JP2001187068A - 歯科用根管治療器具及びその製造方法 - Google Patents

歯科用根管治療器具及びその製造方法

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JP2001187068A JP2000000481A JP2000000481A JP2001187068A JP 2001187068 A JP2001187068 A JP 2001187068A JP 2000000481 A JP2000000481 A JP 2000000481A JP 2000000481 A JP2000000481 A JP 2000000481A JP 2001187068 A JP2001187068 A JP 2001187068A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】根管内に挿入されて根管壁を切削する歯科用根
管治療器具に於いて、元部においても先端部においても
柔軟性と円滑な切削性能を発揮させる。 【解決手段】シャフト部1と、シャフト部1に連続する
螺旋状の切刃21c,24cからなる作業部2とを有し、作
業部2のシャフト部1側の位置21に於ける横断面形状が
長方形を含む平行四辺形で「長辺21b/短辺21a」が、
先端4側の位置24に於ける横断面形状が長方形を含む平
行四辺形で「長辺24b/短辺24a」よりも大きく、且つ
元部21の捩じり角が先端部24の捩じり角よりも大きくす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科治療に於ける
根管を形成するためのリーマ,ファイルと呼ばれる歯科
用根管治療器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯の根管は極めて細く且つ微妙に屈曲し
た形状を有しており、且つこの屈曲形状は個人差が大き
い。このような根管を切削して形成する治療器具とし
て、リーマやファイルが用いられている。リーマ,ファ
イルは螺旋状の切刃を有する切削用器具であり、切刃の
頂点を結ぶ線はテーパ状に成形されており、リーマは主
として回転操作、ファイルは主として押し引き操作して
根管を切削する(但し、両者の間に厳密な区別があるわ
けではなく両方に使われるので、この説明ではリーマも
含めてファイルとする)。またファイルの中には比較的
捩じれ角度が弱く回転切削も可能なKファイルと、捩じ
れ角度が最も強く押し引き切削専用のHファイル等があ
る。
【0003】ここで、現在提供されているKファイルの
作業部の断面形状について説明する。図8は作業部の横
断面図であり、図に示す円はKファイルの任意の位置に
於ける切刃が内接する円である。図に於いて、51は横断
面が正方形のKファイルであり、市場に提供されている
ファイルの中では高い断面二次モーメントを有する。こ
のため、曲げや捩じりに対し高い抵抗を発揮するが、切
刃51aのすくい角が小さく、切削性が悪く根管追従性も
低い。
【0004】また図8に於ける52は横断面が三角形のK
ファイルであり、前述のKファイル51に比較して断面二
次モーメントが小さく、ある程度の根管追従性を有す
る。また切刃52aのすくい角が大きく且つ円との間に大
きい空間を成形することが出来るため、切削性及び切削
屑の排除性共に良好である。
【0005】ファイルに一般的に要求される性能とし
て、個人差の大きい歯の根管の屈曲形状に対し柔軟に追
従し得ること、良好な切削性を有すること、切削した屑
を押し引き又は回転操作に伴って容易に排除し得るこ
と、良好な曲げ破断特性や、捩じりに対し高い破断角度
特性を有すること、特に回転時に食い込みロックしない
こと等が挙げられる。
【0006】上記の如き根管治療器具は、目的のサイズ
に対応させた太さを持った線状の素材を成形し、この素
材の外周を例えば特公昭58−52782 号公報に開示された
方法等により長手方向に傾斜研削して目的の横断面形状
とした後、例えば特公昭62−22733 号公報に開示された
方法を採用して捩じることで製造される。また、別な方
法として、例えば特公昭61−50455号公報に開示された
方法等により線材を線材の回転軸と該回転軸に応じて軸
の長さ方向に砥石を動かしながら軸と砥石の間隔を変化
させて螺旋状に研削することにより製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、横断面が
正方形のKファイルでは、切削性、根管追従性が悪いと
いう問題がある。また横断面が三角形のKファイルで
は、根管追従性は横断面が正方形のものより改善されて
いるものの、切刃の耐久性が若干低いという問題があ
る。
【0008】上記問題を解決するために横断面の形状が
菱形の根管治療器具が開発されている。この根管治療器
