JP2001188902A - 放射線画像読取装置 - Google Patents

放射線画像読取装置

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JP2001188902A
JP2001188902A JP2000000012A JP2000000012A JP2001188902A JP 2001188902 A JP2001188902 A JP 2001188902A JP 2000000012 A JP2000000012 A JP 2000000012A JP 2000000012 A JP2000000012 A JP 2000000012A JP 2001188902 A JP2001188902 A JP 2001188902A
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sampling interval
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filter
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English (en)
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Masayuki Nakazawa
正行 中澤
Hisanori Tsuchino
久憲 土野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線画像を記録した記録媒体から画像を読
み取り、デジタル画像データを作成する際に生ずるエリ
アジング等のノイズを除去した画像を種々の撮影目的に
合わせて作成することができる放射線画像読取装置を提
供する。 【解決手段】 撮影部位、サンプリング間隔、フィルタ
透過特性をそれぞれ最適に対応づけて記憶させておき、
撮影部位の種類やサンプリング間隔を表示画面上で選択
し指定することによって、最適のフィルタを選択して目
的に合った画像データを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線フィルムや蓄積
性蛍光体シート等の記録媒体に記録された放射線画像を
読み取ってデジタル画像情報を得る画像処理の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】 X線フィルムや蓄積性蛍光体である例
えば輝尽性蛍光体シート等の記録媒体を用いて放射線画
像を記録し、記録された画像情報から種々の診断に必要
な画像情報を抽出し、表示或いは記録するシステムが開
発され、利用されている。
【0003】一例としての蓄積性蛍光体シートを用いた
装置は図1に示すように、放射線源1から放射された放
射線2は例えば被写体3としての人体を透過し、画像記
録シートとしての蓄積性蛍光体シート5に放射線画像の
潜像を蓄積する。そして該蛍光体シート5を例えばレー
ザービームで走査照射すると潜像に蓄積されたエネルギ
ーが発光し、該発光から画像情報を読み取りデジタル化
して処理し、ディスプレイに表示する装置が利用されて
いる。
【0004】このような放射線画像読取装置において、
読み取られたアナログ放射線画像情報からデジタル画像
情報に変換する場合、サンプリング周波数によってエリ
アジングが発生するために、該サンプリング周波数に応
じたローパスフィルタを通すことによって、このエリア
ジングを防止することが特開平2−193270号公報
において提案されている。
【0005】また、前記放射線露光の際に図1のように
被写体で散乱された放射線を透過しないグリッド4を被
写体3と蓄積性蛍光体シート5の間に配置して撮影を行
うことによって、画像のコントラストを向上し、かかる
グリッド4を用いる場合に生ずるノイズやエリアジング
を防止することが特開平3−114039号公報に記載
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に放射線画像を診
断や治療に利用する場合には、読み取られたアナログ画
像情報からデジタル変換された一次画像情報が作成さ
れ、該一次画像情報から目的に応じた二次画像情報が作
成される。そして、該二次画像情報は前記一次画像情報
から、より低いサンプリング周波数でサンプリングする
ことにより作成され、胸部、腹部、骨部等のように撮影
部位、正面、背面、側面等のような撮影体位或いは撮影
方法に対応してそれぞれに特有のサンプリング周波数が
選択される。
【0007】従って、前記のようなエリアジングを防止
するためのフィルタリング処理におけるフィルタのカッ
トオフ周波数も前記の各場合に特有に選択する必要が生
ずるが、前記の公開公報の技術では、これに対応できな
い。従って従来技術によっては、種々の診断目的や種々
の撮影対象に対して良好にノイズが除去された画像情報
を得ることができない。そして、前述のようなエリアジ
ング等のノイズを防止する技術を汎用の診断システムに
適用する場合には、撮影条件と、サンプリング周波数
と、フィルタリングとが複雑に絡み合って、システムの
操作や制御が複雑になるという問題がある。
【0008】本発明は従来技術におけるこのような問題
を解決し、様々な診断や治療目的に応じた最適の画像情
報を作成することが可能であり、操作や制御が簡単な放
射線画像読取装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
示す発明によって達成される。
【0010】(1)放射線画像が記録された記録媒体を
光走査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして
画像信号を生成する読取手段、前記画像信号に対して、
前記第1のサンプリング間隔よりも大きい第2のサンプ
リング間隔に対応するナイキスト周波数以上の空間周波
数成分を減衰又は除去するフィルタリング処理を施すフ
ィルタリング手段であって、種々の特性の前記フィルタ
リング処理を施すことができるフィルタリング手段、前
記フィルタリング手段によりフィルタリング処理された
前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サンプ
リングを行うサンプリング手段、撮影部位、撮影体位及
び撮影方法の少なくとも一つに関して指定する指定手段
及び、前記指定手段による指定に対応して前記特性を選
択し、選択された特性で前記フィルタリング手段に前記
フィルタリング処理を行わせる制御手段を有することを
特徴とする放射線画像読取装置。
【0011】(2)複数の異なる特性のフィルタを記憶
