JP2001189137A - ガス放電パネル及びガス放電パネルの製造方法 - Google Patents

ガス放電パネル及びガス放電パネルの製造方法

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JP2001189137A
JP2001189137A JP2000318488A JP2000318488A JP2001189137A JP 2001189137 A JP2001189137 A JP 2001189137A JP 2000318488 A JP2000318488 A JP 2000318488A JP 2000318488 A JP2000318488 A JP 2000318488A JP 2001189137 A JP2001189137 A JP 2001189137A
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discharge
gas discharge
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gap
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JP2000318488A
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English (en)
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Junichi Hibino
純一 日比野
Yoshiki Sasaki
良樹 佐々木
Katsuyoshi Yamashita
勝義 山下
Masafumi Okawa
政文 大河
Tetsuo Hori
哲男 堀
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー画像を精度よく表示することができ、
且つ容易に製造することができるガス放電パネルを提供
する。 【解決手段】 フロントパネル10は、フロントガラス
板11上に、表示電極対12a,12b、誘電体層13
とMgOからなる保護膜14が形成されてなり、バック
パネル20は、バックガラス板21上に、アドレス電極
22、バック誘電体層23、RGB各色の蛍光体層24
が形成されてなる。表示電極対12a,12bとアドレ
ス電極22とが交差する箇所を中心に、放電の生じる領
域(放電セル)が形成されている。フロントパネル10
とバックパネル20とは、複数のギャップ部材30(多
数のガラスビーズ)を介して互いに平行に配置されてい
る。表示電極12a及び表示電極12bの各々は、各放
電セルの中央部において、互いに対向して突出するよう
に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータおよ
びテレビ等の画像表示に用いるガス放電パネル及びその
製造方法に関し、特に、各色を発光する放電セルがマト
リックス状に配列されたガス放電パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやテレビ等に用いら
れる平面型ディスプレイとして、ガス放電パネルが注目
されている。ガス放電パネルは、大別して直流型(DC
型)と交流型(AC型)とに分けられるが、現在では大
型画面に適したAC型が主流となっている。
【0003】AC型ガス放電パネルは、放電を維持する
ための誘電体層で覆われた電極に交流のパルスを印加す
ることによって放電セルを点灯するもので、維持電極対
がフロントパネル側に平行に配された面放電型と、維持
電極対がフロントパネルとバックパネルとに対向して配
された対向放電型とが知られている。図15に一般的な
AC面放電型ガス放電パネルの一例を示す。
【0004】このガス放電パネルは、フロントパネル1
10とバックパネル120とが対向配置され、その外周
端縁部(図示省略)は、ガス放電用空間を形成するため
に低融点ガラスからなる封着材により封着されており、
両基板間に形成される密閉空間104には、300To
rr〜500Torr(40〜66.5kPa)程度の
圧力で希ガス(ヘリウム及びキセノンの混合ガス)が封
入されて構成されている。
【0005】フロントパネル110は、フロントガラス
板111の対向面(バックパネルと対向する側の面)
に、表示電極対112a,112bが形成され、それを
覆う様に誘電体ガラスからなる誘電体層113とMgO
からなる保護膜114とが形成された構成である。一
方、バックパネル120は、バックガラス板121の対
向面(フロントパネルと対向する側の面)に、アドレス
電極122がパターン形成され、それを覆うようにバッ
ク誘電体層123が形成され、更にその上に隔壁124
が形成され、隔壁124同士の間にはRGBの蛍光体層
131が形成された構成である。
【0006】隔壁124によって区切られた空間部14
0が発光領域(放電セル)となり、蛍光体層131は、
この放電セル毎に塗布されている。又、隔壁124とア
ドレス電極122とは同一方向に形成されており、表示
電極対112a,112bはアドレス電極122と直交
している。このガス放電パネルは、表示する画像データ
に基づいてアドレス電極122と表示電極112aとの
間にアドレスパルスを印加した後、対をなす表示電極1
12a及び表示電極112bの間に維持パルスを印加す
ることによって、放電セルにおいて選択的に維持放電を
起こす。これにより、維持放電がされた放電セルでは、
紫外線が発生し、その紫外線で励起されたRGBの各色
蛍光体層131から可視光が放出されて、画像が表示さ
れる。
【0007】なお、隔壁124は、放電空間における放
電セルどうしの間を仕切っており、それによってクロス
トーク(放電セルどうしの界面において放電が混ざり合
う現象)が防止される。放電ガスの封入圧力は一般に大
気圧より低いため、フロントガラス板111とバックガ
ラス板121とは、大気圧によって内側に向けて押圧さ
れるが、隔壁124がフロントガラス板111とバック
ガラス板121の間隙を保持するスペーサとしての役割
も果たし、隔壁124の頂部とフロントパネル110の
内面とが接触した状態となっている。
【0008】次に、このようなガス放電パネルの製造方
法について述べる。フロントパネル110については、
フロントガラス板111上に表示電極対112a,11
2bを形成し、それを覆って誘電体ガラスを塗布及び焼
成して誘電体層113を形成し、その上にEB蒸着によ
ってMgOを成膜することによって保護膜114を作製
する。
【0009】バックパネル120については、バックガ
ラス板121上に、アドレス電極122を形成し、それ
を覆ってバック誘電体層123を形成し、その上に隔壁
124を形成する。この隔壁124は、例えば、バック
誘電体層123の表面上に隔壁材料を製膜した後、レジ
ストを塗布する。そして、このレジスト膜をストライプ
状にパターニングしサンドブラストで隔壁材料の不必要
な部分を削り取り、焼成することによって形成すること
ができる。
【0010】そして、隔壁124どうしの間に、印刷法
等によって蛍光体ペーストを充填し、焼成して蛍光体層
131を形成することによって、バックパネル120が
作製される。このようにして作製したフロントパネル1
10とバックパネル120を、その周囲に低融点ガラス
を封着材として塗布した後、重ね合わせて焼成すること
によって封着し、内部を真空引きをした後、希ガスを封
入することによって、ガス放電パネルが作製される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このようなガス放電パ
ネルにおいて、カラー画像を精度よく表示できること
と、低コストで製造できるようにすることが望まれてい
る。ところで、各放電セルにおける発光強度は、放電セ
ルの形状に左右されるので、カラー画像を精度よく表示
するには、マトリックス状に配列された各放電セルの形
状を均一にする必要がある。そのため、製造時に、隔壁
124の高さ及び幅を均一に製造する必要があるが、上
記のように隔壁材料を塗布して製膜した後、焼成する方
法で形成すると、焼成時に膜が収縮するので、各隔壁の
高さを均一的に形成するのはなかなか困難なことであ
り、歩留まりも低くなる。従って、ガス放電パネルを製
造するためのコストがかなりかかってしまう。
【0012】本発明は、このような課題を鑑み、カラー
表示を精度よく行うことができ、且つ容易に製造するこ