具は切削性や切削屑の排除性が良好であるが、切刃の耐
久性の問題や、器具の回転時に食い込んでロックしやす
いという問題がある。更に、根管追従性は改善されてい
るとは言え、まだ不足であるという意見が多い。
【0009】また、根管治療においては、特に奥歯等を
治療する場合等に、患歯の上に十分な空間がなく狭いた
め、器具の作業部のシャフト部側の元部を曲げた状態で
治療を行うことが多い。しかし、上記横断面が正方形、
三角形、菱形のファイル等では、先端からシャフト部に
向かって断面形状は相似形のまま太くなっているため、
シャフト部側に行くほど柔軟性が低下し、曲がりにくく
なっており、操作性が悪く、無理に元部を曲げて操作す
ると折れるという問題があった。
【0010】本発明の目的は、切削性が良好で、更に器
具の作業部のシャフト部側の元部に柔軟性を付与するこ
ととスムーズに動かせるようにすることで、操作性が良
好で、特に根管のフレア部に対しても柔軟に追従し、目
的の形状に速く形成することが出来る歯科用根管治療器
具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る歯科用根管治療器具は、シャフト部と、
シャフト部に連続する螺旋状の切刃からなる作業部とを
有し、前記作業部の横断面形状が平行四辺形である歯科
用根管治療器具に於いて、作業部のシャフト部側の元部
(以下「元部」という)の横断面に於ける「長辺の長さ
/短辺の長さ」が先端側の先端部(以下「先端部」とい
う)の横断面に於ける「長辺の長さ/短辺の長さ」(以
下「辺比」という)より大きく、且つ作業部の該元部の
捩じれ角が該先端部の捩じれ角より大きいことを特徴と
するものである。
【0012】上記歯科用根管治療器具(以下、単に「治
療器具」という)では、作業部の横断面の形状が長方形
を含む平行四辺形であり、元部の辺比が先端部の辺比よ
りも大きく、且つ元部の捩じれ角が先端部の捩じれ角よ
りも大きいため、特に元部に於いて先端部と大きく異な
ることの無い柔軟性を発揮させることが出来ると共に良
好な操作性を発揮させることが出来る。
【0013】上記治療器具では、作業部の横断面形状を
長方形を含む平行四辺形とすることで、長辺に沿った方
向の断面二次モーメントと短辺に沿った方向の断面二次
モーメントが大幅に異なり、曲げ易さに方向性が生じ
る。しかし、作業部が螺旋状に捩じった状態で成形され
るため、該作業部全体としては曲げ易さの方向性が生じ
ることがなく、高度な柔軟性を発揮することが出来る。
【0014】作業部に於ける辺比を全長にわたって等し
くするか或いは元部の辺比を小さくくした場合、先端部
では曲がり易く元部が曲がり難くなる。この場合、治療
器具の柔軟性が長さ方向に大きく異なることとなり、医
師の操作がし難いという問題が生じることとなる。しか
し作業部に於ける元部の辺比を先端部の辺比よりも大き
くすることによって、元部の断面二次モーメントと先端
側の断面二次モーメントが大きく異ならないように設定
することで、元部の柔軟性を改善することが出来る。
【0015】元部の辺比が先端部の辺比よりも大きいた
め、作業部の全長にわたって捩じれ角が一定である場
合、辺比の大きい元部で切削する際にガタツキが生じ
る。しかし、元部の捩じれ角を先端部の捩じれ角よりも
大きくすることによって、元部の単位長さ当たりの切刃
の数を増加させることが出来、ガタツキの少ない円滑な
切削を実現することが出来る。
【0016】また本発明に係る他の治療器具は、シャフ
ト部と、シャフト部に連続する螺旋状の切刃からなる作
業部とを有し、前記作業部の横断面形状が平行四辺形で
ある歯科用根管治療器具に於いて、作業部のシャフト部
側の元部の横断面に於ける「長辺の長さ/短辺の長さ」
(辺比)が先端側の先端部の横断面に於ける「長辺の長
さ/短辺の長さ」(辺比)より大きく、且つ作業部のテ
ーパが2/100より大きいことを特徴とするものであ
る。
【0017】上記治療器具では、作業部のテーパを2/
100よりも大きくすることによって、好ましい根管治
療を行なうことが出来る。即ち、根管形成では、根管充
填材等を圧入するために根尖部を5/100〜7/10
0のテーパのアピカルシートを形成することが好ましい
ことが報告されている。しかしテーパーを大きくした治
療器具では、器具の元部の柔軟性が低下するので、湾曲
した根管における根管追従性が低下するという問題があ
った。また、ISOでは作業部のテーパは2/100に
規格化されているので、通常小サイズ〜大サイズの器具
を頻繁に交換して切削することで近似したテーパ形状に
成形している。更に、根管口付近の根管は器具の挿入性
や内部の視野確保などの為に入口に向かって広がったフ
レア状に形成する。この場合は治療器具の元部のテーパ
ーは7/100より大きいものが適していると言われて
いるが、この場合も元部が太くなるので追従性が低下す