している記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、
撮影部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つの指
定に対応して前記記憶手段からフィルタが読み出され、
前記フィルタリング処理に使用されることを特徴とする
前記(1)項に記載の放射線画像読取装置。
【0012】(3)放射線画像が記録された記録媒体を
光走査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして
画像信号を生成する読取手段、前記画像信号に対して、
前記第1のサンプリング間隔よりも大きい第2のサンプ
リング間隔に対応するナイキスト周波数以上の空間周波
数成分を減衰又は除去するフィルタリング処理を施すフ
ィルタリング手段であって、種々の特性の前記フィルタ
リング処理を施すことができるフィルタリング手段、前
記フィルタリング手段によりフィルタリング処理された
前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サンプ
リングを行うサンプリング手段であって、種々のサンプ
リング間隔でサンプリングを行うことができるサンプリ
ング手段、前記第2のサンプリング間隔を指定する指定
手段及び、前記指定手段による指定に対応して前記特性
を選択し、選択された特性で前記フィルタリング手段に
前記フィルタリング処理を行わせる制御手段を有するこ
とを特徴とする放射線画像読取装置。
【0013】(4)複数の異なる特性のフィルタを記憶
している記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、
前記第2のサンプリング間隔の指定に対応して前記記憶
手段からフィルタが読み出され、前記フィルタリング処
理に使用されることを特徴とする前記(3)項に記載の
放射線画像読取装置。
【0014】(5)放射線画像が記録された記録媒体を
光走査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして
画像信号を生成する読取手段、前記画像信号に対して、
前記第1のサンプリング間隔よりも大きい第2のサンプ
リング間隔に対応するナイキスト周波数以上の空間周波
数成分を減衰又は除去するフィルタリング処理を施すフ
ィルタリング手段であって、種々の特性の前記フィルタ
リング処理を施すことができるフィルタリング手段、前
記フィルタリング手段によりフィルタリング処理された
前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サンプ
リングを行うサンプリング手段であって、種々のサンプ
リング間隔でサンプリングを行うことができるサンプリ
ング手段、撮影部位、撮影体位及び撮影方法の少なくと
も一つに関しての指定と、前記第2のサンプリング間隔
の指定とを行う指定手段及び、前記指定手段による指定
に対応して前記特性を選択し、選択された特性で前記フ
ィルタリング手段に前記フィルタリング処理を行わせる
制御手段を有することを特徴とする放射線画像読取装
置。
【0015】(6)複数の異なる特性のフィルタを記憶
している記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、
撮影部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つ及び
前記第2のサンプリング間隔の指定に対応して前記記憶
手段からフィルタが読み出され、前記フィルタリング処
理に使用されることを特徴とする前記(5)に記載の放
射線画像読取装置。
【0016】(7)前記フィルタリング処理におけるカ
ットオフ周波数の、前記第2のサンプリング間隔に対応
するナイキスト周波数に対する割合が前記複数の第2の
サンプリング間隔の各々間で異なることを特徴とする前
記(3)〜(6)のいずれか1項に記載の放射線画像読
取装置。
【0017】(8)前記フィルタリング処理におけるカ
ットオフ周波数の、前記第2のサンプリング間隔に対応
するナイキスト周波数に対する割合が前記複数の第2の
サンプリング間隔の増加に対して単調増加することを特
徴とする前記(3)〜(7)のいずれか1項に記載の放
射線画像読取装置。
【0018】(9)前記第1のサンプリング間隔は、前
記第2のサンプリング間隔の1/3〜1/16であるこ
とを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれか1項に記
載の放射線画像読取装置。
【0019】(10)前記フィルタリング手段は、前記
第2のサンプリング間隔の2〜64倍に相当する範囲内
の前記読取手段からの前記画像信号を用いて、注目画素
の画素値を求めるフィルタリング処理を行うことを特徴
とする前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の放射
線画像読取装置。
【0020】(11)前記読取手段が、前記第2のサン
プリング間隔に対応するナイキスト周波数に対する伝達
率が周波数0における伝達率の70%以上で、且つ、前
記第1のサンプリング間隔に対応するナイキスト周波数
の伝達率が周波数0における伝達率の5%以下である応
答性を有することを特徴とする前記(1)〜(10)の
いずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
【0021】(12)前記フィルタリング処理と前記再
サンプリングとが同時に行われることを特徴とする前記
(1)〜(11)のいずれか1項に記載の放射線画像読
取装置。
【0022】(13)前記記録媒体として蓄積性蛍光体
が用いられることを特徴とする前記(1)〜(12)の
いずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
【0023】
【発明の実施の形態】図2は放射線画像読取装置の構成
を示す図であり、図3は実際の放射線画像読取装置で構
成されるシステムの概略を示す図である。
【0024】先ず図2および図3を用いて本発明の実施
の形態に係る放射線画像読取装置について説明する。
【0025】既に説明したように放射線源から放射され
た放射線2は被写体3を透過し、記録媒体としての蓄積
性蛍光体シート5に放射線画像の潜像を蓄積する。この
潜像を蓄積した蓄積性蛍光体シート5は図2の矢印Y方
向に移動しつつ副走査を行い、一方、レーザー光源11
からのレーザービーム12は回転するポリゴン13によ
って反射し偏向され、更にfθレンズ14などの補正光
