JP2001189299A - 減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理方法およびその装置 - Google Patents

減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理方法およびその装置

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JP2001189299A JP37308899A JP37308899A JP2001189299A JP 2001189299 A JP2001189299 A JP 2001189299A JP 37308899 A JP37308899 A JP 37308899A JP 37308899 A JP37308899 A JP 37308899A JP 2001189299 A JP2001189299 A JP 2001189299A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体ウェハー上に集積回路を作成するに際
し、そのエッチング処理工程とそれに続く洗浄及び乾燥
工程に関して新規且つ有効な方法及びその装置を提供す
る。 【構成】通気隙間3を有する内側タンク4内のローター
7上の所定位置に処理すべき半導体ウェハー2を設置
し、該内側タンク4を収容する密閉可能な外側タンク5
を減圧化状態とすることで内外タンク間に気圧差状態に
基づく空気流を形成し、該空気流を維持したままで各種
エッチング薬液を内側タンク4内の半導体ウェハー2表
面に噴霧又は塗布してエッチング反応を進行せしめ、さ
らにローター7に必要最小限の回転を付与して各種エッ
チング薬液を半導体ウェハー2表面から排除せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハー上
にLSIを製造するに際して、そのエッチング処理工程
およびそれに連続する洗浄及び乾燥工程について、新規
且つ有効な方法及び装置を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェハ上にLSIを形成するこ
とは近時のコンピュータ技術の発展に伴い重要な産業と
なっており、その技術革新も様々な側面に対して活発に
行われている。
【0003】半導体ウェハー上に必要とされる大規模集
積回路を形成するには、複雑な工程が必要とされるが、
電気的回路をウェハー上に適確に形成するためにはエッ
チング反応を利用した処理が必要不可欠なものとなって
いる。すなわち、例えば、薬液浸漬によるエッチングと
しては、ウェハー上のエッチング不要な箇所にマスク
(レジストコート)した上で、薬液槽中に漬け込んで反
応を行わしめたり、薬液を塗布又は噴霧した後回転処理
して均一化するなどの方法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の技術では近時の省スペース化、低コスト化、更
には複数品種のLSIを必要な数量だけ効率良く製造し
たいなどといった要請に適確に応えることは困難であ
る。
【0005】すなわち、薬液槽に処理すべき半導体ウェ
ハーを漬け込む場合には、大きな規模の薬液槽が必要で
あり、単一品種のLSIを大量製造するには適するが多
品種少量生産には向いていない。特に装置のサイズが大
きなものとなってしまい、薬液の維持・管理にもコスト
がかかると共に単に漬け込むだけでは薬液の分布が均一
にならずに製品の品質が一定化しないといった欠点もあ
る。
【0006】この点、薬液を塗布・噴霧した上で半導体
ウェハーを回転処理して薬液の均一化を図るスピン式エ
ッチング装置では製品品質は一定化されるが、エッチン
グ処理に連続する工程(洗浄・乾燥など)と一体化する
ことにより装置の省スペース化を図るといった技術的思
想はなく、また、エッチング処理工程自体を効率化する
新たな技術原理を提案するといったことは、何れの従来
技術においても行われていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
な従来技術における課題を解消することについて、実験
と検討を繰り返し行い創案されたものであって、エッチ
