制御するため
には、RIE(リアクティブイオンエッチング)法やパ
ウダービームエッチング法等の半導体加工技術を利用し
て、一辺又は直径が0.5〜3μmで高さが1〜15μ
mの範囲内のサイズを持つガラス製又はシリコン製等の
微細な柱状体が0.5〜3μmの間隔で規則的に3行以
上、3列以上並んだ構造が好ましい。
には、RIE(リアクティブイオンエッチング)法やパ
ウダービームエッチング法等の半導体加工技術を利用し
て、一辺又は直径が0.5〜3μmで高さが1〜15μ
mの範囲内のサイズを持つガラス製又はシリコン製等の
微細な柱状体が0.5〜3μmの間隔で規則的に3行以
上、3列以上並んだ構造が好ましい。
【0045】また、300℃以上の耐熱性を有する多孔
質構造を形成し、生成する液滴を記録液加熱部と10〜
300μmの間隙を置いて対向配置された被記録体へ飛
翔させることが好ましい。このような多孔質構造は、上
記した優れた作用を有するが、そのサイズが微小である
だけに、記録(特に繰り返しの記録)時において記録材
の加熱による劣化物、例えば分解生成物が多孔質構造に
付着し、目詰まりを生じてその作用を損なう傾向があ
る。
質構造を形成し、生成する液滴を記録液加熱部と10〜
300μmの間隙を置いて対向配置された被記録体へ飛
翔させることが好ましい。このような多孔質構造は、上
記した優れた作用を有するが、そのサイズが微小である
だけに、記録(特に繰り返しの記録)時において記録材
の加熱による劣化物、例えば分解生成物が多孔質構造に
付着し、目詰まりを生じてその作用を損なう傾向があ
る。
【0046】しかしながら、本発明の記録材に使用する
前記一般式(I)で表される色素は加熱に対して十二分
の耐熱性を有し、分解生成物によるコゲーションは殆ど
生じないから、繰り返し記録時でも多孔質構造の作用を
保持し、有効に発揮させることができる。本発明の記録
材料は、300℃以上に加熱したときに90重量%以上
が気化し、残留物が10重量%以下である上記のシアン
色素と、この色素(染料)を50℃以下で5重量%以上
溶解若しくは分散させる沸点150℃以上の溶媒とを含
有する記録液とするのがよい。
前記一般式(I)で表される色素は加熱に対して十二分
の耐熱性を有し、分解生成物によるコゲーションは殆ど
生じないから、繰り返し記録時でも多孔質構造の作用を
保持し、有効に発揮させることができる。本発明の記録
材料は、300℃以上に加熱したときに90重量%以上
が気化し、残留物が10重量%以下である上記のシアン
色素と、この色素(染料)を50℃以下で5重量%以上
溶解若しくは分散させる沸点150℃以上の溶媒とを含
有する記録液とするのがよい。
【0047】この記録液に用いる溶媒は、上記の色素を
十分に溶解又は分散させるものであると同時に、その沸
点が150℃以上のものがよい。これは、上記の多孔質
構造が大きな表面積を有しているために、150℃以上
と高沸点でなければ溶媒が蒸発若しくは揮発して記録部
が乾き、かつ記録液濃度が変動して記録性能を劣化させ
るからである。
十分に溶解又は分散させるものであると同時に、その沸
点が150℃以上のものがよい。これは、上記の多孔質
構造が大きな表面積を有しているために、150℃以上
と高沸点でなければ溶媒が蒸発若しくは揮発して記録部
が乾き、かつ記録液濃度が変動して記録性能を劣化させ
るからである。
【0048】特に、この溶媒は、融点が50℃以下であ
り、かつ沸点が150℃以上、400℃以下の範囲にあ
り、無色であることが好ましい。融点が50℃を越える
と、色素の融点が一般に100℃以上であるので、色素
と溶媒を混合して作製した記録液は、非転写時の記録部
温度である室温から50℃の範囲で凝固しやすくなる。
また、沸点が150℃未満であると、記録部が大気に露
出しているので、記録液から溶媒だけが揮発し易くな
る。沸点が400℃以上であると気化の効率が悪く、転
写感度が低下し易くなる。
り、かつ沸点が150℃以上、400℃以下の範囲にあ
り、無色であることが好ましい。融点が50℃を越える
と、色素の融点が一般に100℃以上であるので、色素
と溶媒を混合して作製した記録液は、非転写時の記録部
温度である室温から50℃の範囲で凝固しやすくなる。
また、沸点が150℃未満であると、記録部が大気に露
出しているので、記録液から溶媒だけが揮発し易くな
る。沸点が400℃以上であると気化の効率が悪く、転
写感度が低下し易くなる。
【0049】溶媒の分子量は450以下であることが好
ましい。分子量が高すぎると、気化における膨張率が低
く、転写感度が低下し易い。また、空気中で200℃に
加熱したときの残留分の割合が0.01重量%以下の溶
媒が好ましい。また、溶媒は、PPC用紙(普通紙)、
アート紙等の繊維に自発的に吸収される性質を持つこと
が、普通紙等への転写の観点から好ましい。
ましい。分子量が高すぎると、気化における膨張率が低
く、転写感度が低下し易い。また、空気中で200℃に
加熱したときの残留分の割合が0.01重量%以下の溶
媒が好ましい。また、溶媒は、PPC用紙(普通紙)、
アート紙等の繊維に自発的に吸収される性質を持つこと
が、普通紙等への転写の観点から好ましい。
【0050】溶媒が前記の色素を50℃以下で5重量%
以上、特に10重量%以上溶解するためには、25℃で
の溶媒の溶解度パラメータ(J.H.ヒルデブランドに
より定義されたもの)の値が7.5〜10.5の範囲で
あることが好ましい。更に、引火点が150℃以上であ
って、人体に対する毒性が低く、無色であることが好ま
しい。溶解度パラメータが10.5を越えると、色素の
溶解度が低くなり、かつ空気中の水蒸気を吸着して転写
感度の再現性が悪化し易い。また、溶解度パラメータが
7.5未満であると、やはり色素の溶解度が低くなり易
い。
以上、特に10重量%以上溶解するためには、25℃で
の溶媒の溶解度パラメータ(J.H.ヒルデブランドに
より定義されたもの)の値が7.5〜10.5の範囲で
あることが好ましい。更に、引火点が150℃以上であ
って、人体に対する毒性が低く、無色であることが好ま
しい。溶解度パラメータが10.5を越えると、色素の
溶解度が低くなり、かつ空気中の水蒸気を吸着して転写
感度の再現性が悪化し易い。また、溶解度パラメータが
7.5未満であると、やはり色素の溶解度が低くなり易
い。
【0051】具体的には、フタル酸、トリメリット酸な
どの芳香族カルボン酸のジ及びトリアルキルエステル
類;こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリック
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオイック酸
などの脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル類;オ
クタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチ
ン酸などの脂肪族モノカルボン酸のアルキルエステル
