JP2001192066A - 包装用弾性フィルム及びその製造方法並びに包装部材及び包装装置 - Google Patents

包装用弾性フィルム及びその製造方法並びに包装部材及び包装装置

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JP2001192066A
JP2001192066A JP2000005909A JP2000005909A JP2001192066A JP 2001192066 A JP2001192066 A JP 2001192066A JP 2000005909 A JP2000005909 A JP 2000005909A JP 2000005909 A JP2000005909 A JP 2000005909A JP 2001192066 A JP2001192066 A JP 2001192066A
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elastic film
packaging
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elastic
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Tadashi Narita
正 成田
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Narita Kogyo KK
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Narita Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮に弾性フィルムが物品の角部等に当たった
所で切れて亀裂が発生したとしても、その亀裂の進展を
直ちに停止させて大きな破れにならないようにし、物品
を確実に保持し続けることができるようにする。 【解決手段】 包装用弾性フィルム1は、弾性フィルム
本体2の片面又は両面に網目状の亀裂進展停止体3が一
体形成により設けられてなる。この包装用弾性フィルム
1は、熱可塑性の弾性シートを加熱して軟化させ、回転
するシボ付ロールにより弾性シートを押圧することによ
り、連続的にかつ簡単に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種物品を包装す
るためのフィルム、部材及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平9−290804号公報には、第
1フィルムと第2フィルムとにより物品を挟持する物品
保持構造が開示され、これらのフィルムには、弾性を有
するフィルム(エラストマー)や、変形して復帰しない
可撓性を有するフィルム等を用いることができる旨が記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この物品保持構造は、
フィルムにより種々の形状の物品を挟持できる汎用性が
あって、繰り返し再使用することができ、環境保護にも
役立つ。しかし、フィルムは物品の角部や尖がり部に当
った所で切れて亀裂が発生すると、その亀裂が簡単に進
展して大きな破れになりやすいため、物品を保持できな
くなるおそれがあり、採用に踏み切りにくかった。
【0004】本発明の目的は、上記課題を解決し、弾性
フィルムにより種々の形状の物品を挟持できる汎用性が
あって、繰り返し再使用することができ、環境保護に役
立つだけでなく、仮に弾性フィルムが物品の角部や尖が
り部に当たった所で切れて亀裂が発生したとしても、そ
の亀裂の進展を直ちに停止させて大きな破れにならない
ようにでき、物品を確実に保持し続けることができる新
規な包装用弾性フィルム、包装部材及び包装装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、次のような手段(1)〜(7)を採った。 (1)弾性フィルム本体の少なくとも片面に網目状又は
線状の亀裂進展停止体が設けられてなる包装用弾性フィ
ルム。
【0006】(2)弾性フィルム本体の少なくとも片面
に網目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾
性フィルムと該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む
包装部材。
【0007】(3)弾性フィルム本体の少なくとも片面
に網目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾
性フィルムと該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む
包装部材を二つと、前記二つの展張枠を両者が当接又は
近接した状態に保持する保持手段とを備え、物品に押し
当たったときに弾性的に張出変形する前記二つの弾性フ
