JP2001187877A - 化学的機械的研磨用スラリー - Google Patents

化学的機械的研磨用スラリー

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JP2001187877A
JP2001187877A JP37448899A JP37448899A JP2001187877A JP 2001187877 A JP2001187877 A JP 2001187877A JP 37448899 A JP37448899 A JP 37448899A JP 37448899 A JP37448899 A JP 37448899A JP 2001187877 A JP2001187877 A JP 2001187877A
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slurry
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film
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Yasuaki Tsuchiya
泰章 土屋
Tetsuyuki Itakura
哲之 板倉
Shin Sakurai
伸 櫻井
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NEC Corp
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンタル系金属のバリア金属膜上に、銅系金
属の埋め込み配線を形成する場合において、銅系金属膜
のCMP時に発生するエロージョンを抑制する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるアルカノー
ルアミンを少なくとも含む研磨用スラリーを用いる。 NR1 m(R2OH)n (1) (式中、R1は水素原子または炭素数1以上5以下のア
ルキル基であり、R2は炭素数1以上5以下のアルキレ
ン基であり、mは0以上2以下の整数であり、nは1以
上3以下の自然数であり、m+n=3を満たす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
に用いられる化学的機械的研磨用スラリーに関し、より
詳しくは、バリア金属膜材料としてタンタル系金属を用
いた埋め込み金属配線の形成に好適な化学的機械的研磨
用スラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微細化・高密度化が加速するUL
SI等の半導体集積回路の形成において、銅は、エレク
トロマイグレーション耐性に優れ且つ低抵抗であるた
め、非常に有用な電気的接続材料として着目されてい
る。
【0003】現在、銅を用いた配線の形成は、ドライエ
ッチングによるパターニングが困難である等の問題から
次のようにして形成される。すなわち、絶縁膜に溝や接
続孔等の凹部を形成し、バリア金属膜を形成した後に、
その凹部を埋め込むように銅膜をメッキ法により成膜
し、その後、化学的機械的研磨(以下「CMP」とい
う)法によって凹部以外の絶縁膜表面が完全に露出する
まで研磨して表面を平坦化し、凹部に銅が埋め込まれた
埋め込み銅配線やビアプラグ、コンタクトプラグ等の電
気的接続部を形成している。
【0004】以下、図1を用いて、埋め込み銅配線を形
成する方法について説明する。
【0005】まず、半導体素子が形成されたシリコン基
板(図示せず)上に、下層配線(図示せず)を有する絶
縁膜からなる下層配線層1が形成され、図1(a)に示
すように、この上にシリコン窒化膜2及びシリコン酸化
膜3をこの順で形成し、次いでシリコン酸化膜3に、配
線パターン形状を有しシリコン窒化膜2に達する凹部を
形成する。
【0006】次に、図1(b)に示すように、バリア金
属膜4をスパッタリング法により形成する。次いで、こ
の上に、メッキ法により銅膜5を凹部が埋め込まれるよ
うに全面に形成する。
【0007】その後、図1(c)に示すように、CMP
により銅膜5を研磨して基板表面を平坦化する。続い
て、図1(d)に示すように、シリコン酸化膜3上の金
属が完全に除去されるまでCMPによる研磨を継続す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような埋め込み銅
配線の形成においては、銅の絶縁膜中への拡散防止等の
ために下地膜としてバリア金属膜が形成される。しか
し、バリア金属膜材料としてTaやTaN等のタンタル
系金属を用いた場合、TaやTaNは化学的に非常に安
定であるため、従来の研磨用スラリーでは、TaやTa
Nからなるバリア金属膜の研磨速度は、銅膜の研磨速度
に対して小さくなるという問題がある。すなわち、従来
の研磨用スラリーを用いたCMPによって埋め込み銅配
線等の形成を行うと、銅膜とバリア金属膜間の研磨速度
差が大きいため、ディッシングやエロージョンが発生す