とができるガス放電パネルを提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、間隙をおいて対向配置された第1基板と
第2基板との間に、放電ガスを封入した放電空間が形成
され、第1基板上及び第2基板上の少なくとも一方に、
維持放電するための電極対群が配され、第1基板上には
蛍光体層が配されることによって、電極対群に沿ってマ
トリックス状に並ぶ複数の放電セルが形成され、当該複
数の放電セルを選択的に点灯することによって画像表示
するガス放電パネルにおいて、第1基板と第2基板との
間に、放電セルの中央部を除いて放電セルどうしの境界
部に相当する箇所に、所定の形状を有するギャップ部材
を介在させることとした。ここで、「所定の形状を有す
る」というのは、ギャップ部材が、球状或は棒状という
ように、一定の形状を有し、且つパネルの製造工程にお
いて変形することがないという意味、即ち、ペースト材
のように焼成に伴って変形することがないという意味で
ある。
【0014】上記本発明によれば、フロントパネルとバ
ックパネルとの間に隔壁を形成しなくても、ギャップ部
材を介在させることによって両基板の間隙(ギャップ)
を精度よく規定することができる。また、ギャップ部材
が放電セルの中央部を除いたところに配されているの
で、放電セルにおいてギャップ部材によって放電が妨げ
られることがなく、放電不良も発生しにくい。
【0015】従って、精度よく画像表示できるガス放電
パネルを、従来より容易に低コストで製造することがで
きる。そして、このようなガス放電パネルは、一方の基
板上における各放電セルに臨むところに、当該放電セル
の発光色に相当する蛍光体層を配する工程と、一方の基
板上における放電セルどうしの境界部に相当する箇所
に、所定の形状を有するギャップ部材を貼り付ける工程
と、ギャップ部材を貼り付けた基板上に他方の基板を重
ね合わせて接合する重ね合わせ工程とを通して実現する
ことができる。
【0016】ところで、このように隔壁を形成しない
で、各放電セルの発光色に相当する蛍光体層を形成する
場合、従来のように蛍光体ペーストを塗布する方法で
は、隣り合う蛍光体層どうしで混色が発生しやすい。し
かし、例えば、蛍光体を含有するフィルムを基板上に貼
り付けてパターニングするといった方法を用いれば、各
放電セルの発光色に相当する蛍光体層を基板上にうまく
形成することが可能である。
【0017】また、ギャップ部材としてはガラスビーズ
のようなものが一般的であるが、この場合、隔壁のよう
に放電セルどうしの間を仕切ることができないので、ク
ロストークが生じやすいという問題もある。そして、ク
ロストークが発生すると、ある色の蛍光体層が形成され
ている放電セルの発光色と、それに隣接した異なる色の
蛍光体層が形成されている放電セルの発光色とが混合さ
れ、発光色の品質低下をもたらしてしまう。
【0018】これに対して、放電セル境界部よりも各放
電セルの中央部で、主として(優先的に)放電が起こる
よう、電極対群及びその周囲の構造を設定すれば、クロ
ストークを防止することができる。また、単にギャップ
部材を一方の基板上に配置して、他方の基板と重ね合わ
せる方法では、放電セルの中央部にもギャップ部材が配
置されてしまう傾向があり、それによって、ギャップ部
材が配された放電セルにおいては、当該ギャップ部材の
ために放電が妨げられてしまうという問題もある。
【0019】そこで、基板上の放電セルの中央部を除い
て放電セルどうしの境界部に相当するところにギャップ
部材が配置されるように工夫することが必要である。そ
のため例えば、境界部に相当するところに予め接着層を
形成しておいたり、境界部に相当するところには蛍光体
層の厚さを小さくするといった手法を用いることが有効
である。
【0020】また上記目的は、放電ガスの封入圧力を、
大気圧近傍(大気圧に対して80%〜120%の範囲)
に設定することによっても達成できる。即ち、放電ガス
の封入圧力を大気圧近傍に設定すれば、基板に大気圧に
よる押圧力があまりかからないので、画像表示領域にお
いて、二次元的に複数の放電セルにわたって互いに非接
触である領域(これは、パネルの縦・横いずれの方向に
おいても、複数の放電セルにわたって互いに非接触であ
る領域ということで、ある程度広い領域で非接触という
意味である。)があっても、領域両基板の間隙を適正に
維持することができる。
【0021】この方法によれば、配設するギャップ部材
をかなり少なくしても、両基板の間隙が適正に維持でき
るので、従来より容易にガス放電パネルを製造すること
ができる。また、画像表示領域にギャップ部材を全く設
けずに、両基板の間隙を適正に維持することも可能であ
る。また、ガス放電パネルを製造する上で、蛍光体層を
形成する際に、当該蛍光体層にギャップ部材を混ぜてお
く方法、或いは、誘電体層を形成する際に、当該誘電体
層にギャップ部材を混ぜておく方法によっても、フロン
トパネルとバックパネルとの間隙を精度よく規定するこ
とができ、且つ隔壁を形成する必要がないので、上記目
的を達成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕図1は、本発明
の一実施の形態にかかるガス放電パネルの分解斜視図で
あり、図2は、このガス放電パネルの部分上面図及び部
分断面図である。これらの図を参照しながら、本実施の
形態のガス放電パネルの構成について説明する。
【0023】ガス放電パネル1は、フロントパネル10
とバックパネル20とが、複数のギャップ部材30(多
数のガラスビーズ)を介して互いに平行に配置され、そ
の外周端縁部は、ガス放電用空間を形成するために低融
点ガラスからなる封着材(図示省略)により封着されて
おり、両パネル10,20間に形成される放電空間に
は、希ガス(例えば、ヘリウム及びキセノンの混合ガ
ス)が、300Torr〜500Torr(40〜6
6.5kPa)の封入圧力で封入された構成である。
【0024】フロントパネル10は、フロントガラス板
11の対向面上に、表示電極対12a,12bがストラ
イプ状にパターン形成され、それを覆う様に誘電体ガラ
スからなる誘電体層13とMgOからなる保護膜14と
が全面に形成されて構成されている。表示電極12a,
12bの各々は、ITOをはじめとする金属酸化物の薄
膜からなる透明電極121a,121b上に、銀をはじ
めとする金属の厚膜からなるバス電極122a,122
bが積層されて形成されている。なお、この透明電極1
21a,121bは、後述するように特有の形状を有し
ている。
【0025】一方、バックパネル20は、バックガラス
板21の対向面上に、アドレス電極22がストライプ状
にパターン形成され、それを覆うようにバック誘電体層
23が形成され、バック誘電体層23上には、アドレス
電極22を蔽うように、これに沿ってRGB各色の蛍光
体層24がストライプ状に形成されて構成されている。
【0026】表示電極対12a,12bとアドレス電極
22とは、互いに直交する方向に設けられ、放電空間内
において、表示電極対12a,12bとアドレス電極2
2とが交差する箇所を中心に、放電の生じる領域(放電
セル)が形成されている。そして、各色の蛍光体層24
R,24G,24Bが、放電セルに臨んでおり、表示電
極対12a,12bに沿って並ぶ3色の放電セル40
R,40G,40B(図2中に点線で表示)で1つの画
素が構成されている。
【0027】なお、ガス放電パネル1は、従来の一般的
なPDPとは違ってバック誘電体層23上には隔壁が設
けられないため、蛍光体層24は、バック誘電体層23
上において平面状(膜厚がほぼ一定)に形成されてい
る。そして、隣接する蛍光体層24どうしの間には、蛍
光体が配されていない間隙(間隙部25)が設けられ、
ギャップ部材30(ガラスビーズ)は、フロントパネル
10とバックパネル20との間において、この間隙部2
5に分散して配置されている。
【0028】即ち、ギャップ部材30は、保護膜14及
びバック誘電体層23と接触した状態で介在しており、
これによって、フロントパネル10とバックパネル20
との間隙が規定されている。ギャップ部材30は、基本
的に球状をはじめとする一定形状を有するものであっ
て、ガス放電パネルの製造工程における熱によって変形
しない程度の耐熱性を有する材料で形成されたものであ
る。その具体例は、シリカ材が球状に形成されたもので
ある、以上のように構成されたガス放電パネル1に、図
3に示すように、ドライバ−及び駆動回路100を接続
して、表示しようとする画像データに基づいて、アドレ
