JP2001182041A - 取水設備及び取水設備の操作方法 - Google Patents

取水設備及び取水設備の操作方法

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JP2001182041A
JP2001182041A JP36958199A JP36958199A JP2001182041A JP 2001182041 A JP2001182041 A JP 2001182041A JP 36958199 A JP36958199 A JP 36958199A JP 36958199 A JP36958199 A JP 36958199A JP 2001182041 A JP2001182041 A JP 2001182041A
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Kiyoshi Hashimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲートレス取水設備において、水面センサー
の保守・更新の為の付帯設備を軽減することを目的とす
る。また、空気ロックの破壊を防止することを目的とす
る。また、爆気現象に対するフェールセーフ措置を講ず
ることを目的とする。 【解決手段】 選択的に取水を行うための所定の個数の
U字管57乃至60と、前記U字管の頂部近傍に接続さ
れた給排気管51と、前記U字管を閉じるために前記給
排気管を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段
と、前記U字管を開けるために前記給排気管を通じて空
気を排気する排気手段とを備え、前記給排気管を取水設
備の塔槽頂部の機械室に導くとともに、ここに水面検出
センサー(水晶式圧力センサー、電波式レベル計)を設
ける。保守が容易になる。空気ロックの破壊防止のため
に、U字管57乃至60は下側のものほど長くなってい
る。塔槽52の上部には爆気現象対策の放出窓61が設
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は取水設備に関し、特
に、貯水池等で用いる空気を利用したゲートレス選択取
水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、空気を利用して取水口の開閉を
行うゲートレス取水設備の全体図を図1に示す。図1
(a)は取水管を中心とした縦断面図を示す。図1
(b)は、図1(c)のB−B矢視断面図を示す。図1
(c)は、図1(a)のA−A矢視断面図を示す。
【0003】このゲートレス取水設備は、図1(a)に
示す利水最高水位1と利水最低水位2の間で選択的に取
水を行うのに必要な個数だけ逆U字型取水管(以後はU
字管と呼ぶ)3を取水塔に配置し、貯水池と塔槽4の水
位差を利用して取水するものである。U字管3は総て同
一形状である。また、放流管11の点検・保守作業を可
能にする為に修理用ゲート12が設けられる。
【0004】U字管の開閉は次のようにして行われる。
図2(a)に示す圧搾機14で蓄圧槽15に空気を蓄え
る。蓄えた空気を注入弁17を開き給排気管5を通して
U字管3に送り込むことにより、空気19が水20を押
し下げ、水面21が形成される。このことによりU字管
の両側の水が連通しなくなりU字管が閉じられる。以後
はこの状態を空気ロック状態と呼ぶ。一方、注入弁17
が閉じた状態で解除弁18を開くと、U字管3内の空気
19が大気中に放出され、水面21が消滅し、U字管3
は開いた状態となる。このとき、もし貯水池と塔槽4内
の水位に差があれば通水が始まる。解除弁18を開いて
も、貯水池の水位が低くて、空気19が抜けきらずに水
面21が解消しない時は、真空ポンプ16を作動させて
空気19を完全に抜き取る。
【0005】以上の操作を実行する為には水面21の形
成・消滅を確認する必要があり、2個の水面センサー6
が設けられる。水面センサー6のひとつはU字管3の頂
部に、もうひとつは下部に設けられる。下部の水面セン
サー6は、空気ロック状態においても水に接している。
図2(b)は水面センサー6の原理を示している。電極
22が水中に没すると電気回路23が閉じられ、水面上
に出ると回路23が開かれるので、電極22と水面21
との位置関係が検知できる。すなわち、水面21が解消
したときは電極22の間で電流が流れ、水面21が解消
しないときは電流が流れない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のゲートレス取水
設備には次のような問題があった。
【0007】1.水面センサーの保守・更新の為に膨大
な付帯設備が必要である。
【0008】水面センサー6用の電極22の機能保全の
為に定期的な点検・保守と更新が必要であり、設置場所