ング処理や乾燥処理においては通常の大気圧よりも減圧
化された状態でこれを行うことが処理効率及び製品の品
質向上に有効であることを見出し、これを利用すること
を提案するものであって以下の各項に示す如きである。
【0008】なお、本発明においてエッチング処理とい
うのは、純然たるエッチング処理の場合と、本発明方法
及び装置を利用することで一体連続化することが可能な
洗浄及び乾燥処理をも含めたエッチング処理との両者を
含んだものである。
【0009】(1)通気隙間を有する内側タンク内のロ
ーター上の所定位置に処理すべき半導体ウェハーを設置
し、該内側タンクを収容する密閉可能な外側タンクを減
圧化状態とすることで内外タンク間に気圧差状態に基づ
く空気流を形成し、該空気流を維持したままで各種エッ
チング薬液を内側タンク内の半導体ウェハー表面に噴霧
または塗布してエッチング反応を進行せしめ、さらにロ
ーターに必要最小限の回転を付与することで各種エッチ
ング薬液を半導体ウェハー表面から排除することを特徴
とする、減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチ
ング処理方法。
【0010】(2) 内外タンク間の気圧差状態を解消
する機構を内側タンクに設けることで、各種エッチング
薬液の噴霧・塗布工程、エッチング反応工程、エッチン
グ薬液排除工程といった各工程上の必要に応じて、非減
圧化状態、内外タンク間の気圧差による空気流形成状
態、内外タンク間の気圧差を解消した減圧化状態の何れ
かを任意に選択できることを特徴とする、前記(1)項
に記載の減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチ
ング処理方法。
【0011】(3)ローター上の所定位置に処理すべき
半導体ウェハーを設置したままで、エッチング処理と連
続一体化した、半導体ウェハーの洗浄処理および乾燥処
理を、必要に応じて減圧化状態を維持・解消・形成して
行うことを特徴とする、前記(1)項又は(2)項に記
載の減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング
処理方法。
【0012】(4)処理すべき半導体ウェハーを所定位
置に設置して固定させる保持機構を備えて該半導体ウェ
ハーを回転させるローターを有し又は該ローターと一体
化され、さらに、通気隙間を有する内側タンク、該内側
タンクを収容して密閉可能とされた外側タンク、該外側
タンク内を減圧化するための真空ポンプ、ローターを回
転させるための動力機構、内側タンク内の所定位置に設
置された処理すべき半導体ウェハーに各種薬液を噴霧又
は塗布するためのノズルよりなることを特徴とする、減
圧状態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理装
置。
【0013】(5)減圧化によって生じた内外タンク間
の気圧差を解消するための機構をさらに内側タンクに備
えたことを特徴とする、前記(4)項に記載の減圧状態
を利用した半導体ウェハーのエッチング処理装置。
【0014】(6) 各種薬液を噴霧又は塗布しない半
導体ウェハー裏面に対して窒素ガス又はクリーンエアー
を吹き付けて余剰薬液が裏面に回り込まないようにする
エアーノズルを備えたことを特徴とする、前記(4)項
又は(5)項の何れか1つに記載の減圧状態を利用した
半導体ウェハーのエッチング処理装置。
【0015】(7) 処理すべき半導体ウェハーをロー
ター所定位置に設置する保持機構として一点接触保持方
式を採用したことを特徴とする、前記(4)項〜(6)
項の何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェ
ハーのエッチング処理装置。
【0016】(8)ローターの回転による慣性力によっ
て処理すべき半導体ウェハーが所定位置に固定される保
持機構となっていることを特徴とする、前記(4)項〜
(7)項の何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導
体ウェハーのエッチング処理装置。
【0017】(9)洗浄水噴出ノズルを内側タンク内に
有することで、処理すべき半導体ウェハーのエッチング
処理と連続一体化した洗浄処理及び乾燥処理を行わしめ
