JP2001186819A - マルチフィルム剥ぎ取り装置 - Google Patents

マルチフィルム剥ぎ取り装置

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JP2001186819A JP2000134881A JP2000134881A JP2001186819A JP 2001186819 A JP2001186819 A JP 2001186819A JP 2000134881 A JP2000134881 A JP 2000134881A JP 2000134881 A JP2000134881 A JP 2000134881A JP 2001186819 A JP2001186819 A JP 2001186819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻取られるマルチフィルムFに掛かる張力に
より台車が前進するようになっているマルチフィルム剥
ぎ取り装置において、巻取り中のマルチフィルムFの切
断を防止する。 【解決手段】 前輪1及び後輪2を備える台車3に、マ
ルチフィルムFを巻取る巻取り装置4と、巻取り装置4
を回転駆動するエンジン5が設置され、さらに巻取り装
置4の上方に上下に揺動するローラ7が設置され、ロー
ラ7の前方側に巻取り時のマルチフィルムの引き上げ角
度δが平常値より大きくなったことを検知して巻取りを
停止させる停止装置9が設置されている。ローラ7は後
輪2の軸芯の直上近傍に位置する。マルチフィルムFは
ローラ7を介して巻取り装置4に巻取られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畝を被覆するマル
チフィルムを剥ぎ取って巻取るマルチフィルム剥ぎ取り
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチフィルムで被覆された畝からマル
チフィルムを剥ぎ取って巻取るマルチフィルム剥ぎ取り
装置として、特公平7−55104号公報が知られてい
る。この公報に記載された剥ぎ取り装置は、作業者が把
持するハンドルの付いた台車にマルチフィルムを巻取る
巻取り装置と、巻取り装置を回転駆動する駆動装置が設
置されたもので、巻取り装置によりマルチフィルムが巻
取られる際に該マルチフィルムにかかる張力により台車
が引っ張られて前進するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このマルチフィルム剥
ぎ取り装置は、トラクター等の他の作業機を必要としな
い専用機で(これ以前は全てトラクター等の付属装置と
して設置されるものであった)、安価に製造でき、また
巻取り時のマルチフィルムにかかる張力で引っ張られて
前進するので走行用の駆動装置を必要としないという利
点がある。しかし、このマルチフィルム剥ぎ取り装置
は、作業者がハンドルを持ち常に剥ぎ取り装置に付いて
歩く必要があるという不便さがあった。また、マルチフ
ィルムに土が厚くかぶさっていたり、その土が固まって
いたりするとマルチフィルムのはぎ取りに大きい力が必
要で、そうなるとマルチフィルムにかかる張力が大きく
なり、巻取り中にマルチフィルムが切断するという問題
があった。
【0004】本発明は、巻取られるマルチフィルムにか
かる張力により台車が前進するようになっているマルチ
フィルム剥ぎ取り装置において、作業者が装置に張り付
かなくても自動的に巻取りを行うようにすること、及び
その場合にマルチフィルムの切断を防止すること、さら
に種々の条件下で最適な剥ぎ取りができるようにするこ
と等を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前輪及び後輪
を備えマルチフィルムで被覆された畝を跨いで自立走行
する台車に、マルチフィルムを巻取る巻取り装置と、巻
取り装置を回転駆動する駆動装置が設置され、巻取られ
るマルチフィルムにかかる張力により台車が前進するよ
うになっているマルチフィルム剥ぎ取り装置において、
