JP2001181885A - 電解金属粉の製造方法 - Google Patents

電解金属粉の製造方法

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JP2001181885A
JP2001181885A JP36019699A JP36019699A JP2001181885A JP 2001181885 A JP2001181885 A JP 2001181885A JP 36019699 A JP36019699 A JP 36019699A JP 36019699 A JP36019699 A JP 36019699A JP 2001181885 A JP2001181885 A JP 2001181885A
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metal powder
cathode
electrolytic
electrolysis
copper
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JP36019699A
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Koji Ando
孝治 安藤
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解法により微細な金属粉を容易に得ること
ができる電解金属分の製造方法を提供する。 【解決手段】 通電と停電を繰り返して電解しながら、
停電の初期ないし停電期間中にカソードから放電するこ
とにより、微細な電解金属粉を得る。カソードからの放
電は、アノードとカソードとを短絡して残留電流を消滅
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解により微細な
金属粉を得る電解金属粉の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、銅その他の金属粉末は、粉末
合金の原料として、また樹脂と混ぜ合わせて導電ペース
トとして使用されている。これらの用途に用いる金属粉
末は、出来るだけ微細であることが望まれている。
【0003】例えば、粉末合金では、微細な金属粉末を
用いることで合金中での分散性が向上し、得られる具金
の特性が向上する。また、導電ペーストとして塗布され
た場合には、微細な金属粉末ほど回路幅をより細かく出
来るので、実装密度が向上するなど好ましい結果とな
る。特に、導電ペーストとして使用する金属粉末は、1
0μm以下程度の粒径であることが望まれる。
【0004】従来、このような微細な金属粉末を得る方
法としては、機械粉砕、電解法、気相合成法等が知られ
ている。例えば銅粉を例に取れば、粒銅を機械粉砕する
方法や、銅を硫酸に溶解して得た硫酸銅溶液を中和して
水酸化銅を合成し、これを微細な酸化銅に熱分解した
後、更に水素還元するなどの方法が一般に行われてき
た。
【0005】しかし、前者の機械粉砕による方法は、破
砕粒度に限界があるほか、破砕機械からのコンタミの危
険性が大きい。また、後者の硫酸銅溶液から酸化銅を経
て合成する方法は、多数の工程を必要とすることによる
設備投資や工数の増大、あるいは収率の低下によるコス
ト上昇等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】微細な金属粉、例えば
銅粉を、電解により直接得る方法も知られている。即
ち、原料となる銅をアノードとして電気溶解し、同時に
カソードに銅を粉末状として電析させる方法である。こ
の方法は、通電する以外に特別な操作を必要とせず、装
置も簡単であるため、生産性が高く且つ低コストである
という特長がある。
【0007】しかし、電解により得られる銅粉は、一般
に木の葉状であって大きさも大きく、望まれるような微
細な粒状にはなり難い。このため、従来は電析した木の
葉状の電析物を更に機械的に破砕しており、工数の増加
による生産性の低下を招くなど、電解法のメリットが完
全には生かせていなかった。また、破砕により容易に細
かくなるのは、元の電析粒子のサイズまでであり、それ
以上に細かくすることは困難であった。
【0008】そこで従来から、カソードに振動を与えた
り、カソード表面を鏡面に仕上げる等の方法により、電
析した金属が成長する前にカソードから分離して、微細
な金属粉を得ることが行われてきた。しかし、これらの
方法では、機械的な設備が必要であり、投資や設備的な
制約から実施が困難である場合もある。また、電解槽は
多くが酸性雰囲気下であり、その周囲に機械設備を設け
ることは設備の耐食性の問題を生じ、メンテナンスの手
間とコストを増加させることになりかねない。
【0009】一方、カソードからの電析物の迅速な切り
離しを図るために、通電する電流の波形を制御する方法
もある。この場合は、整流器を設定するだけで制御が可
能であり、腐食の恐れも無い。波形の制御として多く使
用されるのは、周期的に通電の方向を逆転させる方法
(以下、PR電解と称する)である。これは電着した金
属粉を逆方向の通電によって部分的に溶解し、相互に切
り離そうとするものである。
【0010】しかし、このPR電解では、交互に逆方向
に通電することで一旦カソードに電着した金属粉を再溶
解することになるため、金属のロスが増加するという問
題があった。また、PR電解では、個々の金属粒子が相
互に半溶着したような状態となる場合があった。このた
め、電解法の適用には限度があり、満足すべき微細な金
属粉を得ることは困難な現状であった。
【0011】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
電解法により微細な金属粉を容易に得ることができる電
解金属粉の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が提供する電解金属粉の製造方法では、通電
中に停電を繰り返すパルス電解を行うと共に、パルス電
解中の停電時にカソードを放電させる。
【0013】即ち、本発明の電解金属粉の製造方法は、