る問題があった。そこで、元部の辺比を先端部の辺比よ
りも大きくすることで根管追従性を向上させるとともに
作業部を2/100よりも大きいテーパにすることで、
一度の作業で好ましい根管形成を実現することが出来る
構成とした。
【0018】また本発明に係る治療器具の製造方法は、
砥石と押金の間に線材を入れて削った後に捩じるか、線
材の回転軸と該回転軸に応じて軸の長さ方向に砥石を動
かしながら軸と砥石の間隔を変化させて螺旋状に削る歯
科用根管治療器具の製造方法に於いて、作業部の長さ方
向に於ける「長辺の長さ/短辺の長さ」(辺比)と、テ
ーパと、太さとを設定して、短辺面及び長辺面を削るテ
ーパを決定して、押金と砥石、又は回転軸と砥石の間隔
の変化率を設定し、且つ作業部の任意部位の長辺の長さ
及び短辺の長さを計算して、押金と砥石の最終間隔、又
は回転軸と砥石の間隔を設定して、短辺面及び長辺面を
夫々異なるテーパを持って削ることを特徴とするもので
ある。尚、ここで言う「最終間隔」とは、研削工程の終
了時に於ける押金と砥石の間隔のことである。
【0019】上記製造方法では、予め目的の治療器具の
番手と、作業部のテーパと、元部の辺比と先端部の辺比
を決定する。そして決定された条件に基づいて、先端部
の長辺の長さと短辺の長さ、及び元部の長辺と短辺の長
さを演算し、演算された値から、長辺面のテーパ及び短
辺面のテーパを算出することが出来る。従来の横断面が
正方形、三角形、菱形などの治療器具は、各辺面を等し
いテーパーで研削していたが、本発明に係る治療器具の
製造方法では、上記により算出した長辺面と短辺面の夫
々のテーパを持って各辺面を削り、その後、削った素材
を捩じるか、線材の回転軸と該回転軸に応じて軸の長さ
方向に砥石を動かしながら軸と砥石の間隔を変化させて
螺旋状に削ることで治療器具を製造することが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】上記治療器具の好ましい実施形態
について図を用いて説明する。図1は治療器具の全体構
成を説明する側面図である。図2は治療器具の作業部に
於ける元部と先端部の横断面図であり(a)は図1の21
−21断面図,(b)は図1の24−24断面図である。図3
は作業部の捩じり角を説明する拡大図である。図4は#
15の治療器具の曲げトルクを比較した図である。図5
は#35の治療器具の曲げトルクを比較した図である。
図6は治療器具を製造する際に素材を削る数値を算出す
る手順を説明する図である。図7は作業部を捩じる方法
を説明する図である。
【0021】図1に示す治療器具Aは歯の根管壁を切削
して形成するための器具であり、特に、医師が手で把持
して操作するものである。そして医師が指先に挟んで微
妙な感触をたよりに操作することで根管を切削すること
で、患者の歯に目的の径と形状を持った根管を形成する
のに用いられる。
【0022】治療器具Aは、番手が#06(先端部位の
太さが0.06mm)〜#140(先端部位の太さが1.40mm)
の範囲で複数の太さを持った種類のものが提供されてい
る。このように治療器具Aでは呼び番手が先端部位の太
さに対応している。
【0023】特に、請求項1に係る治療器具は、根管を
治療する際に特に元部に於ける柔軟性を発揮させるとと
もに良好な操作性を発揮させるようにしたものであり、
また第2請求項に係る治療器具は一度の作業で根尖部を
適度なテーパに形成したり、根管口のフレアー部を大き
なテーパーに形成すると共に良好な根管追従性と操作性
を発揮し得るようにしたものである。以下、各請求項に
係る発明を実現した一実施例の治療器具Aの構成につい
て説明する。
【0024】治療器具Aはシャフト部1と、シャフト部
1に連なる作業部2とによって構成されている。本実施
例では、作業部2の先端4は、番手や作業部2の断面形
状の如何に関わらず、所定角度(例えば60度〜90
度)の尖部として構成されている。またシャフト部1は
一連の製造工程中で合成樹脂製のハンドル3にインサー
ト成形されて一体化されている。
【0025】シャフト部1はハンドル3側から作業部2
に接近するに従って、断面が円形から作業部2の断面で
ある平行四辺形に成形される。シャフト部1のうち、作
業部2をこのように構成することによって、急激に断面
形状及び断面積を変化させることなく、応力の集中を排
除して治療中に作用する曲げ力に対し良好に対抗するこ
とが可能である。
【0026】作業部2は長方形を含む平行四辺形の横断
面を有しており、全長にわたって捩じられている。作業
部2は予めシャフト部1側の元部の方が先端4側の先端
部の辺比よりも大きくなるように設定されると共に、元
部の捩じれ角の方が先端部の捩じれ角よりも大きい角度
に設定されている。
【0027】また作業部2を捩じることによって成形さ
れた平行四辺形の頂点を結ぶ線からなる輪郭はテーパ状
に成形されている。特に、根尖部形成(アピカルシート