類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコールなどのグリコール類のジアル
キルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、2,2,4−トリメチル−ペンタンジオールなどの
グリコール類のモノアルキルエーテルモノアルキルエス
テル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、2,
2,4−トリメチル−ペンタンジオールなどのグリコー
ル類のジアルキルエステル類;アルキルベンゼン、アル
キルナフタレンなどの芳香族炭化水素類等などが挙げら
れる。
どの芳香族カルボン酸のジ及びトリアルキルエステル
類;こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリック
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオイック酸
などの脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル類;オ
クタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチ
ン酸などの脂肪族モノカルボン酸のアルキルエステル
類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコールなどのグリコール類のジアル
キルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、2,2,4−トリメチル−ペンタンジオールなどの
グリコール類のモノアルキルエーテルモノアルキルエス
テル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、2,
2,4−トリメチル−ペンタンジオールなどのグリコー
ル類のジアルキルエステル類;アルキルベンゼン、アル
キルナフタレンなどの芳香族炭化水素類等などが挙げら
れる。
【0052】上記のカルボン酸類のアルキルエステルの
アルキル基は直鎖状若しくは分岐鎖状の非置換アルキル
基或いはアルコキシ基、アリールオキシ基、アリール基
又はテトラフルフリル基のようなヘテロ環基で置換され
たアルキル基が挙げられ、炭素数1〜20程度の物が適
当である。また、上記のグリコール類のアルキルエステ
ル及びアルキルエーテルのアルキル基としては炭素数が
1〜20程度の直鎖状若しくは分岐鎖状の物が適当であ
る。
アルキル基は直鎖状若しくは分岐鎖状の非置換アルキル
基或いはアルコキシ基、アリールオキシ基、アリール基
又はテトラフルフリル基のようなヘテロ環基で置換され
たアルキル基が挙げられ、炭素数1〜20程度の物が適
当である。また、上記のグリコール類のアルキルエステ
ル及びアルキルエーテルのアルキル基としては炭素数が
1〜20程度の直鎖状若しくは分岐鎖状の物が適当であ
る。
【0053】特に好ましい溶媒としてはフタル酸ジブチ
ルエステル、フタル酸ジオクチルエステル、セバシン酸
ジエチルエステル、セバチン酸ジブチルエステル、セバ
シン酸ジオクチルエステル、セバシン酸ジ(2−エチル
ヘキシル)エステル、アゼライン酸ジエチルエステル、
アゼライン酸ジブチルエステル、アゼライン酸ジオクチ
ルエステル、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)エ
ステル、デカン酸エチルエステル、デカン酸プロピルエ
ステル、デカン酸ブチルエステル、デカン酸アミルエス
テル、デカン酸ヘキシルエステル、デカン酸ヘプチルエ
ステル、デカン酸オクチルエステル、デカン酸(2−エ
チルヘキシル)エステル、デカン酸デシルエステル、オ
クタン酸エチルエステル、オクタン酸プロピルエステ
ル、オクタン酸ブチルエステル、オクタン酸アミルエス
テル、オクタン酸ヘキシルエステル、オクタン酸ヘプチ
ルエステル、オクタン酸オクチルエステル、オクタン酸
(2−エチルヘキシル)エステル、オクタン酸デシルエ
ステル、オクタン酸(2−ブトキシエチル)エステル、
オクタン酸(2−フェノキシエチル)エステル、オクタ
ン酸(2−フェニルエチル)エステル、オクタン酸テト
ラヒドロフルフリルエステル、ドデカン酸ブチルエステ
ル、ミリスチン酸ブチルエステル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、
テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,
4−トリメチル−ペンタンジオールジイソブチルエステ
ル、クエン酸アセチルトリブチルエステルなどが挙げら
れる。
ルエステル、フタル酸ジオクチルエステル、セバシン酸
ジエチルエステル、セバチン酸ジブチルエステル、セバ
シン酸ジオクチルエステル、セバシン酸ジ(2−エチル
ヘキシル)エステル、アゼライン酸ジエチルエステル、
アゼライン酸ジブチルエステル、アゼライン酸ジオクチ
ルエステル、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)エ
ステル、デカン酸エチルエステル、デカン酸プロピルエ
ステル、デカン酸ブチルエステル、デカン酸アミルエス
テル、デカン酸ヘキシルエステル、デカン酸ヘプチルエ
ステル、デカン酸オクチルエステル、デカン酸(2−エ
チルヘキシル)エステル、デカン酸デシルエステル、オ
クタン酸エチルエステル、オクタン酸プロピルエステ
ル、オクタン酸ブチルエステル、オクタン酸アミルエス
テル、オクタン酸ヘキシルエステル、オクタン酸ヘプチ
ルエステル、オクタン酸オクチルエステル、オクタン酸
(2−エチルヘキシル)エステル、オクタン酸デシルエ
ステル、オクタン酸(2−ブトキシエチル)エステル、
オクタン酸(2−フェノキシエチル)エステル、オクタ
ン酸(2−フェニルエチル)エステル、オクタン酸テト
ラヒドロフルフリルエステル、ドデカン酸ブチルエステ
ル、ミリスチン酸ブチルエステル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、
テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,
4−トリメチル−ペンタンジオールジイソブチルエステ
ル、クエン酸アセチルトリブチルエステルなどが挙げら
れる。
【0054】従来のインクジェット方式に用いられてい
る色素は、一般に酸性染料が多いが、これは親水性があ
って記録紙に付着したときに記録紙上で流れてしまい、
耐水性が悪く、発色し難く、また、記録時の熱で自己分
解によるコゲーションを生じ易い。これに対し、上記色
素は、そうした現象は生じないため、記録紙上に良好に
付着して十二分に発色し、また、コゲーションも生じ難
いものである。
る色素は、一般に酸性染料が多いが、これは親水性があ
って記録紙に付着したときに記録紙上で流れてしまい、
耐水性が悪く、発色し難く、また、記録時の熱で自己分