ィルムの間に物品を挟持するようにしたことを特徴とす
る包装装置。
【0008】(4)弾性フィルム本体の少なくとも片面
に網目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾
性フィルムと該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む
包装部材と、物品が当接可能な当接部材と、前記展張枠
と当接部材とを両者が当接又は近接した状態に保持する
保持手段とを備え、物品に押し当たったときに弾性的に
張出変形する前記弾性フィルムと当接部材との間に物品
を挟持するようにしたことを特徴とする包装装置。
【0009】(5)弾性フィルム本体の少なくとも片面
に網目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾
性フィルムにより気体を封入した袋状に形成された包装
部材。
【0010】(6)弾性フィルム本体の少なくとも片面
に網目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾
性フィルムにより気体を封入した袋状に形成された包装
部材を少なくとも二つと、前記少なくとも二つの包装部
材を両者が当接した状態に保持する保持手段とを備え、
物品に押し当たったときに弾性的に変形する前記少なく
とも二つの包装部材の間に物品を挟持するようにしたこ
とを特徴とする包装装置。
【0011】(7)熱可塑性の弾性シートを加熱して軟
化させ、ロール面に網目状又は線状の溝を形成したシボ
付ロールにより前記弾性シートを押圧し、前記ロール面
により前記弾性シートの厚さを減じて弾性フィルム本体
を形成すると同時に、前記溝に前記弾性シートの材料を
入り込ませて前記弾性フィルム本体の少なくとも片面に
網目状又は線状の亀裂進展停止体を形成することを特徴
とする包装用弾性フィルムの製造方法。
【0012】上記手段(7)において、亀裂進展停止体
は弾性フィルム本体に一体形成されることになるが、上
記(1)〜(6)において、亀裂進展停止体は、弾性
フィルム本体に一体形成されたもの(例えば上記手段
(5)で製造されたもの)でもよいし、弾性フィルム
本体に熱溶着、圧着、接着又は粘着により付着したもの
でもよい。
【0013】上記手段(1)〜(7)において、弾性フ
ィルム本体の両面に亀裂進展停止体が設けられる場合、
両面の亀裂進展停止体の位置は、弾性フィルム本体を挟
んで一致していてもよいし、互いにずれていてもよい。
【0014】弾性フィルム本体は、物品に押し当たった
ときに物品の寸法・形状に追従して弾性的に張出変形
し、物品から離れた時に前記張出変形が弾性的に復元す
るものであればよい。弾性フィルム本体の材質、厚さ等
は、特定のものや範囲に限定されず、包装する物品の形
状、寸法、重量等に応じて適宜決定できる。例えば、後
述する熱可塑性エラストマーよりなる弾性フィルム本体
の厚さは、特に限定されないが、20〜200μmが好
ましく、30〜100μmがさらに好ましい。
【0015】また、亀裂進展停止体は、弾性フィルム本
体に発生した亀裂が亀裂進展停止体にまで進展したとき
にその進展を停止させられるだけの強度及び断面積を有
したものであればよい。網目状の亀裂進展停止体の場
合、その網線幅、網線厚さ、編目の形状(格子状、千鳥
格子状、菱形状、ハニカム状、水玉状等を例示でき
る)、編目の大きさ、編線の相互間隔等は、特に限定さ
れない。もっとも、網線の相互間隔は3〜100mmが
好ましく、5〜50mmがさらに好ましい。該相互間隔
が小さすぎると弾性フィルムが張出変形しにくくなり、
大きすぎると亀裂が長く進展するようになるからであ
る。網線厚さは20〜300μmが好ましく、30〜2
00μmがさらに好ましい。該網線厚さが小さすぎると
亀裂停止作用が弱くなり、大きすぎると弾性フィルムが
張出変形しにくくなるからである。線状の亀裂進展停止
体の場合、その線幅、線厚さ、線形状(直線状、波状、
方向変化状等を例示できる)、線の相互間隔等は、特に
限定されない。もっとも、線の相互間隔は3〜100m
mが好ましく、5〜50mmがさらに好ましい(理由は
同上)。線厚さは20〜300μmが好ましく、30〜
200μmがさらに好ましい(理由は同上)。
【0016】また、弾性フィルム本体及び亀裂進展停止
体の材質は、特に限定されないが、軟質樹脂(塩化ビニ
ル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、
ポリプロピレン樹脂等)、ゴム(天然ゴム、ブタジエン
ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、
ブチルゴム、ニトリムゴム、エチレン・プロピレンゴ
ム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラスト
マー(ポリウレタン系、スチレン系、オレフィン系、塩
化ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系等)等を例