形成)を好ましいテーパで実施するために、作業部2の
先端4から所定長さ(例えば5mm)は2/100よりも
大きいテーパで成形することが必要であり、5/100
〜7/100のテーパを有することが好ましい。又、根
管口のフレアー部の拡大を目的とする治療器具Aの場
合、シャフト部と作業部の境から所定長さ(例えば8m
m)テーパを7/100より大きくすることが好まし
い。しかし上記範囲に限定するものではない。
【0028】本実施例に於ける作業部2では、シャフト
部1側の元部の位置21に於ける断面形状、及び先端4側
の先端部の位置24に於ける断面形状が、図2に示すよう
に、短辺24a,21aと長辺24b,21bとからなる長方形
として成形されている。ここで、位置21は作業部2に於
けるシャフト部1側に近接した位置であり、同図(a)
に示す断面形状を有し、位置24は先端4の近傍で該先端
4から所定寸法(例えば0mm或いは1mm等の位置、但
し、0mm部は実質的には尖部で点となり平行四辺形の断
面はないが、それより元側の形状の延長線として仮想的
に考えることが可能である。また尖部を除く尖部の近傍
の平行四辺形の横断面を維持する先端部と考えても良
い。しかしこの寸法を限定するものではない)離隔した
位置であり、同図(b)に示す断面形状を有している。
【0029】上記各位置21,24に於ける長辺21b,24b
と短辺21a,24aの辺比は、柔軟性や屈曲根管追従性等
の観点から、従来の根管治療器具に対しはっきりとした
優位性を示す値として多数の医師の意見も取りいれて求
めたものである。
【0030】作業部2の各位置21,24に於ける長辺21
b,24bと短辺21a,24aの辺比は、治療器具Aの番手
或いはテーパーの大小によって異なる値に設定されてい
る。例えば本実施例では、番手の大きい或いはテーパの
小さい治療器具Aでは、位置21に於ける辺比は7,位置
24に於ける辺比は6程度に設定されており辺比の差は小
さく、番手の小さい或いはテーパの大きい治療器具Aで
は、位置21に於ける辺比は6,位置24に於ける辺比は2
程度に設定されて辺比の差が大きくなっている。しか
し、前記辺比は実施例に過ぎずこの値に限定するもので
はないことは当然である。
【0031】上記の如く、作業部2の断面が長方形であ
ることから、対角線21d,24d上に夫々切刃21c,24c
が成形される。即ち、断面に於ける4つの頂点に夫々切
刃21c,24cが成形されることとなる。
【0032】しかし、必ずしも各頂点に切刃21c,24c
を成形する必要はなく、作業部2の捩じり方向との関係
で相対的な回転方向が矢印a方向である場合、短辺21
a,24aに於ける回転方向に先行するエッジを切刃21
c,24cとし、後行するエッジを潰す(横断面を長方形
として後行するエッジを機械的に潰す)ことで切れ刃を
無くすか、或いは鈍角として(横断面を第2図(a),
(b)に点線で示すような平行四辺形とすることで先行
するエッジを鋭角とし、後行するエッジを鈍角とす
る)、21c′,24c′の エッジを外接円の内側に位置
させて、切刃としての機能を発揮させることのないよう
に成形しても良い。
【0033】このように、短辺21a,24aに於ける回転
方向に先行するエッジを90度又は鋭角の切刃21c,24c
とすることによって、根管治療を行う際に、治療器具A
を押し操作又は逆回転操作したときに切刃21c,24cは
切削性を発揮することなく、引き操作又は正回転操作し
たときにのみ切削性を発揮させることが可能である。特
に、切刃21c,24cが鋭角である場合、根管壁となす角
(及び掬い角)が大きくなり、良好な切削性を発揮する
とともにエッジ21c′,24c′を外接円の内側に位置さ
せて21c,24cによる切削を干渉させないことが可能で
ある。
【0034】作業部2に於けるシャフト部1側(位置2
1)の辺比を先端4側(位置24)の辺比よりも大きくす
る場合、両位置21,24の間で段階的に変化させても良い
が、連続的に変化させることが好ましい。即ち、位置21
と位置24の間の何れかの位置で辺比を段階的に変化させ
る場合、作業部2の断面形状が不連続となり、加工方法
が難しくなる。
【0035】このため、後に製造方法の説明で詳述する
ように、位置21と位置24の距離及び夫々の位置に於ける
辺比を設定すると共に、与えられた条件(番手,テーパ
等)から夫々の位置21,24に於ける短辺21a,24a、長
辺21b,24bの寸法を計算し、この計算結果から求めた
長辺面のテーパ角度、及び短辺面のテーパ角度に基づい
て材料を削ることで、位置21から位置24にかけて連続的
に辺比が小さくなる平行四辺形の断面を持った素材を成
形し、この素材を捩じり加工することによって治療器具
Aを製造することが可能である。
【0036】作業部2の位置21に於ける捩じり角β21
は、位置24に於ける捩じり角β24よりも大きい角度を有