ることを特徴とする、前記(4)項〜(8)項の何れか
1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェハーのエッ
チング装置。
【0018】(10)外側タンクから真空ポンプにより
排出される気体および液体を分離するセパレータ機構を
さらに備えていることを特徴とする、前記(3)項〜
(9)項の何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導
体ウェハーのエッチング装置。
【0019】
【発明の実施の形態】上記した本発明の具体的な実施の
形態について、添付する図面に基づいて説明すると以下
の如くである。
【0020】図1は、本発明によるエッチング処理方法
を実施する装置の1例について、その内部構造を断面図
的に示したものである。このエッチング装置1は、半導
体ウェハー2をエッチング等処理する通気隙間3を形成
した内側タンク4、該内側タンク4を収容する外側タン
ク5、該外側タンク5内を各処理工程の必要に応じて減
圧化するための真空ポンプ6、半導体ウェハー2に対し
て回転処理を行うローター7とその動力機構8、および
半導体ウェハー2表面にエッチングやリンス、洗浄のた
めの各種薬液を噴霧又は塗布するためのノズル9とによ
って基本的に構成されている。
【0021】上記のような装置によって行われる本発明
によるエッチング処理方法は、処理すべき半導体ウェハ
ー2を所定位置に配置した内側タンク4を外側タンク5
内に収容せしめ、外側タンク5内を真空ポンプ6により
減圧化することで内側タンク4内と外側タンク5内との
間に気圧差状態を形成し、且つ、内側タンク4の所定箇
所には外側タンク5内に通じている通気隙間3が形成さ
れていることから、前記した気圧差状態に基づいて、該
通気隙間3を介して内側タンク4から外側タンク5内へ
の空気流が形成されることとなり、このような空気流が
結果として内側タンク4内にも形成されるのでこれによ
りエッチング処理等用の薬液の半導体ウェハー2表面へ
の定着が促進され反応スピード等も向上することで処理
効率がアップすることを技術的特質とするものである。
【0022】さらに詳述すれば、通気隙間3を介して内
側タンク4から減圧化されている外側タンク5に空気流
が形成されることで、内側タンク4内も外気圧と比して
次第に減圧化状態とされてゆくことになり、このように
大気圧よりも減圧化された雰囲気内でエッチング処理を
行うと、採用する薬液の種類にもよるが、一般にエッチ
ング反応が促進され、処理後の製品に性能も向上するも
のであることが経験的に確認されている。つまり、正確
な原理は必ずしも明らかではないが、減圧化状態とされ
ることで大気圧状態化と比較して各種薬液の気化が旺盛
化して反応のスピードが上がり、さらに減圧化状態とさ
れることで雰囲気中に不可避的に含まれる微細な塵埃の
絶対量が減少することとなるので処理後の製品の不良品
発生率も減少するものと考えられる。
【0023】また、上記したような減圧化状態に起因す
る利点は、純然たるエッチング処理ばかりでなく、半導
体ウェハー2に対するリンス処理においても略同様に成
り立つものであり、さらに、後述するように本発明の装
置によればエッチング処理と連続一体化して行うことが
できる純水等を用いる洗浄およびその後の乾燥処理工程
においてもその効果が認められる技術的特質となってい
る。
【0024】図2は、図1に示した本発明装置1を用い
て本発明によるエッチング処理方法を実施する場合にお
いて、その処理の準備から終了までの一連の工程を一体
化して全自動的に行うメカニズムの1例を示した断面図
的な説明図面である。図1および図2により示されると
ころを利用して本発明方法によるエッチング処理工程の
1代表例を示すと以下の如くである。
【0025】まず、処理すべき半導体ウェハー2の所望
の枚数がローダー部10に設置されて準備状態となる
が、当然にそれ以前に近傍雰囲気はクリーンユニットに
よって清浄化され無塵状態とされている。次いで、自動
制御されるロボット部11を介して稼動される搬送ユニ
ット12によってローダー部10から処理すべき半導体
ウェハー2が取り出されてエッチング処理等を行う内側
タンク4内に必要に応じて一体化されているローター7
