JP2001182600A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関から排出されるすす量を低減する。 【解決手段】 複数の気筒にそれぞれ設けられた燃料噴
射弁20を共通のコモンレール21に接続し、各気筒の
1燃焼サイクル内において主噴射が完了した後に後噴射
を行う。主噴射が完了した時点での空燃比が大きいとき
には小さいときに比べて後噴射の燃料噴射量を多くする
と共に、主噴射が完了してから後噴射が開始されるまで
の時期的間隔を長くする。また、主噴射が完了した時点
での空燃比が予め定められたしきい値よりも大きいとき
には後噴射を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の燃料噴射
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の気筒にそれぞれ燃料噴射弁を設
け、これら燃料噴射弁を共通の燃料用蓄圧室又はコモン
レールに接続してコモンレールから各燃料噴射弁に燃料
を供給するようにしたディーゼル機関の燃料噴射装置が
公知である(特開平6−129296号公報参照)。こ
のようにすると各気筒の1燃焼サイクル内に各燃料噴射
弁から燃料を複数回噴射することが可能である。
【0003】そこで、従来より、各気筒の1燃焼サイク
ル内において主噴射に続けて後噴射を行うようにしたデ
ィーゼル機関の燃料噴射装置が知られている。後噴射に
よる燃料が燃焼室内で燃焼することにより、燃焼ガス又
は既燃ガスに含まれるすすが燃焼せしめられ、斯くして
機関から排出されるすす量を低減することが可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ただ単
に後噴射を行っても機関から排出されるすす量を十分に
低減できない恐れがある。即ち、概略的に言うと、後噴
射の燃料噴射量が少なすぎるとすすを十分に燃焼させる
ことができず、多すぎるとかえって機関から排出される
すす量が増大する恐れがある。
【0005】そこで、本発明の目的は機関から排出され
るすす量を低減することができる内燃機関の燃料噴射装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、1燃焼サイクルが開始されて
から或る時点までに、機関吸気通路又は燃焼室内に供給
された全燃料量に対する全空気量の比をその時点での空
燃比と称すると、1燃焼サイクル内において主噴射に続
けて後噴射を行うようにした内燃機関の燃料噴射装置に
おいて、主噴射が完了した時点での空燃比を求めてこの
空燃比に基づき後噴射の燃料噴射量を求めるようにして
いる。即ち、本願発明者によれば、機関から排出される
すす量を低減するのに最適な後噴射の燃料噴射量及び燃
料噴射時期は主噴射が完了した時点での空燃比に依存す
ることが確認されている。そこで1番目の発明では、こ
の空燃比に基づき後噴射の燃料噴射量又は燃料噴射時期
を求めるようにしている。
【0007】また、2番目の発明によれば1番目の発明
において、主噴射が完了した時点での空燃比が大きいと
きには小さいときに比べて後噴射の燃料噴射量を多くす
るようにしている。即ち、本願発明者によれば、後噴射
が完了した時点での空燃比が大きすぎると即ち過度にリ
ーンであると燃焼ガス内のすすを十分に燃焼させること
ができず、小さすぎると即ち過度にリッチであると機関
から排出されるすす量が増大することが確認されてい
る。そこで2番目の発明では、主噴射が完了した時点で
の空燃比が小さいときには後噴射の燃料噴射量を少なく
し、大きいときには多くし、それにより後噴射が完了し
た時点での空燃比が最適に維持されるようにしている。
【0008】また、3番目の発明によれば2番目の発明
において、主噴射が完了した時点での空燃比が大きいと
きには小さいときに比べて、主噴射が完了してから後噴
射が開始されるまでの時期的間隔を長くするようにして
いる。即ち、すすを十分に燃焼させるためには主噴射が
完了した後できるだけ速やかに後噴射を開始するのが好
ましい。ところが後噴射で多量の燃料が噴射されると機
関から排出されるすすが増大する恐れがある。そこで3
番目の発明では、主噴射が完了した時点での空燃比が大
きく後噴射の燃料噴射量が多いときには主噴射が完了し
てから長い時期的間隔を隔てた後に後噴射を開始するよ
うにしている。
【0009】また、上記課題を解決するために4番目の
発明によれば、1燃焼サイクル内において主噴射に続け
て後噴射を行うようにした内燃機関の燃料噴射装置にお
いて、主噴射が完了した時点での空燃比を求めてこの空
燃比が予め定められたしきい値よりも大きいときには後
