JP2001183596A - 光走査装置取付台座及び当該台座を光走査装置の取り付けに用いた画像形成装置 - Google Patents

光走査装置取付台座及び当該台座を光走査装置の取り付けに用いた画像形成装置

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JP2001183596A
JP2001183596A JP36991899A JP36991899A JP2001183596A JP 2001183596 A JP2001183596 A JP 2001183596A JP 36991899 A JP36991899 A JP 36991899A JP 36991899 A JP36991899 A JP 36991899A JP 2001183596 A JP2001183596 A JP 2001183596A
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vibration
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Yoshinori Inoue
芳典 井上
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ安価に作製することができる構成で
ありながら、取り付けられる光走査装置に悪影響を及ぼ
す振動姿態が生じない光走査装置取付台座を提供するこ
と。 【解決手段】 薄板鋼板の四方を折曲げ、ねじ孔43a
〜43dを設けた一方の対向折曲げ部41,42が図示
しない筐体等への固定されると共に、折曲げ部の折曲げ
方向と反対側の主面に光走査装置(不図示)が取り付け
られる光走査装置取付台座において、他方の折曲げ部4
3,44の長手方向略中央に、切欠き部43a,44a
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザプリンタ等の
画像形成装置に用いられる光走査装置を画像形成装置の
筐体等に取り付けるための台座及び当該台座を光走査装
置の取り付けに用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、レーザプリンタでは、図10に
示すように、光走査装置であるプリンタヘッド10から
主走査方向に走査されたレーザ光LBを射出し、これを
折り返しミラー2で偏向して、回転する感光体ドラム3
表面を露光し、当該感光体ドラム3上に静電潜像を形成
する。形成された静電潜像を現像器(不図示)でトナー
像として顕像化し、このトナー像を記録紙に転写する。
最後に、記録紙に転写したトナー像を定着ローラ(不図
示)で定着して、プリントが終了する。
【0003】レーザプリンタの構成要素である上記した
プリンタヘッド10、折り返しミラー2、感光体ドラム
3…の取付構造として、これら構成要素をプリンタハウ
ジング内に立設した2枚の側板30,31間に取り付け
たものが知られている。プリンタヘッド10は、この側
板の間隔との関係から、通常、台座を介して側板に取り
付けられる。この台座には、同じ側板に取り付けられた
感光体ドラム、現像器、定着ローラ等を振動源とする振
動が、当該側板30,31を介して伝播される。
【0004】この振動により台座が撓んで上下に振動す
ると、当該台座に載置したプリンタヘッド10から射出
されるレーザ光も上下動し、その結果、上記静電潜像に
副走査方向(感光体ドラムの回転方向)の疎密が生じて
しまい、ひいては、記録紙上に形成される画像が劣化し
てしまう。台座の上記した振動の発生を抑制するために
は、台座の肉厚を厚くして、その剛性を高めたり、ある
いは、台座全体を制振材料で形成するといった方法が考
えられる。しかしながら、前者の方法は、プリンタ全体
の軽量化の観点から好ましくなく、後者の方法は、コス
ト面から好ましくない。
【0005】そこで、図10に示すような、四角形をし
た薄肉鋼板の四方を折曲げてなる台座400が考案され
ている。薄肉のため軽量化に適し、四方を折曲げること
により剛性が高められる。また、ごく一般的に用いられ
る鋼板は制振材料よりも安価なので、コスト面からも問
題がない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記台