ス電極22と表示電極12aとの間にアドレスパルスを
印加した後、表示電極対12a,12bの間に維持パル
スを印加することによって、表示しようとする画像に合
わせて選択される放電セルで維持放電が生じる。そして
放電が生じた放電セル40R,40G,40Bでは紫外
線が発生し、その紫外線で各色蛍光体層24R,24
G,24Gが励起されて可視光が放出されることによっ
て、カラー画像が表示される。
【0029】(表示電極の形状とその作用について)ガ
ス放電パネル1において、対となる表示電極12a及び
表示電極12bの各々には、各放電セルの中央部に、互
いに対向して突出するように島状の透明電極121a,
121bが配置されている。それによって、対となる表
示電極12a及び表示電極12bの間隙は、放電セルど
うしの境界部(即ち、蛍光体層24どうしの間に形成さ
れている間隙部25)と比べて、放電セルの中央部(蛍
光体層24の中央部)で小さくなっている。従って、表
示電極対12a,12bにパルスを印加すると、間隙
(放電ギャップ)の小さい放電セルの中央部で優先的に
放電が生じる。
【0030】なお、図2においては、透明電極121
a,121bは矩形の島状であるが、図4(a)〜
(e)に示すように、透明電極121a,121bの形
状が、楕円形(a)、半円形(b)、三角形(c)、T
字形(d)或は円弧形(e)などであっても、同様に放
電セルの中央部で主として放電が生じる。また、図4
(f)に示すように、透明電極121a,121bが、
島状ではなく、放電セルの中央部に突出する突出部が形
成された帯状であっても、同様に放電セルの中央部で主
として放電が生じる。
【0031】また、透明電極は、必ずしも表示電極12
a及び表示電極12bの両方に形成されていなくてもよ
く、例えば片方の表示電極12aだけに上記のような透
明電極121aが形成されている場合でも、同様に放電
セルの中央部で主として放電が生じる。また、表示電極
12a及び表示電極12bが、金属電極だけで形成され
ている場合であっても、当該金属電極自体において、各
放電セルの中央部に突出する突出部を形成すれば、同様
に放電セルの中央部で主として放電が生じる。
【0032】また、放電セル中央部で主として放電を生
じさせるのに、本実施の形態では、透明電極を用いなく
ても、バス電極自体において、放電セル中央部に突起を
形成してもよい。 (ガス放電パネル1の効果の説明)上記ガス放電パネル
1では、ギャップ部材30が一定の形状を有しており、
製造工程で熱変形しないため、フロントパネル10とバ
ックパネル20との間隙が精度よく規定されている。そ
のため、各放電セルにおける放電空間の高さが精度よく
確保される。そして、ガス放電パネル1を製造する上
で、隔壁を形成する工程が不要であるため、容易に製造
できる。
【0033】また、放電セルどうしの境界部に隔壁がな
い場合、一般的にはクロストークが発生しやすいが、ガ
ス放電パネル1においては、表示電極対12a,12b
が、上記のように維持パルスを印加する際に、放電セル
どうしの境界部よりも放電セルの中央部で主として放電
が生じるように形成されているため、境界部には放電が
広がりにくく、従ってクロストークが生じにくい。
【0034】よって、駆動時に、画像の乱れが少なく、
良好な画質で画像表示する事ができる。 (放電セル中央部で主として放電を生じさせる構成の変
形例)上記図2、4の例では、放電セル中央部で主とし
て放電が生じるようにするために、表示電極の形状を調
整したが、以下に説明するように、表示電極は単純な帯
状であっても、その周囲の構造を調整すること、例えば
誘電体層13や保護膜14の形状を調整することによっ
ても、放電セル中央部で主として放電が起こるようにす
ることは可能である。
【0035】例えば、誘電体層13の厚さを、全面上に
均一的に形成するのではなく、放電セルどうしの境界部
に臨む領域では大きくし、放電セル中央部に臨む領域で
は小さく設定すれば(例えば誘電体層をパターニングし
ながら積層することによって、図2において蛍光体層2
4と対向する領域では誘電体層の積層数を小さくし、間
隙部25と対向する領域では誘電体層の積層数を大きく
する。)、誘電体層の膜厚が小さい領域では比較的放電
がなされやすいので、放電セル中央部で主として放電が
起こるようにすることは可能である。
【0036】或は、保護膜14を、誘電体層13の全面
上に均一的にMgOで形成するのではなく、放電セル中
央部に臨む領域にだけMgOを形成しても(例えばMg
O保護膜をパターニングすることによって、図2におい
て蛍光体層24と対向する領域にはMgO保護膜を形成
し、間隙部25と対向する領域にはMgO保護膜を形成
しない。)、放電セル中央部で主として放電が起こる。
これは、MgO保護膜が形成された領域では放電時に二
次電子が放出されやすいためである。
【0037】〔実施の形態2〕図5は、実施の形態2に
かかるガス放電パネルの概略部分断面を示すものであ
る。同図を用いて、本実施の形態のガス放電パネルの構
成について説明する。本実施の形態のガス放電パネル
は、図1に示したガス放電パネルとほぼ同様の構成であ
るが、図5に示すように、表示電極対が単純なライン状
となっていると共に、フロントガラス板11の対向面上
において、間隙部25(蛍光体層24どうしの間隙)と
対向する領域に、ブラックマトリクス15が形成されて
いる。
【0038】表示電極対が単純なライン状であると、実
施の形態1の場合より、放電のクロストークが生じやす
いが、ブラックマトリクス15が形成されているため、
仮に隣り合う蛍光体層24どうしの境界領域で放電のク
ロストークが生じて混色光が発生したとしても、この混
色光はブラックマトリクス15で遮断され、外部へはほ
とんど漏れないので、クロストークに基づく混色で画質
が低下することは抑えられる。
【0039】なお、図5に示すようにブラックマトリク
ス15を形成することと、実施形態1の図2、4で示し
たように表示電極の形状を設定することとを組み合わせ
れば、ブラックマトリクス15による混色光の遮断効果
と共に、放電のクロストークを防止する効果も奏するの
で、より良好な画質を得ることができる。 〔上記ガス放電パネルの製造方法について〕次に、上記
実施の形態1,2で説明したガス放電パネル1の製造方
法について、以下実施例1〜5で説明する。
【0040】(実施例1)図6(a)〜図6(d)は、
実施の形態1,2で説明したガス放電パネルを製造する
方法の一実施例を説明する図である。先ず、バックガラ
ス板21の表面に、微粒子状の銀、低融点ガラス、エチ
ルセルロース系樹脂、溶剤からなるペーストを、印刷法
によりライン状に塗布、焼成することによってアドレス
電極22を形成し、その表面を覆って誘電体ペーストを
塗布し焼成することによって、バック誘電体層23を形
成する。
【0041】図6(a)は、バックガラス板21上にア
ドレス電極22が形成され、その上に、バック誘電体層
23が形成された状態を示している。その後、バック誘
電体層23の表面上に、アクリル系感光性樹脂、アクリ
ル樹脂、緑色蛍光体粉末を含有する緑色蛍光体フィルム
を全面に貼付し、これをライン状に露光することによっ
て感光性樹脂を硬化させ、炭酸ナトリウム水溶液で現像
することによってパターニングする。続いて赤色蛍光体
フィルム、青色の蛍光体フィルムについても同様に貼付
けしてパターニングする。そして、これらを焼成するこ
とによって、図6(b)に示すように、赤、青、緑の蛍
光体層24R,24G,24Gを形成する。これによっ
てバックパネル20が作製される。
【0042】なお、パターニングする際に、各蛍光体層
24どうしの間に間隙部25が形成されるようにパター
ニングする。なお、この間隙部25には、基本的に蛍光
体が存在しないようにすることが望ましいが、ある程度
は残っていてもよい。次に、ギャップ部材30として、
石英ガラスからなる球状ビーズをイソプロピルアルコー
ルに分散させて分散液を調整し、図6(c)に示すよう
に、噴霧器50とバックパネル20とを相対的に移動さ
せて(図中矢印A)走査させながら、この分散液を噴霧
器50から噴霧することによって、ギャップ部材30を
バックパネル20上に分散させる。
【0043】こうして分散されたギャップ部材30は、
バックパネル20上の間隙部25に多く配されるが、蛍
光体層24上にも配される。次に、図6(d)に示すよ
うに、エアガン51により、バックパネル20の表面全
体上に圧縮空気を照射する。これによって、蛍光体層2
4上に位置するギャップ部材30は除去されるが、間隙
部25に位置するギャップ部材30は、バック誘電体層
