JP2001180959A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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JP2001180959A
JP2001180959A JP36310499A JP36310499A JP2001180959A JP 2001180959 A JP2001180959 A JP 2001180959A JP 36310499 A JP36310499 A JP 36310499A JP 36310499 A JP36310499 A JP 36310499A JP 2001180959 A JP2001180959 A JP 2001180959A
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gas
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Toshihiro Oishi
敏弘 大石
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01413Reactant delivery systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】OVD法により屈折率の異なる層を同時合成し
てゆく際に、隣接層間での屈折率のたれ具合を制御して
合成できる光ファイバ用スス体の製法及び光ファイバ母
材の製法を提供する。 【解決手段】OVD法によりバーナー火炎中にガラス原
料ガス及びドーパントガスを導入してドーパント含有ス
ス層を形成した後、該バーナーへのガラス原料ガスを供
給を停止し、火炎にドーパントガスのみを導入してスス
層を炙る〔第2(a) 工程〕及び/またはガラス原料ガス
とドーパントガスの両方の供給を停止し火炎のみで炙る
〔第2(b)工程〕に付すことにより、スス層のタレを
制御でき、所期の屈折率形状のスス体、光ファイバ母材
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ母材の製
造方法に関し、特にOVD法(外付け法)により屈折率
の異なるスス層を同時合成してゆく際に隣接層間屈折率
のたれ具合を制御して合成できる光ファイバ用スス体の
製法及び光ファイバ母材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】少なくともコアを有し、該コアの外周に
コアより低い屈折率を有するクラッド層を設けてなるガ
ラス光ファイバとして、種々の組成、屈折率分布構造の
ものが実用されているが、ガラスとしてシリカ(石英)
ガラス(SiO2 )又はSiO 2 に屈折率を調整する添
加剤(ドーパント)を加えたものを用いた石英ガラス系
光ファイバが汎用されている。屈折率を向上する添加剤
としてはGe,P等が、また屈折率を低下させる添加剤
としてはF,B等がある。両者の代表としてGeとFを
例に説明すると、純石英(SiO2 )とFを含有する石
英(F−SiO2)とを組み合わせて屈折率差をとるS
iO2 とF−SiO2 からなるファイバ、Geを含有す
るGe−SiO2 とSiO2 からなるファイバ、さらに
はGe−SiO2 /SiO2 /F−SiO2 の3種を組
み合わせて複雑な屈折率プロファイルを実現したファイ
バ等が実用されている。屈折率プロファイルの型の一つ
にステップインデックス型があるが、例えば図5の
(A)に示すように屈折率プロファイルにおいてディプ
レスト構造(ファイバの曲げによる損失等を抑制するた
めに用いられている、屈折率部分の外側の屈折率を屈折
率より高くした構造、これにより高次モードが抜けやす
くなる)を設けたファイバが知られている。コアの中の
光の閉じ込めを高めて、曲げ等の損失等を抑制しても、
高次モードはディプレスト構造のお蔭で抜けるために、
カット−オフ波長を短くできる。
【0003】一方、光ファイバ母材の製法の一つとし
て、OVD法により出発コアロッド上にあるスス層を形
成した後に、屈折率の異なる層を順次形成してゆく方法
(多層同時合成、多層付けともいう)があり、詳しくは
バーナーの火炎中にガラス原料ガス又はガラス原料ガス
とドーパントガスを導入することにより火炎中に形成さ
れるガラス微粒子(スス)を、バーナーをトラバースし
ながら回転する出発ロッドに堆積してゆくが、ある屈折
率(分布)のスス層を形成した後に、引き続いて同じス
ス付炉内で上記バーナー火炎中に屈折率の異なるスス層
のためのガラス原料ガス(及び屈折率を変化させるため
のドーパントガス)を導入して次の層を形成する。この
ようにOVD法ではバーナーをトラバースしながらスス
付けをしているために、原料ガスやドーパントガスの流
量変動は平均化され、長手方向や径方向におけるドーパ
ントガスのドーパント量が、VAD(気相軸付け)法で
複数バーナーを用いる方法による同時合成の場合よりも
均一化される。このようにしてスス体を形成した後、該
スス体を焼結炉等において高温で焼結し、透明ガラス化
して、光ファイバ母材とする。このOVD多層付け法で
各種の屈折率プロファイルを実現でき、前記のディプレ
