JP2006179207A - 燃料電池用セパレーターおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量薄型で、耐久性に優れ、接触抵抗が低く、かつ、デザインの自由度が高い燃料電池用セパレーターを提供すること。
【解決手段】 本発明の燃料電池用セパレーターは、金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物が射出成形されてなる。好ましくは、金属基材はチタンを含み、導電材は、非酸化物セラミック、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンファイバー、アモルファスカーボンおよび黒鉛微粉末から選択される少なくとも1つである。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用セパレーターおよびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、軽量薄型で、耐久性に優れ、接触抵抗が低く、かつ、デザインの自由度が高い燃料電池用セパレーターおよびその簡便な製造方法に関する。
固体高分子電解質型燃料電池(PFEC)は、その出力特性が優れることから、自動車への適用などが期待されている。上記燃料電池の実用化に向け、燃料利用率および空気利用率の高い運転条件でも高いエネルギー効率、高出力密度が長期間安定に得られる燃料電池セルの開発が要求されている。
固体高分子電解質型燃料電池は、一般に、発電用電極の対向面間に電解質を接合した複数の接合体と、対をなす発電用電極に燃料および酸化剤を供給するための流体通路を形成する複数のセパレーターとを交互に配置し、これら全体を締付けて一体化した構成となっている。上記セパレーターは複数の単電池を積層する場合の燃料極のガスと空気極のガスの混合を防止するための単電池間の仕切り板として用いられる。
上記セパレーターとしては、代表的には、金属系セパレーターとカーボン系セパレーターとがある。金属系セパレーターは、カーボン系セパレーターに比べて、靭性、耐振動性および機械強度などに優れる。しかし、金属系セパレーターにおいては、例えば鉄系金属は比重が7.5程度あり、カーボン系セパレーターに比べて重いという問題がある。
一方、カーボン系セパレーターは軽いという利点を有する。しかし、カーボン系セパレーターは強度や耐久性の観点から薄く製作することが困難であり、体積が大きい(かさ高い)セパレーターとならざるを得ない。
上記のような利点および問題点を総合的に考慮した結果、現行では、自動車用燃料電池のセパレーターとしては、耐振動性および機械強度に優れる金属系セパレーターの適用が期待されている。しかし、金属系セパレーターは、さらに以下のような問題を有している。
金属系セパレーターは、プレス加工または機械切削加工により製造されている。機械切削加工は非常に大きなコストがかかり、大量生産には適していない。一方、プレス加工は大量生産可能であるが、プレスに起因する種々の問題がある。具体的には、プレス加工によるセパレーターは、プレスにより材料の肉厚変動が生じ、耐久性が不十分である。また、プレス加工によるセパレーターは、プレスにより反りが生じ、セパレーターを重ねて使用するには非常に大きな力で締めなければならず、かつ、均一な接触抵抗が得られない。さらに、プレス加工によるセパレーターは、加工歪が残るので残留応力が発生するという問題がある。加えて、例えば鉄系セパレーターにおいては、表面に形成される酸化不動態膜による接触抵抗の増大が大きな問題となっている。
特開平11−162479号公報 特開2000−260441号公報 特開2003−223903号公報 特開2004−273370号公報
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、軽量薄型で、耐久性に優れ、接触抵抗が低く、かつ、デザインの自由度が高い燃料電池用セパレーターおよびその簡便な製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、所定の金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物を射出成形してセパレーターを形成することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の燃料電池用セパレーターは、金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物が射出成形されてなる。
好ましい実施形態においては、上記金属基材はチタンを含む。