示できる。これらのうち弾性、引張強度及び柔軟性の高
い材質として、好ましいのは熱可塑性エラストマーであ
り、特に好ましいのはポリウレタン系熱可塑性エラスト
マーである。
【0017】また、弾性フィルム本体の材質と、亀裂進
展停止体の材質とは、同一でもよいし、異なっていても
よい。また、弾性フィルム本体は、透視可能な無色透
明、着色透明又は半透明であってもよいし、透視不能な
不透明であってもよい。
【0018】上記手段(3)又は(4)において、保持
手段は、特定のものに限定されないが、展張枠を係止す
る係止部材や、展張枠を嵌入させる溝部材や、展張枠を
取り囲む箱等を例示できる。このうち係止部材として
は、フックとその被係止体、凸部と凹部、結びひも等を
例示できる。
【0019】上記手段(2)(3)又は(4)におい
て、物品に押し当たったときに張出変形する弾性フィル
ムの外側を包囲する包囲部材を設けて、物品と弾性フィ
ルムとを保護することが好ましい。包囲部材は、特定の
ものに限定されず、例えば、展張枠と一体形成又は固定
形成されたものでも、展張枠に取外し可能に取付けられ
たものでもよいし、その形態は、例えば、枠体でも箱体
でも袋体でもよい。また、外部から弾性フィルムが見え
るようにするために、包囲部材に透視窓が設けられるこ
とが好ましい。透視窓は、貫設された穴でもよいし、透
明ガラス板、透明樹脂板等よりなる透明窓部材でもよ
い。
【0020】上記手段(5)又は(6)において、「袋
状」の具体的形状は、特に限定されず、球形、半球形、
楕円球形、正六〜二四面体、直方体等を例示できる。
「気体」の種類は、特に限定されず、空気、窒素等を例
示できる。封入した気体の気圧は、大気圧以上であれば
特に限定されず、包装する物品に応じて適宜選択でき
る。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、図1及び図2は、実施形態
に係る包装用弾性フィルムとその製造方法を示してい
る。図1(a)の包装用弾性フィルム1は、弾性フィル
ム本体2の片面に網目状(図示例では格子状)の亀裂進
展停止体3が一体形成により設けられてなるものであ
り、図1(b)の包装用弾性フィルム1は、弾性フィル
ム本体2の両面の同一位置に網目状の亀裂進展停止体3
が一体形成により設けられてなるものである。
【0022】弾性フィルム本体2の厚さは30〜100
μm(例えば約50μm)、亀裂進展停止体3の編目ピ
ッチは10〜50mm(例えば約30mm)・網線幅は
2〜5mm(例えば約3mm)・網線厚さは30〜10
0μm(例えば約50μm)である。
【0023】これらの包装用弾性フィルム1を製造する
には、図2に示すように、熱可塑性の弾性シート4と、
ロール面7に網目状又は線状の溝8を形成したシボ付ロ
ール6とを使用する。
【0024】そして、図2(b)に示すように、弾性シ
ート4を加熱して軟化させ、回転するシボ付ロール6と
溝のないロール9とのギャップに弾性シート4を通して
シボ付ロール6により弾性シート4の片面を押圧し、ロ
ール面7により弾性シート4の厚さを減じて弾性フィル
ム本体2を形成すると同時に、溝8に弾性シート4の材
料を入り込ませて弾性フィルム本体2の片面に網目状の
亀裂進展停止体3を形成することにより、図1(a)の
包装用弾性フィルム1が連続的にかつ簡単に製造され
る。
【0025】また、図2(c)に示すように、弾性シー
ト4を加熱して軟化させ、回転する一対のシボ付ロール
6のギャップに弾性シート4を通して両シボ付ロール6
により弾性シート4の両面を押圧し、ロール面7により
弾性シート4の厚さを減じて弾性フィルム本体2を形成
すると同時に、溝8に弾性シート4の材料を入り込ませ
て弾性フィルム本体2の両面に網目状の亀裂進展停止体
3を形成すれば、図1(b)の包装用弾性フィルム1が
連続的にかつ簡単に製造される。
【0026】本実施形態の弾性シート4には、日清紡社
の熱可塑性エーテル系ポリウレタンシート(商品名:モ
ビロン)が使用された。同ポリウレタンは、ソフトセグ
メントにポリエーテルを使用し、ハードセグメントにポ
リウレタンを使用した、ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマーと推定される。同シート及び同シートから形成さ
れる弾性フィルム本体2及び亀裂進展停止体3は、ゴム
弾性に優れる、引張・引裂き等の機械的強度が大きい、
柔軟性が高く切れにくい、耐摩耗性に優れる、低温特性
に優れる、食品衛生法に適合している、等の特徴を備え
ている。
【0027】なお、亀裂進展停止体3は、格子状以外に
も、図3に例示する変更例のように形状を適宜変更でき
る。(a)〜(d)は網目状の変更例であり、(a)は
千鳥格子状、(b)は菱形状、(c)はハニカム状、
(d)は水玉状の各亀裂進展停止体3を示している。
(e)〜(h)は線状の変更例であり、(e)は直線
状、(f)は矩形波状、(g)は正弦波状、(h)は方
向変化状の各亀裂進展停止体3を示している。
【0028】また、亀裂進展停止体3は、弾性フィルム