る。
【0009】ディッシングとは、図2に示すように、凹
部内の銅が過剰に研磨されてしまい、基板上の絶縁膜平
面に対して凹部内の銅膜の中央部が窪んだ状態になるこ
とをいう。従来の研磨用スラリーでは、バリア金属膜の
研磨速度が小さいため、絶縁膜(シリコン酸化膜3)上
のバリア金属膜4を完全に除去するためには研磨時間を
十分にとらなければならない。しかし、バリア金属膜4
の研磨速度に対して銅膜5の研磨速度が大きいため、銅
膜が過剰に研磨されてしまい、その結果、このようなデ
ィッシングが生じる。
【0010】一方、エロージョンとは、図1(d)に示
すように、配線密集領域の研磨が、配線孤立領域などの
配線密度の低い領域に比べて過剰に研磨が進行し、配線
密集領域の表面が他の領域より窪んでしまう状態をい
う。銅膜5の埋め込み部が多く存在する配線密集領域と
銅膜5の埋め込み部があまり存在しない配線孤立領域と
が無配線領域などによりウェハ内で大きく隔てられてい
る場合、バリア金属膜4やシリコン酸化膜3(絶縁膜)
より銅膜5の研磨が速く進行すると、配線密集領域で
は、配線孤立領域に比べてバリア金属膜4やシリコン酸
化膜3に加わる研磨パッド圧力が相対的に高くなる。そ
の結果、バリア金属膜4露出後のCMP工程(図1
(c)以降の工程)では、配線密集領域と配線孤立領域
とではCMPによる研磨速度が異なるようになり、配線
密集領域の絶縁膜が過剰に研磨され、エロージョンが発
生する。
【0011】上述のように半導体装置の電気的接続部の
形成工程において、ディッシングが発生すると、配線抵
抗や接続抵抗が増加したり、また、エレクトロマイグレ
ーションが起きやすくなるため素子の信頼性が低下す
る。また、エロージョンが発生すると、基板表面の平坦
性が悪化し、多層構造においてはより一層顕著となるた
め、配線抵抗の増大やバラツキが発生するという問題が
起きる。
【0012】特開平8−83780号公報には、研磨用
スラリーにベンゾトリアゾールあるいはその誘導体を含
有させ、銅の表面に保護膜を形成することによって、C
MP工程におけるディッシングを防止することが記載さ
れている。また、特開平11−238709号公報にも
同様にトリアゾール化合物によるディッシング防止効果
について記載がある。
【0013】また、特開平10−44047号公報に
は、その実施例の欄において、アルミナ研磨材、過硫酸
アンモニウム(酸化剤)、及び特定のカルボン酸を含有
する研磨用スラリーを用いてCMPを行うと、配線用の
アルミニウム層とシリコン酸化物との研磨速度の差が大
きくなるとともに、バリア金属膜用のチタン膜の除去速
度を高められることが記載されている。しかしながら、
この実施例の方法では、バリア金属膜としてタンタル系
金属を用いた場合については、エロージョンの問題を解
決することはできなかった。
【0014】特開平10−46140号公報には、特定
のカルボン酸、酸化剤及び水を含有し、アルカリにより
pHが5〜9に調整されてなることを特徴とする化学的
機械研磨用組成物が記載されている。しかしながら、こ
の公報には、リンゴ酸等の特定のカルボン酸の添加効果
としては、研磨速度の向上と腐食痕に伴うディッシング
の発生防止について記載されているだけであり、バリア
金属膜の研磨やエロージョンについては何ら記載がな
い。
【0015】また、特開平10−163141号公報に
は、研磨材および水を含んでなる銅膜の研磨用組成物で
あって、さらにこの組成物中に溶存している鉄(III)
化合物を含んでなることを特徴とする銅膜の研磨用組成
物が開示されており、その実施例として、研磨剤にコロ
イダルシリカを用い、鉄(III)化合物にクエン酸鉄(I
II)や、クエン酸アンモニウム鉄(III)、シュウ酸ア
ンモニウム鉄(III)を用いることによって、銅膜の研
磨速度が向上し、且つディッシングやスクラッチ等の表
面欠陥の発生が抑えられることが記載されている。しか
しながら、この公報においてもタンタル系金属からなる
バリア金属膜の研磨や、エロージョンについては何ら記
載されていない。
【0016】また、特開平11−21546号公報に
は、尿素、研磨材、酸化剤、膜生成剤および錯生成剤を
含む化学的・機械的研磨用スラリーが開示されており、
その実施例として、研磨剤にアルミナ、酸化剤に過酸化
水素、膜生成剤にベンゾトリアゾール、錯生成剤に酒石
酸またはシュウ酸アンモニウムを用いて調製したpH
7.5のスラリーによって、Cu、Ta及びPTEOS
を研磨した例が記載されている。しかしながら、この公
報には、酒石酸やシュウ酸アンモニウム等の錯生成剤の
添加効果として、ベンゾトリアゾール等の膜生成剤によ
り形成された不動態層を攪乱すること、及び、酸化層の
深さを制限すること、が記載されているだけである。バ
リア金属としてTaやTaNは例示されているものの、
タンタル系金属からなるバリア金属膜に対する研磨作用
や、エロージョンについては何ら記載されていない。
【0017】以上のように、従来、ディッシング防止を
課題とした技術はあるが、エロージョンの防止を課題と