ストを構成することも可能である。
【0004】しかし、OVD法の多層付けにより例えば
ディプレスト層を形成すると、層の境目の屈折率が図5
の(A)に示すようなステップ状とならずに、図5の
(B)に示すように「タレル」という問題があった。
【0005】従来、OVD法により屈折率のタレのない
図5の(A)の構造を形成するには、図1の(D)及び
(E)にドーパントがフッ素(F)の例のフロー図を示
すように、純シリカスス付けと同時又はスス付け後に
F添加したスス体を焼結してF−SiO2 ガラス体を作
成し、別工程としてSiO2 ガラス体からなるパイプを
作成しておき、両者をコラップスして一体化し、F−S
iO2 /SiO2 構造とする〔図1の(D)〕、F添
加スス付けの後F添加雰囲気で焼結して(又はF添加ス
ス付けした後に焼結して)F−SiO2 ガラス体を得、
該F−SiO2ガラス体の外周にSiO2 スス付けを行
い、再度焼結ガラス化して、F−SiO 2 /SiO2
造とする〔図1の(E)〕、といった手法が採用されて
いる。これらの方法は延伸やコラップスや焼結を介した
二度のスス付けを行なうため、非常に時間とコストがか
かる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、OVD
法を用いた従来の多層付でタレの少ないディプレストを
構成することは可能ではあるが、高濃度のフッ素などの
添加が難しいため、屈折率差の大きいディプレストを形
成することが困難である。また、屈折率のタレをなくす
のではなく、制御して設計どおりの屈折率プロファイル
を得ることも従来法では困難であった。本発明はこれら
の困難を解消することを課題とする。すなわち本発明の
目的は、従来のOVD法では高濃度添加が困難であった
ドープガスを高濃度に添加できる改良された方法の提
供、OVD法により多層付けする際に屈折率の異なる層
の境界における屈折率プロファイルを、屈折率のタレの
ないステップ状あるいは、タレの程度を任意に制御して
ステップ状に限らず所期の形状になるようにスス付けで
きる方法の提供にある。本発明のさらなる目的は、OV
D法による多層付けにおいて、屈折率プロファイルのタ
レのないステップ状やディプレスト構造を有する光ファ
イバ母材の製造方法、及び屈折率プロファイルのタレの
程度を任意に制御してステップ状に限らず所期の屈折率
分布構造を有する光ファイバ母材を、従来より簡単且つ
効率良く実現できる製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、(1) OVD法によりガラス原料ガス又はガラス
原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入す
ることにより生成されるススを回転する出発材外周部に
順次堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成す
る光ファイバ用スス体の製造方法において、ドーパント
を添加されたスス層を形成した後、ドーパントガスのみ
をバーナーの火炎中に導入してバーナーをトラバースし
ながら当該スス層を炙ることにより当該スス層の屈折率
プロファイルを制御することを特徴とする光ファイバ用
スス体の製造方法、(2) OVD法によりガラス原料ガ
ス又はガラス原料ガスとドーパントガスをバーナーの火
炎中に導入することにより生成されるススを回転する出
発材外周部に順次堆積させてゆき屈折率分布を有するス
ス体を形成する光ファイバ用スス体の製造方法におい
て、ドーパントを添加されたスス層を形成した後、バー
ナーをトラバースしながらバーナーの火炎のみで当該ス
ス層を炙ることにより当該スス層の屈折率プロファイル
を制御することを特徴とする光ファイバ用スス体の製造
方法、(3) OVD法によりガラス原料ガス又はガラス
原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入す
ることにより生成されるススを回転する出発材外周部に
順次堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成す
る光ファイバ用スス体の製造方法において、ドーパント
を添加されたスス層を形成した後、ドーパントガスのみ
をバーナーの火炎中に導入してバーナーをトラバースし
ながら当該スス層を炙る工程、及び該バーナーへのドー
パントガスの導入を停止し火炎のみでバーナーをトラバ
ースしながら当該スス層を炙る工程を有することにより
当該スス層の屈折率プロファイルを制御することを特徴
とする光ファイバ用スス体の製造方法、(4) 上記当該ス
ス層を炙る工程により当該スス層の嵩密度を0.25〜
1.8g/cm3 とすることを特徴とする前記(1) ない
し(3) のいずれかに記載の光ファイバ用スス体の製造方
法、(5) 上記当該スス層を炙る工程において、該工程に
付す時間、バーナーに導入するドーパントガス流量及び
火炎温度のいずれか1以上を調整することにより当該ス
ス層の屈折率プロファイルを制御することを特徴とする
前記(1) ないし(4)のいずれかに記載の光ファイバ用ス
ス体の製造方法、(6) 上記ドーパントガスがフッ素化合