前記巻取り装置の上方で、かつ後輪の軸芯の直上又はそ
の前方側近傍に案内ローラが設置され、マルチフィルム
が該案内ローラに掛けられ、該案内ローラを介して巻取
り装置に巻取られることを特徴とする。なお、自立走行
とは、台車自身の車輪で自立し、人手で支えなくても走
行し得る(前記公報の剥ぎ取り装置では、作業者がハン
ドルで台車を支えている)ことを意味する。
【0006】上記剥ぎ取り装置において、台車に前輪及
び後輪を設置し自立走行するようにしたことで、作業者
が装置に張り付かないでも自動的に巻取りが行えるよう
になる。また、巻取り装置の上方に案内ローラを設置
し、マルチフィルムがその案内ローラを介して巻取り装
置に巻取られるようにしたことで、マルチフィルムの引
上げ角度が大きくなって地表からはぎ取りやすくなる。
さらに案内ローラを後輪の軸芯の直上又はその前方側近
傍に設置したことで、巻取り中に前輪に掛かる荷重が相
対的に低減され、前輪が地中にずり込むことなく台車が
スムースに前進し、それによりマルチフィルムの切断が
防止される(案内ローラにはマルチフィルムの張力によ
り下向きの荷重が掛かるため、案内ローラが前の方にあ
ると前輪に掛かる荷重が大きくなり、前輪が地中にずり
込んで台車が前進しにくくなり、マルチフィルムに掛か
る張力がさらに高くなって切断する。)。
【0007】また本発明は、前輪及び後輪を備えマルチ
フィルムで被覆された畝を跨いで自立走行する台車に、
マルチフィルムを巻取る巻取り装置と、巻取り装置を回
転駆動する駆動装置が設置され、巻取られるマルチフィ
ルムに掛かる張力により台車が前進するようになってい
るマルチフィルム剥ぎ取り装置において、前記巻取り装
置の上方に前記駆動装置により上下に往復揺動する案内
ローラが設置され、マルチフィルムが該案内ローラに掛
けられ、該案内ローラを介して巻取り装置に巻取られる
ことを特徴とする。なお、この発明の構成(前記駆動装
置で案内ローラを上下に往復揺動する点)を前記発明の
構成に組み合わせることは望ましいことである。このよ
うに案内ローラを上下に往復揺動させることは、ちょう
ど人手によりマルチフィルムを地表から引き剥す際に行
うように、マルチフィルムを強弱を付けて揺さぶること
になり、巻取り中にこれを行うことで、マルチフィルム
を地表から引き剥しやすく、かつ付着した土を落とすこ
ともできる。従って、マルチフィルムに無理な張力が掛
からなくて済み、その切断が防止される。
【0008】さらに本発明は、前輪及び後輪を備えマル
チフィルムで被覆された畝を跨いで自立走行する台車
に、マルチフィルムを巻取る巻取り装置と、巻取り装置
を回転駆動する駆動装置が設置され、巻取られるマルチ
フィルムにかかる張力により台車が前進するようになっ
ているマルチフィルム剥ぎ取り装置において、上記巻取
り装置の上方に案内ローラが設置され、該案内ローラの
前方側に巻取り時のマルチフィルムの引き上げ角度が平
常値より大きくなったことを検知して巻取りを停止させ
る停止装置が設置され、マルチフィルムが前記案内ロー
ラに掛けられ、該案内ローラを介して巻取り装置に巻取
られることを特徴とする。この場合、台車の前方側にお
いてマルチフィルムが平常位置より降下するので、それ
を検知しても同じである。なお、この発明の構成(停止
装置を設ける点)を前記2発明の構成に組み合わせるこ
とは望ましいことである。
【0009】マルチフィルムが剥がれにくい場合、台車
はマルチフィルムの巻取りに従って前進するので、マル
チフィルムの引き上げ角度が次第に大きくなり、台車が
前進しにくくなってマルチフィルムに掛かる張力が増大
し、放置していれば切断に至る。前記停止装置は、この
ようなとき巻取りを停止し、マルチフィルムの切断を防
止する機能を持つ。この停止装置は、例えば、車体後方
に向けて回転揺動し得るように立設された揺動アームと
その上部に取り付けられた水平な検知部材からなり、該
検知部材がマルチフィルムに押され前記揺動アームが所
定角度後方に揺動することで引き上げ角度を検知するよ
うになっている。検知部材として例えば水平に支持され
たローラを用いるとよい。停止装置に、揺動アームが回