座400でも、なお若干の振動が発生し、その振動姿態
の種類等によっては画像形成に許容限度を越えた悪影響
を及ぼしてしまう。台座400の振動姿態は、加えられ
る振動の周波数によって変化し、その周波数は、個々の
振動源(感光体ドラム,現像器…)の稼動状況によって
変化する。
【0007】この振動姿態は、例えば有限要素法による
振動解析を行うことによって判明する。有限要素法によ
る振動解析の結果判明した台座400の振動姿態の概略
を図11に示す。図11(a),(b)は、台座400
を図10の矢印Xの方向から見たところを、図11
(c)は、台座400を図10の矢印Yの方向からみた
ところを示している。また、各図において、振動姿態を
破線で示す。
【0008】図11(a)に示されているのは、台座中
央の振幅が大きくその両側が次第に小さくなっている、
いわゆる蒲鉾形の振動姿態であり、以下この振動姿態を
モードAと言う。図11(b)に示されているのは、台
座中央を振動の節とし、その両端に上記モードAのよう
な振動姿態が線対称に現われる振動姿態であり、以下こ
の振動姿態をモードBと言う。
【0009】図11(c)に示されているのは、上記モ
ードBと同様の振動姿態がモードBと直交する方向に現
われる振動姿態であり、以下この振動姿態をモードCと
言う。なお、モードA〜Cは、各々が単独で現われるの
ではなく、混在した形で現われ、各モードの振幅は対応
する共振周波数の時に最大となる。
【0010】モードAやモードBでは、プリンタヘッド
10は上下方向に変位し、プリンタヘッド10から射出
されるレーザ光も上下方向に変位する。したがって、感
光体ドラム3表面の走査ラインも、射出位置(プリンタ
ヘッド取付位置)におけるレーザ光の変位分だけ副走査
方向に変位することになる。一方、モードCでは、プリ
ンタヘッド10は振動の節を中心としてシーソのように
揺動する。その結果、レーザ光は副走査方向に広がる放
射状に射出されることになる。したがって、射出された
レーザ光の副走査方向の変位量はプリンタヘッドから遠
ざかる程拡大されることとなり、感光体ドラム表面の走
査ラインの変位量は、射出位置におけるレーザ光の変位
量よりも大きくなってしまう。しかも、プリンタヘッド
10の台座400に対する拘束位置(ねじ33a,33
cによる固定位置)が、振動の腹に近いため、モードC
の共振時には、その振幅がさらに増幅されてしまう。
【0011】このようにモードCの共振時には、台座4
00に伝播される振動がモードAやモードBでは問題に
ならないようなごく微小なものであっても、画像形成に
許容限度を越えた影響が発生してしまうおそれがある。
本発明は、上記の課題に鑑み、軽量かつ安価に作製でき
る構成でありながら、モードCの影響を可能な限り排除
し得る光走査装置取付台座および当該台座を光走査装置
の取り付けに用いた画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る光走査装置取付台座は、略四角形をし
た板体の四辺に、各辺と略平行に、かつ、当該板体に対
し起立状に補強部材が設けられた構成をし、一方の対向
補強部材が、略平行して立設された2枚の側板に固定さ
れると共に、前記板体の主面に光走査装置が取り付けら
れる光走査装置取付台座であって、他方の対向補強部材
の内少なくとも一方の補強部材は、その長手方向略中央
において、当該補強部材の他の部分よりも剛性の低い低
剛性部を有することを特徴とする。
【0013】また、前記板体の主面に、前記一方の対向
補強部材間を差し渡すように、制振材料からなる制振部
材が固定されていることを特徴とする。さらに、前記制
振部材は、前記他方の対向補強部材の間隔よりも幅狭に
形成されており、当該他方の対向補強部材の間の略中央
に固定されていることを特徴とする。
【0014】また、上記の目的を達成するため、本発明
に係る画像形成装置は、光走査装置により光ビームを走
査して感光体に静電潜像を形成する構成の画像形成装置
であって、前記光走査装置が、上記した光走査装置取付
台座を介し、装置内に取り付けられていることを特徴と
する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、モノクロ
のレーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う。)
に適用した場合を例にとって説明する。図1は、当該プ
リンタ全体の概略構成を示す図である。本プリンタは、
パーソナルコンピュータなどの外部機器から入力される
画像データに基づいて、その画像を記録シート上に再現
するものであり、外部機器から画像データが入力される
と、制御部1は、これをレーザダイオードの駆動信号に
変換し、光走査装置であるプリンタヘッド10内部のレ
ーザダイオード12(図2)を駆動する。レーザダイオ
ード12から射出されたレーザ光LBは、折り返しミラ
ー2で偏向され、感光体ドラム3の表面を主走査方向に
露光する。
【0016】感光体ドラム3の周囲には、ドラムクリー
ナ4、イレーサランプ5、帯電チャージャ6、現像器7
及び転写チャージャ8が配されている。感光体ドラム3
は、上記レーザ光LBによる露光前にドラムクリーナ4
で残留トナーを除去され、イレーサランプ5で照射され
除電された後、帯電チャージャ6により一様に帯電され
る。一様に帯電された感光面が露光されると静電潜像が
形成され、当該静電潜像は、現像器7によって、トナー
像として顕像化される。
【0017】一方、給紙カセット20からは、ピックア
ップローラ21、タイミングローラ22によって、記録
シートが給紙され、給紙された記録シートは、転写ベル
ト23によって、感光体ドラム3直下の転写位置へと搬
送される。この転写位置において、転写チャージャ8の
作用により、感光体ドラム3上のトナー像が記録シート
へと転写される。トナー像が転写された記録シートは、
さらに、転写ベルト23、搬送ベルト24で搬送され、
定着器25によって、トナーが定着された後、排出トレ
イ26へと排出される。
【0018】プリンタヘッド10は、箱体のケーシング
11内に光学素子が収納された構成をしている。当該ケ
ーシング11は、天板11aと底板11bとの間の側壁
部分の内、レーザ光LBの出口部分の側壁が開放された
構造をしている。図2は、ケーシング11の天板11a
の一部を破断し、プリンタヘッド10を上方からみた概
略構成図である。
【0019】プリンタヘッド10は、ケーシング11の
中に、レーザダイオード12、コリメータレンズ13、
シリンドリカルレンズ14、ポリゴンミラー15、トロ
イダルレンズ16及びfθレンズ17等が収納されて構
成されている。上記構成において、レーザダイオード1
2から射出されたレーザ光LBは、コリメータレンズ1
3によって平行光となり、シリンドリカルレンズ14に
よって副走査方向に集光され、ポリゴンモータ(不図
示)により一定速度で回転するポリゴンミラー15で偏
向される。その後、トロイダルレンズ16、fθレンズ
17を通過して、上記したように、折り返しミラー2
(図1)に至る。
【0020】また、ケーシング11の天板11aと底板
11bとを貫通する孔が3箇所(18a,18b,18
c)設けられている。これらの孔は、プリンタヘッド1
0を後述する台座40に取付けるための取付け孔となる
のだが、当該取付け孔は、中央部に光学素子が配置され
ていることやレーザ光LBの光路を妨げないようにする
ため、どうしても、底板11b(天板11a)の端部付
近に設けられることになる。
【0021】図10は、プリンタヘッド10の取付け構
造を示す斜視図である。なお、本図は、「従来の技術」
の説明に用いた図であるが、本実施の形態と従来の技術
とは、台座が異なる他は基本的に同じ構成をしているの
で、本図を参照しながら実施の形態の説明を行うことと
する。また、両者に共通の構成要素には、同じ符号を付
している。
【0022】本発明の実施の形態では、従来技術の台座
400に代えて台座40(図3)を有している。プリン
タのケーシング(不図示)内に平行に立設された2枚の
側板30,31に、その間を橋渡すように鋼板等の金属
材料で形成された台座40が取付けられ、当該台座40
にプリンタヘッド10が載置されている。図3は、台座
40を下方(裏側)から見た斜視図であり、台座40
は、四角形をした薄肉鋼板の四方を折り曲げてなるもの
である。このように四方を折り曲げる主な目的は、略四
角形の台座40の縦横方向の曲げに対する剛性を高める
ことである。即ち、この折曲げ部は、台座40の剛性を
高める補強部材となる。
