JP2001183861A - 電子写真記録用シート - Google Patents

電子写真記録用シート

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JP2001183861A
JP2001183861A JP36598599A JP36598599A JP2001183861A JP 2001183861 A JP2001183861 A JP 2001183861A JP 36598599 A JP36598599 A JP 36598599A JP 36598599 A JP36598599 A JP 36598599A JP 2001183861 A JP2001183861 A JP 2001183861A
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electrophotographic recording
fibers
fiber
sheet
seconds
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JP36598599A
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Katsuaki Arai
克明 新井
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】布風な独特の風合いを有しながら記録画像の発
色が良好であり、かつトナーの定着性、電子写真記録装
置におけるシートの搬送性にも優れた電子写真記録用シ
ートを提供する。 【解決手段】繊維径0.3μm以上20μm以下の繊維
を主体繊維とする不織布を支持体に用い、かつ電子写真
記録面のJIS P8119で規定される平滑度を0.
3秒以上10秒以下とする。主体繊維100部に対し熱
融着繊維を1部以上50部以下含有させた不織布を支持
体に用いる。さらに、支持体にカチオン性樹脂を乾燥付
着量として1g/m2以上8g/m2以下付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真記録用シー
トに関するものであり、さらに詳しくは従来の紙ベース
品にはない独特な風合いを持ちながら記録画像の発色が
良好であり、トナー定着性、シート搬送性に優れる電子
写真記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真記録方式は、感光体への帯電→
露光による潜像形成→トナー現像→被記録体へのトナー
転写→トナーの定着の各工程を経て画像形成を行う方式
であり、複写機、レーザープリンター、LEDプリンタ
ー、ファクシミリ等で一般的に使用されている。近年、
モノクロ画像の形成だけでなくフルカラー画像の形成が
可能となり、フルカラー出力機の低価格化、印字品質の
向上により、漢字を含め各種図形およびカラー画像など
の記録手段として種々の用途において急速に普及してい
る。
【0003】この電子写真記録方式で使用される記録シ
ートとしては、通常上質紙が使用される。電子写真記録
用シートには、トナー転写性、トナー定着性、用紙の搬
送性、用紙保存性等の特性が要求される。こうした特性
を満たすために、抄紙材料中に各種顔料、サイズ剤、電
解質等を内添し抄造したり、抄造後にオンラインまたは
オフラインで前記薬剤を含浸したりしている。
【0004】一方、デザイン、イベント、広告などの分
野では、ポスター、看板、装飾品等での使用を目的とし
て、耐久性や耐水性のある支持体を使用し、支持体自体
の風合いを特徴とするカラー画像記録が普及している。
こうした特徴を有する支持体として不織布、織布、編物
等の布帛が挙げられるが、布帛は紙やフィルムに比べ柔
軟でありかつ摩擦が大きく滑りにくいため、各種出力機
におけるシート走行性に劣り搬送トラブルを起こすとい
う問題がある。また、シートが多孔性であり表面の平滑
性に劣るため、電子写真記録した画像の記録濃度が低く
色調が不鮮明になりやすい。シート表面の平滑性を上げ
るために、シートに付与する添加剤の量を増やすと、シ
ートが硬くなり布風な独特の風合いが失われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、布風
な独特の風合いを有し、記録画像の発色が良好であり、
トナー定着性、シート搬送性に優れる電子写真記録用シ
ートを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな問題点を解決するために鋭意研究を行った結果、以
下の発明に至った。
【0007】支持体が繊維径0.3μm以上20μm以
下の繊維を主体繊維とする不織布であり、かつ電子写真
記録面のJIS P8119で規定される平滑度が0.