学系を経てミラーで光路を変更し、該蓄積性蛍光体シー
ト面を矢印X方向に主走査する。こうしてレーザービー
ム12によって走査照射されると潜像として蓄積性蛍光
体シート5に蓄積されたエネルギーは放射線画像に応じ
て輝尽発光する。該輝尽発光光をアクリルなどを用いた
光ガイド板16によって光電子倍増管15に誘導され、
画像アナログ信号となる。この光ガイド板16は主走査
に沿って入射端部はライン状に形成され、出力する他端
部は円環状に形成されて光電子倍増管15に結合してい
るため、レーザービームの走査に対応して光電子倍増管
15からは画像アナログ信号が出力される。
【0026】光電子倍増管15の出力は対数変換回路1
7によって対数変換されると共に、電流信号を電圧信号
に変換され、アナログローパスフィルタ18を経て、ア
ナログ信号から第1のサンプリング間隔でサンプリング
を行うA/D変換器19によってデジタル情報(信号)
に変換される。
【0027】レーザー光源11、ポリゴン13、fθレ
ンズ14、光電子増倍管15、対数変換回路17、アナ
ログローパスフィルタ18及びA/D変換器19は読取
手段を構成する。
【0028】20は後に説明するフィルタリング手段と
してのデジタルローパスフィルタで後に説明するように
高周波数成分を減衰又は除去する。21は第1のサンプ
リング間隔よりも大きな第2のサンプリング間隔でサン
プリングするサンプリング手段である。制御手段22は
後に説明するように、外部からの指定手段の操作に基づ
いて異なる特性を有する複数種類のフィルタを蓄積して
いる記憶手段23からフィルタを選択し、選択したフィ
ルタによりデジタルローパスフィルタ20でフィルタリ
ングを行うように制御する。
【0029】以上が基本構成であるが、実際の装置では
図3のように蓄積性蛍光体シート5と共にレーザー走査
系も一体となった読取ユニット10全体が上方に移動し
て副走査をする構成になっている。又、蓄積性蛍光体シ
ート5は繰り返し使用するため残留エネルギーを除去す
るハロゲンランプが用意されている。
【0030】通常アナログ画像信号をA/D変換する場
合には、取り扱うべき画像周波数に応じて該アナログ画
像信号をサンプリングするサンプリング周波数fiを決
める必要がある。それには標本化定理によってサンプリ
ング周波数fiの1/2(即ちナイキスト周波数)の周
波数まで取り扱いが可能であることが良く知られてい
る。そこで、このサンプリング周波数fiでサンプリン
グした場合、前記アナログ画像信号に含まれている1/
2fi以上の高周波成分に対してはエリアジング、即ち
折り返しノイズが発生する。そこでこのエリアジングを
解消(除去)するため、該高周波成分をカットするアナ
ログローパスフィルタ18を通してからA/D変換をす
る。
【0031】既に述べたように、実際の撮影にあたって
は、胸部・腹部・手指骨など部位、正面・側面・斜位な
ど体位、単純撮影・造影撮影・断層撮影・拡大撮影など
の撮影方法によって、有効で適切なサンプリング周波数
でサンプリングすることが必要である。そこで本発明の
実施の形態では放射線画像の取扱上、必要最大のサンプ
リング周波数f1で前記アナログ画像信号をサンプリン
グする。これを第1サンプリングと呼ぶことにし、前述
のフィルタを経てA/D変換し、デジタル画像情報を得
て、逐次ライン状のメモリに記憶する。この画像情報は
高精細なデジタル画像情報であるため、このデジタル画
像情報を基本情報とし、次に上記被写体などの状況に応
じて適切なサンプリング周波数で第1サンプリングで得
られた該デジタル画像情報を該メモリから読み出し、再
度サンプリングする。これを第2サンプリングと呼ぶこ
とにする。この第2サンプリングによって、各状況に適
したサンプリングを実行するのが基本である。即ち、第
1サンプリングはレーザーの走査照射によって得られた
アナログ画素信号をサンプリングしてデジタル画像情報
とし、一方、第2サンプリングは第1サンプリングで得
られたデジタル画像情報を再サンプリングすることであ
る。
【0032】読取手段のアナログ信号の応答性は、第2
のサンプリング間隔に対応するナイキスト周波数におけ
る伝達率が周波数0における伝達率の70%以上で、第
1のサンプリング間隔に対応するナイキスト周波数の伝
達率が周波数0における伝達率の5%以下であることが
好ましい。このアナログ応答性は、例えば図2のアナロ
グローパスフィルタ18に持たせる事が出来る。
【0033】アナログ信号の応答性が、第2のサンプリ
ング間隔に対応するナイキスト周波数における伝達率が
周波数0における伝達率の70%未満であると、画像の
鮮鋭性の劣化が起こり、診断に支障をきたす場合があ
る。また、アナログ信号の応答性が、第1のサンプリン
グ間隔に対応するナイキスト周波数の伝達率が周波数0
における伝達率の5%を超えると、第1のサンプリング
の際にエリアジングが十分除去しきれないという問題を
生ずる。
【0034】第1のサンプリングにおける第1のサンプ
リング間隔は、第2のサンプリングにおける第2のサン
プリング間隔の1/3〜1/16であることが望まし
い。
【0035】第1のサンプリング間隔と第2のサンプリ
ング間隔の大きさが近いと、それぞれに対応するナイキ
スト周波数も近くなるので、上述のようなアナログ応答
性を持たせるためには、透過特性が急峻に変化するアナ
ログ回路を用いなければならず、回路が複雑で部品点数
が増えたり調整が難しいなどの不具合がある。そこで、
第1のサンプリング間隔は第2のサンプリング間隔に対
して十分小さく、1/3以下であることが好ましい。こ
の観点では、第1のサンプリング間隔は第2のサンプリ
ング間隔に対して1/16倍程度であれば良く、それよ
り小さくしても第1のサンプリング間隔を小さくする
(第1のサンプリング周波数を高くする)ために回路が
複雑になるだけで、効果の増大は少ない。
【0036】このように、本質的に第2のサンプリング
の周波数f2はオーバサンプリングされた第1のサンプ
リングの周波数f1より低周波であり、該デジタル画像
情報には第2のサンプリング周波数f2の1/2、即ち
ナイキスト周波数f2n=f2×1/2より高周波の成
分を含んでいるため、第2のサンプリングに対しても前
記同様、フィルタによってエリアジングを除去しておか
なければならない。
【0037】このようなフィルタリング処理に対して、
例えば、前記フィルタは半導体ICによるデジタルフィ
ルタを使用する。ICによるフィルタは設定入力を決め
ると種々の周波数に適応することができ、一般に市販さ
れている。
【0038】次に、サンプリング周波数とフィルタリン
グ処理の関係について具体例を説明する。
【0039】例えば第1サンプリング周波数f1に4.