物ガス、ホウ素化合物ガス、ゲルマニウム化合物ガス及
びリン化合物ガスからなる群より選ばれる1種以上であ
ることを特徴とする前記(1) ないし(5) のいずれかに記
載の光ファイバ用スス体の製造方法である。
【0008】さらに本発明は、(7) OVD法によりガラ
ス原料ガス又はガラス原料ガスとドーパントガスをバー
ナーの火炎中に導入することにより生成されるススを少
なくともコアを有する出発ガラスロッドの外周部に順次
堆積させてゆきスス体を形成した後、該スス体を焼結・
透明ガラス化して光ファイバ母材を製造する方法におい
て、シリカガラス原料ガス及びドーパントガスを含有す
るガスをバーナーに供給してドーパントを含有するスス
層を形成する第1工程、シリカガラス原料ガスのバーナ
ーへの供給を停止し、ドーパントガスのみを火炎中に導
入してバーナーをトラバースしながら当該スス層を炙り
屈折率プロファイルを制御する第2(a) 工程、当該スス
層上に主としてシリカガラスからなるスス層を再堆積す
る第3工程、及び再堆積後のスス体を焼結・透明ガラス
化する第4工程を含むことを特徴とする光ファイバ母材
の製造方法、(8) OVD法によりガラス原料ガスをバー
ナーの火炎中に導入することにより生成されるススを少
なくともコアを有する出発ガラスロッドの外周部に順次
堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成した
後、該スス体を焼結・透明ガラス化して光ファイバ母材
を製造する方法において、シリカガラス原料ガス及びド
ーパントガスを含有するガスをバーナーに供給してドー
パントを含有するスス層を形成する第1工程、シリカガ
ラス原料ガス及びドーパント含有ガスのバーナーへの供
給を停止し、バーナーをトラバースしながら火炎のみで
該スス層を炙り屈折率プロファイルを制御する第2(b)
工程、該スス層上に主としてシリカガラスからなるスス
層を再堆積する第3工程、及び再堆積後のスス体を焼結
・透明ガラス化する第4工程を含むことを特徴とする光
ファイバ母材の製造方法、(9) OVD法によりガラス原
料ガスをバーナーの火炎中に入することにより生成され
るススを少なくともコアを有する出発ガラスロッドの外
周部に順次堆積させてゆきスス体を形成した後、該スス
体を焼結・透明ガラス化して光ファイバ母材を製造する
方法において、シリカガラス原料ガス及びドーパントを
含有するガスをバーナーの火炎中に供給してドーパント
を含有るすスス層を形成する第1工程、シリカガラス原
料ガスのバーナーへの供給を停止し、ドーパントガスの
みを火炎中に導入してバーナーをトラバースしながら当
該スス層を炙り屈折率プロファイルを制御する第2(a)
工程、ドーパントガスのバーナーへの供給を停止し、バ
ーナーをトラバースしながら火炎のみで当該スス層を炙
り屈折率プロファイルを制御する第2(b) 工程、当該ス
ス層上に主としてシリカガラスからなるスス層を再堆積
する第3工程、及び再堆積後のスス体を焼結・透明ガラ
ス化する第4工程を含むことを特徴とする光ファイバ母
材の製造方法、(10) 前記(7) ないし(9) のいずれかに
おいて、上記第2(a) 工程及び/または第2(b) 工程か
ら第3工程を複数回繰り返した後、第4工程に付すこと
を特徴とする光ファイバ母材の製造方法。(11) 前記(7)
,(9) 及び(10)のいずれかにおいて、当該スス層を炙
る工程でバーナーに導入するドーパントガスの流量を調
整することにより当該スス層の屈折率プロファイルを制
御することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法、(1
2) 前記(6) ないし(11)のいずれかにおいて、上記第2
(a) 工程及び/または第2(b) 工程に付すことにより当
該スス層の嵩密度を0.25〜1.8g/cm 3 とする
ことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法、(13) 上
記第2(a) 工程及び/または第2(b) 工程に付す時間,
火炎温度並びにドーパントガス流量のいずれか1以上を
調整することにより、当該スス層の屈折率プロファイル
を制御することを特徴とする前記(7) ないし12) のいず
れかに記載の光ファイバ母材の製造方法、(14) 上記ド
ーパントガスがフッ素化合物ガス、ホウ素化合物ガス、
ゲルマニウム化合物ガス及びリン化合物ガスからなる群
より選ばれる1種以上であることを特徴とする前記(7)
ないし(13)のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方
法、及び、(15) 上記フッ素を含むガスがCF4 、Si
4 、SF6 及びCCl2 2 からなる群れから選ばれ
る1種以上であることを特徴とする前記(7) ないし(14)
のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法、であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、ドーパントとしてFを用
いて図5の(A)の屈折率形状の光ファイバ母材を製造
