JP2001184957A - 超電導線材およびその製造方法 - Google Patents

超電導線材およびその製造方法

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JP2001184957A
JP2001184957A JP37323999A JP37323999A JP2001184957A JP 2001184957 A JP2001184957 A JP 2001184957A JP 37323999 A JP37323999 A JP 37323999A JP 37323999 A JP37323999 A JP 37323999A JP 2001184957 A JP2001184957 A JP 2001184957A
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ceramic
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oxide
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Tetsuyuki Kaneko
哲幸 兼子
Munetsugu Kamiyama
宗譜 上山
Akira Mikumo
晃 三雲
Naoki Ayai
直樹 綾井
Shinichi Kobayashi
慎一 小林
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/20Permanent superconducting devices
    • H10N60/203Permanent superconducting devices comprising high-Tc ceramic materials
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0801Manufacture or treatment of filaments or composite wires

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い臨界電流値を有し、膨れなどの欠陥がな
く、さらに機械的強度の高い超電導線材を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導材1を被覆し、かつ金属よ
りなる金属被覆材2の表面に、複数のセラミック粒子ま
たは繊維3が埋込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導線材および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銅系酸化物超電導材料を金属被覆するこ
とからなる超電導線材を製造する場合、一般的に酸化物
粉末を銀などの金属パイプに充填して単芯材が作られ
る。その単芯材を複数本束ねて、別の銀などの金属パイ
プに挿入することで多芯構造が得られる。その多芯構造
の母線に伸線、圧延などの加工を施し線材形状にした
後、熱処理することで超電導性を有する線材が得られ
る。このような製造法で作製される超電導線材におい
て、実用上重要とされるポイントは以下の3点である。
【0003】(1) 超電導線材が高い臨界電流値を有
すること。 (2) 超電導線材に膨れなどの欠陥がないこと。
【0004】(3) 超電導線材に各種の外部力が印加
されたときに臨界電流値が落ちないこと(機械的強度が
高いこと)。
【0005】(1)について臨界電流値を大きく左右す
るのは、超電導性を有する粉末部を目的とする超電導相
へいかに高純度に変態(反応)させるかである。超電導
体は酸化物であるため、その反応時に酸化物と外気のガ
ス(特に酸素)との出入りが必然的に起こる。そのた
め、ガス(特に酸素)の出入りをスムーズ(自然状態に
近い)に行なわせることが高純度の超電導相を得るポイ
ントである。
【0006】(2)の膨れ現象は、上記の酸化物の反応
と関連しており、反応時に粉末より放出される酸素ガス
が線材内部に溜まり、それが熱処理工程で膨脹し、線材
を膨らませることで生ずる。
【0007】上記(1)、(2)を解決するために、金
属被覆酸化物超電導線材では、その被覆材に銀が用いら
れている。銀は酸素の透過性が高く、かつ酸素がスムー
ズに線材内部と外雰囲気を行き来する。これに加え、そ
の銀被覆の厚さを薄くすること(薄肉化)や、強制的に
