JP4214283B2 - 根管治療器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯の根管を成形するための根管治療器具であって、主に押し引き操作により歯を切削する根管治療器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歯の根管は極めて細く且つ微妙に屈曲した形状を有しており、且つこの屈曲形状は個人差が大きい。このような根管を切削して成形する根管治療器具であって、主として押し引き操作により治療を行う治療器具として、ファイルが存在する。かかるファイルは通常直角或いは60度等の角部を有する先細線状材を所定のねじれ角をもってねじって形成したものであって、螺旋状の切刃を有する切削用器具である。
【0003】
ここで、従来のファイルの作業部の形状例を図8に示す。同図に示すように、従来のファイルFの作業部52は切刃52aと側辺52bで構成される断面正方形の線体をねじって作業部を形成したものであって(同図(a)参照)、断面正方形を有する(同図(b)参照)。
【0004】
そして、図示しないファイルFのハンドル部を治療者が操作することにより、作業部52を主に前後に押し引き操作することにより、切刃52aが歯の治療部を切削する。そして、この切削作業により削られる切削屑は、切刃52aと切刃52aとの間に形成される凹部55が運び出して歯の治療部から撤去する。
【0005】
ここで、ファイルFに一般的に要求される性能として、個人差の大きい歯の根管の屈曲形状に対し柔軟に追従し得ること、良好な切削性を有すること、切削した屑を押し引き又は回転操作に伴って容易に排除し得ること、根管形状に応じて適切に曲がること、ねじりに対し高い破断角度特性を有すること、等が挙げられる。
【0006】
そこで、切削効率を上げるために単位長さあたりの切刃52aの山数を増やしてねじれ角βを大きくすることも考えられるが、そうすると捩り回数が増えることで加工硬化が進み、素材自体が硬くなるので、柔軟性が低下してしまう。素材自体をやわらかくしたとしても、エッジの耐久性が低下し、ファイルとしては不適当である。
【0007】
このため、従来の断面正方形を有するファイルFにあっては、該作業部の中心線と切刃の成す角、すなわちねじれ角βを20度〜35度前後として、作業部52の柔軟性を保っている。従来、全てのメーカーは一律この角度を保ってきたが、この角度で問題が発生する事は無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、切刃が切削対象に対向する角、すなわちすくい角を大きくし、切削性能を向上させる試みとして、特願平11−257408にあるようにファイルの作業部の断面を長方形にすることが考えられている。
【0009】
この長辺と短辺からなる断面長方形を有するファイルにおいては、長辺側に大きな凹部が形成され、切削屑の運搬空間が大きくなるという特徴を有する。また、作業部の柔軟性、すなわち根管の追従性についても、断面2次モーメントの関係から長辺方向に屈曲させるより短辺方向に屈曲させる方がより曲がり易い性質を持っているため、ねじれ角が小さく、単位距離あたりの切刃の山が少なくなってしまうと、単位距離辺りの、曲がりやすい長辺の出現数が減り、ファイルの曲がるポイントが減少し、柔軟性、根管追従性が低下する。よって、ある程度の範囲で切刃が近接して単位距離あたりの切刃数を多くすることによって長辺の出現数を多くすることが望ましい。
【0010】
なお、断面正方形を有するファイルにおける場合と同じく、捻り回数を増やすことで加工硬化の影響が大きくなりファイルの素材自体は硬くなるが、前述の断面長方形ファイルの、「捻り回数を増やすと曲がりやすい長辺が多く出現し曲がり易くなる性質」と比較すると曲がりやすくなる性質の方が大きいので、ある程度捻り回数を増やしたとしても加工硬化の影響でファイルの柔軟性が低下することはなく、逆に上昇する。結果的に長方形を有するファイルにおいては、ねじれ角をある程度まで大きくした方が柔軟性が向上する。
【0011】