の所定箇所に配置される。この時、当然に外側タンク5
と内側タンク4のそれぞれのカバー5a、4aは開放状
態とされている。なお、後述するように、搬送ユニット
12は、処理後の半導体ウェハー2をアンローダー部1
3(図2上では重なって見えているが、手前がローダー
部10、奥がアンローダー部13というが如きに両者は
並置されているものである)に移動せしめる場合にも用
いられ、また、必要に応じて搬送する半導体ウェハー2
の表裏を反転することもできるものとされている。
【0026】所定箇所に半導体ウェハー2を設置した
後、各カバー4a、5aは閉ざされ、外側タンク5は密
閉状態とされると共に内側タンク4とそのカバー4aと
の間には通気隙間3が形成されるが、該通気隙間3の大
きさは各処理状況に応じて一定範囲から適宜に選択され
るべきものである。次いで、動力機構8の動力によりロ
ーター7を回転して処理すべき半導体ウェハー2に所望
の回転運動を付与し、また、真空ポンプ6を稼動して外
側タンク5内を減圧化せしめる。
【0027】以上の準備を終えた後、内側タンク4内に
設置され、薬液タンク14から必要な各種薬液の供給を
受けるノズル9により回転されている半導体ウェハー2
の表面に各工程に応じて必要とされる薬液を噴霧又は塗
布す、更に該ノズル9からリンス剤をも噴霧又は塗布せ
しめ、このようなエッチング薬液とリンス剤の塗布又は
噴霧を所望の回路が半導体ウェハー2上に形成されるの
に必要な回数繰り返して行う。
【0028】これら一連のエッチング処理は、ローター
7により半導体ウェハー2を工程上の必要に応じて適宜
に回転しながら行うべきものであるが、前記したように
内側タンク4内に適当な空気流を形成していること、お
よび、本発明の装置1外部の大気圧に比較して処理を行
っている内側タンク4内も相対的には減圧化状態となっ
ていることから、薬液の気化や反応が促進されているの
で、従来技術のスピン式エッチング装置で要求されてい
たローター回転数の半分以下の回転数で十分であり、し
たがって、従来技術では相当な高速回転に伴う製品の損
傷が一定数どうしても生じていたが、本発明方法とその
装置によればローター7の回転数が必要最小限度に著し
く低減されるので、このような物理的原因に基づく損傷
を殆ど生じなくすることが可能である。
【0029】上記のエッチング処理を終えた半導体ウェ
ハー2に対しては、続いて純水の噴霧などによる洗浄処
理および乾燥処理を施すことになるが、本発明装置では
これらの処理も内側タンク4内に半導体ウェハー2を設
置したままで連続的に行うことが可能である。すなわ
ち、洗浄水噴霧用ノズルは薬液噴霧又は塗布用ノズル9
とは別個に設けるべきであるが、洗浄処理と乾燥処理自
体は内側タンク4内で適宜に半導体ウェハー2を回転さ
せながら行うことができ、また、それが望ましくもあ
る。つまり、特に、洗浄水の水切り及び乾燥処理は、内
側タンク4内に前記の如き内外タンク間の気圧差に基づ
く空気流が形成され、且つ、外気圧よりも相対的に減圧
化状態となっていることによる気化反応促進状態を利用
するのが有効であり、また、このような状態を利用すれ
ば従来のスピン式乾燥機よりも大幅に少ない回転数で処
理可能なので、ここでの回転処理に伴う物理的損傷も殆
ど発生しないようにすることが可能である。
【0030】以上の洗浄処理および乾燥処理を終えた時
点で、内外タンクのカバー4a、5aが開かれて、処理
を終えた半導体ウェハー2は搬送ユニット12によって
アンローダー部13に移動収納されて本発明方法による
一連の処理は終了することとなる。このような本発明に
よる時は、エッチング処理を中心としてそれと連続する
洗浄および乾燥処理を同一の装置1内で同様の技術的有
利性を利用しながら一体化して行うことができ、したが
って、本発明ではこれらの一連の処理を全体として広義
のエッチング処理と捉えて理解し、これらを一体化して
行うことができるコンパクトな装置1を提案するもので
ある。
【0031】本発明によるエッチング処理方法の基本的
な流れは上記したとおりであるが、さらに本発明では以
下の如くに各処理工程の条件に適合して、内外タンク
4、5の状態を適宜に制御し、また、本発明に特有の各
種機構を採用することが可能となる。
【0032】つまり、各種エッチング用薬液によるエッ