した技術は見受けられず、特に、バリア金属膜としてタ
ンタル系金属膜を用いた銅の埋め込み配線の形成におい
ては、CMPにおけるエロージョンは深刻な問題であっ
た。
【0018】そこで本発明の目的は、バリア金属膜とし
てタンタル系金属膜を用いた銅の埋め込み配線の形成に
おいて、CMPにおけるエロージョンの発生を抑え、配
線抵抗のバラツキが小さい埋め込み配線の形成を可能と
する化学的機械的研磨用スラリーを提供することであ
る。
【0019】なお、本発明において銅系金属とは銅また
は銅を主成分とする合金を言い、タンタル系金属とはタ
ンタル(Ta)または窒化タンタル(TaN)を言う。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、タンタル系金
属膜上に形成された銅系金属膜を研磨するための化学的
機械的研磨用スラリーであって、研磨砥粒、酸化剤、有
機酸および下記一般式(1)で示されるアルカノールア
ミンを含有することを特徴とする化学的機械的研磨用ス
ラリーに関する。
【0021】 NR1 m(R2OH)n (1) (式中、R1は水素原子または炭素数1以上5以下のア
ルキル基であり、R2は炭素数1以上5以下のアルキレ
ン基であり、mは0以上2以下の整数であり、nは1以
上3以下の自然数であり、m+n=3を満たす。)
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について説明する。
【0023】アルカノールアミンを含有する本発明の研
磨用スラリーは、タンタル系金属膜をバリア金属膜とす
る銅系金属の埋め込み配線の形成に好適に用いることが
できる。前述の図1(b)に示すように、凹部が形成さ
れた絶縁膜3上にバリア金属膜4を形成し、この凹部を
埋め込むように全面に銅系金属膜5を形成した基板表面
をCMPする際に、本発明の研磨用スラリーを用いれ
ば、タンタル系金属からなるバリア金属膜4を、図3
(a)に示すように銅系金属膜の研磨における実質的な
停止膜とすることができ、エロージョンを防止すること
ができる。
【0024】タンタル系金属からなるバリア金属膜4で
CMPを停止した後は、研磨用スラリーをタンタル系金
属膜の研磨速度が比較的大きい研磨用スラリーに切替え
てCMPを行うことにより、図3(b)に示すように、
エロージョンが抑制された銅系金属の埋め込み配線を形
成することができる。
【0025】本発明で使用される一般式(1)のアルカ
ノールアミンとしては、メタノールアミン、ジメタノー
ルアミン、トリメタノールアミン、エタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノ
ールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノール
アミン、ブタノールアミン、ジブタノールアミン、トリ
ブタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−
エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミ
ン、N−ブチルエタノールアミンなどが例示できる。こ
れらのアルカノールアミンのうち、水系媒体への溶解度
が高く、タンタル系金属膜の研磨速度低下の効果が高い
などの理由により、エタノールアミン、ジエタノールア
ミン及びトリエタノールアミンが好ましく、トリエタノ
ールアミンがより好ましい。
【0026】本発明に用いられる上記特定のアルカノー
ルアミンの含有量は、タンタル系金属膜の研磨を抑制す
る点から、研磨用スラリー全体に対して0.01質量%
以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、
0.5質量%以上が更に好ましい。また、研磨用スラリ
ーのpHが高くなりすぎることを抑制する点から、10
質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、
2質量%以下が更に好ましい。
【0027】本発明の研磨用スラリーに含有されるアル
カノールアミンは、タンタル系金属膜の研磨表面と研磨
砥粒との間に介在し、研磨表面の潤滑性を向上させるも
のと考えられる。このため、本発明の研磨用スラリーを
用いれば、研磨表面での研磨砥粒の滑りが大きくなり、
研磨砥粒による機械的研磨の効果が低下するものと考え
られる。本来タンタル系金属は化学的に安定であるた
め、タンタル系金属膜のCMPは化学的研磨の寄与が小
さく機械的研磨が支配的である。よって、アルカノール
アミンを含有する本発明の研磨用スラリーによれば、タ
ンタル系金属膜の機械的研磨が抑制され、すなわちタン
タル系金属膜のCMP速度が低下する。一方、銅系金属
膜のCMPにおいては、酸化剤による化学的研磨の寄与
が大きいため銅系金属膜の研磨速度が低下しすぎること
はない。結果、本発明の研磨用スラリーによれば、タン
タル系金属膜の研磨速度を低下させるとともに、タンタ