23表面及び蛍光体層24の縁と接しているため除去さ
れにくい。
【0044】従って、この工程によって、間隙部25に
位置するギャップ部材30だけが残る。なお、間隙部2
5の幅とギャップ部材30の幅(ガラスビーズの径)と
の比率については、間隙部25の幅がギャップ部材30
の幅に対して50%以上100%以下のとき、ギャップ
部材30が間隙部25に残留しようとする力が強く働く
ので、この範囲内に比率を設定するのが好ましい。
【0045】例えば、ガラスビーズの直径が100μm
のとき、間隙部25の幅を50μm〜100μmの範囲
に設定するのが好ましい。次に、図6(e)に示すよう
に、ギャップ部材30が配されたバックパネル20上
に、フロントパネル10を重ね合わせ、外周部を封着材
で封着し、放電ガスを封入することによって、ガス放電
パネル1が完成する。
【0046】なお、フロントパネル10については、先
ずフロントガラス板11に、スパッタ法などで透明電極
材料の薄膜を形成した後、レジストを用いたエッチング
でパターニングするといった方法で透明電極を形成し、
その後、印刷法によってAg電極材料を塗布し焼成する
方法でバス電極を形成することによって、表示電極対1
2a,12bを形成する。その後、その表面を覆って誘
電体ペーストを塗布し焼成することによって誘電体層1
3を形成し、MgOをEB蒸着することにより保護膜1
4を形成することによって作製できる。
【0047】また、実施の形態2のように、フロントパ
ネル10にブラックマトリクス15を形成する場合は、
フロントガラス板11の面上に、黒色顔料(鉄、クロ
ム、マンガンなどの遷移金属を含む無機顔料),低融点
ガラス及び感光性樹脂を含有するペーストを塗布し、フ
ォトリソ法でパターニングすることによって形成するこ
とができる。
【0048】(効果についての説明)上記製造方法で
は、蛍光体層24R,24G,24Bを、蛍光体フィル
ムを用いた乾式法で形成しているので、上記製造方法で
作製されたガス放電パネルは、隣り合う蛍光体層どうし
が隔壁で仕切られていなくても蛍光体どうしの混色は生
じない。
【0049】また、仮にギャップ部材30が放電セル中
央部に位置したとすれば、その放電セルではギャップ部
材30が放電を妨害するため放電不良が発生しやすく、
不灯点となりやすいが、上記製造方法で作製されたガス
放電パネルは、ギャップ部材30は蛍光体層24R,2
4G,24B上には存在せず、間隙部25上に分散され
て存在しているので、放電不良が発生しにくい。
【0050】実際、上記製造方法にてガス放電パネルを
作製し、従来例で説明したような隔壁を有するガス放電
パネルと比べながら駆動させたところ、両者とも不灯点
などはまったく観測されず、各色の発光特性についても
同等の結果が得られることが確認できた。以上のよう
に、本実施例のガス放電パネルの製造方法によれば、隔
壁形成工程が不要であるため製造コストの大幅な削減が
可能で、且つ、カラー表示を良好に行うことのできるガ
ス放電パネルを作製することができる。
【0051】(本実施例についての変形例など)なお、
上記製造方法において、バックパネル20の蛍光体層2
4上に更に、アクリル樹脂などの厚膜を重ねて形成した
上で、ギャップ部材30を分散すれば、より確実に間隙
部25だけにギャップ部材を配置することができる。ま
たこの場合、アクリル樹脂などの厚膜は、蛍光体焼成工
程、あるいは封着工程における封着材の焼成に伴って消
失し、作製されたガス放電パネルには残らない。
【0052】また、上記製造方法においては、蛍光体層
を形成する際に、感光性樹脂を含む蛍光体フィルムを用
いてフォトリソ法でパターニングしたが、例えば、各色
の蛍光体フィルムを直接貼付ける方法で蛍光体層を形成
することも可能である。このように溶剤を使用しない乾
式法を用いて蛍光体層を形成すれば、蛍光体層間の混色
を防止できる。
【0053】また、上記製造方法では、あらかじめ蛍光
体層24を焼成した後に、ギャップ部材であるガラスビ
ーズを分散させたが、蛍光体層24を焼成せずにギャッ
プ部材を配置し、フロントパネル10を重ね合わせ、外
周部を封着材で封着する際に当該封着材を焼成する工程
で、同時に蛍光体層の焼成も行うようにしてもよい。こ
のように、ギャップ部材30を配した後に蛍光体層を焼
成すれば、ギャップ部材30と蛍光体層24との接触部
分が融着される。従って、この方法を用いれば、ギャッ
プ部材30と蛍光体層24とが接合されたガス放電パネ
ルを作製することもできる。
【0054】また、上記製造方法において、予めギャッ
プ部材30であるガラスビーズの表面に低融点ガラスを
塗布しておいてもよい。この場合、封着工程における封
着材の焼成に伴って、ガラスビーズ表面の低融点ガラス
が溶融するので、この低融点ガラスによってギャップ部
材30がフロントパネル10及びバックパネル20と接
合される。従って、この製造方法によれば、フロントパ
ネル10とバックパネル20とがギャップ部材30を介
して接合されたガス放電パネルを作製することができ
る。この場合、放電ガスの封入圧力を大気圧よりも高く
設定しても、両パネル10,20間の間隙が精度よく保
たれる。
【0055】また、上記製造方法では、蛍光体層24上
に位置するギャップ部材30を除去するのに、圧縮空気
を照射する方法を用いたが、バックパネル20を振動さ
せる方法を用いても、蛍光体層24上に位置するギャッ
プ部材30を除去することが可能である。 (実施例2)図7(a)〜図7(e)は、実施の形態
1,2で説明したガス放電パネルを製造する方法の一実
施例を説明する図である。
【0056】本実施例の製法では、上記実施例1の図6
(a)と同様、バック誘電体層23に相当する、バック
ガラス板21上にアドレス電極22が形成され、その上
にバック誘電体層23が形成されたものを準備し、更
に、そのバック誘電体層23上に接着層26を形成す
る。図7(a)は、バック誘電体層23上に接着層26
が形成された状態を示している。
【0057】この接着層26は、接着性を有する材料、
例えばエポキシ樹脂のように粘着性を有する樹脂で形成
されており、リバースコーターを用いて、エポキシ樹脂
とイソプロパノールの混合液を塗布し、その後、乾燥さ
せることによって形成することができる。次に、実施例
1で説明したのと同様にして、蛍光体層24R,24
G,24Bを形成し(図7(b))、ギャップ部材30
を全面に分散させ(図7(c))、圧縮空気(もしくは
振動)で蛍光体層24上に配されたギャップ部材30を
除去する(図7(d))。
【0058】ここで、蛍光体層24の表面は粘着性がな
いのに対して、間隙部25では接着層26が露出して表
面が粘着性を有するので、間隙部25に配されたギャッ
プ部材30は、実施例1の場合と比べてより強固に間隙
部25に付着されている。従って、蛍光体層24上に配
されたギャップ部材30を除去する際に、エアガン51
で圧縮空気を強力に照射しても、間隙部25に配された
ギャップ部材30は除去されない。よって、蛍光体層2
4上に配されたギャップ部材30を能率よく除去するこ
とができる。
【0059】最後に、図7(e)に示すように、ギャッ
プ部材30が配されたバックパネル20上に、フロント
パネル10を重ね合わせ、外周部を封着材で封着し、放
電ガスを封入することによって、ガス放電パネル1が完
成する。この封着工程において、封着材を焼成する際
に、接着層26を形成する樹脂は分解除去され、接着層
26は焼失する。従って、作製されたガス放電パネル1
には接着層26は残らない。よって、上記のように製造
工程で接着層26を形成しても、それによって完成後の
ガス放電パネルにおける放電が妨げられるといった問題
は生じない。
【0060】(実施例3)図8(a)〜図8(e)は、
実施の形態1,2で説明したガス放電パネルを製造する
方法の一実施例を説明する図である。本実施例の製法で
は、まず、バックガラス板21上にアドレス電極22を
形成され、その上に、誘電体ペーストを塗布して、未焼
成のバック誘電体層23aを形成する(図8(a))。
そして、これを焼成することなく、その上に蛍光体層2
4R,24G,24Bを形成する(図8(b))。
【0061】その後は、実施例1で説明したのと同様に
して、ギャップ部材30を全面に分散させ(図8
(c))、圧縮空気(もしくは振動)で蛍光体層24上
に配されたギャップ部材30を除去する(図8(d)) 本実施例の製法では、ギャップ部材が噴霧されるとき
に、間隙部25においては、未焼成のバック誘電体層2
3a上にギャップ部材30が押し付けられるので、ギャ