このため、断面長方形を有するファイルにあっては、断面正方形の従来型のファイルと同じねじれ角に設定することによっては切削性や柔軟性について充分な性能を発揮できないという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、断面が長方形及び長方形に近い平行四辺形即ち1つの角が80度〜90度の平行四辺形のファイルとしたうえで、ねじれ角を従来型の正方形断面のファイルとは違う値、すなわち適当な範囲で大きな値に設定し、切削性能及び切削屑の排除性が良好であって、柔軟性をも具備するファイルを提供することにある。ここで、従来の長方形ではなく、1つの角が80度〜90度の平行四辺形としたのは、断面長方形ファイルと同様の前記特徴を有することに加え、切味が向上するからであり、一方で角度を80度より小さくすると回転させた際根管壁に食い込んでしまい破折の危険性を伴ってしまい、また、角度が小さいと切刃の耐久性が落ちるからである。また、鋭角と鈍角を有する平行四辺形とした場合、ファイルを引く際、鋭角が先に根管壁にあたる配置にすることが望ましい。押す際に鋭角が先に当たるとファイルの最先端部で切れた切り粉が根尖まで達してしまい、不具合が生じるからである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るファイルは、シャフト部と、シャフト部に連続する作業部とを有する根管治療器具であって、作業部は切刃が螺旋状に捻られて形成されており、且つ作業部の横断面は1つの角が80度〜90度の長方形であり、該根管治療器具の側面において、該作業部の中心線と切刃の成すねじれ角が35度以上70度以下であり、且つ作業部はその先端から所定長さにおいて、ねじれ角が他の部分より小さいこととした。
【0014】
かかるファイルでは、断面を1つの角が80度〜90度の平行四辺形とし、ねじれ角を従来型のファイルに比べて所定範囲で大きく、すなわち35度以上70度以下とすることによって切刃間の距離を小さくしたことで、切削性能を向上させ、より高い柔軟性を持たせることができる。
【0015】
また、前記作業部はその先端から所定長さにおいて、ねじれ角が他の部分より小さいファイルであり、そのねじれ角は20度未満の小さい角度に設定することが好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
上記治療器具の好ましい第1実施形態について図を用いて説明する。図1は本実施例に係る断面長方形にした場合のファイルの全体構成を説明する図であり、(a) は正面図、(b) は側面図である。また、図2は作業部の先端部分の拡大図、図3は図2におけるX−X線の断面図である。
【0017】
ファイルAは歯の根管を切削して成形するための器具であり、特に、歯科医師が自ら手に持って操作するタイプのものを示す。このファイルAは、サイズが06番(先端部位の太さが0.06mm)〜140番(先端部位の太さが1.40mm)の範囲で複数の太さを持った種類のものが提供されている。
【0018】
このファイルAは、医師が指先に挟んで微妙な感触をたよりに操作して根管を切削して成形し、これに伴って根管の径が大きくなるに対応してより太いファイルAと交換しつつ、更に、操作して患者の歯に目的の径と形状を持った根管を成形していくのに用いられる。
【0019】
ファイルAはシャフト部1と、シャフト部1に連なる作業部2とによって構成されている。本実施例では、作業部2の先端部4は、サイズや作業部2の断面形状の如何に関わらず、図2に示すように所定角度(例えば60度〜90度)の尖端部や、図示しない球面に近い尖らない先端として構成されている。
【0020】
シャフト部1は、一連の製造工程中で合成樹脂製のハンドル3にインサート成形されて一体化されている。
【0021】
このシャフト部1はハンドル3側から作業部2に接近するに従って、断面が円形から作業部2の断面である長方形に形成される。シャフト部1のうち、作業部2をこのように構成することによって、急激に断面形状及び断面積を変化させることなく、応力の集中を排除して治療中に作用する曲げ力に対し良好に対抗することが可能である。
【0022】
作業部2は、後述するように、断面長方形を有する線状体を所定方向に、所定のねじれ角でねじることにより、螺旋構造を持った棒状の形状を有している。そして、その全体の輪郭はストレート状或いはテーパ状(図ではテーパが形成されたものを図示する)に形成されている。
【0023】