解によるコゲーションを生じ易い。これに対し、上記色
素は、そうした現象は生じないため、記録紙上に良好に
付着して十二分に発色し、また、コゲーションも生じ難
いものである。
【0055】しかも、この色素と組み合わせて特にフタ
ル酸ジアルキルエステルを使用すれば、この溶媒は記録
紙中への浸透性が良好であり、色素を十二分に付着させ
ることができ、かつ、色素を発色させる発色助剤として
の作用もある。このため、この記録液を用いると、PP
C用紙へも転写が可能となり、高画質の画像を形成する
ことができる。また、記録液の色素濃度についても、従
来では高々5重量%であったが、上記の組合せからなる
記録液では、溶媒量を50〜90重量%と広範囲に設定
でき、色素濃度を10重量%以上に高め、画像濃度を向
上させることができる。
ル酸ジアルキルエステルを使用すれば、この溶媒は記録
紙中への浸透性が良好であり、色素を十二分に付着させ
ることができ、かつ、色素を発色させる発色助剤として
の作用もある。このため、この記録液を用いると、PP
C用紙へも転写が可能となり、高画質の画像を形成する
ことができる。また、記録液の色素濃度についても、従
来では高々5重量%であったが、上記の組合せからなる
記録液では、溶媒量を50〜90重量%と広範囲に設定
でき、色素濃度を10重量%以上に高め、画像濃度を向
上させることができる。
【0056】本発明の記録材料を用いる転写ヘッドは加
熱手段を備えた記録部と、記録液を貯蔵するインクタン
クと、記録部とインクタンクを結ぶ記録液通路とから構
成されてよい。転写ヘッドは、記録液の粘性率を調整す
るために全体を50℃まで加熱することができる。転写
時間を短縮するために1つの記録ヘッド上に記録部は2
個以上設けることもできる。記録液通路を通して、記録
部で消費された記録液を連続的に記録部へ補給できる。
熱手段を備えた記録部と、記録液を貯蔵するインクタン
クと、記録部とインクタンクを結ぶ記録液通路とから構
成されてよい。転写ヘッドは、記録液の粘性率を調整す
るために全体を50℃まで加熱することができる。転写
時間を短縮するために1つの記録ヘッド上に記録部は2
個以上設けることもできる。記録液通路を通して、記録
部で消費された記録液を連続的に記録部へ補給できる。
【0057】加熱手段は、抵抗加熱ヒータ等の発熱体、
記録情報に応じて出力変化するレーザ、レーザと記録部
に設けられたレーザ光吸収剤(光熱変換体)の組み合わ
せ等が使用できる。レーザとして半導体レーザを利用す
ると、制御性が高く、小型軽量のヘッド部を構成でき
る。抵抗加熱ヒータは、記録部上に直接ポリシリコン等
の導電性物質を付着させて作製する。
記録情報に応じて出力変化するレーザ、レーザと記録部
に設けられたレーザ光吸収剤(光熱変換体)の組み合わ
せ等が使用できる。レーザとして半導体レーザを利用す
ると、制御性が高く、小型軽量のヘッド部を構成でき
る。抵抗加熱ヒータは、記録部上に直接ポリシリコン等
の導電性物質を付着させて作製する。
【0058】本発明の記録材の転写に使用できる印画紙
は、PPC用紙等の普通紙、アート紙等の上質紙等であ
るが、特に階調性と濃度が高い高品質の画像を得るため
には、色素を発色させる樹脂として、ポリエステル、ポ
リカーボネート、アセテート、エポキシ樹脂、ポリ塩化
ビニル等を基紙上に塗布して作製した専用紙も使用でき
る。得られた画像の保存安定性を向上させるには、転写
後の印画紙に樹脂フィルムをラミネートすることが効果
的である。
は、PPC用紙等の普通紙、アート紙等の上質紙等であ
るが、特に階調性と濃度が高い高品質の画像を得るため
には、色素を発色させる樹脂として、ポリエステル、ポ
リカーボネート、アセテート、エポキシ樹脂、ポリ塩化
ビニル等を基紙上に塗布して作製した専用紙も使用でき
る。得られた画像の保存安定性を向上させるには、転写
後の印画紙に樹脂フィルムをラミネートすることが効果
的である。
【0059】本発明の記録材を用いて、記録の多色化
(特にフルカラー化)を達成するには、減法混色の三原
色のうち1色を呈する色素を含有する記録液と、この色
素とは異なる減法混色の三原色の色を呈する少なくとも
1種類の色素を含有する記録液とをそれぞれ選択的に加
熱し、例えば、この操作をイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)に分解された画像信号についてそ
れぞれ繰り返すことによってフルカラー化を達成でき
る。
(特にフルカラー化)を達成するには、減法混色の三原
色のうち1色を呈する色素を含有する記録液と、この色
素とは異なる減法混色の三原色の色を呈する少なくとも
1種類の色素を含有する記録液とをそれぞれ選択的に加
熱し、例えば、この操作をイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)に分解された画像信号についてそ
れぞれ繰り返すことによってフルカラー化を達成でき
る。
【0060】昨今のプリント技術の高性能が要求される
中で、フルカラープリントにおいて、各Y、M、Cの色
調を厳選することが求められており、本発明の色素は、
その要求を満たす美しい色調を得ることができる点でも
優れている。本発明の色素は、特にポリエステル樹脂で
基紙をコートした記録紙に転写した際美しい色調を得る
ことができるので好ましい。
中で、フルカラープリントにおいて、各Y、M、Cの色
調を厳選することが求められており、本発明の色素は、
その要求を満たす美しい色調を得ることができる点でも
優れている。本発明の色素は、特にポリエステル樹脂で
基紙をコートした記録紙に転写した際美しい色調を得る
ことができるので好ましい。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。まず、図面を参照して説明する。図1〜図4は実施
例において用いた気化型熱転写プリンタヘッドを示す図
であり、図1(a)はその断面図及び図1 (b)は斜視
図、図2は平面図、図3は後述するカバー7を外した状
態の平面図であり、図4はその1部の部分拡大図であ
る。図5はシリアル型プリンタの概略図である。図1〜
図3に示されるように、プリンタヘッド1は、ヒートシ
ンクを兼ねたアルミ製のヘッドベース2、画像情報に応
じてヒータにより加熱される気化部とその気化部へ毛細
管作用により記録液を導く記録液導入路とを、シリコン
基板上に一体的に形成したヒータチップ3、ポッティン
グレジン4で覆われたドライバーIC5を実装し、転写
する画像データに合わせて各ヒータに電流を供給するよ
うに配線が形成されたプリント基板6、及びドライバI
C5の保護と色素の供給路を兼ねたカバー7により構成
されている。
る。まず、図面を参照して説明する。図1〜図4は実施
例において用いた気化型熱転写プリンタヘッドを示す図
であり、図1(a)はその断面図及び図1 (b)は斜視
図、図2は平面図、図3は後述するカバー7を外した状
態の平面図であり、図4はその1部の部分拡大図であ
