JP2001191044A - Uv処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装置 - Google Patents

Uv処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装置

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JP2001191044A
JP2001191044A JP2000004934A JP2000004934A JP2001191044A JP 2001191044 A JP2001191044 A JP 2001191044A JP 2000004934 A JP2000004934 A JP 2000004934A JP 2000004934 A JP2000004934 A JP 2000004934A JP 2001191044 A JP2001191044 A JP 2001191044A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板等に付着した有機物の分解除去を充分な
効果を得つつ処理時間の短縮を図る。 【解決手段】 大気圧中において、被洗浄物Kの被洗浄
部位付近における酸素分圧を20Paないし15kPa
の範囲に設定する洗浄ガス供給手段2,5と、前記被洗
浄部位に紫外線を照射する紫外線光源42と、前記被洗
浄部位近傍からこの被洗浄部位を洗浄した洗浄処理ガス
を吸引除去する吸引除去手段3,6と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、UV処理方法なら
びに洗浄方法、および洗浄装置に係り、特に、紫外線を
照射することにより、有機物の分解等をおこない、例え
ば半導体デバイス、液晶表示パネル等の製造過程におけ
る基板等のUV処理や洗浄処理に用いて好適な技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス、液晶表示パネル等の電
子機器の分野においては、その製造プロセス中に被処理
基板である半導体基板やガラス基板を洗浄処理する工程
が必須である。このような洗浄処理としては、基板表面
に付着している有機物を除去する工程が必要である。そ
の場合、例えば、オゾン水等を基板に接触させて洗浄す
るウエット処理と、紫外線(UV)を放射して有機物を
分解除去するドライ処理とが選択可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、オゾン水等に
より、基板のウエット洗浄をおこなった場合には、基板
表面に付着した有機物が充分分解されるための反応時間
を長く必要とする上に、この洗浄処理の後におこなう工
程によっては、洗浄工程の処理時間にプラスして乾燥工
程の処理時間が必要であり、生産効率を向上するために
は、これらの処理時間を短縮したいという要求が存在し
ていた。
【0004】また、紫外線によるドライ洗浄をおこなっ
た場合には、洗浄工程に必要な処理時間を短くすること
ができ好ましいが、次のような問題があった。 この紫外線によるドライ洗浄においては、紫外線光源
と基板表面との間隔が1mm〜1.5mm程度に設定さ
れている。しかし、例えば数百mm角の基板を処理する
場合には、ガラス等からなる基板に、そり、うねり等の
変形を生じる可能性がある。さらに、この基板のそり、
うねり等の変形は、基板のサイズが大きくなり、100
0mm角程度になった場合には、2mm〜3mm程度に
なることが予想されている。このため、紫外線光源と基
板表面との間隔が上記の1mm〜1.5mm程度である
と、基板が紫外線光源に接触する可能性が生じ、これを
防止するために、紫外線光源と基板表面との間隔を上記
の1mm〜1.5mm程度に比べ充分大きく設定する必
要がある。その結果、基板表面における紫外線強度が低
下し、充分な分解洗浄効果を得ることができない可能性
がある。したがって、短い処理時間では、充分な洗浄効
果を得ることができなくなる可能性があるという問題が
あった。
【0005】上記の紫外線強度が低下する原因とし
て、紫外線が、紫外線光源と基板との間で大気中の酸素
などに吸収されてしまう割合が大きいことが考えられ、
これを防止するために、洗浄装置に真空室等を設置し
て、基板周辺を真空雰囲気等に維持して紫外線照射をお
こない、紫外線強度の低下を防止することが考えられる
が、この場合、装置全体が大型化するとともに、さら
に、真空室等における雰囲気制御のためのユーティリテ
ィー設備が大規模になるという問題があった。 さらに、処理すべき基板のサイズが大きくなるにした
がって、上記の基板のそり、うねり等の変形がさらに大
きくなることが予想されており、このため、紫外線光源
と基板表面との間隔をさらに拡大しなくてはいけない可
能性があり、この場合にも、充分な洗浄効果を得ること
が要求されている。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、以下の目的を達成しようとするものである。 基板等の被処理物におけるUV処理時間の短縮を図
ること。 基板等に付着した有機物の分解除去を充分おこなう
こと。 基板等に付着した有機物の分解除去時間の短縮を図
ること。 有機物の分解除去および、洗浄、乾燥等の一貫処理
が可能な洗浄装置を提供すること。 有機物の分解除去および、洗浄、乾燥等の一貫処理
が可能な洗浄装置を、構造を簡単に、かつ、製造コスト
を低く提供すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のUV処理方法
は、被処理物の被処理部位を、大気圧中において、酸素
分圧を20Paないし15kPaの範囲に設定した処理
ガス雰囲気とし、前記被処理部位に紫外線を照射するこ
とにより上記課題を解決した。本発明のUV処理方法に
おいて、前記紫外線のピーク波長が172nm付近に設
定され、前記被処理部位表面における紫外線の照度が、
2.0mW/cm2 以上に設定されることが望ましい。
また、本発明の洗浄方法において、不活性ガスにより酸
素分圧が20Paないし15kPaの範囲に設定された
洗浄ガスを被洗浄物の被洗浄部位に供給し、該被洗浄部
位に紫外線を照射することにより上記課題を解決した。
本発明の洗浄方法において、前記不活性ガスが、窒素ガ
スである手段を採用することもできる。本発明の洗浄方
法において、前記紫外線のピーク波長が254nm未満
であることができ、より好ましくは、前記紫外線のピー
ク波長が172nm付近であることができる。さらに、
本発明の洗浄方法において、前記被洗浄部位表面におけ
る紫外線の照度が、2.0mW/cm2 以上に設定され
ることができる。本発明の洗浄方法において、前記被洗
浄部位の洗浄後、この被洗浄部位を洗浄した洗浄処理ガ
スを前記被洗浄部位から吸引除去することが望ましい。
本発明の洗浄装置において、大気圧中において、被洗浄
物の被洗浄部位付近における酸素分圧を20Paないし
15kPaの範囲に設定する洗浄ガス供給手段と、前記
被洗浄部位に紫外線を照射する紫外線光源と、を具備す
ることにより上記課題を解決した。本発明の洗浄装置に
おいて、前記洗浄ガス供給手段が、不活性ガスと空気と
を混合して酸素分圧を20Paないし15kPaの範囲
に設定した洗浄ガスを調整する混合部と、該混合部から