ル系金属膜と銅系金属膜の研磨速度差を大きくすること
ができ、そのため、銅系金属膜の研磨において、タンタ
ル系金属からなるバリア金属膜は停止膜(研磨ストッパ
ー)としての機能が増大する。
【0028】本発明の研磨用スラリーに含有される研磨
材としては、α−アルミナ、θ−アルミナ、γ−アルミ
ナ、ヒュームドアルミナ等のアルミナ、ヒュームドシリ
カやコロイダルシリカ等のシリカ、チタニア、ジルコニ
ア、ゲルマニア、セリア、及びこれらの金属酸化物研磨
砥粒からなる群より選ばれる2種以上の混合物を用いる
ことができる。中でもシリカ又はアルミナが好ましい。
【0029】研磨砥粒の含有量は、化学的機械的研磨用
スラリー全体に対して1質量%以上が好ましく、3質量
%以上がより好ましく、上限としては、30質量%以下
が好ましく、10質量以下%がより好ましい。研磨用ス
ラリーが2種類以上の研磨砥粒を含有する場合、各研磨
砥粒の含有量の総和は、化学的機械的研磨用スラリー全
体に対して1質量%以上が好ましく、3質量%以上がよ
り好ましく、上限としては、30質量%以下が好まし
く、10質量%以下がより好ましい。
【0030】本発明の研磨用スラリーに含有される酸化
剤としては、研磨精度や研磨能率を考慮して、水溶性の
酸化剤から選択して用いることができる。例えば、重金
属イオンのコンタミネーションを起こさないものとし
て、H22、Na22、Ba22、(C65C)22
の過酸化物、次亜塩素酸(HClO)、過塩素酸、硝
酸、オゾン水、過酢酸やニトロベンゼン等の有機過酸化
物を挙げることができる。なかでも、金属成分を含有せ
ず、有害な複生成物を発生しない過酸化水素(H 22
が好ましい。本発明の研磨用スラリーに含有させる酸化
剤量は、十分な添加効果を得る点から、研磨用スラリー
全量に対して0.01質量%以上が好ましく、0.05
質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好
ましい。上限は、ディッシングの抑制や研磨速度を適度
な値に調整する点から、15質量%以下が好ましく、1
0質量%以下がより好ましい。なお、過酸化水素のよう
に比較的経時的に劣化しやすい酸化剤を用いる場合は、
所定の濃度の酸化剤含有溶液と、この酸化剤含有溶液を
添加することにより所定の研磨用スラリーとなるような
組成物を別個に調整しておき、使用直前に両者を混合し
てもよい。
【0031】有機酸としては、酸化剤の酸化を促進し、
また安定した研磨を行うために、プロトン供与剤として
カルボン酸やアミノ酸を用いることができる。
【0032】カルボン酸としては、シュウ酸、マロン
酸、酒石酸、リンゴ酸、グルタル酸、クエン酸、マレイ
ン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、アク
リル酸、乳酸、コハク酸、ニコチン酸、これらの塩、及
びこれらのカルボン酸の混合物などを挙げることができ
る。
【0033】アミノ酸としては、例えば、L−グルタミ
ン酸、D−グルタミン酸、L−グルタミン酸一塩酸塩、
L−グルタミン酸ナトリウム一水和物、L−グルタミ
ン、グルタチオン、グリシルグリシン、DL−アラニ
ン、L−アラニン、β−アラニン、D−アラニン、γ−
アラニン、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸、L
−アルギニン一塩酸塩、L−アスパラギン酸、L−アス
パラギン酸一水和物、L−アスパラギン酸カリウム、L
−アスパラギン酸カルシウム三水塩、D−アスパラギン
酸、L−チトルリン、L−トリプトファン、L−スレオ
ニン、L−アルギニン、グリシン、L−シスチン、L−
システイン、L−システイン塩酸塩一水和物、L−オキ
シプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リ
ジン一塩酸塩、DL−メチオニン、L−メチオニン、L
−オルチニン塩酸塩、L−フェニルアラニン、D−フェ
ニルグリシン、L−プロリン、L−セリン、L−チロシ
ン、L−バリン、これらアミノ酸の混合物などを挙げる
ことができる。
【0034】有機酸の含有量は、プロトン供与剤として
の十分な添加効果を得る点から、研磨用スラリー全体量
に対して0.01質量%以上が好ましく、0.05質量
%以上がより好ましい。ディッシングの抑制や適度な研
磨速度に調整する点からは、5質量%以下が好ましく、
3質量%以下がより好ましい。なお、研磨用スラリーが
複数の有機酸を含有する場合、上記含有量は、それぞれ
の有機酸の含有量の総和を意味する。
【0035】本発明の研磨用スラリーには、さらに酸化
防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤の添加に
より、銅系金属膜の研磨速度の調整が容易となり、ま
た、銅系金属膜の表面に被膜を形成することによりディ
ッシングも抑制できる。従って、研磨用スラリーがアル
カノールアミン及び酸化防止剤の両者を含有する場合、
エロージョン及びディッシングのいずれもが抑制され