噴射を禁止するようにしている。即ち、主噴射が完了し
た時点での空燃比が過度に大きいときには後噴射が完了
した時点での空燃比を最適にするのに必要な燃料噴射量
が過度に多くなり、その結果機関から排出されるすす量
がかえって増大する恐れがある。そこで4番目の発明で
は、主噴射が完了した時点での空燃比がしきい値よりも
大きいときには後噴射を禁止するようにしている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明をディーゼル機関に
適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花
点火式機関に適用することもできる。図1を参照する
と、機関本体1は例えば4つの気筒#1,#2,#3,
#4を具備する。各気筒はそれぞれ対応する吸気枝管2
を介して共通のサージタンク3に接続され、サージタン
ク3は吸気ダクト4及びインタークーラ5を介して過給
機、例えば排気ターボチャージャ6のコンプレッサ6c
の出口部に接続される。コンプレッサ6cの入口部は空
気吸い込み管7を介してエアクリーナ8に接続される。
サージタンク3とインタークーラ5間の吸気ダクト4内
にはアクチュエータ9により駆動されるスロットル弁1
0が配置される。なお、排気タービン6tの排気流入口
にはその開口面積を変更可能な可変ノズル機構6vが取
り付けられている。可変ノズル機構6vにより排気ター
ビン6tの排気流入口面積を小さくすれば排気圧力が低
い機関低回転運転時にも過給圧を高めることができる。
【0011】一方、各気筒は排気マニホルド11及び排
気管12を介して排気ターボチャージャ6の排気タービ
ン6tの入口部に接続され、排気タービン6tの出口部
は排気管13を介してNOX 還元触媒14を収容したケ
ーシング15に接続され、ケーシング15は排気管16
に接続される排気管13内にはアクチュエータ17によ
り駆動される排気絞り弁18が配置される。NOX 還元
触媒14は例えば銅を担持したゼオライトを具備する。
このNOX 還元触媒14は流入する排気中にHC,CO
のような還元剤が含まれていると酸化雰囲気でもNOX
を還元することができる。なお、機関1の燃焼順序は#
1−#3−#4−#2である。
【0012】各気筒は筒内に燃料を直接噴射する燃料噴
射弁20を具備する。各燃料噴射弁20は共通の燃料用
蓄圧室又はコモンレール21を介し吐出量を制御可能な
燃料ポンプ22に接続される。燃料ポンプ22は低圧ポ
ンプ(図示しない)を介して燃料タンク(図示しない)
に接続されており、燃料ポンプ22から吐出された燃料
はコモンレール21に供給され、次いで各燃料噴射弁2
0に供給される。燃料ポンプ22はコモンレール21内
の燃料圧が予め定められた目標燃料圧になるように吐出
量が制御される。なお、この目標燃料圧は例えば機関運
転状態に応じて定めることができる。
【0013】さらに図1を参照すると、排気マニホルド
11とスロットル弁10下流の吸気ダクト4とが排気再
循環(以下EGRと称す)通路23を介して互いに接続
され、EGR通路23内にはアクチュエータ24により
駆動されるEGR制御弁25が配置される。電子制御ユ
ニット(ECU)30はデジタルコンピュータからな
り、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM
(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、
常時電源に接続されているB−RAM(バックアップR
AM)35、入力ポート36、及び出力ポート37を具
備する。機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電
圧を発生する水温センサ38が取り付けられる。スロッ
トル弁10下流の吸気ダクト4内には吸気ダクト4内の
圧力に比例した出力電圧を発生する吸気圧力センサ39
と、吸気ダクト4内の吸入空気温度に比例した出力電圧
を発生する吸気温センサ40とが配置される。排気管1
6には空燃比を表す出力電圧を発生する空燃比センサ4
1が配置される。コモンレール21にはコモンレール2
1内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧セン
サ42が取り付けられる。また、踏み込み量センサ43
はアクセルペダル(図示しない)の踏み込み量に比例し
た出力電圧を発生する。これらセンサ38,39,4
0,41,42,43の出力電圧はそれぞれ対応するA
D変換器44を介して入力ポート36に入力される。ま
た、入力ポート36にはクランクシャフトが例えば30