684MHzを使用すると、サンプリング間隔をP1と
して、対応するナイキスト周波数f1nとの関係は次の
ようになる。
【0040】f1:4.684MHz=40c/mm、
逆数から、P1:25μmピッチ f1n:2.324MHz=20c/mm、50μmピ
ッチ サンプリング間隔とサンプリング周波数は逆数の関係に
あり、ナイキスト周波数はサンプリング周波数の1/2
である。従って、あるサンプリング間隔に対応するナイ
キスト周波数とは、該サンプリング間隔の逆数の1/2
である。以下、サンプリングに関しては、サンプリング
周波数とサンプリング間隔を適宜使い分けて記述する。
また、サンプリングされた各画素は、例えば12ビット
の濃度値に対応する画素値を有している。
【0041】一方、全ての医療画像による診断には何種
かの第2サンプリング周波数を用意すれば満たされると
考えられるが、次の2種類のサンプリング周波数f2a
とf2bを例として説明する。各サンプリング間隔をP
2a、P2bとし、サンプリング周波数及びサンプリン
グ間隔を前記同様に表すと f2a:5.71c/mm、P2a:175μm f2b:11.4c/mm、P2b:87.5μm であり、第2サンプリング間隔P2aは前記第1サンプ
リング間隔25μmに対し1/7に間引いた間隔に相当
し、又、P2bは1/3.5に間引いた間隔に相当す
る。
【0042】そこで、前記デジタル画像情報を第2サン
プリングする際に、f2aの例では第1サンプリングに
よる画像情報から単に7画素間隔毎にサンプリングした
画素を使用するのではなく、減弱特性を自由に設定で
き、演算が容易な図4の(b)に示す重み係数による加
重平均処理によって第2サンプリングを行う。図4は重
み係数の各画素位置との対応を示した図である。加重平
均の係数としては例えばSINC関数を用いてもよい
し、所望の周波数特性を逆フーリエ変換して求めてもよ
いが、いずれにしても、例えばハミング窓などの窓関数
を乗じて収束させ、減弱の程度にうなりが生じないよう
にするのが好ましい。
【0043】図5は縦軸に伝達関数、横軸に空間周波数
を取ってある。例えば図5に示すように、伝達関数が空
間周波数Uc以下では1、それより大では0であるよう
なフィルタFpによって処理をするために加重平均の重
み係数をSINC関数に基づいて決定する。又、図4の
(b)は横軸に1ライン上の画素位置xをとり、縦軸に
各画素位置での重み係数(関数)K(x)の値をとっ
て、重み係数K(x)の曲線を示してあるが、該重み係
数K(x)はαを規格化定数として下記のように表せ
る。又、該重み係数Kはxに依存するためK(x)と表
す。
【0044】
【数1】
【0045】以下この加重平均の係数曲線を例に第2サ
ンプリングの説明をする。
【0046】図4の(a)、(b)、(c)の各横軸は
1ライン上の各画素位置G(各xの値)を各図に対応し
て表してある。図4の(a)で横軸にはアナログ画像信
号を第1サンプリングして得られたデジタル画素情報の
1ライン上の各画素位置Gを、G1、G2、G3・・・
G29・・(例えば29タップ)で表し、縦軸は各画素
の濃度に対応する12ビット(4096段階)の画素値
g1、g2、g3・・・g29・・を示してある。図4
の(b)は前記した重み係数K(x)の曲線を示し、各
画素に対応する係数値、k1、k2、k3・・・k29
・・を示している。又、後に説明するが、図4の(c)
は前記各画素Gi、画素値gi、係数値kiから決定す
る第2サンプリングした各画素H1、H2、H3、H
4、H5・・・および12ビットの画素値h1、h2、
h3・・・を示してある。
【0047】第2サンプリングによる画素および画素値
の決定するについて、図4の(c)の画素H3の画素値
を決定する場合を例に説明する。
【0048】画素H3に注目する。この画素H3は図4
の(a)でG15と同じ位置の画素である。図4の
(a)の各画素の画素値g1、g2、g3・・・と、こ
れに対応する図4の(b)の各係数値k1、k2、k3
・・・(これを係数列と呼ぶ)との各々の積をとり、各
積を積算した値を第2サンプリングの画素H3の画素値
h3とした場合、
【0049】
【数2】
【0050】によって、決定される。同様に画素H1、
H2・・・H28・・についても図4の(b)の係数曲
線を横にずらし、同様の演算によって各画素H1、H
2、H4、H5・・・の画素値h1、h2、h4、h5
・・・を決定し、こうして第2サンプリング周波数f2
による画像情報が得られる。
【0051】この第2サンプリング点を得る場合、第1
サンプリングの全点について上記フィルタリング処理計
算で画素値を算出した後に、その中から第2サンプリン
グ点を抽出しても良いが、前記のように抽出すべき第2
のサンプリング点についてのみ処理計算する、即ちフィ
ルタリング処理と第2のサンプリングを同時に行う方が
効率的なので好ましい。
【0052】図4は第1のサンプリングによって得られ
たデータのうち、第2のサンプリング間隔の4倍分の範
囲のデータを用いて注目画素の画素値を求めるフィルタ
リング処理を行う例であるが、フィルタリング処理に用
いるデータの範囲はこれに限られるものではない。ただ
し、データの範囲が狭いとフィルタ特性にうねりを生じ
やすいので、第2のサンプリング間隔の2倍分以上の範
囲のデータを用いることが好ましい。また、第2のサン
プリング間隔の64倍分の範囲のデータを用いれば十分
に滑らかなフィルタ特性が得られ、これ以上範囲を広げ
ても効果の増大は少なく、演算回数が増えて時間がかか
るという問題も生ずる。
【0053】第2サンプリングのナイキスト周波数に対
応したデジタルローパスフィルタ20によって高周波数
帯域がカットされるが、前記したように該フィルタの透
過特性は被写体の種類や撮影状況によって異なり、例え
ば表1に示すよう最適な組合せが予め設定されている。
表1は第2のサンプリング間隔が175μmと87.5
μmの場合に腹部単純、胸部正面、手指骨の撮影部位に
付いて適切なフィルタ特性の組合せの一例を示してい
る。ここで、特に撮影方法を指定しない場合は単純撮影
を意味することとする。又、体位を指定しない場合は体
位に依らずに一定のフィルタ特性で問題ない場合を示
す。胸部正面のように部位と体位の組合せを部位と称す
ることもある。
【0054】
【表1】
【0055】図6はこれらデジタルローパスフィルタ2
0として使用されるフィルタの特性曲線を示した図であ
って、横軸には空間周波数を縦軸には伝達関数をとって
ある。又、サンプリング間隔175μmのナイキスト周
波数2.86をf2an、87.5μmのナイキスト周