転揺動しないように固定するためのロック装置を設ける
こともできる。
【0010】また、この検知部材の両端に上方へ伸長す
るマルチフィルム案内部を設けることができる。マルチ
フィルムを前記マルチフィルム案内部の間を通して巻取
ることにより、マルチフィルムが検知部材上から横に外
れるのを防止できる。さらに、マルチフィルム案内部と
前記案内ローラの間にマルチフィルムが間を通過する門
型のマルチフィルム通過ガイドを設置することができ
る。このマルチフィルム通過ガイドの両側にマルチフィ
ルムに当接して回転するローラを設置してもよい。この
フィルム通過ガイドは前記マルチフィルム案内部と協働
してマルチフィルムが正規の通過経路から外れるのを防
止する。
【0011】なお、以上のマルチフィルム剥ぎ取り装置
において、前輪及び後輪を左右位置調整自在、又は/及
び高さ調整自在とすることができる。この場合、前輪及
び後輪は各車輪毎に左右位置調整あるいは高さ調整自在
とすることが望ましい。また、駆動手段から巻取り装置
に伝達される動力を断続するクラッチを設けることもで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図13を参照して、
本発明をより具体的に説明する。図1及び図2に示すマ
ルチフィルムの剥ぎ取り装置は、一対の前輪1、1及び
後輪2、2を備えマルチフィルムで被覆された畝を跨い
で自立走行する台車3、台車3の後方側に設置されたマ
ルチフィルムFの巻取り装置4、巻取り装置4を回転駆
動するエンジン5、エンジン5の駆動力を巻取り装置4
に伝達する動力伝達機構6、巻取り装置4の前方側上方
に設置された案内ローラ7、エンジン4の駆動力により
案内ローラ7を上下に往復揺動させる揺動機構8、案内
ローラ7の前方側に設置された停止装置9等からなる。
【0013】動力伝達機構6は、減速器11、スプロケ
ット12、チェーン13、スプロケット14からなり、
巻取り装置4の後述する主軸27にエンジン5の駆動力
を伝達する。揺動機構8は、エンジン5により減速器1
1を介して駆動されるクランク機構15、伝達ロッド1
6、一対のブラケット17に固定された各軸受18に両
端を軸支された揺動軸19、揺動軸19の両端近傍に固
定され、かつ先端に案内ローラ7の両端を軸支する板部
材21a、21b等からなり、一方の板部材21aの後
方延長部に前記伝達ロッド16の上端部16aが軸支さ
れ、クランク機構15の回転により伝達ロッド16が上
下動し、板部材21a(及び21b)が揺動軸19(軸
受18)を中心にして揺動し、同じく案内ローラ7が上
下に揺動する。なお、案内ローラ7は後輪2の軸芯の直
上又はその前方側近傍にあるのが望ましい。これは、先
に述べたように前輪1に掛かる荷重を低減して台車3を
前進しやすくするためである。畑地での実験によれば、
後輪2の軸心と案内ローラ7の軸心を通る直線と、後輪
2の軸心を通る鉛直線とのなす角度(θ)が前方側へ約
15度以内のとき、前輪1が比較的ずり込むことなく台
車3が前進した。従って、これが案内ローラ7の設置位
置の目安になる。
【0014】停止装置9は、台車3上の一対のブラケッ
ト22、22にそれぞれ回動自在に軸支された揺動アー
ム23、揺動アーム23の上端部に水平にかつ回転自在
に軸支された検知ローラ24、揺動アーム23の下端部
に取り付けられた伝達ワイヤ25等からなる。伝達ワイ
ヤ25は通常は図示しないばねの付勢力で図示の位置に
あり、揺動アーム23は直立しているが、検知ローラ2
4に後向きの荷重が掛かって揺動アーム23が後方に傾
斜(図1において右回りに揺動)すると、伝達ワイヤ2
5はばねの付勢力に抗して前方に引っ張られ、これがエ
ンジン5の図示しないアクセルレバーに作用して低回転
側に引き戻し、巻取り装置4の回転を停止させる。
【0015】従って、マルチフィルムFが剥がれにく
く、一方巻取りは継続して行われて台車3が前進し、マ
ルチフィルムFの引き上げ角度(δ)が次第に大きくな
る(=マルチフィルムFが降下する)ような場合、マル
チフィルムFにより検知ローラ24が後方に押されて、
揺動アーム23が後方に傾斜し、伝達ワイヤ25を介し