【0023】対向する折曲げ部41,42には、側板3
0,31への取付け用ねじ孔43a,43b,43c,
43dが設けられている。台座40は、これらねじ穴4
3a〜43dを介し、ビス32a,32b,32c,3
2dによって、側板30,31に固定される(図10参
照。但し、ビス32c,32dは図に現われていな
い。)もう一方の対向する折曲げ部43,44には、そ
の長手方向中央部にスリット状の切欠き部43a、44
aが設けられている。この切欠き部43a、44aを設
けた目的等は後述する。
【0024】また、折曲げ部41,42,43,44に
四方を囲まれた部分(以下、「角板部」と言う。)45
には、プリンタヘッド10を固定するための3個の貫通
孔45a,45b,45cが設けられている。プリンタ
ヘッド10は、これらの貫通孔45a,45b,45c
及びプリンタヘッド10に設けられた貫通孔18a,1
8b,18cを介してビス33a〜33cとナット(不
図示)によって角板部45に固定される(図10参
照)。
【0025】ここで、台座40の振動姿態と「従来の技
術」で説明した台座400の振動姿態(図11)とを比
較するため、台座40の有限要素法による振動解析を行
なった。その結果、台座40を用いた場合には、台座4
00の場合と同様にモードAとモードBとが現われたも
のの、モードCは現われず、代わって、図4に示すよう
な振動姿態が現われた。図4は、図11(c)と同じ視
点から台座40を見た図である。図4に示すように、こ
の振動姿態は、モードC(図11(c))の左右両端側
をそれぞれ1/4波長分削除したような姿態である(以
下、この振動姿態をモードC’と言う。)。即ち、モー
ドC’は、台座40中央が振動の節、台座40(角板部
45)両端部が振動の腹となるような振動姿態である。
【0026】上述したように、台座40と台座400と
の違いは、上記した切欠き部43a,44aの有無のみ
である。したがって、台座400で現われていたモード
Cが、切欠き部43a,44aを設けたことにより、台
座40では、モードC’に変化したものと判断できる。
モードC’では、振動の腹(台座40の両端部)とプリ
ンタヘッド10の台座40に対する拘束位置(ねじ止め
位置)とが離れることとなるため、モードC’の共振時
であっても、プリンタヘッド10が固定されていること
によっては、その振幅が増幅されることはない。
【0027】また、プリンタヘッド10の台座40に対
する拘束位置(ねじ止め位置)を変更する場合であって
も、ねじ止め位置は必ず台座40(角板部45)の端部
以外の位置となるので(角板部45の端部をねじ止め位
置に採用することは考えられない。)、振動姿態がモー
ドC’に変化することによって、共振時に振幅が増幅さ
れるという問題を回避することが可能となる。
【0028】ここで、切欠き部43a,44aを設けた
ことによって、モードCがモードC’に変化する理由は
次のように考えられる。従来の台座400における切欠
き部を有しない折曲げ部は、その長手方向に対する面内
曲げ剛性が高いので、当該折曲げ部の在る位置(端部)
が振動の節となり、折曲げ部の在る位置から中央部寄り
の位置に振動の腹が現われる(モードC)。この折曲げ
部に、本実施の形態のように切欠き部を設けると、当該
折曲げ部の上記した面内曲げ剛性は低下するため、当該
モードCが現われる周波数が低くなる。当該周波数が低
くなるのに伴って、振動の波長が長くなるため、振動の
腹が折曲げ部の在る位置(端部)方向へ変位し、モード
C’へと変化する。
【0029】なお、以上の理由から、折曲げ部43,4
4に設けるのは、切欠き部に限らない。例えば、切欠き
部43a,44aに代えて、切欠き部43a,44aに
相当する箇所を他の箇所よりも薄肉に形成することとし
てもよい。要は、折曲げ部の他の部分よりも剛性の低い
低剛性部が形成されていればよいのである。上記したよ
うに、低剛性部を設ける目的は、折曲げ部43,44の
面内曲げ剛性を若干低下させて、モードCをモードC’
へと変化させることにある。したがって、低剛性部を上
記した薄肉部で構成する場合の、当該薄肉部の肉厚は、
この目的が達成できるような厚みに調整される。
【0030】また、本願発明者は、プリンタヘッド10
の取付台座に台座400と台座40とを用いた場合の各
々について加振試験を行なった。加振位置は図10に示