波数5.71をf2bnと示す。図でフィルタ特性曲線
Faは腹部単純撮影用のフィルタでナイキスト周波数f
2anより低周波側で減衰し始め、ナイキスト周波数以
上の周波数は実質的に透過しない特性であり、カットオ
フ周波数は2.3c/mmである。特性曲線Fbのフィ
ルタは胸部正面撮影用のフィルタで4.0c/mmより
低周波側で減衰し始め、4.0c/mm以上は実質的に
透過しない特性を有し、カットオフ周波数3.2c/m
mである。特性曲線Fcのフィルタは手指骨撮影用のフ
ィルタで4.5c/mmよりも低周波側で減衰し始め、
4.5c/mm以上は実質的に透過しない特性を有して
いて、カットオフ周波数は3.6c/mmである。な
お、カットオフ周波数は、周波数0における伝達率に対
して−3dB(約71%)の伝達率になる最小の周波数
である。
【0056】腹部単純撮影や胸部正面撮影では、被写体
が厚いために散乱線が多いので、散乱線を低減させるた
めに図1のようにグリッドを用いるのが一般的である。
よく使われるグリッドは40本/cm又は60本/cm
であり、これらを用いて撮影した画像には、それぞれ
4.0c/mmと6.0c/mmに大きな周波数成分を
有するグリッド像が重畳する。そしてサンプリング間隔
が175μmの場合、ナイキスト周波数は2.860c
/mmであるから、これより高周波の4.0c/mm又
は6.0c/mmのグリッド像の周波数成分はナイキス
ト周波数で折り返され、折返ノイズが必要な周波数帯に
現れ、診断に支障をきたす。そこで4.0c/mm以上
の周波数成分を透過しないフィルタで処理すれば、前記
どちらのグリッドを使用しても不都合を防ぐことができ
る。
【0057】又、グリッド像の有無に拘わらず、低周波
から高周波にわたって量子ノイズが存在し、ナイキスト
周波数以上の量子ノイズもナイキスト周波数で折り返し
て、ナイキスト周波数以下の診断に重要な周波数領域に
混入する。この混入を防止するためには、ナイキスト周
波数(2.86c/mm)以上の周波数成分を透過しな
いフィルタで処理すれば良い。
【0058】腹部単純撮影では胃や腸の状態を診断する
のが主な目的であり、胃や腸の画像情報(信号)は高周
波数の成分をあまり含んでいないので、ナイキスト周波
数以上の周波数成分は大部分は量子ノイズである。従っ
て、実際に腹部単純撮影のフィルタでは理論通りにナイ
キスト周波数以上は透過しないデジタルローパスフィル
タを使うことによって粒状が目立たない良好な画像が得
られる。
【0059】一方、胸部正面撮影は肺野部を診断するの
が主な目的である。肺野部の細かい血管や気管支のよう
に胃や腸よりも細かい構造を有しているために、その画
像情報はナイキスト周波数(2.86c/mm)付近の
周波数成分も含んでいる。しかし、フィルタ特性をステ
ップファンクションのように急激に減衰させることは実
用上困難で、図6のフィルタFaのように該ナイキスト
周波数以上を透過しない特性を持たせるには、実際には
該ナイキスト周波数より低い周波数から減衰させなけれ
ばならず、該ナイキスト周波数以下の周波数成分も少な
からず低減されてしまう。そのため、胸部正面画像にフ
ィルタFaを適用すると量子ノイズを低減するばかりで
なく、画像情報(信号)も減弱させてしまう。この場
合、該ナイキスト周波数以上を多少透過させて量子ノイ
ズの低減効果はやや低下したとても、該ナイキスト周波
数の画像信号を殆ど減弱させない特性のフィルタFbを
用いた方が診断には優れていることが明らかとなった。
勿論、この場合でもグリッド像の周波数成分を減弱させ
るために、4.0c/mm以上の周波数成分は実質的に
透過しない特性を持たせることが好ましい。
【0060】手指骨撮影に於いては骨が主な観察対象で
あり、骨梁などの更に細かい構造を有しているので画像
信号が高周波数の成分をより多く含んでいる。又、一般
に手指骨は被写体厚が薄くて散乱が少ないため、グリッ
ドを使用しないで撮影することが多く、本来量子ノイズ
の少ない部位である。従って、フィルタFcのように、
4.0c/mm以上の周波数成分を多少透過させても、
ナイキスト周波数2.86c/mm付近の透過をより多
くして画像信号成分の減弱を押さえても折り返しによる
量子ノイズによる粒状の悪化は少なく、結果として診断
性能が優れる。
【0061】以上のように、撮影部位毎、診断目的毎に
必要な画像信号の周波数帯や含まれる量子ノイズの程度
が異なり、グリッドの有無によっても、それぞれ最適な
フィルタの透過特性は異なる。従って、本発明の実施の
形態では撮影部位などの撮影状況や診断目的に応じてフ
ィルタの透過特性を切り替えることによって、診断性能
の向上を図るものである。
【0062】表1はサンプリング間隔87.5μmの場
合には腹部正面、胸部正面、手指骨の何れの部位でも図
に示す透過特性のフィルタFdで処理することを示し、
該フィルタFdは5.71c/mmよりも低周波側でも
減衰し始め、5.71c/mm以上は実質的に透過しな
い特性を有している。カットオフ周波数は4.6c/m
mである。このように、同じ撮影部位でもサンプリング
間隔によってフィルタ特性を変えることは有効である。
又、この例のようにサンプリング間隔によって、部位毎
に異なる特性のフィルタを使用したり、部位によらずに
同一の透過特性のフィルタを使用したりすることができ
る。
【0063】表1に示すように、腹部単純撮影では第2
のサンプリング間隔に対応するナイキスト周波数に対す
るフィルタのカットオフ周波数の割合が、どちらのサン
プリング間隔、即ち175μmでも87.5μmでも8
0%であるが、胸部正面と手指骨のように、第2のサン
プリング間隔に対応するナイキスト周波数に対するフィ
ルタのカットオフ周波数の割合が、第2のサンプリング
間隔が175μmと87.5μmとで異なっていること
が好ましい。これは、サンプリング間隔が変わればナイ
キスト周波数も変わるが、画像信号に含まれる周波数成
分はサンプリング間隔に依らずにほぼ一定であるので、
サンプリング間隔が変わると画像信号に含まれる周波数
成分とナイキスト周波数との大小関係が変化するので、
好ましいフィルタのカットオフ周波数のナイキスト周波
数に対する割合もサンプリング間隔によって異なるから
である。この場合、3つ以上の第2のサンプリング間隔
に対して、全て異なっていることが好ましいが、少なく
とも2つの第2のサンプリング間隔に対して異なってい
れば良い。
【0064】さらに、表1に示した胸部正面撮影や手指
骨撮影のように、第2のサンプリング間隔が大きい17
5μmの場合の方が87.5μmの場合よりも大きくな
