JP2001187313A - 湿式排煙脱硫装置 - Google Patents

湿式排煙脱硫装置

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JP2001187313A
JP2001187313A JP37451699A JP37451699A JP2001187313A JP 2001187313 A JP2001187313 A JP 2001187313A JP 37451699 A JP37451699 A JP 37451699A JP 37451699 A JP37451699 A JP 37451699A JP 2001187313 A JP2001187313 A JP 2001187313A
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flue gas
static mixer
absorbing liquid
liquid
absorbent
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Hisao Kojima
久夫 小嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫黄酸化物の吸収効率を向上させると共に灰
分等の微細紛の回収に優れ、また、スプレーノズル等の
保守管理を不要にすると共に設置面積が小さい排煙脱硫
装置を提供する。 【解決手段】 排煙10が供給される吸収塔1の内部に
は、排煙10と吸収液2とを気液接触させ、混合する静
止型混合器3がその長手方向を実質的に垂直にして配置
され、この静止型混合器3の上端側には吸収液2を静止
型混合器3に散布する吸収液散水管4が配置されてい
る。静止型混合器3の下方には、吸収液2を貯留する吸
収液タンク7が設けられ、吸収液タンク7と吸収液散水
管4とが吸収液循環ライン9により連結されて、吸収液
タンク7の吸収液2が吸収液散水管4に供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙に含まれる硫
黄酸化物を処理する湿式排煙脱硫装置に関し、特に、排
煙と吸収液との気液接触の向上を図った湿式排煙脱硫装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】排煙中のSO2を除去する排煙脱硫法
は、種々のプロセスが提案されているが、湿式法が主流
を占めている。この湿式法としては、吸収剤にソーダ化
合物を使用するソーダ法、カルシウム化合物を使用する
カルシウム法及び、マグネシウム化合物を使用するマグ
ネシウム法等が提案されている。このうち、安価な炭酸
カルシウム等のカルシウム化合物を使用する石灰/石膏
方法が多く採用されている。
【0003】このように、カルシウム化合物を吸収剤と
して使用する脱硫システムは、気液接触方法の違いによ
り、スプレー方式(例えば特開平6−3438245号
公報、特開平7−155536号公報及び特開平10−
5524号公報等)、多孔板方式(例えば特開平6−1
82146号公報等)、充填材方式(例えば特開平6−
304444号公報及び特開平10−5524号公報
等)並びにバブリング方式(例えば特開昭62−258
727号公報、特開平6−114232号公報及び特開
平8−229347号公報等)等が提案されている。
【0004】近時、吸収液を噴霧して排ガス中のSO2
と反応させる吸収塔に、冷却及び酸化の機能を持たせた
1塔型脱硫塔(タンク内酸化法)の開発が進み、最近で
は1塔型脱硫システムの採用が多くなっている。この1
塔型脱硫システムでの気液接触方法はスプレー方式が多
く採用されている。
【0005】また、吸収液中の亜硫酸カルシウム及び亜
硫酸イオンの酸化のために吸収液塔内に微細化した空気
を送って酸化反応を促進するため、吸収塔内に多孔板を
配置した排煙脱硫方法(特開平6−182146号公
報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
排煙脱硫装置は、脱硫効率が80乃至90%と低い。ま
た、スプレーノズルの使用によるカルシウム化合物の付
着及び成長による目詰まりが発生する。従って、これに
伴い、スプレーノズルの保守及び交換が必要となる。更
に、吸収剤の微細化噴霧のために、高い吐出圧力が必要
になるため、これに伴いスプレーノズルの交換及び循環
ポンプの動力量が高くなるという問題点がある。
【0007】また、スプレー方式に設けるガス空塔速度
は、通常0.5乃至2m/秒であるため、吸収塔の塔径
が大きくなって、初期投資負担が大きくなり、また、設
置面積も大きくなるという問題点もある。
【0008】更に、気体及び液体の偏流防止のための装
置が必要になるという問題点もある。(特開平6−12
6128号公報、日経産業新聞記事1993年11月1
8日付)。この偏流防止の装置を設けないと、偏流が発
生して脱硫効率が低下する(特開平10−5524号公
報)。
【0009】更にまた、吸収液の亜硫酸カルシウム及び
亜硫酸イオンの酸化反応のために吸収液タンク内に空気
吹き込み装置及び攪拌装置等が必要となり(特開平6−