はそれが可能な所に限定される。更に、電極22の位置
は水面21付近の高さである必要があり、図1(b)及
び(c)に示すように、水面センサー6は塔槽4とは別
に設けた乾燥槽34内に設置される。この槽内には給排
気管5も設置されるが、保守作業を可能とする為に、点
検床7、階段8、昇降設備9、換気ダクト10等の付帯
設備が必要となる。付帯設備及び乾燥槽のコストは、給
排気管5及び水面センサー6のコストに比較して、けた
違いの額となり、不合理である。
【0009】2.空気ロックの破壊が最下段のU字管か
ら始まる可能性が高い。
【0010】図3は取水時に空気ロック状態にあるU字
管内の水面変動を示している。上流足部24の水面は水
面設定高さ25に設定されるが、取水の開始に伴い、x
26だけ上昇し、下流足部27の水面は、上流足部24
の水面との差が塔内外水位差29に等しくなる迄降下す
る性質がある。塔内外水位差とは貯水池と図1の塔槽4
の水位差である。何らかの事故的原因で塔内外水位差2
9が増加すると、上流足部24の水面は更に上昇し、頂
部底面高さ30に達し、これを越えると上流足部24の
水が下流足部に流れ始める。この状態を空気ロックの破
壊と定義する。上流足場の水面上昇量、x26、は下段
U字管ほど大きくなる性質がある。従って、塔内水位差
29の異常な増加によって、空気ロックが最下段U字管
から始まる可能性が高い。貯水池の選択取水では、条件
的に許されない時に貯水池底層の水が下流に流れ出るこ
とを避ける必要がある。空気ロックの不測の破壊が最下
段U字管から始まる可能性が高いことは、この観点から
好ましくない。
【0011】3.爆気現象に対するフェールセーフ的対
応に欠けている。
【0012】図1(a)において、第2取水口以下のU
字管3に過剰の空気を注入し続けると、塔槽4内の水圧
力が急激に低下し、全U字管内の空気が塔槽4内に噴き
出し、塔槽4内の水量が空気泡で一挙に膨張して、塔槽
上部に突進する現象が爆気現象である。爆気現象のメカ
ニズムは次のように説明されている。図4において取水
口1以外の取水口は空気ロックの状態にある。取水が行
われていない場合の塔槽4内の圧力分布は、塔槽内への
空気のリークが無い場合は31であり、取水口3への空
気の連続的過剰注入により空気が塔槽内へリークした場
合は32であり、更に、取水口1から塔槽内の水が流出
した後は33となる。その結果、取水口2〜5内の空気
が一斉に塔槽4内に噴き出し、爆気現象が生じる。取水
中であると下流への放流が続けられるので、その分だけ
爆気現象の進行性が高まると考えられる。従来技術で
は、爆気現象の発生を防止する為に、操作ボタンの構造
や電気的ロックシステム等で空気の継続的過剰注入を避
ける策を講じているが、発生後の対応策が欠けている。
【0013】この発明は係る課題を解決するためになさ
れたもので、ゲートレス取水設備において、水面センサ
ーの保守・更新の為の付帯設備を軽減することを目的と
する。また、空気ロックの破壊を防止することを目的と
する。また、爆気現象に対するフェールセーフ措置を講
ずることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】係る課題を解決するため
に、この発明は、選択的に取水を行うための所定の個数
のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気
管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて
前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を
開けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気
手段とを備えるゲートレス取水設備において、前記給排
気管を取水設備の塔槽頂部の機械室に導くとともに、前
記機械室の前記給排気管に水面検出センサーを備える。
【0015】好ましくは、前記水面検出センサーは、前
記U字管の空気圧を測定して管内の水面の高さを検出す
る水晶式圧力センサーである。
【0016】好ましくは、前記U字管の上流側に接続さ
れた水面ゲージ管を備え、前記水面検出センサーは、電
波により水面高さを測る電波式レベル計であり、前記水
面ゲージ管により前記U字管の上流側の水面を検出す
る。
【0017】好ましくは、一端が前記U字管の頂部近傍
に接続され、他端が前記U字管の放水を集めて放流管に
流す前記塔槽に接続された予備給排気管を備え、前記予
備給排気管は通常は使用されず、前記給排気管が故障し
たときに新しい給排気管が取り付けられ、取水設備の前
記塔槽頂部の前記機械室に導かれる。
【0018】好ましくは、通常は、前記予備給排気管の
前記塔槽側の端部にねじ込み栓が設けられている。
【0019】この発明は、選択的に取水を行うための所