本体2との一体形成以外にも、図4に例示する変更例の
ように弾性フィルム本体2に熱溶着、圧着、接着又は粘
着により付着させて設けることもできる。(a)は予め
網目状に形成した亀裂進展停止体3を弾性フィルム本体
2に付着させる例であり、(b)は線状の亀裂進展停止
体3を格子状に重ねて弾性フィルム本体2に付着させる
例である。
【0029】次に、図5は、上記の包装用弾性フィルム
1(図1、図3又は図4に例示したいずれでもよい。)
を使用した包装部材及び包装装置の第一実施例を示して
いる。この包装装置10は、弾性フィルム1とその縁を
保持して該弾性フィルム1を展張する展張枠12とから
なる包装部材11を二つと、二つの展張枠12を両者が
当接又は近接した状態に保持する保持手段とを備えてい
る。
【0030】展張枠12は、紙(例えば段ボール紙
等)、樹脂、木枠又は金属により平面的で薄手に形成さ
れている。保持手段は、包装部材11とは別体の箱15
の内面に設けられた溝部材16である。箱15の材質や
形状は、特に限定されず、ここでは一般的な段ボール製
の箱が使用されている。
【0031】この包装装置10により物品Aを包装する
には、図5(a)に示すように、二つの包装部材11の
弾性フィルム1で物品Aを挟み、図5(b)に示すよう
に、物品Aに押し当たって弾性的に張出変形した二つの
弾性フィルム1の間に物品Aを挟持するとともに、これ
らを箱15に入れる際に、二つの展張枠12を溝部材1
6に嵌入させて両者が当接又は近接した状態に保持すれ
ばよい。
【0032】なお、弾性フィルム本体2の片面に亀裂進
展停止体3が設けられた弾性フィルム1を使用した場
合、亀裂進展停止体3は物品A側に向けてもよいが、物
品Aとは反対側に向ける方が好ましい(以下、同
じ。)。本実施例の包装装置10によれば、次のような
効果〜が得られる。
【0033】 弾性フィルム1が物品Aの形状に応じ
て自在に張出変形するため、この包装装置10には、種
々の形状の物品Aを包装できる汎用性がある。従って、
物品Aは特定のものに限定されない。
【0034】 弾性フィルム1は物品Aから離れた時
に弾性的に前記張出変形が復元するため、この包装装置
10は、別の物品の包装に繰り返し再使用することがで
きる。従って、使い捨てを防止又は軽減して、環境の保
護を図ることができるとともに、包装経費の節約にもな
る。別の物品は、物品Aと同じ形状のものでもよいし、
上記の通り汎用性があるので、異なる形状のものでもよ
い。
【0035】 二つの弾性フィルム1の内側の間に物
品Aを挟持するため、緩衝性が高く、物品Aを運搬時の
衝撃から保護することができる。従って、この包装装置
10は、例えばガラス製品、陶磁器製品、電気・電子機
器、電子物品、屋内装置品等のように衝撃から保護する
必要のある物品の包装に適する。
【0036】 弾性フィルム1は摩擦係数が高いとと
もに、物品Aを挟持した弾性フィルム1は弾性力で物品
Aに圧接しているため、物品Aを弾性フィルム1の間で
滑動しないようにしっかり支持できる。従って、物品A
が変形したり、機械的に破損したり、帯電して電気的に
破損したりする事故を防止することができる。本実施形
態の弾性フィルム1に使用したポリウレタンは、表面に
適度な粘性があり、摩擦係数が高い。
【0037】 仮に弾性フィルム1が物品Aの角部や
尖がり部に当たった所で切れて、図1に示すように、亀
裂5が発生したとしても(Sは発生点)、その亀裂5が
亀裂進展停止体3にまで進展したときに亀裂進展停止体
3はその進展を停止させる。このため、大きな破れにな
らないようにでき、物品Aを確実に保持し続けることが
できる(梱包の信頼性が高い)。
【0038】 二つの弾性フィルム1の内側の間に物
品Aを挟持するため、フィルム間の水密性が高い。従っ
て、この包装装置10は、例えば電気・電子機器、電子
部品、食品、菓子等のように水分に触れない方が好まし
い物品の包装に適する。
【0039】 包装部材11は薄く平面的であるとと
もに、不使用時には、段ボール製の箱15も展開して嵩
張らないようにできるので、運搬・保管効率が高い。
【0040】次に、図6は、上記の包装用弾性フィルム
1(図1、図3又は図4に例示したいずれでもよい。)
を使用した包装部材及び包装装置の第二実施例を示して
いる。この包装装置20は、弾性フィルム1とその縁を
保持して該弾性フィルム1を展張する展張枠22と物品
Aに押し当たったときに張出変形する弾性フィルム1の
外側を包囲する包囲枠23とからなる包装部材21を二
つと、二つの展張枠22を両者が当接又は近接した状態
に保持する保持手段とを備えている。
【0041】展張枠22と包囲枠23とは、紙(例えば
段ボール紙等)、樹脂、木枠又は金属により一体的に形
成されている。保持手段は、包装部材21を取り囲む箱
25であり、箱25の内法高さは二つの包装部材21の
高さの和と略同一になっている。箱25の材質や形状
は、特に限定されず、ここでは一般的な段ボール製の箱
が使用されている。
【0042】この包装装置20により物品Aを包装する