285327号公報、特開平11−253744号公
報)、そのために、空気吹き込み用コンプレッサ又は攪
拌機等を必要とし、更にそのための動力費が必要とな
る。また、空気配管系の保守管理が必要となる。更に、
保守工事を行う場合、操業を停止しなければならないと
いう問題点がある。
【0010】また、排ガスの中の灰分等の除去効率が低
いという問題点もある。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなれたもの
であって、硫黄酸化物の吸収効率を向上させると共に灰
分等の微細紛の回収に優れ、また、スプレーノズル等の
保守管理を不要にすると共に設置面積が小さい湿式排煙
脱硫装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る湿式排煙脱
硫装置は、排煙と吸収液とを気液接触させることによ
り、排煙を清浄化処理する湿式排煙脱硫装置において、
前記排煙が供給される吸収塔と、この吸収塔内に設けら
れ前記排煙と前記吸収液とを気液接触させて混合する静
止型混合器と、前記吸収塔内の前記静止型混合器の上方
に設けられ下方に向けて吸収液を散布する吸収液散水管
と、前記吸収塔内の前記静止型混合器の下方に設けられ
前記静止型混合器から落下する吸収液を貯留する吸収液
タンクと、前記吸収液タンクから吸収液を前記吸収液散
水管に返戻する第1の吸収液循環部材と、を有すること
を特徴とする。
【0013】本発明においては、排煙と排煙中の硫黄酸
化物を吸収する吸収液との気液接触に、静止型混合器を
使用し、この静止型混合器に吸収液散水管を使用して吸
収液を供給するため、気液接触の効率が高いと共に、吸
収塔内の偏流を防止して脱硫効率を向上する。
【0014】また、前記第1の吸収液循環部材は、前記
吸収液タンクと前記吸収液散水管とを連結する配管と、
この配管に設けられて吸収液を前記吸収液散水管に供給
するポンプとを有することができる。
【0015】更に、前記配管の途中に設けられた第1の
酸化用静止型混合器と、この第1の酸化用静止型混合器
の入口側に酸化性ガスを供給する供給手段とを有し、こ
の第1の酸化用静止型混合器内で前記吸収液と前記酸化
性ガスとが混合されて前記吸収液が酸化されてもよい。
これにより、吸収液が循環部材にて循環する際に吸収液
が酸化処理されるため、排煙の脱硫効率が更に向上す
る。
【0016】更にまた、前記吸収液タンク内の前記吸収
液を循環させる第2の吸収液循環部材と、この第2の吸
収液循環部材による前記吸収液の循環中に前記吸収液を
酸化させる酸化手段とを有してもよい。
【0017】また、前記第2の吸収液循環部材は、配管
とポンプとを有し、前記酸化手段は、前記配管の途中に
設けられた第2の酸化用静止型混合器と、この第2の酸
化用静止型混合器の入口側に酸化性ガスを供給する供給
手段とを有し、この第2の酸化用静止型混合器内で前記
吸収液と前記酸化性ガスとが混合されて前記吸収液が酸
化されてもよい。
【0018】更に、前記静止型混合器は、流体が通流す
る通路管と前記通路管内に配設された螺旋状の1又は複
数の羽根体とからなる1又は複数のミキシングエレメン
トをその長手方向に連続して組み立てられており、前記
ミキシングエレメントは、右捩り又は左捩りの螺旋状の
多孔板が内設されているものとすることができる。
【0019】また、前記吸収液散水管は、管側面に、管
長手方向に延びるスリット又は点在するスリットを有す
ることができる。
【0020】更にまた、前記静止型混合器における排ガ
ス及び吸収液の気液接触方法は並流又は向流とすること
ができ、並流におけるガスの空塔速度は2乃至20m/
秒とすることができ、より好ましくは5乃至15m/秒
であり、また、向流におけるガスの空塔速度は1乃至1
0m/秒とすることができ、より好ましくは2乃至8m
/秒である。静止型混合器を使用することにより、空塔
速度を従来と比較して大幅に向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る湿式
排煙脱硫装置について添付の図面を参照して具体的に説
明する。図1は、本発明の第1の実施例に係る湿式排煙
脱硫装置を示す模式的断面図である。
【0022】図1に示すように、本実施例の湿式排煙脱
硫装置においては、火力発電所のボイラー等から排出さ
れた硫黄酸化物を含有する排煙10が供給される吸収塔
1の内部には、排煙10と吸収液2とを気液接触させ、
混合する静止型混合器3がその長手方向を実質的に垂直
にして配置され、この静止型混合器3の上端側には吸収
液2を静止型混合器3内に散布する吸収液散水管4が配
置されている。
【0023】静止型混合器3は、流体が通流する通路管
(図示せず)と前記通路管内に配設された螺旋状の1又
は複数の羽根(羽根体)とからなる1又は複数のミキシ
ングエレメント(図示せず)をその長手方向に連続して
組み立てられており、排煙10及び吸収液2は静止型混
合器3内を下降しながら静止型混合器3の内部で気液接
触する。
【0024】静止型混合器3の上方には、排煙10を吸
収塔1へ導入する排ガス入口5が形成されており、静止
型混合器3の下端側の吸収塔1の側壁には静止型混合器
3を通過した排煙10が排出される処理ガス出口6が形
