JP2001190678A - 医療用ロングバルーンおよびこのロングバルーンを有するバルーンカテーテル。 - Google Patents

医療用ロングバルーンおよびこのロングバルーンを有するバルーンカテーテル。

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JP2001190678A
JP2001190678A JP2000001954A JP2000001954A JP2001190678A JP 2001190678 A JP2001190678 A JP 2001190678A JP 2000001954 A JP2000001954 A JP 2000001954A JP 2000001954 A JP2000001954 A JP 2000001954A JP 2001190678 A JP2001190678 A JP 2001190678A
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Takuji Nishide
拓司 西出
Shogo Miki
章伍 三木
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 diffuseな狭窄部位を拡張する際に過
拡張による冠解離を防止し、その狭窄部位でバルーンを
ずらすことなく、末梢側狭窄部位のみならず基端側狭窄
部位をも充分に拡張し且つ再狭窄率を低減させ得るロン
グバルーンおよびこのロングバルーンを有するバルーン
カテーテルを提供する点にある。 【解決手段】 カテーテルと接合する接合部1B,1
B'と、当該病変部位を拡張治療せしめる作用部1A
と、前記接合部1B,1B'と作用部1Aとによって区
画される移行部1C,1C'と、を有しており、拡張時
に20mm以上55mm以下の軸方向長さ(L)を有す
る前記作用部1Aの外周面が、遠位方向に行くに従い漸
次縮径する外形状を備えていることを特徴とするロング
バルーンである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用途に使用さ
れるバルーンに関し、さらに詳しくは末梢血管成形、冠
状動脈成形および弁膜成形などを施す際の経皮的血管形
成術(PTA:Percutaneous Transluminal Angioplast
y、PTCA:Percutaneous TransluminalCoronary Ang
ioplastyなど)において使用されるバルーンカテーテル
用のバルーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、バルーンカテーテルを用いた
経皮的血管形成術は、血管内腔の狭窄部や閉塞部などを
拡張治療し、冠動脈や末梢血管などの血流の回復または
改善を目的として広く用いられている。一般的なバルー
ンカテーテルは、カテーテルシャフトの遠位端に、内圧
調節により膨張または収縮するバルーンを接合してなる
ものであり、そのカテーテルシャフトの内部には、ガイ
ドワイヤが挿通される内腔(ガイドワイヤルーメン)
と、前記バルーンに供給する圧力流体を通す内腔(イン
フレーションルーメン)とが長軸方向に沿って設けられ
ている。
【0003】この種のバルーンカテーテルを用いたPT
CAの一般的な術例は、以下の通りである。先ず、ガイ
ドカテーテルを大腿動脈の穿刺部位から挿通し大動脈を
経由させて、冠状動脈の入り口にその先端を配置させ
る。次に、前記ガイドワイヤルーメンに挿通したガイド
ワイヤを冠状動脈の狭窄部を越えて前進させ、このガイ
ドワイヤに沿ってバルーンカテーテルを挿入してバルー
ンを狭窄部に一致させ、次いでインデフレーターなどを
用いてインフレーションルーメンを通して圧力流体をバ
ルーンに供給し、バルーンを膨張させて、当該狭窄部を
拡張治療する。当該狭窄部を拡張治療した後は、バルー
ンを減圧収縮させて体外へ抜去することでPTCAを終
了する。尚、本術例では、冠状動脈狭窄部におけるPT
CAによるバルーンカテーテルの使用例について述べた
が、バルーンカテーテルは、他の血管内腔や体腔におけ
る拡張治療にも広く適用されている。
【0004】こうしたバルーンカテーテルはカテーテル
シャフトの構造により大きく2つに分類される。1つは
前記ガイドワイヤルーメンが基端から先端に亘ってバル
ーンカテーテル全長にわたって設けられているオーバー
・ザ・ワイヤー型(OTW型)であり、もう1つは前記
ガイドワイヤルーメンがバルーンカテーテルの先端部位
にのみ設けられている高速交換型(RX型)である。
【0005】図5に、PTCAで使用される最も一般的
なバルーンカテーテルのバルーンを含む先端部位を示
す。このバルーンカテーテルは、外側チューブ42と、
この外側チューブ42の内腔に沿って同軸状に配設され
たガイドワイヤ通過用チューブ43とからなるカテーテ
ルシャフト41を備えている。その外側チューブ42と
ガイドワイヤ通過用チューブ43との間にインフレーシ
ョンルーメン42aが形成されており、バルーン40の
内部空間40aに連通している。バルーン40は、外側
チューブ42の遠位端外周面と接合する近位側接合部4
0B、ガイドワイヤ通過用チューブ43の遠位端外周面
と接合する遠位側接合部40B'、膨張または収縮して
当該病変部位を拡張治療する作用部40A、前記接合部
40B,40B'と作用部40Aとにより区画される近
位側移行部40Cおよび遠位側移行部40C'を備えて
構成される。この種の従来のバルーンとしては、特表平
9−509856号公報に記載されるものがある。この
公報記載のバルーンは、遠位側移行部は比較的急な傾斜
を有するのに対し、近位側移行部は比較的緩やかな傾斜
を有することを特徴としたものであるが、拡張部分(作
用部)は略円筒形状である。
【0006】上記バルーン40の作用部40Aの軸方向
長さは、病変部位の種類によって変化し、その長さによ
ってバルーンの分類がなされる。作用部40Aの長さが
10mm程度のバルーンをショートバルーン、その長さ
が20mmを超えるバルーンをロングバルーンと称する
のが一般的であり、当該狭窄部位の状況や手技の目的に
応じて各種バルーンが取捨選択される。最も汎用性の高
いバルーンは、作用部の長さが20mm程度のバルーン
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】また、冠状動脈狭窄部
は、当該狭窄部位の長さにより、short(5mm以
内)、tubular(5〜20mm)およびdiff
use(20mm以上)の3種類に分類されるのが一般
的である。当該狭窄部がshortもしくはtubul
arな場合には、通常の20mm長さのバルーンを使用
することで充分に狭窄部をカバーでき、ほぼ均等に狭窄
部へ拡張圧力を加えることが可能である。したがって、
重篤な冠解離やそれに由来する合併症の惹起は稀とな
る。しかしながら、diffuseな病変部位において
は20mm長さのバルーンで当該病変部位を完全にカバ
ーすることは不可能である。よって、この場合は、バル
ーンを狭窄部位中で複数回ずらしながら拡張することが
必要となり、粥腫とバルーンとの境目において病変部位
に不均等な拡張圧力を加えるため、冠解離の大きな原因
となる。
【0008】したがって、このようなdiffuseな
狭窄部位にはロングバルーンを選択するのが一般的であ
る。特に狭窄部位よりも長い作用部を有するバルーンを
使用することで、粥腫全体に均等に圧力が加わり解離の
発生を抑制することができる。しかしながら冠動脈は末
梢に向かう程血管径が小さくなる傾向があり、当然なが
らdiffuseな部位ほど狭窄末梢部と基端部の血管
径の差が大きくなる。よって、従来、ロングバルーンを
用いてdiffuseな狭窄部位を拡張する場合、末梢
側狭窄部位の過拡張による冠解離を防止するためにバル
ーンサイズを末梢側の血管径に合わせる必要があった。
この場合、冠解離は抑制できるものの、基端側の狭窄部
位の拡張が不充分になることが多く、基端側の狭窄部位
における再狭窄率が高かった。また、バルーンを複数回
ずらしながら拡張することで基端側狭窄部位を充分に拡
張し、再狭窄率を抑制する試みもなされているが、粥腫