定の個数のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続され
た給排気管と、前記U字管を閉じるために前記U字管の
頂部を空気で満たして空気ロック状態にするべく前記給
排気管を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段
と、前記U字管を開けるために前記給排気管を通じて空
気を排気する排気手段とを備えるゲートレス取水設備に
おいて、下段の前記U字管について発生する空気ロック
破壊現象の可能性を低くするように、下段の前記U字管
を大型化したものである。
【0020】好ましくは、下段の前記U字管の背丈を長
くしたものである。
【0021】好ましくは、下段の前記U字管の管径を太
くしたものである。
【0022】この発明は、選択的に取水を行うための所
定の個数のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続され
た給排気管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管
を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記
U字管を開けるために前記給排気管を通じて空気を排気
する排気手段とを備えるゲートレス取水設備において、
前記U字管の下流側に設けられ、前記U字管の放水を集
めて放流管に流す塔槽と、前記U字管に過剰に空気が注
入されたときに前記U字管内の空気が前記塔槽内に噴き
出す爆気現象のエネルギーを放出するために、前記U字
管の上側であって前記塔槽の上部に設けられた爆気放出
窓とを備える。
【0023】この発明は、選択的に取水を行うための所
定の個数のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続され
た給排気管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管
を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記
U字管を開けるために前記給排気管を通じて空気を排気
する排気手段とを備えるゲートレス取水設備において、
前記U字管の上側に取水用の直管を設けたものである。
【0024】この発明は、選択的に取水を行うための所
定の個数のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続され
た給排気管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管
を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記
U字管を開けるために前記給排気管を通じて空気を排気
する排気手段とを備えるゲートレス取水設備において、
前記注入手段により容易に空気注入が行われるように、
前記U字管を閉じるゲートを備える。
【0025】この発明は、選択的に取水を行うための所
定の個数のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続され
た給排気管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管
を通じて前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記
U字管を開けるために前記給排気管を通じて空気を排気
する排気手段とを備えるゲートレス取水設備の操作方法
において、前記U字管をゲートで一時的に閉じるステッ
プと、前記注入手段により前記U字管に空気を注入して
空気ロック状態を生じさせるステップと、前記ゲートを
除去するステップとを備える。
【0026】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1.この発明の
実施の形態1について図に基づき説明する。図5は、こ
の発明の実施の形態1に係るゲートレス取水設備の全体
図を表す。図1(a)は取水管中心の縦断面図、同図
(b)は他の部分の縦断面図、同図(c)は平面断面図
である。図6は、この発明の実施の形態1におけるU字
管への電波式レベル計の取り付け方の説明図である。図
6(a)は断面略図、同図(b)はその部分拡大図であ
る。図7は、この発明の実施の形態1の予備給排気管を
示す図である。図8は、この発明の実施の形態1の限界
水位差に関する説明図である。
【0027】図5において、利水最高水位55と利水最
低水位56の間で選択的に取水を行うのに必要な個数だ
け、背丈の異なるU字管57、58、59、60を、背
丈の小さい順に貯水池の水深方向に配置する。U字管5
7、58、59、60は背丈の変化の代わりに管径を順