成されている。更に、静止型混合器3の下方には、吸収
液2を貯留する吸収液タンク7が設けられている。そし
て、静止型混合器3の上端部に設けられた吸収液2を散
布する吸収液散水管4から、吸収液2が散布されて、静
止型混合器3を通過して、吸収液タンク7へ貯留され
る。吸収液タンク7は、吸収液2が再び吸収液散水管4
に返戻するための吸収液循環部材を有している。本実施
例の吸収液循環部材は、吸収液タンク7と吸収液散水管
4とを連結する吸収液循環ライン9と、吸収液2を吸収
液循環ライン9に循環させる循環ポンプ8とからなる。
また、吸収液タンク7には硫黄酸化物を吸収する吸収剤
スラリ(CaCO3、Ca(OH)2スラリ)12が導入
され、吸収液2が硫黄酸化物と反応して生成した石膏ス
ラリ13が分離されて取り除かれる。
【0025】次に、本実施例の湿式排煙脱硫装置の動作
について説明する。排ガス入口5から導入された排煙1
0が、吸収液散水管4から散布される吸収液2と共に静
止型混合器3へ供給される。そして、排煙10と吸収液
2とが静止型混合器3内で気液接触し、混合攪拌されて
排煙10に含まれる硫黄酸化物が吸収液2に含まれる吸
収剤に吸収される。このとき、排煙10と吸収液2とは
静止型混合器3内を流通する方向が同一方向である並流
となっている。この並流における排煙10の空塔速度
は、静止型混合器3内で排煙10と吸収液2との接触効
率を高くして排煙10に含まれる硫黄酸化物を効率よく
吸収液2に吸収させるため、2乃至20m/秒とするこ
とが好ましく、より好ましくは5乃至15m/秒とす
る。この排煙10及び吸収液2の気液接触において、排
煙10に含まれる二酸化硫黄と吸収液2の石灰石とが反
応して石膏が生成する反応は、下記の化学式に従って進
行する。
【0026】先ず、排煙10中の硫黄酸化物が吸収液2
に溶解し(化学式1)、亜硫酸イオンが生成し(化学式
2、3)、また、吸収液2では、吸収剤の炭酸カルシウ
ムが溶解して(化学式4)、両者が反応して亜硫酸カル
シウムが析出する(化学式5、6)。
【0027】
【化1】SO2(g)→SO2(aq)
【0028】
【化2】SO2(aq)+H2O→H++HSO3 -
【0029】
【化3】HSO3-→H++SO3 2-
【0030】
【化4】CaCO3(s)→Ca2++CO3 2-
【0031】
【化5】Ca2++SO3 2-→CaSO3(aq)
【0032】
【化6】CaSO3(aq)+1/2H2O→CaSO3
・1/2H2O(s)
【0033】また、亜硫酸イオンが酸素により酸化され
硫酸イオンが生成し(化学式7)硫酸イオンとカルシウ
ムイオンとが反応して石膏が析出する(化学式8、
9)。このとき生じる炭酸ガスは、二酸化炭素と水とに
分解する(化学式10、11)。
【0034】
【化7】HSO3 -+1/2O2→SO4 2-+H+
【0035】
【化8】Ca2++SO4 2-→CaSO4(aq)
【0036】
【化9】CaSO4(aq)+2H2O→CaSO4・2
2O(s)
【0037】
【化10】CO3 2-+2H+→H2CO3(aq)
【0038】
【化11】H2CO3(aq)→CO2(g)+H2
【0039】こうして、排煙10に含まれる硫黄酸化物
を石膏として析出させて脱硫処理された排煙10は静止
型混合器3を通過した後、処理ガス出口6から排出され
る。一方、吸収液2は、静止型混合器3を通過した後、
その下方に配置された吸収液タンク7に所蔵される。そ
して、吸収液タンク7の吸収液2は、循環ポンプ8によ
り吸収液循環ライン9を循環して吸収液散水管4まで返
戻され、再び静止型混合器3に供給される。吸収液タン
ク7では、吸収液2の石膏スラリ13が固液分離されて
取り出される。
【0040】次に、静止型混合器3について更に詳しく
説明する。図2は(a)は本実施例に使用される静止型
混合器のミキシングエレメントを示す横断面であり、図
2(b)はその斜視図である。
【0041】本実施例に使用される静止型混合器3のミ
キシングエレメント26は、図2(a)及び(b)に示
すように、外筒管20(通路管)と、外筒管20内に設
けられた羽根21(羽根体)と、この羽根21を外筒管
20内に配設するために間欠的に設けられた内筒管23
とを有しており、羽根21は、例えば、多孔板からな
る。なお、内筒管23は羽根21の捩り応力に対して機
械的強度を強くするために設置されている。
【0042】即ち、内筒管23は羽根21の接続部に必
要な長さ分だけ設けられ、それ以外のところには配置さ
れていない。羽根21は内筒管23の外周面に一端部が
接続され、外筒管20の内周面に向かうにつれて、反時
計方向(左側)に捩られて他端部が外筒管20の内周面
に接続されている。内筒管23は中心部が開口されてい
るので、羽根21は外筒管20の軸心部に存在せず、こ
の部分が欠落している。これにより、図2(a)及び
(b)に示すように、内筒管23の軸心部に羽根21が
存在しない開口部24が形成されている。同様に、内筒
管23の外周面上に複数の羽根21が左捩りで接続さ
れ、流体通路が形成されている。そして複数段に亘っ
て、ミキシングエレメント26をその長手方向に連続し
て配置することにより、静止型混合器3が組み立てられ