する工程について、本発明と従来法を比較して示したフ
ロー図であり、(A)〜(C)は本発明、(D)及び
(E)は従来法のフローである。図1の(A)〜(C)
に示すように、本発明の特徴は、まず通常のOVD法に
よりコア含有ロッドの外周にドーパント添加スス層を形
成し、その後に、SiO 2 原料ガスを含まず当該ドーパ
ントに対応するドーパントガスのみを含む火炎で炙る工
程、及び/又は原料ガスも当該ドーパントガスも含まな
い単なる火炎で炙る工程、に付すことにある。
【0010】まず、本発明に至った経緯を説明する。O
VD法による多層同時合成の場合の屈折率のタレは、ス
スにドープした添加物が焼結の際に隣接層のススに拡散
すること(焼結時の拡散)により、あるいはある一層に
特に高濃度添加するためにドーパントガス量を増やしす
ぎると、その前工程で形成しておいたスス層にドープガ
スが浸み出すこと(スス付け時の拡散)により、生じる
可能性が高くなると考えられる。そこで本発明において
は、前スス付け層の外周にドーパントを含むスス層が形
成された時点で、「SiO2 原料ガスの供給は停止し、
ドーパントガスのみを導入された火炎である時間炙る工
程」及び/又は「火炎のみである時間炙る工程」に付
す。これにより、充分なドープガスの反応時間が得られ
ることによりドープ量を増やすことができる。また、
「ある時間炙る」ことによりスス層の嵩密度を好適な範
囲に調整できるので、ドーパントガスのスス付け時にお
ける浸み出し,拡散や焼結時における拡散を防ぎ、ドー
パントの高濃度添加、あるいはドーパント量の調整のい
ずれもが可能となり、屈折率のタレを防ぐ、あるいは所
望の屈折率形状に調整できる。
【0011】本発明で炙り工程により調整するスス層嵩
密度は、所望する屈折率分布に対応して決定するが、例
えば0.25〜1.8g/cm3 とすることが好まし
く、0.25g/cm3 はスス付けが有効な下限値に近
く、1.8g/cm3 を超えるとガラス化後の母材中に
気泡が残留する場合がある。特に好ましくは0.25〜
0.7g/cm3 である。
【0012】本発明の各工程においてバーナーはトラバ
ースされるため、スス体形成後にススの長手方向のガラ
スの嵩密度を上記のように調整することは容易に可能で
ある。これはOVD法によるための利点である。なお、
VAD法においてスス体形成後にガラスの嵩密度を長手
方向に調節することは非常に困難であると考えられる。
【0013】本発明の方法は、OVD法による多層スス
付けにより何らかの屈折率分布を得る工程のいずれにも
適用できる。また、本発明は例えばOVD法で屈折率の
タレを起こしやすく、また高濃度添加が従来困難であっ
たフッ素添加に適用すれば非常に大きな効果が得られる
が、フッ素に限らずスス付けによるドーパント含有層形
成に広く利用できる。
【0014】本発明でスス生成に用いるバーナー形状、
ガラス原料ガス及び火炎については特に限定されるとこ
ろはなく、この種の技術分野における従来公知の手段を
用いればよい。すなわち、ガラス原料ガスとしては、例
えばSiCl4 等を、バーナーに導入する燃料ガスとし
ては、例えばH2 ,CO,CH4 等を、助燃性ガスとし
ては、例えばO2 等を、不活性ガスとして例えばAr,
2 等を用いることができる。
【0015】本発明で用いるドーパントも特に限定され
るところはないが、例えば、F,Ge(ゲルマニウ
ム),B(ホウ素),P(リン)等が挙げられる。本発
明においてドーパントガスとして用いるFを含む化合物
ガスとして例えばCF4 、SiF4 、SF6 CCl2
2 及びC2 6 からなる群れから選ばれる1種以上、G
eを含む化合物ガスとして例えばGeCl4 等、Bを含
む化合物として例えばBCl3 等、Pを含む化合物とし
て例えばPCl3 ,POCl3 等が挙げられる。
【0016】本発明は、前記のように屈折率分布を形成
したい少なくとも二層のスス付け層に適用することがで
きるので、その出発材の形状がロッド、チューブのいず
れでもよいし、また透明化されたガラスであっても、あ
るいはスス体、さらにはガラスロッド上にスス体を堆積
したものでもよい。本発明の出発材組成についても限定
されるところはない。本発明によりOVD法多層同時合
成のみで光ファイバ母材を製造する場合には、出発材と
して少なくともコアを含有するガラスロッドを用いる。
【0017】本発明において、先にスス付けしておくド
ーパント含有スス層の形成手段は、この種分野で従来公
知の技術に従えばよく、スス付け工程そのもののガス流
量条件等については、所望するスス体ドーパント濃度に
対応して好適な条件を選定する。スス付けの後の炙り工
程における、ドーパントガス流量、火炎のガス条件等に
ついては、所望の嵩密度が得られるように適宜調整す
る。具体的には後記する。
【0018】以下、OVD法多層付けにおいて、本発明
に従い光ファイバ母材を製造する方法を具体的に説明す
る。図2は本発明の一実施態様を示す概略説明図であ
り、石英系ガラスからなる出発ガラスロッド1の両端に
接続したダミーロッド2の部分をガラス旋盤のチャック
3で把持し、該チャック3を回転させながら、H2 等の
燃料ガス、O2 等の助燃性ガス、要すればAr等の不活
性ガス、SiCl4 等のガラス原料ガス、さらに屈折率