通電と停電を繰り返して電解しながら、停電の初期ない
し停電期間中にカソードから放電することにより、微細
な電解金属粉を得ることを特徴とする。また、カソード
からの放電のため、アノードとカソードとを短絡して残
留電流を消滅させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては、通電と停電を
繰り返すパルス電解を行うことにより、電析粒子を相互
に切り離すことができるので、微細な金属粉を得ること
が可能である。即ち、従来のPR電解のごとく積極的に
逆通電を行わなくとも、停電時に電解液内の遊離酸によ
って若干の電析粒子の溶解が進行し、同時に通電による
電解槽内の自然対流によって電析粒子が切り離されるた
めと考えられる。
【0015】しかしながら、パルス電解によっても、個
々の電析粒子が粗大になったり、部分的に付着する現象
が発生することがある。このパルス電解による電析粒子
の粗大化や付着は、電極の表面での電気二重層等の帯電
層が停電によっても極わずかずつ放電を続け、その結果
カソード上で極低電流密度での電着が進行するために、
粗大な結晶が生じるものと考えられる。
【0016】これに対して、本発明においては、停電時
の初期ないし停電時間中にアノードとカソードを短絡す
ることにより、カドード上の残留電流を放電して消滅さ
せ、電析粒子の粗大化や相互付着を防止する。
【0017】カソード上の残留電流を放電させるために
は、放電専用の電極を設けてもよいが、単にアノードと
カソードを短絡するだけで充分である。帯電している電
気量そのものは微量なので、短絡する時間はごく一瞬で
良いが、長時間短絡することで電析物の溶出が進行しな
い電解精製による場合等では、停電中の全時間にわたっ
て短絡させても差し支えない。
【0018】具体的には、通電時間と停電時間は共に数
秒以下、例えば0.5秒程度とすることが好ましく、こ
のような時間間隔で交互に通電と停電とを繰り返す。そ
の停電中に、全停電時間にわたりアノードとカソードを
短絡させるか、若しくは0.3秒程度の極短い時間短絡
させれば良い。
【0019】
【実施例】電解槽として容量1リットルのビーカーを使
用した。カソードとして横幅50mm、縦50mm、厚
さ0.3mmのニオブ製の電極を使用し、及びアノード
として横幅50mm、縦50mm、厚さ1mmの電気銅
を使用した。上記アノードとカソードを挿着したビーカ
ーに、電解液として組成が銅1g/リットル、硫酸20
0g/リットルの硫酸銅溶液を入れ、液温を室温(25
℃)に保持した。
【0020】電解液をスターラーで攪拌しながら、0.
75Aの電流(電流密度は300A/m)で通電と停
電を繰り返すパルス電解を行った。その際、通電時間は
0.5秒間とし、その後0.2秒間だけアノードとカソー
ドとをビニール被覆銅線で短絡し、その後の0.3秒間
は短絡を外して停電させ、この操作を2時間繰り返し
た。
【0021】上記2時間のパルス電解の終了後、カソー
ド表面及び槽底に沈積した銅粉を回収し、純水で洗浄し
た後乾燥した。得られた銅粉は走査型電子顕微鏡(SE
M)にて形状を観察し、そのSEM写真を図1に示し
た。
【0022】比較のために、通電と停電の切り替えを行
わない以外は上記実施例と同じ条件にて1時間連続で通
電し、得られた銅粉のSEM写真を図2に示した。ま
た、アノードとカソードを短絡することなく、0.5秒
の通電と0.5秒の停電を繰り返す操作を2時間繰り返
した以外は上記実施例と同様とし、得られた銅粉のSE
M写真を図3に示した。
【0023】図1〜図3から分かるように、通常の連続
通電による図2の電解銅粉は電析粒子が付着して成長し
た木の葉状の銅粉であり、短絡のないパルス電解による
図3の電解銅粉は図2の銅粉に比較して更に粗大化や部
分的な銅粉同士の溶着状態が見られた。これに対して本
発明の実施例による図1の電解銅粉は、殆ど木の葉状に
なっておらず、粒子の粗大化も起こっていないことが確
認された。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な電解法によっ
て、生産性良く且つ低コストで微細な金属粉を容易に得
ることができる。この微細な電解金属粉は、粉末冶金の
原料として、また導電ペースト用として好適なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により得られた電解銅粉のSEM写
真である。
【図2】連続通電により得られた電解銅粉のSEM写真
である。
【図3】短絡のないパルス電解により得られた電解銅粉
のSEM写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解による金属粉の製造方法であって、
    通電と停電を繰り返して電解しながら、停電の初期ない
    し停電期間中にカソードから放電することにより、微細
    な電解金属粉を得ることを特徴とする電解金属粉の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記カソードからの放電のため、アノー
    ドとカソードとを短絡して残留電流を消滅させることを
    特徴とする、請求項1に記載の電解金属粉の製造方法。
JP36019699A 1999-12-20 1999-12-20 電解金属粉の製造方法 Pending JP2001181885A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100451086B1 (ko) * 2002-03-29 2004-10-02 학교법인 선문학원 초미립자 분말 제조방법 및 제조장치
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JP2012520941A (ja) * 2009-03-20 2012-09-10 ナノ−テック スポルカ ゼット オルガニチョノン オドゥポビエジアルノシチョン 廃棄工業用電解質を含む工業用電解質からの銅粉末および銅ナノ粉末を得るための方法
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