る。
【0043】このような静止型混合器3の流体通路を流
れる2種の流体(排煙10及び吸収液2)が通流する間
に、流体の一部が羽根21に沿って螺旋状に回転し、左
向きの旋回流になり、一部は羽根21の孔22を通過
し、一部は羽根21にせん断され、この孔22を通過し
た流体と合流し、更に分割される。このように、回転、
通過、せん断、合流又は分割が繰り返され、2種類の流
体が混合される。また、羽根21は多孔板により形成さ
れているので、孔22を流体が通過し、外筒管20内の
上下方向の流れが整流されると共に、旋回流によって移
動する流体と混合して、ミキシングエレメント26の全
体に均一に流体が分散される。このため、気液接触効率
が増加し、デッドスペースがなくなり、保守点検が不要
になる。また、この静止型混合器3において、流体は均
一に分散されるので整流板が不要になる。なお、本発明
の静止型混合器3の羽根21は左捩りに限定されるもの
ではなく、右捩りであってもよい。
【0044】また、羽根21に使用される多孔板の開口
率が5乃至80%であると、製作加工上の容易性が図
れ、生産コストの低減化が図れると共に、羽根の機械的
強度及び気液接触効率の優位性が図れる。このため、多
孔板の開口率は5乃至80%であることが好ましい。な
お、更に好ましい、多孔板の開口率は10乃至40%で
ある。
【0045】更に、羽根21に使用される多孔板の孔2
2径が5乃至30mmであると、製作加工上の容易性が
図れ、生産コストの低減が図れると共に、気液接触効率
の優位性が図れる。このため、多孔板の孔22径は5乃
至30mmであることが好ましい。
【0046】本発明のミキシングエレメント26の構成
としては、特にこれに限定されるものではなく、以下に
示すミキシングエレメントの構造とすることもできる。
図3及び図4は90°回転型のミキシングエレメントの
斜視図、図5はこのミキシングエレメントを使用した静
止型混合器の側断面図である。また、図6はこのミキシ
ングエレメントを示す斜視図である。
【0047】ミキシングエレメント30、40は、図3
乃至図5に示すように、夫々、円筒状の通路管31、4
1と、この通路管31、41内に夫々設けられた螺旋状
の羽根32、33及び42、43とを有する。この羽根
32、33及び42、43は夫々時計方向(右回転)及
び反時計方向(左回転)へ90°だけ捩られており、こ
の羽根32、33及び42、43により夫々流体通路3
4、35及び流体通路44、45が形成されている。羽
根32、33及び42、43は、通路管31、41の軸
心部に存在せず、この部分が欠落している。これによ
り、平面視で通路管31、41の軸心部に羽根32、3
3及び42、43が存在しない開口部36、46が形成
されている。従って、流体通路34、35及び流体通路
44、45は、開口部36、46を介して、通路管3
1、41の全長に亘って相互に連通している構成とする
ことができる。
【0048】このようなミキシングエレメント30、4
0を円筒状のケーシング50内に交互に嵌入し、ミキシ
ングエレメント30、40の夫々羽根32、33及び4
2、43の端縁同士を直交させて配置すると静止型混合
器3aが組み立てられる。
【0049】図5に示すように、静止型混合器3aの流
体通路を排煙10及び吸収液2が通流する間に、液体の
一部が螺旋状に90°回転し、一部は開口部でせん断さ
れ、他方の流体通路を通流してきた液体と合流し更に分
割された後、反対方向に螺旋状に90°回転する。この
ように回転、せん断、合流、分断が繰り返される。ま
た、気体においても同様に、回転、せん断、合流、分断
が繰り返される。これにより、排煙10及び吸収液2が
混合され、気液接触が行われる。なお、静止型混合器3
aとしては、90°回転型の羽根体を使用する代わり
に、180°回転型の羽根体を使用していもよい。ま
た、いずれの羽根体も多孔板により形成することができ
る。更に、ミキシングエレメント30、40との間に、
このミキシングエレメント30、40と同一内径を有す
るスペーサ(図示せず)を配置して、静止型混合器3a
を組み立ててもよい。
【0050】更に、羽根と通路管とが一体的に設けられ
たミキシングエレメントを使用することもできる。図6
は、ミキシングエレメントを示す斜視図である。図6に
示すミキシングエレメント100においては、通路管1
03の内側に螺旋状の羽根105が通路管と一体的に設
けられている。そして、この羽根105により、通路管
103の内部が仕切られて流体通路107、108が形
成されている。なお、通路管103の上端部には内周側
に環状突起111aが形成されており、下端部には外周
側に環状突起111bが形成されている。これにより、
ミキシングエレメント100同士を連結する際に、一方
のミキシングエレメントの環状突起11aを他方のミキ
シングエレメントの環状突起111bに嵌合することに
より、両者の配置を容易に整合させることができる。
【0051】このように構成されたミキシングエレメン
ト100においては、ミキシングエレメント100同士
を羽根105の端縁が90°に直交するように、相互に
連結し、流体を内部に通流させる。そうすると、従前の
ミキシングエレメントの一方の流体通路を通流してきた