を変化させる前記のようなドーパントガスをバーナー4
に導入し、該バーナー4を出発ガラスロッド1の回転軸
方向にトラバースさせることにより、火炎中に生成した
スス(ガラス微粒子)を該出発ガラスロッド1上に堆積
して、ドーパント含有スス体(例えばドーパントガスと
してF化合物ガスを用いた場合にはF−SiO2 )を形
成する(本発明の第1工程)。この工程は従来と同様で
ある。
【0019】上記でドーパント含有スス層(Fの場合に
は例えば屈折率プロファイルの溝部分に相当する屈折率
の低い層)を形成しているので、次には異なる屈折率の
層(溝構造形成の場合にはより高い屈折率の層)を形成
するが、本発明の第一の方法の特徴は、上記第1工程の
後、ただちに次のスス層の形成を始めるのではなく、第
1工程で用いたドーパントガス(例えばF化合物含有ガ
ス)のみをバーナーの火炎中に導入してこの火炎でスス
体を炙るという第2(a) 工程を有する点である〔図1の
(A)〕。第2(a) 工程によりスス体内のドーパント添
加量の高濃度化と、ススの高嵩密度化を行なうことがで
き、スス体内にドーパントを閉じ込めることができるの
で、次のスス層を形成した後の焼結の際にドーパントが
隣接層に浸み出し拡散することを防止できる。
【0020】第2(a) 工程において、高嵩密度化を目的
とする層のスス嵩密度としては、0.25〜1.8g/
cm3 とすることが好ましい。0.25g/cm3 未満
では出発材ロッドにススがつかないという問題があり、
また、1.8g/cm3 を超える、後に焼結しても気泡
が抜けず、透明ガラス母材に気泡が残留するため不都合
である。
【0021】第2(a) 工程に付す時間の長さ(トラバー
ス速度と回数)及びバーナー火炎中に流すドーパントガ
スの流量は、スス体のサイズ、所望するドーパント濃
度、目的とする嵩密度に対応して適宜調節することが好
ましく、具体的には後述する実施例に示されるが、実施
例に限定されるところはない。
【0022】本発明の「炙り工程」では、基本的にはバ
ーナーの火炎をスス体に当てながらトラバースするが、
バーナーの火炎がスス体に当たっていなくても問題はな
い。これは嵩密度はスス体が加熱されている温度に関係
するためである。バーナーの温度、トラバース速度、回
数は、達成したい嵩密度の高さ、ドーパントガスの種類
(対象とするススの組成)により適宜変化させる。
【0023】ところで第2(a)工程において、外コア
の形成等に本発明を適用する場合、脱水処理ができる程
度の範囲内で高嵩密度化を行なう必要があると考えられ
るが、このような場合には、バーナーのトラバース回
数、バーナー温度を制御することで嵩密度の微妙な調節
が可能である。一方、BやFを添加して、クラッドやデ
ィプレスト形成に本発明を適用する場合で、脱水処理を
必要としないクラッドやディプレストであれば、焼結に
より母材の透明化ができるぎりぎりまで嵩密度を上げ
て、隣接層との屈折率のタレが無いプロファイルとする
ことも可能であるし、また脱水処理が必要な場合には脱
水ができる嵩密度内で最大の嵩密度にすることもでき
る。
【0024】第2(a) 工程の後は、異なる屈折率のスス
層(例えばより高い屈折率を有するスス層)を形成する
ため、再度バーナー中に次の層のためにガラス原料ガス
を導入し、スス付けを行なう(第3工程)が、純石英ス
ス又はドーパント含有石英ススを、公知技術に従い堆積
する。なお、複雑な屈折率プロファイルを形成する場合
は第2工程−第2(a)工程を繰り返した後第3工程に
付す。
【0025】第3工程の後は、得られたスス体を高温で
焼結し透明ガラス化して、ガラス母材とする(第4工
程)。本発明において、スス体を得た後の焼結・ガラス
化工程(第4工程)は、この種技術の公知技術に従うこ
とができる。具体的には例えば、石英製又はカーボン製
の焼結炉において、要すれば塩素雰囲気中でススが透明
化しない程度の温度で加熱し、H2 を除去し、次いでH
e 等の不活性ガス雰囲気中あるいは真空下で加熱してス
ス中の空気等を逃がし、透明化温度で加熱・透明ガラス
化する、といった手順である。ただし、これに限定され
るところはない。
【0026】本発明による第二の方法は、第一の方法の
第2(a) 工程に代えて第2(b) 工程として単にバーナー
の火炎でスス体を炙ることを特徴とするものである〔図
1の(B)〕。このように第1工程で添加したドーパン
ト(例えばフッ素)の添加なく単なる火炎でスス体を炙
る時間を設けることにより、やはりスス体の高嵩密度化
が図れるため、スス体内のドーパントの拡散が防止でき
るため、「タレ」を低減し、所期の屈折率プロファイル
を得る。第2(b) 工程により得られる、高嵩密度化を図
るスス層の嵩密度としては、第一の方法の場合と同様の
理由から、0.25g/cm3 〜1.8g/cm3 であ
ることが好ましい。第2(b) 工程におけるバーナーの条
件も、目的とするスス体のサイズ、所望するドーパント
濃度、目的とする嵩密度に対応して適宜調節する。第3
工程以降は、第一の方法の場合と同様に、次の層を形成
してスス体とした後、焼結・透明ガラス化する。
【0027】本発明の第三の方法においては、第1工程
の後に、第2(a) 工程として「ドーパント含有火炎で炙