供給された前記洗浄ガスを前記被洗浄部位に噴出するノ
ズル部と、を有することができる。本発明において前記
洗浄ガス供給手段が、不活性ガスを前記被洗浄部位近傍
に噴出する不活性ガス供給部を有することがある。ま
た、本発明において、前記紫外線光源が、キセノンエキ
シマ光源とされることがある。本発明の洗浄装置におい
て、前記被洗浄部位近傍からこの被洗浄部位を洗浄した
洗浄処理ガスを吸引除去する吸引除去手段が設けられる
ことができる。本発明の洗浄装置において、前記紫外線
光源が2.0mW/cm2 以上の出力を有し、かつ、前
記被洗浄部位と前記紫外線光源との距離が、1mmない
し10mmの範囲に設定されることが好ましい。さら
に、本発明の洗浄装置において、前記被洗浄部位と前記
紫外線光源との距離調整をおこなう距離調整手段を有す
ることができる。
【0008】本発明のUV処理方法においては、被処理
物の被処理部位を、大気圧中において、酸素分圧を20
Paないし15kPaの範囲に設定した処理ガス雰囲気
とし、前記被処理部位に紫外線を照射することにより、
酸素による紫外線吸収等の影響を低減し、大気圧中にお
いて、被処理物の被処理部位における充分な紫外線強度
を維持することが可能となる。
【0009】ここで、紫外線照射による有機物等の分解
について説明する。紫外線によるドライ洗浄において
は、例えば、紫外線光源等から照射される2種類の波長
ν1 ,ν2 を有する紫外線により、次のプロセスによっ
て、分解がおこなわれる。例えば185nm程度の波長
ν1 を有する紫外線は、空気中の酸素O2 に吸収されて
オゾンO3 を発生する。このオゾンO3 に、例えば25
4nm程度の波長ν2 の紫外線が吸収されると、励起酸
素原子(式(1)にO(1D)で示す;活性酸素,oxyg
en radical)が生成する。
【化1】
【0010】一方、例えば185nm程度の波長ν1
有する紫外線は、光子エネルギーが強く、被処理部位に
存在する有機物の分子結合を切断すると考えられ、式
(2)にCm'n'k'で示すこの切断された分子に、上
記の非常に酸化力の強い励起酸素原子が反応して、C
O,CO2 ,H2O のようにガス状となり、飛散除去可
能となる。
【化2】
【0011】上記のように、酸素濃度を設定することに
より、 a)被処理部位近傍に到達するまでに吸収等による紫外
線の減衰を低減する。 b)被処理部位近傍において、有機物と反応して飛散除
去可能とする活性酸素を充分に発生させる。 c)被処理部位に到達した際において、有機物の分子結
合を切断するに充分な紫外線照度,エネルギーを確保す
る。という、条件を満たすことができる。
【0012】本発明のUV処理方法においては、前記紫
外線のピーク波長が172nm付近に設定され、前記被
処理部位表面における紫外線の照度が、2.0mW/c
2以上に設定されることが望ましく、これにより、被
処理物の被処理部位において、有機物分解等の処理に必
要で、かつ処理時間を充分短縮可能な紫外線のエネルギ
ー、照度等の強度状態を維持することが可能となる。
【0013】また、本発明の洗浄方法において、不活性
ガスにより酸素分圧が20Paないし15kPaの範囲
に設定された洗浄ガスを被洗浄物の被洗浄部位に供給
し、該被洗浄部位に紫外線を照射することにより、大気
圧中において酸素等による照射された紫外線の減衰防止
を図ることができるので、被処理物(被洗浄物)の被処
理部位(被洗浄部位)において、有機物等の汚れを分解
洗浄する洗浄処理が所定の時間内で充分な効果を奏する
レベルに、紫外線強度を維持することが可能となる。こ
こで、洗浄効果の充分な程度は、後述するように、例え
ば有機物洗浄において被洗浄部位における水分との接触
角の測定によりおこなうことができる。
【0014】本発明の洗浄方法において、前記不活性ガ
スが、窒素ガス、He,Ne,Ar,Xeなどの希ガ
ス、好ましくは窒素ガスである手段を採用することによ
り、照射された紫外線の減衰を防止することができ、さ
らに、これを低コストにおこなうことができるので、洗
浄処理において被処理部位における充分な紫外線照度を
大気圧中において維持することが可能となる。
【0015】本発明の洗浄方法において、前記紫外線の
ピーク波長が254nm未満であること、より好ましく
は、前記紫外線のピーク波長が172nm付近であるこ
とにより、被処理物の被処理部位において、有機物分解
等の処理に必要で、かつ処理時間を充分短縮可能な紫外
線のエネルギー、照度等の強度状態を維持することがが
できる。ここで、前記紫外線のピーク波長が254nm
以上であると、洗浄処理に必要なエネルギーを得ること
ができず、被洗浄物の被洗浄部位において、有機物等の
汚れを充分に分解洗浄することができず、好ましくな
い。
【0016】さらに、本発明の洗浄方法において、前記
被洗浄部位表面における紫外線の照度が、2.0mW/
cm2 以上に設定されることにより、有機物等の汚れを
分解洗浄する洗浄処理が所定の時間内で充分な効果を奏
することができる。前記被洗浄部位表面における紫外線
の照度が、2.0mW/cm2 以下に設定された場合に
は、被洗浄部位において、充分な洗浄効果を得ることが
できず、好ましくない。
【0017】本発明の洗浄方法において、前記被洗浄部
位の洗浄後、この被洗浄部位を洗浄した洗浄処理ガスを
前記被洗浄部位から吸引除去することにより、紫外線照
射によって発生したオゾン、および、分解された有機物
等から発生したガスを吸引し、これらが拡散することを
防止できる。また、洗浄ガスを供給するとともに洗浄処
理ガスを吸引することにより、被洗浄部位における酸素
濃度等、ガス雰囲気の制御をより容易におこなうことが
可能となる。
【0018】本発明の洗浄装置においては、大気圧中に
おいて、被洗浄物の被洗浄部位付近における酸素分圧を
20Paないし15kPaの範囲に設定する洗浄ガス供
給手段と、前記被洗浄部位に紫外線を照射する紫外線光
源とを具備し、前記洗浄ガス供給手段により、洗浄ガス
を被洗浄物の被洗浄部位に供給して、該被洗浄部位付近
における酸素分圧を上記の範囲に設定した状態で、紫外
線光源により、前記被洗浄部位に紫外線を照射すること
により、被洗浄物の被洗浄部位の有機物の汚れ、有機物
のパーティクル等を分解洗浄する。この際、被処理部位
以外の部位で酸素による紫外線吸収等の影響を低減し、
被処理部位における充分な洗浄処理を短時間におこなう
ことが可能となる。
【0019】本発明において前記洗浄ガス供給手段が、
不活性ガスを前記被洗浄部位近傍に噴出する不活性ガス
供給部を有し、洗浄ガスとして、窒素ガス、希ガス等の
不活性ガスを前記被洗浄部位近傍に直接噴出して、この
被洗浄部位近傍の酸素濃度を上記範囲に設定することが
できる。これにより、窒素ガス等の不活性ガス供給手段
のみにより、上記酸素濃度範囲設定が可能となるととも
に、 a)被洗浄部位近傍に到達するまでに吸収等による紫外
線の減衰を低減する。 b)被洗浄部位近傍において、有機物と反応して飛散除
去可能とする活性酸素を充分に発生させる。 c)被洗浄部位に到達した際において、有機物の分子結
合を切断するに充分な紫外線照度,エネルギーを確保す
る。という、条件を満たすことが可能となる。
【0020】また、本発明において、前記紫外線光源
が、キセノンエキシマ光源とされることにより、洗浄効
果の高い、ピーク波長172nmの紫外線を洗浄処理に
使用することが可能となる。
【0021】本発明の洗浄装置において、前記被洗浄部