流体は、羽根105の端縁で2分割され、他方の流体通
路を通流してきた流体も、羽根105の端縁で2分割さ
れる。そして、2分割の一方の流体同士が合流して次順
のミキシングエレメント100の流体通路107、10
8を螺旋状に通流し、混合される。このように、複数個
連結されたミキシングエレメントを流体が通流する間
に、流体は分割、合流を繰り返し、混合される。
【0052】また、本発明では、吸収液2と排煙とを気
液接触させるために、スプレーノズルを使用せず、吸収
液散水管4を使用する。図7は本発明の吸収液散水管4
を示す側面図である。図7に示すように、吸収液散水管
4には、吸収液散水管4の長手方向と同一方向に長手方
向を有するスリット4aが、吸収液散水管4の上部に設
けられている。このスリット4aは、吸収液散水管4の
縦断面においてL字状に形成されている。この吸収液散
水管4に、吸収液タンク7の吸収液2が吸収液循環ライ
ン9を循環した吸収液2が供給されると、スリット4a
から吸収液2が静止型混合器3内へ散布される。このス
リット4aの長手方向の長さは、静止型混合器3の径の
長さ以下となっている。
【0053】更に、本発明の吸収液散水管4としては、
これに限定されるものではなく、次に示すような種々の
スリット形状を有するものを使用することができる。図
8乃至図10は、吸収液散水管のスリット形状を示す図
であって、図8は吸収液散水管60を示す側面図、図9
は吸収液散水管70を示す側面図、図10(a)は吸収
液散水管80の上面図、図10(b)は吸収液散水管8
の側面図である。
【0054】図8に示すように、吸収液散水管60にお
いては、吸収液散水管4の管長手方向と同一方向に長手
方向を有するスリット61が形成され、更に、このスリ
ット61に切欠き62が形成されている。
【0055】また、図9に示す吸収液散水管70におい
ては、吸収液散水管70の両側方に多角径の複数のスリ
ット71が点在して設けられている。従って、この吸収
液散水管70に吸収液2が供給されると、吸収液2はス
リット71から吸収液散水管70の両側横方向へ一旦噴
出した後、静止型混合器3上に散布される。
【0056】更に、図10(a)及び(b)に示すよう
に、吸収液散水管80においては、吸収液散水管80の
両側方に複数の多角形のスリットが点在して設けられ、
更に、吸収液散水管80の上面には、管の長手方向と同
一方向に長手方向を有する縦長のスリットが形成されて
いる。このように、構成された吸収液散水管80におい
ては、これを並流の場合に使用すると、吸収液散水管8
0に供給された吸収液は、その両側方に設けられたスリ
ットから一旦横方向に噴出して静止型混合器3上に散布
されると同時に、スリット81から空気が抜かれるた
め、排煙10の流れをスムーズにして圧力損失を低減す
ることができる。
【0057】第1の実施例によれば、排煙10及び吸収
液2の気液接触部に静止型混合器3を使用するため、接
触効率が高く、硫黄酸化物の吸収率が高いので脱硫効率
が向上する。また、ガス空塔速度を従来と比べて5乃至
15m/秒として極めて大きくした装置の設計が可能と
なり、吸収塔の塔径が小さくして、初期投資を低減し、
装置の小型化を図ることが可能となると共に、装置の動
力費を低減することができる。更に、吸収液2と排煙1
0との気液接触にはスプレーノズルを必要しないため、
吸収液の偏流を防止し、スプレーノズル等の保守管理を
不要とするため、保守管理費を削除することができると
共に、年間8千時間以上の連続運転が可能となる。
【0058】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図11は、本実施例の湿式排煙脱硫装置を示す模
式的断面図である。なお、図11に示す第2の実施例に
おいて、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施
例においては、排煙10と吸収液2とを交流させて気液
接触する。本実施例においても、第1の実施例と同様の
静止型混合器を使用でき、例えば図2に示す静止型混合
器を使用することができる。また、吸収液散水管4にお
いても、第1の実施例と同様、多種のスリット形状を有
するものを使用することができる。
【0059】図11に示すように、気液接触を向流とす
るため、第1の実施例において排煙を導入する排ガス入
口5が形成されていた吸収塔1の上部は処理ガス出口6
となっている。そして、第1の実施例で処理ガス出口6
となっていた静止型混合器3下方の吸収塔1の側壁には
排煙10を吸収塔1内に導入する排ガス入口5が形成さ
れている。
【0060】次に、本実施例の動作について説明する。
排煙入口5から供給された排煙10が吸収塔1内の静止
型混合器3の下方側から、静止型混合器3へ導入され
る。一方、静止型混合器3の上方には吸収液2を散布す
る吸収液散水管4が配置されている。そして、図2に示
す静止型混合器3内を排煙10と吸収液2とが静止型混
合器3の流体通路を互いに逆向きに流れる。そして、こ
れら2種の流体(排煙10及び吸収液2)が通流する間
に、流体の一部が羽根21に沿って螺旋状に回転し、左
向きの旋回流になり、一部は羽根21の孔22を通過