る工程」を行い、さらに第2(b) 工程として「ドーパン
トなしの火炎のみで炙る工程」を行った後に、次の層の
スス付け工程(第3工程)を行い、得られたスス体を焼
結・透明ガラス化する(第4工程)ことを特徴とする
〔図1の(C)〕。各工程の条件等については、上述と
同様である。この第2(a) 工程及び第2(b) 工程の両方
を行なうことにより、ドーパント添加量の高濃度化と第
2(a) 工程で達成できる以上の高嵩密度化が進行する。
当該ススの嵩密度としては前記第一及び第二の方法の場
合と同様の理由から、0.25g/cm3 〜1.8g/
cm3 が好ましい。
【0028】これらの工程が終了した後に、該スス体の
外側に純シリカ(SiO2 )又はドーパント含有シリカ
のスス付けを行い、屈折率プロファイルを所期の形状に
完成する。得られたF−SiO2 /SiO2 多孔質母材
を焼結、透明ガラス化してガラス母材とする。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、光ファイバ母材に用いられるドーパントの中でも汎
用され、しかも純シリカに浸み出しやすいFを添加する
例を代表として挙げた。但し、本発明はこれに限定され
るものではなく、Fに比較して純シリカへの漏れだしが
少ないGe,B,P等をドープする場合についても本発
明は有効である。
【0030】(実施例1)図2に示す構成のOVD法に
より、コアを含む出発ガラスロッド(Ge1.5重量%
含有SiO2 、△n1.5%、長さ400mm×10m
mφ)の外周に、まずフッ素添加層を形成した。バーナ
ーに流したガスの条件はSiCl4 :1リットル/分、
CF4 :2リットル/分、H2 :8リットル/分、
2 :15リットル/分、Ar:4リットル/分であ
る。バーナーのトラバース速度:83mm/分、トラバ
ース回数:6回/分で、厚さ約100mmのF−SiO
2 スス層を形成した(第1工程)。このときのスス層の
フッ素添加量は0. 064(−△n%)、嵩密度は0.
27g/cm3 であった。次にバーナーへのガラス原料
ガスの供給を停止し、CF4 だけは2リットル/分の流
量でバーナーの火炎中に流しながらフッ素化合物を含む
火炎で該スス体を一定時間炙った〔第2(a) 工程〕。こ
れによりスス体へのフッ素添加量の高濃度化とススの高
密度化を行った。この後、スス体の外側に更に純シリカ
(SiO2 )のスス付けを行い〔第3工程〕、ディプレ
ストを完成した。以上で得られたスス母材を焼結、透明
化し〔第4工程〕て、本発明によるガラス母材とした。
【0031】(実施例2〜4)実施例1において、第1
工程及び第2(a) 工程のCF4 流量を各々1リットル/
分,0.75リットル/分,0.5リットル/分とした
以外は実施例1と同様にしてスス体及び本発明によるガ
ラス母材(実施例2〜4)を形成した。
【0032】実施例1及び実施例2〜4について、第2
(a) 工程に付した時間長さと、得られたスス体中のフッ
素添加量及び嵩密度の変化を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】(比較例)実施例1と同様のコアを含むガ
ラス棒を用意し、CF4 流量を2リットル/分(比較例
1)、1リットル/分(比較例2)、0.75リットル
/分(比較例3)及び0.5リットル/分(比較例4)
とし、その他の条件は実施例1と同様にして第1工程の
スス付けのみを行った。このときのスス体(F−SiO
2 )のF添加濃度(−△n)はそれぞれ、0.064,
0.05,0.035及び0.02であり、嵩密度はい
ずれも0.27g/cm3 であった。次に本発明の第2
(a) 工程、第2(b) 工程は行わずに、第3工程および第
4工程を実施例1と同様に行い、透明ガラス母材を得た
(比較例1〜4)。
【0035】なお、本発明の実施例1〜4および比較例
1〜4により得られた各スス体、母材については、プリ
フォームアナライザー Preform Analyzer のデータよ
り、境目の屈折率のタレの有無、フッ素濃度、添加状況
(濃度の均一性)などを確認した。実施例1,2及び比
較例1〜4の結果をまとめて図3に示す。図3において
横軸は第1工程終了時点を原点(0)とする経過時間
(min)を示し、比較例1〜4については第1工程終了時
点でのフッ素(F)添加濃度(−△n%)、実施例1及
び2については第2(a) 工程の経過時間(min)とF添加
濃度の関係、及び屈折率形状の変化を示している。比較
例1〜4及び実施例1.2の第2(a) 工程に約15分間
付す間の屈折率形状は(イ)、実施例1,2の第2(a)
工程が15分を超えた場合の屈折率形状は(ロ)に示す
とおりであった。なお、(イ),(ロ)において縦軸は
△n%、横軸は径方向長さを表す。
【0036】図3に示されるように、フッ素化合物ガス
を流しながら火炎で炙る工程の時間が長くなるほどF添
加濃度が高くなること、また第2(a)工程でも火炎に
炙られているので、工程時間を長くするほど嵩密度増加
と屈折率のタレの抑制が行われていることが判る。すな
わち、第2(a)工程に付すことにより、従来のOVD
法では達成できなかった高濃度フッ素添加が可能とな
り、さらにスス層内のフッ素濃度の均一化および高嵩密