てエンジン5が低回転となり、巻取り装置4の回転が停
止するので、それ以上マルチフィルムFに掛かる張力が
増大せず、切断が防止される。巻取り装置4の回転が停
止すると、マルチフィルムFをある程度人手により剥
し、再び本装置による巻取りを開始すればよい。
【0016】巻取り装置4は案内ロール7の後ろ側に設
置され、、図3及び図4に示すように、台車3上の所定
位置に固定された軸受26に一端部が軸支された主軸2
7、主軸27の周囲に該主軸27に対し平行に複数個
(この例では6個)配置されて巻取り軸を構成する巻取
り軸構成部材28、主軸27の他端に着脱自在にはめ合
わされたボス部材29、ボス部材29を主軸27にネジ
止め固定する抜け止め部材31、ボス部材29の外周に
着脱自在にはめ合わされ該ボス部材29を回転自在に支
持する軸受32等からなる。また、主軸27の一端部に
はフランジ板33、フランジ輪34及び当接板35が一
体的に取り付けられ、ボス部材29の外周にも同じくフ
ランジ板36、フランジ輪37及び当接板38が一体的
に取り付けられ、さらにフランジ板36の内側には各巻
取り軸構成部材28に対応するローラ39が取り付けら
れている。
【0017】巻取り軸構成部材28は、主軸27の外周
に取り付けられたブラケット41に各々リンク42、4
2を介して取り付けられ(いわゆる平行リンク機構をな
す)、主軸27に対して平行状態を保持したまま主軸2
7に近づき又は所定距離離れ得るようになっている。無
負荷の状態では各巻取り軸構成部材28はばね43に付
勢され図3に示すように主軸27から離れ、その一端が
フランジ板33に形成された穴33aを通過して当接板
35に当接し、その位置決めが行われる。このとき、各
平行リンク42、42は主軸27に対し垂直ではなく、
若干ボス部材29側に傾斜している。軸受32は、支持
部44を中心として台車3上に揺動自在に支持されたフ
レーム45に、一対のピン46を介して回動自在に取り
付けられている。軸受32はボス部材29にはめ合わせ
又は抜き取る際に支持部44を中心に揺動するが、ピン
46を介して回動自在に取り付けられているためボス部
材29に対して常に平行を保つことができ、着脱に支障
が生じない。
【0018】マルチフィルムの巻取りに際しては、前記
のように各巻取り軸構成部材28の一端を当接板35に
当接させた状態で、ボス部材29を主軸27の他端から
はめ込む。すると各巻取り軸構成部材28の他端は対応
するローラ39上を滑って、フランジ板36に形成され
た穴36aを通過し、当接板38に当接する。次にフレ
ーム45を起こして、軸受32を外側からボス部材29
にはめ合わせ、さらに主軸27の他端に抜け止め部材3
1をハンドル47を持ってねじ込み、ボス部材29を主
軸27に固定すると同時に、軸受32を上記のはめ合わ
せ位置に保持する。これにより、主軸27は一端が軸受
26に回転自在に支持され、他端がボス部材29ととも
に軸受32に回転自在に支持されたことになる。また、
各巻取り軸構成部材28は両端を当接板35、38に支
持されてその位置を保ち、かつ内側(主軸側)をローラ
39で支持され、これが本装置の巻取り軸(マルチフィ
ルムが巻取られる回転軸)を構成する。
【0019】マルチフィルムの巻取りに際しては、台車
3をマルチフィルムで被覆された畝を跨いで置き、始め
に人手によりマルチフィルムの端を引き剥し、案内ロー
ラ7を通し、巻取り軸構成部材28で構成される巻取り
軸に外れないように巻き付け、エンジン5の駆動力をこ
の巻取り装置に伝達する。主軸27が回転してマルチフ
ィルムFの巻取りが始まると、マルチフィルムFに掛か
る張力と案内ローラ7による揺動作用により、マルチフ
ィルムFは畝から引き剥されると同時に付着した土が落
とされ、一方、台車3はマルチフィルムFに掛かる張力
により引っ張られて自動的に前進し、この間、作業者は
張り付いておく必要がない。
【0020】もし、部分的にマルチフィルムFの引き剥
しがスムースにいかない箇所があった場合、そのときも
巻取りは継続されているので台車3のみが進行し、マル