とバルーンの境目において不均等な拡張を引き起こすた
め、結果として冠解離を引き起こすことが少なくなかっ
た。
【0009】したがって、従来、ロングバルーンを用い
てdiffuseな狭窄部位を拡張治療しようとする場
合、末梢側狭窄部位における過拡張による冠解離の防止
と、基端側狭窄部位における再狭窄率の低減とを同時に
実現することは困難であった。
【0010】そこで、以上の問題に鑑み本発明が解決し
ようとするところは、diffuseな狭窄部位を拡張
する際に過拡張による冠解離を防止し、狭窄部位でバル
ーンをずらすことなく、末梢側狭窄部位のみならず基端
側狭窄部位をも充分に拡張し且つ再狭窄率を低減させ得
るロングバルーンおよびこのロングバルーンを有するバ
ルーンカテーテルを提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく、
本発明者らが鋭意検討し試行錯誤の末に得た発明は、体
腔の病変部位を拡張治療するカテーテルの遠位端に接合
されるバルーンであって、前記バルーンが、カテーテル
と接合する接合部と、内圧調節により膨張または収縮し
て当該病変部位を拡張治療せしめる作用部と、前記接合
部と作用部とによって区画される移行部と、を有してお
り、拡張時に20mm以上55mm以下の軸方向長さを
有する前記作用部の全体あるいは一部が、遠位方向に行
くに従い漸次縮径する外形状を備えていることを特徴と
するロングバルーンである。すなわち、従来、完全に拡
張治療するのが困難であったdiffuseな狭窄部位
を、当該狭窄部位全体をカバーし得る20〜55mmの
軸方向長さを有する作用部で拡張すると同時に、当該狭
窄部位の基端側から末梢側にわたって漸次縮径する外径
を有する作用部で拡張することが可能となる。よって、
過拡張や不十分な拡張を起こすこと無く、基端側および
遠位側狭窄部位を略均等に拡張することが可能となるか
ら、過拡張による冠解離の発生を防ぐと同時に、再狭窄
率を低減させることが可能となる。
【0012】このような本発明に係るロングバルーンの
好ましい具体例としては、以下の(1)〜(3)が挙げ
られる。(1)前記作用部全体が、遠位方向に行くに従
い漸次縮径する外形状を備えているロングバルーン、
(2)前記作用部の前部外周面のみが、遠位方向に行く
に従い漸次縮径する外形状を備えているロングバルー
ン、(3)前記作用部の後部外周面のみが、遠位方向に
行くに従い漸次縮径する外形状を備えているロングバル
ーン、の3種である。
【0013】前記(1)のロングバルーンにおいては、
前記作用部全体が、遠位方向に行くに従い漸次縮径する
テーパ形状を備えており、該作用部を有するバルーンの
拡張時において該作用部の全長をL、該作用部の先端外
径をD1および該作用部の後端外径をD2としたとき、
0.002<(D2−D1)/2L<0.009の関係式
が成立することが好ましい。
【0014】前記(D2−D1)/2Lは、当該作用部の
テーパ形状の傾き程度を示すパラメータであり、そのパ
ラメータの値によって、diffuseな病変部位の末
梢側と基端側とをバランス良く均等に拡張できるか否か
が決定される。本発明者らは、そのような形状を有する
バルーンにあっては、(D2−D1)/2Lというパラメ
ータを設定し、その値を0.002〜0.009の範囲
内に調整することで、diffuseな病変部位をバラ
ンス良く均等に拡張できることを見出した。
【0015】また、前記(2)のロングバルーンにおい
ては、前記作用部の前部外周面が、遠位方向に行くに従
い漸次縮径するテーパ形状を備えている場合に、該作用
部を有するバルーンの拡張時において前記作用部の前部
の軸方向長さをLd、前記作用部の前部外周面のテーパ
終点における外径をDd1およびテーパ開始点における
外径をDd2としたとき、前部外周面のテーパ形状の傾
き程度を示すパラメータを(Dd2−Dd1)/2Ldと
設定する。このとき、0.002<(Dd2−Dd1)/
2Ld<0.009の関係式を成立させるとともに、前
記作用部の前部を除く後部が外径Dd2の円筒形状を有
することが好ましい。
【0016】この種の形状を有するロングバルーンは、
diffuseな病変部位で、基端側の狭窄度が比較的
低く且つ末梢側の狭窄度が極めて高い病変部位に好適で
ある。また、このような病変部位に前記ロングバルーン
を適用したときに末梢側狭窄部位の過拡張を防ぐという
観点からは、更に、前記作用部の後部の軸方向長さをL
pとしたとき、Ld/Lp≧1の関係式が成立すること
が望ましい。
【0017】そして、前記(3)のロングバルーンにお
いては、前記作用部の後部外周面が、遠位方向に行くに
従い漸次縮径するテーパ形状を備えている場合に、該作
用部を有するバルーンの拡張時において前記作用部の後
部の軸方向長さをLp、前記作用部の後部外周面のテー
パ終点における外径をDp1およびテーパ開始点におけ
る外径をDp2としたとき、前部外周面のテーパ形状の
傾き程度を示すパラメータを(Dp2−Dp1)/2Lp
に設定する。このとき、0.002<(Dp2−Dp1
/2Lp<0.009の関係式を成立させるとともに、
前記作用部の後部を除く前部が外径Dp1の円筒形状を
有することが好ましい。
【0018】この種の形状を有するロングバルーンは、
diffuseな病変部位で、基端側の狭窄度が比較的
高く且つ末梢側の狭窄度が極めて高い病変部位に好適で
ある。このような病変部位に前記ロングバルーンを適用
したときに末梢側狭窄部位を十分に拡張し得るという観
点からは、更に、前記作用部の前部の軸方向長さをLd
としたとき、Lp/Ld≧1の関係式が成立することが
望ましい。
【0019】そして、以上の本発明に係るロングバルー
ンを、可撓性チューブ部材を有する細長いカテーテルシ
ャフトの遠位端に接合することにより、diffuse
な狭窄部位を拡張治療し得るバルーンカテーテルを構成
することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
に係る医療用ロングバルーンおよびこのロングバルーン
を有するバルーンカテーテルの種々の実施形態について
説明する。
【0021】図1は、本発明に係るバルーンの第1の実
施形態を示す概略断面図である。また、図2は、図1に
示すバルーンをカテーテルシャフトの遠位端に接合して
なるバルーンカテーテルを示す概略図である。本実施形
態のバルーン1は、体腔における狭窄部や閉塞部などの
病変部位を拡張治療するバルーンカテーテルに使用され
るものである。図1に示されるように、バルーン1は、
カテーテルシャフト2の遠位端と接合するスリーブ状の
近位側および遠位側接合部1B,1B'と、内圧調節に
より膨張または収縮して当該病変部位を拡張治療せしめ
る作用部1Aと、前記近位側および遠位側接合部1B,
1B'と作用部1Aとによってそれぞれ区画される近位
側および遠位側移行部1C,1C'と、を有している。
また、前記バルーン1の作用部1Aは、拡張時(例え
ば、37℃、30秒間、6気圧の内圧印加の条件下)に
20mm以上55mm以下の軸方向長さ(L)を有し、
その作用部1Aの全外周面にわたり、遠位方向に行くに
従い略直線状に漸次縮径するテーパ形状を備えているこ
とが特徴である。
【0022】尚、X線造影下でのバルーンの視認性を向
上させ、且つ狭窄病変部位におけるバルーンの配置を容
易に行うために、バルーン1の内部1aに位置するガイ
ドワイヤ通過用チューブ3の表面上に造影環4,4が設
けられている。造影環4,4の材質はX線不透過性を有
する材料であれば良く、金属や樹脂などの材料の種類は
問われない。また、バルーン内部1aに設ける造影環
4,4の位置はバルーン1の位置特定のためであればど
こでもよく、またその個数も問われない。
【0023】前記作用部1Aの軸方向長さ(L)は、d
iffuseな狭窄部位の拡張治療のためには20mm
以上必要であり、同時に屈曲した冠動脈内でのカテーテ
ルの操作性を低下させずに本発明の効果を十分発揮する
には、その長さ(L)は55mm以下であることが必要
である。
【0024】更に、前記バルーン1の拡張時においてこ
のバルーン1の作用部1Aの先端外径をD1、および該
作用部の後端外径をD2としたとき、(D2−D1)/2
