JP2001185462A - 固体活性炭電極の製造方法 - Google Patents

固体活性炭電極の製造方法

Info

Publication number
JP2001185462A
JP2001185462A JP36895499A JP36895499A JP2001185462A JP 2001185462 A JP2001185462 A JP 2001185462A JP 36895499 A JP36895499 A JP 36895499A JP 36895499 A JP36895499 A JP 36895499A JP 2001185462 A JP2001185462 A JP 2001185462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
solid activated
carbon electrode
thickness
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP36895499A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinobu Takagi
忍 高木
Takeo Hisada
建男 久田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP36895499A priority Critical patent/JP2001185462A/ja
Publication of JP2001185462A publication Critical patent/JP2001185462A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】積層した場合の内部抵抗値を小さくし得る固体
活性炭電極の製造方法を提供する。 【解決手段】固体活性炭電極を製造するに際しては、フ
ェノール樹脂を炭化するための炭化処理工程42に先立
つ圧延工程38において成形体が高圧力で圧延されるこ
とから、可塑性が高い成形体は薄く延ばされると同時に
その厚さ寸法の一様性が高められる。そのため、その圧
延処理を施された成形体を炭化熱処理することにより得
られる固体活性炭電極は、単にプレス成形や押出成形に
よって成形しただけの成形体に比較して、薄く且つ厚み
ばらつきσが0.010 程度以下と著しく小さくなる。した
がって、積層してコンデンサ等を構成した場合の内部抵
抗値が十分に小さい固体活性炭電極が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサの電極や固体高分子電解質燃料電池のセパレータ等
に用いられる固体活性炭電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサの電極や固体高分
子電解質燃料電池のセパレータ等に用いられる固体活性
炭電極としては、例えば、特公平7−91449号公報
等に記載されたものが知られている。この固体活性炭電
極は、例えば、活性炭粉末がその高い比表面積を保った
まま熱硬化性樹脂等に由来する炭化物(カーボン)で相
互に結合されることにより固形化させられた活性炭とカ
ーボンとの複合体であり、例えば、活性炭粉末に熱硬化
性樹脂および成形バインダーを混合し、プレス成形装置
や押出成形装置等を用いて板状或いはシート状に成形
し、非酸化性雰囲気中で熱処理して上記熱硬化性樹脂を
炭化させることにより製造される。
【0003】ところで、上記固体活性炭電極がセパレー
タや集電体等を介して或いは電解質膜やガスケット等を
介して複数枚が積層されることにより構成される電気二
重層コンデンサや燃料電池は、例えば、自動車や自転車
等にも搭載される。そのため、その外形を可及的に小さ
くし且つ軽量にする必要があることから、静電容量や取
出可能な電流量を可及的に大きくすることが望まれてい
る。これらは固体活性炭電極の内部におけるイオンまた
は電子の移動速度の影響を受けるため、そのイオンまた
は電子の移動速度を十分に大きくできるように、固体活
性炭電極は通電方向における厚さ寸法が薄く、少なくと
も10(mm)程度以下、例えば1(mm) 程度以下であることが
好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
固体活性炭電極は厚さ寸法の一様性が低く、上述したよ
うな1.0(mm) 程度以下の厚さ寸法のものでは、厚みのば
らつきσが0.015 程度以上と大きくなる。一様な厚さ寸
法の成形体を得るためには、プレス成形では粉末原料を
金型内に一様な厚みおよび密度で充填すること等が、押
出成形では混練物の一様性を高くすること等がそれぞれ
重要であるが、成形厚さが薄くなるに従って何れも著し
く困難になるため、何れにおいても一様な厚さ寸法を得