し、一部は羽根21にせん断され、この孔22を通過し
た流体と合流し、更に分割される。このように、回転、
通過、せん断、合流、分割が繰り返され、互いに逆向き
の流れる2種類の流体が混合される。また、羽根21は
多孔板により形成されているので、孔22を流体が通過
し、外筒管20内の上下方向の流れが整流されると共
に、旋回流によって移動する流体と混合して、ミキシン
グエレメント26の全体に均一に流体が分散される。こ
のため、気液接触効率が増加し、デッドスペースがなく
なり、保守点検が不要になる。また、静止型混合器3に
おいて、流体は均一に分散されるので整流板が不要にな
る。このとき、静止型混合器3内で効率よく気液接触さ
せ、脱硫を行うために、向流の空塔速度は1乃至10m
/秒が好ましく、更に好ましくは、2乃至8m/秒とす
る。
【0061】このように構成された第2の実施例におい
ては、第1の実施例と同様の効果を奏し、気液接触の効
率が高く、硫黄酸化物の吸収率が高いため、脱硫効率が
向上する。また、スプレーノズル等の保守管理を不要と
すると共に、偏流を防止しする。更に、静止型混合器3
は極めて効率よく気液接触することができるため、装置
の初期投資を低減して小型化を図ることが可能となる。
【0062】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図12は本実施例の湿式排煙脱硫装置を示す模式
的断面図である。なお、図12に示す第3の実施例にお
いて、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には同
一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0063】図12に示すように、本実施例において
は、排ガス入口5の上部に吸収液散水管4を配置する。
本実施例の湿式排煙脱硫装置は、吸収塔1内の静止型混
合器3に排煙を導入する排ガス入口5が、静止型混合器
3とこの静止型混合器3内に吸収液2を散布する吸収液
散水管4が配置されている間の吸収塔1の側面に設けら
れている。従って、静止型混合器3に供給される排煙1
0の上方から吸収液2が散布される。
【0064】このように構成された第3の実施例によれ
ば、吸収液散水管4を排ガス入口5より上方に配置する
ことにより、吸収液散水管4におけるガス流の抵抗を低
減することとができ、これにより、圧力損失を低減する
ことができる。
【0065】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図13は、本実施例の湿式排煙脱硫装置を示す模
式的断面図である。なお、図13に示す第4の実施例に
おいて、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施
例においては、吸収液酸化用の静止型混合器を吸収液循
環ラインに設けて、吸収液循環ラインでの亜硫酸化合物
及び亜硫酸イオンの酸化処理をして、吸収液2の酸化反
応を更に促進させる。
【0066】図13に示すように、吸収液循環部材は、
吸収液タンク7と吸収液散水管4とを連結する循環ライ
ン9と、吸収液を吸収液散水管4に供給する循環ポンプ
8とを有し、この吸収液循環ライン9の途中の吸収塔1
外部に、吸収液酸化用静止型混合器15と、この酸化用
静止型混合器15の入口側に接続して、酸化性ガスを供
給する供給手段である酸化性ガス供給ライン14とが設
けられている。酸化性ガスとしては空気又は酸素を使用
することができる。酸化用静止型混合器15において
は、吸収液タンク7の吸収液2と、配管14から供給さ
れる酸化用の酸素又は空気とが酸化用静止型混合器15
により効率よく気液接触して混合攪拌され、吸収液2が
酸化される。この酸化用混合器15としても、図2乃至
図6に示す静止型混合器を使用することができる。
【0067】第4の実施例によれば、吸収液循環ライン
9の途中の吸収塔1の外部に酸化用静止型混合器15を
配置することにより、吸収液2中の亜硫酸カルシウム及
び亜硫酸イオンの酸化反応を促進させ、排煙の脱硫効率
を更に向上させることができる。
【0068】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図14は、本実施例の湿式排煙脱硫装置を示す模
式的断面図である。なお、図14に示す第5の実施例に
おいて、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施
例においては、吸収液2の酸化反応を更に促進させる。
【0069】図14に示すように、本実施例の湿式排煙
脱硫装置においては、吸収液タンク7に吸収液2を酸化
するための吸収液循環部材を設ける。吸収液循環部材に
は、その途中に酸化用静止型混合器19が設けられてお
り、吸収液タンク7から吸収液2をこの酸化用静止型混
合器19に供給して酸化させ、吸収液タンク7に返戻す
る吸収液循環ライン17と、この吸収液循環ライン17
に吸収液2を循環させる循環ポンプ16とが設けられて
いる。そして、酸化用静止型混合器19の吸収液2の入
り口側には吸収液2を酸化するための酸化性ガスとし
て、酸素又は空気を供給する酸化性ガス供給ライン18