銀に穴をあけ、より酸素の出入りを容易にする方法がと
られている。このように銀に穴をあける方法は、たとえ
ば特開平1−161623号公報に開示されている。
【0008】上記(3)については、銀を使用する場
合、純銀自体の機械的強度が低いため、一般的には純銀
ではなく、第2、第3の金属を銀に添加することで強度
を上げる手法がとられている。つまり、第2、第3の金
属が添加された銀を出発材料(被覆用管:合金管と呼
ぶ)に用いることで、添加材が熱処理時に酸化され被覆
部内で酸化材として分散することにより強度が上がる。
このような手法は、たとえば Y. Hikichi et al.,“Dev
elopment of Ag-Mg-α Alloy Sheathed Bi2223 Multifi
lament Tapes”, Advances in Superconductivity XI,
November 16-19, 1998, Fukuoka, pp.915-918に開示さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)、(2)および(3)を同時に満たすことは従来
の技術では困難である。なぜならば、(1)、(2)を
解決するための、被覆材を薄くする方法、または強制的
に穴をあける方法では、被覆部の機械的強度が落ちるか
らである。つまり、機械的強度は被覆部の量の増加に伴
って高くなるが、被覆材を薄くすると被覆部の量が少な
くなるため機械的強度が低くなる。また局所的に穴が存
在する場合は、その部分の強度が極端に落ち、結果的に
平均強度が落ちる。
【0010】一方、強度を上げるために、第2の金属を
添加した銀被覆管を用いる場合の欠点としては、次のも
のが挙げられる。
【0011】酸化物超電導体、特にビスマス系超電導体
は銀とは極めて反応し難く、銀と接触している場合はス
ムーズに目的とする超電導相に移行しやすい。しかし、
銀以外の元素(成分)とは非常に反応しやすく、それに
よって粉末部の組成ずれが起き、目的とする超電導相の
高純度化が難しい。これにより、合金管を使用した線材
の臨界電流は純銀管を使用した線材に比べて低いものと
なる。
【0012】それゆえ本発明の目的は、高い臨界電流値
を有し、膨れなどの欠陥がなく、さらに機械的強度の高
い超電導線材およびその製造方法を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の超電導線材は、
酸化物超電導材と、その酸化物超電導材表面を被覆しか
つ金属よりなる金属被覆材と、金属被覆材表面に埋込ま
れた複数のセラミック材とを備えている。
【0014】本発明の超電導線材では、セラミック材を
金属被覆材の外表面から埋込むことにより、その埋込ま
れた部分の金属被覆材の外皮が部分的に薄くなる。これ
に加えて、埋込まれたセラミック材と金属被覆材との接
触界面がガスの通り道となりガスの出入りが容易とな
る。これが、従来技術の薄肉化と同じ効果をもたらす。
よって、超電導性を有する粉末部を超電導相へ高純度に
変態させることができるとともに、膨れ現象などの欠陥
を低減することができる。
【0015】また薄肉化ではあるが、構造的に金属被覆
材にセラミック材が分散することになり、機械的強度向
上の効果がもたらされる。
【0016】金属被覆材の外表面からセラミック材を埋
込むため、セラミック材と超電導粉末部の接触機会が小
さく、超電導粉末部の組成ずれを起こしにくい。よっ
て、高純度の超電導相が得られる。
【0017】以上より、高い臨界電流値を有し、膨れな
どの欠陥がなく、さらに機械的強度の高い超電導線材を
得ることができる。
【0018】上記の超電導線材においては、複数のセラ
ミック材は粒子および繊維の少なくともいずれかの形態
を有していることが好ましい。
【0019】このようにいずれの形態においても、ガス
の出入りが容易となり、かつ機械的強度が向上する。
【0020】上記の超電導線材においては、セラミック
材は酸化物であることが好ましい。これにより、セラミ
ック材の金属元素を金属被覆材表面にめっきし、後に続
く熱処理過程でその金属元素を酸化物へと移行させてセ
ラミック材とする手法が可能となる。
【0021】上記の超電導線材においては、セラミック
材は、アルミナ、マグネシアおよびジルコニアよりなる
群から選ばれる1種以上の材質よりなることが好まし
い。
【0022】これにより、特に高い臨界電流値を得るこ
とができるとともに、セラミック材として適切な材質を
適宜選択することが可能となる。
【0023】上記の超電導線材においては、酸化物超電