ップ部材30が未焼成のバック誘電体層23aに部分的
に埋め込まれて固着されることになる。
【0062】従って、上記実施例2の製法と同様、蛍光
体層24上に配されたギャップ部材30を除去する際
に、エアガン51で圧縮空気を強力に照射しても、間隙
部25に配されたギャップ部材30は除去されない。よ
って、蛍光体層24上に配されたギャップ部材30を能
率よく除去することができる。最後に、図8(e)に示
すように、ギャップ部材30が配されたバックパネル2
0上に、フロントパネル10を重ね合わせ、両パネル1
0,20間の間隙が均等になるように押圧した状態で外
周部を封着材で封着し、放電ガスを封入する。この封着
工程において、封着材を焼成するのと共に、未焼成バッ
ク誘電体層23aの焼成も同時に行うことができ、それ
によってバック誘電体層23が形成され、ガス放電パネ
ル1が完成する。
【0063】そして、このように、ギャップ部材30を
配した後に、未焼成のバック誘電体層23aを焼成すれ
ば、ギャップ部材30とバック誘電体層23との接触部
分が融着される。従って、上記方法で作製されたガス放
電パネル1においては、ギャップ部材30の一部がバッ
ク誘電体層23に埋没した状態のまま、ギャップ部材3
0とバック誘電体層23とが接合されていることにな
る。
【0064】なお、本実施形態の製造方法では、あらか
じめ蛍光体層24を焼成した後に、ギャップ部材である
ガラスビーズを分散させたが、蛍光体層24を焼成せず
にギャップ部材を配置し、フロントパネル10を重ね合
わせ、外周部を封着材で封着する際に当該封着材を焼成
する工程で、蛍光体層を同時に焼成するようにしてもよ
い。
【0065】(実施例4)図9は、実施の形態1,2で
説明したガス放電パネルを製造する方法の一実施形態を
説明する図である。本実施例の製法では、まず、フロン
トパネル10の保護膜14上に、ストライプ状に厚膜1
6を形成する。なお、厚膜16どうしの間には間隙部1
7が形成されている。
【0066】この厚膜16を形成する材料は、熱などの
エネルギーを加えたときに消失する性質を持つものであ
って、ここではアクリル樹脂などの樹脂を用いる。そし
て、厚膜16を形成する領域は、ガス放電パネルを作製
されたときに蛍光体層24と対向する領域(即ち、放電
セルの中央部に相当する領域)である。この厚膜16を
形成する方法としては、樹脂ペーストを印刷する方法を
用いてももよいし、感光樹脂ペースト或いは感光樹脂フ
ィルムを塗布してフォトリソ法でパターニングする方法
を用いてもよい。
【0067】実施例1の図6(c)で説明したのと同様
にして、ギャップ部材30(ガラスビース)を、フロン
トパネル10の全面に分散させ(図9(b))、圧縮空
気(もしくは振動)で厚膜16上に配されたギャップ部
材30を除去する(図9(c))。これによって、厚膜
16どうしの間隙部17にギャップ部材30が分散して
配されることになる。
【0068】一方、実施例1の図6(a),(b)で説
明したように、バックパネル20を作製する。そして、
最後に、図9(d)に示すように、ギャップ部材30が
配されたフロントパネル10上に、バックパネル20を
重ね合わせる。このとき、ギャップ部材30は、蛍光体
層24どうしの間隙部25に填まり込んだ状態になる。
【0069】そして、両パネル10,20の外周部を封
着材で封着する。この封着工程において、封着材を焼成
するのに伴って、厚膜16も同時に消失されるので、封
着後には図9(e)に示すように厚膜16は残らない。
そして、これに放電ガスを封入することによってガス放
電パネル1が完成する。以上のように、ギャップ部材3
0が配置される位置を規定する厚膜16を、フロントパ
ネル10上に形成して、その上からギャップ部材30を
分散するという方法でも、ガス放電パネル1を作製する
ことが可能である。
【0070】(実施例5)図10(a)〜図10(d)
は、実施の形態1,2で説明したガス放電パネルを製造
する方法の一実施例を説明する図である。本実施例の製
法では、まず図10(a)に示すように、上記実施例1
の図6(a),(b)と同様、バックガラス板21上に
アドレス電極22が形成され、その上にバック誘電体層
23及び蛍光体層24が形成されたバックパネル20を
準備する。そして、図10(b)に示すように、間隙部
25に相当する箇所が開口されているマスクプレート5
2をその上に置いて、蛍光体層24に相当する箇所の上
だけをカバーする。なお、マスクプレート52で蛍光体
層24をカバーする範囲は、ギャップ部材30(ガラス
ビース)の径の大小に合せて調整するが、蛍光体層24
の中央部はカバーする必要がある。
【0071】次に、実施例1の図6(c)で説明したの
と同様にして、ギャップ部材30を、フロントパネル1
0の全面に分散させる(図10(c))。但し、分散さ
せるギャップ部材30であるガラスビーズの表面には、
予め接着剤(例えばエポキシ樹脂)を塗布して接着剤層
31を形成しておく。そして、マスクプレート52をバ
ックパネル20から引き離すと、間隙部25に配されて
いるギャップ部材30はそのままバックパネル20上に
残り、マスクプレート52上に配されているギャップ部
材30はバックパネル20から除かれる。
【0072】なお、ギャップ部材30に接着剤層31を
設けることは必ずしも必要ではないが、接着剤層31を
設けておけば、間隙部25に配されたギャップ部材30
は、バックパネル20としっかり接着される。従って、
マスクプレート52を引き離す時に、間隙部25に配さ
れたギャップ部材30が剥がれるのを防止できる。最後
に、実施例1の図6(e)で説明したのと同様にして、
ギャップ部材30が配されたバックパネル20上に、フ
ロントパネル10を重ね合わせ、外周部を封着材で封着
し、放電ガスを封入することによって、ガス放電パネル
1が完成する。なお、接着剤層31は、封着工程におけ
る封着材の焼成に伴って消失し、作製されたガス放電パ
ネルには残らない。
【0073】なお、上記の説明では、バックパネル20
の表面に、マスクプレート52を置いて、その上からギ
ャップ部材30を分散させる例を示したが、フロントパ
ネル10の表面にマスクプレート52を置いて、その上
からギャップ部材30を分散させた後、フロントパネル
10からマスクプレート52を引き離すことによって、
フロントパネル10上の間隙部25に相当するところに
ギャップ部材30を配置し、これにバックパネル20を
を重ね合わせても、同様のガス放電パネルを製造するこ
とができる。
【0074】〔実施の形態3〕 ギャップ部材が球形以
外の場合 上記実施の形態1,2においては、ギャップ部材30と
して、球状のビーズを用いる例を示したが、ギャップ部
材は球状に限定されるものではなく、間隙部25に配置
された状態で、両パネル10,20間の間隙を規制する
ことができる形状であればよい。
【0075】例えば、図11に示すように、ガラスビー
ズの代りに、ガラスファイバーをはじめとするファイバ
ー(このファイバーは空洞を有するチューブ状であって
もよい。)からなる棒状のギャップ部材30ギャップ部
材30を用い、それを間隙部25に配置することによっ
ても、同様に実施することができる。このような棒状の
ギャップ部材30を間隙部25に配置すれば、ギャップ
部材30が隔壁としての機能も果たすので、クロストー
クも抑制される。
【0076】なお、棒状のギャップ部材30は、必ずし
もすべての間隙部25に配置する必要はなく、とびとび
に(例えば一つおきの間隙)に配設してもよい。但しこ
の場合、ギャップ部材30が存在する境界部と存在しな
い境界部とでは外部への光の漏れ方が異なるので、発光
が不均一となる傾向が生じる。従って、画質を保持する
ために、実施の形態2で説明したように境界部にブラッ
クマトリクスを形成して、境界部から外部に光が漏れな
いようにすることが好ましい。
【0077】間隙部25に配置する棒状のギャップ部材
30としては、図11のように円棒状に他に、図12に
示すように角棒状のギャップ部材30を用いることもで
きる。また、この図12に示すギャップ部材30におい
ては、更にその表面に、対向する蛍光体層24と同じ色
の蛍光体層32が形成されている。
【0078】即ち、各ギャップ部材30において、赤色
の蛍光体層24Rに対向する側面には赤色の蛍光体層3
2R、緑色の蛍光体層24Gに対向する側面には緑色の
蛍光体層32G、青色の蛍光体層24Bに対向する側面
には青色の蛍光体層32Bが形成されている。このよう
にギャップ部材30の表面上にも蛍光体層32を形成す