が接続されている。この酸化用静止型混合器19におい
ても、図2乃至図6に示す静止型混合器を使用すること
ができる。
【0070】この湿式排煙脱硫装置では、排煙10と吸
収液2とが静止型混合器3内で気液接触して、混合攪拌
され、これにより排煙10は脱硫処理され処理ガス出口
11から排出される。排煙10の硫黄酸化物を吸収した
吸収液2は、吸収液タンク7に貯留され、一部は吸収液
循環ライン9により吸収液散水管4に返戻される。一方
で、吸収液タンク7の吸収液の一部は、吸収液循環ライ
ン17へ排出されて酸化用静止型混合器19に供給さ
れ、ここで、酸化性ガス供給ライン18により供給され
る酸素又は空気と共に、混合攪拌され、吸収液2が酸化
処理される。そして、この酸化された吸収液2は再び吸
収液タンク7へ循環する。
【0071】このように構成された第5の実施例におい
ては、吸収液タンク7の吸収液2は酸化用静止型混合器
19により酸化処理されるため、吸収液2中の亜硫酸カ
ルシウム及び亜硫酸イオンの酸化反応を促進させ、排煙
の脱硫効率を更に向上させることができる。
【0072】次に、本発明の第6の実施例について説明
する。図15は、本実施例の湿式排煙脱硫装置を示す模
式的断面図である。なお、図15に示す第6の実施例に
おいて、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には
同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。本実施
例においては、第1の実施例における吸収液循環部材と
は別にもう一つ別の吸収液循環部材を設け、吸収液2の
酸化処理を行い、脱硫効率を向上する。
【0073】図15に示すように、第1の実施例と同様
の湿式排煙処理装置において、静止型混合器3にの上端
部には、吸収液2を供給する吸収液散水管94が設けら
れている。そして、吸収液タンク7と吸収液散水管94
とを連結する吸収液循環ライン91と、この吸収液循環
ライン91に吸収液タンク7の吸収液2を循環させる循
環ポンプ90とが設けられている。この吸収液循環ライ
ン91には、吸収液2を酸化するための酸化用静止型混
合器93が設けられ、酸化用静止型混合器93の吸収液
2が供給される入口側には吸収液2を酸化する酸素又空
気を供給する酸化性ガス供給ライン92が接続されてい
る。
【0074】本実施例の湿式排煙脱硫装置は、排ガス入
口5から導入された排煙10が、吸収液散水管4及び吸
収液散水管94から散布される吸収液2と共に静止型混
合器3に供給され、気液接触する。これにより、排煙1
0と吸収液2とが混合攪拌され、排煙10の硫黄酸化物
が石膏として析出する。静止型混合器3を通過した排煙
10は、その下端側に設けられた処理ガス出口6から排
出され、吸収液2は吸収液タンク7に貯留される。吸収
液タンク7の吸収液2は、吸収液循環ライン9及び吸収
液循環ライン91から夫々吸収液散水管4及び吸収液散
水管94へ返戻される。吸収液循環ライン91を循環す
る吸収液2は、その途中に設けられた酸化用静止型混合
器93へ酸素又は空気の酸化性ガスと共に供給され、酸
化用静止型混合器93内で攪拌混合されることにより、
酸化反応処理される。こうして、酸化反応処理された吸
収液2は排煙10と吸収液2とを気液接触する静止型混
合器3の上部の吸収液散水管94へ送られる。
【0075】このように構成された第6の実施例によれ
ば、静止型混合器3に排煙10と共に供給される吸収液
2は酸化用静止型混合器93により酸化処理されるた
め、脱硫効果を更に向上させることができる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
排煙と吸収液との気液接触には静止型混合器を使用し、
また、吸収液をスプレーノズルではなく吸収液散水管を
使用して供給するため、ガス空塔速度を大幅に向上して
排煙の脱硫効率を向上させると共に、装置を小型化する
ことにより動力費を低減する。また、吸収液の偏流を防
止し、ノズル交換などのメンテナンスフリーとして装置
の連続運転を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る湿式排煙脱硫装置
を示す模式的断面図である。
【図2】(a)は本実施例に使用される静止型混合器の
ミキシングエレメントを示す横断面であり、(b)はそ
の斜視図である。
【図3】90°回転型のミキシングエレメントの斜視図
である。
【図4】90°回転型のミキシングエレメントの斜視図
である。
【図5】図4及び図5に示すミキシングエレメントを使
用した静止型混合器の側断面図である。
【図6】ミキシングエレメントを示す斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施例に使用する吸収液散水管
を示す側面図である。
【図8】本発明の吸収液散水管の一例を示す側面図であ
る。
【図9】本発明の吸収液散水管の一例を示す側面図であ
る。
【図10】(a)は本発明の吸収液散水管の一例を示す
上面図、(b)はその側面図である。
【図11】本発明の第2の実施例に係る湿式排煙脱硫装
置を示す模式的断面図である。
【図12】本発明の第3の実施例に係る湿式排煙脱硫装