る。さらに、研磨用スラリーにアルカノールアミン及び
酸化防止剤を添加することにより、タンタル系金属膜お
よび銅系金属膜の研磨速度をそれぞれ調整することがで
き、銅系金属膜/タンタル系金属膜の研磨速度比をより
広い範囲で制御可能となる。
【0036】酸化防止剤としては、例えば、ベンゾトリ
アゾール、1,2,4−トリアゾール、ベンゾフロキサ
ン、2,1,3−ベンゾチアゾール、o−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、カテコール、o−ア
ミノフェノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2
−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベン
ゾオキサゾール、メラミン、及びこれらの誘導体が挙げ
られる。中でもベンゾトリアゾール及びその誘導体が好
ましい。ベンゾトリアゾール誘導体としては、そのベン
ゼン環にヒドロキシル基、メトキシやエトキシ等のアル
コキシ基、アミノ基、ニトロ基、メチル基やエチル基、
ブチル等のアルキル基、又は、フッ素や塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲン置換基を有する置換ベンゾトリアゾー
ルが挙げられる。また、ナフタレントリアゾールや、ナ
フタレンビストリアゾール、上記と同様に置換された置
換ナフタレントリアゾールや、置換ナフタレンビストリ
アゾールを挙げることができる。
【0037】このような酸化防止剤の含有量としては、
十分な添加効果を得る点から、研磨用スラリー全体量に
対して0.0001質量%以上が好ましく、0.001
質量%以上がより好ましい。適度な研磨速度に調整する
点からは、5質量%以下が好ましく、2.5質量%以下
がさらに好ましい。
【0038】本発明の研磨用スラリーのpHは、研磨速
度や腐食、スラリー粘度、研磨剤の分散安定性等の点か
ら、pH3以上が好ましく、pH4以上がより好まし
く、研磨用スラリーの粘度上昇の点から、pH9以下が
好ましく、pH8以下がより好ましい。
【0039】研磨用スラリーのpH調整は、公知の方法
で行うことができ、例えば、研磨砥粒を分散し且つカル
ボン酸を溶解したスラリーに、アルカリを直接添加して
行うことができる。あるいは、添加すべきアルカリの一
部又は全部をカルボン酸のアルカリ塩と添加してもよ
い。使用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、アンモ
ニア、アミン等を挙げることができる。
【0040】本発明の研磨用スラリーには、その特性を
損なわない範囲内で、広く一般に研磨用スラリーに添加
されている緩衝剤や粘度調整剤などの種々の添加剤を含
有させてもよい。
【0041】本発明の研磨用スラリーは、タンタル系金
属膜の研磨速度が、好ましくは15nm/分以下、より
好ましくは10nm/分以下、更に好ましくは5nm/
分以下、最も好ましくは3nm/分以下となるように組
成比を調整することが好ましい。また、本発明の研磨用
スラリーは、銅系金属膜の研磨速度が、好ましくは30
0nm/分以上、より好ましくは400nm/分以上、
好ましくは1500nm/分以下、より好ましくは10
00nm/分以下となるように組成比を調整することが
好ましい。
【0042】さらに、銅系金属膜の研磨速度とタンタル
系金属膜の研磨速度の比(Cu/Ta研磨比)について
は、ウエーハ面内の銅系金属よりなる配線パターンに依
存せず、銅系金属膜の均一なCMPを行う観点から、3
0/1以上が好ましく、50/1以上がより好ましく、
100/1以上が更に好ましい。
【0043】本発明の研磨用スラリーの製造方法として
は、一般的な遊離砥粒の水系研磨スラリー組成物の製造
方法が適用できる。すなわち、水系媒体に研磨粒子を適
量混合し、必要に応じて分散剤を適量混合する。この状
態では、研磨粒子は凝集状態で存在している。そこで、
凝集した研磨粒子を所望の粒径を有する粒子とするた
め、研磨砥粒の分散を実施する。分散工程は、例えば超
音波分散機、ビーズミル分散機、ニーダー分散機、ボー
ルミル分散機などを用いて実施できる。
【0044】本発明の研磨用スラリーは、タンタル系金
属膜がバリア金属膜として凹部を有する絶縁膜上に形成
され、その上にこの凹部を埋め込むように全面に銅系金
属膜が形成された基板をCMPして、埋め込み配線やビ
アプラグ、コンタクトプラグ等の電気的接続部を形成す
る場合に最も効果的に用いられる。絶縁膜としては、シ
リコン酸化膜、BPSG膜、SOG膜等の絶縁膜が挙げ
られる。銅合金としては、銀、金、白金、チタン、タン
グテン又はアルミニウム等の金属を含有する銅を主成分
とする合金を挙げることができる。
【0045】本発明の研磨用スラリーを用いたCMP
は、一般的なCMP装置を用いて、例えば次のようにし
て行う。銅系金属膜が成膜されたウエーハは、スピンド
ルのウエーハキャリアに設置される。このウエーハの表