図2におけるX−X線による断面図を図3に示すように、作業部2は横断面が短辺2bと長辺2cにより断面長方形を有しており、所定のねじれ角を持って螺旋状に捻られている。これら各辺により挟まれる角部に切刃2aが形成されている。
【0024】
なお、作業部2は、短辺2bと長辺2cとの比率が予め設定された値を有し且つシャフト側から先端部4にかけて断面積が減少する長方形断面を持った中間材を螺旋状に捻ることで形成されている。このため、根管の治療に際し、作業部2を押し引きして軸方向に移動させたとき、見掛け上、切刃2aがリードに従って図3の円5の円周に沿って回転し、この回転動作によって根管の切削を行うことが可能となる。特に、切刃2aと円5とのなす角によって形成される角α(又はすくい角α−90度)が大きくとれるため良好な切削性能を得ることが可能である。
【0025】
また、作業部2の断面においては、円5との間に大きな空間6を構成することが可能である。このため、作業部2の押し引きに伴って切刃2aによって切削された屑は空間6に入り込み、該空間6を通って外部に排出される。このとき、空間6の面積が充分に大きいため、切削屑の排除を容易に且つ確実に行うことが可能となる。
【0026】
本実施形態では長方形断面を構成する短辺2bと長辺2cとの比率(辺比)を1:3としているが、この辺比は特に限定されるものではない。なお、角α(又はすくい角α−90度)の角度特性により、他の実験結果から短辺:長辺の辺比は1:1.5 〜1:5が望ましいことが判明している。
【0027】
上記のような作業部2の長方形断面を如何なる方法で形成するかについては限定されるものではない。即ち、長方形断面の形状は、予めテーパ状に形成した素材を研削加工することで、或いはプレス加工と研削加工を併用することで形成することが可能である。このような加工は断面正方形のKファイルの加工手順と同一であり、単純な加工工程によって作業部2を形成することで、製造コストを削減して安価なファイルAを提供することが可能となる。
【0028】
以上のように形成された作業部2の切刃2aは、図2に示すように、側面において、斜めに現われ、作業部2長手方向中心線に対して、ねじれ角βを形成する。このねじれ角βは、本実施形態においては45度に設定されており、従来型の根管治療器具(図8参照)での20度に比べて大きな値に設定されている。なお、この45度のねじれ角は第2実施形態のファイルBと異なり、作業部2の全長に亘り維持されている。
【0029】
なお、ねじれ角βの設定について、図6を用いて以下説明する。図6に示す切削性能試験の結果は、断面の長辺:短辺が2:1である、エッジ角85度の平行四辺形ファイル(図3において、一点鎖線で示される短辺2bxを有した平行四辺形)を用いて、ねじれ角を変化させて測定したグラフである。この試験方法は、ファイルの先部と元部を把持して1.6mm 厚のアクリル板の被削材に140gで押付けて、長さ方向の7mm押し引きを300回(約5分間)行ったときのもので、被削材の削られた距離を測定して行ったものである。図6(1)(2)(3)は、それぞれファイルサイズの#15RT、#20RT、#25RTについて、ねじれ角βを多様な角度に変化させて、切削性比較テストを行ったものである。なお、かかるサイズの15、20、25の数字は先端部位の太さ(mm)×100を表し、RTは"r"ec"t"angular(長方形)のRとTを表す。
【0030】
各図中、断面正方形を有する、従来型のファイル(Kファイル)の通常切削距離Xは点線で描かれる。そして、切削性能の向上目標を該通常切削距離Xの2倍値として、これを切削目安距離Yとするが、これは実線で描かれる。
【0031】
これに対して、同じ図上に、断面85度平行四辺形の本願発明のファイルのうちの3サイズ#15RT、#20RT、#25RTについて、それぞれねじれ角を多様な角度(#15RT、#20RTについては、20度、30度、40度、50度とし、#25RTについては25度、35度、45度、55度)とした場合の切削距離をプロットして示す。
【0032】
両者を考慮して、本発明のファイルの切削距離が切削目安距離Yを上回った値を、断面85度平行四辺形のファイルについて充分な性能向上が見られる値と定義すれば、それぞれのサイズについて、ねじれ角が28度から34度で切削目安距離Yを越えることがわかる。