置を示す模式的断面図である。
【図13】本発明の第4の実施例に係る湿式排煙脱硫装
置を示す模式的断面図である。
【図14】本発明の第5の実施例に係る湿式排煙脱硫装
置を示す模式的断面図である。
【図15】本発明の第6の実施例に係る湿式排煙脱硫装
置を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1;吸収塔 2;吸収液 3;静止型混合器 4、94;吸収液散水管 5;排ガス入口 6;処理ガス出口 7;吸収液タンク 8、16、90;循環ポンプ 9、17、91;吸収液循環ライン 10;排煙 12;吸収剤スラリ 13;石膏スラリ 14、18、92;酸化性ガス供給ライン 15、19、93;酸化用静止型混合器 20;外筒管 21、32、33、42、43、105;羽根 22;孔 23;内筒管 24、36、46;開口部 26、30、40、100;ミキシングエレメント 31、41、103;通路管 34、35、44、45、107、108;流体通路 50;ケーシング

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排煙と吸収液とを気液接触させることに
    より、排煙を清浄化処理する湿式排煙脱硫装置におい
    て、前記排煙が供給される吸収塔と、この吸収塔内に設
    けられ前記排煙と前記吸収液とを気液接触させて混合す
    る静止型混合器と、前記吸収塔内の前記静止型混合器の
    上方に設けられ下方に向けて吸収液を散布する吸収液散
    水管と、前記吸収塔内の前記静止型混合器の下方に設け
    られ前記静止型混合器から落下する吸収液を貯留する吸
    収液タンクと、前記吸収液タンクから吸収液を前記吸収
    液散水管に返戻する第1の吸収液循環部材と、を有する
    ことを特徴とする湿式排煙脱硫装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の吸収液循環部材は、前記吸収
    液タンクと前記吸収液散水管とを連結する配管と、この
    配管に設けられて吸収液を前記吸収液散水管に供給する
    ポンプとを有することを特徴とする請求項1に記載の湿
    式排煙脱硫装置。
  3. 【請求項3】 前記配管の途中に設けられた第1の酸化
    用静止型混合器と、この第1の酸化用静止型混合器の入
    口側に酸化性ガスを供給する供給手段とを有し、この第
    1の酸化用静止型混合器内で前記吸収液と前記酸化性ガ
    スとが混合されて前記吸収液が酸化されることを特徴と
    する請求項2に記載の湿式排煙脱硫装置。
  4. 【請求項4】 前記吸収液タンク内の前記吸収液を循環
    させる第2の吸収液循環部材と、この第2の吸収液循環
    部材による前記吸収液の循環中に前記吸収液を酸化させ
    る酸化手段とを有することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の湿式排煙脱硫装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の吸収液循環部材は、配管とポ
    ンプとを有し、前記酸化手段は、前記配管の途中に設け
    られた第2の酸化用静止型混合器と、この第2の酸化用
    静止型混合器の入口側に酸化性ガスを供給する供給手段
    とを有し、この第2の酸化用静止型混合器内で前記吸収
    液と前記酸化性ガスとが混合されて前記吸収液が酸化さ
    れることを特徴とする請求項4に記載の湿式排煙脱硫装
    置。
  6. 【請求項6】 前記静止型混合器は、流体が通流する通
    路管と前記通路管内に配設された螺旋状の1又は複数の
    羽根体とからなる1又は複数のミキシングエレメントを
    その長手方向に連続して組み立てられており、前記ミキ
    シングエレメントは、右捩り又は左捩りの螺旋状の多孔
    板が内設されていることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか1項に記載の湿式排煙脱硫装置。
  7. 【請求項7】 前記吸収液散水管は、管側面に、管長手
    方向に延びるスリット又は点在するスリットを有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    湿式排煙脱硫装置。
  8. 【請求項8】 前記静止型混合器における排ガス及び吸
    収液の気液接触方法は並流又は向流であることを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の湿式排煙脱
    硫装置。
  9. 【請求項9】 前記並流におけるガスの空塔速度は2乃
    至20m/秒であることを特徴とする請求項8に記載の
    湿式排煙脱硫装置。
  10. 【請求項10】 前記向流におけるガスの空塔速度は1
    乃至10m/秒であることを特徴とする請求項8に記載
    の湿式排煙脱硫装置。
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