3秒以上10秒以下であることを特徴とする電子写真記
録用シートの発明である。
【0008】そして、支持体が主体繊維100部に対
し、熱融着繊維を1部以上50部以下含有した不織布で
ある前記の電子写真記録用シートの発明である。
【0009】さらに、支持体にカチオン性樹脂を乾燥付
着量として1g/m2以上8g/m2以下付着させた前記の
電子写真記録用シートの発明である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に関わる電子写真記録用シ
ートについて詳細に説明する。本発明の電子写真記録用
シートは、支持体が繊維径0.3μm以上20μm以下
の繊維を主体繊維とする不織布であり、かつ電子写真記
録面のJIS P8119で規定される平滑度が0.3
秒以上10秒以下であることを特徴とする。本発明にお
いて、主体繊維とは、上記範囲の繊維が本数単位で70
%以上占めることを指す。好ましくは90%以上であ
る。また、電子写真記録面とは、支持体に各種薬剤を含
浸あるいは塗工により付与し、電子写真記録適性を付与
された面を指す。支持体に各種薬剤を含浸した場合は、
シート両面に薬剤が付与されており両面ともが電子写真
記録面となる。支持体の一方の面に各種薬剤を塗工した
場合には、塗工面のみが電子写真記録面となる。上記繊
維を使用して作製した不織布を支持体に用いることで、
従来の紙ベース品にはない柔軟な風合いを得ることが可
能となり、さらにこうして得た不織布に各種薬剤を付与
して電子写真記録適性を与えた場合の、電子写真記録面
のJIS P8119で規定される平滑度を上記範囲と
することで、シートの風合いを損なうことなく、発色の
良好な電子写真記録画像を得ることが可能となることが
判明した。
【0011】本発明に用いられる不織布を構成する主体
繊維の繊維径は0.3μm以上20μm以下の範囲であ
る必要がある。好ましくは1μm以上15μm以下、さ
らに好ましくは2μm以上10μm以下である。ここで
いう繊維径とは、繊維断面の形状を真円と仮定した場合
の、繊維の直径を指す。繊維の断面が真円でない場合に
は、その繊維の断面写真から断面積を計算し、その断面
積に相当する真円の直径とする。また、本発明の電子写
真記録用シートにおける電子写真記録面のJIS P8
119で規定される平滑度は0.3秒以上10秒以下で
ある必要があり、好ましくは0.5秒以上8秒以下、さ
らに好ましくは1秒以上6秒以下である。繊維径が0.
3μmより小さいとシートが緻密になり、この不織布を
用いて電子写真記録用シートを作製した場合、JIS
P8119で規定される平滑度が10秒を超えやすくな
り、布帛特有の風合いが得られず紙に近い風合いのシー
トとなり好ましくない。また、繊維径が20μmを超え
た繊維を使用して電子写真記録用シートを作製した場
合、布風な独特の風合いは得られるものの、JISP8
119で規定される平滑度が0.3秒を下回りやすくな
り、電子写真記録画像の発色が悪化する。こうして得た
不織布への各種薬剤の付与量を増やしたり、該不織布に
平滑性の高い基材を貼り合わせたりすることで、電子写
真記録面の平滑度を向上させ記録画像の発色を向上させ
ることも可能であるが、得られたシートは布帛特有の風
合いが失われる。さらに、繊維径が20μmを超えると
記録部での繊維筋が目立つようになり、好ましくない。
【0012】本発明の支持体で用いられる不織布を形成
する繊維として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、又はこれらポリマーの変性ポリ
マー等のホモポリマー及びコポリマー等ポリエステル系
繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、
又はこれらポリマーの変性ポリマー等のホモポリマー及
びコポリマーのようなポリオレフィン系繊維、アクリル
繊維、モダクリル繊維等のようなポリアクリロニトリル
系繊維、ナイロン6、ナイロン66等のようなポリアミ
ド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ウレタン繊
維、等の有機合成繊維;又、レーヨン等の再生セルロー
ス繊維やコラーゲン、アルギン酸、キチン質等を溶液に
したものを紡糸した繊維等のような再生繊維;アセテー
ト繊維等のような半合成繊維等が挙げられる。これらの
うち、シートの風合いおよび画像の発色性等の点で、ポ
リエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリ
アミド系繊維が好ましく使用される。これらの繊維に、
麻、コットン、パルプ等のセルロース系繊維や羊毛、絹
等の蛋白質系繊維等のような天然繊維;金属繊維、ガラ
ス繊維、炭素繊維のような無機系繊維;等の各種繊維を
配合してもよい。
【0013】本発明の支持体で用いられる不織布は、大
別して、湿式不織布、又はステッチボンド方式、スパン
ボンド方式、メルトブロー方式、サーマルボンド方式等
による乾式不織布、或いは湿式不織布又は乾式不織布を
用いたスパンレース不織布がある。シートの強度、風合
いの観点から、湿式不織布又は乾式不織布を用いたスパ
ンレース不織布が好ましく用いられる。
【0014】本発明の支持体で使用される不織布は、主
体繊維100部に対し、熱融着繊維を1部以上50部以
下含有することが好ましい。本発明において、熱融着繊
維とは、不織布製造時の乾燥工程の加熱により繊維が融
解し、元の繊維の形態を失う繊維を指す。不織布となっ
た際には熱融着繊維は元の繊維の形態を失っているた
め、本発明では熱融着繊維は繊維の範疇には含めない。
上記のように熱融着繊維を配合した不織布を支持体に用
いることで、該電子写真記録用シートは布風な独特の風
合いがあるばかりか、シートの強度・こしも強くなり電
子写真記録装置におけるシートの搬送性が良好となる。