°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ
45が接続される。CPU34ではクランク角センサ4
5の出力パルスに基づいて機関回転数Nが算出され、吸
気圧力センサ39の出力電圧に基づいて吸入空気量Ga
が算出される。
【0014】一方、出力ポート37はそれぞれ対応する
駆動回路46を介して可変ノズル機構6v、各アクチュ
エータ9,17,24、各燃料噴射弁20、及び燃料ポ
ンプ22にそれぞれ接続される。ところで、コモンレー
ル21を設けると各気筒の1燃焼サイクル内に燃料を複
数回噴射することが可能になる。そこで本実施態様で
は、いわゆるパイロット噴射を行うようにしている。即
ち、機関出力トルクを発生させるべく概ね圧縮上死点周
りで行われる主噴射に先立って少量の燃料を噴射する前
噴射又はパイロット噴射が行われる。このパイロット噴
射は例えば主噴射よりも前の圧縮行程、即ち例えば圧縮
上死点前(以下BTDCと称する)70から0°クラン
ク角(以下CAと称する)程度で行われ、主噴射に対す
る時期的間隔が大きいときには予混合気を形成し、小さ
いときは主噴射による燃料を着火燃焼させるための着火
源を形成する。また、複数回のパイロット噴射を行うこ
とも可能であり、従って予混合気形成用のパイロット噴
射と着火源形成用のパイロット噴射との両方を行うこと
もできるし、予混合気形成用のパイロット噴射を複数回
行うこともできる。本実施態様では2回のパイロット噴
射を行うことが可能であり、先に行われるパイロット噴
射を第1のパイロット噴射、後に行われるパイロット噴
射を第2のパイロット噴射と称する。
【0015】さらに、燃焼ガス又は排気ガス中のHCを
完全燃焼させるために主噴射が完了した後に後噴射が行
われる。この後噴射は例えば主噴射完了後のBTDC0
から−30°CA(圧縮上死点後0から30°CA)程
度に行われる。さらに、NO X 還元触媒14に還元剤と
してHC(炭化水素)を供給するためのHC供給用噴射
も行われる。このHC供給用噴射は例えば主噴射又は後
噴射完了後のBTDC−150から−210°CA程度
に行われる。HC供給用噴射による燃料は完全燃焼する
ことなくNOX 還元触媒14に到り、流入するNOX
還元する。
【0016】図2(A)には各燃料噴射作用の燃料噴射
時期が矢印でもって概略的に示されている。ここでjは
各気筒の1燃焼サイクルで行われうる燃料噴射の順番又
は種類を表しており、即ちj=1は第1のパイロット噴
射を、j=2は第2のパイロット噴射を、j=3は主噴
射を、j=4は後噴射を、j=5はHC供給用噴射をそ
れぞれ表している。
【0017】各気筒の1燃焼サイクルにおいて主噴射が
必ず行われるのに対し、パイロット噴射、後噴射、及び
HC供給用噴射が行われるか否かはそれぞれ機関運転状
態により定められる。従って、各気筒の1燃焼サイクル
に行われる燃料噴射回数は1回から5回の間で変更され
うることになる。例えば図2(B)に示す例では各気筒
の1燃焼サイクルに燃料噴射が4回だけ行われ、図2
(C)に示す例では3回だけ行われる。
【0018】ところで、後噴射は上述したように、燃焼
ガス又は排気ガス中のHCを完全燃焼させるためのもの
である。具体的に説明すると、後噴射による燃料が燃焼
室内の燃焼火炎によって燃焼せしめられ、それにより燃
焼ガス又は既燃ガスに含まれるすすが燃焼せしめられ
る。その結果、機関から排出されるすす量が低減され
る。従って、燃焼室内に燃焼火炎が残存している間に後
噴射を行うことが必要となる。これに対し、HC供給用
噴射による燃料は完全燃焼することなくNOX 還元触媒
14に到達する必要があるので、燃焼室内の燃焼火炎が
消失してからHC供給用噴射を行うべきであり、この点
で後噴射と性質を異にしている。
【0019】次に、図3を参照して後噴射の燃料噴射時
間TAUPO及び燃料噴射開始時期ISTPOの算出方
法について説明する。本実施態様において、後噴射の燃
料噴射開始時期ISTPOは主噴射の燃料噴射終了時期
IETMに時期的間隔又は時間間隔INTPOを加算す
ることにより求められる。従って、主噴射が終了してか
ら時期的間隔INTPOが経過すると後噴射が開始され
ることになる。
【0020】さて、本実施態様では図3に示されるよう
に、機関回転数Nと、後噴射を行うべきとき即ち主噴射
が終了した後で後噴射が行われる前の空燃比AFとによ
り定められる機関運転状態が3つの領域に分割されてお
り、各領域毎に後噴射の燃料噴射時間TAUPO及び時
期的間隔INTPOが定められている。即ち、領域Iで
は燃料噴射時間TAUPOが許容最小時間TAUMIN
とされ、時期的間隔INTPOが許容最小間隔INTM