チング処理反応は、一般的には前記したように気圧差に
よる空気流が形成され、外気圧よりも相対的に減圧化さ
れた内側タンク4内で行うことが望ましいが、薬液の種
類によっては却って反応が阻害されてしまう場合もあ
る。このような場合には、外側タンク5に対する真空ポ
ンプ6による減圧化を行わず、あるいは処理工程途中か
ら減圧化状態が不利になるような時は、外側タンク5の
密閉状態を解消すると共に内側タンク4のカバー4aを
開いて内外タンク4、5間の気圧差を解消すればよい。
減圧化状態を回復するには、外側タンク5を再び密閉状
態としカバー4aを閉ざして真空ポンプ6により減圧化
を図ればよい。したがって、このようにカバー4aを気
圧差解消のための機構として用いることで、本発明によ
れば、処理工程上の必要に応じて、減圧化状態を維持・
解消・形成することが可能である。
【0033】図3は、本発明装置で採用され得る半導体
ウェハー2のローター7に対する保持機構14の構造を
示す断面図的説明図である。前記したように、本発明に
よればローター7による処理すべき半導体ウェハー2に
与える回転数は大幅に減少されるので、回転による遠心
力も従来のスピン式エッチング機に比して遥かに小さい
ものとなっている。したがって、従来技術による保持機
構であればウェハーを複数の点で保持固定する必要があ
ったが、本発明による場合は、図示のように、半導体ウ
ェハー2の中心点部分において真空チャック16により
ウェハー2を吸い付けて保持固定する一点接触保持方式
を採用することが可能である。なお、図示の保持機構1
5では、その初期位置は仮想線でしめすUP状態であ
り、処理すべきウェハー2を適正位置に受け入れること
で実線で示すDOWN状態となって保持固定が完成す
る。
【0034】また、このように一点保持方式で保持固定
された処理すべきウェハー2の裏面に対してエッチング
薬液等の噴霧又は吹き付けによる余剰分が付着すること
は好ましくないので、ローター7による回転処理に併せ
て保持機構15に備え付けられている噴出ノズル17か
ら窒素ガス等を噴出して余剰薬液を飛散せしめ、後述す
るセパレータ18で有効に回収することが本発明を実施
する上で望ましいものとなる。
【0035】内側タンク4がローター7と一体化された
タイプの本発明装置を採用する場合には、回転異常など
に伴って処理中の半導体ウェハー2が保持機構15から
外れて飛び出したりすることがないように、ウェハー保
持部分の形状をローター7の回転による慣性力を受け止
めて処理中のウェハー2が保持機構15から外れること
がないようにすることが望ましい。慣性力を利用してウ
ェハー2が保持固定されるようにしておけば、従来技術
と比較して回転数自体が少ないものとされていることと
相俟って、ウェハー2の飛び出しなどという異常事態は
略完全に無くすことが可能である。
【0036】また、上記してきたような本発明装置1を
用いる場合には、従来技術に比較してその使用する各種
薬液量なども節約され得るが、ローター7の回転で飛散
された余剰薬液や真空ポンプ6の稼動などに伴う排出気
体は、これらをまとめて強制的に取り出し、セパレータ
18によって気体と液体を分離した上で再利用可能なも
のは回収し、排出すべきものは清浄化処理を経て外部に
放出する機構とすることが望ましい。図4にはこのセパ
レータ18の構造の1例を示す。すなわち、真空ポンプ
6の稼動によって回収された気体及び液体はセパレータ
18の下側タンク18aで気体と液体に分離され、気体
は上側タンク18bを経て清浄化等された上で排出さ
れ、一方、各種薬液はさらに種類毎に分離された上で再
利用可能なものとして回収し、本発明装置1において改
めて利用されることとなる。これによりエッチング処理
に要する各種薬液の消費量は一層低減化されることとな
る。
【0037】さらに、上記してきたところから明らかな
ように、本発明装置1による場合には、エッチング処理
(広義のエッチング処理を含む)全体を外気から隔離さ
れたタンク内で行うこととなるので、該タンク内の無塵
化等は装置を設置した部屋全体をクリーンルーム化する
よりも簡便且つレベルの高いものとすることが可能であ
る。また、排気ガスや余剰薬液も前記したセパレータ1
8によって有効に分離されて再利用等されるので、環境
汚染等の危険性も制御しやすく装置全体の安全性を高め