面を、回転プレート(定盤)上に貼り付けられた多孔性
ウレタン等よりなる研磨パッドに接触させ、研磨用スラ
リー供給口から研磨用スラリーを研磨パッド表面に供給
しながら、ウエーハと研磨パッドの両方を回転させて研
磨する。必要により、パッドコンディショナーを研磨パ
ッドの表面に接触させて、研磨パッド表面のコンディシ
ョニングを行う。銅系金属膜が除去され、タンタル系金
属膜が露出したことを検出することは、種々の方法によ
り行うことができる。
【0046】そのような方法の第1の例として、銅系金
属膜の研磨速度を予め測定しておき、所定の厚さの銅系
金属膜を除去するに必要な時間を算出し、CMP開始後
算出された時間が経過した時点から所定の時間が経過後
に、銅系金属膜のCMPを終了する。
【0047】第2の例として、本発明の研磨用スラリー
を用いる場合、タンタル系金属膜は停止膜として機能す
るため、研磨速度を測定しながらCMPを行い、研磨速
度が急激に低下し始めた時点から所定の時間が経過後
に、CMPを終了する。
【0048】第3の例として、回転プレートの回転軸な
どに回転トルク計を設置しておき、回転軸に掛る回転ト
ルクの変化を測定しながらCMPを行う。そして、銅系
金属膜が除去されタンタル系金属膜が露出したことに伴
う回転トルクの変化を検出した時点から所定の時間が経
過後に、銅系金属膜のCMPを終了する。すなわち、銅
系金属膜を研磨中は、回転トルクは安定しているが、タ
ンタル系金属膜が露出した時点で、回転トルクが減少す
る。従って、回転トルクが減少し始めた時点から所定の
時間が経過後に、CMPを終了する。
【0049】第4の例として、基板上の研磨表面に光を
照射し、反射光を測定しながらCMPを行う。すなわ
ち、銅系金属膜からタンタル系金属膜にCMPが進行す
ると、研磨表面に存在する金属が変化するため、反射光
強度が変化する。従って、反射光強度が変化し始めた時
点から所定の時間が経過後に、CMPを終了する。
【0050】タンタル系金属膜上に形成された銅系金属
膜のCMPにおいて、本発明の研磨用スラリーを用いる
ことにより、タンタル系金属膜の停止膜としての機能が
増大する。このため、過剰な研磨操作を行った場合であ
っても、タンタル系金属膜が露出した時点以降のCMP
の進行は抑制される。その結果、エロージョンの発生が
抑制されるため、基板表面の平坦性は良好となり、配線
抵抗の増大やバラツキは抑制される。
【0051】銅系金属膜のCMP終了後は、研磨用スラ
リーを、銅系金属膜の研磨速度が比較的抑えられたスラ
リーに切替え、タンタル系金属膜をCMPする。このよ
うなスラリーとして、アルカノールアミンを含有しない
研磨用スラリーを用いることができる。
【0052】また、シリカよりなる研磨砥粒と1分子中
に2以上のカルボキシル基を有するカルボン酸とを含む
研磨用スラリーを、タンタル系金属膜用の研磨用スラリ
ーとして用いることもできる。このカルボン酸は、水中
に分散するシリカ粒子に対して凝集(フロキュレーショ
ン)作用を有し、このカルボン酸により凝集した凝集シ
リカ粒子によって機械的研磨作用が増大し、その結果、
タンタル系金属膜の良好な研磨が行われる。このような
カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、酒
石酸、リンゴ酸、グルタル酸、クエン酸、及びマレイン
酸、又はこれらの塩、或いはこれらの2種以上からなる
混合物を用いることできる。
【0053】さらに、シリカよりなる研磨砥粒と無機塩
とを含む研磨用スラリーを、タンタル系金属膜用の研磨
用スラリーとして用いることもできる。この無機塩は、
水中に分散するシリカ粒子に対して凝集(フロキュレー
ション)作用を有し、この無機塩により凝集した凝集シ
リカ粒子によって機械的研磨作用が増大し、その結果、
タンタル系金属膜の良好な研磨が行われる。このような
無機塩としては、例えば、硫酸カリウム、硫酸アンモニ
ウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、ペルオキソ二
硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過ヨウ
素酸カリウム、過ヨウ素酸アンモニウム、或いはこれら
の2種以上からなる混合物を用いることできる。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0055】(CMP試験)タンタル膜および銅膜が積
層された基板は、以下のようにして作製した。すなわ
ち、トランジスタ等の半導体素子が形成された6インチ
のウェハ(シリコン基板)上に(図示せず)、下層配線
(図示せず)を有するシリコン酸化膜からなる下層配線
層1を形成し、図1(a)に示すように、その上にシリ
コン窒化膜2を形成し、その上に厚さ500nm程度の
シリコン酸化膜3を形成し、通常のフォトリソグラフィ
ー工程及び反応性イオンエッチング工程によりシリコン
酸化膜3をパターンニングして幅0.23〜10μm、
