JP2001185785A - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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JP2001185785A JP36364299A JP36364299A JP2001185785A JP 2001185785 A JP2001185785 A JP 2001185785A JP 36364299 A JP36364299 A JP 36364299A JP 36364299 A JP36364299 A JP 36364299A JP 2001185785 A JP2001185785 A JP 2001185785A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッド型固体レーザ媒質の温度分布の偏心を
防止して、出力が低下せず、真円度の高いレーザ光線が
得られる固体レーザ装置を提供する。 【解決手段】 ロッド型固体レーザ媒質、該ロッド型固
体レーザ媒質を励起するレーザダイオード、上記ロッド
型固体レーザ媒質の外周を取り囲みロッド型固体レーザ
媒質との間に冷媒流路4を形成する筒状流路体、および
該筒状流路体に設けられ上記冷媒流路に冷媒を導入する
冷媒導入手段6を備え、上記冷媒導入手段によって上記
冷媒流路に生じる冷媒のよどみ部に配置されたロッド型
固体レーザ媒質部分まで上記レーザダイオードにより励
起するように構成された固体レーザ装置において、上記
冷媒流路に生じる冷媒のよどみを低減する手段60を備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザダイオー
ドにより励起されるロッド型固体レーザ媒質を用いた固
体レーザ装置に関し、特にその冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は従来の固体レーザ装置を示す横
断面図であり、図16はその冷媒流路を示す斜視図、図
17は冷媒の流れの様子を説明するための図である。図
において、1はレーザダイオード(以下、LDと記
す。)、2はロッド型固体レーザ媒質、3はフローチュ
ーブ、4は冷媒流路、6は冷媒導入管、7は冷媒導出
管、14は集光器、15は光学素子である。
【0003】従来の固体レーザ装置においては、図15
に示されるように、ロッド型固体レーザ媒質2の外周部
にフローチューブ3を配置し、ロッド型固体レーザ媒質
2との間に冷却用の冷媒が流通する冷媒流路を形成して
いる。また、ロッド型固体レーザ媒質2の4方にはロッ
ド型固体レーザ媒質2を光励起するためのLD1を配置
している。LD1から放出される励起光は励起光を導光
するための光学素子15の中に配置されているロッド型
固体レーザ媒質2に、集光器14を通って導かれる。ロ
ッド型固体レーザ媒質2を均一に励起するために、LD
1は側面4方向に配置されている。そして、ロッド型固
体レーザ媒質2をLD1にて光励起することにより、誘
導放出された光は共振器(図示せず)により増幅され、
レーザ光として外部に取り出される。また、ロッド型固
体レーザ媒質2はLD1により大量に加熱されるが、ロ
ッド型固体レーザ媒質2の外側に設置されたフローチュ
ーブ3で、ロッド型固体レーザ媒質2との間に冷媒流路
4を形成し、ロッド型固体レーザ媒質2の長さ方向に例
えば純水などの冷媒を流すことにより、ロッド型固体レ
ーザ媒質2を冷却している。なお、このような固体レー
ザ装置は例えば特開平10−275952号公報に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成によ
る従来の固体レーザ装置においては、図16および図1
7に示すように、冷媒導入管6から冷媒流路4に冷媒が
流入する際、冷媒流路4の図中斜線で示した部分8の方
向に冷媒が流れるには、曲がり圧力損失が存在するため
に、当該部分8に対しては流れにくくなり、他の部分と
比較して流速が低下するよどみの部分8となる。このた
め、3方向以上からLD1によりロッド型固体レーザ媒
質2をほぼ軸対称に励起したとしても、よどみ部8で流
速が低下するために、この部分の熱伝達率が低下し、十
分に冷却されず高温となる。このように、温度分布が軸
対称ではなくなり、不均一となる結果、ロッド型固体レ
ーザ媒質2の温度分布は高温になるよどみ部8の方向に
偏心するという問題があった。
【0005】このように温度分布が軸対称ではなく不均
一であるロッド型固体レーザ媒質2では、励起され、温
度上昇した時に生じる凸レンズ作用が不均一になるた
め、得られるレーザ光線の光軸が偏位するという問題が
あった。これは、光軸とロッド型固体レーザ媒質2の中
心線がずれることを意味し、十分な出力が得られないと