している。これにより位置21に於けるピッチP1を、位
置24に於けるピッチP4に近づけた値とし、位置24の近
傍に於ける単位長さ当たりの切刃数と位置21の近傍に於
ける単位長さ当たりの切刃数を近づけるように設定する
ことが可能である。
【0037】作業部2に於ける捩じり角β21,24は夫々
の位置に設定された辺比に対応して設定されるものであ
り、一義的に設定されるものではない。しかし、使用上
の観点から、手動操作する治療器具Aでは先端4から略
5mm程度に於ける捩じり角が35度〜70度の範囲であるこ
とが好ましく、エンジン用の治療器具Aでは食い込みを
防止するため元部の捩じり角β21を25度以上、先端部の
捩じり角β24を25度未満とすることが好ましい。しか
し、捩じり角を前記範囲に限定するものではなく、適宜
設定することが可能であることは当然である。
【0038】上記の如く、作業部2に於ける元部の辺比
を先端部の辺比よりも大きくしたにも関わらず、元部と
先端部の単位長さ当たりの切刃数を近づけたことによっ
て、根管を治療するに際し、根管壁を作業部2の元部の
切刃で切削する場合であっても、ガタツキのない円滑な
切削を実現することが可能である。
【0039】特に、元部の辺比を大きくした状態で単位
長さ当たりの切刃数が少ない場合、辺比が大きいことに
よる曲げ易さの方向性が極端になることからガタツキが
生じて操作し難く、且つ押し引き操作したときに根管に
接触する切刃数が少なくなることから切削性が劣るとい
う問題が発生する虞があるが、上記の如く単位長さ当た
りの切刃数を多くすることによって、作業部2の,曲が
りの起点を多くして柔軟性を向上することが可能であ
り、切刃数が増加することで切削性を向上することが可
能となる。
【0040】また作業部2を上記の如く捩じるにも関わ
らず、更に、先端4の近傍の先端部の捩じり角を変化さ
せることも可能である。例えば図3に示すように、先端
4から所定長さL(約5mm程度)の範囲の捩じり角β1
を、作業部2の他の部位の捩じり角β2よりも小さく、
例えば25度以下とすることも可能である。この場合、先
端4から所定長さ範囲のリードが長くなるため、治療器
具Aを回転操作した場合であっても、先端部4の近傍が
根管に食い込むことがない。
【0041】作業部2は前述したように2/100より
も大きい5/100〜7/100程度のテーパを持って
成形されている。このテーパは作業部2の全長にわたっ
て同一である必要はなく、長さ方向に異なるテーパを持
って成形されていても良い。例えば主として根尖の形成
に関わる先端4から所定長さ(約5mm程度)の範囲を大
きいテーパとし、この範囲を除く部分を2/100程度
のテーパとしても良い。この場合、根尖を好ましいテー
パを持って形成することが可能であり、且つ先端部に於
ける折損を防ぐことが可能となる。また、逆に元端側の
テーパーを先端側のテーパーより大きくしても良い。こ
の場合、先端側のテーパーを比較的小さくすることで、
レッジを形成すること無く、根管の湾曲部(根尖部から
2〜3mm部)に沿った形成ができ、元端側のテーパーを
大きくすることで根管のフレア部等の拡大において、太
い器具に交換することなく、的確に切削することが可能
である。
【0042】また、作業部のテーパーは、作業部の一部
が2/100以下であっても作業部全体として2/10
0より大きければ良い。
【0043】また作業部2を、位置21に於ける辺比と位
置24に於ける辺比を段階的に変化させた場合には、夫々
の辺比に対応させて各辺のテーパを設定すると共に段階
的に変化させることが必要である。
【0044】次に、上記の如く構成された治療器具Aの
曲げトルクを他の構成のファイルの曲げトルクと比較し
た実験結果について説明する。本実験は#15と#35
に相当する治療器具について比較したものである。
【0045】実験はISO規格に準じた方法で、作業部
の先端から3mm,8mm,13mmの部位に於ける曲げトルク
を計測して行った。実験の結果得られた#15のデータ
を表1に示し、得られたグラフを図4に示す。また#3
5のデータを表2に、グラフを図5に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】尚、表1,2, 図4,5に於いて1:2.5
〜4RTと記載されたファイルは先端の辺比が2.5で元
端の辺比が4と元部の辺比を大きくした本実施例に係る
治療器具Aに対応するものであり、1:2RT、1:3
RT、1:4RTと記載されたファイルは作業部の横断
面が平行四辺形で且つ辺比が夫々2,3,4と一定の治
療器具であり、FLEXILEと記載されたファイルは
従来の断面が三角形のKファイルであり、横断面菱形と
記載されたファイルは従来市販の断面菱形ファイルであ
り、当然辺比は一定である。
【0049】上記実験結果から明らかなように、各番手