さらに、当初予期しなかったことであるが、電子写真記
録画像のトナーの定着性が向上することを見出した。お
そらく、電子写真記録時の定着ロールの加熱により、該
電子写真記録用シートに含まれる熱融着繊維がトナーと
一体となって溶融・固着するため、トナーの定着性が向
上したのではないかと考えられる。
【0015】熱融着繊維の配合部は、重量で、繊維径
0.3μm以上20μm以下の主体繊維100部に対
し、1部以上50部以下であることが好ましく、さらに
好ましくは、5部以上35部以下である。熱融着繊維の
配合部が1部より少ないと効果が現れにくい。50部よ
り多いと、作製した不織布が硬くなり、布風な独特の風
合いが失われやすい。
【0016】熱融着繊維としては、低融点タイプのポリ
エチレンテレフタレート系繊維、ポリアクリロニトリル
系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリ
プロピレン系繊維等、およびこれらの繊維の低融点繊維
を鞘成分、高融点繊維を芯成分とした芯鞘状繊維やサイ
ドバイサイドで片方の成分が低融点繊維であるものが挙
げられる。
【0017】熱融着繊維の融点は、例えば50℃以上2
50℃以下の範囲のものが使用されるが、あまり融点が
低いと熱融着繊維の融解が起こりやすく取り扱いが煩雑
となり、電子写真記録装置内の定着ロールの加熱により
該熱融着繊維が融解し、定着ロールに貼り付くトラブル
を生じやすい。反対に融点が高すぎると不織布製造時の
乾燥工程での熱融着が不十分となり、シートの強度・こ
しの向上といった予期した効果を得にくい。また、該電
子写真記録用シートの定着ロールの加熱によるトナー定
着性向上の効果も得にくい。こうした背景から、熱融着
繊維の融点は80℃以上170℃以下のものが好まし
く、さらに好ましくは100℃以上150℃以下であ
る。
【0018】電子写真記録適性を向上させるために、支
持体にカチオン性樹脂を乾燥付着量として1g/m2以上
8g/m2以下付着させることが好ましい。さらに好まし
くは2g/m2以上6.5g/m2以下、特に好ましくは
2.5g/m2以上5.5g/m2である。上記範囲のカチ
オン性樹脂を支持体に付着させると、当初予期しなかっ
たことであるが、電子写真記録した画像の発色が良好と
なることが判明した。カチオン性樹脂の付着量が1g/
2より少ないと発色性向上の効果を得にくく、8g/m
2を超えると電子写真記録面の表面抵抗率が小さくなる
せいかトナーの転写性が悪くなり、発色も低下しやす
い。
【0019】本発明におけるカチオン性樹脂は、1級〜
3級アミンまたは4級アンモニウム塩のモノマー、オリ
ゴマー、またはポリマーであり、好ましくはオリゴマー
またはポリマーである。具体的には、ジメチルアミン・
エピクロルヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリ
ルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシア
ンジアミド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロラ
イド等を例示することが出来るが、これらの例に限定さ
れるものでは無い。
【0020】本発明の電子写真記録用シートに付着させ
るカチオン性樹脂以外の成分として、接着剤や顔料等が
挙げられる。接着剤としては、例えば、ポリビニルアル
コール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、
燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉等
の各種澱粉類、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル
アミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等
のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白
等;スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラ
テックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルの重合体又は共重合体、アクリル酸及びメタクリル酸
の重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテック
ス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラ
テックス;或いはこれらの各種重合体のカルボキシル基
等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテック
ス;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の
水性接着剤;ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂
等の合成樹脂系接着剤が挙げられ、1種以上で使用され
る。
【0021】顔料としては公知の白色顔料を1種以上用
いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質
炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭
酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ
土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シ
リカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベー
マイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼ
オライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸
化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラス
チックピグメント、アクリル系プラスチックピグメン
ト、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂などの有機顔料などが挙げられる。
【0022】さらに、その他の添加剤として、顔料分散
剤、増粘剤、流動性改良剤、pH調整剤、消泡剤、抑泡
剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、サイズ剤、着色染料、着
色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増
強剤等を電子写真記録用シートに付与することもでき
る。
【0023】上記成分を支持体に付着させる方法として
は、上記成分から構成される塗液を支持体に含浸あるい
は支持体の少なくとも一方の面に塗工等することにより
行われる。含浸あるいは塗工手段としては、各種ブレー
ドコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、
バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウ
ェルコーター、コンマコーター、ダイコーター、リバー
スロールコーター、キスコーター、カーテンコーター、
エクストルージョンコーター、ゲートロールコーター、
グラビアコーター、マイクログラビアコーター、サイズ
プレスコーター、タブサイズプレスコーターなどの装置
を用いることが出来る。
【0024】本発明の電子写真記録用シートにおいて、
電子写真記録面の平滑度を調整したり、各種電子写真記
録装置における通紙性を付与したりするために、カレン
ダー処理を行ったり、不織布への前処理として例えば、
コロナ処理等の導電処理を行ったり、アンダーコート層
あるいはバックコート層を設けたり等の公知の技術を用
いることは何ら問題なく行うことができる。
【0025】本発明の電子写真記録用シートにおいて、
電子写真記録適性を付与するために支持体に付着させる
各成分の合計乾燥付着量は0.5g/m2以上50g/m2
以下であることが好ましい。さらに好ましくは1g/m2
以上40g/m2以下で、更に好ましくは2g/m2以上3
0g/m2以下である。合計乾燥付着量が0.5g/m2
り少なくなると、電子写真記録適性の付与が不十分とな
りやすく、画像の発色に劣りやすい。また、合計乾燥付
着量が50g/m2を超えると画質は良好となるが、シー
トが固くなり支持体が有する布風の風合いが失われやす
い。
【0026】本発明の電子写真記録用シートは、支持体
が繊維径0.3μm以上20μm以下の繊維を主体繊維
とする不織布であり、かつ電子写真記録面のJIS P
8119で規定される平滑度が0.3秒以上10秒以下
であることを特徴とする。平滑度は、支持体である不織
布を構成する繊維の太さ、支持体へ付与させるカチオン
性樹脂等の成分の乾燥付着量、該記録シートへのカレン
ダー処理等により調整する。こうした構成とすること
で、布風な独特の風合いを有し、記録画像の発色が良好
な電子写真記録用シートとすることが可能となる。ま
た、支持体として、主体繊維100部に対し熱融着繊維
を1部以上50部以下含有させた不織布を使用した場合
は、上記特性に加え記録画像のトナー定着性、および電
子写真記録装置におけるシートの搬送性が良好となる。
さらに、支持体にカチオン性樹脂を乾燥付着量として1
g/m2以上8g/m2以下付着させると、画像の発色が一
段と良好となり好ましい。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は、
特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。
【0028】実施例1 繊維径3〜5μmのポリエチレンテレフタレート繊維1
00部と熱水可溶性ポリビニールアルコール繊維5部か
らなる水性スラリーを調製し、湿式抄紙法を用いて坪量
50g/m2の不織布を作製した。熱水可溶性ポリビニー
ルアルコール繊維は、乾燥時の熱により繊維としての形
態を維持しなくなりバインダーとしてポリエチレンテレ
フタレート繊維間に存在するようになる。この不織布
に、径100μmφの多数のオリフィスから噴出させた
高速水の柱状流を表裏一回ずつ衝突させ、スパンレース
加工を行った。スパンレース加工の際、熱水可溶性ポリ
ビニールアルコール繊維は、水中に溶けだすため、該不
織布は繊維径が3〜5μmの繊維より構成されることと
なる。こうして得た不織布に、酸化澱粉(商品名:MS
−3800、日本食品加工社製)を乾燥付着量で3.0
g/m2、炭酸カルシウム(商品名:ソフトン2600、
備北粉化工業社製)を乾燥付着量で7.0g/m2となる
ようになるようにサイズプレス装置を用いて両面に付着
・乾燥させ、マシンカレンダー処理を行って本発明の電
子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJI
S P8119で規定される平滑度は3.4秒、3.2
秒であった。
【0029】実施例2 実施例1で使用したポリエチレンテレフタレート繊維を
繊維径0.4〜0.7μmのポリエチレンテレフタレー
ト繊維に変更した以外は実施例1と同様にして本発明の
電子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJ
IS P8119で規定される平滑度は9.5秒、9.