いう問題があった。また、得られるレーザ光線の真円度
が低下するため、例えば、このレーザ光により加工を行
う場合には、加工する方向によりその加工性能に異方性
が生じるという問題があった。
【0006】また、このように温度分布が非軸対称であ
る固体レーザ装置においては、投入エネルギーに応じて
温度分布の偏心量が変化することになり、従って発振さ
れるレーザ光線の光軸が投入エネルギーに応じて偏位す
るという問題があった。
【0007】更に、このような温度分布の偏位があるた
めに、レーザ媒質を直列に複数個並べてレーザ動作させ
る場合には調整が難しく、またレーザ光の光軸がロッド
型固体レーザ媒質の中心線からずれるために、十分に出
力が得られないという問題があった。また、得られたレ
ーザ光線を光ファイバに導光しようとするときには、低
入力でレーザ位置に光ファイバを調整したのちに、序々
に投入エネルギを上げながら、偏位していくレーザ光に
あわせて、光ファイバ位置を調整していかなければなら
ないため、調整が困難であるという問題があった。
【0008】本発明は、上記のような従来のものの問題
点を解決するためになされたものであり、第1の目的と
しては、ロッド型固体レーザ媒質の温度分布の偏心を防
止して、出力が低下せず、真円度が高くしかも投入エネ
ルギによって光軸が変化しないレーザ光線が得られる固
体レーザ装置を提供することである。また、第2の目的
としては、レーザ媒質を直列に複数並べてレーザ動作さ
せる場合にも、出力が低下せず、調整が容易な固体レー
ザ装置を提供することである。更に第3の目的として
は、光ファイバ導光した場合にも、調整が容易な固体レ
ーザ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る固体レーザ
装置は、ロッド型固体レーザ媒質、該ロッド型固体レー
ザ媒質を励起するレーザダイオード、上記ロッド型固体
レーザ媒質の外周を取り囲み上記ロッド型固体レーザ媒
質との間に冷媒流路を形成する筒状流路体、および該筒
状流路体に設けられ上記冷媒流路に冷媒を導入する冷媒
導入手段を備え、上記冷媒導入手段によって上記冷媒流
路に生じる冷媒のよどみ部に配置されたロッド型固体レ
ーザ媒質部分まで上記レーザダイオードにより励起する
ように構成された固体レーザ装置において、上記冷媒流
路に生じる冷媒のよどみを低減する手段を備えたもので
ある。
【0010】また、冷媒のよどみ低減手段は、冷媒の導
入方向を筒状流路体の中心軸に対して偏心させるもので
ある。
【0011】また、冷媒のよどみ低減手段は、筒状流路
体の内面に設けられた螺旋状の溝である。
【0012】また、冷媒のよどみ低減手段は、冷媒が導
入する筒状流路体部分に設けられたたまり部である。
【0013】また、ロッド型固体レーザ媒質は側面の少
なくとも3方向からレーザダイオードにより励起される
ものである。
【0014】さらに、複数個のロッド型固体レーザ媒質
が直列に配列されたものである。
【0015】さらに、ロッド型固体レーザ媒質からの出
力光を光ファイバに導入するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1による固体レーザ装置の要部の構成を示す縦
断面図であり、固体レーザ装置の要部を冷媒流路の中心
軸を通る平面で切った図である。図2は図1の冷媒流路
を示す斜視図、図3は冷媒の流れの様子を説明するため
の図である。図において、1はLD、2はロッド型固体
レーザ媒質である。図1のA−A線による横断面は図1
5で示した従来のものと同じであり、本実施の形態にお
いても、LD1はロッド型固体レーザ媒質2の4方に配
置されており、ロッド型固体レーザ媒質2をほぼ軸対称
に励起できる。なお、図1では紙面の都合でロッド型固
体レーザ媒質2の軸方向の長さを縮小して示している。
また、図示を省略しているが、図15と同様にLD1と
ロッド型固体レーザ媒質2との間に集光器14や光学素
子15を備えている。これらは以下の図においても同様
である。3はロッド型固体レーザ媒質2の外周を取り囲
むフローチューブであり、フローチューブ3は円筒状を
なし、ロッド型固体レーザ媒質2を長手方向にわたって
ほぼ全体的に包囲している。5はフローチューブ3を固
定するブロックであり、端板51によりロッド型固体レ
ーザ媒質2の位置が固定され、押え板52とOリング5
3によりロッド型固体レーザ媒質2の部分のシールがな
されている。
【0017】本実施の形態ではフローチューブ3とブロ
ック5とにより、ロッド型固体レーザ媒質2の外周を取
り囲みロッド型固体レーザ媒質2との間に冷媒流路4を
形成する筒状流路体を構成している。6はブロック5に
設けられ、冷媒流路4に例えば純水等の冷媒を導入する
冷媒導入手段すなわち冷媒導入管であり、本実施の形態
では冷媒の導入方向が筒状流路体すなわちフローチュー