深さ500nmの配線用溝及び接続孔を形成した。次い
で、図1(b)に示すように、スパッタリング法により
厚さ50nmのTa膜4を形成し、引き続きスパッタリ
ング法により50nm程度Cu膜を形成後、メッキ法に
より800nm程度銅膜5を形成した。
【0056】CMPは、スピードファム・アイペック社
製SH−24型を使用して行った。研磨機の定盤には研
磨パッド(ロデール・ニッタ社製IC 1400)を張
り付けて使用した。研磨条件は、研磨荷重(研磨パッド
の接触圧力):27.6kPa、定盤回転数:55rp
m、キャリア回転数:55rpm、スラリー研磨液供給
量:100ml/分とした。
【0057】タンタル膜および銅膜の研磨速度は以下の
ように測定した。ウエーハ上に一定間隔に並んだ4本の
針状電極を直線上に置き、外側の2探針間に一定電流を
流し、内側の2探針間に生じる電位差を測定して抵抗
(R')を求め、更に補正係数RCF(Resisti
vity Correction Factor)を乗
じて表面抵抗率(ρs')を求める。また厚みがT(n
m)と既知であるウエーハ膜の表面抵抗率(ρs)を求
める。ここで表面抵抗率は、厚みに反比例するため、表
面抵抗率がρs'の時の厚みをdとするとd(nm)=
(ρs×T)/ρs'が成り立ち、これより厚みdを算
出することができ、更に研磨前後の膜厚変化量を研磨時
間で割ることにより研磨速度を算出した。表面抵抗率の
測定には、三菱化学社製四探針抵抗測定器(Lores
ta−GP)を用いた。
【0058】(実施例1〜6)表1に示すように、住友
化学工業社製θアルミナ(AKP−G008)を5質量
%、関東化学社製クエン酸を1.5質量%、関東化学社
製H22を2.5質量%、関東化学社製トリエタノール
アミンを0.01〜10質量%含有し、KOHによりp
Hを5.5に調整した研磨用スラリーを作製した。な
お、H22はCMP直前に添加した。
【0059】なお、比較例1として、アルカノールアミ
ンを添加しないこと以外は実施例1〜6と同様にして研
磨用スラリーを調製した。
【0060】これらの研磨用スラリーを用いてCMP試
験を行った。結果を表1に示す。表1から明らかなとお
り、トリエタノールアミンを添加することにより、タン
タル膜の研磨速度が著しく低下した。さらに、研磨後の
基板の状態を段差計により分析し、併せて基板の断面を
SEMにより観察したところ、エロージョンは抑制され
ていることが判った。以上より、実施例1〜6に示す研
磨用スラリーを用いて銅膜を研磨した場合、下地のタン
タル膜が停止膜として働くことが可能であることがわか
る。
【0061】(実施例7、8)表1に示すように、トリ
エタノールアミンをジエタノールアミン又はエタノール
アミンに代えた以外は、実施例3と同様な研磨用スラリ
ーを調製した。
【0062】これらの研磨用スラリーを用いてCMP試
験を行った。結果を表1に示す。表1から明らかなとお
り、ジエタノールアミン又はエタノールアミンを添加す
ることによっても、タンタル膜の研磨速度が著しく低下
した。更に、研磨後の基板の状態を段差計により分析
し、併せて基板の断面をSEMにより観察したところ、
エロージョンは抑制されていることが判った。
【0063】(実施例9)表1の実施例9に示すよう
に、研磨砥粒としてアルミナをトクヤマ社製ヒュームド
シリカQs−9に代えた以外は、実施例3と同様な研磨
用スラリーを調製した。
【0064】なお、比較例2として、アルカノールアミ
ンを含まない以外は、実施例9と同様にして研磨用スラ
リーを調製した。
【0065】これらの研磨用スラリーを用いてCMP試
験を行った。結果を表1に示す。表1より明らかなとお
り、研磨砥粒がシリカの場合も、トリエタノールアミン
を添加することにより、タンタル膜の研磨速度が著しく
低下した。更に、研磨後の基板の状態を段差計により分
析し、併せて基板の断面をSEMにより観察したとこ
ろ、エロージョンは抑制されていることが判った。
【0066】(実施例10〜13)クエン酸を実施例1
0〜13に示した有機酸に代えた以外は、実施例3と同
様な研磨用スラリーを調製した。
【0067】これらの研磨用スラリーを用いてCMP試
験を行った。結果を表1に示す。表1から明らかなとお
り、クエン酸以外の種々の有機酸を用いた場合も、トリ
エタノールアミンを添加することにより、タンタル膜の
研磨速度が著しく低下した。更に、研磨後の基板の状態
を段差計により分析し、併せて基板の断面をSEMによ
り観察したところ、エロージョンは抑制されていること
が判った。
【0068】
【表1】 (実施例14〜19)有機酸として、0.16質量%の
グルタル酸、1.5質量%のクエン酸および0.3質量
%のグリシンからなる混合酸を用い、酸化防止剤として
0.005質量%のベンゾトリアゾールを添加した以外
は、実施例1〜6と同様な研磨用スラリーを調製した。
【0069】なお、比較例3として、アルカノールアミ
ンを含有しないこと以外は、実施例14〜19と同様な
研磨用スラリーを調製した。