Lなるパラメータを設定し、0.002<(D2−D1
/2L<0.009の関係式を満たすことが望ましい。
(D2−D1)/2Lなるパラメータは、前記作用部1A
の外周面のテーパ形状の傾き程度を規定する値であり、
その値が小さい程にその傾き程度が緩やかであることを
意味する。前記(D2−D1)/2Lの値が0.002以
下である場合、当該テーパ形状は極めて緩やかな傾斜を
示すため、diffuseな狭窄部位の末梢側部位と基
端側部位とを同時に適度に拡張することは困難となる。
この場合、その末梢側部位において過拡張を起こして冠
解離を引き起こしたり、その基端側部位において再狭窄
を引き起こす確率が高くなる。他方、前記(D2−D1
/2Lが0.009以上になると、当該狭窄部位の拡張
時において、バルーンがスリッピングを起こして当該狭
窄部位以外の部位を拡張し、冠解離を引き起こす危険性
が高くなる。
【0025】また、前記バルーン1は、外側チューブ5
の内腔5aにガイドワイヤ通過用チューブ3を長軸方向
に沿って同軸状に配設してなるカテーテルシャフト2の
遠位端に接合されている。すなわち、バルーン1の近位
側接合部1Bは、外側チューブ5の遠位端外周面に接合
されており、他方、バルーン1の遠位側接合部1B'
は、バルーン内部1aを貫通配置されたガイドワイヤ通
過用チューブ3の先端部外周面に接合されている。これ
ら部材同士の接合には、公知の接合手段を取捨選択して
使用すれば良い。例えば、接着剤による接着が一般的な
手段である。他の接合手段としては、遠位側接合部1
B'とガイドワイヤ通過用チューブ3、或いは近位側接
合部1Bと外側チューブ5とが相互に相溶性に富む材質
の組み合わせからなる場合には熱溶着などが好適であ
り、他方、それらが相互に難接着性の材質の組み合わせ
からなる場合には、物理的或いは化学的な表面処理を何
れか一方或いは両方の部材の接合個所に施し、両者の接
着性を向上させることが好ましい。また、接着剤も、シ
アノアクリレート系、ウレタン系、シリコン系など化学
種を問わず使用可能であり、その硬化方式も吸水硬化
型、加熱硬化型、紫外線硬化型などのあらゆる硬化方式
が使用可能である。
【0026】また、ガイドワイヤ通過用チューブ3の最
先端外周面3bは、屈曲した体内腔や表面抵抗の大きな
ステント内部などをスムーズに進行すべく、先端に行く
に従い漸次縮径するテーパ形状に形成される。このテー
パ形状は、その外周面を研磨したり、ガイドワイヤ通過
用チューブの先端部を加熱しつつ軸方向に引っ張り延伸
したりして成形される。
【0027】前記バルーン1の近位側および遠位側接合
部1B,1B'は、前記バルーン1と前記カテーテルシ
ャフト2との接合強度を十分に発揮できる長さを有する
必要がある。カテーテルの表面段差や剛性の不連続性を
緩和する観点からは、その長さは技術的に可能な範囲で
短くされることが好ましい。
【0028】また、前記バルーン1の近位側および遠位
側移行部1C,1C'は、前記作用部1Aと前記接合部
1B,1B'との外径および肉厚の差を緩和する役割を
担い、その形状、長さなどは制限を受けるものでは無い
が、バルーン全体における柔軟性の向上およびバルーン
を折り畳んだ際の嵩ばり防止の観点から、前記移行部1
C,1C'の肉厚は前記作用部1Aの肉厚に近いことが
望ましい。同様の観点から、前記接合部1B,1B'の
肉厚も前記作用部1Aの肉厚にできるだけ近いことが望
ましい。
【0029】上記バルーン1の製造方法としては、種々
の方法があり、中でも充分な耐圧性能を得るにはブロー
成形法が好ましい。例を挙げると、先ず、押出成形法な
どにより任意寸法のチューブ状パリソンを成形し、この
チューブ状パリソンを、当該バルーン形状に一致する型
(モールド)を備えた金型内に配置し、その後二軸延伸
工程により軸方向と径方向とに延伸することにより、前
記型(モールド)と同一形状のバルーンを成形する。
尚、前記二軸延伸工程は複数回行われても良いし、軸方
向の延伸については径方向の延伸と同時に若しくはその
前後に行えば良い。また、バルーンの形状寸法を安定化
させるべく、バルーンにアニーリング処理を施しても良
い。
【0030】前記パリソンの樹脂材料としては、特に限
定されるものでは無く、例えば、ポリオレフィン、ポリ
オレフィンエラストマー、ポリエステル、ポリエステル
エラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、
ポリウレタンおよびポリウレタンエラストマーなどの樹
脂材料が使用でき、これら樹脂材料の2種以上を混合し
たブレンドでも構わない。
【0031】また、前記チューブ状パリソンには、軸方
向に亘って内外径とも一定であるストレートタイプのパ
リソンを使用するのが、製造コストや簡便性の観点から
好ましい。しかし、上記作用部の軸方向両端における肉
厚やコンプライアンス特性(バルーン内部の加圧に伴う
該バルーンの径方向の伸び特性)を精密に制御する必要
が生じる場合には、軸方向の任意の長さに亘りその内外
径の両方或いは何れか一方を変化させるように押出成形
したテーパタイプのパリソンを使用しても良い。勿論、
前記ストレートタイプのパリソンを用意し、このパリソ
ンの内外径の両方或いは一方を、前加工により軸方向の
任意の長さに亘り変化させて、テーパタイプのパリソン
を作製することもできる。
【0032】ところで、図2に示すように上記カテーテ
ルシャフト2の基端にはマニフォールド10が接合され
ており、このマニフォールド10には、前記ガイドワイ
ヤ通過用チューブ3のガイドワイヤルーメン3aと連通
するガイドワイヤ挿通用ポート10aと、バルーン内部
1aと通ずる拡張流体供給ポート10bが備わってい
る。尚、図2では、バルーン1を含むカテーテル先端部
は、バルーン構造を明確に表示するために、マニフォー
ルド10を含む基端部に比べて若干拡大表示されてい
る。
【0033】前記カテーテルシャフト2は、外側チュー
ブ(外管)5の内腔5aに長軸方向に沿ってガイドワイ
ヤ通過用チューブ(内管)3を同軸状に配設した二重管
構造を有する、コアキシャルタイプ(co-axial type)
と称されるチューブ状部材である。このチューブ状部材
は、ナイロン、ポリアミド系エラストマー、ポリエステ
ル、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン、ポリ
ウレタン系エラストマー、ポリオレフィン、ポリオレフ
ィン系エラストマー、ポリイミド、ポリイミドアミドお
よびポリエーテルイミドなどの1種類または2種類以上
の樹脂材料を用いて成形される。また、ガイドワイヤ通
過用チューブには、ガイドワイヤに対する滑り性を向上
させるため、ポリエチレン、特にHDPE(高密度ポリ
エチレン)を用いることが望ましい。また、ガイドワイ
ヤ通過用チューブ3の内面には、ガイドワイヤに対する
滑り性を高めるために、フッ素系樹脂材料、シリコン系
樹脂材料などからなる高潤滑度のコーティング層を形成
しても良い。
【0034】以上の実施形態では、ガイドワイヤ通過用
チューブ3がカテーテルシャフト2の全長に亘り配設さ
れるオーバー・ザ・ワイヤー型(OTW型)のものを示し
たが、本発明ではこれに限らず、ガイドワイヤ通過用チ
ューブがカテーテルシャフトの先端20〜30cmの部
位にのみ配設される高速交換型(RX型)のものでも構
わない。
【0035】次に、図3に、本発明に係るバルーンの第
2の実施形態の概略断面図を示して、これを詳説する。
本実施形態のバルーン20は、その形状を除き、製造方
法や材質その他の面で上記第1実施形態のバルーン1と
略同様にして製造される。また、図3において、上記と
同じ符号を示す部材は、略同構成を有するものとして詳
細な説明を省略する。
【0036】本実施形態のバルーン20は、近位側およ
び遠位側接合部20B,20B'と、当該病変部位を拡
張治療せしめる作用部20A,20A'と、前記近位側
接合部20Bと作用部の後部20Aとにより区画される
近位側移行部20Cと、遠位側接合部20B'と作用部
の前部20A'とにより区画される遠位側移行部20C'
と、を有している。また、前記作用部は、拡張時(例え
ば、37℃、30秒間、6気圧の内圧印加の条件下)に
20mm以上55mm以下の軸方向長さ(L)を有し、