共に本実施例に係る治療器具Aの曲げトルクの変化率は
他と比べて一定に近く且つ従来のファイルに比較して小
さい。即ち、3mm部位での曲げトルクは従来のファイル
と差が小さいように見えるが、この差は実際は大きく治
療に影響する。8mm部位、13mm部位とシャフト側へ行く
に従って当然曲げトルクが辺比4に近づき、従来のファ
イル(Flexile Files、断面菱形ファイル等)と比較し
て、非常に小さくなる。ちなみに表1、2、図4,5に
おける本実施例の辺比2.5〜4の器具の3,8,13mm部
の辺比を計算すると夫々略2.75、3.25、3.72であり、実
験結果について納得できる。この実施例では2.5〜4であ
るがこれを2.5〜6とすることなどで更に全長にわたって
曲げ力を一定に近くでき、又場合によっては逆転させる
ことも可能である。
【0050】従って、本実施例に係る治療器具Aでは、
少なくとも3mmから13mmの範囲では差の大きく無い曲が
り易さを有することとなる。言い換えると、作業部2の
何れの部位を曲げる場合であっても、曲げ力が大きく変
わらないことが良い。但し元部が先端部より曲げ力が小
さいと先端部へ力が伝わりにくくなるので一般的臨床で
は逆転しない方が好ましい。このように、本実施例に係
る治療器具Aでは作業部2を全長にわたって大きく変わ
ることの無い柔軟性を発揮させることが可能となる。
【0051】次に、作業部2の辺比を連続的に変化させ
た治療器具Aを製造する方法の例について横断面が長方
形の場合で、図6,図7により説明する。尚、ここでは
横断面が長方形の場合で説明するが、横断面が鋭角を有
する平行四辺形の場合においても、条件を調整すること
で上記テーパーを算出することができることは言うまで
もない。
【0052】この方法は特に作業部2を構成するもので
あり、シャフト部1に連なる作業部2を構成した後、合
成樹脂製の手用ハンドル3と一体化させるか、或いはハ
ンドピースに装着するためのエンジン用ハンドルと接続
するかあるいはハンドルを付けずに直接別な器具に取付
けるかを問うものではない。
【0053】治療器具Aを製造する場合、先ず、目的の
治療器具Aの番手(作業部2に於ける先端4の仮想の径
C0 )と、テーパTと、先端4の仮想(図に於ける0)
の辺比R0 と、元部の位置(図に於ける16(先端から16
mmの位置))の辺比R16とが設定される。
【0054】上記条件に対応させて、全長が治療器具A
のシャフト部1と作業部2の長さを有し、一方の端部が
予め設定された目的の治療器具Aの番手に対応させたC
0 に、且つ他方の端部がシャフト部1に対応する寸法を
持つ円錐柱状体を成形している。前記円錐柱状体を構成
する材料として特に限定するものではないが、錆びが発
生することがなく且つ熱処理硬化を要しないもの、例え
ば冷間線引き加工を施すことで充分に高い硬度と曲げ強
さを発揮したオーステナイト系ステンレスを使用するこ
とが好ましい。この材料を研削等の手段で加工すること
で、シャフト部1に対応する部分と、作業部2に対応す
る偏平な部分を持った中間素材を成形している。
【0055】図6は目的の治療器具Aの作業部2の一部
に対応させた中間素材の一部を現すものである。この中
間素材ではシャフト部1は表現されていないが、便宜
上、図示したものを中間素材30という。
【0056】上記中間素材30に於いて、一方の端部0が
作業部2に於ける先端4(図1に於ける位置24とは多少
ずれるが近似的に同じとする)に対応し、他方の端部16
が先端4から16mmの位置(図1に於ける位置21)に対応
する。また端部0に於ける長方形断面の対角線d0 は目
的の治療器具Aの番手C0 に対応した寸法(例えば#1
5では0.15mm)であり、端部16に於ける長方形断面の対
角線d16は前記対角線d0 にテーパTによる増分を加え
る(C0 +16T)ことによって計算される。
【0057】従って式1に示すように、端部0に於ける
各辺a0 ,b0 の寸法は対角線d0(C0 )の値と、辺
比R0 の値とによって計算することが可能であり、端部
16に於ける各辺a16,b16の寸法は対角線d0 (C0 +
16T)の値と辺比R16の値とによって計算することが可
能である。前記の如くして端部0,16に於ける各辺の寸
法を計算することによって、距離16mmに於ける短辺の増
分と長辺の増分を夫々計算することが可能である。そし
て各辺の増分を計算することによって、短辺面のテーパ
Ta及び長辺面のテーパTbを計算することが可能であ
る。
【0058】
【式1】
【0059】従って、中間素材30を、例えば特公昭58-5
2782号公報に開示されるように押し金によって砥石に押
圧(押し金が固定で砥石が動いてもよい)しつつ各辺
a,bを上記テーパTa,Tbに基づいて傾斜させて研
削する。この研削の第1の工程は、平行な2方向から研
削して作業部2に於ける長辺21b,24b(端部0の長辺