ることによって、各放電セルにおける放電空間に、蛍光
体層24と蛍光体層32とが臨むことになるので、各放
電セルにおける発光効率を向上させることができる。
【0079】なお、棒状のギャップ部材30は、ガラス
ビーズの場合とは違って、間隙部25に配置する際に、
ギャップ部材30をスラリー状にして分散させる方法を
とることはできないので、ギャップ部材30を間隙部2
5に位置合わせしながら配置するといった方法をとるこ
とが必要と考えられる。 〔実施の形態4〕図13は、本実施の形態にかかるガス
放電パネルの概略部分断面を示すものである。同図を用
いて、以下に本実施の形態のガス放電パネルの構成につ
いて述べる。
【0080】本実施形態のガス放電パネルは、放電ガス
の封入圧力を大気圧(760Torr;1013Pa)
近傍に設定していると共に、ギャップ部材が基本的に用
いられていない点を除けば、上記図1に示したガス放電
パネル1と同様の構成である。上述したように、従来の
一般的なガス放電パネルは、大気圧よりもかなり低い圧
力でガスが放電ガスが封入されているため、画像表示領
域に隔壁あるいはギャップ部材が密に存在しなければ、
フロントパネルとバックパネルとの間隙を適正に保つこ
とができない。
【0081】しかし、本実施の形態では、ガスの封入圧
力を大気圧と略同等に設定しているため、パネル外部の
ガス圧と内部のガス圧とのバランスが保たれている。従
って、画像表示領域に隔壁やギャップ部材が密に介在し
ていなくても、或は全く存在しなくても、フロントパネ
ルとバックパネルとの間隙が適正に維持される。なお、
封入ガス圧の範囲としては、使用する場所の気圧に合わ
せて、外気圧に対して80%〜120%の範囲に調整す
るのが好ましいと考えられる。
【0082】このようなガス放電パネルは、基板上にギ
ャップ部材を配設する工程を省略すると共に、放電ガス
を封入する圧力を大気圧と略同等に設定する以外は、上
記実施例1と同様にして製造することができる。但し、
ギャップ部材を両基板間の外周部に配しておくなどの方
法を用いて、封着工程において両基板間の間隙を保つこ
とは必要である。
【0083】また、このようなガス放電パネルは、プラ
スチックのように熱で焼失する材料からなるビーズを用
いて作製することもできる。例えば、上記実施例1の製
造方法において、ガラスビーズのかわりに熱消失性の材
料からなるビーズを基板上に配設すると共に、放電ガス
を封入する圧力を大気圧と略同等に設定する以外は、同
様にして製造することができる。
【0084】以上のように、本実施の形態によれば、隔
壁の形成が不要であり且つギャップ部材も基本的に不要
であるため、実施の形態1,2のガス放電パネルの製法
よりも、さらに簡便に、ガス放電パネルの製造を行うこ
とが可能である。 〔実施の形態5〕図14は、本実施の形態にかかるガス
放電パネルを示す分解斜視図である。
【0085】このガス放電パネルは、実施の形態1で説
明したガス放電パネル1と同様であるが、ギャップ部材
30が間隙部25に配されているのではなく、各色蛍光
体層24R、24G、24Bの中に、ギャップ部材30
が分散されている。このようなガス放電パネルは、以下
のようにして作製することができる。実施例1の図6
(a)で説明したように、バックガラス板21上にアド
レス電極22が形成され、その上に、バック誘電体層2
3が形成されたものを作製する。
【0086】次に、感光性の各色蛍光体フィルムを用い
て蛍光体層を形成するが、各色蛍光体フィルムに、予め
ギャップ部材で30あるガラスビーズを分散させてお
く。そして、バック誘電体層23の表面上に、緑色蛍光
体フィルムを全面に貼付し、これをライン状に露光して
現像することによってパターニングする。続いて赤色蛍
光体フィルム、青色の蛍光体フィルムについても同様に
貼付けしてパターニングする。
【0087】そして、これらを焼成することによって、
赤、青、緑の蛍光体層24R,24G,24Gを形成す
る。これによって、図14に示すバックパネル20が作
製される。次に、ギャップ部材30が配されたバックパ
ネル20上に、フロントパネル10を重ね合わせ、外周
部を封着材で封着し、放電ガスを封入することによっ
て、ガス放電パネルが完成する。
【0088】本実施形態のガス放電パネルでは、ギャッ
プ部材30が蛍光体層24R,24G,24B上に存在
しており、放電セルの中央部にギャップ部材30が存在
することもある点で、上記実施の形態1〜4の場合と比
べると放電不良が発生しやすいが、両パネル10,20
間の間隙を精度よく保つことはできる。また、蛍光体層
を形成する工程でギャップ部材30も配設されるため、
上記実施の形態1〜3のように別個にギャップ部材を配
設する必要はなく、より容易に製造できるという利点が
ある。
【0089】(本実施形態の変形例)上記のように蛍光
体層24にギャップ部材30を含有させる代りに、誘電
体層13にギャップ部材30(ガラスビーズ)を含有さ
せてもよい。この場合、誘電体ペーストを用いて誘電体
層13を形成する際に、ギャップ部材30をこの誘電体
ペースト中に分散させておけば、同様にして製造するこ
とができ、同様の効果を奏する。
【0090】〔その他〕上記実施の形態1〜5では、面
放電型ガス放電パネルを例にとって説明したが、対向放
電型ガス放電パネルにおいても、維持電極対を互いに交
差するようにフロントパネルとバックパネルとに対向し
て配すれば、上記面放電型ガス放電パネルと同様にし
て、ギャップ部材を用いてカラーで画像表示できるガス
放電パネルを構成することができる。
【0091】なお、対向放電型では、維持電極対が、互
いに交差するようにフロントパネルとバックパネルとに
対向して配されているため、交差している箇所を中心に
維持放電が生じるようになっているが、実施の形態1で
説明したように、維持電極対の交差している箇所におい
て当該電極に突起を形成したり、誘電体層や保護膜の形
状を調整すれば、より確実に、放電セルの中央部で主と
して放電が起こるようにすることができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、間隙をおいて対向
配置された第1基板と第2基板との間に、放電ガスを封
入した放電空間が形成され、第1基板上及び第2基板上
の少なくとも一方に、維持放電するための電極対群が配
され、第1基板上には蛍光体層が配されることによっ
て、電極対群に沿ってマトリックス状に並ぶ複数の放電
セルが形成され、当該複数の放電セルを選択的に点灯す
ることによって画像表示するガス放電パネルにおいて、
第1基板と第2基板との間に、放電セルの中央部を除い
て放電セルどうしの境界部に相当する箇所に、所定の形
状を有するギャップ部材を介在させることによって、フ
ロントパネルとバックパネルとの間に隔壁を形成しなく
ても、ギャップ部材を介在させることによって両基板の
間隙(ギャップ)を精度よく規定することができる。ま
た、ギャップ部材が放電セルの中央部を除いたところに
配されているので、放電セルにおいてギャップ部材によ
って放電が妨げられることがなく、放電不良も発生しに
くい。
【0093】従って、精度よく画像表示できるガス放電
パネルを、従来より容易に低コストで製造することがで
きる。また、このようなガス放電パネルにおいて、放電
セル境界部よりも各放電セルの中央部で、主として(優
先的に)放電が起こるよう、電極対群及びその周囲の構
造を設定すれば、クロストークを防止し、発光色の品質
を良好にすることができる。
【0094】一方、放電ガスの封入圧力を、大気圧近傍
(大気圧に対して80%〜120%の範囲)に設定すれ
ば、配設するギャップ部材をかなり少なくしても、両基
板の間隙が適正に維持できるので、従来より容易にガス
放電パネルを製造することができる。また、画像表示領
域にギャップ部材を全く設けずに、両基板の間隙を適正
に維持することも可能である。
【0095】また、ガス放電パネルを製造する上で、蛍
光体層を形成する際に、当該蛍光体層にギャップ部材を
混ぜておく方法、或いは、誘電体層を形成する際に、当
該誘電体層にギャップ部材を混ぜておく方法によって
も、フロントパネルとバックパネルとの間隙を精度よく
規定することができ、且つ隔壁を形成する必要がないの
で、従来より容易に低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるガス放電パネルの分解斜
視図である。
【図2】上記ガス放電パネルの部分上面図及び部分断面
図である。
【図3】上記ガス放電パネルに、ドライバ−及び駆動回
路を接続した表示装置を示す図である。