INとされる。領域IIでは燃料噴射時間TAUPOが
許容最小時間TAUMINに一定値a(>0)が加算さ
れたTAUMIN+aとされ、時期的間隔INTPOが
許容最小間隔INTMINに一定値b(>0)が加算さ
れたINTMIN+bとされる。領域IIIでは燃料噴
射時間TAUPO及び時期的間隔INTPOが共に零と
され、即ち後噴射が行われない。
【0021】領域Iと領域IIとを比べると、主噴射が
完了した時点での空燃比が大きいときには小さいときに
比べて後噴射の燃料噴射量を多くしているということに
なる。これは次の理由による。即ち、後噴射が完了した
時点での空燃比が大きすぎると後噴射による燃料が拡散
してしまうために燃焼ガス内のすすを十分に燃焼させる
ことができない。一方、後噴射が完了した時点での空燃
比が小さすぎると燃焼室内に過濃な燃料噴霧が形成され
るので機関から排出されるすす量が増大する恐れがあ
る。とすれば、主噴射が完了した時点での空燃比が小さ
いときに後噴射の燃料噴射量を少なくし、大きいときに
多くすれば、後噴射が完了した時点での空燃比をすす燃
焼のために最適に維持できることになる。
【0022】また、領域Iと領域IIとを比べると、機
関回転数Nが高いときには低いときに比べて後噴射の燃
料噴射量を多くしているということになる。機関回転数
Nが高いときには低いときに比べて吸入空気量Gaが多
くなり、それに見合うだけの燃料を増量する必要がある
からである。さらに、領域Iと領域IIとを比べると、
後噴射の燃料噴射時間TAUPOが長いときには短いと
きに比べて時期的間隔INTPOを長くしているという
ことになる。すすを十分に燃焼させるためには主噴射が
完了した後できるだけ速やかに後噴射を開始するのが好
ましい。ところが、主噴射が完了した直後には燃焼室内
の燃焼火炎が大きく、この大きな燃焼火炎に対し多量の
燃料が噴射されると、燃焼室内に過濃な燃料噴霧が形成
されるために燃焼室から排出されるすすが増大する恐れ
がある。そこで、後噴射の燃料噴射量が多いときには時
期的間隔INTPOを長くし、後噴射の燃料噴射量が少
ないときには時期的間隔INTPOを短くするようにし
ている。
【0023】この点について、主噴射が完了した時点で
の空燃比が大きいときには小さいときに比べて、又は機
関回転数Nが高いときには低いときに比べて時期的間隔
INTPOを長くしているという見方もできる。一方、
領域I及び領域IIと領域IIIとを比較すると、主噴
射が完了した時点での空燃比が予め定められたしきい値
よりも大きいときには後噴射を禁止するようにしている
ということになる。即ち、主噴射が完了した時点での空
燃比が過度に大きいときには後噴射が完了した時点での
空燃比を最適にするのに極めて多量の燃料が必要にな
り、その結果機関から排出されるすす量がかえって増大
する恐れがある。そこで、主噴射が完了した時点での空
燃比がしきい値よりも大きいときには後噴射を禁止する
ようにしている。なお、この場合のしきい値は領域I及
び領域IIと領域IIIとの間の境界線でもって表され
る(図3参照)。
【0024】この点について、機関回転数Nが予め定め
られたしきい値よりも高いときには後噴射を禁止するよ
うにしているという見方もできる。ところで、主噴射が
完了した時点での空燃比AFを直接求めるのは困難であ
る。そこで本実施態様では、空燃比センサ41により検
出された空燃比を主噴射が完了した時点での空燃比とし
ている。厳密に言えば、空燃比センサ41により検出さ
れた空燃比は主噴射が完了した時点での空燃比と一致し
ていない場合もある。しかしながら、これら間の差異は
後噴射及びHC供給用噴射の燃料噴射量に基づくもので
あり、後噴射及びHC供給用噴射の燃料噴射量は主噴射
の燃料噴射量に比べてかなり小さい。即ち、空燃比セン
サ41により検出された空燃比は主噴射が完了した時点
での空燃比を表していると言える。そこで空燃比センサ
41により検出された空燃比を用いるようにしている。
【0025】一方で、吸気圧力センサ39により検出さ
れた吸入空気量Gaと、算出された第1及び第2パイロ
ット噴射並びに主噴射の燃料噴射時間とから主噴射が完
了した時点での空燃比を計算することも可能である。し
かしながら、特に燃料噴射弁20に経年変化のある場合
には、実際の燃料噴射時間が算出された燃料噴射時間と
一致しない恐れがあり、このとき計算された空燃比は実
際の空燃比と一致しない。これに対し、空燃比センサ4
1は実際の空燃比を検出しており、この点で計算により
空燃比を求める方法よりも有利である。
【0026】図4は後噴射の燃料噴射時間TAUPO及
び燃料噴射開始時期ISTPOの算出ルーチンを示して