っていることがより好ましい。第2のサンプリング間隔
が小さい場合はナイキスト周波数が高いため、画像信号
に含まれるナイキスト周波数付近の成分が少ないので、
ナイキスト周波数に対するフィルタのカットオフ周波数
の割合を小さくすることによって、画像信号の劣化なし
にナイキスト周波数以上の折り返し雑音の低減効果を高
めることができる。一方、第2のサンプリング間隔が大
きい場合はナイキスト周波数が低いため、画像信号に含
まれるナイキスト周波数付近の成分が多いので、ナイキ
スト周波数に対するフィルタのカットオフ周波数の割合
を大きくして、ナイキスト周波数以上の折り返し雑音の
低減効果を多少犠牲にしても、画像信号のナイキスト周
波数付近の成分の減弱を抑えることが好ましい。以上の
理由から、フィルタリング処理におけるカットオフ周波
数の、第2のサンプリング間隔に対応するナイキスト周
波数に対する割合が、サンプリング間隔が大きいほど大
きい、即ち単調増加することが好ましい。ここで単調増
加とは、サンプリング間隔の増加に伴って必ず大きくな
っている必要はなく、大小関係の逆転が無ければ等しい
場合を含んでいても良い。
【0065】
【表2】
【0066】表2は腹部正面、胸部正面、手指骨、乳房
の撮影部位によって、第2サンプリング間隔(ピッチ)
と共にフィルタを切り替えることを示している。腹部正
面、胸部正面、手指骨では必ず、175μmピッチで第
2サンプリングを行い、更に図6に示す各部位に適した
フィルタFa〜Fcを用い、乳房は必ず87.5μmピ
ッチで第2サンプリングを行い、それに適した特性のフ
ィルタFeを用いるのが良く、撮影部位毎に含まれる周
波数成分が異なるので、最適な第2サンプリング間隔も
異なる。従って、予め撮影部位と最適な第2サンプリン
グ間隔を対応づけておき、その撮影部位と第2サンプリ
ング間隔に適したフィルタを用いれば良い。乳房撮影に
於いては、5c/mm付近の高周波の情報が必要とされ
るのが一般的である。又、通常はグリッドを用いない場
合が多く、従って、乳房撮影では図6のフィルタFeの
ように本来は透過させない方が良いとされている87.
5μmのサンプリングピッチに対応するナイキスト周波
数5.71c/mmよりも高い周波数成分を多少透過さ
せても、5c/mm付近の周波数成分が充分透過するフ
ィルタ特性を用いることが好ましい。
【0067】以上、2通りの第2サンプリング間隔を切
り替える例を示したが、これに限られるものではなく、
例えば、第2サンプリング間隔は1通りで、撮影部位だ
けに応じてフィルタを切り替えるようにしても良い。
又、3通り以上の第2サンプリング間隔が切り替えられ
るように構成し、撮影部位毎によりきめ細かく第2サン
プリングとフィルタの透過特性を切り替えるようにする
のが一層好ましい。以上フィルタの特性曲線を用いて最
適な処理について述べたが、実際にはこれらフィルタ特
性に対応したフィルタ系数列を用いてフィルタ処理を実
行する。
【0068】次に撮影部位及び、又は第2サンプリング
間隔を選択する操作方法に付いて説明する。図7の
(a)〜(d2)にその例を示す。
【0069】図7の(a)では、表示選択手段としての
ディスプレイ画面上にサンプリング間隔の選択肢が表示
され、指定手段としてのタッチパネル又は、マウスの操
作によって、所望のサンプリング間隔、例えば17.5
μmを選択すると、選択されたサンプリング間隔の表示
色などが変化(図では太線の枠で示す)して選択された
ことを示し、さらに確認キーを操作することでサンプリ
ング間隔が確定する。各サンプリング間隔とそれに応じ
たフィルタ識別符号は例えば表3に示すように予め対応
づけて記憶され、又、該フィルタ識別符号に対応づけた
フィルタ系数列が記憶されている。実際のフィルタ処理
はこのフィルタ系数を用いて処理される。
【0070】
【表3】
【0071】図7の(b)では、ディスプレイ画面上に
撮影部位の選択肢と各撮影部位に対応づけられたサンプ
リング間隔が同時に表示され、前記同様、選択操作によ
って所望の撮影部位、例えば手指骨を選択すると、表示
色が変化し、更に確認の操作によって撮影部位が確定さ
れる。この例では表2に示したように、撮影部位と第2
サンプリング間隔が1対1に対応づけられている。そし
て予め表2のように、フィルタ識別符号Fa、Fb、F
c、Feそれぞれに対応づけてフィルタ系数列が記憶さ
れていて、選択に応じたフィルタ系数列によってフィル
タ処理が実行される。
【0072】図7の(c)では、ディスプレイ上に撮影
部位とサンプリング間隔の選択肢が表示され、それぞれ
独立に選択することが出来る。前記同様、選択操作によ
って、所望の撮影部位とサンプリング間隔、例えば乳房
と87.5μmを選択すると表示色が変化し、更に確認
操作によって撮影部位とサンプリング間隔が確定する。
そして予め表1のように撮影部位とサンプリング間隔の
組合せに対応づけてフィルタ識別符号Fa、Fb、F
c、Fdそれぞれに対応づけてフィルタ系数列が記憶さ
れていて、選択に応じたフィルタ系数列によってフィル
タ処理が実行される。図7の(d1)では、ディスプレ
イ画面上に撮影部位の選択肢が表示されると共にそれぞ
れの撮影部位のデフォルトのサンプリング間隔も同時に
表示され、又、後述するサンプリング間隔変更の画面も
表示される。前記同様の選択操作によって所望の部位、
例えば腹部単純を選択すると表示色などが変化し。確認
操作によって撮影部位が確定する。予め表1のように記
憶されているフィルタ識別符号に応じてフィルタ系数列
が選ばれ、フィルタ処理が実行される。この例ではユー
ザが必要に応じデフォルト以外のサンプリング間隔に変
更することが可能である。例えば、サンプリング間隔変
更の表示画面を操作すると、図7(d2)に示すような
画面が表示され、所望のサンプリング間隔、例えば12
5μmを選択して確認操作をすると、元の図7の(d
1)表示画面に戻るよう構成することによって達成され
る。このような構成によって、通常は撮影部位を選択す
るのみで自動的にデフォルトのサンプリング間隔が選択
されるため、操作を少なく簡単にすることができ、特殊
な場合には必要に応じてサンプリング間隔を変更でき、
それに対応したフィルタを選ぶことができて有用であ
る。
【0073】上記の説明では、撮影部位、体位、撮影方
法の組合せの内、腹部単純、胸部正面、手指骨、乳房の
4通りについて説明したが、実際には、頭部・脊椎・大
腿骨などの多数の部位の違い、腹部単純と腹部造影とい
った撮影方法の違い、胸部正面と胸部側面といった体位
の違いなど、様々な組合せに応じて最適なフィルタ処理
を施すことができる。