る。図5はシリアル型プリンタの概略図である。図1〜
図3に示されるように、プリンタヘッド1は、ヒートシ
ンクを兼ねたアルミ製のヘッドベース2、画像情報に応
じてヒータにより加熱される気化部とその気化部へ毛細
管作用により記録液を導く記録液導入路とを、シリコン
基板上に一体的に形成したヒータチップ3、ポッティン
グレジン4で覆われたドライバーIC5を実装し、転写
する画像データに合わせて各ヒータに電流を供給するよ
うに配線が形成されたプリント基板6、及びドライバI
C5の保護と色素の供給路を兼ねたカバー7により構成
されている。
【0062】ここで、ヘッドベース2には、記録液をプ
リンタヘッド1内に導入するための記録液導入孔8と、
ヒータチップ3をヘッドベース2に貼着する際にはみ出
す余分の接着剤の逃げ場となる溝9が形成されており、
また、カバー7の内部は、ヒータチップ3の記録液導入
路に記録液を供給するための記録液供給路10となって
いる。また、プリント基板6には、コネクタ用端子11
が設けられている。
リンタヘッド1内に導入するための記録液導入孔8と、
ヒータチップ3をヘッドベース2に貼着する際にはみ出
す余分の接着剤の逃げ場となる溝9が形成されており、
また、カバー7の内部は、ヒータチップ3の記録液導入
路に記録液を供給するための記録液供給路10となって
いる。また、プリント基板6には、コネクタ用端子11
が設けられている。
【0063】ヒータチップ3の表面は、保護のためにN
iシート3aで覆われており、その内側には記録液導入
路を形成するためのシートレジスト3bがライン状に形
成されている。また、ヒータチップ3には、記録液を加
熱して気化するための複数のヒータと各ヒータにそれぞ
れ画像信号に基づいた信号電圧を印加し通電するための
配線及び各ヒータに記録液を供給するための記録液導入
路がリソグラフィープロセスにより形成されている。
iシート3aで覆われており、その内側には記録液導入
路を形成するためのシートレジスト3bがライン状に形
成されている。また、ヒータチップ3には、記録液を加
熱して気化するための複数のヒータと各ヒータにそれぞ
れ画像信号に基づいた信号電圧を印加し通電するための
配線及び各ヒータに記録液を供給するための記録液導入
路がリソグラフィープロセスにより形成されている。
【0064】即ち、図4 (ヒータチップ3の先端の気化
部13及びその近傍の部分拡大図)に示すように、例え
ば、ピッチLp=84.7μmでヒータ14が合計で2
56個形成されている。このとき1個のヒータ14が1
ドットを転写するので300DPIの解像度を実現でき
る。個々のヒータ14は20μm×20μmの大きさの
ポリシリコンによって形成され、このヒータ14には画
像信号に基づいた信号電圧を印加し通電するためのアル
ミニウム製の個別電極15と共通電極16とが接続され
ている。ここで、気化部13は、隔壁17により互いに
隔てられており、隔壁17に囲まれた凹部(記録液収容
部18)に記録液が収容される。また、ヒータ14上及
びその周囲には保護膜であるSiO2 (図示せず)を介
して径が2μm、隔壁が2μm、高さが6μmの微細な
円柱状の小柱体19が13×13本の群をなして気化部
13の構成要素の一つとして設けられている。
部13及びその近傍の部分拡大図)に示すように、例え
ば、ピッチLp=84.7μmでヒータ14が合計で2
56個形成されている。このとき1個のヒータ14が1
ドットを転写するので300DPIの解像度を実現でき
る。個々のヒータ14は20μm×20μmの大きさの
ポリシリコンによって形成され、このヒータ14には画
像信号に基づいた信号電圧を印加し通電するためのアル
ミニウム製の個別電極15と共通電極16とが接続され
ている。ここで、気化部13は、隔壁17により互いに
隔てられており、隔壁17に囲まれた凹部(記録液収容
部18)に記録液が収容される。また、ヒータ14上及
びその周囲には保護膜であるSiO2 (図示せず)を介
して径が2μm、隔壁が2μm、高さが6μmの微細な
円柱状の小柱体19が13×13本の群をなして気化部
13の構成要素の一つとして設けられている。
【0065】この小柱体19の高さは、記録液収容部1
8の底面からその上面に至るまでの高さ、即ち、各ヒー
タ14毎の記録液収容部18を取り囲む隔壁17の高さ
と同じ高さとなるように設けられており、しかも、各小
柱体19は多孔質構造となるように互いに微小間隙をも
って設けられている。従って、多孔質構造が毛細管作用
を生じ、そのため各小柱体19は記録液収容部18内で
記録液を保持することができる。それと共に、ヒータ1
4で記録液を加熱した場合、温度上昇に伴って記録液の
表面張力が低下するが、毛細管作用により記録液がヒー
タ14の表面付近から逃げることを防止することができ
る。このため、画像転写の際に、必要な記録液が連続的
に供給される。
8の底面からその上面に至るまでの高さ、即ち、各ヒー
タ14毎の記録液収容部18を取り囲む隔壁17の高さ
と同じ高さとなるように設けられており、しかも、各小
柱体19は多孔質構造となるように互いに微小間隙をも
って設けられている。従って、多孔質構造が毛細管作用
を生じ、そのため各小柱体19は記録液収容部18内で
記録液を保持することができる。それと共に、ヒータ1
4で記録液を加熱した場合、温度上昇に伴って記録液の
表面張力が低下するが、毛細管作用により記録液がヒー
タ14の表面付近から逃げることを防止することができ
る。このため、画像転写の際に、必要な記録液が連続的
に供給される。
【0066】このプリンタヘッド1は図1 (a)に示す
ように、被記録材(印画紙)12に対してベースの一端
2aのみで接触し、被記録材12に対して所定の角度に
なるように保持されている。これにより、気化部13と
被記録材12との間隔を一定に保つことができる。例え
ば、気化部13のヒータ14のセンター位置(図1
(a)中の1点鎖線)が、被記録材12に接触するヘッ
ドベース端部2aから1.85mmの位置にくるように
なっており、0.4mm厚のシリコン基板上に形成され
たヒータ14と被記録材12との距離が50μm(ただ
し、シリコン基板とヘッドベース2との間の接着層の厚
さを10μmとする)になるようにヘッドベース2と被
記録材12とのなす角を14°に保持する。
ように、被記録材(印画紙)12に対してベースの一端
2aのみで接触し、被記録材12に対して所定の角度に
なるように保持されている。これにより、気化部13と
被記録材12との間隔を一定に保つことができる。例え
ば、気化部13のヒータ14のセンター位置(図1
(a)中の1点鎖線)が、被記録材12に接触するヘッ
ドベース端部2aから1.85mmの位置にくるように
なっており、0.4mm厚のシリコン基板上に形成され
たヒータ14と被記録材12との距離が50μm(ただ
し、シリコン基板とヘッドベース2との間の接着層の厚
さを10μmとする)になるようにヘッドベース2と被
記録材12とのなす角を14°に保持する。
【0067】このように、ヘッドベース端部2aからヒ