には、図6(a)に示すように、二つの包装部材21の
弾性フィルム1で物品Aを挟み、図6(b)に示すよう
に、物品Aに押し当たって弾性的に張出変形した二つの
弾性フィルム1の間に物品Aを挟持するとともに、これ
らを箱25に入れて、二つの展張枠22を当接又は近接
した状態に保持すればよい。本実施例の包装装置20に
よっても、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0043】次に、図7は、上記の包装用弾性フィルム
1(図1、図3又は図4に例示したいずれでもよい。)
を使用した包装部材及び包装装置の第三実施例を示して
いる。この包装装置30は、弾性フィルム1とその縁を
保持して該弾性フィルム1を展張する展張枠32と物品
Aに押し当たったときに張出変形する弾性フィルム1の
外側を包囲する包囲枠33と該包囲枠33に取り付けら
れた透明窓部材34とからなる一つの包装部材31と、
物品Aが当接可能な当接部材35と、展張枠32と当接
部材35とを当接又は近接した状態に保持する保持手段
(図示略)とを備えている。
【0044】展張枠32と包囲枠33とは一体形成され
ている。当接部材35の材質や形状は、特に限定され
ず、発泡樹脂板や木板を例示できる。保持手段として
は、展張枠32と当接部材35に取付けられたフックと
係合ピン等を例示できる。
【0045】この包装装置30により物品Aを包装する
には、当接部材35の上に物品Aを置いた後、包装部材
31を物品Aに被せ、物品Aに押し当たって弾性的に張
出変形した弾性フィルム1の内側と当接部材35との間
に物品Aを挟持するとともに、保持手段(図示略)によ
り展張枠32と当接部材35とを両者が当接又は近接し
た状態に保持すればよい。本実施例の包装装置30によ
っても、第一実施例と同様の効果が得られる。
【0046】次に、図8は、上記の包装用弾性フィルム
1(図1、図3又は図4に例示したいずれでもよい。)
を使用した包装部材及び包装装置の第四実施例を示して
いる。この包装装置40は、弾性フィルム1により空気
を封入した袋状に形成された包装部材41を二つと、二
つの包装部材41を両者が当接した状態に保持する保持
手段としての箱45とを備えている。
【0047】包装部材41の形状は、特に限定されず、
ここでは口の無い略半球形の袋状に形成されている。箱
45の寸法は、二つの包装部材41を両者が当接した状
態に保持できるような大きさである。箱45の材質や形
状は、特に限定されず、ここでは一般的な段ボール製の
箱が使用されている。
【0048】この包装装置40により物品Aを包装する
には、図8(a)に示すように、二つの包装部材41で
物品Aを挟み、図8(b)に示すように、物品Aに押し
当たって弾性的に張出変形した二つの包装部材41の間
に物品Aを挟持するとともに、これらを箱45に入れ
て、二つの包装部材41を両者が当接した状態に保持す
ればよい。
【0049】本実施例の包装装置40によれば、展張枠
が無い点で多少作用が異なるものの、第一実施例と同様
の効果が得られる。なお、包装部材41を例えば三つ以
上に増やし、これらの間に物品Aを挟持するようにして
もよい。
【0050】次に、図9は、上記の包装用弾性フィルム
1(図1、図3又は図4に例示したいずれでもよい。)
を使用した包装部材の第五実施例を示している。この包
装部材51は、弾性フィルム1により空気を封入した袋
状に形成されたもので、物品Aを箱55に梱包する際
に、物品Aと箱55との間に多数個を詰めて使用する。
包装部材51の形状は、特に限定されず、ここでは口の
無い略球形の袋状に形成されている。
【0051】本実施例の包装部材51によれば、展張枠
が無い点で多少作用が異なるものの、第一実施例と同様
の効果が得られる。
【0052】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸
脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)展張枠の形状を、丸枠、六角枠等の種々の形状に
変更すること。 (2)展張枠を湾曲させ、弾性フィルムも湾曲状に展張
すること。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、弾
性フィルムにより種々の形状の物品を挟持できる汎用性
があって、繰り返し再使用することができ、環境保護に
役立つだけでなく、仮に弾性フィルムが物品の角部や尖
がり部に当たった所で切れて亀裂が発生したとしても、
その亀裂の進展を直ちに停止させて大きな破れにならな
いようにでき、物品を確実に保持し続けることができ
る、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る二種の包装用弾性フィ
ルムを示す斜視図である。
【図2】(a)は同弾性フィルムの製造に使用するシボ
付けロールの斜視図、(b)(c)は前記二種の包装用
弾性フィルムの製造方法を示す断面図である。
【図3】同弾性フィルムの亀裂進展停止体の形状に関す