ブ3の中心軸に対して偏心した方向となるように配置さ
れており、よどみ低減手段となっている。7はブロック
5に設けられ、冷媒流路4から冷媒を導出する冷媒導出
管である。冷媒導入管6より供給された冷媒は、ロッド
型固体レーザ媒質2とブロック5およびフローチューブ
3との間で形成される冷媒流路4を流れ、その間にロッ
ド型固体レーザ媒質2を直接冷却する。冷媒流路4を通
過した冷媒は冷媒導出管7から排出される。
【0018】本実施の形態では、ロッド型固体レーザ媒
質2は冷媒導入管6の近傍までLD1により励起されて
おり、冷媒導入管6によって冷媒流路に生じる冷媒のよ
どみ部8に配置されたロッド型固体レーザ媒質2部分ま
でLD1により励起されている。例えば具体的数値を示
すと、ロッド型固体レーザ媒質2の直径は4mm、フロ
ーチューブ3の管径は5mm〜6mm、冷媒導入管6の
管径は3.5〜4mm、冷媒導入管6のブロック5への
接続部からロッド型固体レーザ媒質2の励起部までの距
離Lは15mm以下、冷媒の流速は5m/sec〜7m
/secである。
【0019】このように構成された固体レーザ装置にお
いては、冷媒導入管6から冷媒流路4に導入された冷媒
が冷媒流路4において旋回流となるために、よどみ部8
の領域が図3中斜線にて示されるように周方向に回転す
る。このため、よどみ部8の影響が周方向に平均化され
ることになり、軸方向の平均として、よどみの影響が均
一化されることになる。さらに、冷媒を旋回させること
によりよどみが成長しにくくなり、よどみ自体も小さく
することができる。従って、よどみ自体およびよどみの
影響は低減されることになり、冷媒流路4およびロッド
型固体レーザ媒質2はほぼ軸対称の温度分布を得ること
ができる。その結果、ロッド型固体レーザ媒質2が励起
され温度上昇したときに生じる凸レンズ作用が軸対称と
なり、得られるレーザ光線の光軸は偏位しなくなるの
で、従来技術においてみられた出力低下の問題もなくな
る。また、レーザ光線も真円度の高いものが得られるの
で、加工に利用する際にも、加工する方向による異方性
が小さい固体レーザ装置が得られる。なお、冷媒が導入
部近傍での旋回方向を保ったまま滑らかに冷媒導出管7
へ流出するように、冷媒導出管7をフローチューブ3の
中心軸に対して偏心させて配置してもよく、冷媒の旋回
を排出口まで維持できるので圧損を低減することができ
る。なお、LD1による励起は4方向に限らず、3方向
以上であればロッド型固体レーザ媒質2を均一に励起す
ることができる。
【0020】実施の形態2.図4は本発明の実施の形態
2による固体レーザ装置の要部の構成を示す縦断面図で
あり、固体レーザ装置の要部を冷媒流路の中心軸を通る
平面で切った図である。なお、図4では図1のLD1を
省略して示している。これは以下の図においても同様で
ある。図において、50は冷媒導入管6が接続されたブ
ロック5の内面に形成された螺旋状の溝であり、よどみ
低減手段となっている。
【0021】このように構成された固体レーザ装置にお
いては、冷媒導入管6からブロック5内へ導入された冷
媒は、ブロック5内部を流れる際に螺旋状の溝50によ
り旋回成分を与えられて旋回流となるため、上記実施の
形態1で説明したのと同様に、軸方向の平均としてよど
みの影響が周方向に均一化され、ほぼ軸対称の温度分布
を得ることができる。その結果、実施の形態1の場合と
同様に、ロッド型固体レーザ媒質2が励起され温度上昇
したときに生じる凸レンズ作用が軸対称となり、得られ
るレーザ光線の光軸は偏位しなくなるので、従来技術に
おいてみられた出力低下の問題もなくなる。また、レー
ザ光線も真円度の高いものが得られるので、加工に利用
する際にも、加工する方向による異方性が小さい固体レ
ーザ装置が得られる。
【0022】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3による固体レーザ装置の要部の構成を示す縦断面図で
あり、固体レーザ装置の要部を冷媒流路の中心軸を通る
平面で切った図である。図において、30はフローチュ
ーブ3の内面に形成された螺旋状の溝であり、よどみ低
減手段となっている。本実施の形態においても、実施の
形態2の場合と同様に、冷媒は、フローチューブ3とロ
ッド型固体レーザ媒質2との間に形成された冷媒流路4
を流れる際に螺旋状の溝30によって旋回成分を与えら
れ、旋回流となる。従って、軸方向の平均としてよどみ
の影響が周方向に均一化され、ほぼ軸対称の温度分布を
得ることができ、実施の形態2の場合と同様の効果が得
られる。
【0023】なお、実施の形態2と実施の形態3とを同
時に実施してもよいのは言うまでもない。
【0024】実施の形態4.図6は本発明の実施の形態
4による固体レーザ装置の要部の構成を示す縦断面図で
あり、固体レーザ装置の要部を冷媒流路の中心軸を通る
平面で切った図である。図7は図6の冷媒流路を示す斜