チフィルムFの傾斜角度δが大きくなる。この傾斜角度
δが大きくなると同じ張力でも引き剥しに作用する力の
成分が大きくなるので、それによってマルチフィルムF
が再び引き剥されるようになる場合がある。その場合は
傾斜角度δが元に戻るが、やはりマルチフィルムFが引
き剥されない場合、傾斜角度δが次第に大きくなり(マ
ルチフィルムFが降下する)、ついにはマルチフィルム
Fが検知ローラ24を後方に押し、揺動アーム23を後
方に揺動させることになる。これによりエンジン5のア
クセルレバーが低回転域に引き戻され、巻取り装置4の
回転が停止し台車3の前進も止まる。なお、傾斜角度δ
が余り大きくなると、前輪1に掛かる荷重が大きくな
り、台車3が前進しにくくなって、マルチフィルムFに
掛かる張力が大きくなり切断しやすくなるが、この停止
装置9によりマルチフィルムFの切断が自動的に防止さ
れる。台車3が停止した場合、作業者が固い土を除ける
などして、再びこの装置を作動させるとよい。
【0021】マルチフィルムFの巻取りが終了すると、
ハンドル47を回して主軸27から抜け止め部材31を
外し、フレーム44を外側に倒して軸受32をボス部材
29から抜取り、さらにボス部材29を主軸27から抜
き取る。次いで平行リンク機構が倒され各巻取り軸構成
部材28で構成される巻取り軸の径が縮小し、その周囲
に多重に巻かれたマルチフィルムを抜き取る。なお、マ
ルチフィルムは各巻取り軸構成部材28の周囲に多重に
巻き付き縮径方向に強く圧縮しているが、巻取り軸の径
が縮小するのでマルチフィルムの抜取りは容易に行え
る。
【0022】上記マルチフィルム剥ぎ取り装置におい
て、エンジン5から巻取り装置4の巻取り軸に伝達され
る動力を断続する手動のクラッチを設けることが望まし
い。このクラッチを「切」にすればオペレーターが任意
に巻取り軸を回転できるので、巻取りの最初にマルチフ
ィルムの端を巻取り軸に容易に巻き込み、固定すること
ができる。
【0023】また、停止装置9に、揺動アーム23を直
立位置にロックして回転揺動しないようにするロック装
置を設け、オペレーターが任意にロック状態又は非ロッ
ク状態を選択できるようにしてもよい。オペレーターが
揺動アーム23を直立位置にロックすると、マルチフィ
ルムFの引き上げ角度が大きくなっても揺動アーム23
は後方に揺動しないので、巻取り装置4は自動停止せず
巻取りは継続される。従って、例えばマルチフィルムが
一般的なものより強度が高い場合など、多少過剰な張力
が掛かってもマルチフィルムが切断する恐れがなく、そ
のまま巻取ってもよいとオペレーターが判断すれば、ロ
ック状態にしておけばよい。
【0024】なお、前記の例では、剥ぎ取り装置の前方
側をマルチフィルムの敷設の方向に向け、剥ぎ取り装置
を巻取りに伴い前進させていたが、これとは逆に、剥ぎ
取り装置の後方側をマルチフィルムの敷設の方向に向
け、剥ぎ取り装置を巻取りに伴い後退させながら巻取る
ことも可能である。この場合、図5及び図6に示すよう
に、剥ぎ取り装置をマルチフィルムFの上に後向きに進
め、マルチフィルムFを剥ぎ取り装置の前方側で折り返
し、その先端を案内ローラ7を介し巻取り装置4の巻取
り軸に巻き付ける。エンジン5の回転数を上げて巻取り
を開始するとともに、オペレーターはハンドル48を持
ち剥ぎ取り装置を後方に引っ張る(矢印)。49は畝で
ある。
【0025】剥ぎ取り装置を前進させてマルチフィルム
を一直線に剥ぎ取る場合、強風のときなどにマルチフィ
ルムが風をはらみ、畝から引き剥がされて大きくあおら
れ、破断するようなこともあったが、この方法では、マ
ルチフィルムをオペレーターと剥ぎ取り装置の車輪で踏
んでいるので、強風を受けてもマルチフィルムが大きく
あおられることがなく、切断するようなこともない。
【0026】図7〜図9に示す剥ぎ取り装置は、停止装
置51の構造と、停止装置51と案内ローラ7の間にマ
ルチフィルムの通過ガイド52を設置した点で異なる
が、その点以外は前記の剥ぎ取り装置と基本的に同一で
ある(同一の箇所には同一の番号を付している)。停止
装置51が停止装置9と異なる点は、実質的に、検知ロ