その作用部の前部20A'の外周面が遠位方向に行くに
従い略直線状に漸次縮径するテーパ形状を備え、その作
用部の後部20Aの外周面が略円筒形状を備えているこ
とが特徴である。
【0037】この種の形状を有するロングバルーン20
は、diffuseな病変部位で、基端側の狭窄度が比
較的低く且つ末梢側の狭窄度が極めて高い病変部位に好
適である。また、ロングバルーン20をこのような病変
部位に更に適合させるためには、バルーン20の拡張時
において前記作用部の前部20A'の軸方向長さをL
d、前記作用部の前部外周面のテーパ終点(B1点)に
おける外径をDd1およびテーパ開始点(B3点)におけ
る外径をDd2としたとき、前部20A'の外周面のテー
パ形状の傾き程度を示すパラメータを(Dd2−Dd1
/2Ldと設定し、0.002<(Dd2−Dd1)/2
Ld<0.009の関係式を成立させることが好まし
い。前記(Dd2−Dd1)/2Ldの値が0.002以
下である場合、前部20A'の外周面のテーパ形状の傾
斜が小さ過ぎるため、基端側の狭窄度が比較的低く且つ
末梢側の狭窄度が極めて高いdiffuseな狭窄部位
の基端側と末梢側とを同時に適度に拡張することは困難
となる。他方、前記(Dd2−Dd1)/2Ldの値が
0.009以上である場合は、前部20A'の外周面の
テーパ形状の傾斜は極めて大きく、狭窄病変部位の拡張
時にバルーンがスリッピングを生じて狭窄病変以外の部
位を拡張し冠解離を引き起こす可能性が高くなるため好
ましくない。
【0038】更に、末梢側狭窄部位の過拡張を防ぐとい
う観点からは、前記作用部の後部の軸方向長さをLpと
したとき、Ld/Lp≧1の関係式が成立することが望
ましい。これは、Ld/Lp<1が成立するとき、テー
パ形状を有する当該作用部の前部20A'の外周面が当
該作用部全長に比して短く、末梢側狭窄部位の過拡張に
よる冠解離が起こりやすいからである。
【0039】次に、図4に、本発明に係るバルーンの第
3の実施形態の概略断面図を示して、これを詳説する。
本実施形態のバルーン30は、その形状を除き、製造方
法や材質その他の面で上記第1実施形態のバルーン1と
略同様にして製造される。また、図4において、上記と
同じ符号を示す部材は、略同構成を有するものとして詳
細な説明を省略する。
【0040】本実施形態のバルーン30は、近位側およ
び遠位側接合部30B,30B'と、当該病変部位を拡
張治療せしめる作用部30A,30A'と、前記近位側
接合部30Bと作用部の後部30Aとにより区画される
近位側移行部30Cと、遠位側接合部30B'と作用部
の前部30A'とにより区画される遠位側移行部30C'
と、を有している。また、前記作用部は、拡張時(例え
ば、37℃、30秒間、6気圧の内圧印加の条件下)に
20mm以上55mm以下の軸方向長さ(L)を有し、
その作用部の後部30Aの外周面が遠位方向に行くに従
い略直線状に漸次縮径するテーパ形状を備え、その作用
部の前部30A'の外周面が略円筒形状を備えているこ
とが特徴である。
【0041】この種の形状を有するロングバルーン30
は、diffuseな病変部位で、基端側の狭窄度が比
較的高く且つ末梢側の狭窄度が極めて高い病変部位に好
適である。また、ロングバルーン30をこのような病変
部位に更に適合されるためには、バルーン30の拡張時
において前記作用部の後部30Aの軸方向長さをLp、
前記作用部の後部30Aの外周面のテーパ終点(C
2点)における外径をDp1およびテーパ開始点(C
4点)における外径をDp2としたとき、後部30Aの外
周面のテーパ形状の傾き程度を示すパラメータを(Dp
2−Dp1)/2Lpに設定し、0.002<(Dp2
Dp1)/2Lp<0.009の関係式を成立させるこ
とが好ましい。前記(Dp2−Dp1)/2Lpの値が
0.002以下である場合、後部30Aの外周面のテー
パ形状の傾斜は小さ過ぎるため、基端側の狭窄度が比較
的高く且つ末梢側の狭窄度が極めて高いdiffuse
な狭窄部位の基端側と末梢側とを同時に適度に拡張する
ことは困難となる。他方、(Dp2−Dp1)/2Lpの
値が0.009以上である場合は、そのテーパ形状の傾
斜は大き過ぎるため、狭窄病変部位の拡張時にバルーン
がスリッピングを起こし、狭窄病変以外の部位を拡張し
冠解離を引き起こす可能性が高くなるため好ましくな
い。
【0042】更に、前記作用部の前部30A'の軸方向
長さをLdとしたとき、Lp/Ld≧1の関係式が成立
することが望ましい。これは、Lp/Ld<1が成立す
る場合、テーパ形状を有する後部30Aの全長が該作用
部全長に比して短く、末梢側狭窄部位の拡張が不充分に
なり易いからである。
【0043】
【実施例】以下に本発明に係るより具体的な実施例につ
いて詳説する。
【0044】(実施例1)ポリアミドエラストマー(商
品名「PEBAX 7233SA01」;atoche
m社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン
(内径0.43mm;外径0.86mm)を作製し、次
いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外
形状に合致するモールド(D1:2.0mm、D2:2.
5mm、L:30mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形
法により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0045】(実施例2)ポリアミドエラストマー(商
品名「PEBAX 7233SA01」;atoche
m社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン
(内径0.51mm;外径1.02mm)を作製し、次
いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外
形状に合致するモールド(D1:2.5mm、D2:3.
0mm、L:30mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形
法により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0046】(実施例3)ポリアミドエラストマー(商
品名「PEBAX7233SA01」;atochem
社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン
(内径0.58mm;外径1.17mm)を作製し、次
いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外
形状に合致するモールド(D1:3.0mm、D2:3.
5mm、L:30mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形
法により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0047】(実施例4)ポリアミドエラストマー(商
品名「PEBAX7233SA01」;atochem
社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン
(内径0.66mm;外径1.32mm)を作製し、次
いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外
形状に合致するモールド(D1:3.5mm、D2:4.
0mm、L:30mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形
法により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0048】(実施例5)ポリエステルエラストマー
(商品名「ペルプレンS−6001」;東洋紡株式会社
製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン(内
径0.36mm;外径0.80mm)を作製し、次い
で、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外形