次大きくする配置も可能である。この場合、図3におけ
る上流足部24の管径だけを変化させ、下流足部27の
管径は一定に保つ。
【0028】U字管57乃至60のそれぞれの頂部に給
排気管51を接続するとともに、これらを塔槽52頂部
の機械室53に導く。機械室53の給排気管51に水面
センサー54を取り付ける。給排気管51の一端は各U
字管57乃至60に結合され、多端は機械室53で水面
センサー54に接続される。機械室53に配置する水面
センサー54はU字管の空気圧を測定して管内の水面の
高さを検出しようとするもので、近年実用化されている
高精度の水晶式圧力センサーなどの採用で実現可能であ
る。機械室53に配置可能な他の水面センサーとして電
波式レベル計がある。図6(a)はその場合の配置を示
し、U字管に水面ゲージ管66を取り付け、その頂部を
機械室53内に引き込んで電波式レベル計67を取り付
ける。図6(b)は取り付けの詳細を示し、水面ゲージ
管66はU字管の水面69より下の位置でU字管に取り
付け、U字管頂部に取り付けられた空気圧管68とも結
合される。
【0029】塔槽52の上部で機械室52に近い位置に
爆気放出窓61を設けるとともに、放流管62の保守・
点検に必要な修理用ゲート63を設ける。
【0030】以上の構成により、本発明の実施の形態は
次のような作用効果を奏する。
【0031】1.水面センサーの保守・更新用付帯設備
が必要なくなり、大幅な低コスト化が実現できる。
【0032】図5(b)に示されるように、水面センサ
ー54を機械室53内に配置することにより、図1にお
ける塔槽4とは別に設けた乾燥槽34及びこの中に設置
される点検床7、階段8、昇降設備9、換気ダクト10
等の付帯設備が不要となるので、極めて大きな低コスト
化が実現できる。従来技術では給排気管5も乾燥槽内に
配置されていて、保守・点検が常時可能な状態にあった
が、本願の発明の場合には図7(a)に示す予備給排気
管64の設置などでこの点を補うことができる。図7
(b)は予備給排気管64の端末処理を示し、管端の一
方は塔槽あるいは貯水池側コンクリート壁面迄延ばし、
ねじ込み栓65で塞ぐ。図5に示す給排気管51が故障
した場合はねじ込み栓65を外し、新しい給排気管を取
り付ける。給排気管の故障の可能性は閉塞及び漏れがあ
げられるが、閉塞に対しては機械室からの高圧流体によ
るフラッシングが可能であり、漏れは近年の施工技術の
向上から、発生の可能性は0に近く、予備給排気管程度
のバックアップ策で信頼性が維持できる。
【0033】2.空気ロック破壊の可能性が下段U字管
ほど低く、取水設備の信頼性が向上する。
【0034】図5(a)に示される背丈の異なるU字管
57、58、59、60などの採用で、空気ロックの破
壊の可能性は下段ほど低くなる。図3が示すように、U
字管の背丈が長くなった分だけ、水面上昇量x26が頂
部低面高さ30に達し難くなるので、空気ロックは破壊
し難くなる。又、背丈の変化の代わりに管径を順次大き
くする配置でも同様の効果が得られる。限界水位差の算
式は次のようになる。
【0035】dc2=(1+Ra)÷2・dc1
【0036】ただし、Ra=a÷a
【0037】 dc1={La÷(10+H−hw)+2}hw
【0038】図8に示すように、aはU字管の上流側
断面積、aはU字管の下流側断面積、LaはU字管の
上流の水面高さとU字管の下流の水面高さの間の中心線
上の距離、HはU字管の水面から水位までの高さ、hw
はU字管の水面からU字管の頂部底面までの高さであ
る。
【0039】限界水位差dc2は、図3において水面上昇
量x26が頂部低面高さ30に達した時の塔内外水位差
29の大きさである。限界水位差が大きければ空気ロッ
クは破壊し難くい。上記式はRaが大きいほどdc2が大
きくなることを示している。即ち、U字管列を、貯水池
の水深方向に向かって、背丈、乃至、管径について大型
化することにより空気ロック破壊の可能性が下段ほど低
くなる。したがって、条件的に許されない時に、貯水池
底層の水が下流に流れ出る可能性が低くなるので、取水
設備としての信頼性が著しく高まる。
【0040】3.爆気現象のエネルギーは貯水池側に解
放されるので信頼性が向上する。
【0041】図5(a)に示される爆気放出窓61の設
置により、爆気現象による塔槽52内の気泡を多量に含
んだ水は貯水池側に放出されるので、爆気現象のエネル
ギーが放出される。したがって、盛り上がる水面が機械
室53の床裏面に衝突したり、グレーチング張りの床を
とおして機械室53に浸水することがなく、操作の安全
性に関する信頼性が向上する。
【0042】発明の実施の形態2.発明の実施の形態2
について説明する。図9はU字管の工事コストを低減す
る為のもので、直管の採用に関するものである。
【0043】図9において、最上段取水口に、U字管の
代わりに直管70を設置する。
【0044】貯水の中層や底層を選択的に取水する必要