位近傍からこの被洗浄部位を洗浄した洗浄処理ガスを吸
引除去する吸引除去手段が設けられることにより、紫外
線照射によって発生したオゾン、および、分解された有
機物等から発生したガスを吸引し、これらが拡散するこ
とを防止できる。また、洗浄ガスを供給するとともに洗
浄処理ガスを吸引することにより、被洗浄部位における
酸素濃度等、ガス雰囲気の制御をより容易におこなうこ
とが可能となる。
【0022】本発明の洗浄装置において、前記紫外線光
源が2.0mW/cm2 以上の出力を有し、かつ、前記
被洗浄部位と前記紫外線光源との距離が、1mmないし
10mmの範囲に設定されることにより、上記の洗浄効
果を充分得る紫外線強度を維持することが可能となると
ともに、基板等の被洗浄物が前記紫外線光源等に接触す
ることが防止できる。前記被処理部位と前記紫外線光源
との距離が1mmないし3mmとなる場合には、被洗浄
物のそり、うねりを矯正する機能を有する。
【0023】さらに、本発明の洗浄装置において、前記
被洗浄部位と前記紫外線光源との距離調整をおこなう距
離調整手段を有することにより、被洗浄部位における酸
素濃度等、ガス雰囲気の制御をより容易におこなうこと
が可能となるとともに、基板等の被洗浄物が前記紫外線
光源等に接触することの防止をより容易にすることがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明に係るUV処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装
置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は
本実施の形態の洗浄装置を示す斜視図、図2は図1のII
−II線に沿う断面図、図3は図1の洗浄装置を基板との
対向面側から見た平面図である。本実施の形態の洗浄装
置は、例えば矩形のガラス基板(被洗浄物)の表面を洗
浄する際に用いられるものである。図1ないし図3にお
いて、符号1は、洗浄装置(紫外線洗浄用ノズル)であ
る。
【0025】本実施形態の紫外線洗浄用ノズル1は、図
1ないし図3に示すように、ともに細長い箱状の洗浄ガ
ス供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3と紫外線照
射部4とを有し、これらが、紫外線照射部4を洗浄ガス
供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3とが挟持した
状態に、かつ、基板表面に沿う方向に隣接並置されてい
る。洗浄ガス供給ノズル2は、基板(被洗浄物)表面に
向けて洗浄ガスを噴出するための多数の貫通孔を有する
ものであり、紫外線照射部4は、基板の被洗浄部位に紫
外線を照射する機能を有するものであり、洗浄処理ガス
排出ノズル3は、紫外線照射により基板表面から発生し
た洗浄処理ガスを基板表面から排出するための多数の貫
通孔を有するものである。
【0026】洗浄ガス供給ノズル2においては、図2に
示すように、箱状のケーシング21の内部に、多数の貫
通孔を有する多孔質材22が収容・固定されている。こ
の多孔質材22は、使用時に基板Kに対向するケーシン
グ21の一面を覆うように収容・固定されるとともに、
ケーシング21の内部には、洗浄ガスを安定して多孔質
材21面均一に噴出させるために、いわゆる畜圧器とな
る空間部24が設けられ、この空間部24に洗浄ガス供
給口23が連通される。多孔質材22には、例えば金
属、セラミック等が用いられ、この多孔質材22の基板
Kに対向する面は、表面粗さが小さく、うねりが小さい
ことが望ましい。ケーシング21には、洗浄ガス供給口
23が設けられ、この洗浄ガス供給口23には、洗浄ガ
ス供給部5が接続されている。洗浄ガス供給ノズル2
は、洗浄ガス供給部5により供給された洗浄ガスを、空
間部24を経由して多孔質材22の多数の貫通孔を通し
て噴出させ(図2中に洗浄ガスの流れを実線の矢印で示
す)、大気圧における基板Kの被洗浄部位近傍の酸素分
圧を20Paないし15kPaの範囲に設定するものと
される。
【0027】洗浄ガス供給部5は、不活性ガスと空気と
を混合して洗浄ガスとなし、この洗浄ガスを洗浄ガス供
給ノズル2に供給するものとされ、この洗浄ガスが、基
板Kに噴出した際に大気圧中において酸素分圧が20P
aないし15kPaの範囲に設定されるよう、不活性ガ
スと空気との混合を制御する制御部をも含有するものと
される。ここで、不活性ガスとしては、窒素ガス、H
e,Ne,Ar,Xeなどの希ガス等、紫外線に対して
透過的であるガス、つまり紫外線に対して透明なガスが
採用され、コスト等の面から、好ましくは、窒素ガスと
される。洗浄ガス供給ノズル2および、洗浄ガス供給部
5は、洗浄ガス供給手段を構成している。
【0028】紫外線照射部4は、箱状のケーシング41
内部の封止部44に、このケーシング41の長手方向に
沿って延在する紫外線光源42を有するものとされる。
このケーシング41は、封止部44の紫外線光源41周
辺に窒素ガスが充填された状態で、使用時に基板Kと対
向する該ケーシング41の一面が石英ガラス43により
密閉されている。この紫外線光源42は、照射される紫
外線のピーク波長が254nm以下とされ、例えば、X
2 が石英ガラス等の誘電体からなる発光管に封止され
て、これに金属電極から高周波電力を供給されることに
より放電プラズマsが発生して発光する、キセノンエキ
シマ光源(誘電体バリア放電エキシマランプ)とされ、
キセノンダイマーからのピーク波長172nmの紫外線
を照射するものとされる。図4は、紫外線光源42から
放射される紫外線の分光分布図である。ここで、紫外線
光源42から照射される紫外線は、図4に示すように、
ピーク波長ν3 が172nmであり、その半値幅は14
nmのものとされる。さらに、紫外線光源42が2.0
mW/cm2 以上の出力を有するとともに、この紫外線
光源42の発光長さは、図3に示すようにL1 に設定さ
れる。
【0029】ここで、前記紫外線のピーク波長が254
nm以上であると、洗浄処理に必要な光子エネルギーを
得ることができず、基板Kの被洗浄部位において、後述
するように励起酸素原子の生成と、有機物の分子結合の
切断とを充分おこなうことができず、有機物の分解洗浄
が不充分になる可能性があり、好ましくない。また、こ
の発光光源の長さL1 は、最大寸法が960mm〜15
00mm程度に設定される基板Kの幅寸法に対応して、
1〜1.5倍程度に設定される。この発光光源の長さL
1 が基板Kの幅より小さく設定された場合には、一回の
走査で処理を終了することができず、処理を複数回繰り
返すことが必要であるが、この場合、各処理が均一にお
こなわれない可能性があり、好ましくない。また、発光
光源の長さL1 が1500mmより大きく設定された場
合には、基板Kの幅寸法以上となり、基板Kに照射され
ず、無駄に発光する部分が生じる可能性があり、この場
合、紫外線光源42の消費電力が発光長さにより規定さ
れるため、ランニングコストが増大して好ましくない。
少なくとも基板Kの幅と同じかわずかに長い光源を選択
することが好ましい。
【0030】洗浄処理ガス排出ノズル3は、図2に示す
ように、洗浄ガス供給ノズル2と略同等の構造とされ、
箱状のケーシング31の内部に、空間部34を有して多
数の貫通孔を有する多孔質材32が収容、固定されてい