難いのである。そのため、複数枚を積層した場合にセパ
レータ等を介した相互の接触面積が小さくなることか
ら、電気二重層コンデンサを構成した場合等における内
部抵抗が比較的大きくなって静電容量や最大電流量が小
さくなるという問題があった。なお、積層された固体活
性炭電極は相互の接触抵抗が低くなるようにその上下面
から加圧された状態で容器に収納されるが、厚みのばら
つきが大きいと加圧しても十分に大きな接触面積を確保
できない。本発明者等の知見によれば、内部抵抗値を十
分に低くできるだけの接触状態を確保するためには、例
えば厚みばらつきσを0.010 以下に留める必要がある。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、積層した場合の内部抵抗
値を小さくし得る固体活性炭電極の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、活性炭粉末と熱硬化
性樹脂とを含む板状の成形体を非酸化性雰囲気下で加熱
処理することにより、その熱硬化性樹脂を炭化して固体
活性炭電極を製造する方法であって、(a) 前記加熱処理
に先立って前記板状の成形体を73.5乃至490(MPa)の圧力
で圧延する圧延工程を含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、固体活性炭電極を製
造するに際しては、熱硬化性樹脂を炭化するための加熱
処理に先立って成形体が高圧力で圧延されることから、
可塑性が高い成形体は、薄く延ばされると同時にその厚
さ寸法の一様性が高められる。そのため、その圧延処理
を施された成形体を加熱処理することにより得られる固
体活性炭電極は、単にプレス成形や押出成形によって成
形しただけの成形体に比較して、薄く且つ厚みばらつき
が著しく小さくなる。したがって、積層した場合の内部
抵抗値が十分に小さい固体活性炭電極が得られる。
【0008】すなわち、成形体の厚みが例えば1.0(mm)
程度以下の場合にも、上記のように圧延工程を実施する
ことにより、加熱処理後の固体活性炭電極の厚みばらつ
きσが0.01以下になる。また、圧延することなく加熱処
理を施した場合に比較して、積層した場合の内部抵抗値
が1/2 以下に低下する。
【0009】なお、圧延工程における圧力は前記範囲が
最適であって、73.5(MPa) 未満では加圧する効果が殆ど
得られない。一方、490(MPa)よりも高い圧力を印加して
も厚みばらつきの改善効果は高まらず、製造コストが上
昇するだけである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例の固体活性炭電
極の製造方法によって製造された固体活性炭電極10を
用いた電気二重層コンデンサ(以下、単にコンデンサと
いう)12の断面構造を模式的に示す図である。なお、
コンデンサ12は、後述するように対を成す2枚の固体
活性炭電極10で構成される1セルが例えば20セル程
度積層されたものであるが、図においては理解を容易に
するために積層数を少なくして示している。このコンデ
ンサ12は、全体が箱型を成して、平板状の一対の固体
活性炭電極10,10、それら一対の固体活性炭電極1
0,10に挟まれた電気絶縁性材料から成るセパレータ
14、固体活性炭電極10,10の外側に順に設けられ
た一対の集電体16,16、一対の端子板18,18、
一対の固定板20,20と、固体活性炭電極10,10
の側面側に備えられて集電体16,16を支持するガス
ケット22、およびガスケット22の両面に備えられて
固定板20,20を支持する一対の支持体24,24を
備えたものであり、集電体16,16およびガスケット
22により囲まれた内部には、例えば、電解液として 3
0(wt%)の硫酸水溶液が注入されている。
【0012】上記一対の固体活性炭電極10,10は、
例えば平均値が 0.5(mm)程度でばらつきσが0.010 以下
の一様な厚さ寸法を備えたものであり、結合剤として機
能するガラス状炭素(glassy carbon) で活性炭粒子が結
合させられることにより略一様な組織を備えた多孔質の
活性炭−炭素複合体である。また、上記セパレータ14
は、例えば厚みが0.1 〜0.2(mm) 程度で固体活性炭電極
10よりも面積がやや大きくされたガラス繊維等から成
るものであり、固体活性炭電極10,10相互の接触に
よる電気的短絡を防止すると共に、前記電解液が自由に
流通可能となるように多孔質に形成されている。
【0013】また、前記集電体16,16は、例えばカ
ーボンを含む導電性ゴムから成る例えば厚み0.1 〜0.2
(mm) 程度の導電性シートであり、周縁部において前記
ガスケット22および支持体24,24に挟まれること
によって、セル間の隔壁となっている。すなわち、バイ
ポーラ電極構造となっている。