度化による屈折率のタレ防止が同時に行える。
【0037】実施例5〜実施例8 実施例1において、第2(a) 工程としてCF4 ガスを2
リットル/分の流量で導入した火炎で10分炙った後、
CF4 ガスのバーナーへの導入を停止し、火炎のみで炙
った〔第2(b) 工程〕。第2(b) 工程に付した時間を、
0〜7分間、7〜14分間、14〜24分間とした場合
の屈折率分布形状を図3の(ハ)、(ニ)及び(ホ)に
示す(実施例5〜7)。なお、実施例2のものを第2
(a) 工程に10分間付した後、同様に火炎のみで炙った
ところ(実施例8)、実施例5〜7と同様の屈折率分布
形状となった。このように行なうと、フッ素を高濃度に
添加せずに、しかも屈折率のタレの制御とスス層内のド
ーパント添加濃度の均一化を行なうことが可能である。
例えば、隣り合う層の境目の屈折率のタレを制御してプ
ロファイルを形成したいような場合には、この手段が非
常に有効である。
【0038】(実施例9〜11)比較例1〜3におい
て、第1工程を終わったスス体について、フッ素系ガス
のバーナーへの導入を止め火炎のみで0〜17分間,1
7〜34分間、〜34分間以上炙り(第2(b) 工程)、
その後、第3工程、第4工程に付して、本発明のガラス
母材を得た(実施例6〜8)。得られたガラス母材の屈
折率形状は、第2(b)工程の時間が0〜17分間(実
施例9)で図3の(ハ)、17〜34分間(実施例1
0)で同(ニ)、34分間以上(実施例11)で同
(ホ)と同様であった。
【0039】本発明による作業性、生産効率向上の効果
を確認するために、図6の(A)の屈折率構造の光ファ
イバガラス母材を、図1に示される本発明の(A)〜
(C)、従来法の(D)、(E)のフローに従い各々製
造し、所要時間を比較した。結果を表2に示すが、本発
明により製造時間を大幅に短縮できることがわかる。
【0040】
【表2】
【0041】図4に本発明により実現できた種々の屈折
率プロファイルを示す。各々縦軸は比屈折率差△n
(%)、横軸は径方向長さを表す。
【0042】
【発明の効果】以上説明のとおり、本発明に従えば、O
VD法多層付けにおいてフッ素など、のドーパントをド
ープした層が形成された後すぐに次の層のスス付けを行
なうのではなく、ドープガスを流しながら火炎で炙る第
2(a) 工程に付すことにより、スス体の高嵩密度化とド
ーパント高濃度添加を実現し、その後に屈折率の異なる
層のスス付けを行なうことにより、異なる層の間での屈
折率のタレのない母材を、複数回のコラップスや焼結と
いった煩雑な工程に付すことなく、簡単に形成すること
が可能となる。また、OVD法多層付けにおいてフッ素
などのドーパントをドープした層が形成された後に続い
て火炎のみで炙る第2(b) 工程を付すことにより、スス
体の高嵩密度化とドーパント添加層内におけるドーパン
ト濃度の均一化を実現できる。この方法によっても、屈
折率の異なる層間での屈折率のタレのない母材を、焼結
やコラップス等を行わずに簡単に形成することができ
る。さらに以上の第2(a),(b) 各工程を組合せることに
より、屈折率のタレ具合の制御が可能となる。また、上
記各工程のドーパントガス流量や、火炎温度を調節する
ことにより、さらに幅広い屈折率プロファイルを実現す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフローと従来法のフローを比較して
示した図である。
【図2】 本発明により光ファイバ母材を製造する一実
施態様を示す概略説明図である。
【図3】 本発明の実施例および比較例を説明するため
の図である。
【図4】 本発明により屈折率のタレを制御して形成す
ることができる種々の屈折率プロファイルを示した図で
ある。
【図5】 ディプレスト構造および屈折率のタレを説明
するための概略図であり、縦軸方向は比屈折率差(△
n)を表し、横軸方向は光ファイバの径方向長さを表
す。
【符号の説明】
1 出発ガラスロッド、 2 ダミーロッド、 3
チャック、4 バーナー、 5 火炎、
6 スス体、7 排気管。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 OVD法によりガラス原料ガス又はガラ
    ス原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入
    することにより生成されるススを回転する出発材外周部
    に順次堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成
    する光ファイバ用スス体の製造方法において、ドーパン
    トを添加されたスス層を形成した後、ドーパントガスの
    みをバーナーの火炎中に導入してバーナーをトラバース
    しながら当該スス層を炙ることにより当該スス層の屈折
    率プロファイルを制御することを特徴とする光ファイバ
    用スス体の製造方法。
  2. 【請求項2】 OVD法によりガラス原料ガス又はガラ
    ス原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入
    することにより生成されるススを回転する出発材外周部