ーラ53の両端に上方へ伸長するマルチフィルムの案内
部54を設けた点のみである。この案内部54は両揺動
アーム55が検知ローラ53を越えて上方に延長したロ
ッド状のものである。また、マルチフィルムの通過ガイ
ド52は両側の支柱部56、56とそれらの上端をつな
ぐ梁部57からなり、全体として門型をなす。
【0027】案内部54の間及び通過ガイド52の中が
マルチフィルムFの通過経路となり、マルチフィルムF
はそこを通って案内ローラ7を介し巻取り装置4に巻取
られる。強風のときなどにマルチフィルムが風をはらみ
横にあおられて、案内ローラ7までの間、正規の通過経
路から逸脱することがあるが、これらを設置することで
防止できる。なお、通過ガイド52の両側の支柱部56
に、マルチフィルムに当接して回転するローラを設置す
るのがより望ましい。同様に案内部54にもローラを設
置してもよい。
【0028】図10〜図13に示す剥ぎ取り装置は、前
輪及び後輪を各車輪毎に左右位置調整自在及び高さ調整
自在とした点で、これまで説明した剥ぎ取り装置と基本
的に同一である(対応する箇所には同一の番号を付して
いる)。台車3に中空断面を有する車輪支持フレーム6
1が水平横向きに設置され、それに各車輪の水平支持ア
ーム62が差し込まれ、該水平支持アーム62の両端に
各車輪の縦支持アーム63が取り付けられている。ま
た、該縦支持アーム63は、水平支持アーム62に固定
された中空断面のフレーム部64と、それに差込まれた
アーム部65からなり、該アーム部65に各車輪の車軸
が固定されている。各水平支持アーム62は車輪支持フ
レーム61に対し、各アーム部65は各フレーム部64
に対しスライド自在であり、ねじ66、67により適宜
位置で固定できる。従って、前輪1、1の間隔及び後輪
2、2の間隔、あるいは車体の高さを適宜調整でき、し
かも各車輪毎に横方向又は上下方向に伸縮させて調整す
るようになっているので、調整がスムーズに行える。
【0029】この剥ぎ取り装置では、車輪の間隔が適宜
調整できるようになったことで、図12に示すように畝
49の幅に合った適正な間隔に設定でき、また、前輪1
と後輪2の位置を左右にずらすことで、前輪(又は後
輪)の通過後に後輪(又は前輪)はまって走行抵抗が増
すのを防止することもできる。一方、車体の高さが適宜
調整できるようになったことで、図13に示すように畝
49の高さにあった適正な高さに設定できる。また、畝
自体は低いが支柱を立てトンネル状にして高くなってい
るような場合でも、車体を高くすれば支柱に引っかから
ずに畝の上を走行できる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、巻取られるマルチフィ
ルムにかかる張力により台車が前進するようになってい
るマルチフィルム剥ぎ取り装置において、作業者が装置
に張り付かなくても自動的に巻取りが行えるようにな
り、その場合にマルチフィルムの切断を防止できる。ま
た、付属的な手段により、種々の条件下で最適な剥ぎ取
りができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチフィルム剥ぎ取り装置の
側面図である。
【図2】 その平面図(巻取り装置の部分は巻取り軸構
成部材を一部省略して示す概念図)である。
【図3】 その巻取り装置の部分の断面図である。
【図4】 その側面図である。
【図5】 剥ぎ取り装置の折り返し剥ぎ取り方法を説明
する側面図である。
【図6】 剥ぎ取り装置の折り返し剥ぎ取り方法を説明
する平面図である。
【図7】 本発明に係る別の剥ぎ取り装置の側面図であ
る。
【図8】 その平面図である。
【図9】 フィルム案内部及び通過ガイドの部分の正面
図である。
【図10】 本発明に係るさらに別の剥ぎ取り装置の側
面図である。
【図11】 その平面図である。
【図12】 その機能を説明する模式図である。