る。ケーシング31には、洗浄処理ガス排出口33が設
けられ、この洗浄処理ガス排出口33には、洗浄処理ガ
ス排出部6が接続されている。
【0031】洗浄処理ガス排出部6は、その使用時に、
基板Kの被洗浄部位近傍において紫外線照射により発生
したオゾン、および、分解された有機物等から発生した
ガス等からなる洗浄処理ガスを、洗浄処理ガス排出ノズ
ル3の多孔質材32の多数の貫通孔を通って洗浄処理ガ
ス排出口33を介して吸引除去する(図2中に洗浄処理
ガス等の流れを実線の矢印で示す)とともに、この洗浄
処理ガスの吸引除去により、基板Kの被洗浄部位近傍に
おける酸素分圧の制御を制御する制御部をも有するもの
とされる。洗浄処理ガス排出ノズル3および、洗浄処理
ガス排出部6は、吸引除去手段を構成している。
【0032】紫外線洗浄用ノズル1は、図2に示すよう
に、使用時に基板Kと対向する側の面が面一となるよう
に、洗浄ガス供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3
と紫外線照射部4とが固定されている。ここで、洗浄ガ
ス供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3と紫外線照
射部4とは、それぞれのケーシング21,31,41ど
うしがネジ等の固定部により固定されている。
【0033】また、このとき、図2に示すように、使用
状態における基板Kの前記被洗浄部位と前記紫外線光源
42との距離L3 が、1mmないし10mmの範囲に設
定され、かつ、前記被洗浄部位における紫外線の照度
が、2.0mW/cm2 以上に設定されるとともに、紫
外線洗浄用ノズル1と基板Kとの距離L2 は、最大寸法
が960mm〜1500mm程度に設定される基板Kの
寸法に対応して考慮される基板Kのそり、うねり等の変
形に対応して、基板Kと紫外線洗浄用ノズル1とが接触
しないように設定される。ここで、使用状態における基
板Kの前記被洗浄部位と前記紫外線光源42との距離L
3 が、1mm以下に設定された場合には、基板Kと紫外
線洗浄用ノズル1とが接触する可能性があり、好ましく
ない。また、使用状態における基板Kの前記被洗浄部位
と前記紫外線光源42との距離L3 が、10mm以上に
設定された場合には、基板Kの被洗浄部位における紫外
線強度が低下し、分解洗浄に必要な紫外線照度を維持で
きない可能性があり好ましくない。同様に、前記被洗浄
部位における紫外線の照度が、2.0mW/cm2 以下
に設定された場合には、紫外線照度が不足し、充分な分
解洗浄処理が行えない可能性があり、好ましくない。
【0034】上記構成の紫外線洗浄用ノズル1は、洗浄
ガス供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3と紫外線
照射部4とが基板K表面に沿う方向に隣接並置されてお
り、使用時には基板K表面が洗浄ガス供給ノズル2,紫
外線照射部4,洗浄処理ガス排出ノズル3の順に対向す
る方向(図2においてノズル1が右から左、基板Kが左
から右に移動する方向)に紫外線洗浄用ノズル1と基板
Kとを相対移動させて基板Kの洗浄処理(UV処理)を
行う。ここで、この紫外線洗浄用ノズル1において、紫
外線洗浄用ノズル1と基板Kとが相対移動した場合に、
前記基板Kの被洗浄部位と前記紫外線光源42との距離
3 が、1mmないし10mmの範囲に維持されるよ
う、紫外線洗浄用ノズル1と基板Kとの相対位置調整を
おこなう制御部を有する距離調整手段が設けられる。
【0035】このような紫外線洗浄用ノズル1による洗
浄方法においては、まず、基板K表面の上方に距離L2
離間して配置された洗浄ガス供給ノズル2が通過する
と、噴出する洗浄ガスにより基板K表面の被洗浄部位近
傍において、大気圧中における酸素分圧が20Paない
し15kPaの範囲に設定される。次に、酸素分圧がこ
の範囲とされた基板K表面の被洗浄部位に向けて紫外線
照射部4の紫外線光源42からピーク波長が172nm
付近の紫外線が照射されることにより、基板K表面の被
洗浄部位に付着あるいは汚染している有機物等が分解さ
れる。そして、紫外線照射によって発生したオゾン、お
よび、分解された有機物等から発生したガスを含有する
洗浄処理ガスが、洗浄処理ガス排出ノズル3の多孔質材
32の多数の貫通孔を通じて基板K表面から吸引、排出
される。このようにして、基板K全体に対して紫外線洗
浄用ノズル1と基板とを相対移動させることにより、基
板K表面の全域を洗浄処理することができる。
【0036】ここで、紫外線照射による有機物等の分解
について説明する。紫外線による洗浄処理においては、
例えば、紫外線光源42から照射される紫外線は、ピー
ク波長ν3 が172nmであり、その半値幅は14nm
である。この波長ν3 を有する紫外線により、次のプロ
セスによって分解がおこなわれる。172nm程度の波
長ν3 を有する紫外線、つまり、175nmよりも短い
波長を有する光は、直接、大気中の酸素に吸収され、励
起酸素原子(式(3)にO(1D)で示す;活性酸素,
oxygen radical)が生成する。
【化3】
【0037】172nmとされる波長ν3 を有する紫外
線は、前述した185nm,254nmとされる波長ν
1 ,ν2 を有する紫外線と同様に、空気中の酸素O2
吸収されてオゾンO3 を発生し、さらに、このオゾンO
3 から励起酸素原子(式(4)にO(1D)で示す)を
生成する経路も有する。
【化4】
【0038】この172nmとされる波長ν3 を有する
紫外線は、前述した185nm,254nm付近とされ
る波長ν1 ,ν2 を有する紫外線よりも光子のエネルギ
ーが強く、より容易に、被処理部位に存在する有機物の
分子結合を切断すると考えられ、式(5)にCm'n'
k'で示すように、この切断された分子に、上記の非常に
酸化力の強い励起酸素原子が反応して、CO,CO2
2O のようにガス状となり、飛散除去可能となる。
【化5】
【0039】このように、前述した185nm,254
nmとされる波長ν1 ,ν2 を有する紫外線に比べ、キ
セノンエキシマ光源からの172nmとされる波長ν3
を有する紫外線は、生成される励起酸素原子が多く、か
つ、有機物の分子結合をより容易に切断することができ
るため、洗浄速度を高めることが可能となり、処理時間
の短縮を図ることが可能となる。
【0040】本実施形態の紫外線洗浄用ノズル1による
洗浄処理においては、洗浄ガス供給ノズル2から洗浄ガ
スを噴出し、基板Kの被洗浄部位近傍を大気圧中におい
て、酸素分圧を20Paないし15kPaの範囲に設定
した洗浄ガス雰囲気とすることにより、紫外線光源42
から照射される紫外線に対して、透明な不活性ガスによ
り酸素分圧を制御するので、紫外線の余分な吸収を防止
することができる。同時に、酸素分圧を制御することに
より、紫外線照射により発生し、分子結合の切断された
有機物と反応する励起酸素原子を、分解洗浄に充分必要
なだけ発生することが可能となる。したがって、 a)被洗浄部位近傍に到達するまでに吸収等による紫外
線の減衰を低減する。 b)被洗浄部位近傍において、有機物と反応して飛散除
去可能とする励起酸素原子を充分に発生させる。 c)被洗浄部位に到達した際において、有機物の分子結
合を切断するに充分な紫外線照度ーを確保する。とい
う、条件を満たすことが可能となる。また、このよう
な、酸素分圧の制御を、洗浄ガス供給手段および吸引除
去手段の制御部により大気圧中でおこなうことができ、