視図、図8は冷媒の流れの様子を説明するための図であ
る。図において、60は冷媒導入管6が接続されたブロ
ック5に設けられたたまり部すなわちヘッダーであり、
よどみ低減手段となっている。70は冷媒導出管7が接
続されたブロック5に設けられたたまり部すなわちヘッ
ダーである。このように構成されたものにおいては、た
まり部60があるために、冷媒導入管6から導入された
冷媒の流れがたまり部60内で均一化され、図8に示す
ように冷媒流路4においては、よどみ部8の大きさが小
さくなり、温度分布の偏りを小さくすることができる。
特に、冷媒流路4の径D1に対してたまり部60の外径
D2を1.5倍以上とした時に、効果的に温度分布の偏
位を小さくすることができた。なお、冷媒導出管7側の
たまり部70は、有れば、冷媒が冷媒流路4から冷媒導
出管7へ流出する際に、流れの軸対称性がずれる影響を
より小さくすることができるが、無くてもよい。
【0025】実施の形態5.図9は本発明の実施の形態
5による固体レーザ装置の要部の構成を示す縦断面図で
あり、固体レーザ装置の要部を冷媒流路の中心軸を通る
平面で切った図である。図10は冷媒の流れの様子を説
明するための図である。上記実施の形態4においては、
たまり部60の内径は冷媒流路の外径D1と同一であっ
たが、図9に示すように、冷却水路の外径D1よりも大
きくしてもよい。このような構成にした場合、たまり部
60内で冷媒の流れが均一化するための流れ圧損と冷媒
流路4へ流れ込むための圧損との差を更に大きくするこ
とができるために、たまり部60内で周方向に冷媒の流
れが更に均一化され、温度分布の偏りを更に小さくする
ことができる。
【0026】実施の形態6.図11は本発明の実施の形
態6による固体レーザ装置の要部の構成を示し、冷媒流
路を示す斜視図、図12は冷媒の流れの様子を説明する
ための図である。本実施の形態は、実施の形態1と実施
の形態5とを同時に実現したものであり、冷媒導入管6
が接続されたブロック5にたまり部60を設け、かつ冷
媒導入管6を冷媒の導入方向がフローチューブ3の中心
軸に対して偏心した方向となるように配置している。ま
た、冷媒導出管7が接続されたブロック5にもたまり部
70を設け、かつ冷媒導出管7を冷媒の導出方向がフロ
ーチューブ3の中心軸に対して偏心した方向となるよう
に配置している。
【0027】このように構成された固体レーザ装置にお
いては、冷媒が冷媒流路4に導入される際に、たまり部
7にて流れが均一化されるために、図12に示すよう
に、よどみ部8の領域を小さくすることができるととも
に、実施の形態1で示した場合よりも、フローチューブ
3の中心軸に対して更に大きな偏心を与えることができ
るように冷媒の導入方向を設定することができ、より大
きな旋回モーメントを与えることができために、温度分
布が周方向により平均化され、温度分布の偏りをさらに
小さくすることができる。なお、冷媒導出管7側のたま
り部70は、実施の形態5で説明したのと同様に無くて
もよい。また、冷媒が導入部近傍での旋回方向を保った
まま滑らかに冷媒導出管7へ流出するように、冷媒導出
管7をフローチューブ3の中心軸に対して偏心させて配
置した場合には、冷媒の旋回を排出口まで維持できるの
で圧損を低減することができるが、必ずしも偏心させな
くてもよい。
【0028】本実施形態においては、実施の形態1と実
施の形態5とを同時に実施した場合について示したが、
実施の形態1の代わりに実施の形態2や実施の形態3で
あってもよく、また、実施の形態5の代わりに実施の形
態4であってもよく、同様の効果が期待できる。
【0029】実施の形態7.図13は本発明の実施の形
態7による固体レーザ装置の構成を示す図である。図に
おいて、9はリアミラー、10は出力ミラー、11はレ
ーザ光線である。本実施の形態では、複数個、例えば3
個のロッド型固体レーザ媒質2を、リアミラー9と出力
ミラー10の間に直列に並べてレーザ発振に使用してい
る。なお、図では省略しているが図15で示したのと同
様に、各ロッド型固体レーザ媒質2の周りにはLD1や
集光器14や光学素子15が配置され、各ロッド型固体
レーザ媒質2をほぼ均一に励起してレーザ光線11を取
り出すレーザヘッドを構成しており、さらに、冷媒流路
4と上記実施の形態1〜6のうちの何れかのよどみ低減
手段とを備えている。
【0030】このように構成された固体レーザ装置にお
いては、冷媒流路のよどみを低減してロッド型固体レー
ザ媒質2の温度分布を軸対称にできるために、光軸がず
れることなくレーザ発振することが可能となり、調整が
容易となると共に出力を十分に取り出すことができる。
【0031】実施の形態8.図14は本発明の実施の形
態8による固体レーザ装置の構成を示す図である。図に
おいて、12は光ファイバ、13は例えばレンズ等の導
光光学系である。本実施形態では、ロッド型固体レーザ