ータのセンター位置までの距離と、被記録材12とヘッ
ドベース2とのなす角度とを適宜変化させることによ
り、ヒータ14と被記録材12との間の距離を任意の大
きさに設定することができる。本実施例においては、イ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色毎
に前述したようなプリンタヘッド1Y、1M及び1Cを
備えた図5に示すようなシリアル型プリンタを使用し
た。各プリンタヘッドは、フレキシブルハーネスを介し
てヘッド駆動回路基板(図示せず)に接続されている。
ータのセンター位置までの距離と、被記録材12とヘッ
ドベース2とのなす角度とを適宜変化させることによ
り、ヒータ14と被記録材12との間の距離を任意の大
きさに設定することができる。本実施例においては、イ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色毎
に前述したようなプリンタヘッド1Y、1M及び1Cを
備えた図5に示すようなシリアル型プリンタを使用し
た。各プリンタヘッドは、フレキシブルハーネスを介し
てヘッド駆動回路基板(図示せず)に接続されている。
【0068】このシリアル型プリンタには、縦方向(X
方向)に紙を搬送する回転自在の紙送りローラ20と、
X方向と直交する方向(Y方向)にプリンタヘッドをス
キャンするためのヘッド送り軸21が設けられ、ヘッド
送り軸21は画像情報によりモータ(図示せず)により
自在に回転し、プリンタヘッド1をスキャンできるよう
になっている。これらの縦方向の紙送りと横方向のヘッ
ドスキャンは交互に行うように構成されている。
方向)に紙を搬送する回転自在の紙送りローラ20と、
X方向と直交する方向(Y方向)にプリンタヘッドをス
キャンするためのヘッド送り軸21が設けられ、ヘッド
送り軸21は画像情報によりモータ(図示せず)により
自在に回転し、プリンタヘッド1をスキャンできるよう
になっている。これらの縦方向の紙送りと横方向のヘッ
ドスキャンは交互に行うように構成されている。
【0069】ここで、各プリンタヘッド1Y、1M及び
1Cにはそれぞれ256個のヒータ14が設けられてい
るので、本実施例で使用したシリアル型プリンタは、1
回のスキャンで256ライン分の印画を行う性能を有す
るものである。しかも、1回のスキャンが終了した時点
で、ヘッド支えを兼ねた紙送りローラ20でプラテン2
2上の被記録材(印画紙)12を256ライン分送り、
各色のヘッド1Y、1M及び1Cが印画紙12の所定の
位置から印画を開始するように1色毎に順次タイミング
を変えて印画を開始できるので、1回のスキャンでカラ
ー画像を印画することができるものである。なお、図5
に示すシリアル型プリンタに代えて、ライン型に構成さ
れたヘッドを有するカラープリンタを使用することがで
きる。以下、上述のシリアル型プリンタに使用した記録
の実施例を具体的に説明する。
1Cにはそれぞれ256個のヒータ14が設けられてい
るので、本実施例で使用したシリアル型プリンタは、1
回のスキャンで256ライン分の印画を行う性能を有す
るものである。しかも、1回のスキャンが終了した時点
で、ヘッド支えを兼ねた紙送りローラ20でプラテン2
2上の被記録材(印画紙)12を256ライン分送り、
各色のヘッド1Y、1M及び1Cが印画紙12の所定の
位置から印画を開始するように1色毎に順次タイミング
を変えて印画を開始できるので、1回のスキャンでカラ
ー画像を印画することができるものである。なお、図5
に示すシリアル型プリンタに代えて、ライン型に構成さ
れたヘッドを有するカラープリンタを使用することがで
きる。以下、上述のシリアル型プリンタに使用した記録
の実施例を具体的に説明する。
【0070】実施例1 表−1のNo.1の色素をジブチルフタル酸に5重量%
の濃度で溶解することによりイエロー色記録液を得た。
これを、図1に示すプリンタヘッドの記録液導入孔から
インクタンクに導入すると、記録液体は通路を通り自発
的に記録ヒータチップの先端の気化部にまで自然に導入
された。次に、プリンタヘッドのヒータに、以下のパル
ス電圧を印加することにより、記録液の印画紙への熱転
写を行った。
の濃度で溶解することによりイエロー色記録液を得た。
これを、図1に示すプリンタヘッドの記録液導入孔から
インクタンクに導入すると、記録液体は通路を通り自発
的に記録ヒータチップの先端の気化部にまで自然に導入
された。次に、プリンタヘッドのヒータに、以下のパル
ス電圧を印加することにより、記録液の印画紙への熱転
写を行った。
【0071】(パルス電圧条件)80mW、1階調あた
り、オン時間12μs、オフ時間2μsを1パルスと
し、1ドットあたり256パルスを印加。上記条件で熱
転写したところ、マクベス反射型濃度計で計って、光学
濃度0.66のドットがA6の普通紙上に形成すること
ができた。この転写を続けたところ、プリンタヘッドの
柱状部に焦げ付が生じ、イエロー色の転写ができなくな
ったが、5000枚という大量の印画を行うことができ
た。
り、オン時間12μs、オフ時間2μsを1パルスと
し、1ドットあたり256パルスを印加。上記条件で熱
転写したところ、マクベス反射型濃度計で計って、光学
濃度0.66のドットがA6の普通紙上に形成すること
ができた。この転写を続けたところ、プリンタヘッドの
柱状部に焦げ付が生じ、イエロー色の転写ができなくな
ったが、5000枚という大量の印画を行うことができ
た。
【0072】実施例2 色素として、表−1のNo.3の色素を用い、ジブチル
フタル酸に20重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度1.64のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
フタル酸に20重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度1.64のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
【0073】実施例3 色素として、表−1のNo.5の色素を用い、ジブチル
フタル酸に20重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度1.76のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
フタル酸に20重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度1.76のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
【0074】実施例4 色素として、表−1のNo.7の色素を用い、ジブチル
フタル酸に10重量%の濃度で溶解させたシアン色記録
液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行ったと