【図4】上記ガス放電パネルにおける透明電極の形状の
変形例を示す図である。
【図5】実施の形態2にかかるガス放電パネルの概略部
分断面図である。
【図6】実施例1にかかるガス放電パネルを製造する方
法を説明する図である。
【図7】実施例2にかかるガス放電パネルを製造する方
法を説明する図である。
【図8】実施例3にかかるガス放電パネルを製造する方
法を説明する図である。
【図9】実施例4にかかるガス放電パネルを製造する方
法を説明する図である。
【図10】実施例5にかかるガス放電パネルを製造する
方法を説明する図である。
【図11】実施の形態3にかかるガス放電パネルの分解
斜視図である。
【図12】実施の形態3にかかるガス放電パネルの分解
斜視図である。
【図13】実施の形態4にかかるガス放電パネルの概略
部分断面図である。
【図14】実施の形態5にかかるガス放電パネルを示す
分解斜視図である。
【図15】一般的なAC面放電型ガス放電パネルの一例
を示す図である。
【符号の説明】
10 フロントパネル 11 フロントガラス板 12a,12b 表示電極 13 誘電体層 14 保護膜 15 ブラックマトリクス 16 厚膜 17 間隙部 20 バックパネル 21 バックガラス板 22 アドレス電極 23 バック誘電体層 23a 未焼成バック誘電体層 24 蛍光体層 25 間隙部 26 接着層 30 ギャップ部材 31 接着剤層 40 放電セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/24 H01J 9/24 A 9/26 9/26 A 11/00 11/00 E (72)発明者 山下 勝義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大河 政文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀 哲男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隙をおいて対向配置された第1基板と
    第2基板との間に、放電ガスを封入した放電空間が形成
    され、前記第1基板及び第2基板の少なくとも一方の上
    に、維持放電するための電極対群が配され、 前記電極対群に沿ってマトリックス状に並ぶ複数の放電
    セルが形成され、 第1基板上における前記各放電セルに臨むところには、
    当該放電セルの発光色に相当する蛍光体層が配され、 前記複数の放電セルを選択的に点灯することによって画
    像表示するガス放電パネルであって、 前記第1基板と第2基板との間には、放電セルの中央部
    を除く放電セルどうしの境界部に相当する箇所に、所定
    の形状を有するギャップ部材が介在し、 当該ギャップ部材によって前記第1基板と第2基板との
    間隙が規定されていることを特徴とするガス放電パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記電極対群に電圧を加えて維持放電さ
    せるときに、 前記境界部よりも各放電セルの中央部で主に放電が起こ
    るよう、電極対群及びその周囲の構造が設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載のガス放電パネル。
  3. 【請求項3】 前記電極対群は、 第2基板上にストライプ状に配された複数のライン状電
    極からなり、 対をなすライン状電極間の間隙は、 前記放電セルの中央部に臨む箇所で、放電セルどうしの
    間に臨む箇所よりも狭くなるように電極形状が設定され
    ていることを特徴とする請求項2記載のガス放電パネ
    ル。
  4. 【請求項4】 前記各電極対は、透明電極を有し、 当該透明電極の形状は、 前記境界部に臨む箇所よりも前記放電セルの中央部に臨
    む箇所で、間隙が狭くなるように設定されていることを
    特徴とする請求項2記載のガス放電パネル。
  5. 【請求項5】 前記各電極対は、 前記放電空間に臨む領域が誘電体層で覆われており、 当該誘電体層の厚さは、 前記境界部に臨む箇所よりも放電セルの中央部に臨む箇
    所で、小さく設定されていることを特徴とする請求項2
    記載のガス放電パネル。
  6. 【請求項6】 前記各電極対は、 前記放電空間に臨む領域が誘電体層で覆われており、 当該誘電体層上には、 前記境界部に臨む箇所を除いて、放電セルの中央部に臨
    む箇所に酸化マグネシウム層が形成されていることを特
    徴とする請求項2記載のガス放電パネル。
  7. 【請求項7】 前記第2基板上には、 前記境界部に相当する箇所にブラックマトリクスが形成
    されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記
    載のガス放電パネル。
  8. 【請求項8】 前記蛍光体層は、 前記放電セルの中央部よりも、前記境界部において厚み
    が小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載
    のガス放電パネル。
  9. 【請求項9】 前記第1基板上に誘電体層が配されてお
    り、 前記蛍光体層は、当該誘電体層上に配され、 前記ギャップ部材は、その一部が当該誘電体層中に埋設
    されていることを特徴とする請求項8記載のガス放電パ
    ネル。
  10. 【請求項10】 前記電極対群は、 第2基板上にストライプ状に配された複数のライン状電
    極からなり、 前記蛍光体層は、 前記電極対群と交差する方向にストライプ状に形成され
    ていることを特徴とする請求項8記載のガス放電パネ
    ル。
  11. 【請求項11】 前記第2基板上に誘電体層が配されて
    おり、 前記ギャップ部材は、その一部が当該誘電体層中に埋設
    されていることを特徴とする請求項1記載のガス放電パ
    ネル。
  12. 【請求項12】 前記ギャップ部材の表面には、 蛍光体が塗布されていることを特徴とする請求項1記載
    のガス放電パネル。
  13. 【請求項13】 前記ギャップ部材は、 球状または棒状であることを特徴とする請求項1記載の
    ガス放電パネル。
  14. 【請求項14】 前記ギャップ部材は、 前記第1基板と第2基板の少なくとも一方と接合されて
    いることを特徴とする請求項1記載のガス放電パネル。
  15. 【請求項15】 間隙をおいて対向配置された第1基板
    と第2基板との間に、放電ガスを封入した放電空間が形
    成され、 前記第1基板上及び第2基板上の少なくとも一方に、維
    持放電するための電極対群が配され、 前記電極対群に沿ってマトリックス状に並ぶ複数の放電
    セルが形成され、 前記各放電セルにおける第1基板上には、当該放電セル
    の発光色に相当する蛍光体層が配され、 前記複数の放電セルを選択的に点灯することによって画
    像表示するガス放電パネルであって、 前記放電ガスの封入圧力が、大気圧に対して80%〜1
    20%であることを特徴とするガス放電パネル。
  16. 【請求項16】 前記電極対群に維持放電のための電圧
    を加えるときに、 前記放電セルどうしの境界部より前記各放電セルの中央
    部で主として放電が起こるよう、電極対群及びその周囲
    の構造が設定されていることを特徴とする請求項15記
    載のガス放電パネル。
  17. 【請求項17】 前記第1基板及び第2基板は、 画像表示領域の外側において互いに接合されており、 画像表示領域においては、 二次元的に複数の放電セルにわたって互いに非接触であ
    る領域が存在することを特徴とする請求項15または1
    6記載のガス放電パネル。
  18. 【請求項18】 請求項1〜15のいずれかに記載され
    たガス放電パネルと、 前記電極対群に放電維持のための電圧を印加する駆動部
    とを備え、 前記複数の放電セルを選択的に点灯させることによって
    画像を表示するガス放電パネル表示装置。
  19. 【請求項19】 第1基板と第2基板との間に、各色放
    電セルがマトリックス状に並んで形成されたガス放電パ
    ネルを製造する方法であって、 前記各放電セルにおける第1基板の面上に、当該放電セ
    ルの発光色に相当する蛍光体層を配する蛍光体層形成工
    程と、 第1基板上または第2基板上における放電セルどうしの
    境界部に相当する箇所に、所定の形状を有するギャップ