状に合致するモールド(D1:2.0mm、D2:2.5
mm、L:40mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形法
により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0049】(実施例6)ポリエステルエラストマー
(商品名「ペルプレンS−6001」;東洋紡株式会社
製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン(内
径0.43mm;外径0.94mm)を作製し、次い
で、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外形
状に合致するモールド(D1:2.5mm、D2:3.0
mm、L:40mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形法
により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0050】(実施例7)ポリエステルエラストマー
(商品名「ペルプレンS−6001」;東洋紡株式会社
製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン(内
径0.48mm;外径1.09mm)を作製し、次い
で、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外形
状に合致するモールド(D1:3.0mm、D2:3.5
mm、L:40mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形法
により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0051】(実施例8)ポリエステルエラストマー
(商品名「ペルプレンS−6001」;東洋紡株式会社
製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリソン(内
径0.54mm;外径1.24mm)を作製し、次い
で、このパリソンおよび図1に示したバルーン1の外形
状に合致するモールド(D1:3.5mm、D2:4.0
mm、L:40mm)を用いて、二軸延伸ブロー成形法
により、本実施例のバルーンを5個作製した。
【0052】(実施例9)ポリウレタンエラストマー
(商品名「ミラクトランE381」;日本ミラクトラン
株式会社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリ
ソン(内径0.40mm;外径0.83mm)を作製
し、次いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン
1の外形状に合致するモールド(D1:2.0mm、
2:2.5mm、L:50mm)を用いて、二軸延伸
ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作製し
た。
【0053】(実施例10)ポリウレタンエラストマー
(商品名「ミラクトランE381」;日本ミラクトラン
株式会社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリ
ソン(内径0.47mm;外径0.97mm)を作製
し、次いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン
1の外形状に合致するモールド(D1:2.5mm、
2:3.0mm、L:50mm)を用いて、二軸延伸
ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作製し
た。
【0054】(実施例11)ポリウレタンエラストマー
(商品名「ミラクトランE381」;日本ミラクトラン
株式会社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリ
ソン(内径0.53mm;外径1.13mm)を作製
し、次いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン
1の外形状に合致するモールド(D1:3.0mm、
2:3.5mm、L:50mm)を用いて、二軸延伸
ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作製し
た。
【0055】(実施例12)ポリウレタンエラストマー
(商品名「ミラクトランE381」;日本ミラクトラン
株式会社製)を用いて、押出成形によりチューブ状パリ
ソン(内径0.60mm;外径1.28mm)を作製
し、次いで、このパリソンおよび図1に示したバルーン
1の外形状に合致するモールド(D1:3.5mm、
2:4.0mm、L:50mm)を用いて、二軸延伸
ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作製し
た。
【0056】(実施例13)上記実施例5で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:2.25mm、Dd2:2.5m
m、Ld:20mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0057】(実施例14)上記実施例6で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:2.75mm、Dd2:3.0m
m、Ld:20mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0058】(実施例15)実施例7で使用したパリソ
ンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致する
モールド(Dd1:3.25mm、Dd2:3.5mm、
Ld:20mm、Lp:10mm)を用いて、二軸延伸
ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作製し
た。
【0059】(実施例16)上記実施例8で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:3.75mm、Dd2:4.0m
m、Ld:20mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0060】(実施例17)上記実施例9で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:2.25mm、Dd2:2.5m
m、Ld:30mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0061】(実施例18)上記実施例10で使用した
パリソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合
致するモールド(Dd1:2.75mm、Dd2:3.0
mm、Ld:30mm、Lp:10mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0062】(実施例19)上記実施例11で使用した
パリソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合
致するモールド(Dd1:3.25mm、Dd2:3.5
mm、Ld:30mm、Lp:10mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0063】(実施例20)上記実施例12で使用した
パリソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合
致するモールド(Dd1:3.75mm、Dd2:4.0
mm、Ld:30mm、Lp:10mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0064】(実施例21)上記実施例1で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:2.25mm、Dd2:2.5m