がなく、専ら表層からの取水に供される取水設備にあっ
ては、最上段取水口に直管70を採用することにより、
U字管コストを低減できる。
【0045】発明の実施の形態3.発明の実施の形態3
について説明する。図10は開閉装置のコストを低減す
る為のもので、修理用ゲートの利用に関するものであ
る。
【0046】図10(a)において、2個以上のU字管
が通水状態にある時に、閉じたいU字管の流れを修理用
ゲート63で遮断した後、空気ロック形成の為の操作を
行う。
【0047】通水中のU字管で空気ロック形成操作を行
う場合、注入した空気の一部は流れに持ち去れられるの
で、それに対抗できる容量を持った開閉装置が必要とな
る。図5における修理用ゲート63は、常時使用するも
のでないので、これを利用してU字管の流れを遮断し、
空気を注入する方式を採れば、開閉装置が小型化でき、
コストの低減が可能である。空気の注入に伴いU字管内
部の水の一部は塔槽52側に排出されなければならない
が、図10(b)が示す修理用ゲートの充水バルブ71
は開閉力72で開状態にあるので、U字管出口を修理用
ゲートで閉鎖しても空気注入は支障なく行われる。最上
段取水口が直管である場合は図10のcが示すように直
管を修理用ゲートで塞ぐことにより中層や底層の取水も
可能となるので、U字管及び開閉装置のコスト低減が同
時に可能となる。
【0048】本発明は、以上の実施の形態に限定される
ことなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内
で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内
に包含されるものであることは言うまでもない。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の、空気を利用して取水口の開閉を行う
ゲートレス取水設備の全体図を表す。図1(a)は取水
管中心の縦断面図、同図(b)は他の部分の縦断面図、
同図(c)は平面断面図である。
【図2】 図2(a)は図1の設備の開閉機構の説明
図、同図(b)は水面センサーの原理図である。
【図3】 図1の設備が持つ技術的問題点のうち爆気現
象を説明するための図である。
【図4】 図1の設備が持つ技術的問題点のうち空気ロ
ックの破壊を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るゲートレス取
水設備の全体図を表す。図1(a)は取水管中心の縦断
面図、同図(b)は他の部分の縦断面図、同図(c)は
平面断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1におけるU字管への
電波式レベル計の取り付け方の説明図である。図6
(a)は断面略図、同図(b)はその部分拡大図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態1の予備給排気管を示
す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1の限界水位差に関す
る説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態2に係るゲートレス取
水設備の全体図を表す図である。
【図10】 この発明の実施の形態3に係るゲートレス
取水設備を表す図である。
【符号の説明】
3 U字管 4 塔槽 5 給排気管 6 水面センサー 7 点検床 8 階段 9 昇降設備 10 換気ダクト 11 放流管 12 修理用ゲート 13 機械室 14 圧搾機 15 蓄圧槽 16 真空ポンプ 17 注入弁 18 解除弁 19 空気 20 水 21 水面 22 電極 23 電気回路 24 上流足部 25 水面設定高さ 26 取水開始に伴う水面設定高さからの上昇分(x
26) 27 下流足部 28 下流側水面 29 塔内外水位差 30 頂部底面高さ 31 リーク無しのときの塔内の水圧分布 32 リーク有りU字管閉のときの塔内の水圧分布 33 リーク有りU字管No.1開のときの塔内の水
圧分布 34 乾燥槽 51 給排気管 52 塔槽 53 機械室 54 水面センサー 55 利水最高水位 56 利水最低水位 57〜60 U字管 61 爆気放出窓 62 放流管 63 修理用ゲート 64 予備給排気管 65 ねじ込み栓 66 水面ゲージ管 67 電波式レベル計 68 空気圧管 69 水面 70 直管 71 充水バルブ 72 開閉力
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月11日(2000.1.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の、空気を利用して取水口の開閉を行う
ゲートレス取水設備の全体図を表す。図1(a)は取水