すビス32bの位置とし、加振方法はインパルスハンマ
による加振方法を採った。加振に対する応答の測定位置
は、プリンタヘッド10の台座に対する固定位置の一つ
であるビス33aの位置(以下、「測定点」と言う。)
とし、測定点では、当該測定点の上下方向の変位をレー
ザドップラ速度計(キャノン社製:型番LV−20Z)
を用いて測定した。
【0031】加振周波数を1〜300〔Hz〕の間で変
化させ、その間にレーザドップラ速度計で得られた応答
(変位〔mm〕)を変位周波数〔db・mm/kgf〕
に変換した。その加振周波数と変位周波数の関係を図5
のグラフに示す。なお、変位周波数応答は、その値が小
さいほど、測定点における変位(振幅)が小さいことを
表わす。
【0032】グラフ中の「+」は、台座400を用いた
ときの測定結果を、「△」は台座40を用いたときの測
定結果を示している。なお、グラフ中の「○」は、後述
する台座50を用いたときの測定結果を示しているので
あるが、これについては、後で言及する。グラフ中のア
ルファベットで指した箇所は、そのアルファベットが表
わす各モードにおいて振幅の最大になる点(共振点)を
示している。また、アルファベットに付した添え字1〜
3は、台座の種類を示している。「1」は台座400、
「2」は台座40、「3」は台座50である。なお、各
モードにおける共振点(共振周波数)は、有限要素法に
よる振動解析に基づいて特定される。
【0033】図5から、C1点よりもC'2点における変
位(振幅)が小さいことが分かる。このことは、薄肉鋼
板の四方を折曲げただけの台座400の折曲げ部に上記
した切欠きを設けることにより(台座40)、画像形成
に最も悪い影響を及ぼすモード(モードC,モード
C’)における共振時の振幅が減少していることを示し
ている。
【0034】しかしながら、B1点よりもB2点におけ
る変位(振幅)が大きくなっている。即ち、切欠きを設
けることによりモードB(図11(b))での共振時の
振幅が増大してしまっている。これは、折曲げ部43,
44(図3)を設けたことによる当該折曲げ部長手方向
の曲げに対する台座40の剛性を高める効果が、切欠き
によって減殺されたためと考えられる。
【0035】そこで、切欠きを設けたことによる上記弊
害を防止するための他の実施例として、図6に台座50
を示す。図6(a)は、台座50を下側(裏側)から見
た斜視図を示し、図6(b)は、図6(a)を、一点鎖
線で示すA・A面で切断した断面図を示す。なお、台座
50は、制振部材51を追加した以外は台座40(図
3)と基本的に同じ構成である。したがって、共通部分
には台座40と同符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0036】制振部材51は制振鋼板を短冊状に切断し
たものであり、その長手方向に4個の貫通孔52a,5
2b,52c,52dが開設されている。なお、ここで
使用する制振鋼板は、制振材料であるプラスチック膜を
2枚の鋼板で挟んだ構造(サンドイッチ構造)をしたも
のである(なお、図6(b)に、この3層構造は表わし
てない。)。
【0037】角板部45には、上記貫通孔52a〜52
dに対応するねじ穴53a,53b,53c,53dが
設けられており、制振部材51は、これらねじ穴53a
〜53d及び貫通孔52a〜52dを介し、ビス34
a,34b.34c,34dによって、角板部45に固
定されている。図5に戻り、制振部材51を設けた影響
を検討する。制振部材51を有する台座50において、
モードBにおける共振点はB3となっており、台座40
のB2点よりも、振幅が小さくなっていることが分か
る。また、B3点における振幅は、切欠き部43a,4
4aを設ける前のB1点における振幅と同程度の大きさ
になっている。したがって、制振部材51を付加するこ
とにより、切欠き部43a,44aを設けた弊害(モー
ドBの共振点における振幅が大きくなること(B2
点)。)が取り除かれたことになる。
【0038】また、モードCにおける共振時の振幅も、
台座400(C1点)の場合のみならず、台座40
(C'2点)の場合よりも小さくなっている(C'3点)。
ここで、本願発明者は、上記加振試験の際に、プリンタ
ヘッド10から射出されたレーザ光の感光体ドラム3上
