JP2001188119A - カラーフィルターの製造方法および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法および液晶表示装置の製造方法

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JP2001188119A
JP2001188119A JP37531999A JP37531999A JP2001188119A JP 2001188119 A JP2001188119 A JP 2001188119A JP 37531999 A JP37531999 A JP 37531999A JP 37531999 A JP37531999 A JP 37531999A JP 2001188119 A JP2001188119 A JP 2001188119A
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cholesteric liquid
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治 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コレステリックカラーフィルターをより簡便
に製造する方法を提供する。 【解決手段】 本発明のカラーフィルターの製造方法
は、選択反射の中心波長が異なる複数種のコレステリッ
ク液晶組成物を含む複数種の液状物14r,14g,1
4bの各々を、インクジェットヘッド50を用いて基板
上の所定の領域毎にそれぞれ吐出させる工程と、コレス
テリック液晶組成物を加熱して液晶状態としてこれを配
向させる工程と、コレステリック液晶組成物を配向させ
た状態で固定することによりコレステリック液晶組成物
からなるカラーフィルターの色材層8r,8g,8bを
形成する工程とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
の製造方法および液晶表示装置の製造方法に関し、特に
コレステリック液晶を用いたカラーフィルターの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー液晶表示装置としては、例
えばTN(Twisted Nematic)型の液晶と、染料や顔料
を樹脂中に分散させたカラーフィルターを組み合わせた
ものが広く知られている。この種のカラー液晶表示装置
において複数色のカラー表示を行う場合には、液晶表示
パネルの画素に対応した複数の異なる色の色材層、例え
ばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の色材層を有す
るカラーフィルターを設け、各々の色材層に対応する画
素をオン、オフさせる。この色材層は一部の波長範囲の
光のみを透過し、残りの光を吸収する特性を有してお
り、光の透過率が極めて低いものとなる。したがって、
バックライトを備えた透過型液晶表示装置に適用するに
はよいが、反射型液晶表示装置に適用すると非常に暗い
表示画面しか得られなかった。
【0003】そこで、光の吸収を用いた従来一般のカラ
ーフィルターとは別に、選択反射性を有するコレステリ
ック液晶の性質を利用した、いわゆるコレステリックカ
ラーフィルターが近年提案されている。一般に、コレス
テリック液晶は、ある温度(液晶転移温度)以上で液晶
相を呈し、液晶相では液晶分子が一定のピッチで周期的
なねじれ構造を採る。この構造により、ねじれのピッチ
と同波長の光を選択的に反射させ、それ以外の光を透過
する性質を有する。また、液晶を配向させる際の温度に
よってねじれのピッチを制御できることから、配向温度
を変化させることによって反射光の色を変えることがで
きる。
【0004】この種のコレステリックカラーフィルター
を製造する方法としては、例えば以下の方法が提案され
ている。
【0005】その一つは、光重合性のコレステリック液
晶組成物を場所によって温度を変えながらマスク露光す
る方法である。すなわち、コレステリック液晶組成物を
ガラス基板上に塗布した後、コレステリック液晶組成物
の塗膜を25℃の温度にしてマスク露光を行い、一部の
塗膜のみを光重合させると、光重合した領域は470n
mを中心波長とする光を反射する特性を有するようにな
る。同様に、塗膜の温度を35℃、50℃と制御しなが
らマスク露光を行う。すると、35℃の露光で550n
m、50℃の露光で630nmを中心波長とする光を反
射する特性を有する領域を同一の塗膜上に作り分けるこ
とができ、異なる3色の光を反射するカラーフィルター
を得ることができる(例えば、特開平9−146088
号公報参照)。
【0006】他の一つは、予め基板上に作製しておいた
コレステリック液晶高分子層を、粘着剤または接着剤等
を介してカラーフィルターを形成すべき別の基板に転写