【0014】また、集電体16,16の外側に備えられ
た端子板18,18は、例えば厚みが 0.2(mm)程度で固
体活性炭電極10,10と同様な面積のアルミニウム製
平板であり、この端子板18,18に設けられた図示し
ない一対の端子に電圧を印加することにより、集電体1
6,16を介して固体活性炭電極10,10に電力が供
給されるようになっている。また、固定板20、ガスケ
ット22、支持体24,24は、何れも射出成形可能な
樹脂から成るものである。
【0015】上記の電気二重層コンデンサ12は、以下
のように組み立てられる。すなわち、先ず、上記の各構
成部材16、10、14、10、16を順に積層し、そ
の際、ガスケット22および支持体24,24の間に、
耐硫酸性の接着剤を塗り込んで固着する。次いで、端子
板18,18を両面から集電体16,16に圧着した
後、固定板20,20を例えば4か所においてボルトお
よびナット26によって両面から固定する。最後に、例
えばガスケット22に設けられている図示しない注入孔
から前記電解液を所定量注入して封止することにより、
電気二重層コンデンサ12が得られる。
【0016】以上のように構成された電気二重層コンデ
ンサ12は、図2に模式的に示すように、電圧が印加さ
れると固体活性炭電極10を構成する多数の活性炭粒子
28の表面に電解質溶液中のプラス・イオン H+ 或いは
マイナス・イオン SO4 2-がそれぞれ吸着され、電気二重
層が形成されることによって充電が行われる。このと
き、固体活性炭電極10は、後述するようにフェノール
樹脂等の熱硬化性樹脂に由来する図示しないガラス状炭
素によって、活性炭粒子28が相互に結合されて構成さ
れていることから、上記のイオンはガラス状炭素および
活性炭粒子28によって形成された隙間(流路)を通っ
て移動することとなる。
【0017】ところで、上記の固体活性炭電極10は、
例えば、図3に示される工程に従って製造される。先
ず、混合工程32において、例えば粒径が 5〜 30(μm)
程度でBET法によって測定した比表面積が10〜2000(m2/
g)程度たとえば1700(m2/g)程度の活性炭粉末を 70(wt%)
程度と、例えば粒径が10〜 50(μm)程度のフェノール樹
脂粉末を 30(wt%)程度、それらの混合物100(wt%)に対す
る割合で60(wt%) 程度の水、および、例えばMC、PV
Aやアクリル樹脂等を主成分とする成形バインダーある
いはフェノール樹脂を溶かす溶剤等を混合物100(wt%)
に対する割合で60(wt%) 程度混合する。なお、これらの
混合工程32は、何れも例えば乾式混合機等で行われ、
これにより、原料および添加物が均一に混合される。な
お、上記のフェノール樹脂の添加量は、活性炭とカーボ
ン(ガラス状炭素)の複合材料を構成するために必要と
される量(固体活性炭電極10の十分な機械的強度を得
るために必要な量)であり、また、上記の水または成形
バインダーまたは溶剤の添加量は、下記の成形工程36
において所望の成形体を得るために必要な成形性を考慮
して決定されたものである。本実施例においては、上記
のフェノール樹脂が熱硬化性樹脂に相当する。
【0018】次いで、成形工程34においては、例えば
押出成形では、ニーダーを用いて上記の混合物を混練し
た後、押出成形機によって例えば幅100(mm) 程度のシー
ト状の成形体に連続成形される。押出成形されたシート
状成形体は、乾燥工程36において例えば100(℃) の熱
風で乾燥される。乾燥後の厚さは例えば0.6(mm) 程度で
ある。なお、シート状成形体は、この乾燥後においても
比較的高い柔軟性や高い可塑性を有している。
【0019】続く圧延工程38においては、例えば図4
に示されるように、乾燥した成形体46を圧延ロール4
8、50間に通すことにより圧延加工を施す。これら一
対の圧延ロール48、50の相互間隔gは、成形体46
の乾燥後厚みよりも小さい例えば0.45(mm)程度の大きさ
である。また、この圧延工程38においては、圧延ロー
ル48、50から成形体46に通常の圧延加工の場合よ
りも極めて高い73.5〜490(MPa)程度[すなわち、750 〜
490(kgf/cm2)程度]の圧力が作用させられる。これによ
り、成形体46が0.5(mm) 程度の薄い厚さ寸法に加圧圧
延され、且つその厚みのばらつきが小さくなる。圧延加
工を施された成形体46は、例えば図の右方に備えられ
ている図示しない巻取装置によって巻き取られる。な
お、上記の圧延圧力は、図に示されるようにロール4
8、50の半径をr、シート状成形体46に接するロー
ル48、50の弧の長さ寸法をL、その弧の中心角を
θ、圧延前後のシート状成形体46の厚さ寸法をそれぞ
れd、g(圧延後厚さは圧延ロール48、50の相互間
隔に等しいものとする)、シート状成形体46の幅寸法