b0 ,端部16の長辺b16、以下同じ)の寸法に仕上げる
ものであり、この工程を経ることによって短辺21a,24
a(端部0の短辺a0 ,端部16の短辺a16、以下同じ)
の面が仕上がることになる。
【0060】次に、中間素材30を例えば90度回転さ
せ、その後、この状態で2方向から研削して短辺21a,
24aの寸法に仕上げることで、長辺21b,24bの面を仕
上げ、これにより、作業部2を目的の断面、即ち、作業
部2に於ける位置21の辺比が位置24の辺比よりも大きい
長方形断面に仕上げることが可能である。ここで「仕上
げ」とは、「成形」を意味するものである。
【0061】上記は、長方形断面の治療器具を製造する
場合で説明したが、上記のように90度回転させず、鋭角
(例えば85度)回転させた場合は、21b,24bの面がそ
れぞれ図3に点線で表示した21b′,24b′となって成
形され、21cの切刃角は鋭角(例えば85度)となり、も
う一つの角21c′,24c′は鈍角(例えば95度)とな
り、且つ外接円に接しない角となる。この場合のC0,C
16(21d,24d)は同じであるが、短辺21a,24a長さ
は21c′,24c′までと短くなり、長辺21b′,24b′
は多少長くなる。これ等のことを予め計算に入れておけ
ば上記長方形の場合と同様に成形することが可能であ
る。
【0062】上記の如くして中間素材30を目的の断面形
状を持った直状に研削した後、予め設定された異なる捩
じれ角度で捩じることで目的の作業部2を持った治療器
具Aを構成する。中間素材30を捩じる場合、例えば特公
昭62−22733 号公報に開示された方法を採用することが
可能である。
【0063】図7の方法は、互いに対向させて且つ予め
設定された間隔を持って、一対の針押さえ治具31と、一
対の針支え治具32を配置し、これらの針押さえ治具31と
針支え治具32とによって構成された成形空間33に中間素
材30を挿通し、この状態で全体を回転させると共に中間
素材30を相対的に長さ方向に移動させることで、作業部
2を捩じりることが可能となる。この図のように押さえ
冶具31の間隔が広い場合は後行するエッジは潰れる。こ
の成形空間33は移動しながら中間材の寸法に対応して変
化できる構造であり、更に、最初から押さえ冶具31の間
隔を中間材に一致させて後行するエッジをシャープなま
ま捩じることも可能である。
【0064】従って、針押さえ治具31,針支え治具32を
一定速度で回転させつつ中間素材30の移動速度を変更す
ることで、或いは中間素材30を一定速度で移動させつつ
各治具31,32の回転速度を変更することで、作業部2に
於けるシャフト部1側の捩じり角を先端4側の捩じり角
よりも大きい角として捩じることが可能である。
【0065】もう1つの方法は、特公昭61−50455号公報
に開示された方法等により線材を線材の回転軸と該回転
軸に応じて軸の長さ方向に砥石を動かしながら各辺a,
bを軸と砥石の間隔を上記テーパTa,Tbに基づいて
Ta/2,Tb/2だけ変化させて螺旋状に研削するこ
とにより製造することも可能である。この辺aを削った
後に辺bを削るに当たって当然90度なり85度なり所定の
割り出しをしなければならない。
【0066】上記製造方法を実行することによって、元
部の辺比が先端部の辺比よりも大きく、且つ元部の捩じ
り角が先端部の捩じり角よりも大きい作業部2を合理的
に製造することが可能である。ここで、短辺面、長辺面
を仕上げた後に(捩じる場合も捩じる前か後に)バリ取
り、尖部加工、熱処理、表面の酸洗、表面硬化、表面着
色等の表面仕上げを追加して行ってもこの請求項3の製
造方法の範囲であることは言うまでもない。
【0067】尚、作業部2に於ける元部の辺比と、先端
部の辺比の両方を番手の上昇に伴って大きくすることが
好ましい。又、元部の辺比と先端部の辺比との比は番手
の上昇に伴って小さくすることが好ましく、作業部2の
テーパが大きいもの程、大きくすることが好ましい。作
業部2をこのように構成することによって、作業部2の
柔軟性を維持することが可能である。
【0068】また各実施例に於いて、作業部2の断面は
平行四辺形及び長方形を含む平行四辺形として規定して
いるが、これらの形状は、厳密な意味で平行四辺形或い
は長方形である必要はなく、巨視的に見て平行四辺形で
あり長方形であれば良い。
【0069】また、平行四辺形の角度としては1つの角
が80度〜90度であることが好ましい。このように鋭角を
80度以上とすることによって、器具の回転操作などによ
る食い込みを防止することが可能であり、ひいては器具
の破折事故を防止することが可能となる。
【0070】また、ここではすべて元部の長辺面が先端
部においても長辺面である場合で説明したが、元部の長
辺面が先端部では短辺面となるようなものであっても良
い。この場合は中部で正方形の部分ができて従来品のよ