する方法である。この方法では、異なる色の光を反射す
るコレステリック液晶高分子層を予め準備しておき、粘
着剤や接着剤の形成位置を各色毎に変えながら順次転写
を繰り返す(例えば、特開平8−304626号公報参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したコレステリッ
クカラーフィルターを使用することによって光の利用効
率の高いカラー液晶表示装置を実現することができる。
ところが、上記従来の製造方法はいずれの方法も極めて
時間や手間が掛かる方法であり、コレステリックカラー
フィルターをより簡便に製造する方法の提供が望まれて
いた。また、従来のガラス基板の温度を制御して選択反
射色を調整しながらマスク露光する方法では、ガラスの
熱膨張による位置ずれが生じるため、コレステリックカ
ラーフィルタをより高精度に製造出来る方法の提供が望
まれていた。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、より簡便な製造プロセスによっ
て、より高精度なコレステリックカラーフィルターが製
造できる方法を提供することを目的とする。また、この
コレステリックカラーフィルターを備えた液晶表示装置
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のカラーフィルターの製造方法は、基板上
に複数の異なる色の色材層が配置されてなるカラーフィ
ルターの製造方法であって、選択反射の中心波長が異な
る特性を有する複数種のコレステリック液晶組成物を含
む複数種の液状物の各々を、インクジェットヘッドを用
いて基板上の所定の領域毎にそれぞれ吐出させる工程
と、コレステリック液晶組成物を加熱して液晶状態とす
ることによりこれを配向させる工程と、コレステリック
液晶組成物を配向させた状態で固定することによりコレ
ステリック液晶組成物からなる色材層を形成する工程と
を有することを特徴とするものである。
【0010】従来の方法は、一種のコレステリック液晶
組成物の選択反射の中心波長が温度によって変わる性質
を利用して液晶の温度を変えながらマスク露光を行う方
法、もしくは複数種のコレステリック液晶層を基板上に
順次転写する方法であり、いずれも極めて時間や手間が
掛かる方法であった。これに対して、本発明のカラーフ
ィルターの製造方法は、インクジェットプリンタ等に用
いられるインクジェット技術を利用したものである。コ
レステリック液晶組成物は、常温で固体であるが、任意
の溶剤中に混合して全体を液状物とすれば、インクジェ
ットヘッドを用いて基板上に吐出させることができる。
【0011】インクジェット技術を用いる場合、インク
ジェットヘッドの制御によって液状物を吐出させる位置
を制御するのは容易なことである。よって、選択反射の
中心波長が異なる複数種のコレステリック液晶組成物と
溶剤とを混合した複数種の液状物を準備しておき、これ
ら複数種の液状物をインクジェットヘッドによって基板
上の所定の領域毎にそれぞれ塗り分けることができる。
この塗り分けのパターンは、例えばストライプ型、モザ
イク型など、所望のカラーフィルターの色配置に合わせ
ればよい。なお、本発明で言う「選択反射の中心波長が
異なる複数種のコレステリック液晶組成物」とは、全く
異種のコレステリック液晶組成物を用いるのではなく、
後工程の処理を共通化するために少なくとも液晶転移温
度が同等のものを用いる必要がある。
【0012】次に、液状物中の溶剤分を蒸発させ、コレ
ステリック液晶組成物を基板上に残存させる。特に揮発
性の溶剤を用いた場合には、基板を単に放置しておくだ
けで溶剤が揮発するので、溶剤を蒸発させる工程を特別
設ける必要はない。その後、コレステリック液晶組成物
を液晶転移温度以上にまで加熱すると、コレステリック
液晶組成物は固体から液晶状態となり、液晶相の中で配
向する。この時、コレステリック液晶組成物は一定ピッ
チの周期的なねじれ構造を採る。そして、コレステリッ
ク液晶組成物を配向状態のままで固定する。以上の工程
を経て、特定の選択反射の中心波長を有するコレステリ
ック液晶組成物からなる色材層を形成することができ
る。
【0013】前記複数種の液状物の各々を前記基板上に
吐出させる前に、前記基板の表面に配向処理を施すこと
が望ましい。例えば通常の液晶表示装置を構成する基板
表面の配向処理のように、基板上に配向膜を形成し、ラ
ビング処理を行えばよい。この配向処理ではコレステリ
ック液晶組成物が必ずしも一方向に並ぶ必要はないが、
ねじれの軸方向を揃えるために少なくとも基板に平行な
方向に並ぶような配向処理であればよい。この配向処理
を行うことによって、後でコレステリック液晶組成物が
液晶状態となった時の配向が確実に行われる。
【0014】より具体的な製造方法の一つとして、光重
合性のコレステリック液晶組成物を用いるとともに、各