【0033】
従って、本発明の断面85度平行四辺形のファイルは、従来型の断面正方形のファイルに比べて、そのねじれ角βを35度以上と大きくし、所定距離間の山数を増加させることで、著しく切削性能を向上させることができる。なお、このことは断面長方形でも同様であることが判明している。
【0034】
また、ねじれ角βの上限は、実験データを示さないものの、70度より大きくなると捩り回数が増える事で加工硬化が進み過ぎて加工中にファイルが折れることがまれに発生することが判明している。
【0035】
次に、図7に耐曲げ実験について説明する。図7は、ねじれ角を変化させた場合の、断面85度平行四辺形ファイルの柔軟性試験の結果を示すグラフである。この耐曲げ実験は、テストピースのサイズ及びサンプル数は切削性能実験と同一の条件とし、専用の曲げ試験機(テストピースの先端3mmを固定し、曲げ治具を45度回転させた際の最大トルクを測定)を用いて実施した。この実験に用いるテストピースは本発明の断面の長辺:短辺が2:1の85度平行四辺形の、サイズ#20RTのファイルであって、ねじれ角βを25度と40度として両者を比較したものである。
【0036】
同図に示すように、ねじれ角βを40度としたテストピースの方がねじれ角βを25度としたテストピースに比べて低い曲げトルクで曲げることができることが分かる。このため、従来の正方形断面のファイルに適用されるねじれ角βの25度に比べて、大きく、例えば40度とした方が、ファイルに柔軟性を与えることができ、複雑な根管形状の追従性に優れたファイルとなることも判明した。また、このことは断面長方形でも同様であることが確認されている。
【0037】
このように、本実施形態の断面長方形のファイルは、切削性能を向上させることができ、さらに柔軟性にも優れるファイルとなって、従来のファイルに比べて極めて扱いやすいファイルとなる。
【0038】
なお、図6で明らかなように、ファイルのサイズ毎に切削目安距離Yに達するねじれ角βはまちまちであり、また、加工硬化による破折の危険性を考慮すると、ねじれ角βは35度から55度に設定することがより望ましい。
【0039】
また、ファイルAを構成する素材は、特に限定するものではないが、一般的にはステンレス鋼を用いる。そしてステンレス鋼を用いる場合には、錆の発生のないオーステナイトステンレス鋼を用いると共に線引き加工によりファイバー状の組織としたものが好ましい。このように素材が全長にわたってファイバー状の組織を有することにより、耐曲げ性能や耐捻り性能を向上させることが可能である。
【0040】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図4を用いて説明する。本実施形態のファイルBは、第一実施形態のファイルAと同様、断面長方形を有するファイルであるが、先端からの所定距離Lにおいて、ねじれ角βを他の部分より小さくしている。
【0041】
すなわち、本実施形態のファイルBの作業部12は、ねじれ角を15度(β1)に設定した先部12Aとねじれ角を40度(β2)に設定した元部12Bとから構成され、切刃15の間に形成される空間16は第1の先部12Aでは大きく、元部12Bでは小さくなっている。
【0042】
なお、図示しないものの、同ファイルBは、第一実施形態のファイルAと同様に、作業部12の下方にはシャフト部が連続し、さらにハンドルが取り付けられている。
【0043】
ファイルは、リーマとは異なり、基本的に回転作業を目的とするものではないが、実際の使用時には、切削効率を向上させるため、ファイルを根管の奥まで挿入した後、90度程度正転させたうえで引き上げる作業を行うことが多い。しかしながら、ねじれ角βが大きすぎると、かかる正転動作時、切刃が根管に食い込んで動かなくなる、いわゆるタッピング現象を生じることがあり、使用者の円滑な作業が不可能になる場合がある。
【0044】
本実施形態のファイルは、先部12Aのねじれ角β1を20度より小さい、タッピングが起こりにくい角度、すなわち15度として、円滑な作業を可能としたファイルとしている。なお、ほとんどの事故で破折した部分が先端から2〜4mm部であることが判明しているので、先端部4mm程度までのねじれ角を小さくする事が望ましい。
【0045】