ころ、光学濃度0.89のドットがA6の普通紙上に形
成することができ、この転写を続けたところ5000枚
の印画を行うことができた。
フタル酸に10重量%の濃度で溶解させたシアン色記録
液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行ったと
ころ、光学濃度0.89のドットがA6の普通紙上に形
成することができ、この転写を続けたところ5000枚
の印画を行うことができた。
【0075】実施例5 色素として、表−1のNo.12の色素を用い、ジブチ
ルフタル酸に4重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度0.60のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
ルフタル酸に4重量%の濃度で溶解させたイエロー色記
録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行った
ところ、光学濃度0.60のドットがA6の普通紙上に
形成することができ、この転写を続けたところ5000
枚の印画を行うことができた。
【0076】実施例6 色素として、表−1のNo.20の色素を用い、ジブチ
ルフタル酸に15重量%の濃度で溶解させたイエロー色
記録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行っ
たところ、光学濃度1.55のドットがA6の普通紙上
に形成することができ、この転写を続けたところ500
0枚の印画を行うことができた。
ルフタル酸に15重量%の濃度で溶解させたイエロー色
記録液を用いる以外は実施例1と全く同様の試験を行っ
たところ、光学濃度1.55のドットがA6の普通紙上
に形成することができ、この転写を続けたところ500
0枚の印画を行うことができた。
【0077】実施例7 色素として、表ー1のNo.20の色素を用い、ジエチ
レングリコールジブチルエーテルに10重量%の濃度で
溶解させたイエロー色記録液を用いる以外は実施例1と
全く同様の試験を行ったところ、光学濃度2.07のド
ットがA6の普通紙上に形成することができこの転写を
続けたところ5000枚の印画を行うことができた。
レングリコールジブチルエーテルに10重量%の濃度で
溶解させたイエロー色記録液を用いる以外は実施例1と
全く同様の試験を行ったところ、光学濃度2.07のド
ットがA6の普通紙上に形成することができこの転写を
続けたところ5000枚の印画を行うことができた。
【0078】実施例8 色素として、表−1のNo.7の色素を用い、ジエチレ
ングリコールジブチルエーテルに10重量%の濃度で溶
解させたイエロー色記録液を用いる以外は実施例1と全
く同様の試験を行ったところ、光学濃度1.66のドッ
トがA6の普通紙上に形成することができこの転写を続
けたところ5000枚の印画を行うことができた。
ングリコールジブチルエーテルに10重量%の濃度で溶
解させたイエロー色記録液を用いる以外は実施例1と全
く同様の試験を行ったところ、光学濃度1.66のドッ
トがA6の普通紙上に形成することができこの転写を続
けたところ5000枚の印画を行うことができた。
【0079】比較例1 色素として特開平8−244364号公報に記載されて
いる下記構造式で示されるAを用い、ジブチルフタル酸
に5重量%の濃度で溶解させたイエロー記録液を用いる
以外は実施例1と全く同様の試験を行ったところ、光学
濃度0.40のドットがA6の普通紙上に形成された。
いる下記構造式で示されるAを用い、ジブチルフタル酸
に5重量%の濃度で溶解させたイエロー記録液を用いる
以外は実施例1と全く同様の試験を行ったところ、光学
濃度0.40のドットがA6の普通紙上に形成された。
【0080】
【化7】
【0081】
【発明の効果】本発明の記録材料によれば、使用する色
素が、加熱に対して十二分の耐熱性を有し、分解生成物
によるコゲーションは殆ど生じないので、繰り返し記録
時でも多孔質構造の特性を安定に保持し、有効に発揮さ
せることができる。この場合、多孔質構造によって小さ
いサイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液加熱部への
記録情報に対応した加熱エネルギーに応じて液滴の生成
数を自由に制御することができるので、多値濃度階調が
可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくはそれ以上の
画質をもつ記録(例えばフルカラー画像)を得ることが
できる。また、熱転写方式の記録であるため、装置の小
型化が可能であり、保守容易性、即時性、画像の高品位
化、高階調性等の特長を有している。
素が、加熱に対して十二分の耐熱性を有し、分解生成物
によるコゲーションは殆ど生じないので、繰り返し記録
時でも多孔質構造の特性を安定に保持し、有効に発揮さ
せることができる。この場合、多孔質構造によって小さ
いサイズの液滴を多数形成でき、かつ記録液加熱部への
記録情報に対応した加熱エネルギーに応じて液滴の生成
数を自由に制御することができるので、多値濃度階調が
可能になり、銀塩方式の画像と同等若しくはそれ以上の
画質をもつ記録(例えばフルカラー画像)を得ることが
できる。また、熱転写方式の記録であるため、装置の小
型化が可能であり、保守容易性、即時性、画像の高品位
化、高階調性等の特長を有している。
【図1】実施例で使用したプリンタヘッドの断面図(同
図(a))と下方斜視図(同図(b))である。
図(a))と下方斜視図(同図(b))である。
【図2】実施例で使用したプリンタヘッドの平面図であ
る。
る。
【図3】実施例で使用したプリンタヘッドの平面図であ
る。
る。
【図4】実施例で使用したプリンタヘッドの部分拡大図
である。
である。
【図5】実施例に使用したシリアル型プリンタの概略図
である。
である。
1 プリンタヘッド 2 ヘッドベース 3 ヒータチップ 4 ポッティングレジン 5 ドライバIC 6 プリント基板 7 カバー 8 記録液導入孔 9 溝 10 記録液供給路 11 コネクタ用端子 12 被記録材(印画紙) 13 気化部 14 ヒータ 15 個別電極 16 共通電極 17 隔壁 18 記録液収容部 19 小柱
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 23/00 B41M 5/26 K S 57/00 101Z (72)発明者 石田 美織 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H086 BA03 BA04 BA54 BA56 2H111 AA27 AA47 AA48 BA22 BA39 4H056 CA01 CC02 CC08 CE02 CE03 DD06 DD12 FA03 4J039 BC03 BC05 BC12 BC13 BC16 BC20 BC33 BC36 BC44 BC50 BC51 BC52 BC53 BC55 BC65 BC73 BC76 BC77 BE02 BE12 EA15 EA16 EA17 EA34 EA37 EA41 EA42 EA44 GA06