液状物中に光重合開始剤を添加し、コレステリック液晶
組成物を加熱した状態で光を照射することによりコレス
テリック液晶組成物を配向させた状態で重合させて固定
する方法を用いることができる。この種のコレステリッ
ク液晶組成物として、例えばシロキサン系コレステリッ
ク液晶組成物が用いられる。
【0015】他の製造方法として、ポリマー構造を有す
るコレステリック液晶組成物を用い、コレステリック液
晶組成物を加熱して配向させた後、これを冷却すること
によりコレステリック液晶組成物を配向させた状態で固
定する方法を用いることができる。この種のコレステリ
ック液晶組成物として、例えばポリシロキサン系コレス
テリック液晶組成物、ポリメタクリレート系コレステリ
ック液晶組成物等が用いられる。
【0016】このように、本発明のカラーフィルターの
製造方法は、インクジェットヘッドを用いてコレステリ
ック液晶組成物を含む液状物を基板上に塗布した後は、
基板を一様に加熱、冷却したり、全面に光を照射する工
程を行えばよいだけである。したがって、従来法に比べ
て製造工程の簡略化を図ることができる。
【0017】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
本発明のカラーフィルターの製造方法を用いて形成した
カラーフィルターを有する基板を、液晶を挟持する一対
の基板のうちの一方の基板として用いることを特徴とす
るものである。
【0018】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
本発明のカラーフィルターの製造方法を用いたものであ
るから、簡単な製造プロセスによってコレステリックカ
ラーフィルターを備えたことで明るい表示画面を有する
カラー液晶表示装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1ないし図5を参照して説明する。
【0020】図1は本実施の形態のカラーフィルターを
備えた液晶表示装置の概略構成を示す図であり、本発明
のカラーフィルタの製造方法を単純マトリクス型の反射
型液晶表示装置に適用した例を示している。液晶表示装
置全体としては、実際には多数の画素が形成された表示
領域と駆動回路等が形成された周辺回路領域とを有して
いるが、図1では図示の都合上、縦横3列ずつ計9個の
画素部分のみを模式的に示す。図2は、図1のA−A’
線に沿う方向に切断した断面図である。
【0021】本実施の形態の液晶表示装置1は、図1お
よび図2に示すように、2枚の透明基板からなる上側基
板2、下側基板3が互いに対向配置されており、これら
基板2,3間にシール材4(図1においては図示を省略
する)が挟持され、2枚の基板2,3とシール材4とに
より密閉された空間に液晶5(図1においては図示を省
略する)が封入されている。
【0022】下側基板3の上側基板2と対向する面上
に、カラーフィルター層6が形成されている。カラーフ
ィルター層6は、クロム等の金属あるいは黒色樹脂から
なり、画素領域以外の部分を遮光する格子状の遮光層7
(ブラックマトリクス)と、コレステリック液晶組成物
からなるR、G、Bの各色材層8r,8g,8bとから
構成されている。本実施の形態のカラーフィルター層6
はコレステリック液晶組成物で形成されているので、カ
ラーフィルター層6自身が上側基板2側から液晶5を通
して入射された外光を反射させる反射層として機能す
る。カラーフィルター層6上には、インジウム錫酸化物
(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透
明導電膜からなるストライプ状の多数の走査電極9が形
成されている。
【0023】同様に、上側基板2の下側基板3と対向す
る面上にも、ITO等の透明導電膜からなるストライプ
状の多数の信号電極10が形成されている。平面視した
際に走査電極9と信号電極10とは互いに直交する方向
に延在し、各走査電極9と各信号電極10が交差する部
分が画素となり、各画素の位置に対応してカラーフィル
ター層6の各色材層8r,8g,8bが配置されてお
り、多数の画素が矩形状に配列されて表示領域が構成さ
れている。なお、上側基板2、下側基板3それぞれの信
号電極10、走査電極9を覆う全面には配向膜(図示
略)が設けられている。また図1では図示を省略した
が、図2に示すように、上側基板2の上面には偏光板1
1が、また下側基板3の下面には光吸収板12が設けら
れている。また、必要に応じて上側基板2と偏光板11
との間に、位相差板を設けても良い。
【0024】次に、本発明のカラーフィルターの製造方
法を含む液晶表示装置1の製造方法を説明する。
【0025】まず、図3(A)に示すように、下側基板
3となる透明基板上の全面にポリイミド等の樹脂を塗布
し、焼成した後、ラビング処理を行うことにより配向膜
(図示略)を形成する。この配向膜形成工程は通常の液