をwとしたとき、加圧面積SがLw=rw cos-1[(2r
−d+g)/2r] で与えられることから、ロール48、
50の軸荷重をその加圧面積Sで除することによって求
められる。
【0020】そして、脱バインダー工程40および炭化
処理工程42においては、例えばスリッタによって一定
長さに切断した後、打抜装置によって例えば50×70(mm)
程度の矩形状や円板状に打抜成形したシート状成形体4
6を所定のセッタ上に載置し、例えばボックス炉内で、
2 ガス気流中或いは真空雰囲気中などの非酸化雰囲気
下で、300(℃/hr)以上の十分に速い昇温速度で昇温しつ
つ脱脂(脱バインダー)し、更に900(℃) ×2(時間) 程
度の熱処理を連続的に実施する。これにより、フェノー
ル樹脂の過剰分が十分に消散させられ、且つそのフェノ
ール樹脂の一部が炭化されることにより生成されたガラ
ス状炭素で活性炭粒子が結合された炭化成形体が得られ
る。本実施例においては、上記の炭化処理工程42が加
熱処理に対応する。
【0021】次いで、酸化熱処理工程44では、その炭
化成形体が、大気中、或いは積極的に酸素を加えた窒素
雰囲気中などの酸素を含む雰囲気中で200 〜700(℃) の
温度範囲、好ましくは400 〜600(℃) の温度範囲内で設
定された温度を用いて加熱処理される。これにより、上
記炭化処理工程42によりフェノール樹脂が炭化させら
れた炭化成形体の静電容量が高められ、前記の固体活性
炭電極10が得られる。なお、上記熱処理温度が200
(℃) を下回ると静電容量を高める効果を充分に得られ
難くなり、700(℃) を越えると酸化が進み過ぎて脆くな
り、あるいは消失する。
【0022】ここで、下記の表1は、前記の成形工程3
4における成形厚み、圧延工程38における加圧力およ
び圧延ロール48、50の相互間隔g等を種々変更し
て、70×50(mm)×1(mm) 程度の寸法の薄板の厚みばらつ
き等を評価した結果を示すものである。表において、
「比較例1〜5」は従来の圧延条件および対比のために
実施した比較例を、「実施例1〜7」は本実施例をそれ
ぞれ表し、試験片数はそれぞれ10枚である。また、「成
形法」欄の「プレス」は粉末加圧成形を、「押出」は前
述したような押出成形を、「圧延前厚み」は乾燥後、圧
延前の成形体46の厚さを、「σ」はその厚さのばらつ
きを、「加圧力」は圧延処理における圧延ロール48、
50による圧延圧力を、「焼成後厚み」は圧延して焼成
した後の成形体46の厚さを、「内部抵抗」は図5に示
されるように例えば20セルが直列に接続されたコンデン
サ12の両端面間に電圧を印加して電流値から求めた内
部抵抗を示している。圧延前後の厚さ寸法の値は、例え
ばスピンドルおよびアンビルの先端が直径1(mm) 程度の
平坦面に構成された外側マイクロメータを用いて、試験
片毎に任意の70箇所の厚さ寸法を測定して得た全測定値
の平均値であり、σはその測定値から試験片毎に算出し
たばらつき(標準偏差)を平均した値である。
【0023】 [表1] 圧延前厚み 加圧力 焼成後厚み 内部抵抗 No. 成形法 (mm) σ (MPa) (mm) σ (mΩ) 比較例1 プレス 1.0 0.039 9.8 1.0 0.041 183 比較例2 プレス 0.5 0.074 49.0 0.5 0.063 321 比較例3 押出 1.0 0.016 9.8 1.0 0.016 102 比較例4 押出 0.5 0.022 29.4 0.5 0.021 136 比較例5 押出 0.5 0.023 49.0 0.5 0.020 125 実施例1 プレス 1.2 0.035 490.0 1.0 0.007 36 実施例2 プレス 0.6 0.070 98.0 0.5 0.010 66 実施例3 押出 0.5 0.022 73.5 0.4 0.010 62 実施例4 押出 1.2 0.016 196.0 1.0 0.004 28 実施例5 押出 0.6 0.020 196.0 0.5 0.005 33 実施例6 押出 0.5 0.023 98.0 0.4 0.005 34実施例7 押出 0.5 0.022 98.0 0.1 0.008 38
【0024】上記の表1から明らかなように、炭化処理
に先立って適当な圧力で圧延することにより、1.0(mm)
程度以下、例えば0.5(mm) や0.1(mm) 程度の極めて薄い
固体活性炭電極10を得ることができる。また、49(MP
a) 以下[500(kgf/cm2)以下]の圧力では圧延しても厚
みのばらつきσが 0.020程度以上であって十分に小さく
ならないが、73.5(MPa) 以上[750(kgf/cm2)以上]の圧
力で圧延すれば、焼成後における厚みのばらつきσが
0.010以下になって厚みの一様性延いては平面精度が極
めて高くなる。そして、この結果として、本実施例の固
体活性炭電極10が用いられたコンデンサ12では内部