導材の材質は、ビスマス系超電導体であることが好まし
い。
【0024】このようにビスマス系の酸化物超電導体
は、本発明の構成に適している。上記の超電導線材にお
いては、金属被覆材の材質は銀を主体とするものであ
る。
【0025】これにより、酸化物超電導材が超電導相へ
高純度に変態する際の酸素の出入りをスムーズに行なわ
せることが可能になるとともに、金属被覆材と酸化物超
電導材との反応を防止することができる。
【0026】本発明の超電導線材の製造方法では、少な
くとも超電導相を含む部材表面を被覆しかつ金属よりな
る金属被覆材表面に複数のセラミック材を埋込んだ状態
で熱処理が施される。
【0027】本発明の超電導線材の製造方法では、複数
のセラミック材が埋込まれた状態とされるため、上述し
たように高い臨界電流値を有し、膨れなどの欠陥がな
く、さらに機械的強度の高い超電導線材を製造すること
ができる。またセラミック材は酸化物超電導体と反応し
難いため、セラミック材を金属被覆材表面に埋込んだ状
態で熱処理を施しても、酸化物超電導材の超電導相への
移行はスムーズに進行する。
【0028】上記の超電導線材の製造方法においては、
セラミック材を金属被覆材に埋込む工程は、金属被覆材
表面に複数のセラミック材をまぶした状態で、セラミッ
ク材と金属被覆材とを機械的に加圧する工程を有するこ
とが好ましい。
【0029】これにより、複数のセラミック材を金属被
覆材中へ埋込むことが可能となる。上記の超電導線材の
製造方法においては、機械的に加圧する工程は、押出、
引抜伸線、圧延およびプレスよりなる群から選ばれる1
種以上の方法により行なわれることが好ましい。
【0030】これにより、セラミック材を機械的に加圧
して金属被覆材に埋込む方法を、適切に選択することが
可能となる。
【0031】上記の超電導線材の製造方法においては、
セラミック材を金属被覆材に埋込む工程は、金属被覆材
表面に複数のセラミック材を接触させて熱処理する工程
を有することが好ましい。
【0032】これにより、セラミック材の金属元素(た
とえばアルミニウム、マグネシウム、ジルコニウムな
ど)を金属被覆材表面にめっきし、後に続く熱処理過程
でその金属元素を酸化物へと移行させてセラミック材と
することが可能となる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図に基づいて
説明する。
【0034】図1は超電導線材の構成を概略的に示す一
部断面斜視図であり、図2は図1の矢印A方向から見た
図である。
【0035】図1および図2を参照して、超電導線材5
は、複数本の酸化物超電導材1と、酸化物超電導材1の
表面を被覆しかつ金属よりなる金属被覆材2と、その金
属被覆材2の表面に埋込まれた複数のセラミック粒子ま
たは繊維3とを有している。
【0036】酸化物超電導材1の材質は、たとえばビス
マス系超電導体よりなっていることが好ましく、金属被
覆材2はたとえば銀を主体とする材質よりなっているこ
とが好ましい。またセラミック粒子、繊維3は、酸化物
であることが好ましく、具体的には、アルミナ、マグネ
シアおよびジルコニアよりなる群から選ばれる1種以上
の材質よりなることが好ましい。
【0037】次に、上記の構成を有する酸化物超電導線
材の製造方法について説明する。図3は、本発明の一実
施例における酸化物超電導線材の製造方法を示す図であ
る。図3を参照して、Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=
1.8:0.3:1.9:2.0:3.0の組成比にな
るよう、酸化物あるいは炭酸化物の原料粉を混合した。
これに700〜860℃程度の熱処理を複数回施し、多
量の(BiPb) 2Sr2Ca1Cu2Z(Bi−221
2相と呼ぶ)と少量の(BiPb)2Sr2Ca2Cu3
Z(Bi−2223相と呼ぶ)および非超電導相から構
成される粉末を用意した。次に、脱気処理を行なった後
に粉末を銀パイプに充填した。脱気処理の温度は、上記
の粉末の構成相を変えない条件に設定した。
【0038】この粉末が充填された銀パイプ(単芯の素
線)を伸線により縮径加工した。この縮径した素線を切
断して61本の嵌合用素線を得た。この61本の嵌合用
素線を別の銀パイプ内に挿入し、61芯を持つ多芯構造
を形成した。
【0039】多芯母材に脱気処理を施し、さらに高真空
に内部を真空引きして電子ビーム溶接で蓋をし、内部を
真空状態に維持した。
【0040】この密封された多芯構造母材に伸線加工を