晶パネル製造工程で行われる配向処理と同様に行えばよ
いが、ここでの配向処理は通常の配向処理のようにコレ
ステリック液晶組成物が必ずしも一方向に並ぶ必要はな
く、ねじれの軸方向を揃えるために少なくとも基板に平
行な方向に並ぶような配向処理であればよい。したがっ
て、状況によってはこの配向処理を省略できる可能性も
ある。
【0026】次に、配向膜上にクロム膜等の金属膜12
を成膜した後、周知のフォトリソグラフィー技術を用い
て金属膜12上に遮光膜形成用の格子状のレジストパタ
ーン13を形成する。
【0027】次に、図3(B)に示すように、上記レジ
ストパターン13をマスクとして金属膜12をエッチン
グすることにより格子状の遮光膜7を形成する。その
後、レジストパターン13を除去する。
【0028】次に、図3(C)に示すように、遮光膜7
により区画された画素領域内に、選択反射時の中心波長
が異なる3種類のコレステリック液晶モノマー(コレス
テリック液晶組成物)を含む液状物14r,14g,1
4bをR、G、Bの各画素に対応させてそれぞれ吐出さ
せる。この際には、一般のインクジェットプリンタに用
いられるヘッド50を用いることができるが、インクジ
ェットヘッド50の各ノズル51の間隔が、隣接する画
素領域のピッチに一致するように調整しておく。
【0029】ここで用いるコレステリック液晶モノマー
の一例としては、シロキサン系コレステリック液晶モノ
マーの一種であるCC4039L(商品名、ワッカー・
ケミカルズ社製)、CC4070L(商品名、ワッカー
・ケミカルズ社製)、CC4039LとCC4070L
を重量比40:60で混合したもの、の3種類を用いる
ことができる。CC4039Lは、選択反射時の中心波
長が390nmであり、青色反射を示す。CC4070
Lは、選択反射時の中心波長が700nmであり、赤色
反射を示す。CC4039LとCC4070Lの40:
60混合物は、選択反射時の中心波長が540nmとな
り、緑色反射用として利用できる。
【0030】そして、これら3種類のコレステリック液
晶モノマーに、光重合開始剤としてイルガキュア907
(商品名、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、化
学名:2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−
2−モルフォリノプロパン−1−オン)をそれぞれ2重
量%添加し、キシレン等の溶剤中に混合して3種類の液
状物を調製する。
【0031】このようにして準備した3種類の液状物を
それぞれインクジェットヘッド50に供給するが、ここ
で用いるインクジェットヘッドの概略構成を簡単に説明
する。
【0032】インクジェットヘッド50は、図4に示す
ように、例えばステンレス製のノズルプレート52と振
動板53とを備え、両者は仕切部材(リザーバプレー
ト)54を介して接合されている。ノズルプレート52
と振動板53との間には、仕切部材54によって複数の
空間55と液溜まり56とが形成されている。各空間5
5と液溜まり56の内部は液状物で満たされており、各
空間55と液溜まり56とは供給口57を介して連通し
ている。さらに、ノズルプレート52には、空間55か
ら液状物を噴射するためのノズル孔58が設けられてい
る。一方、振動板53には液溜まり56に液状物を供給
するための孔59が形成されている。
【0033】また、図5に示すように、振動板53の空
間55に対向する面と反対側の面上には圧電素子60が
接合されている。この圧電素子60は一対の電極61の
間に位置し、通電すると圧電素子60が外側に突出する
ように撓曲し、同時に圧電素子60が接合されている振
動板53も一体となって外側に撓曲する。これによって
空間55の容積が増大する。したがって、空間55内に
増大した容積分に相当する液状物が液溜まり56から供
給口57を介して流入する。次に、圧電素子60への通
電を解除すると、圧電素子60と振動板53はともに元
の形状に戻る。これにより、空間55も元の容積に戻る
ため、空間55内部の液状物の圧力が上昇し、ノズル孔
58から基板に向けて液状物の液滴62が吐出される。
【0034】図3(C)に示すように3種類の液状物1
4r,14g,14bの吐出を終えた後、基板3を10
0℃に加熱する。ここで、溶剤であるキシレンは揮発
し、基板3上の各画素領域にはコレステリック液晶モノ
マーと光重合開始剤とが残存する。また、ここまでの常
温処理ではコレステリック液晶モノマー自体は固体であ
るが、100℃の加熱によってコレステリック液晶モノ
マーの温度が液晶転移温度以上に上昇し、コレステリッ
ク液晶モノマーは液晶相を呈する。この時、コレステリ
ック液晶モノマーが接触する基板表面には配向膜が形成
されているので、配向膜の作用によりコレステリック液
晶モノマーはらせん軸が基板面に対して垂直方向を向く