【図13】 同じくその機能を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 3 台車 4 巻取り装置 5 エンジン 7 案内ローラ 9、51 停止装置 23 揺動アーム 24 検知ローラ 54 マルチフィルム案内部 52 マルチフィルム通過ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡武 康之 岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる 産業株式会社内 (72)発明者 妹尾 盛次 岡山県赤磐郡山陽町下市447番地 みのる 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪及び後輪を備えマルチフィルムで被
    覆された畝を跨いで自立走行する台車に、マルチフィル
    ムを巻取る巻取り装置と、巻取り装置を回転駆動する駆
    動装置が設置され、巻取られるマルチフィルムに掛かる
    張力により台車が前進するようになっているマルチフィ
    ルム剥ぎ取り装置において、前記巻取り装置の上方で、
    かつ後輪の軸芯の直上又はその前方側近傍に案内ローラ
    が設置され、マルチフィルムが該案内ローラに掛けら
    れ、該案内ローラを介して巻取り装置に巻取られること
    を特徴とするマルチフィルム剥ぎ取り装置。
  2. 【請求項2】 前輪及び後輪を備えマルチフィルムで被
    覆された畝を跨いで自立走行する台車に、マルチフィル
    ムを巻取る巻取り装置と、巻取り装置を回転駆動する駆
    動装置が設置され、巻取られるマルチフィルムに掛かる
    張力により台車が前進するようになっているマルチフィ
    ルム剥ぎ取り装置において、前記巻取り装置の上方に前
    記駆動装置により上下に往復揺動する案内ローラが設置
    され、マルチフィルムが該案内ローラに掛けられ、該案
    内ローラを介して巻取り装置に巻取られることを特徴と
    するマルチフィルム剥ぎ取り装置。
  3. 【請求項3】 前輪及び後輪を備えマルチフィルムで被
    覆された畝を跨いで自立走行する台車に、マルチフィル
    ムを巻取る巻取り装置と、巻取り装置を回転駆動する駆
    動装置が設置され、巻取られるマルチフィルムにかかる
    張力により台車が前進するようになっているマルチフィ
    ルム剥ぎ取り装置において、前記巻取り装置の上方に案
    内ローラが設置され、該案内ローラの前方側に巻取り時
    のマルチフィルムの引き上げ角度が平常値より大きくな
    ったことを検知して巻取りを停止させる停止装置が設置
    され、マルチフィルムが前記案内ローラに掛けられ、該
    案内ローラを介して巻取り装置に巻取られることを特徴
    とするマルチフィルム剥ぎ取り装置。
  4. 【請求項4】 前記停止装置が、車体後方に向けて回転
    揺動し得るように立設された揺動アームとその上部に取
    り付けられた水平な検知部材からなり、該検知部材がマ
    ルチフィルムに押され前記揺動アームが所定角度後方に
    揺動することで引き上げ角度を検知するものであること
    を特徴とする請求項3に記載されたマルチフィルム剥ぎ
    取り装置。
  5. 【請求項5】 前記検知部材の両端から上方へ伸長する
    マルチフィルム案内部が設置され、さらに該マルチフィ
    ルム案内部と前記案内ローラの間にマルチフィルムが間
    を通過する門型のマルチフィルム通過ガイドが設置され
    たことを特徴とする請求項4に記載されたマルチフィル
    ム剥ぎ取り装置。
  6. 【請求項6】 前輪及び後輪を各車輪毎に左右位置調整
    自在としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載されたマルチフィルム剥ぎ取り装置。
  7. 【請求項7】 前輪及び後輪を高さ調整自在としたこと
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載されたマル
    チフィルム剥ぎ取り装置。
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