m、Ld:40mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0065】(実施例22)上記実施例2で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:2.75mm、Dd2:3.0m
m、Ld:40mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0066】(実施例23)上記実施例3で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:3.25mm、Dd2:3.5m
m、Ld:40mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0067】(実施例24)上記実施例4で使用したパ
リソンおよび図3に示したバルーン20の外形状に合致
するモールド(Dd1:3.75mm、Dd2:4.0m
m、Ld:40mm、Lp:10mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0068】(実施例25)上記実施例9で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:2.25mm、Dp2:2.5m
m、Ld:10mm、Lp:20mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0069】(実施例26)上記実施例10で使用した
パリソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合
致するモールド(Dp1:2.75mm、Dp2:3.0
mm、Ld:10mm、Lp:20mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0070】(実施例27)上記実施例11で使用した
パリソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合
致するモールド(Dp1:3.25mm、Dp2:3.5
mm、Ld:10mm、Lp:20mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0071】(実施例28)上記実施例12で使用した
パリソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合
致するモールド(Dp1:3.75mm、Dp2:4.0
mm、Ld:10mm、Lp:20mm)を用いて、二
軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個
作製した。
【0072】(実施例29)上記実施例1で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:2.25mm、Dp2:2.5m
m、Ld:10mm、Lp:30mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0073】(実施例30)上記実施例2で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:2.75mm、Dp2:3.0m
m、Ld:10mm、Lp:30mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0074】(実施例31)上記実施例3で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:3.25mm、Dp2:3.5m
m、Ld:10mm、Lp:30mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0075】(実施例32)上記実施例4で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:3.75mm、Dp2:4.0m
m、Ld:10mm、Lp:30mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0076】(実施例33)上記実施例5で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:2.25mm、Dp2:2.5m
m、Ld:10mm、Lp:40mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0077】(実施例34)上記実施例6で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:2.75mm、Dp2:3.0m
m、Ld:10mm、Lp:40mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0078】(実施例35)上記実施例7で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:3.25mm、Dp2:3.5m
m、Ld:10mm、Lp:40mm)を用いて、二軸
延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーンを5個作
製した。
【0079】(実施例36)上記実施例8で使用したパ
リソンおよび図4に示したバルーン30の外形状に合致
するモールド(Dp1:3.75mm、Dp2:4.0m
m、Ld:10mm、Lp:40mmである。)を用い
て、二軸延伸ブロー成形法により、本実施例のバルーン
を5個作製した。
【0080】(バルーンの膜厚の測定試験)上記実施例
1〜36のバルーンの作用部について、マイクロメータ
ーを用いた二重壁厚(Double Wall Thi
ckness)測定を行い、その測定値を2で割ること
により当該作用部の膜厚を算出した。その測定箇所は、
図1に示したバルーン形状を有する実施例1〜12で
は、作用部先端(A1点)、作用部中央(A2点)および
作用部後端(A3点)の3個所とし、また、図3に示し
たバルーン形状を有する実施例13〜24では、作用部
の前部先端(B1点)、作用部の前部中央(B2点)、作
用部の前部後端(B3点)および作用部の後部中央(B4
点)の4個所とし、図4に示したバルーン形状を有する
実施例25〜36では、作用部の前部中央(C1点)、
作用部の後部先端(C2点)、作用部の後部中央(C
3点)、作用部の後部後端(C4点)の4個所とした。そ
して、上記測定結果について、以下に掲げる表1、表2
および表3に、それぞれ実施例1〜12、実施例13〜
24および実施例25〜36の結果を示す。尚、表1〜
3に示す値は、各実施例とも5個のバルーン膜厚の算術
平均値である。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】(バルーンカテーテルのサンプル)次に、
上記実施例1〜36のロングバルーンを用いたバルーン
カテーテルを作製しその性能を調べた。これらのバルー
ンカテーテルには図2に示したように、外側チューブ5
とガイドワイヤ通過用チューブ3との同軸二重管構造を
有するカテーテルシャフト2の遠位端にバルーン1を接
合してなるオーバー・ザ・ワイヤー型構造のものを採用
した。
【0085】ガイドワイヤ通過用チューブ(内径0.4
2mm;外径0.56mm)は高密度ポリエチレン(商
品名「HY540」;三菱化学株式会社製)を用いて押
出成形により作製された。また、外側チューブ(内径
0.71mm;外径0.90mm)はポリアミドエラス
トマー(商品名「PEBAX 7233SA01」;a
tochem社製)を用いて押出成形により作製され
た。これらのチューブを同軸二重管状に配設しカテーテ
ルシャフトを構成した。また、マニフォールドはスチレ
ン−ブタジエン共重合体(商品名「K−レジンKR0
3」;フィリップス石油株式会社製)を用いて射出成形
により成形された。
【0086】そして、図2に示したように、2液硬化型
ウレタン系接着剤(商品名「UR0531」;H.B.