管中心の縦断面図、同図(b)は他の部分の縦断面図、
同図(c)は平面断面図である。
【図2】 図2(a)は図1の設備の開閉機構の説明
図、同図(b)は水面センサーの原理図である。
【図3】 図1の設備が持つ技術的問題点のうち空気ロ
ックの破壊を説明するための図である。
【図4】 図1の設備が持つ技術的問題点のうち爆気現
象を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るゲートレス取
水設備の全体図を表す。図1(a)は取水管中心の縦断
面図、同図(b)は他の部分の縦断面図、同図(c)は
平面断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1におけるU字管への
電波式レベル計の取り付け方の説明図である。図6
(a)は断面略図、同図(b)はその部分拡大図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態1の予備給排気管を示
す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1の限界水位差に関す
る説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態2に係るゲートレス取
水設備の全体図を表す図である。
【図10】 この発明の実施の形態3に係るゲートレス
取水設備を表す図である。
【符号の説明】 3 U字管 4 塔槽 5 給排気管 6 水面センサー 7 点検床 8 階段 9 昇降設備 10 換気ダクト 11 放流管 12 修理用ゲート 13 機械室 14 圧搾機 15 蓄圧槽 16 真空ポンプ 17 注入弁 18 解除弁 19 空気 20 水 21 水面 22 電極 23 電気回路 24 上流足部 25 水面設定高さ 26 取水開始に伴う水面設定高さからの上昇分(x
26) 27 下流足部 28 下流側水面 29 塔内外水位差 30 頂部底面高さ 31 リーク無しのときの塔内の水圧分布 32 リーク有りU字管閉のときの塔内の水圧分布 33 リーク有りU字管No.1開のときの塔内の水
圧分布 34 乾燥槽 51 給排気管 52 塔槽 53 機械室 54 水面センサー 55 利水最高水位 56 利水最低水位 57〜60 U字管 61 爆気放出窓 62 放流管 63 修理用ゲート 64 予備給排気管 65 ねじ込み栓 66 水面ゲージ管 67 電波式レベル計 68 空気圧管 69 水面 70 直管 71 充水バルブ 72 開閉力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592000886 八千代エンジニヤリング株式会社 東京都目黒区中目黒1丁目10番21号 (72)発明者 柏井 条助 茨城県つくば市大字旭1番地 (72)発明者 川崎 秀明 沖縄県名護市字名護4752番地 (72)発明者 喜納 敏男 沖縄県名護市字我部祖河1201−7番地 (72)発明者 寺田 溥 神奈川県横浜市旭区上白根3−11−31 (72)発明者 橋村 潔 福岡県福岡市早良区飯倉8−11−6

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的に取水を行うための所定の個数の
    U字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気管
    と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて前
    記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を開
    けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気手
    段とを備えるゲートレス取水設備において、 前記給排気管を取水設備の塔槽頂部の機械室に導くとと
    もに、前記機械室の前記給排気管に水面検出センサーを
    備えることを特徴とする取水設備。
  2. 【請求項2】 前記水面検出センサーは、前記U字管の
    空気圧を測定して管内の水面の高さを検出する水晶式圧
    力センサーであることを特徴とする請求項1記載の取水
    設備。
  3. 【請求項3】 前記U字管の上流側に接続された水面ゲ
    ージ管を備え、前記水面検出センサーは、電波により水
    面高さを測る電波式レベル計であり、前記水面ゲージ管
    により前記U字管の上流側の水面を検出することを特徴
    とする請求項1記載の取水設備。
  4. 【請求項4】 一端が前記U字管の頂部近傍に接続さ
    れ、他端が前記U字管の放水を集めて放流管に流す前記
    塔槽に接続された予備給排気管を備え、 前記予備給排気管は通常は使用されず、前記給排気管が