真空室等を設ける必要がなく、低コストで提供すること
が可能となる。
【0041】本実施形態においては、前記紫外線のピー
ク波長が172nm付近に設定されることにより、基板
Kの被処理部位において、有機物の分子結合切断および
充分な励起酸素原子の発生に必要な光子エネルギーを有
するため、処理時間を充分短縮することが可能となる。
また、本実施形態においては、前記被処理部位表面にお
ける紫外線の照度が、2.0mW/cm2 以上に設定さ
れることにより、有機物の分子結合切断および充分な励
起酸素原子の発生に必要な照度を有するため、処理時間
を充分短縮することが可能となる。本実施形態において
は、前記紫外線光源42が、キセノンエキシマ光源とさ
れることにより、安価にかつ簡便に、前記紫外線のピー
ク波長を172nm付近に設定し、かつ、前記被処理部
位表面における紫外線の照度を、2.0mW/cm 2
上に設定することができ、洗浄効果を高めることができ
る。
【0042】本実施形態において、前記紫外線光源42
が2.0mW/cm2 以上の出力を有し、かつ、基板K
の被洗浄部位と前記紫外線光源42との距離が、1mm
ないし10mmの範囲に設定されることにより、後述す
る洗浄効果を充分得る紫外線強度を維持することが可能
となるとともに、基板Kの被洗浄物が前記紫外線光源4
2および紫外線洗浄用ノズル1に接触することが防止で
きる。
【0043】また、この紫外線洗浄用ノズル1におい
て、紫外線洗浄用ノズル1と基板Kとが相対移動した場
合に、前記基板Kの被洗浄部位と前記紫外線光源42と
の距離L3 が、1mmないし10mmの範囲に維持され
るよう、紫外線洗浄用ノズル1と基板Kとの相対位置調
整をおこなう距離調整手段を有することにより、被洗浄
部位における酸素分圧等、洗浄ガス雰囲気の制御をより
容易におこなうことが可能となるとともに、基板Kの被
洗浄物が前記紫外線光源42および紫外線洗浄用ノズル
1に接触することをより容易に防止することができる。
【0044】本実施形態において、前記被洗浄部位の洗
浄後、この被洗浄部位を洗浄した洗浄処理ガスを前記被
洗浄部位から吸引除去することにより、残った洗浄ガ
ス、紫外線照射によって発生したオゾン、および、分解
された有機物等から発生したガス等を吸引し、これらが
拡散することを防止できる。また、洗浄ガスを供給する
とともに洗浄処理ガスを吸引することにより、被洗浄部
位における酸素濃度等、ガス雰囲気の制御をより容易に
おこなうことが可能となる。ことができる。
【0045】ここで、基板Kの被処理部位(被洗浄部
位)において、有機物の汚れを分解洗浄する洗浄処理が
所定の時間内で充分な効果を奏するレベルにあること
は、例えば基板K表面の被洗浄部位における水分との接
触角の測定によりおこなうことができる。
【0046】図5,図6は洗浄処理における被洗浄部位
近傍の酸素分圧と洗浄処理後における基板K表面の接触
角の関係を示すグラフ、図7は接触角を説明するための
模式図である。接触角とは、図7に示すように、基板K
上の水滴W表面の接面が、基板K表面となす角θを意味
し、例えば、基板K表面に有機物の付着等による汚れが
あった場合には、有機物の疎水性によりこの接触角θが
大きくなるため、基板K表面の有機物残留度、つまり、
洗浄状態の指標として用いられる。
【0047】本実施形態のように、例えば、洗浄処理時
間を10秒として、基板Kの被洗浄部位近傍の酸素分圧
を20Paないし15kPaの範囲に設定した場合に
は、基板Kの前記被洗浄部位と前記紫外線光源42との
距離L3 が1mmに設定された図5の結果、および、距
離L3 が5mmに設定された図6の結果、いずれの場合
においても、充分な洗浄効果を得ることができる。ここ
で、充分な洗浄効果を得るとは、例えば6secないし1
0sec とされる所定の洗浄処理時間において、接触角θ
が10度以下、好ましくは5度以下の状態になることを
意味している。
【0048】[第2の実施の形態]以下、本発明に係る
UV処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装置の第2
実施形態を、図面に基づいて説明する。図8は本実施の
形態の洗浄装置(紫外線洗浄用ノズル)を示す斜視図、
図9は図8のIX−IX線に沿う断面図、図10は図8の洗
浄装置を基板との対向面側から見た平面図である。第1
の実施の形態の洗浄装置(紫外線洗浄用ノズル)が基板
表面側のみの洗浄ガス制御をおこなうものであったのに
対し、本実施の形態の洗浄装置(紫外線洗浄用ノズル)
は、基板の裏面側からの洗浄ガス制御を同時になし得る
ものである。
【0049】本実施形態において、図1ないし図3に示
す第1実施形態と異なる部分は、基板Kの裏面側に対応
する位置に、洗浄ガス供給ノズル(下)7と洗浄処理ガ
ス排出ノズル(下)8とを配置した点であり、図1ない
し図3に示す第1実施形態と略同等の構成要素には、同
一符号を付して説明を省略する。
【0050】洗浄ガス供給ノズル(下)7は、図9に示
すように、洗浄ガス供給ノズル2と略同様に、箱状のケ
ーシング71の内部に、多数の貫通孔を有する多孔質材
72が収容・固定されている。この多孔質材72は、使
用時に基板Kに対向するケーシング71の一面を覆うよ
うに収容・固定されるとともに、ケーシング71の内部
には、洗浄ガスを安定して多孔質材71面均一に噴出さ
せるための空間部74が設けられ、この空間部74に洗
浄ガス供給口73が連通される。多孔質材72には、例
えば金属、プラスティック、セラミック等が用いられ、
この多孔質材72の基板Kに対向する面は、表面粗さが
小さく、うねりが小さいことが望ましい。ケーシング7
1には、洗浄ガス供給口73が設けられ、この洗浄ガス
供給口73には、洗浄ガス供給部5’が接続されてい
る。洗浄ガス供給ノズル(下)7は、洗浄ガス供給部
5’により供給された洗浄ガスを、空間部74を経由し
て多孔質材72の多数の貫通孔を通して噴出させ(図9
中に洗浄ガスの流れを実線の矢印で示す)、大気圧にお
ける基板Kの被洗浄部位近傍の酸素分圧を20Paない
し15kPaの範囲に設定する洗浄ガス供給手段を構成
するものとされる。洗浄ガス供給部5’は、不活性ガス
と空気とを混合して洗浄ガスとなし、この洗浄ガスを洗
浄ガス供給ノズル(下)7に供給するものとされる。図
9においては、洗浄ガス供給部5’を洗浄ガス供給ノズ
ル2に接続される洗浄ガス供給部5と別構成のように記
載したが、同一の構成とすることも可能である。
【0051】洗浄処理ガス排出ノズル(下)8は、図9
に示すように、洗浄ガス供給ノズル(下)7と略同等の
構造とされ、箱状のケーシング81の内部に、空間部8
4を有して多数の貫通孔を有する多孔質材82が収容・
固定されている。ケーシング81には、洗浄処理ガス排
出口83が設けられ、この洗浄処理ガス排出口83に
は、洗浄処理ガス排出部6’が接続されており、吸引除
去手段を構成するものとされる。洗浄処理ガス排出部
6’は、その使用時に、基板Kの被洗浄部位近傍におい
て洗浄処理ガスを吸引除去する(図9中に洗浄処理ガス
等の流れを実線の矢印で示す)ものとされる。図9にお
いては、洗浄処理ガス排出部6’を洗浄処理ガス排出ノ
ズル3に接続される洗浄処理ガス排出部6と別構成のよ
うに記載したが、同一の構成とすることも可能である。
【0052】洗浄ガス供給ノズル(下)7と洗浄処理ガ
ス排出ノズル(下)8とは、洗浄ガス供給ノズル2と洗