Fuller社製)を用いて、上記実施例1〜36のバ
ルーンを前記カテーテルシャフトおよびマニフォールド
と接合し、バルーン部分をラッピングした後、エチレン
オキサイドガスで滅菌したものをバルーンカテーテルの
サンプル1〜36とした。ここで、バルーンカテーテル
のサンプル1〜36は、それぞれ実施例1〜36のバル
ーンを使用したものである。
【0087】(バルーンの拡張時寸法の測定試験)上記
バルーンカテーテルサンプルを37℃の生理食塩水中に
配置した状態で、造影剤(商品名「イオメロン35
0」;エーザイ株式会社製)と生理食塩水とを体積比率
50:50で混合したものを拡張液とし、該拡張液を用
いて6atmで30秒間拡張した後のバルーンの外径を
レーザー外径測定機を用いて測定し、バルーンの全長
(軸方向長さ)を金尺を用いて測定した。引き続き、前
記拡張液を用いて14atmで30秒間拡張した後のバ
ルーンの外径をレーザー外径測定機を用いて測定し、バ
ルーンの全長をJIS1級金尺を用いて測定した。
【0088】バルーンの外径の測定値は、実施例1〜1
2については図1に示すところのD 1およびD2、実施例
13〜24については図3に示すところのDd1および
Dd2、実施例25〜36については図4に示すところ
のDp1およびDp2とした。バルーン全長の測定値は、
実施例1〜12については図1に示すところのL、実施
例13〜24については図3に示すところのLdおよび
Lp、実施例25〜36については図4に示すところの
LdおよびLpとした。
【0089】以上、各サンプルのバルーンの測定値を以
下に掲げる表4〜9に示す。実施例1〜12について
は、表4にバルーンを6atmで拡張した時の測定値、
表5にバルーンを14atmで拡張した時の測定値を示
し、実施例13〜24については、表6にバルーンを6
atmで拡張した時の測定値、表7に14atmで拡張
した時の測定値を示し、実施例25〜36については、
表8に6atmで拡張した時の測定値、表9に14at
mで拡張した時の測定値を示す。尚、表に示す値は、各
実施例とも5個のバルーンカテーテルサンプルについて
の算術平均値である。
【0090】
【表4】
【0091】
【表5】
【0092】
【表6】
【0093】
【表7】
【0094】
【表8】
【0095】
【表9】
【0096】(バルーンに関する判断基準)本発明に係
るロングバルーンの目的は、diffuseな狭窄部位
を拡張治療する際に発生し得る、末梢側狭窄部位の過拡
張による冠解離の防止と基端側狭窄部位の再狭窄率の低
減とを同時に実現する点にある。diffuseな狭窄
部を拡張するためには6atm程度の圧力で十分な場合
もあるが、狭窄部の状況(高狭窄度、石灰化の程度な
ど)によっては高圧が必要とされる場合もある。かかる
場合、diffuseな狭窄部位では狭窄部そのものが
血管に対して偏心(eccentric)している場合
が多いため、非常に高い圧力での拡張は、逆に冠解離を
引き起こす危険性がある。よって、現在の医療現場では
diffuseな狭窄部位に対しては14atm程度の
拡張圧力が上限であるというのが一般的な見解である。
したがって、バルーンは、14atmで拡張した時にも
所望の形状を維持している必要がある。
【0097】また、このようにバルーンの形状が維持さ
れている場合においても、このバルーンが屈曲した冠動
脈に追随して狭窄部に到達するためには、当該バルーン
は十分に小径であることが要求される。そのためには、
通常のバルーンカテーテルに搭載されているバルーンと
同様の薄肉性が要求とされ、バルーンの良好な膜厚は1
5μm〜25μmであるのが当業界では妥当な値とされ
ている。
【0098】(評 価)以上の判断基準に基づいて上記
実施例1〜36のバルーンを評価する。
【0099】表1〜表3に示した如く、上記実施例1〜
36のロングバルーンの膜厚は約16μm〜24μmの
範囲内で分布しており、且つ各実施例においてロングバ
ルーン内の膜厚分布も小さく、良好なバルーンカテーテ
ルに搭載されているバルーンと同様の薄肉性(15μm
〜25μm)が実現できた。
【0100】次に、表4に示した如く、図1に示した形
状を有する実施例1〜12では、6atmで拡張した
時、(D2−D1)/2Lの値が、本発明で要求するとこ
ろの0.002〜0.009の範囲内にあり、 dif
fuseな狭窄部位を拡張する際に過拡張による冠解離
を防止し、且つ狭窄部位でバルーンをずらすことなく基
端側狭窄部位を充分に拡張し再狭窄率を低く抑えること
が可能となることは自明である。
【0101】また、表5に示した如く、実施例1〜12
のロングバルーンは、14atmで拡張した時でも(D
2−D1)/2Lの値が0.002〜0.009の範囲内
にあるから所望の形状を維持しており、diffuse
な狭窄部位を高圧にて拡張治療することが可能であるこ
とが示された。
【0102】次に、表6に示した如く、図3に示した形
状を有する実施例13〜24では、6atmで拡張した
時に(Dd2−Dd1)/2Ldの値が、本発明で要求さ
れる0.002〜0.009の範囲内にあり、基端側部
位の狭窄度が比較的低く且つ末梢側部位の狭窄度が極め
て高いdiffuseな狭窄部位を拡張する際にも、過
拡張による冠解離を防止し且つ当該狭窄部位でバルーン
をずらすことなく基端側狭窄部位を充分に拡張し再狭窄
率を低く抑えることが可能となることは自明である。
【0103】また、表7に示した如く、実施例13〜2
4のロングバルーンは、14atmで拡張した時でも
(Dd2−Dd1)/2Ldの値が0.002〜0.00
9の範囲内にあることから所望の形状を維持しており、
diffuseな狭窄部位を高圧にて拡張治療すること
が可能である。さらに付け加えるならば、表6および表
7より、実施例13〜24のロングバルーンは、Ld/
Lpの値が1以上であるから末梢側狭窄部位の過拡張を
防ぐ点で非常に好ましいものである。
【0104】次に、表8に示した如く、図4に示した形
状を有する実施例25〜36では、6atmで拡張した
時に(Dp2−Dp1)/2Lpの値が、本発明で要求さ
れる0.002〜0.009の範囲内にあり、基端側部
位の狭窄度が比較的高く且つ末梢側部位の狭窄度が極め
て高いdiffuseな狭窄部位を拡張する際に、過拡
張による冠解離を防止し、且つ狭窄部位でバルーンをず
らすことなく基端側狭窄部位を充分に拡張し再狭窄率を
低く抑えることが可能となることは自明である。
【0105】そして、表9に示した如く、実施例25〜
36のロングバルーンは、14atmで拡張した時でも