    故障したときに新しい給排気管が取り付けられ、取水設
    備の前記塔槽頂部の前記機械室に導かれることを特徴と
    する請求項1記載の取水設備。
  5. 【請求項5】 通常は、前記予備給排気管の前記塔槽側
    の端部にねじ込み栓が設けられていることを特徴とする
    請求項4記載の取水設備。
  6. 【請求項6】 選択的に取水を行うための所定の個数の
    U字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気管
    と、前記U字管を閉じるために前記U字管の頂部を空気
    で満たして空気ロック状態にするべく前記給排気管を通
    じて前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字
    管を開けるために前記給排気管を通じて空気を排気する
    排気手段とを備えるゲートレス取水設備において、下段
    の前記U字管について発生する空気ロック破壊現象の可
    能性を低くするように、下段の前記U字管を大型化した
    ことを特徴とする取水設備。
  7. 【請求項7】 下段の前記U字管の背丈を長くすること
    を特徴とする請求項6記載の取水設備。
  8. 【請求項8】 下段の前記U字管の管径を太くすること
    を特徴とする請求項6記載の取水設備。
  9. 【請求項9】 選択的に取水を行うための所定の個数の
    U字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気管
    と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて前
    記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を開
    けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気手
    段とを備えるゲートレス取水設備において、 前記U字管の下流側に設けられ、前記U字管の放水を集
    めて放流管に流す塔槽と、前記U字管に過剰に空気が注
    入されたときに前記U字管内の空気が前記塔槽内に噴き
    出す爆気現象のエネルギーを放出するために、前記U字
    管の上側であって前記塔槽の上部に設けられた爆気放出
    窓とを備えることを特徴とする取水設備。
  10. 【請求項10】 選択的に取水を行うための所定の個数
    のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気
    管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて
    前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を
    開けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気
    手段とを備えるゲートレス取水設備において、 前記U字管の上側に取水用の直管を設けることを特徴と
    する取水設備。
  11. 【請求項11】 選択的に取水を行うための所定の個数
    のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気
    管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて
    前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を
    開けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気
    手段とを備えるゲートレス取水設備において、 前記注入手段により容易に空気注入が行われるように、
    前記U字管を閉じるゲートを備えることを特徴とする取
    水設備。
  12. 【請求項12】 選択的に取水を行うための所定の個数
    のU字管と、前記U字管の頂部近傍に接続された給排気
    管と、前記U字管を閉じるために前記給排気管を通じて
    前記U字管に空気を注入する注入手段と、前記U字管を
    開けるために前記給排気管を通じて空気を排気する排気
    手段とを備えるゲートレス取水設備の操作方法におい
    て、 前記U字管をゲートで一時的に閉じるステップと、 前記注入手段により前記U字管に空気を注入して空気ロ
    ック状態を生じさせるステップと、 前記ゲートを除去するステップとを備える取水設備の操
    作方法。
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