浄処理ガス排出ノズル3と紫外線照射部4とに対して、
使用状態において基板Kと挟んで対向する位置に、多孔
質材72,82を多孔質材22,32,石英ガラス43
に対向して配置される。この洗浄ガス供給ノズル(下)
7と洗浄処理ガス排出ノズル(下)8とは、多孔質材7
2,82が面一となるように固定されており、図10に
示すように、洗浄ガス供給ノズル(下)7と洗浄処理ガ
ス排出ノズル(下)8との基板K移動方向の長さ寸法L
5 が、図2に示す洗浄ガス供給ノズル2と洗浄処理ガス
排出ノズル3と紫外線照射部4との基板K移動方向の長
さ寸法L5 と略等しくなるように設定されている。ここ
で、洗浄ガス供給ノズル(下)7と洗浄処理ガス排出ノ
ズル(下)8との基板K移動方向の長さ寸法は、図2に
示す洗浄ガス供給ノズル2と洗浄処理ガス排出ノズル3
と紫外線照射部4との基板K移動方向の長さ寸法L5
り大きく設定することも可能である。
【0053】本実施の形態の紫外線洗浄用ノズル1は、
図8ないし図10に示すように、第1の実施の紫外線洗
浄用ノズル1の下側に洗浄ガス供給ノズル(下)7と洗
浄処理ガス排出ノズル(下)8とを配置したものであ
り、基板Kの上側に位置するノズル2,3,4と、基板
Kの下側に位置するノズル7,8とは、別体として独立
に移動するようにしても良いし、任意の方法で連結して
おき、一緒に移動する構成としても良い。ここで、図1
ないし図3に示す第1実施形態と同様に、洗浄ガス供給
ノズル(下)7および洗浄処理ガス排出ノズル(下)8
と基板Kの被洗浄部位との距離L 4 の調整をおこなう、
つまり相対位置調整をおこなう距離調整手段が設けられ
る。
【0054】これにより、基板Kが、ノズル2,3,4
とノズル7,8との間に位置しない状態、つまり洗浄処
理をおこなう前に、このノズル2,3,4とノズル7,
8との間の空間を、前述の洗浄ガス雰囲気に設定するこ
とが可能であり、かつ、この付近の酸素分圧の設定をよ
り容易におこなうことが可能となる。したがって、基板
Kの被洗浄部位近傍の酸素分圧の設定をより容易におこ
なうことができ、洗浄効率の向上を図ることが可能とな
る。さらに、基板Kと、ノズル2,3,4およびノズル
7,8との間の距離設定をより容易に制御することが可
能となる。また、下側のノズル7,8を設けたことによ
り、洗浄処理ガスの拡散を防止し、オゾン等の排出をよ
り容易におこなうことができる。
【0055】[第3の実施の形態]以下、本発明に係る
UV処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装置の第3
実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施の形態は
本発明の乾燥用ノズルを具備した洗浄装置の一例であ
る。図11は本実施の形態の洗浄装置51の概略構成を
示す図であって、例えば数百mm角程度の大型のガラス
基板(以下、単に基板という)を枚葉洗浄するための装
置である。図中符号52は洗浄部、53はステージ(基
板保持手段)、1、55、56、49は洗浄用ノズル、
50は乾燥用ノズル、57は基板搬送ロボット、58は
ローダカセット、59はアンローダカセット、60は水
素水・オゾン水生成部、61は洗浄液再生部、Kは基板
である。
【0056】図11に示すように、装置上面中央が洗浄
部52となっており、基板Kを保持するステージ53が
設けられている。ステージ53には、基板Kの形状に合
致した矩形の段部が設けられ、この段部上に基板Kが嵌
め込まれて、基板Kの表面とステージ53の表面が面一
状態でステージ53に保持されるようになっている。ま
た、段部の下方には空間部が形成され、空間部にはステ
ージ53の下方から基板昇降用シャフトが突出してい
る。基板昇降用シャフトの下端にはシリンダ等のシャフ
ト駆動源が設けられ、後述する基板搬送ロボット57に
よる基板Kの受け渡しの際にシリンダの作動により基板
昇降用シャフトが上下動し、シャフトの上下動に伴って
基板Kが上昇または下降するようになっている。なお、
ステージ中央に設けられた孔から基板Kの裏面洗浄用の
ノズルが突出しており、本装置では表面側を主に洗浄す
るが、同時に裏面側も軽く洗浄できるようになってい
る。
【0057】ステージ53を挟んで対向する位置に一対
のラックベース62が設けられ、これらラックベース6
2間に洗浄用ノズル1,55,56,49が架設されて
いる。洗浄用ノズルは並列配置された4本のノズルから
なり、各洗浄用ノズル1,55,56,49が異なる洗
浄方法により洗浄を行うものとなっている。本実施の形
態の場合、これら4本のノズルは、洗浄ガス供給手段
(図示略)から基板Kに洗浄ガスを供給するとともに紫
外線ランプ42から紫外線を照射することによって主に
有機物を分解除去する上記実施の形態の紫外線洗浄用ノ
ズル1、オゾン水を供給しつつ超音波素子63により超
音波振動を付与して洗浄するオゾン水超音波洗浄用ノズ
ル55、水素水を供給しつつ超音波素子63により超音
波振動を付与して洗浄する水素水超音波洗浄用ノズル5
6、純水を供給してリンス洗浄を行う純水リンス洗浄用
ノズル49、である。これら4本のノズルが基板Kの上
方で基板Kとの間隔を一定に保ちながらラックベース6
2に沿って順次移動することにより、基板Kの被洗浄面
全域が4種類の洗浄方法により洗浄される構成となって
いる。さらに、同一のラックベース62間に乾燥用ノズ
ル50が架設されており、洗浄後の濡れた基板Kがこの
乾燥用ノズル50によって乾燥される構成となってい
る。なお、図11においては、紫外線洗浄用ノズル1を
1本の棒状に示したが、実際には前述の第1,第2の実
施形態における構成と同等の構成とされ、洗浄ガス供給
ノズル2,洗浄処理ガス排出ノズル3,紫外線照射部4
等を含んでいる。
【0058】各ノズルの移動手段としては、各ラックベ
ース62上のリニアガイドに沿って水平移動可能とされ
たスライダがそれぞれ設けられ、各スライダの上面に支
柱がそれぞれ立設され、これら支柱に各洗浄用ノズル
1,55,56,49および乾燥用ノズル50の両端部
が固定されている。各スライダ上にはモータ等の駆動源
が設置されており、各スライダがラックベース62上を
自走する構成となっている。そして、装置の制御部(図
示略)から供給される制御信号により各スライダ上のモ
ータがそれぞれ作動することによって、各洗浄用ノズル
1,55,56,49および乾燥用ノズル50が個別に
水平移動する構成となっている。また、支柱にはシリン
ダ(図示略)等の駆動源が設けられ、支柱が上下動する
ことにより各洗浄用ノズル1,55,56,49および
乾燥用ノズル50の高さ、すなわち各洗浄用ノズル1,
55,56,49と基板Kとの間隔、乾燥用ノズル50
と基板Kとの間隔がそれぞれ調整可能となっている。こ
れらは、距離調整手段を構成する。
【0059】各洗浄用ノズル55,56,49は、一端
に洗浄液を導入するための導入口を有する導入通路と一
端に洗浄後の洗浄液を外部へ排出するための排出口を有
する排出通路とが形成され、これら導入通路と排出通路
とをそれぞれの他端において交差させて交差部が形成さ
れるとともに、この交差部に基板Kに向けて開口する開
口部が設けられたものであり、プッシュ・プル型ノズル
(省流体型ノズル)と呼ばれるものである。この場合、
開口部は、洗浄用ノズル55,56,49の並列方向と
交差する方向に少なくとも基板Kの幅以上の長さに延び