8秒であった。
【0030】実施例3 実施例1で使用したポリエチレンテレフタレート繊維を
繊維径16〜19μmのポリアクリロニトリル繊維に変
更した以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真記
録用シートを作製した。このシートの各面のJIS P
8119で規定される平滑度は0.4秒、0.5秒であ
った。
【0031】実施例4 繊維径3〜5μmのポリエチレンテレフタレート繊維1
00部、熱融着繊維1部(メルティ3380:ユニチカ
製、融点130℃)からなる水性スラリーを調製し、湿
式抄紙法を用いて坪量50g/m2の不織布を作製した。
熱融着繊維は、乾燥時の熱により繊維としての形態を維
持しなくなりバインダーとしてポリエチレンテレフタレ
ート繊維間に存在するようになり、該不織布は繊維径が
3〜5μmの繊維より構成されることとなる。この不織
布に、径100μmφの多数のオリフィスから噴出させ
た高速水の柱状流を表裏一回ずつ衝突させ、スパンレー
ス加工を行った。こうして得た不織布に、酸化澱粉(商
品名:MS−3800、日本食品加工社製)を乾燥付着
量で3.0g/m2、炭酸カルシウム(商品名:ソフトン
2600、備北粉化工業社製)を乾燥付着量で7.0g
/m2となるなるようにサイズプレス装置を用いて両面に
付着・乾燥させ、マシンカレンダー処理を行って本発明
の電子写真記録用シートを作製した。このシート各面の
JIS P8119で規定される平滑度は3.4秒、
3.6秒であった。
【0032】実施例5 熱融着繊維の配合部を1部から20部に変更した以外は
実施例4と同様にして本発明の電子写真記録用シートを
作製した。このシート各面のJIS P8119で規定
される平滑度は4.0秒、4.1秒であった。
【0033】実施例6 熱融着繊維の配合部を1部から48部に変更した以外は
実施例4と同様にして本発明の電子写真記録用シートを
作製した。このシート各面のJIS P8119で規定
される平滑度は3.7秒、3.8秒であった。
【0034】実施例7 熱融着繊維の配合部を1部から55部に変更した以外は
実施例4と同様にして本発明の電子写真記録用シートを
作製した。このシート各面のJIS P8119で規定
される平滑度は3.8秒、3.9秒であった。
【0035】実施例8 実施例1で使用した不織布を用い、この不織布に酸化澱
粉(商品名:MS−3800、日本食品加工社製)を乾
燥付着量で3.0g/m2、炭酸カルシウム(商品名:ソ
フトン2600、備北粉化工業社製)を乾燥付着量で
7.0g/m2、カチオン性樹脂(商品名:スミレーズレ
ジン1001、住友化学工業社製)を乾燥付着量で0.
8g/m2となるようにサイズプレス装置を用いて両面に
付着・乾燥させ、マシンカレンダー処理を行って本発明
の電子写真記録用シートを作製した。このシート各面の
JIS P8119で規定される平滑度は3.5秒、
3.7秒であった。
【0036】実施例9 実施例8において、カチオン性樹脂の乾燥付着量を1.
1g/m2にした以外は実施例8と同様にして本発明の電
子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJI
S P8119で規定される平滑度は3.7秒、3.7
秒であった。
【0037】実施例10 実施例8において、カチオン性樹脂の乾燥付着量を3.