施し、長尺材とした後、圧延加工を施しテープ形状の線
材を得た(ステップS1)。図4に示すようにセラミッ
ク粒子または繊維3が含まれている紙テープ10と上記
の多芯構造のテープ材5aとを互いに交互になるようパ
ンケーキ状に巻き上げたうえで、台の上に置いた(ステ
ップS2)。そして、この台ごと大気中にて850℃程
度の温度で50時間以上の熱処理を行なった(ステップ
S3)。この段階で紙テープ10に含まれていたセラミ
ック粒子、繊維3がテープ材5aの銀被覆上に付着し、
一部埋込まれていた。この超電導テープ5aにもう一度
圧延工程を施した(ステップS4)。これにより、付着
したセラミック粒子、繊維3はより強固に銀被覆内に埋
込まれた。この後、再度の熱処理を行なうために図4と
同様、セラミック粒子、繊維3が含まれている紙テープ
10とともに超電導テープ5aを巻き、大気中にて85
0℃程度の温度で50時間以上の熱処理を施した(ステ
ップS5)。
【0041】このようにして形成された超電導線材は、
図1および図2に示す構成を有していた。また超電導線
材の幅は4mm、厚さは0.2mm、断面における超電
導部の面積(フィラメントの総面積)は0.25mm2
であった。
【0042】上記工程によって作製されたセラミック埋
込酸化物超電導線材と、セラミック材を埋込まないよう
に作製された酸化物超電導線材とについて、臨界電流
値、膨れ数および応力(機械的強度)について調べた。
その結果を表1に示す。なお、臨界電流値は液体窒素温
度で測定した。また膨れ数は1km当りの膨れ数であ
る。機械的強度は、室温で引張り力をかけ、初期臨界電
流値(力をかけない状態)に比べ、臨界電流値が90%
の値になる引張り応力の大きさで評価した。
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果より、臨界電流値、膨れ数、お
よび機械的強度(応力)のいずれの項目においても、セ
ラミックを埋込んだ酸化物超電導線材の方が優れている
ことがわかる。
【0045】次に、酸化物超電導線材に埋込むセラミッ
クの材質による臨界電流値の変化について調べた。その
結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2の結果より、いずれの材質のセラミッ
クでも表1のセラミックの埋込のない酸化物超電導線材
に比べ高い臨界電流値を持つことがわかる。またこれら
の材質の中で、アルミナ、マグネシアおよびジルコニア
において特に高い臨界電流値が得られることがわかる。
【0048】なお、本実施の形態においては、銀被覆内
にセラミック粒子、繊維を埋込む方法として、銀被覆上
にセラミック粒子をまぶした状態で圧延などにより機械
的に加圧して埋込む方法がとられているが、この方法に
限定されるものではない。たとえば、断面円形の丸形状
線の場合には、丸形状の線材にセラミック粒子、繊維を
付着させた後、圧延工程を通さずに伸線や押出操作が施
されてもよい。これらの操作においても、金属被覆の表
面に垂直な力が加わるためセラミック粒子、繊維は金属
被覆内に埋込まれることになる。また、圧延や伸線や押
出以外にプレスなどの方法が用いられてもよい。
【0049】また、セラミック粒子、繊維の金属元素
(アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウムなど)を
銀被覆上にめっきし、後に続く熱処理過程でその金属元
素を酸化物のセラミックへと移行させることで、銀被覆
内にセラミック粒子、繊維を埋込む方法もある。
【0050】今回開示された実施例はすべての点で例示
であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味およ
び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超電導線
材では、セラミック材を金属被覆材の外表面から埋込む
ことにより、その埋込まれた部分の金属被覆材の外皮が
部分的に薄くなる。これに加えて、埋込まれたセラミッ
ク材と金属被覆材との接触界面がガスの通り道となりガ
スの出入りが容易となる。これが、従来技術の薄肉化と
同じ効果をもたらす。よって、超電導性を有する粉末部
を超電導相へ高純度に変態させることができるととも
に、膨れ現象などの欠陥を低減することができる。
【0052】また薄肉化ではあるが、構造的に金属被覆
材にセラミック材が分散することになり、機械的強度向
上の効果がもたらされる。
【0053】またセラミック材は超電導相と反応し難い