媒質2から出射されるレーザ光線11を導光光学系13
により光ファイバ12に導光して利用する。なお、図で
は省略しているが、上記実施の形態7と同様に、各ロッ
ド型固体レーザ媒質2の周りにはLD1や集光器14や
光学素子15が配置され、各ロッド型固体レーザ媒質2
をほぼ均一に励起してレーザ光線11を取り出すレーザ
ヘッドを構成しており、さらに、冷媒流路4と上記実施
の形態1〜6のうちの何れかのよどみ低減手段とを備え
ている。
【0032】このように構成された固体レーザ装置にお
いては、冷媒流路のよどみを低減してロッド型固体レー
ザ媒質2の温度分布を軸対称化できるために、光軸がず
れることなくレーザ発振することが可能となり、光ファ
イバ12へ導光する位置が偏位することがなくなり、調
整が容易となる。
【0033】以上の各実施の形態において、図15のよ
うに励起が均一であるLDによる側面励起で3方向以上
から励起される形態においては、周方向に対して、励起
が均一にできるともに、発熱状態も均一にできるので、
特に温度分布を均一にすることができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る固体レーザ
装置は、ロッド型固体レーザ媒質、該ロッド型固体レー
ザ媒質を励起するレーザダイオード、上記ロッド型固体
レーザ媒質の外周を取り囲み上記ロッド型固体レーザ媒
質との間に冷媒流路を形成する筒状流路体、および該筒
状流路体に設けられ上記冷媒流路に冷媒を導入する冷媒
導入手段を備え、上記冷媒導入手段によって上記冷媒流
路に生じる冷媒のよどみ部に配置されたロッド型固体レ
ーザ媒質部分まで上記レーザダイオードにより励起する
ように構成された固体レーザ装置において、上記冷媒流
路に生じる冷媒のよどみを低減する手段を備えたので、
よどみの影響を低減して冷却を均一化することができ、
ロッド型固体レーザ媒質の温度分布を軸対称なものとす
ることができる結果、出力が低下せず、真円度が高くし
かも投入エネルギによって光軸が変化しないレーザ光線
が得られる。
【0035】また、冷媒のよどみ低減手段は、冷媒の導
入方向を筒状流路体の中心軸に対して偏心させるもので
あるので、冷媒に旋回成分を与えることができる結果、
よどみの影響を周方向に平均化することができ、従って
冷却を均一化することができるので、ロッド型固体レー
ザ媒質の温度分布を軸対称なものとすることができる。
【0036】また、冷媒のよどみ低減手段は、筒状流路
体の内面に設けられた螺旋状の溝であるので、冷媒に旋
回成分を与えることができる結果、よどみの影響を周方
向に平均化することができ、従って冷却を均一化するこ
とができるので、ロッド型固体レーザ媒質の温度分布を
軸対称なものとすることができる。
【0037】また、冷媒のよどみ低減手段は、冷媒が導
入する筒状流路体部分に設けられたたまり部であるの
で、冷媒導入管から導入された冷媒の流れがたまり部内
で均一化され、冷媒流路におけるよどみの大きさを低減
することができる。従って冷却を均一化することができ
るので、ロッド型固体レーザ媒質の温度分布を軸対称な
ものとすることができる。
【0038】また、ロッド型固体レーザ媒質は側面の少
なくとも3方向からレーザダイオードにより励起される
ものであるので、周方向に対して、励起が均一にできる
ともに、発熱状態も均一にできるので、特に温度分布を
均一にすることができる。
【0039】さらに、複数個のロッド型固体レーザ媒質
を直列に配列する場合にも、調整が容易で出力を十分に
取り出すことができる。
【0040】さらに、ロッド型固体レーザ媒質からの出
力光を光ファイバに導入する場合にも、調整が容易にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による固体レーザ装置
の要部の構成を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係り、図1の冷媒流
路を示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係り、冷媒の流れの
様子を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施の形態2による固体レーザ装置
の要部の構成を示す縦断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態3による固体レーザ装置
の要部の構成を示す縦断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4による固体レーザ装置
の要部の構成を示す縦断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4に係り、図6の冷媒流
路を示す斜視図である。