好ましい実施形態においては、上記金属基材は、100nm〜100μmの平均粒径を有するチタン微粉末である。
好ましい実施形態においては、上記導電材は、非酸化物セラミック、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンファイバー、アモルファスカーボンおよび黒鉛微粉末から選択される少なくとも1つである。
好ましい実施形態においては、上記非酸化物セラミックは、金属の炭化物、ホウ化物、窒化物、ケイ化物、リン化物およびこれらの複合化合物から選択される少なくとも1つである。
好ましい実施形態においては、上記組成物は、上記金属基材100重量部に対して、上記導電材を5〜55重量部および上記有機バインダーを5〜10重量部の割合で含む。
好ましい実施形態においては、上記燃料電池用セパレーターは、上記導電材が表面に露出し、かつ、厚み方向全体にわたって均一に分散している。
好ましい実施形態においては、上記燃料電池用セパレーターは、最も薄い部分の厚みが1.5mm以下である。
本発明の別の局面によれば、燃料電池用セパレーターの製造方法が提供される。この製造方法は、金属基材と導電材と有機バインダーとを均一に溶融混練して組成物を調製する工程と、該組成物を射出成形する工程と、該射出成形で得られた成形品を脱脂する工程と、該脱脂された成形品を焼成する工程とを含む。
好ましい実施形態においては、上記焼成工程における処理温度は70℃〜1630℃であり、圧力は1Pa〜70kPaである。
好ましい実施形態においては、上記製造方法は、上記焼成された成形品をアニールする工程をさらに含む。
好ましい実施形態においては、上記製造方法は、上記焼成された成形品の表面を整面する工程をさらに含む。
以上のように、本発明によれば、所定の金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物を射出成形してセパレーターを形成することにより、軽量薄型で、耐久性に優れ、接触抵抗が低く、かつ、デザインの自由度が高い燃料電池用セパレーターおよびその簡便な製造方法が提供される。具体的には、金属基材としてチタン系材料を用いる場合には、同一サイズであればSUS製セパレーターに比べて40%以上の軽量化が実現され得る。さらに、チタン系材料を用いる場合には、非常に高い耐食性を有するセパレーターが得られる。また、本発明のセパレーターは射出成形で形成されるので、プレス加工に比べて格段に反りが少ない。その結果、本発明のセパレーターは、プレス加工のセパレーターのように、重ね合わせに際してボルト等で強力に締め付ける必要がなく、組み立てがきわめて容易である。さらに、締め付けが緩むことにより接触抵抗が増大するという心配がない。さらに、残留応力等の問題がないので、耐久性にも優れる。加えて、本発明によれば、射出成形を用いることにより、反応ガス流路(溝)等のデザインの自由度が、プレス加工や切削加工に比べて格段に高くなる。その結果、本発明のセパレーターは、反応ガス流路の長さを長くすることができるので、反応効率を大幅に向上させることができる。
本発明の燃料電池用セパレーターは、金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物が射出成形されてなる。金属基材としては、有機バインダーを所定量加えることにより射出成形可能となる任意の適切な金属、合金および金属化合物が採用され得る。本発明に用いられる金属基材の具体例としては、チタン、チタン合金、チタン化合物、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム化合物、SUS316L等が挙げられる。好ましくは、チタン、チタン合金、チタン化合物である。軽量で、かつ、高い耐食性を有するからである。なお、本明細書において、金属名(例えば、チタン)を単独で記載している場合には、純粋な金属のみならず、不可避の不純物を含む場合を包含する。
上記チタン合金は、チタンを好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、最も好ましくは95重量%以上含有する。チタン含有量が80重量%未満である場合には、所望の軽量化および耐食性が実現できない場合がある。当該チタン合金は、アルミニウム、鉄、バナジウム、モリブデン、マンガン、ジルコニウム、スズ、シリコン、パラジウム、タンタル等を含有し得る。用いられる金属の種類および含有量は、目的に応じて適宜設定され得る。また、これらの金属は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられ得る。