抵抗が例えば40(mΩ) 以下と極めて小さく、従来に比べ
て1/2 以下になるため、大電流充放電が可能となるので
ある。また、上記の表1中の実施例7は、圧延を同圧力
で3回施したものである。そのため、比較的低圧で処理
されているにも拘わらず、圧延が1回だけの他の実施例
1〜6に比べて圧延後の厚さ寸法が薄く、0.1 (mm)程度
と飛躍的に薄くなっている。
【0025】なお、図5において、1セルは集電体16
により挟まれた一対の固体活性炭電極10によって構成
されており、セル相互間に位置する集電体16はそれら
に共通に用いられている。また、コンデンサ12は、こ
のように積層された状態においてケース内に収容されて
上下両面から加圧されることにより構成部材相互の電気
的接触性が高められている。但し、図においてはケース
を省略した。
【0026】また、固体活性炭電極10には、その製造
過程で炭化処理が施される際にうねりや反りが生じ得る
が、上記の評価においてこれらは考慮されていない。固
体活性炭電極10を積層しただけでは、うねりや反り等
に起因してセパレータ14や集電体16との間に隙間が
生じ得る。しかしながら、コンデンサ12等を構成する
際には、上述したように上下両面から加圧されることか
ら、各々が例えば0.5(mm) 程度と極めて薄い固体活性炭
電極10は、その加圧力によって略平坦になる。そのた
め、加圧した場合に損傷しない程度の大きさであれば、
うねりや反りがあっても特性上何等問題はない。
【0027】これに対して、厚みのばらつきがあると、
加圧力によってうねりや反りが除かれてもその厚みのば
らつきに起因する凹凸が固体活性炭電極10の両面或い
は片面に現れる。そのため、セパレータ14や集電体1
6と重ね合わせた際に、その凹凸に起因する隙間がそれ
らの間に生じて接触面積が小さくなり延いては通電経路
の断面積が小さくなる。したがって、コンデンサ12等
を構成した際の内部抵抗を低くするためには、厚みのば
らつきを小さくすることが重要である。
【0028】要するに、本実施例においては、固体活性
炭電極10を製造するに際しては、フェノール樹脂を炭
化するための炭化処理工程42に先立つ圧延工程38に
おいて成形体46が高圧力で圧延されることから、可塑
性が高い成形体46は薄く延ばされると同時にその厚さ
寸法の一様性が高められる。そのため、その圧延処理を
施された成形体46を炭化熱処理することにより得られ
る固体活性炭電極10は、単にプレス成形や押出成形に
よって成形しただけの成形体46に比較して、薄く且つ
厚みばらつきσが0.010 程度以下と著しく小さくなる。
したがって、積層してコンデンサ12等を構成した場合
の内部抵抗値が十分に小さい固体活性炭電極10が得ら
れる。
【0029】また、本実施例においては、成形後、炭化
処理前に圧延処理を施すだけでプレス成形や押出成形で
は困難な厚さが0.5(mm) 程度以下の極めて薄い固体活性
炭電極10を製造し得る利点もある。
【0030】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0031】例えば、実施例においては、本発明が電気
二重層コンデンサ12を構成する固体活性炭電極10の
製造方法に適用された場合について説明したが、固形状
の活性炭電極が用いられるものであれば、パワーコンデ
ンサや二次電池、燃料電池等の電極やセパレータとなる
固体活性炭電極の製造方法にも同様に適用される。
【0032】また、実施例においては、粒径が 5〜 30
(μm)程度、比表面積が10〜2000(m2/g)程度の活性炭粉
末を用いて固体活性炭電極10を作製したが、用いられ
る活性炭粉末の大きさは、例えば、比表面積が数十(m2/
g)程度〜数千(m2/g)程度の範囲で適宜変更される。
【0033】また、実施例においては、熱硬化性樹脂と
してフェノール樹脂を 30(wt%) 添加したが、添加する
熱硬化性樹脂の種類や量は、各工程の条件や使用装置、
溶媒の種類、目標とする固体活性炭電極10の焼結密度
等に応じて適宜変更される。例えば、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、ポリイミド樹脂等の
他の熱硬化性樹脂を単味で、或いは相互に混合して用い
てもよく、添加量は 30(wt%)よりも多く、或いは少なく
されてもよい。
【0034】また、実施例においては、成形工程34に
おいて例えば押出成形により所定形状の成形体46を成
形していたが、圧延工程38において圧延可能な程度の
可塑性を有する成形体46が得られる方法であれば、成
形方法は特に限定されない。例えば、粉末プレス成形、
粉末圧延成形やドクターブレード成形等によって成形し
ても差し支えない。なお、成形性を高めるために添加さ
れる成形バインダーや溶剤等の種類は、成形方法や成形