【図8】 本発明の実施の形態4に係り、冷媒の流れの
様子を説明するための図である。
【図9】 本発明の実施の形態5による固体レーザ装置
の要部の構成を示す縦断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態5に係り、冷媒の流れ
の様子を説明するための図である。
【図11】 本発明の実施の形態6による固体レーザ装
置の要部の構成を示し、冷媒流路を示す斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態6に係り、冷媒の流れ
の様子を説明するための図である。
【図13】 本発明の実施の形態7による固体レーザ装
置の要部の構成を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態8による固体レーザ装
置の要部の構成を示す図である。
【図15】 従来の固体レーザ装置の構成を示す横断面
図である。
【図16】 従来の固体レーザ装置における冷媒流路を
示す斜視図である。
【図17】 従来の固体レーザ装置における冷媒の流れ
の様子を説明するための図である。
【符号の説明】
1 LD、2 ロッド型固体レーザ媒質、3 フローチ
ューブ、4 冷媒流路、5 ブロック、6 冷媒導入
管、7 冷媒導出管、60,70 たまり部、8よどみ
部、9 リアミラー、10 出力ミラー、11 レーザ
光線、12 光ファイバ、13 導光光学系、14 光
学素子、15 集光器、30,50 螺旋状の溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 昭博 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5F072 AK01 KK30 PP07 TT01 TT22 YY06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッド型固体レーザ媒質、該ロッド型固
    体レーザ媒質を励起するレーザダイオード、上記ロッド
    型固体レーザ媒質の外周を取り囲み上記ロッド型固体レ
    ーザ媒質との間に冷媒流路を形成する筒状流路体、およ
    び該筒状流路体に設けられ上記冷媒流路に冷媒を導入す
    る冷媒導入手段を備え、上記冷媒導入手段によって上記
    冷媒流路に生じる冷媒のよどみ部に配置されたロッド型
    固体レーザ媒質部分まで上記レーザダイオードにより励
    起するように構成された固体レーザ装置において、上記
    冷媒流路に生じる冷媒のよどみを低減する手段を備えた
    ことを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 冷媒のよどみ低減手段は、冷媒の導入方
    向を筒状流路体の中心軸に対して偏心させるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の固体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 冷媒のよどみ低減手段は、筒状流路体の
    内面に設けられた螺旋状の溝であることを特徴とする請
    求項1記載の固体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 冷媒のよどみ低減手段は、冷媒が導入す
    る筒状流路体部分に設けられたたまり部であることを特
    徴とする請求項1記載の固体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 ロッド型固体レーザ媒質は側面の少なく
    とも3方向からレーザダイオードにより励起されること
    を特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の固体レ
    ーザ装置。
  6. 【請求項6】 複数個のロッド型固体レーザ媒質が直列
    に配列されたことを特徴とする請求項1ないし5の何れ
    かに記載の固体レーザ装置。
  7. 【請求項7】 ロッド型固体レーザ媒質からの出力光を
    光ファイバに導入することを特徴とする請求項1ないし
    6の何れかに記載の固体レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102931570A (zh) * 2012-11-12 2013-02-13 中国科学院上海光学精密机械研究所 棒状激光放大器均匀冷却装置
CN102969646A (zh) * 2012-11-12 2013-03-13 中国科学院上海光学精密机械研究所 镀反射膜的水套管

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