上記チタン化合物としては、有機チタン化合物および無機チタン化合物のいずれもが使用され得る。有機チタン化合物の代表例としては、チタニウムブトキシド(TNBT)が挙げられる。無機チタン化合物の代表例としては、水素化チタン、酸化チタン、塩化チタンが挙げられる。水素化チタンが特に好ましい。非常に小さい粒径を有する微粉形態をとり得るからである。
上記金属基材は、好ましくは微粉末状である。導電材をきわめて均一に分散させることが可能となるからである。微粉末状チタンがさらに好ましく、微粉末状水素化チタンが特に好ましい。具体的には、微粉状の金属基材(例えば、微粉末状水素化チタン)の平均粒径は、好ましくは100nm〜100μmであり、さらに好ましくは500nm〜50μmであり、特に好ましくは1μm〜30μmであり、最も好ましくは3μm〜200μmである。また、金属基材の平均粒径は、得られるセパレーターの厚みに応じて変化し得る。例えば、得られるセパレーターの最も薄い部分の厚みが0.7mm〜1.5mmである場合には、金属基材の平均粒径は、好ましくは30μm以下である。得られるセパレーターの最も薄い部分の厚みが0.5mm〜0.7mmである場合には、金属基材の平均粒径は、好ましくは7μm以下である。得られるセパレーターの最も薄い部分の厚みが0.5mm未満である場合には、金属基材の平均粒径は、好ましくは5μm以下である。なお、得られるセパレーターの最も薄い部分の厚みの実用的な下限は0.1mmである。
上記導電材としては、得られるセパレーターに良好な導電パスを形成する限りにおいて任意の適切な導電性材料が採用され得る。導電材の具体例としては、非酸化物セラミック、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンファイバー、アモルファスカーボンおよび黒鉛微粉末が挙げられる。非酸化物セラミックとしては、金属の炭化物、ホウ化物、窒化物、ケイ化物、リン化物およびこれらの複合化合物が挙げられる。このような金属としては、希土類元素、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられる。希土類元素としては、イットリウム、ランタン、セリウム、サマリウム等が挙げられる。このような非酸化物セラミックの具体例としては、炭化チタン、ホウ化チタン、窒化チタン、ケイ化タングステン、窒化タンタル等が挙げられる。導電材は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられ得る。
上記導電材は、上記金属基材100重量部に対して、好ましくは5〜55重量部、さらに好ましくは15〜45重量部、特に好ましくは25〜35重量部、最も好ましくは28〜32重量部の割合で上記組成物中に含有される。このような範囲で導電材を用いることにより、得られるセパレーター中に導電材がきわめて良好かつ均一に分散するので、非常に優れた導電パスがセパレーターに形成される。
上記導電材は、微小サイズの形態(例えば、微粉末状、マイクロファイバー状、ひげ状)であることが好ましい。金属基材と均一に混合され得るからである。例えば、導電材が微粉末状である場合には、その平均粒径は、好ましくは3〜50μmであり、さらに好ましくは5〜30μmである。また例えば、導電材がカーボンファイバーである場合には、その長さは、好ましくは3〜200μmであり、さらに好ましくは10〜100μmである。また例えば、導電材がアモルファスカーボンである場合には、その直径は、好ましくは2〜500nmであり、さらに好ましくは10〜300nmであり、その長さは、好ましくは5〜700μmであり、さらに好ましくは70〜700μmであり、最も好ましくは90〜170μmである。導電材の種類、形状および大きさは、所望とされるセパレーターの厚みや接触抵抗等に応じて適宜選択され得る。好ましくは、形態の異なる2種以上の導電材が組み合わせて用いられ得る。例えば、微粉末状(微粒子状)の導電材とひげ状の導電材とを組み合わせて用いることにより、セパレーターの厚み方向全体にわたって良好な導電パスが形成される。その結果、接触抵抗が低く、かつ、安定した導電性を有するセパレーターが得られる。微粉末状(微粒子状)の導電材とひげ状の導電材との配合比率は目的に応じて適宜設定され得る。
上記有機バインダーとしては、上記金属基材および上記導電材と均一に混合されて射出成形可能な組成物を形成し得る任意の適切な有機材料が採用され得る。代表的な有機材料としては、熱可塑性樹脂、パラフンワックスが挙げられる。有機バインダーは、上記金属基材100重量部に対して、好ましくは5〜10重量部、さらに好ましくは6〜8重量部の割合で上記組成物中に含有される。このような範囲で有機バインダーを用いることにより、金属基材を主成分とする組成物が射出成形可能となり、当該金属基材および上記導電材を均一に分散させることができる。