【0070】これらの研磨用スラリーを用いてCMP試
験を行った。結果を表2に示す。表2から明らかなとお
り、タンタル膜の研磨速度が著しく低下し、タンタル膜
の研磨速度に対する銅膜の研磨速度の比は著しく向上し
た。すなわち、トリエタノールアミンを添加することに
より、銅膜の研磨選択性が向上することが判った。更
に、研磨後の基板の状態を段差計により分析し、併せて
基板の断面をSEMにより観察したところ、エロージョ
ン及びディッシングが抑制されていることが判った。
【0071】
【表2】
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
研磨用スラリーによれば、タンタル系金属膜の研磨速度
を低下させることができ、銅系金属膜に対する研磨速度
差を大きくすることができるため、銅系金属膜の研磨に
おけるタンタル系金属膜の停止膜(研磨ストッパー)と
して機能が増大する。その結果、タンタル系金属をバリ
ア金属膜とする銅系金属の埋め込み配線の形成におい
て、CMPによるエロージョンが抑制され、配線抵抗の
バラツキの抑えられた銅系金属の埋め込み配線を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の埋め込み銅配線の形成方法を説明するた
めの工程断面図である。
【図2】従来の化学的機械的研磨用スラリーを用いて銅
配線を形成した場合の配線部の断面の形状を示す図であ
る。
【図3】本発明の研磨用スラリーを用いて埋め込み銅配
線を形成する方法を説明するための工程断面図である。
【符号の説明】
1 下層配線層 2 シリコン窒化膜 3 シリコン酸化膜 4 バリア金属膜 5 銅膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板倉 哲之 東京都台東区台東一丁目五番1号 東京磁 気印刷株式会社内 (72)発明者 櫻井 伸 東京都台東区台東一丁目五番1号 東京磁 気印刷株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 CA01 CB01 CB03 DA02 DA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンタル系金属膜上に形成された銅系金
    属膜を研磨するための化学的機械的研磨用スラリーであ
    って、研磨砥粒、酸化剤、有機酸および下記一般式
    (1)で示されるアルカノールアミンを含有することを
    特徴とする化学的機械的研磨用スラリー。 NR1 m(R2OH)n (1) (式中、R1は水素原子または炭素数1以上5以下のア
    ルキル基であり、R2は炭素数1以上5以下のアルキレ
    ン基であり、mは0以上2以下の整数であり、nは1以
    上3以下の自然数であり、m+n=3を満たす。)
  2. 【請求項2】 前記アルカノールアミンとして、エタノ
    ールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールア
    ミンからなる群より選ばれる1種以上を含有することを
    特徴とする請求項1記載の化学的機械的研磨用スラリ
    ー。
  3. 【請求項3】 前記アルカノールアミンの含有量は、化
    学的機械的研磨用スラリー全体に対して0.01質量%
    以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の化学的機械的研磨用スラリー。
  4. 【請求項4】 前記研磨砥粒の含有量は、化学的機械的
    研磨用スラリー全体に対して1質量%以上30質量%以
    下であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記
    載の化学的機械的研磨用スラリー。
  5. 【請求項5】 前記有機酸の含有量は、化学的機械的研
    磨用スラリー全体に対して0.01質量%以上5質量%
    以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに
    記載の化学的機械的研磨用スラリー。
  6. 【請求項6】 pHが4以上8以下であることを特徴と
    する請求項1乃至5いずれかに記載の化学的機械的研磨
    用スラリー。
  7. 【請求項7】 前記酸化剤の含有量は、化学的機械的研
    磨用スラリー全体に対して0.01質量%以上15質量
    %以下であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか
    に記載の化学的機械的研磨用スラリー。
  8. 【請求項8】 化学的機械的研磨用スラリー全体に対し
    て0.0001質量%以上5質量%以下の酸化防止剤を
    含有することを特徴とする請求項7記載の化学的機械的
    研磨用スラリー。
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