での副走査方向の振れ(変位)についても測定した。当
該測定は、台座400と台座50の場合について行なっ
た。加振条件は上記した加振試験と全く同様である。
【0039】測定は、感光体ドラム3の表面位置に相当
する位置の2箇所で行なった。一つは、主走査方向中央
部で、もう一つは、主走査方向の一方側端部(図9の紙
面手前側)である。レーザ光の上記二つの位置における
副走査方向の変位を、位置検出素子PSD(Sitek
社製:型番1L2.5SP)を用いて測定した。測定の
結果(変位〔mm〕)を変位周波数に変換し、上記した
図5と同様なグラフに表わした。図7は、上記した主走
査方向中央部における結果を表わすグラフであり、図8
は上記した主走査方向端部における結果を表わすグラフ
である。なお、グラフ中の記号は、上記した図5の場合
と同じ意味で使用しているので、その説明については省
略する。また、変位周波数応答の値が小さいほど、その
測定点におけるレーザ光の副走査方向の変位(振れ幅)
が小さいことを表わす。
【0040】図7,図8に示す両グラフから、B1点よ
りもB3点における変位(振れ幅)が小さいことが分か
る。また、C1点よりもC'3点における変位(振れ幅)
が小さくなっていることが分かる。このことから、台座
400から台座50とすることにより、モードBとモー
ドC(モードC’)における、レーザ光の感光体ドラム
周面上での振れ幅が、実際に小さくなっているというこ
とが言える。即ち、台座400から台座50とすること
によって、画像形成を行う上で現実に問題となる、レー
ザ光の副走査方向の振れを低減することが可能になった
と言える。
【0041】次に、台座の他の実施例である台座60を
図9に示す。ここまでに説明した台座は、いずれも、薄
肉鋼板の四方を折曲げた構造をしていたが、台座60
は、図9に示すように、二方のみを折曲げ(41,4
2)、残りの二方には、バー材61a,61b,62
a,62bを設けた構造となっている。なお、台座60
は、上記の違いがある以外は基本的に台座40(図3)
と同じ構成なので、共通部分には台座40と同符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0042】バー材61a〜62bには、上記薄肉鋼板
と同じ材質の材料が用いられ、バー材61a〜62bは
接着剤によって薄肉鋼板に固着される。バー材61a,
61bは台座40の折曲げ部43に相当し、バー材62
a,62bは台座40の折曲げ部44に相当するもので
あり、いずれも、台座60のバー材長手方向の曲げに対
する剛性を高める役目をする。
【0043】また、バー材61aとバー材61bとの隙
間61cは台座40の切欠き部43aに相当し、バー材
62aとバー材62bとの隙間62cは台座40の切欠
き部44aに相当するものであり、両者共、モードCの
振動姿態をモードC’に変化させる役目をする。このよ
うに、台座60は、台座40と基本的な構造を同じくす
るため、台座40と同様の効果を奏する。
【0044】また、台座60に、台座50と同様にし
て、制振部材51(図6)を加えてもよい。こうするこ
とにより、台座60は、台座50と同様な構造となるの
で、台座50と同様の効果を奏するようになる。以上、
本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上
記実施の形態の形態に限られないことは言うまでもな
く、例えば、以下のようにしてもよい。 (1)上記実施の形態では、制振部材に用いる制振材料
として制振鋼板を用いたが、これに限らず、例えば、Mn
-Cu合金、フェライト系ステンレス合金等の制振合金を
用いてもよく、あるいは、鋼板にゴムシート又はアスフ
ァルトをシート状にしたものを張り合わせたものを用い
てもよい。 (2)上記実施の形態では、両方の折曲げ部(43,4
4)に切欠き部を設けたが、一方のみとしてもよい。振
動試験等の具体的な結果は示さないが、一方のみとした
場合であっても、両方に設けた場合と同様の効果(振動
姿態の変化、振幅の減少)が得られることが確認できて
いる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光走
査装置取付台座によれば、略四角形をした板体の四辺に
設けられた補強部材の内、側板に固定されない方の対向