寸法等に応じて適宜変更される。例えば、水または溶剤
だけで十分な可塑性を付与できて成形性や圧延性に問題
がない場合には、成形バインダーは添加しなくともよ
い。
【0035】また、実施例においては、シート状成形体
46に乾燥処理を施した後に圧延工程38を実施してい
たが、乾燥処理の要否は成形方法や成形直後のシート状
成形体46の性状等に応じて適宜定められる。例えば、
押出成形直後の成形体表面の粘着性が低い場合や成形体
46をプレス成形により作製する場合等には乾燥工程3
6は不要であり、成形後直ちに圧延処理を施すことがで
きる。
【0036】また、実施例においては、成形厚みが0.4
〜1.2(mm) 程度、圧延後厚みが0.1〜1.0(mm) 程度の場
合について説明したが、これらの厚みは所望の固体活性
炭電極10の厚さ寸法や成形条件、圧延圧力等に応じて
適宜変更される。
【0037】また、実施例においては、炭化処理工程4
2の後に静電容量を高めるための酸化処理工程44が実
施されていたが、酸化処理は要求される静電容量の大き
さ等に応じて必要に応じて実施されるものであり、炭化
処理の後の静電容量が十分に高い場合等には実施しなく
ともよい。酸化処理工程44を実施しない場合には炭化
処理工程42で固体活性炭電極10の製造工程が終了
し、実施例において炭化処理で得られた炭化成形体がす
なわち固体活性炭電極10である。
【0038】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造方法により製造された
固体活性炭電極が適用された電気二重層コンデンサの断
面構造を示す図である。
【図2】図1の電気二重層コンデンサの作動原理を説明
するための模式図である。
【図3】図1の固体活性炭電極の製造方法を示す工程図
である。
【図4】図3の圧延工程における処理を説明する図であ
る。
【図5】内部抵抗の測定方法を説明する図である。
【符号の説明】
10:固体活性炭電極 12:電気二重層コンデンサ 34:成形工程 38:圧延工程 42:炭化処理工程

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭粉末と熱硬化性樹脂とを含む板状
    の成形体を非酸化性雰囲気下で加熱処理することによ
    り、その熱硬化性樹脂を炭化して固体活性炭電極を製造
    する方法であって、 前記加熱処理に先立って前記板状の成形体を73.5乃至49
    0(MPa)の圧力で圧延する圧延工程を含むことを特徴とす
    る固体活性炭電極の製造方法。
JP36895499A 1999-12-27 1999-12-27 固体活性炭電極の製造方法 Withdrawn JP2001185462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36895499A JP2001185462A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 固体活性炭電極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36895499A JP2001185462A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 固体活性炭電極の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001185462A true JP2001185462A (ja) 2001-07-06

Family

ID=18493189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36895499A Withdrawn JP2001185462A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 固体活性炭電極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001185462A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1511098A2 (en) * 2003-08-28 2005-03-02 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell stack and manufacturing method thereof
JP2006179207A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Izuru Izeki 燃料電池用セパレーターおよびその製造方法
KR100738652B1 (ko) 2005-09-02 2007-07-11 한국과학기술원 내장형 커패시터 제조 방법