Claims (13)
- 【請求項1】 多孔質構造を有する転写部に毛管現象に
よって導かれ、加熱によって状態変化して、前記転写部
に対向した被転写体へ移行させられる熱転写記録材料で
あって、下記一般式(I)で表される色素を含有するこ
とを特徴とする熱転写記録材料。 【化1】 (式中、環Aは置換基を有してもよいp−フェニレン基
であり、R1、R2は水素原子、置換若しくは非置換のア
ルキル基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若
しくは非置換のフェニル基、アリル基又はシクロアルキ
ル基を表すか、環Aと結合して5及び6員のヘテロ環を
形成する基を表すか、R1、R2が結合している窒素原子
と一緒に5及び6員のヘテロ環を形成する基であり、R
3は電子吸引基を表し、R4はCOOR5基、CONR6R
7基、COR8基、CR9=C(CN)2基から選ばれる電
子吸引基を表し、R3とR4は隣接する炭素原子と共に結
合して環を形成する基であってもよい。但し、R5、
R6、R7、R8は水素原子、置換されていてもよいアル
キル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されて
いてもよいアルケニル基、アリル基、シクロアルキル基
を表し、R9は水素原子、シアノ基、置換されていても
よいフェニル基を表す。) - 【請求項2】 一般式(I)におけるR3がシアノ基、
COOR5基、CONR6R7基、COR8基、CR9=C
(CN)2基から選ばれる電子吸引基、またはR3、R4
が隣接する炭素原子と共に結合して下記式から選ばれる
ヘテロ環を形成する基である請求項1に記載した熱転写
記録材料。 【化2】 (式中、R10、R11、R13、R14は水素原子、置換され
ていてもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニ
ル基、置換されていてもよいアルケニル基、アリル基、
シクロアルキル基を表し、R12は水素原子、置換されて
いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキ
シ基、置換されていてもよいフェニル基、置換されてい
てもよいアルキルアミノ基、置換されていてもよいアル
コキシカルボニル基を表し、R15はシアノ基、アミノカ
ルボニル基を表し、R16は水素原子、置換されていても
よいアルキル基を表し、R17はカルボニル基、酸素原子
又は硫黄原子を表し、環B及びCは置換基を有していて
もよいベンゼン環を表し、X,Y,Zは窒素原子あるい
はC−R18基(なお、R18は水素原子、シアノ基、アル
キル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール
基、アミノ基、アラルキル基、アリールオキシ基を表
す)を表す。) - 【請求項3】 一般式(I)におけるp−フェニレン基
Aが、置換されていないか、置換されていてもよいアル
キル基、又はアルコキシ基、ハロゲン原子、置換されて
いてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、アリールオ
キシカルボニルアミノ基を置換基として有している、請
求項1に記載した熱転写記録材料。 - 【請求項4】 一般式(I)におけるR1及びR2が炭素
数1〜12の置換若しくは非置換のアルキル基、アルケ
ニル基、アリル基、シクロヘキシル基及び炭素数1〜8
の置換されていてもよいアルキル基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基である
か、環Aと結合してテトラヒドロキノリン系及びジヒド
ロインドール系の環を形成する基であるか、R1、R2が
結合している窒素原子と一緒にモルホリン環、ピペラジ
ン環、チオモルホリン環を形成する基である請求項1に
記載した熱転写記録材料。 - 【請求項5】 加熱によって気化されるか或は径が20
μm以下のミストを発生し、10〜1000μmの間隙
を介して対向配置された被転写体上に転写される記録材
料である請求項1〜4のいずれかに記載した熱転写記録
材料。 - 【請求項6】 0.5〜3μmの一辺又は直径、1〜1
5μmの高さを有する微細な柱状体を0.5〜10μm
の間隔で3行以上及び3列以上配することによって、多
孔質構造が形成されている請求項1〜5のいずれかに記
載した熱転写記録材料。 - 【請求項7】 分子量が450以下であり、融点が50
℃以下であり、沸点が150℃以上、400℃以下であ
り、無色であり、かつ空気中で200℃に加熱したとき
の残留分の割合が0.01重量%以下の溶媒に、前記一
般式(I)で表される色素が50℃以下で3重量%以上
溶解している請求項1〜6のいずれかに記載した熱転写
記録材料。 - 【請求項8】 溶媒が芳香族カルボン酸エステル、脂
肪族カルボン酸エステル、グリコールエーテル、グリコ
ールエステル及び芳香族炭化水素から選ばれる少なくと
も1種である、請求項1〜7のいずれかに記載した熱転
写記録材料。 - 【請求項9】 芳香族カルボン酸エステルがフタル酸ジ
アルキルエステルである、請求項8に記載した熱転写記
録材料。 - 【請求項10】 脂肪族カルボン酸エステルが、こはく
酸ジアルキルエステル、グルタル酸ジアルキルエステ
ル、アジピン酸ジアルキルエステル、スベリック酸ジア
ルキルエステル、アゼライン酸ジアルキルエステル、セ
バシン酸ジアルキルエステル、ドデカンジオイック酸ジ
アルキルエステル、オクタン酸アルキルエステル、ノナ
ン酸アルキルエステル、デカン酸アルキルエステル、ド
デカン酸アルキルエステル又はミリスチン酸アルキルエ
ステル(但し、アルキルエステルのアルキル基はアルコ
キシ基、アリールオキシ基、アリール基又はヘテロ環基
で置換されていても良い。)である請求項8に記載した
熱転写記録材料。 - 【請求項11】 グリコールエステルがエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール又は2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオールのモノアルキルエーテルモ
ノアルキルエステル或いはジアルキルエステルである請
求項8に記載した熱転写記録材料。 - 【請求項12】 グリコールエーテルがジエチレングリ
コールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジ
アルキルエーテル又はテトラエチレングリコールジアル
キルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエー
テル又はトリプロピレングリコールジアルキルエーテル
である請求項8に記載した熱転写記録材料。 - 【請求項13】 イエロー色素、マゼンタ色素及びシア