ため、金属被覆材の外表面からセラミック材が埋込まれ
ても、超電導粉末部の組成ずれの原因とはならない。よ
って、高純度の超電導相が得られる。
【0054】以上より、高い臨界電流値を有し、膨れな
どの欠陥がなく、さらに機械的強度の高い超電導線材を
得ることができる。
【0055】本発明の超電導線材の製造方法では、複数
のセラミック材が埋込まれた状態とされるため、上述し
たように高い臨界電流値を有し、膨れなどの欠陥がな
く、さらに機械的強度の高い超電導線材を製造すること
ができる。またセラミック材は酸化物超電導体と反応し
難いため、セラミック材を金属被覆材表面に埋込んだ状
態で熱処理を施しても、酸化物超電導材の超電導相への
移行はスムーズに進行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による酸化物超電導線材の
構成を概略的に示す一部断面斜視図である。
【図2】 図1の矢印A方向から見た構成を示す図であ
る。
【図3】 本発明の一実施例における酸化物超電導線材
の製造方法を示す図である。
【図4】 セラミック含有紙テープと超電導テープとを
互いに交互になるように巻き上げた様子を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 酸化物超電導材、2 金属被覆材、3 セラミック
粒子または繊維、5酸化物超電導線材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三雲 晃 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 綾井 直樹 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 小林 慎一 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 5G321 AA01 AA06 BA01 CA09 CA31 CA32 DB17 DB18 DB99

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物超電導材と、 前記酸化物超電導材表面を被覆し、かつ金属よりなる金
    属被覆材と、 前記金属被覆材表面に埋込まれた複数のセラミック材と
    を備えた、超電導線材。
  2. 【請求項2】 前記複数のセラミック材は、粒子および
    繊維の少なくともいずれかの形態を有している、請求項
    1に記載の超電導線材。
  3. 【請求項3】 前記セラミック材は酸化物である、請求
    項1または2に記載の超電導線材。
  4. 【請求項4】 前記セラミック材は、アルミナ、マグネ
    シアおよびジルコニアよりなる群から選ばれる1種以上
    の材質よりなる、請求項3に記載の超電導線材。
  5. 【請求項5】 前記酸化物超電導材の材質はビスマス系
    超電導体である、請求項1〜4のいずれかに記載の超電
    導線材。
  6. 【請求項6】 前記金属被覆材の材質は銀を主体とす
    る、請求項1〜5のいずれかに記載の超電導線材。
  7. 【請求項7】 少なくとも超電導相を含む部材表面を被
    覆しかつ金属よりなる金属被覆材表面に複数のセラミッ
    ク材を埋込んだ状態で熱処理を施す、超電導線材の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記セラミック材を前記金属被覆材に埋
    込む工程は、前記金属被覆材表面に複数の前記セラミッ
    ク材をまぶした状態で、前記セラミック材と前記金属被
    覆材とを機械的に加圧する工程を有する、請求項7に記
    載の超電導線材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記機械的に加圧する工程は、押出、引
    抜伸線、圧延およびプレスよりなる群から選ばれる1種
    以上の方法により行なわれる、請求項8に記載の超電導
    線材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記セラミック材を前記金属被覆材に
    埋込む工程は、前記金属被覆材表面に複数のセラミック
    材を接触させて熱処理する工程を有する、請求項7に記
    載の超電導線材の製造方法。
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