本発明の燃料電池用セパレーターの接触抵抗は、好ましくは30mΩ・cm以下であり、さらに好ましくは10〜27mΩ・cmであり、最も好ましくは10〜23mΩ・cmである。本発明によれば、このように非常に小さい接触抵抗を実現することができる。
以下、本発明の燃料電池用セパレーターの製造方法の好ましい一例について説明する。まず、上記の金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物を調製する。組成物の調製方法は特に限定されないが、代表的には溶融混練が行われる。溶融混練は、組成物の各成分が均一に混合されるまで行われる。混練温度は好ましくは65〜70℃であり、混練時間は30〜50分である。混練機のタイプは特に限定されない。例えば、単軸の押出機を用いてもよく、二軸の押出機を用いてもよい。実用的には、溶融混練して調製された組成物は、押し出され切断されて、ペレット化される。ペレットの長さは、代表的には1〜7mmである。ペレットの長さは、目的とするセパレーターの厚みに応じて適宜設定され得る。
次に、上記で得られた組成物(ペレット)を射出成形する。金属系セパレーターを射出成形で形成することが、本発明の大きな特徴の1つである。射出成形時の組成物の溶融温度は好ましくは120〜170℃であり、金型温度(成形温度)は好ましくは145〜155℃であり、射出圧力は好ましくは30〜270MPaである。溶融温度を高くしかつ射出圧力を大きくして高速で射出することにより、非常に薄いセパレーターを成形することが可能となる。
次に、得られた成形品を脱脂する。脱脂方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。具体的には、100〜1000℃の蒸気(代表的には、水蒸気)中に成形品を置く方法、減圧下に成形品を置く方法、過熱による脱脂、炭酸ガスの超臨界・亜臨界流による脱脂等が挙げられる。脱脂工程における圧力は、好ましくは1Pa〜70kPaであり、さらに好ましくは10Pa〜55kPaである。
脱脂された成形品を焼成して、焼結成形品を得る。焼成時の処理温度は、好ましくは70℃〜1630℃であり、さらに好ましくは800℃〜1500℃であり、最も好ましくは880℃〜1500℃である。
必要に応じて、焼結成形品をアニールする。アニールすることにより、反りが解消され得る(なお、本発明によれば、アニールの有無に関わらずプレス加工に比べて反りが格段に小さいことに留意されたい)。好ましくは、アニールは、成形品の平滑面を保持した状態で行われる。アニール温度は、好ましくは700〜900℃であり、さらに好ましくは750〜850℃である。アニール時間は、好ましくは30〜120分、さらに好ましくは45分〜75分である。
さらに、必要に応じて、上記成形品の表面を整面する。整面方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、研磨および砥粒の吹きつけが挙げられる。研磨は、代表的には、2000番程度の研磨紙を用いて行われる。あるいは、バフ研磨機を用いて表面研磨を行ってもよい。砥粒の吹きつけは、代表的には、サンドブラストによって水素化チタン微粉末(平均粒径30μm)を吹きつけて行われる。
最後に、成形品を洗浄および乾燥することにより、本発明の燃料電池用セパレーターが得られる。洗浄により余分な金属粒子やパーティクルが除去され、金属イオン溶出による腐食やパーティクルが圧着面に噛みこむことによる異常な電流集中が防止される。その結果、燃料電池の寿命を増大させることができる。洗浄および乾燥は、任意の適切な方法で行われる。
図1は、本発明の好ましい実施形態による燃料電池用セパレーターの概略平面図である。図2は、図1のセパレーターのA−A断面図である。図1および図2に示すように、本実施形態のセパレーター10は、上記組成物から形成された基体1と、基体1の片側に形成された第1の反応ガス(例えば、水素)流路2と、基体1の反対側に形成された第2の反応ガス(例えば、酸素)流路3とを有する。図1に示すように、反応ガス流路2および3は、代表的にはいわゆるサーペンタイン形状を有する。第1の反応ガス流路2および第2の反応ガス流路3は、互いに平行方向に形成してもよく、互いに直交する方向に形成してもよい。反応ガス流路の幅Wは代表的には0.5〜1mmであり、深さDは代表的には0.5〜1mmであり、隣接する流路の間隔Pは0.7〜1.5mmである。セパレーターの最も薄い部分4の厚みは、好ましくは1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.1〜0.7mmであり、最も好ましくは0.1〜0.3mmである。特定の材料を射出成形することにより、このように非常に薄くかつ適切な強度を有するセパレーターを実現したことが、本発明の大きな成果の1つである。また、射出成形でセパレーターを形成することにより、流路等のデザインの自由度が切削加工やプレス加工に比べて格段に向上する。その結果、プレス加工に比べてセパレーターの流路(溝)の長さを格段に長くすることができるので、反応ガスの反応効率も向上し得る。