ている(本実施の形態の場合、1本の洗浄用ノズルにつ
き、導入通路と排出通路とが交差した交差部および開口
部は3組設けられており、3組合わせて開口部が基板K
の幅以上の長さに延びている)。排出通路側の圧力制御
部に減圧ポンプを用いて、この減圧ポンプで交差部の洗
浄液を吸引する力を制御して、開口部の大気と接触して
いる洗浄液の圧力(洗浄液の表面張力と基板Wの被洗浄
面の表面張力も含む)と大気圧との均衡をとるようにな
っている。つまり、開口部の大気と接触している洗浄液
の圧力Pw(洗浄液の表面張力と基板Kの被洗浄面の表
面張力も含む)と大気圧Paとの関係をPw≒Paとする
ことにより、開口部を通じて基板Kに供給され、基板K
に接触した洗浄液は、洗浄用ノズルの外部に漏れること
なく、排出通路に排出される。すなわち、洗浄用ノズル
から基板K上に供給した洗浄液は、基板K上の洗浄液を
供給した部分(開口部)以外の部分に接触することな
く、基板K上から除去される。さらに、交差部の上方に
基板Kに対向するように超音波素子63が設けられてお
り、基板Kが洗浄されている間、洗浄液に超音波が付与
されるようになっている。
【0060】洗浄部52の側方に、水素水・オゾン水生
成部60と洗浄液再生部61とが設けられている。水素
水・オゾン水生成部60には、水素水製造装置64とオ
ゾン水製造装置65とが組み込まれている。いずれの洗
浄液も、純水中に水素ガスやオゾンガスを溶解させるこ
とによって生成することができる。そして、水素水製造
装置64で生成された水素水が、水素水供給配管66の
途中に設けられた送液ポンプ67により水素水超音波洗
浄用ノズル56に供給されるようになっている。同様
に、オゾン水製造装置65で生成されたオゾン水が、オ
ゾン水供給配管68の途中に設けられた送液ポンプ69
によりオゾン水超音波洗浄用ノズル55に供給されるよ
うになっている。なお、純水リンス洗浄用ノズル49に
は製造ライン内の純水供給用配管(図示略)から純水が
供給されるようになっている。
【0061】また、洗浄液再生部61には、使用後の洗
浄液中に含まれたパーティクルや異物を除去するための
フィルタ70、171が設けられている。水素水中のパ
ーティクルを除去するための水素水用フィルタ70と、
オゾン水中のパーティクルを除去するためのオゾン水用
フィルタ171が別系統に設けられている。すなわち、
水素水超音波洗浄用ノズル56の排出口から排出された
使用後の水素水は、水素水回収配管172の途中に設け
られた送液ポンプ173により水素水用フィルタ70に
回収されるようになっている。同様に、オゾン水超音波
洗浄用ノズル55の排出口から排出された使用後のオゾ
ン水は、オゾン水回収配管174の途中に設けられた送
液ポンプ75によりオゾン水用フィルタ171に回収さ
れるようになっている。
【0062】そして、水素水用フィルタ70を通した後
の水素水は、再生水素水供給配管76の途中に設けられ
た送液ポンプ77により水素水超音波洗浄用ノズル56
に供給されるようになっている。同様に、オゾン水用フ
ィルタ171を通した後のオゾン水は、再生オゾン水供
給配管78の途中に設けられた送液ポンプ79によりオ
ゾン水超音波洗浄用ノズル55に供給されるようになっ
ている。また、水素水供給配管66と再生水素水供給配
管76は水素水超音波洗浄用ノズル56の手前で接続さ
れ、弁80によって水素水超音波洗浄用ノズル56に新
しい水素水を導入するか、再生水素水を導入するかを切
り換え可能となっている。同様に、オゾン水供給配管6
8と再生オゾン水供給配管78はオゾン水超音波洗浄用
ノズル55の手前で接続され、弁181によってオゾン
水超音波洗浄用ノズル55に新しいオゾン水を導入する
か、再生オゾン水を導入するかを切り換え可能となって
いる。なお、各フィルタ70,171を通した後の水素
水やオゾン水は、パーティクルが除去されてはいるもの
の、液中気体含有濃度が低下しているため、配管を通じ
て再度水素水製造装置64やオゾン水製造装置65に戻
し、水素ガスやオゾンガスを補充するようにしてもよ
い。
【0063】洗浄部52の側方に、ローダカセット5
8、アンローダカセット59が着脱可能に設けられてい
る。これら2つのカセット58、59は、複数枚の基板
Kが収容可能な同一の形状のものであり、ローダカセッ
ト58に洗浄前の基板Kを収容し、アンローダカセット
59には洗浄済の基板Kが収容される。そして、洗浄部
52とローダカセット58、アンローダカセット59の
中間の位置に基板搬送ロボット57が設置されている。
基板搬送ロボット57はその上部に伸縮自在なリンク機
構を有するアーム182を有し、アーム182は回転可
能かつ昇降可能となっており、アーム182の先端部で
基板Kを支持、搬送するようになっている。
【0064】上記構成の洗浄装置51は、例えば洗浄用
ノズル1,55,56,49または乾燥用ノズル50と
基板Kとの間隔、洗浄用ノズルまたは乾燥用ノズルの移
動速度、洗浄ガスの流量および酸素分圧、洗浄液の流量
等、種々の洗浄条件、乾燥条件をオペレータが設定する
他は、各部の動作が制御部により制御されており、自動
運転する構成になっている。したがって、この洗浄装置
51を使用する際には、洗浄前の基板Kをローダカセッ
ト58にセットし、オペレータがスタートスイッチを操
作すれば、基板搬送ロボット57によりローダカセット
58からステージ53上に基板Kが搬送され、ステージ
53上で各洗浄用ノズル1,55,56,49および乾
燥用ノズル50により紫外線洗浄、オゾン水超音波洗
浄、水素水超音波洗浄、リンス洗浄、乾燥が順次自動的
に行われ、乾燥後、基板搬送ロボット57によりアンロ
ーダカセット59に収容される。
【0065】本実施の形態の洗浄装置51においては、
4本の洗浄用ノズル1,55,56,49の各々が、紫
外線洗浄、オゾン水超音波洗浄、水素水超音波洗浄、リ
ンス洗浄といった異なる洗浄方法により洗浄処理する構
成であるため、本装置1台で種々の洗浄方法を実施する
ことができる。したがって、例えば、紫外線照射により
有機物等を除去洗浄し、そして、水素水超音波洗浄、オ
ゾン水超音波洗浄により微細な粒径のパーティクルを除
去し、さらにリンス洗浄で基板表面に付着した洗浄液も
洗い流しながら仕上げの洗浄を行う、というように種々
の被除去物を充分に洗浄除去することができる。また、
本実施の形態の洗浄装置の場合、乾燥用ノズル50が備
えられているため、洗浄、乾燥の一貫処理を自動的に行
うことができる。特に、上記実施の形態の紫外線洗浄ノ
ズル1による洗浄処理においては、酸素分圧の設定をお
こなうことにより、洗浄時間を短く設定することがで
き、さらに、従来のオゾン水を使用する有機物分解処理
用ノズルのように水分を基板K表面に接触させる必要が
ないため、基板Kの乾燥を行なう必要がない。そして、
本実施の形態の洗浄装置51によれば、上記実施の形態
の紫外線洗浄用ノズル1を具備したことによって、半導
体デバイス、液晶表示パネル等をはじめとする各種電子
機器の製造ラインに好適な高効率の洗浄装置を実現する
ことができる。
【0066】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば洗浄ガスとして、空気と不活性ガスを混合した後
に、洗浄ガス供給ノズル2等に供給する構成としたが、
例えば窒素ガスとされる不活性ガスのみを、基板Kの被
洗浄部位近傍に噴出し、この不活性ガスを、基板Kの被