ン色素の減法混色の三原色に分解された画像信号に対応
させて色素の熱転写を繰り返すことによりフルカラー画
像を得るにあたり、熱転写記録方式として、色素を含有
する熱転写記録材料が、多孔質構造を有する転写部に毛
管現象によって導かれ、加熱によって状態変化して、前
記転写部に対向した被転写体へ移行させられる熱転写記
録方式を用い、該色素として下記一般式(I)で表され
る色素を用いることを特徴とするフルカラープリント方
法。 【化3】 (式中、環Aは置換基を有してもよいp−フェニレン基
であり、R1、R2は水素原子、置換若しくは非置換のア
ルキル基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若
しくは非置換のフェニル基、アリル基又はシクロアルキ
ル基を表すか、環Aと結合して5及び6員のヘテロ環を
形成する基を表すか、R1、R2が結合している窒素原子
と一緒に5及び6員のヘテロ環を形成する基であり、R
3は電子吸引基を表し、R4はCOOR5基、CONR6R
7基、COR8基、CR9=C(CN)2基から選ばれる電
子吸引基を表し、R3とR4は隣接する炭素原子と共に結
合して環を形成する基であってもよい。なお、R5、
R6、R7、R8は水素原子、置換されていてもよいアル
キル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されて
いてもよいアルケニル基、アリル基、シクロアルキル基
を表し、R9は水素原子、シアノ基、置換されていても
よいフェニル基を表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000005433A JP2001192590A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 熱転写記録材料及びフルカラープリント方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000005433A JP2001192590A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 熱転写記録材料及びフルカラープリント方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001192590A true JP2001192590A (ja) | 2001-07-17 |
Family
ID=18534105
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000005433A Pending JP2001192590A (ja) | 2000-01-14 | 2000-01-14 | 熱転写記録材料及びフルカラープリント方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001192590A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003221535A (ja) * | 2001-11-05 | 2003-08-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法 |
JP2006016529A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | 化粧シート用活性エネルギー線硬化性コーティング組成物及び化粧シート |
JP2006016528A (ja) * | 2004-07-02 | 2006-01-19 | Dainippon Ink & Chem Inc | 化粧シート用コーティング組成物及び化粧シート |
JP2009024180A (ja) * | 2001-11-05 | 2009-02-05 | Mitsubishi Chemicals Corp | 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法 |
WO2017134955A1 (ja) * | 2016-02-04 | 2017-08-10 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
-
2000
- 2000-01-14 JP JP2000005433A patent/JP2001192590A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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JP2009024180A (ja) * | 2001-11-05 | 2009-02-05 | Mitsubishi Chemicals Corp | 感熱転写用インク、感熱転写用シート並びにこれを用いた感熱転写記録方法 |
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WO2017134955A1 (ja) * | 2016-02-04 | 2017-08-10 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
WO2017135425A1 (ja) * | 2016-02-04 | 2017-08-10 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
JPWO2017135425A1 (ja) * | 2016-02-04 | 2018-11-29 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
US10618318B2 (en) | 2016-02-04 | 2020-04-14 | Mimaki Engineering Co., Ltd. | Printing apparatus and printing method |
JP2021088187A (ja) * | 2016-02-04 | 2021-06-10 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
JP7077432B2 (ja) | 2016-02-04 | 2022-05-30 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 印刷装置及び印刷方法 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060905 |
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A02 | Decision of refusal |
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