ような周期的なねじれ構造に配向する。CC4039L
の領域では周期的なねじれのピッチと平均屈折率の積が
390nm程度、CC4070Lでは700nm程度、
CC4039LとCC4070Lの40:60混合物で
は540nm程度となる。
【0035】次にこの状態を保持したまま、基板全面に
紫外光を照射する。すると、光重合開始剤の作用により
コレステリック液晶モノマーが重合反応を起こし、ポリ
マー状態となることにより配向状態が維持されたまま固
定される。
【0036】以上の工程により、図3(D)に示すよう
に反射色がR、G、Bの各色を呈するコレステリック液
晶組成物からなる色材層8r,8g,8bが形成され、
カラーフィルター層6が形成される。
【0037】次に、図3(E)に示すように、カラーフ
ィルター層6を覆うように基板全面にITO膜を成膜
し、パターニングすることにより、ストライプ状の走査
電極9を形成する。その後、配向膜を形成することによ
ってカラーフィルター層6を備えた下側基板3が完成す
る。
【0038】上側基板2の方は、透明基板上にITO膜
を成膜し、パターニングすることにより、ストライプ状
の信号電極10を形成し、その上に配向膜をすればよ
い。このようにしてできた2枚の基板2,3をシール材
4を介して貼り合わせ、液晶5を封入することによって
本実施の形態の液晶表示装置1が完成する。
【0039】従来のカラーフィルターの製造方法がいず
れも多くの時間や手間が掛かる面倒な方法であったのに
対して、本実施の形態のカラーフィルターの製造方法は
インクジェットプリンタ等に用いられるインクジェット
技術を利用したものであり、カラーフィルター層を比較
的簡単に形成することができる。すなわち、本実施の形
態のカラーフィルターの製造方法は、インクジェットヘ
ッド50を用いてコレステリック液晶組成物を含む液状
物14r,14g,14bを塗布した後は、基板を一様
に加熱、冷却したり、全面に光を照射する工程があるだ
けであって、従来法のように各色材層毎に温度を変えな
がらマスク露光を行ったり、各色材層毎に粘着材パター
ンを取り替えて転写を行うなどの複雑な工程がない。こ
のように、従来に比べて製造工程の簡略化と高精度化を
図ることができる。これにより、コレステリックカラー
フィルターを備えたことで明るい表示画面を有するカラ
ー液晶表示装置を簡便な製造プロセスで得ることができ
る。
【0040】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態ではカラーフィルター材料となるコ
レステリック液晶組成物としてコレステリック液晶モノ
マーを用いる例を示したが、ポリシロキサン系、ポリメ
タクリレート系といったポリマー構造のものを用いるこ
とも可能である。ポリマー構造のコレステリック液晶組
成物を用いる場合には、例えば基板上に吐出させ、液晶
相を呈するまで加熱して配向状態を安定させた後、急冷
して固定すればよい。また、上記実施の形態で例示した
コレステリック液晶モノマー、光重合開始剤等の具体的
な材料はこれらに限るものではなく、適宜選択可能なこ
とは勿論である。
【0041】また、上記実施の形態では本発明のカラー
フィルターを反射型液晶表示装置に適用した例を示した
が、バックライトを備えた透過型液晶表示装置や半透過
反射型液晶表示装置に適用することもできる。ただし、
コレステリック液晶組成物からなるカラーフィルターの
場合、反射光の色と透過光の色が補色の関係にあるた
め、例えば赤色反射用のコレステリック液晶層を透過す
る光の色はシアンとなる。したがって、透過光の色とし
て赤が欲しい場合には、青色反射用のコレステリック液
晶層と緑色反射用のコレステリック液晶層を積層すれば
よい。
【0042】そして、本発明のカラーフィルターの製造
方法を単純マトリクス型液晶表示装置に適用した例を示
したが、この他、TFD(Thin Film Diode)等の2端
子型素子、TFT(Thin Film Transistor)等の3端子
型素子をスイッチング素子として用いたアクティブマト
リクス型液晶表示装置に本発明を適用することもでき
る。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、インクジェットプリンタ等に用いられるインク
ジェット技術を利用して選択反射時の中心波長が異なる
コレステリック液晶組成物を基板上に塗り分けることに
よって、カラーフィルターの製造工程を従来に比べて簡
略化することができる。また、より高精度に製造するこ
とが出来る。これにより、コレステリックカラーフィル
ターを備えたことで明るい表示画面を有するカラー液晶
表示装置を簡便な製造プロセスで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である液晶表示装置の
概略構成を示す分解斜視図である。