ることが容易である。
【0038】
【実施例】本発明によるものの具体的な実施例について
その代表的な例を説明すると以下の如くである。即ち、
上記した各図に示す装置を用いて本発明による一連のエ
ッチング処理を行った。真空ポンプ6による外側タンク
5に対する減圧化レベルは400mmHg前後とし、ロ
ーター7による回転速度は適宜に各処理工程に応じて選
択されるが、最高でも500rpmを超えるものとはせ
ず(乾燥処理工程も含む)、これは一般的なスピン式エ
ッチング装置や乾燥装置の回転数の半分以下レベルとな
っている。前記したように、本発明装置ではエッチング
処理の準備段階からエッチング後の洗浄及び乾燥処理ま
でが一体化した同一装置内で行われるので、半導体ウェ
ハーの製造装置としての設置スペースは従来の平均的な
装置の半分以下とコンパクトになっており、また、省ス
ペース化および減圧化状態を利用することにより各工程
が効率化しており、一連の作業時間も短縮化された。
【0039】また、処理中の装置の振動量も平均30ミ
クロン程度であって、従来の装置よりも相当に低減化し
ているが、これは主にローター7の回転数が低減された
ことに基づくものであると考えられる。更に、本発明装
置により製造された半導体ウェハーについて、その不良
品の発生率を調べてみると、やはり従来装置よりも低減
化しており、また、表面に付着している残存塵埃もその
平均粒径が0.16ミクロン程度と、その数も平均8個
/1枚であって、何れも従来装置によるものより大幅に
向上している。
【0040】このような本発明装置による性能向上は、
減圧状態を利用したことによるエッチング処理および乾
燥処理の高性能且つ効率化、さらにローター回転数を減
少したことによる物理的ダメージ発生の減少がおもな理
由であると考えられる。
【発明の効果】以上説明したような本発明によるなら
ば、減圧化状態を利用することで半導体ウェハーの製造
工程におけるエッチング処理や乾燥処理を効率化し、ま
た、ローター回転数を抑えることで製品への物理的損傷
を皆無化することができる。さらに一連の処理を一体化
した装置内で行うことで処理時間を短縮すると共に装置
設置スペースも小さなもので足りるようになり、装置に
かかるコストを低減することができ、従来の如く単一品
種を大量生産するのではなく、多様な品種を必要量だけ
生産するという生産ラインを省スペース且つ低コストに
実現することが可能であり、本発明は工業的にその価値
の高いものであることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッチング処理装置の1例の内部
構造について断面図的に示した説明図である。
【図2】エッチング処理準備段階から洗浄及び乾燥処理
までを一体化した本発明装置により行う場合の1例を示
した説明図面である。
【図3】本発明装置で採用され得る半導体ウェハーのロ
ーターへの保持機構の構造を示す断面図的説明図であ
る。
【図4】本発明装置で用いることができるセパレータの
構造を示した断面図的説明図である。
【符号の説明】
1 エッチング装置 2 半導体ウェハー 3 通気隙間 4 内側タンク 4a 内側タンクカバー 5 外側タンク 5a 外側タンクカバー 6 真空ポンプ 7 ローター 8 動力機構 9 ノズル 10 ローダー部 11 ロボット部 12 搬送ユニット 13 アンローダー部 14 薬液タンク 15 保持機構 16 真空チャック 17 噴出ノズル 18 セパレータ 18a 下側タンク 18b 上側タンク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気隙間を有する内側タンク内のロータ
    ー上の所定位置に処理すべき半導体ウェハーを設置し、
    該内側タンクを収容する密閉可能な外側タンクを減圧化
    状態とすることで内外タンク間に気圧差状態に基づく空
    気流を形成し、該空気流を維持したままで各種エッチン
    グ薬液を内側タンク内の半導体ウェハー表面に噴霧また
    は塗布してエッチング反応を進行せしめ、さらにロータ
    ーに必要最小限の回転を付与することで各種エッチング
    薬液を半導体ウェハー表面から排除することを特徴とす