図3は、本発明の好ましい実施形態のセパレーターにおける導電材の分散状態を説明する模式図である。図3に示すように、金属基材および有機バインダーから形成された基体1全体にわたって、種々の形状の導電材(例えば、微粒子状の導電材5およびひげ状の導電材6)が均一に分散している。特に好ましくは、導電材5および/または6は基体1の表面に露出し、かつ、基体1の厚み方向全体にわたって均一に分散している。このような構成は、例えば形態の異なる2種以上の導電材を組み合わせて用いることにより実現され得る。このような構成によれば、導電材がセパレーターの片面から反対側の面まで連続して存在し得る。その結果、従来の金属セパレーターのような導電材層/基体/導電材層という構造に比べて、安定した導電パスを最短距離で形成することができる。さらに、導電材を基体表面に露出させることにより、ガス拡散膜との導通がさらに改善され得る。このような構成は、従来技術では決して得られない。具体的には、塗膜導電材ではピンホールの抑制は困難である。また、導電材を析出させる技術では、種々の形状の導電材を基体の厚み方向に良好に分散させることは困難である。
本発明の燃料電池用セパレーターは、自動車用燃料電池をはじめとして各種燃料電池に好適に利用され得る。
本発明の好ましい実施形態による燃料電池用セパレーターの概略平面図である。 図1のセパレーターのA−A断面図である。 本発明の好ましい実施形態のセパレーターにおける導電材の分散状態を説明する模式図である。
符号の説明
10 セパレーター
1 基体
2 第1の反応ガス流路
3 第2の反応ガス流路
4 最も薄い部分
5 微粒子状の導電材
6 ひげ状の導電材



Claims (12)

  1. 金属基材と導電材と有機バインダーとを含む組成物が射出成形されてなる、燃料電池用セパレーター。
  2. 前記金属基材がチタンを含む、請求項1に記載の燃料電池用セパレーター。
  3. 前記金属基材が、100nm〜100μmの平均粒径を有するチタン微粉末である、請求項1または2に記載の燃料電池用セパレーター。
  4. 前記導電材が、非酸化物セラミック、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンファイバー、アモルファスカーボンおよび黒鉛微粉末から選択される少なくとも1つである、請求項1から3のいずれかに記載の燃料電池用セパレーター。
  5. 前記非酸化物セラミックが、金属の炭化物、ホウ化物、窒化物、ケイ化物、リン化物およびこれらの複合化合物から選択される少なくとも1つである、請求項4に記載の燃料電池用セパレーター。
  6. 前記組成物が、前記金属基材100重量部に対して、前記導電材を5〜55重量部および前記有機バインダーを5〜10重量部の割合で含む、請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池用セパレーター。
  7. 前記導電材が表面に露出し、かつ、厚み方向全体にわたって均一に分散している、請求項1から6のいずれかに記載の燃料電池用セパレーター。
  8. 最も薄い部分の厚みが1.5mm以下である、請求項1から7のいずれかに記載の燃料電池用セパレーター。
  9. 金属基材と導電材と有機バインダーとを均一に溶融混練して組成物を調製する工程と、
    該組成物を射出成形する工程と、
    該射出成形で得られた成形品を圧力1Pa〜70kPaで脱脂する工程と、
    該脱脂された成形品を焼成する工程と
    を含む、燃料電池用セパレーターの製造方法。
  10. 前記焼成工程における処理温度が70℃〜1630℃である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記焼成された成形品をアニールする工程をさらに含む、請求項9または10に記載の製造方法。
  12. 前記焼成された成形品の表面を整面する工程をさらに含む、請求項9から11のいずれかに記載の製造方法。





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