る変更例を示す平面図である。
【図4】同弾性フィルムの亀裂進展停止体の設け方に関
する変更例を示す斜視図である。
【図5】同弾性フィルムを使用した第一実施例の包装装
置を示し、(a)は物品を包装する前の斜視図、(b)
は物品を包装して箱に入れる時の斜視図である。
【図6】同弾性フィルムを使用した第二実施例の包装装
置を示し、(a)は物品を包装する前の斜視図、(b)
は物品を包装して箱に入れる時の斜視図である。
【図7】同弾性フィルムを使用した第三実施例の包装装
置を示し、(a)は物品を包装する前の断面図、(b)
は物品を包装した後の断面図である。
【図8】同弾性フィルムを使用した第四実施例の包装装
置を示し、(a)は物品を包装する前の断面図、(b)
は物品を包装して箱に入れた時の断面図である。
【図9】同弾性フィルムを使用した第五実施例の包装部
材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 包装用弾性フィルム 2 弾性フィルム本体 3 亀裂進展停止体 4 弾性シート 5 亀裂 6 シボ付ロール 7 ロール面 8 溝 10 包装装置 11 包装部材 12 展張枠 15 箱 16 溝部材 20 包装装置 21 包装部材 22 展張枠 23 包囲枠 25 箱 30 包装装置 31 包装部材 32 展張枠 33 包囲枠 35 当接部材 40 包装装置 41 包装部材 45 箱 51 包装部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる包装用
    弾性フィルム。
  2. 【請求項2】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾性フ
    ィルムと、該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む包
    装部材。
  3. 【請求項3】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾性フ
    ィルムと該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む包装
    部材を二つと、前記二つの展張枠を両者が当接又は近接
    した状態に保持する保持手段とを備え、物品に押し当た
    ったときに弾性的に張出変形する前記二つの弾性フィル
    ムの間に物品を挟持するようにしたことを特徴とする包
    装装置。
  4. 【請求項4】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾性フ
    ィルムと該弾性フィルムを展張する展張枠とを含む包装
    部材と、物品が当接可能な当接部材と、前記展張枠と当
    接部材とを両者が当接又は近接した状態に保持する保持
    手段とを備え、物品に押し当たったときに弾性的に張出
    変形する前記弾性フィルムと当接部材との間に物品を挟
    持するようにしたことを特徴とする包装装置。
  5. 【請求項5】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾性フ
    ィルムにより気体を封入した袋状に形成された包装部
    材。
  6. 【請求項6】 弾性フィルム本体の少なくとも片面に網
    目状又は線状の亀裂進展停止体が設けられてなる弾性フ
    ィルムにより気体を封入した袋状に形成された包装部材
    を少なくとも二つと、前記少なくとも二つの包装部材を
    両者が当接した状態に保持する保持手段とを備え、物品
    に押し当たったときに弾性的に変形する前記少なくとも
    二つの包装部材の間に物品を挟持するようにしたことを
    特徴とする包装装置。
  7. 【請求項7】 熱可塑性の弾性シートを加熱して軟化さ
    せ、ロール面に網目状又は線状の溝を形成したシボ付ロ
    ールにより前記弾性シートを押圧し、前記ロール面によ
    り前記弾性シートの厚さを減じて弾性フィルム本体を形
    成すると同時に、前記溝に前記弾性シートの材料を入り
    込ませて前記弾性フィルム本体の少なくとも片面に網目
    状又は線状の亀裂進展停止体を形成することを特徴とす
    る包装用弾性フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記亀裂進展停止体が、前記弾性フィル
    ム本体に熱溶着、圧着、接着又は粘着により付着したも
    のである請求項1〜6のいずれか一項に記載の包装用弾
    性フィルム、包装部材又は包装装置。
  9. 【請求項9】 前記亀裂進展停止体が、前記弾性フィル
    ム本体に一体形成されたものである請求項1〜6のいず
    れか一項に記載の包装用弾性フィルム、包装部材又は包
    装装置。
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