    部材を配置するギャップ部材配置工程と、 ギャップ部材を配置した基板上に、他方の基板を重ね合
    わせて接合する重ね合わせ工程とを備えることを特徴と
    するガス放電パネルの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記蛍光体層形成工程は、 ギャップ部材配置工程に先立って行われ、 第1基板上における前記境界部に相当する箇所よりも放
    電セルの中央部で層の厚みが大きくなるように、前記蛍
    光体層を形成することを特徴とする請求項19記載のガ
    ス放電パネルの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記蛍光体層形成工程において蛍光体
    層を形成しない部分の幅は、 前記ギャップ部材によって規制される基板の間隙に対し
    て、50%以上100%以下であることを特徴とする請
    求項20記載のガス放電パネルの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記ギャップ部材は、前記境界部にお
    いて、隣接する放電セルの蛍光体層の間に填まり込む形
    状であって、 前記ギャップ部材配置工程は、 前記ギャップ部材を、第1基板上に分散させる分散ステ
    ップと、 前記蛍光体層上に分散されたギャップ部材を除去する除
    去ステップとを備えることを特徴とする請求項20記載
    のガス放電パネルの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記蛍光体層形成工程は、 各色蛍光体を含有するフィルムを、第1基板上の放電セ
    ルに対応する位置に貼付ける蛍光体フィルム貼付ステッ
    プを備えることを特徴とする請求項20記載のガス放電
    パネルの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記蛍光体フィルム貼付ステップで
    は、 感光性材料を含む蛍光体含有フィルムを、第1基板上に
    貼りつけた後、貼りつけられた蛍光体含有フィルムに光
    を照射してパターニングすることによって、各色蛍光体
    含有フィルムを貼り付けることを特徴とする請求項23
    記載のガス放電パネルの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記蛍光体フィルム貼付ステップで
    は、 前記第1基板の面上において、前記境界部に相当する箇
    所を除いた箇所に蛍光体含有フィルムを貼付けることを
    特徴とする請求項23記載のガス放電パネルの製造方
    法。
  26. 【請求項26】 前記前記蛍光体層形成工程に先立っ
    て、 前記第1基板の面上に誘電体ペーストを塗布する誘電体
    塗布工程を備え、 前記ギャップ部材配置工程の後に、 塗布された誘電体ペーストを焼成することを特徴とする
    請求項20記載のガス放電パネルの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記ギャップ部材配置工程は、 前記第1基板上または第2基板上の前記境界部に相当す
    る位置に接着層を形成する接着層形成ステップと、 前記接着層上に前記ギャップ部材を配置するギャップ部
    材配置ステップとを備えることを特徴とする請求項19
    記載のガス放電パネルの製造方法。
  28. 【請求項28】 前記ギャップ部材配置工程は、 前記ギャップ部材配置ステップの後に、 前記第1基板上または第2基板上で前記接着層上以外の
    ところに配されたギャップ部材を除去する除去ステップ
    を備えることを特徴とする請求項27記載のガス放電パ
    ネルの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記除去ステップでは、 ギャップ部材を貼り付けた基板上にガスを吹き付ける、
    或はギャップ部材を貼り付けた基板に振動を加えること
    によって、ギャップ部材を除去することを特徴とする請
    求項22または27記載のガス放電パネルの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記ギャップ部材配置工程は、 ギャップ部材を配置しようとする基板の各放電セルの中
    央部に相当する箇所を覆うと共に前記境界部が開口され
    たマスクを配置するマスク配置ステップと、 当該マスクの上からギャップ部材を分散する分散ステッ
    プと、 当該マスクを基板から引き離す引離ステップとを備える
    ことを特徴とする請求項19記載のガス放電パネルの製
    造方法。
  31. 【請求項31】 前記ギャップ部材配置工程に先立っ
    て、 前記ギャップ部材の表面に接着材を塗布する接着材塗布
    工程を有することを特徴とする請求項30記載のガス放
    電パネルの製造方法。
  32. 【請求項32】 第1基板上に、電極対群を形成する電
    極群形成工程と、 形成した電極群を覆って、ギャップ部材を含む誘電体材
    料を塗布する誘電体材料塗布工程と、 塗布した誘電体を焼成する誘電体焼成工程と、 前記誘電体材料塗布工程の後に、 第1基板上に第2基板を重ね合わせる重ね合わせ工程と
    を備えることを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
  33. 【請求項33】 第1基板上に、ギャップ部材を含有し
    た蛍光体材料を塗布する蛍光体材料塗布工程と、 塗布した蛍光体材料を焼成することによって蛍光体層を
    形成する蛍光体焼成工程と、 蛍光体材料塗布工程の後で、 第1基板上と第2基板とを重ね合わせる重ね合わせ工程
    とを備えることを特徴とするガス放電パネルの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003009329A2 (de) * 2001-07-17 2003-01-30 Institut für Niedertemperatur-Plasmaphysik e.V. an der Ernst-Moritz-Arndt-Universität Greifswald Vorrichtung zur erzeugung von gasentladungen, die nach dem prinzip der dielektrisch behinderten entladung aufgebaut ist, für lich tquellen und sichtanzeigeeinrichtungen
KR100637132B1 (ko) 2003-10-10 2006-10-23 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003009329A2 (de) * 2001-07-17 2003-01-30 Institut für Niedertemperatur-Plasmaphysik e.V. an der Ernst-Moritz-Arndt-Universität Greifswald Vorrichtung zur erzeugung von gasentladungen, die nach dem prinzip der dielektrisch behinderten entladung aufgebaut ist, für lich tquellen und sichtanzeigeeinrichtungen
WO2003009329A3 (de) * 2001-07-17 2004-12-16 Inst Niedertemperatur Plasmaph Vorrichtung zur erzeugung von gasentladungen, die nach dem prinzip der dielektrisch behinderten entladung aufgebaut ist, für lich tquellen und sichtanzeigeeinrichtungen
KR100637132B1 (ko) 2003-10-10 2006-10-23 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널

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