うに曲げに強く、元部と先端部が曲げに弱いものとな
る。このようなものも目的によっては有用であり、元部
の辺比が先端部の辺比よりも大きい場合は本発明の範疇
である。
【0071】またシャフト部1を取り付けるハンドル
は、主として手操作による場合は図1に示すハンドル3
で良い。しかし、治療器具Aをハンドピースに装着して
治療する場合、ハンドルとして金属製等のエンジン用の
ものが設けられる。またハンドピースに装着することを
前提とした作業部2では捩じれ角を30度以下に設定す
ることが好ましい。この捩じれ角が大きい場合、ハンド
ピースを回転させることによって根管壁に食い込むこと
が多くなる。
【0072】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
治療器具では、器具の元部に柔軟性を付与したので、従
来の根管治療器具に比べ格段に操作性が向上し、又根管
に沿った形成が出来、且つ元部と先端部の単位長さ当た
りの切刃の数を近づけて円滑な切削を実現することが出
来る。
【0073】また作業部のテーパを2/100よりも大
きくすることによって、一度の作業で根尖を好ましいテ
ーパ角度で形成することが出来るし、根管口付近のフレ
ア部を形成することが出来る。
【0074】また本発明に係る製造方法では、作業部の
横断面が長方形を含む平行四辺形で元部の辺比が先端部
の辺比よりも大きくした治療器具を合理的に製造するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】治療器具の全体構成を説明する側面図である。
【図2】治療器具の作業部に於ける元部と先端部の横断
面図であり(a)は図1の21−21断面図,(b)は図1
の24−24断面図である。
【図3】作業部の捩じり角を説明する拡大図である。
【図4】図4は#15の治療器具の曲げトルクを比較し
た図である。
【図5】図5は#35の治療器具の曲げトルクを比較し
た図である。
【図6】治療器具を製造する際に素材を削る数値を算出
する手順を説明する図である。
【図7】作業部を捩じる方法を説明する図である。
【図8】従来提供されているファイルの横断面を説明す
る図である。
【符号の説明】
A 治療器具 1 シャフト部 2 作業部 21 元部の位置 24 先部の位置 21a,24a 短辺 21b,24b,21b',24b' 長辺 21c,24c 切刃 21c',24c' 切刃でない鈍角のエッジ 3 ハンドル 4 先端 30 中間素材 31 針押さえ治具 32 針支え治具 33 成形空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 秀行 栃木県塩谷郡高根沢町大字中阿久津743 マニー株式会社内 Fターム(参考) 4C052 AA06 AA16 BB14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト部と、シャフト部に連続する螺
    旋状の切刃からなる作業部とを有し、前記作業部の横断
    面形状が平行四辺形である歯科用根管治療器具に於い
    て、作業部のシャフト部側の元部の横断面に於ける「長
    辺の長さ/短辺の長さ」が先端側の先端部の横断面に於
    ける「長辺の長さ/短辺の長さ」より大きく、且つ作業
    部の該元部の捩じれ角が該先端部の捩じれ角より大きい
    ことを特徴とする歯科用根管治療器具。
  2. 【請求項2】 シャフト部と、シャフト部に連続する螺
    旋状の切刃からなる作業部とを有し、前記作業部の横断
    面形状が平行四辺形である歯科用根管治療器具に於い
    て、作業部のシャフト部側の元部の横断面に於ける「長
    辺の長さ/短辺の長さ」が先端側の先端部の横断面に於
    ける「長辺の長さ/短辺の長さ」より大きく、且つ作業
    部のテーパが2/100より大きいことを特徴とする歯
    科用根管治療器具。
  3. 【請求項3】 砥石と押金の間に線材を入れて削った後
    に捩じるか、線材の回転軸と該回転軸に応じて軸の長さ
    方向に砥石を動かしながら軸と砥石の間隔を変化させて
    螺旋状に削る歯科用根管治療器具の製造方法に於いて、
    作業部の長さ方向に於ける「長辺の長さ/短辺の長さ」
    と、テーパと、太さとを設定して、短辺面及び長辺面を
    削るテーパを決定して、押金と砥石、又は回転軸と砥石
    の間隔の変化率を設定し、且つ作業部の任意部位の長辺
    の長さ及び短辺の長さを計算して、押金と砥石の最終間
    隔、又は回転軸と砥石の間隔を設定して、短辺面及び長
    辺面を夫々異なるテーパを持って削ることを特徴とする
    歯科用根管治療器具の製造方法。
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