洗浄部位近傍に存在する空気と混合することにより、被
洗浄部位近傍の酸素分圧を制御する不活性ガス供給部を
設けることも可能である。また、この不活性ガス供給部
によって、不活性ガスのみを被洗浄部位近傍に噴出する
と同時に、基板Kの被洗浄部位近傍に比べて、紫外線照
射部4近傍の酸素分圧が低い状態に設定し、紫外線照射
部4近傍における酸素分子による紫外線吸収をより低減
することも可能である。また、不活性ガスと酸素ガスと
を混合してまたは直接噴出して酸素分圧の制御をおこな
うことも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
UV処理方法ならびに洗浄方法、および洗浄装置によれ
ば、低コストで、酸素分圧の設定をおこない、UV処理
時間を短縮し、充分な分解除去洗浄をおこないつつ紫外
線洗浄の作業効率を向上することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る洗浄装置の第1実施形態を示
す斜視図である。
【図2】 図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】 図1の洗浄装置を示す平面図である。
【図4】 図1の紫外線光源42から放射される紫外
線の分光分布図である。
【図5】 洗浄処理における被洗浄部位近傍の酸素分
圧と洗浄処理後における基板K表面の接触角の関係を示
すグラフである。
【図6】 洗浄処理における被洗浄部位近傍の酸素分
圧と洗浄処理後における基板K表面の接触角の関係を示
すグラフである。
【図7】 接触角を説明するための模式図である。
【図8】 本発明に係る洗浄装置の第2実施形態を示
す斜視図である。
【図9】 図8のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】 図8の洗浄装置を示す平面図である。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の洗浄装置の
概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
K…基板(被洗浄物) 1…紫外線洗浄用ノズル(洗浄装置) 2…洗浄ガス供給ノズル 3…洗浄処理ガス排出ノズル 4…紫外線照射部 5,5’…洗浄ガス供給部 6,6’…洗浄処理ガス排出部 7…洗浄ガス供給ノズル(下) 8…洗浄処理ガス排出ノズル(下) 42…紫外線光源

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物の被処理部位を、大気圧中に
    おいて、酸素分圧を20Paないし15kPaの範囲に
    設定した処理ガス雰囲気とし、前記被処理部位に紫外線
    を照射することを特徴とするUV処理方法。
  2. 【請求項2】 前記紫外線のピーク波長が172nm
    付近に設定され、前記被処理部位表面における紫外線の
    照度が、2.0mW/cm2 以上に設定されることを特
    徴とする請求項1記載のUV処理方法。
  3. 【請求項3】 大気圧中において、不活性ガスにより
    酸素分圧が20Paないし15kPaの範囲に設定され
    た洗浄ガスを被洗浄物の被洗浄部位に供給し、該被洗浄
    部位に紫外線を照射することを特徴とする洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記不活性ガスが、窒素ガスであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記紫外線のピーク波長が254nm
    未満であることを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 前記紫外線のピーク波長が172nm
    付近であることを特徴とする請求項5記載の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記被洗浄部位表面における紫外線の
    照度が、2.0mW/cm2 以上に設定されることを特
    徴とする請求項3記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記被洗浄部位の洗浄後、この被洗浄
    部位を洗浄した洗浄処理ガスを前記被洗浄部位から吸引
    除去することを特徴とする請求項3記載の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 大気圧中において、被洗浄物の被洗浄
    部位付近における酸素分圧を20Paないし15kPa
    の範囲に設定する洗浄ガス供給手段と、前記被洗浄部位
    に紫外線を照射する紫外線光源と、を具備することを特
    徴とする洗浄装置。
  10. 【請求項10】 前記洗浄ガス供給手段が、不活性ガ
    スと空気とを混合して酸素分圧を20Paないし15k
    Paの範囲に設定した洗浄ガスを調整する混合部と、該
    混合部から供給された前記洗浄ガスを前記被洗浄部位に
    噴出するノズル部と、を有することを特徴とする請求項
    9記載の洗浄装置。
  11. 【請求項11】 前記洗浄ガス供給手段が、不活性ガ
    スを前記被洗浄部位近傍に噴出する不活性ガス供給部を
    有することを特徴とする請求項9記載の洗浄装置。
  12. 【請求項12】 前記紫外線光源が、キセノンエキシ
    マ光源とされることを特徴とする請求項9記載の洗浄装
    置。
  13. 【請求項13】 前記被洗浄部位近傍からこの被洗浄
    部位を洗浄した洗浄処理ガスを吸引除去する吸引除去手
    段が設けられることを特徴とする請求項9記載の洗浄装
    置。
  14. 【請求項14】 前記紫外線光源が2.0mW/cm2
    以上の出力を有し、かつ、前記被洗浄部位と前記紫外
    線光源との距離が、1mmないし10mmの範囲に設定
    されることを特徴とする請求項9記載の洗浄装置。
  15. 【請求項15】 前記被洗浄部位と前記紫外線光源と
    の距離調整をおこなう距離調整手段を有することを特徴
    とする請求項14記載の洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004055878A1 (ja) * 2002-12-13 2004-07-01 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. オゾン処理装置
JP2008041998A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Ushio Inc 基板乾燥装置及び基板乾燥方法
JP2017000997A (ja) * 2015-06-15 2017-01-05 三菱電機株式会社 ガラスレンズ付きめっき製品の製造方法
JPWO2015108184A1 (ja) * 2014-01-20 2017-03-23 ウシオ電機株式会社 デスミア処理装置
JP2017188617A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 ウシオ電機株式会社 紫外線処理装置

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