5g/m2にした以外は実施例8と同様にして本発明の電
子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJI
S P8119で規定される平滑度は4.0秒、4.1
秒であった。
【0038】実施例11 実施例8において、カチオン性樹脂の乾燥付着量を7.
8g/m2にした以外は実施例8と同様にして本発明の電
子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJI
S P8119で規定される平滑度は4.2秒、4.2
秒であった。
【0039】実施例12 実施例8において、カチオン性樹脂の乾燥付着量を8.
3g/m2にした以外は実施例8と同様にして本発明の電
子写真記録用シートを作製した。このシート各面のJI
S P8119で規定される平滑度は4.3秒、4.4
秒であった。
【0040】実施例13 実施例5で使用した不織布を用い、この不織布に酸化澱
粉を乾燥付着量で3.0g/m2、炭酸カルシウムを乾燥
付着量で7.0g/m2、カチオン性樹脂を乾燥付着量で
3.5g/m2となるようにサイズプレス装置を用いて両
面に付着・乾燥させ、マシンカレンダー処理を行って本
発明の電子写真記録用シートを作製した。このシート各
面のJIS P8119で規定される平滑度は4.2
秒、4.3秒であった。
【0041】比較例1 市販のPPC用紙をそのまま使用した。このシート各面
のJIS P8119で規定される平滑度は28.9
秒、31.0秒であった。
【0042】比較例2 実施例1で使用したポリエチレンテレフタレート繊維を
繊維径0.1〜0.2μmのポリエチレンテレフタレー
ト繊維に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真
記録用シートを作製した。このシート各面のJIS P
8119で規定される平滑度は10.8秒、11.0秒
であった。
【0043】比較例3 実施例1で使用したポリエチレンテレフタレート繊維を
繊維径21〜24μmのポリエチレンテレフタレート繊
維に変更した以外は実施例1と同様にして電子写真記録
用シートを作製した。このシート各面のJIS P81
19で規定される平滑度は0.2秒、0.2秒であっ
た。
【0044】比較例4 比較例2において、マシンカレンダー処理を行わなかっ
た以外は比較例2と同様にして電子写真記録用シートを
作製した。このシート各面のJIS P8119で規定
される平滑度は9.3秒、9.5秒であった。
【0045】比較例5 実施例3において、マシンカレンダー処理を行わなかっ
た以外は実施例2と同様にして電子写真記録用シートを
作製した。このシート各面のJIS P8119で規定
される平滑度は0.2秒、0.2秒であった。
【0046】比較例6 実施例1で使用した不織布を用い、この不織布に酸化澱
粉を乾燥付着量で18g/m2、炭酸カルシウムを乾燥付
着量で42g/m2となるようにサイズプレス装置を用い
て両面に付着・乾燥させ、マシンカレンダー処理を行っ
て電子写真記録用シートを作製した。このシート各面の
JIS P8119で規定される平滑度は11.8秒、
12.0秒であった。
【0047】〈試験方法〉 1)シートの柔軟性 電子写真記録用シートの柔軟性を以下の基準で判定し
た。 ◎:柔軟性があり、布風な独特の風合いを有している。 ○:ややシートが硬めであるが、布風な独特の触感を依
然として有している。 ×:シートが硬くなっており、布風な独特の触感が全く
失われている。
【0048】2)複写濃度 インクジェットプリンター(ヒューレッド・パッカード
製DesignJet2500CP)でブラック、シア
ン、マゼンタ、イエローの各色100%のベタ印字を行
い、元画像を作成した。実施例及び比較例で作製した記
録シートをA4判に断裁した後、この元画像をゼロック
ス社製カラー複写機Acolor935を用いて複写を
行った。マクベスRD919を用いて、記録シートに複
写された画像の濃度を測定した。値は大きい方が濃度が
高く良好であることを示す。
【0049】3)トナー定着性 複写濃度の測定に用いた各色100%のベタ画像をガー
ゼで10回強く擦り、トナーの定着性を以下の基準で判
定した。 ◎:画像のにじみやガーゼへのトナーの取られが全くな
い。 ○:画像のにじみが少し見られる、あるいはガーゼにト
ナーが少し取られているが、実用上問題ないレベルであ
る。 ×:画像のにじみが大きい、あるいはガーゼに取られる
トナーが多く画像濃度の低下が大きい等の現象が発生
し、実使用不能である。
【0050】4)搬送性 ゼロックス社製カラーコピー機Acolor935を用
いて、実施例及び比較例で作製した記録シートをA4サ