【0074】以上述べたように、表1、表2、表3それ
ぞれに対応づけた撮影部位の種類、サンプリング間隔、
フィルタ識別符号と対応づけたフィルタ系数列を記憶し
ておくことによって、幅広い各種部位に対し、常に診断
に最適なフィルタ処理を施すことが容易に実行できる放
射線画像読取装置を提供する。
【0075】
【発明の効果】請求項1の発明により、撮影部位、撮影
体位或いは撮影方法等の違いに応じて、最適のフィルタ
リングが行われるので、広範囲の診断に対して各診断目
的に最適の放射線画像を作成することが可能になり、診
断や治療に極めて有用な放射線画像読取装置が実現され
る。
【0076】請求項2の発明により、フィルタの利用や
蓄積が簡単な操作で行うことが可能となり、操作や制御
が簡単な放射線画像読取装置が実現される。
【0077】請求項3の発明により、サンプリングに対
して最適のフィルタリングが行われるので、各種の使用
目的に対して最適の放射線画像を作成することが可能に
なる。
【0078】請求項4の発明により、フィルタの利用や
蓄積が簡単な操作で行うことが可能となり、操作や制御
が簡単な放射線画像読取装置が実現される。
【0079】請求項5の発明により、撮影部位、撮影体
位或いは撮影方法等の違いに応じて、最適の画像データ
のサンプリングとフィルタリングが行われるので、広範
囲の診断に最適の放射線画像を作成することが可能にな
り、診断や治療に極めて有用な放射線画像読取装置が実
現される。
【0080】請求項6の発明により、フィルタの利用や
蓄積が簡単な操作で行うことが可能となり、操作や制御
が簡単な放射線画像読取装置が実現される。
【0081】請求項7の発明により種々の第2のサンプ
リング間隔のそれぞれに対してエリアジングが良好に防
止され、雑音が除去された画像が得られる。
【0082】請求項8の発明により、第2のサンプリン
グ間隔を上げる或いは下げる操作に対応した雑音の除去
が適切に行われる。
【0083】請求項9の発明により、アナログローパス
フィルタに要求されるカットオフ特性等のフィルタ特性
が妥当なものとなり、複雑な回路を使用することなく所
望のフィルタ特性を実現することができる。
【0084】請求項10の発明により、うねりを生ずる
ことがなく適切な特性のフィルタリングを行うことがで
きる。
【0085】請求項11の発明により、鮮鋭性に優れ、
エリアジングによる雑音が十分に除去された画像を得る
ことができる。
【0086】請求項12の発明により、放射線画像を記
録した記録媒体からの画像の読取から、第2のサンプリ
ング間隔でサンプリングを行うまでの処理を効率的に行
うことができる。
【0087】請求項13の発明により、放射線画像の記
録とその利用に、記録媒体を繰り返し使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像読取装置の基本構成を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係る放射線画像読取装置
の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る放射線画像読取装置
で構成されるシステムの概略を示すである。
【図4】サンプリングにおける重み係数の各画素位置と
の対応を示した図である。
【図5】デジタルローパスフィルタの伝達関数と空間周
波数の関係を示した図である。
【図6】デジタルローパスフィルタの特性曲線を示した
図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る表示画面および選択
画面の図である。
【符号の説明】
1 放射線源 2 放射線 3 被写体 4 グリッド 5 蓄積性蛍光体シート 11 レーザー光源 13 ポリゴン 18 アナログローパスフィルタ 19 A/D変換器 20 デジタルローパスフィルタ 21 サンプリング手段 22 制御手段 23 記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/321 H04N 1/04 E 5C077 7/18 1/40 101D Fターム(参考) 2H013 AC01 AC06 AC08 5B057 AA08 BA03 BA29 CE02 CE05 CE06 CH07 CH09 CH11 5C024 AA11 AA19 CA05 EA09 FA03 HA02 HA06 HA14 JA02 5C054 AA01 CA02 CC02 DA08 EA01 EB02 EB05 EJ05 EJ07 FC11 GA03 HA12 5C072 AA01 BA02 BA05 BA11 HA02 HA13 UA06 UA09 UA11 VA01 5C077 LL17 PP02 PP03 PQ12 PQ22 RR01 RR18 SS01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像が記録された記録媒体を光走
    査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして画像
    信号を生成する読取手段、 前記画像信号に対して、前記第1のサンプリング間隔よ
    りも大きい第2のサンプリング間隔に対応するナイキス
    ト周波数以上の空間周波数成分を減衰又は除去するフィ
    ルタリング処理を施すフィルタリング手段であって、種
    々の特性の前記フィルタリング処理を施すことができる
    フィルタリング手段、 前記フィルタリング手段によりフィルタリング処理され
    た前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サン
    プリングを行うサンプリング手段、 撮影部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つに関
    して指定する指定手段及び、 前記指定手段による指定に対応して前記特性を選択し、
    選択された特性で前記フィルタリング手段に前記フィル
    タリング処理を行わせる制御手段を有することを特徴と
    する放射線画像読取装置。
  2. 【請求項2】 複数の異なる特性のフィルタを記憶して
    いる記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、撮影
    部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つの指定に
    対応して前記記憶手段からフィルタが読み出され、前記