いる。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り
込みによって実行される。図4を参照すると、まずステ
ップ100では図3のマップから現在の領域が決定され
る。続くステップ101では現在の領域に従って後噴射
の燃料噴射時間TAUPO及び時期的間隔INTPOが
算出される。続くステップ102では図示しないルーチ
ンで算出された主噴射の燃料噴射完了時期IETMが読
み込まれる。続くステップ103では後噴射の燃料噴射
開始時期ISTPOが算出される(ISTPO=IET
M+INTPO)。従って、燃料噴射開始時期ISTP
OになるとTAUPOだけ各燃料噴射弁20から後噴射
として燃料が噴射される。
【0027】図3の領域Iと領域IIとを再び比較する
と、後噴射の燃料噴射時間TAUPO及び時期的間隔I
NTPOがステップ状に変化されていることになる。し
かしながら、運転領域を細分化してこれらTAUPO及
びINTPOが連続的に変化するようにすることもでき
る。このようにすればTAUPO及びINTPOを正確
に最適化することができる。しかしながら、TAUPO
及びINTPOの精密な制御は困難であり、実用的でな
い面もある。そこで本実施態様では、運転領域を三つに
分割している。
【0028】
【発明の効果】機関から排出されるすす量を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】燃料噴射時期及び気筒の1燃焼サイクルで行わ
れる燃料噴射の数を説明するための図である。
【図3】領域を表す線図である。
【図4】後噴射の燃料噴射時間TAUPO及び燃料噴射
開始時期ISTPOの算出ルーチンを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…機関本体 20…燃料噴射弁 41…空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 暁生 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岡田 晋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 太長根 嘉紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小川 孝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G301 HA02 HA04 JA24 KA06 LB11 MA13 MA15 MA18 MA23 NC02 ND03 NE01 NE06 NE15 PA07Z PA10Z PA11B PA11Z PB08Z PD02Z PE03Z PF03Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1燃焼サイクル内において主噴射に続け
    て後噴射を行うようにした内燃機関の燃料噴射装置にお
    いて、主噴射が完了した時点での空燃比を求めて該空燃
    比に基づき後噴射の燃料噴射量又は燃料噴射時期を求め
    るようにした内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 主噴射が完了した時点での空燃比が大き
    いときには小さいときに比べて後噴射の燃料噴射量を多
    くするようにした請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射
    装置。
  3. 【請求項3】 主噴射が完了した時点での空燃比が大き
    いときには小さいときに比べて、主噴射が完了してから
    後噴射が開始されるまでの時期的間隔を長くするように
    した請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 1燃焼サイクル内において主噴射に続け
    て後噴射を行うようにした内燃機関の燃料噴射装置にお
    いて、主噴射が完了した時点での空燃比を求めて該空燃
    比が予め定められたしきい値よりも大きいときには後噴
    射を禁止するようにした内燃機関の燃料噴射装置。
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KR20040041419A (ko) * 2002-11-11 2004-05-17 현대자동차주식회사 차량 급가속시 초기 공연비 보정을 위한 포스트 인젝션 방법
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