イズの大きさで連続複写を行い、100枚複写したとき
の重送や紙詰まりの発生回数で判定した。評価基準とし
て、発生回数0回は特性が極めて良好、1〜3回は実用
上問題ない範囲で良好、4〜10回は実用上問題あり、
11回以上は特性が不良を示す。
【0051】
【表1】
【0052】表より明らかなように、繊維径0.3μm
以上20μm以下の繊維を主体繊維とする不織布を支持
体に用い、かつ電子写真記録面のJIS P8119で
規定される平滑度が0.3秒以上10秒以下である実施
例1〜13は、布風な独特な風合いを有し、複写した画
像の発色が良好な電子写真記録用シートとすることが可
能となる。特に、実施例4〜7および実施例13に示す
ように、支持体として、主体繊維100部に対し熱融着
繊維を1部以上50部以下含有させた不織布を使用した
場合は、上記特性に加え電子写真記録装置におけるシー
トの搬送性、および記録画像のトナー定着性が良好とな
る。さらに、支持体にカチオン性樹脂を乾燥付着量とし
て1g/m2以上8g/m2以下付着させた実施例9〜1
1、13では、画像の発色が一段と良好となり好まし
い。
【0053】一方、通常のパルプ繊維からなる紙を支持
体とした比較例1、繊維径が0.3μmより小さい繊維
を主体繊維とする不織布を支持体とした比較例2、4、
および繊維径が0.3μm以上20μm以下の繊維を主
体繊維とする不織布を支持体に用いているが電子写真記
録面のJIS P8119で規定される平滑度が10秒
を超える比較例6では、布風の独特な風合いが得られな
い。繊維径が20μmを超える繊維を主体繊維とする不
織布を支持体とした比較例3、繊維径が0.3μm以上
20μm以下の繊維を主体繊維とする不織布を支持体に
用いているものの電子写真記録面のJIS P8119
で規定される平滑度が0.3秒より小さい比較例5で
は、複写濃度が低く画像の発色に劣る。
【0054】
【発明の効果】本発明の電子写真記録用シートは、支持
体が繊維径0.3μm以上20μm以下の繊維を主体繊
維とする不織布であり、かつ電子写真記録面のJIS
P8119で規定される平滑度が0.3秒以上10秒以
下であることを特徴とする。平滑度は、支持体である不
織布を構成する繊維の太さ、支持体へ付与させるカチオ
ン性樹脂等の成分の乾燥付着量、該記録シートへのカレ
ンダー処理等により調整する。こうした構成とすること
で、布風な独特の風合いを有し、記録画像の発色が良好
な電子写真記録用シートとすることが可能となる。ま
た、支持体として、主体繊維100部に対し熱融着繊維
を1部以上50部以下含有させた不織布を使用した場合
は、上記特性に加え記録画像のトナー定着性、および電
子写真記録装置におけるシートの搬送性が良好となる。
さらに、支持体にカチオン性樹脂を乾燥付着量として1
g/m2以上8g/m2以下付着させると、画像の発色が一
段と良好となり好ましい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体が繊維径0.3μm以上20μm
    以下の繊維を主体繊維とする不織布であり、かつ電子写
    真記録面のJIS P8119で規定される平滑度が
    0.3秒以上10秒以下であることを特徴とする電子写
    真記録用シート。
  2. 【請求項2】 支持体が主体繊維100部に対し、熱融
    着繊維を1部以上50部以下含有した不織布である請求
    項1記載の電子写真記録用シート。
  3. 【請求項3】 支持体にカチオン性樹脂を乾燥付着量と
    して1g/m2以上8g/m2以下付着させたことを特徴と
    する請求項1または2記載の電子写真記録用シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020129785A1 (ja) * 2018-12-20 2020-06-25 旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社 印刷用積層体
JP7494127B2 (ja) 2018-12-20 2024-06-03 旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社 印刷用積層体

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WO2020129785A1 (ja) * 2018-12-20 2020-06-25 旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社 印刷用積層体
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