JP2018525769A (ja) * 2015-05-20 2018-09-06 エディプ・バイラムEdip BAYRAM 生成方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1511098A2 (en) * 2003-08-28 2005-03-02 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell stack and manufacturing method thereof
EP1511098A3 (en) * 2003-08-28 2007-08-29 Nissan Motor Co., Ltd. Fuel cell stack and manufacturing method thereof
US7718292B2 (en) 2003-08-28 2010-05-18 Nissan Motor Co. Ltd. Fuel cell stack and manufacturing method thereof
JP2006179207A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Izuru Izeki 燃料電池用セパレーターおよびその製造方法
KR100738652B1 (ko) 2005-09-02 2007-07-11 한국과학기술원 내장형 커패시터 제조 방법
JP2018525769A (ja) * 2015-05-20 2018-09-06 エディプ・バイラムEdip BAYRAM 生成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11769870B2 (en) Carbon electrode structures for batteries
KR0143178B1 (ko) 분극성전국
KR101988691B1 (ko) 에너지 저장장치용 전극과 그 제조방법
US6021039A (en) Electric double-layer capacitor
CN110783524B (zh) 固体电池用电极和固体电池
CN110783521B (zh) 固体电池用电极和固体电池
US20060147780A1 (en) Method for producing separator for fuel cell, separator for fuel cell and fuel cell
US6339529B1 (en) Electric double layer capacitor and method of forming the same
CN113903878B (zh) 一种电池极片压辊、电池极片辊压方法、电池极片及电池
KR101268872B1 (ko) 슈퍼커패시터 및 그 제조방법
US7209341B2 (en) Polarizing electrode, manufacturing method thereof, and electric double-layer capacitor
JP2001185462A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
JP3097305B2 (ja) 電気二重層キャパシタ及びその製造方法
JP5949485B2 (ja) 電解液を有する蓄電装置及び二次電池並びに電解液を有する蓄電装置の電極の製造方法
JPH0799141A (ja) 分極性電極とその製造方法及びそれを用いた電気二 重層コンデンサ
JPH10242010A (ja) 活性炭電極の製造方法
JPH11135378A (ja) 固体活性炭電極の製造方法
US20240006582A1 (en) Carbon electrode structures for batteries
KR102172610B1 (ko) 슈퍼커패시터용 전극활물질의 제조방법, 상기 전극활물질을 이용한 고출력 슈퍼커패시터용 전극의 제조방법 및 고출력 슈퍼커패시터
JP3786551B2 (ja) 電気二重層コンデンサおよびその製造方法
KR102422011B1 (ko) 그래핀 셀 및 제조방법
JP2000243666A (ja) 分極性電極の製造方法
CN117423881B (zh) 一种提高液流电池电极与双极板有效接触面的方法
WO2004021491A1 (en) Bipolar plates with cooling channels
JPH10242011A (ja) 固体活性炭電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040518

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070306