補強部材の少なくとも一方が、その長手方向略中央部に
おいて、低剛性部を有するので、低剛性部を有しない場
合に発生するモードCの振動姿態がモードC’に変化す
る。即ち、振動の腹が板体の端部に現われるようになる
ので、光走査装置の取付台座に対する固定位置と振動の
腹とが必ず離間されることとなり、モードC’の共振時
における振幅が増幅されない。したがって、光走査装置
の光ビームの射出方向がモードC’における振動の(進
行)方向と一致したとしても、光ビームの振れが、モー
ドCの場合よりも低減されることとなる。
【0046】また、本発明に係る画像形成装置によれ
ば、光走査装置が上記した光走査装置取付台座を介し
て、装置内に取付られているので、光ビームの振れが抑
えられることとなる結果、感光体に形成される静電潜
像、ひいては、最終的に得られる画像の劣化を防止する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光走査装置取付台座
を採用したプリンタの概略構成を示す図である。
【図2】上記プリンタのプリンタヘッド内部を上方から
見た概略構成図である。
【図3】光走査装置取付台座の実施の形態の一例を示す
図である。
【図4】光走査装置取付台座の振動姿態を示す図であ
る。
【図5】光走査装置取付台座の加振試験の結果を示すグ
ラフである。
【図6】光走査装置取付台座の実施の形態の一例を示す
図である。
【図7】光走査装置取付台座の加振試験の結果を示すグ
ラフである。
【図8】光走査装置取付台座の加振試験の結果を示すグ
ラフである。
【図9】光走査装置取付台座の実施の形態の一例を示す
図である。
【図10】光走査装置取付台座のプリンタ内部への取付
構造を示す斜視図である。
【図11】光走査装置取付台座の振動姿態を示す図であ
る。
【符号の説明】
3 感光体ドラム 10 プリンタヘッド 30,31 側板 40 台座 41,42,43,44 折曲げ部 43a,44a 切欠き部 45 角板部 50 台座 51 制振部材 60 台座 61a,61b,62a,62b バー材 61c,62c 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略四角形をした板体の四辺に、各辺と略
    平行に、かつ、当該板体に対し起立状に補強部材が設け
    られた構成をし、 一方の対向補強部材が、略平行して立設された2枚の側
    板に固定されると共に、前記板体の主面に光走査装置が
    取り付けられる光走査装置取付台座であって、 他方の対向補強部材の内少なくとも一方の補強部材は、
    その長手方向略中央において、当該補強部材の他の部分
    よりも剛性の低い低剛性部を有することを特徴とする光
    走査装置取付台座。
  2. 【請求項2】 前記板体の主面に、前記一方の対向補強
    部材間を差し渡すように、制振材料からなる制振部材が
    固定されていることを特徴とする請求項1記載の光走査
    装置取付台座。
  3. 【請求項3】 前記制振部材は、前記他方の対向補強部
    材の間隔よりも幅狭に形成されており、当該他方の対向
    補強部材の間の略中央に固定されていることを特徴とす
    る請求項2記載の光走査装置取付台座。
  4. 【請求項4】 光走査装置により光ビームを走査して感
    光体に静電潜像を形成する構成の画像形成装置であっ
    て、 前記光走査装置が、請求項1〜3いずれか1項に記載の
    光走査装置取付台座を介し、装置内に取り付けられてい
    ることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006062873A (ja) * 2004-07-27 2006-03-09 Canon Inc シート給送装置及び画像形成装置
US7589879B2 (en) 2003-11-07 2009-09-15 Ricoh Company, Ltd. Method and apparatus for attaching part, light scanning apparatus and image forming apparatus

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