    る、減圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング
    処理方法。
  2. 【請求項2】 内外タンク間の気圧差状態を解消する機
    構を内側タンクに設けることで、各種エッチング薬液の
    噴霧・塗布工程、エッチング反応工程、エッチング薬液
    排除工程といった各工程上の必要に応じて、非減圧化状
    態、内外タンク間の気圧差による空気流形成状態、内外
    タンク間の気圧差を解消した減圧化状態の何れかを任意
    に選択できることを特徴とする、請求項1に記載の減圧
    化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理方
    法。
  3. 【請求項3】 ローター上の所定位置に処理すべき半導
    体ウェハーを設置したままで、エッチング処理と連続一
    体化した、半導体ウェハーの洗浄処理および乾燥処理
    を、必要に応じて減圧化状態を維持・解消・形成して行
    うことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の減
    圧化状態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理方
    法。
  4. 【請求項4】 処理すべき半導体ウェハーを所定位置に
    設置して固定させる保持機構を備えて該半導体ウェハー
    を回転させるローターを有し又は該ローターと一体化さ
    れ、さらに、通気隙間を有する内側タンク、該内側タン
    クを収容して密閉可能とされた外側タンク、該外側タン
    ク内を減圧化するための真空ポンプ、ローターを回転さ
    せるための動力機構、内側タンク内の所定位置に設置さ
    れた処理すべき半導体ウェハーに各種薬液を噴霧又は塗
    布するためのノズルよりなることを特徴とする、減圧状
    態を利用した半導体ウェハーのエッチング処理装置。
  5. 【請求項5】 減圧化によって生じた内外タンク間の気
    圧差を解消するための機構をさらに内側タンクに備えた
    ことを特徴とする、請求項4に記載の減圧状態を利用し
    た半導体ウェハーのエッチング処理装置。
  6. 【請求項6】 各種薬液を噴霧又は塗布しない半導体ウ
    ェハー裏面に対して窒素ガス又はクリーンエアーを吹き
    付けて余剰薬液が裏面に回り込まないようにするエアー
    ノズルを備えたことを特徴とする、請求項4又は請求項
    5の何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェ
    ハーのエッチング処理装置。
  7. 【請求項7】 処理すべき半導体ウェハーをローター所
    定位置に設置する保持機構として一点接触保持方式を採
    用したことを特徴とする、請求項4〜請求項6の何れか
    1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェハーのエッ
    チング処理装置。
  8. 【請求項8】 ローターの回転による慣性力によって処
    理すべき半導体ウェハーが所定位置に固定される保持機
    構となっていることを特徴とする、請求項4〜請求項7
    の何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェハ
    ーのエッチング処理装置。
  9. 【請求項9】 洗浄水噴出ノズルを内側タンク内に有す
    ることで、処理すべき半導体ウェハーのエッチング処理
    と連続一体化した洗浄処理及び乾燥処理を行わしめるこ
    とを特徴とする、請求項4〜請求項8の何れか1つに記
    載の減圧状態を利用した半導体ウェハーのエッチング装
    置。
  10. 【請求項10】 外側タンクから真空ポンプにより排出
    される気体および液体を分離するセパレータ機構をさら
    に備えていることを特徴とする、請求項4〜請求項9の
    何れか1つに記載の減圧状態を利用した半導体ウェハー
    のエッチング装置。
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