また、最先端部については、先部12Aよりねじれ角βを大きくして、切削屑を確実に保持してこれを排除することができる構造としてもよい。この角度β1については切刃の切味との関係で、食い込まない角度であれば良い。元部12Bのねじれ角β2よりはっきりと小さいことは、一体的タッピング現象を生じさせない点で必要である。
【0046】
<第三実施形態>
上記した二つの実施形態においては、作業部2、12にハンドル3(第二実施形態については図示せず)を取りつけた手作業用のファイルを示して説明したが、本発明のファイルはこれに限定されず、例えば、図5に示すファイルCのように、ハンドルの代りに機械へ接続するジョイント23をシャフト部1及び作業部2に取り付け、機械用としても良いことはもちろんである。この場合、一般に市販されている機械は、回転させるものが多く、実質的に回転またはツイスト(正逆転くり返し)されることが多く、リーマとして機能させることが多い。この場合、特に図4のファイルBを使用すると良い結果を示す。
【0047】
また、これらファイルA、B、Cの素材として形状記憶合金を用いることも可能である。この場合、予め形状記憶合金に対し所定の熱処理を行って超弾性の範囲で用いることが好ましい。
【0048】
なお、これまでの実施例では主に断面長方形及び85度平行四辺形のファイルの場合について説明してきたが、1つの角が80度以上90度以下の平行四辺形のファイル全てについても上記断面長方形ファイルと同様の効果を得られることは言うまでもない。また、さらに上記実施例では本件発明の根管治療器具はファイルとして説明したが、ファイルBはリーマしても使え、ファイルに限定されるものではない。
【0049】
【発明の効果】
上記説明のように、本発明の根管治療器具によれば、断面長方形及び長方形に近い平行四辺形の根管治療器具としたうえで、適当な範囲でねじれ角を従来型の正方形断面のファイルに比べて大きな値、35度以上70度以下に設定することで、切削性能を向上させ、切削屑の排除性能を維持する。
【0050】
また、同時に、断面長方形及び長方形に近い平行四辺形とし、ねじれ角を同範囲とすることで、柔軟性をも具備する根管治療器具を提供することができる。
【0051】
また、作業部において、先端から所定長さにおいて、ねじれ角が他の部分より小さい構成とすることにより、回転動作を行った際に被切削体に食い込んで動かなくなることを防止することができる。そして、この先端部のねじれ角は20度未満とすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係るファイルの全体構成を説明する図であり、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図2】同ファイルの作業部の拡大図である。
【図3】図2におけるX−X線の断面図である。
【図4】第二実施形態に係るファイルの作業部の側面図である。
【図5】第三実施形態に係るファイルの斜視図である。
【図6】ねじれ角を変化させた場合の、断面長方形ファイルの切削性能試験の結果を示すグラフである。
【図7】ねじれ角を変化させた場合の、断面長方形ファイルの柔軟性能試験の結果を示すグラフである。
【図8】従来のファイルの作業部の説明図であり、(a)は同作業部の側面図、(b) は同作業部の断面図である。
【符号の説明】
A、B、C …ファイル
β、β1、β2 …ねじれ角
X …通常切削距離
Y …切削目安距離
1 …シャフト部
2 …作業部
2a …切刃
2b …短辺
2c …長辺
3 …ハンドル
4 …先端部
5 …円
6 …空間
12 …作業部
12A …先端部
12B …元端部
15 …切刃
16 …空間

Claims (1)

  1. シャフト部と、シャフト部に連続する作業部とを有する根管治療器具であって、作業部は切刃が螺旋状に捻られて形成されており、且つ作業部の横断面は1つの角が80度〜90度の長方形であり、該根管治療器具の側面において、該作業部の中心線と切刃の成すねじれ角が35度以上70度以下であり、且つ作業部はその先端から所定長さにおいて、ねじれ角が他の部分より小さいことを特徴とする根管治療器具。
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