    フィルタリング処理に使用されることを特徴とする請求
    項1に記載の放射線画像読取装置。
  3. 【請求項3】 放射線画像が記録された記録媒体を光走
    査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして画像
    信号を生成する読取手段、 前記画像信号に対して、前記第1のサンプリング間隔よ
    りも大きい第2のサンプリング間隔に対応するナイキス
    ト周波数以上の空間周波数成分を減衰又は除去するフィ
    ルタリング処理を施すフィルタリング手段であって、種
    々の特性の前記フィルタリング処理を施すことができる
    フィルタリング手段、 前記フィルタリング手段によりフィルタリング処理され
    た前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サン
    プリングを行うサンプリング手段であって、種々のサン
    プリング間隔でサンプリングを行うことができるサンプ
    リング手段、 前記第2のサンプリング間隔を指定する指定手段及び、 前記指定手段による指定に対応して前記特性を選択し、
    選択された特性で前記フィルタリング手段に前記フィル
    タリング処理を行わせる制御手段を有することを特徴と
    する放射線画像読取装置。
  4. 【請求項4】 複数の異なる特性のフィルタを記憶して
    いる記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、前記
    第2のサンプリング間隔の指定に対応して前記記憶手段
    からフィルタが読み出され、前記フィルタリング処理に
    使用されることを特徴とする請求項3に記載の放射線画
    像読取装置。
  5. 【請求項5】 放射線画像が記録された記録媒体を光走
    査し、第1のサンプリング間隔でサンプリングして画像
    信号を生成する読取手段、 前記画像信号に対して、前記第1のサンプリング間隔よ
    りも大きい第2のサンプリング間隔に対応するナイキス
    ト周波数以上の空間周波数成分を減衰又は除去するフィ
    ルタリング処理を施すフィルタリング手段であって、種
    々の特性の前記フィルタリング処理を施すことができる
    フィルタリング手段、 前記フィルタリング手段によりフィルタリング処理され
    た前記画像信号を前記第2のサンプリング間隔で再サン
    プリングを行うサンプリング手段であって、種々のサン
    プリング間隔でサンプリングを行うことができるサンプ
    リング手段、 撮影部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つに関
    しての指定と、前記第2のサンプリング間隔の指定とを
    行う指定手段及び、 前記指定手段による指定に対応して前記特性を選択し、
    選択された特性で前記フィルタリング手段に前記フィル
    タリング処理を行わせる制御手段を有することを特徴と
    する放射線画像読取装置。
  6. 【請求項6】 複数の異なる特性のフィルタを記憶して
    いる記憶手段を有し、前記制御手段の制御により、撮影
    部位、撮影体位及び撮影方法の少なくとも一つ及び前記
    第2のサンプリング間隔の指定に対応して前記記憶手段
    からフィルタが読み出され、前記フィルタリング処理に
    使用されることを特徴とする請求項5に記載の放射線画
    像読取装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタリング処理におけるカット
    オフ周波数の、前記第2のサンプリング間隔に対応する
    ナイキスト周波数に対する割合が前記複数の第2のサン
    プリング間隔の各々間で異なることを特徴とする請求項
    3〜6のいずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
  8. 【請求項8】 前記フィルタリング処理におけるカット
    オフ周波数の、前記第2のサンプリング間隔に対応する
    ナイキスト周波数に対する割合が前記複数の第2のサン
    プリング間隔の増加に対して単調増加することを特徴と
    する請求項3〜7のいずれか1項に記載の放射線画像読
    取装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のサンプリング間隔は、前記第
    2のサンプリング間隔の1/3〜1/16であることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の放射線
    画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルタリング手段は、前記第2
    のサンプリング間隔の2〜64倍に相当する範囲内の前
    記読取手段からの前記画像信号を用いて、注目画素の画
    素値を求めるフィルタリング処理を行うことを特徴とす
    る請求項1〜9のいずれか1項に記載の放射線画像読取
    装置。
  11. 【請求項11】 前記読取手段が、前記第2のサンプリ
    ング間隔に対応するナイキスト周波数に対する伝達率が
    周波数0における伝達率の70%以上で、且つ、前記第
    1のサンプリング間隔に対応するナイキスト周波数の伝
    達率が周波数0における伝達率の5%以下である応答性
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
    項に記載の放射線画像読取装置。
  12. 【請求項12】 前記フィルタリング処理と前記再サン
    プリングとが同時に行われることを特徴とする請求項1
    〜11のいずれか1項に記載の放射線画像読取装置。
  13. 【請求項13】 前記記録媒体として蓄積性蛍光体が用
    いられることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1
    項に記載の放射線画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014232241A (ja) * 2013-05-30 2014-12-11 ソニー株式会社 レーザー走査型顕微鏡システム

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