(Dp2−Dp1)/2Lpの値が0.002〜0.00
9の範囲内にあることから所望の形状を維持しており、
diffuseな狭窄部位を高圧にて拡張治療すること
も可能である。さらに付け加えるならば、表8および表
9より、実施例25〜36のロングバルーンはLp/L
dの値が1以上であり、末梢側狭窄部位を十分に拡張し
得るという点で非常に好ましいものである。
【0106】
【発明の効果】以上の如く、本発明に記載されるロング
バルーンによれば、当該バルーンが、カテーテルと接合
する接合部と、内圧調節により膨張または収縮して当該
病変部位を拡張治療せしめる作用部と、前記接合部と作
用部とによって区画される移行部と、を有しており、拡
張時に20mm以上55mm以下の軸方向長さを有する
前記作用部の全体あるいは一部が、遠位方向に行くに従
い漸次縮径する外形状を備えているから、従来困難であ
ったdiffuseな狭窄部位を拡張する際に、過拡張
による冠解離を防止し、且つ狭窄部位でバルーンをずら
すことなく基端側狭窄部位を充分に拡張し再狭窄率を低
く抑えることが可能となり、医療用途に極めて有用なバ
ルーンカテーテルを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルーンの第1の実施形態を示す
概略断面図である。
【図2】図1に示すバルーンをカテーテルシャフトの遠
位端に接合してなるバルーンカテーテルを示す概略図で
ある。
【図3】本発明に係るバルーンの第2の実施形態を示す
概略断面図である。
【図4】本発明に係るバルーンの第3の実施形態を示す
概略断面図である。
【図5】従来の典型的なバルーンを示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 バルーン 1A 作用部 1B 近位側接合部 1B' 遠位側接合部 1C 近位側移行部 1C' 遠位側移行部 1a バルーン内部 2 カテーテルシャフト 3 ガイドワイヤ通過用チューブ 3a ガイドワイヤルーメン 3b ガイドワイヤ通過用チューブの最先端外周面 4 造影環 5 外側チューブ 5a 外側チューブ内腔(インフレーションルーメン) 10 マニフォールド 10a ガイドワイヤ挿通用ポート 10b 拡張流体供給ポート 20 バルーン 20A 作用部の後部 20A' 作用部の前部 20B 近位側接合部 20B' 遠位側接合部 20C 近位側移行部 20C' 遠位側移行部 30 バルーン 30A 作用部の後部 30A' 作用部の前部 30B 近位側接合部 30B' 遠位側接合部 30C 近位側移行部 30C' 遠位側移行部 40 バルーン 40a バルーン内部 40A 作用部 40B 近位側接合部 40B' 遠位側接合部 40C 近位側移行部 40C' 遠位側移行部 41 カテーテルシャフト 42 外側チューブ 42a 外側チューブ内腔 43 ガイドワイヤ通過用チューブ 43a ガイドワイヤルーメン 44 造影環

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔の病変部位を拡張治療するカテーテ
    ルの遠位端に接合されるバルーンであって、 前記バルーンが、カテーテルと接合する接合部と、内圧
    調節により膨張または収縮して当該病変部位を拡張治療
    せしめる作用部と、前記接合部と作用部とによって区画
    される移行部と、を有しており、 拡張時に20mm以上55mm以下の軸方向長さを有す
    る前記作用部の全体あるいは一部が、遠位方向に行くに
    従い漸次縮径する外形状を備えていることを特徴とする
    ロングバルーン。
  2. 【請求項2】 前記作用部全体が、遠位方向に行くに従
    い漸次縮径する外形状を備えてなる請求項1記載のロン
    グバルーン。
  3. 【請求項3】 前記作用部の前部外周面のみが、遠位方
    向に行くに従い漸次縮径する外形状を備えてなる請求項
    1記載のロングバルーン。
  4. 【請求項4】 前記作用部の後部外周面のみが、遠位方
    向に行くに従い漸次縮径する外形状を備えてなる請求項
    1記載のロングバルーン。
  5. 【請求項5】 前記作用部全体が、遠位方向に行くに従
    い漸次縮径するテーパ形状を備えており、該作用部を有
    するバルーンの拡張時において該作用部の全長をL、該
    作用部の先端外径をD1および該作用部の後端外径をD2
    としたとき、0.002<(D2−D1)/2L<0.0
    09の関係式が成立してなる請求項2記載のロングバル
    ーン。
  6. 【請求項6】 前記作用部の前部外周面が、遠位方向に
    行くに従い漸次縮径するテーパ形状を備えており、該作
    用部を有するバルーンの拡張時において前記作用部の前
    部の軸方向長さをLd、前記作用部の前部外周面のテー
    パ終点における外径をDd1およびテーパ開始点におけ
    る外径をDd2としたとき、0.002<(Dd2−Dd
    1)/2Ld<0.009の関係式が成立するととも
    に、前記作用部の前部を除く後部が外径Dd2の円筒形
    状を有してなる請求項3記載のロングバルーン。
  7. 【請求項7】 前記作用部の後部の軸方向長さをLpと
    したとき、Ld/Lp≧1の関係式が成立してなる請求
    項6記載のロングバルーン。
  8. 【請求項8】 前記作用部の後部外周面が、遠位方向に
    行くに従い漸次縮径するテーパ形状を備えており、該作
    用部を有するバルーンの拡張時において前記作用部の後
    部の軸方向長さをLp、前記作用部の後部外周面のテー
    パ終点における外径をDp1およびテーパ開始点におけ
    る外径をDp2としたとき、0.002<(Dp2−Dp
    1)/2Lp<0.009の関係式が成立するととも
    に、前記作用部の後部を除く前部が外径Dp1の円筒形
    状を有してなる請求項4記載のロングバルーン。
  9. 【請求項9】 前記作用部の前部の軸方向長さをLdと
    したとき、Lp/Ld≧1の関係式が成立してなる請求
    項8記載のロングバルーン。
  10. 【請求項10】 可撓性チューブ部材を有する細長いカ
    テーテルシャフトの遠位端に、上記請求項1〜請求項9
    の何れか1項に記載のロングバルーンを接合してなるこ
    とを特徴とするバルーンカテーテル。
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