【図2】 図1のA−A’線に沿う断面図である。
【図3】 同液晶表示装置の製造プロセス、特にカラー
フィルターの製造プロセスの工程断面図である。
【図4】 同、カラーフィルターの製造に用いるインク
ジェットヘッドの構成を示す斜視図である。
【図5】 同、断面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置 2 上側基板 3 下側基板 5 液晶 6 カラーフィルター層 8r,8g,8b 色材層 14r,14g,14b (コレステリック液晶組成物
を含む)液状物 50 インクジェットヘッド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の異なる色の色材層が配置
    されてなるカラーフィルターの製造方法であって、 選択反射の中心波長が異なる特性を有する複数種のコレ
    ステリック液晶組成物を含む複数種の液状物の各々を、
    インクジェットヘッドを用いて基板上の所定の領域毎に
    それぞれ吐出させる工程と、前記コレステリック液晶組
    成物を加熱して液晶状態とすることによりこれを配向さ
    せる工程と、前記コレステリック液晶組成物を配向させ
    た状態で固定することにより前記コレステリック液晶組
    成物からなる色材層を形成する工程とを有することを特
    徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数種の液状物の各々を前記基板上
    に吐出させる前に、前記基板の表面に配向処理を施すこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルターの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 光重合性のコレステリック液晶組成物を
    用いるとともに、前記各液状物中に光重合開始剤を添加
    し、前記コレステリック液晶組成物を加熱した状態で光
    を照射することにより前記コレステリック液晶組成物を
    配向させた状態で重合させて固定することを特徴とする
    請求項1または2に記載のカラーフィルターの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記コレステリック液晶組成物として、
    シロキサン系コレステリック液晶組成物を用いることを
    特徴とする請求項3に記載のカラーフィルターの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 ポリマー構造を有するコレステリック液
    晶組成物を用い、前記コレステリック液晶組成物を加熱
    して配向させた後、これを冷却することにより前記コレ
    ステリック液晶組成物を配向させた状態で固定すること
    を特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ
    ーの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記コレステリック液晶組成物として、
    ポリシロキサン系コレステリック液晶組成物またはポリ
    メタクリレート系コレステリック液晶組成物を用いるこ
    とを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルターの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    のカラーフィルターの製造方法を用いて形成したカラー
    フィルターを有する基板を、液晶を挟持する一対の基板
    のうちの一方の基板として用いることを特徴とする液晶
    表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7372527B2 (en) 2001-12-27 2008-05-13 Seiko Epson Corporation Display substrate, liquid crystal device using display substrate, electronic appliances comprising liquid crystal device, and method for manufacturing thereof
CN100420989C (zh) * 2005-03-14 2008-09-24 财团法人工业技术研究院 彩色胆固醇型液晶显示器及其制造方法
JP2013512800A (ja) * 2009-12-08 2013-04-18 シクパ ホールディング エスアー キラル液晶ポリマーマーキング

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