    に順次堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成
    する光ファイバ用スス体の製造方法において、ドーパン
    トを添加されたスス層を形成した後、バーナーをトラバ
    ースしながらバーナーの火炎のみで当該スス層を炙るこ
    とにより当該スス層の屈折率プロファイルを制御するこ
    とを特徴とする光ファイバ用スス体の製造方法。
  3. 【請求項3】 OVD法によりガラス原料ガス又はガラ
    ス原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入
    することにより生成されるススを回転する出発材外周部
    に順次堆積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成
    する光ファイバ用スス体の製造方法において、ドーパン
    トを添加されたスス層を形成した後、ドーパントガスの
    みをバーナーの火炎中に導入してバーナーをトラバース
    しながら当該スス層を炙る工程、及び該バーナーへのド
    ーパントガスの導入を停止し火炎のみでバーナーをトラ
    バースしながら当該スス層を炙る工程を有することによ
    り当該スス層の屈折率プロファイルを制御することを特
    徴とする光ファイバ用スス体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記当該スス層を炙る工程により当該ス
    ス層の嵩密度を0.25〜1.8g/cm3 とすること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の光ファイバ用スス体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記当該スス層を炙る工程において、該
    工程に付す時間、バーナーに導入するドーパントガス流
    量及び火炎温度のいずれか1以上を調整することにより
    当該スス層の屈折率プロファイルを制御することを特徴
    とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光フ
    ァイバ用スス体の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ドーパントガスがフッ素化合物ガ
    ス、ホウ素化合物ガス、ゲルマニウム化合物ガス及びリ
    ン化合物ガスからなる群より選ばれる1種以上であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の光ファイバ用スス体の製造方法。
  7. 【請求項7】 OVD法によりガラス原料ガス又はガラ
    ス原料ガスとドーパントガスをバーナーの火炎中に導入
    することにより生成されるススを少なくともコアを有す
    る出発ガラスロッドの外周部に順次堆積させてゆきスス
    体を形成した後、該スス体を焼結・透明ガラス化する光
    ファイバ母材の製造方法において、シリカガラス原料ガ
    ス及びドーパントガスを含有するガスをバーナーに供給
    してドーパントを含有するスス層を形成する第1工程、
    シリカガラス原料ガスのバーナーへの供給を停止し、ド
    ーパントガスのみを火炎中に導入してバーナーをトラバ
    ースしながら当該スス層を炙り屈折率プロファイルを制
    御する第2(a) 工程、当該スス層上に主としてシリカガ
    ラスからなるスス層を再堆積する第3工程、及び再堆積
    後のスス体を焼結・透明ガラス化する第4工程を含むこ
    とを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  8. 【請求項8】 OVD法によりガラス原料ガスをバーナ
    ーの火炎中に導入することにより生成されるススを少な
    くともコアを有する出発ガラスロッドの外周部に順次堆
    積させてゆき屈折率分布を有するスス体を形成した後、
    該スス体を焼結・透明ガラス化する光ファイバ母材の製
    造方法において、シリカガラス原料ガス及びドーパント
    ガスを含有するガスをバーナーに供給してドーパントを
    含有するスス層を形成する第1工程、シリカガラス原料
    ガス及びドーパント含有ガスのバーナーへの供給を停止
    し、バーナーをトラバースしながら火炎のみで該スス層
    を炙り屈折率プロファイルを制御する第2(b) 工程、該
    スス層上に主としてシリカガラスからなるスス層を再堆
    積する第3工程、及び再堆積後のスス体を焼結・透明ガ
    ラス化する第4工程を含むことを特徴とする光ファイバ
    母材の製造方法。
  9. 【請求項9】 OVD法によりガラス原料ガスをバーナ
    ーの火炎中に導入することにより生成されるススを少な
    くともコアを有する出発ガラスロッドの外周部に順次堆
    積させてゆきスス体を形成した後、該スス体を焼結・透
    明ガラス化する光ファイバ母材の製造方法において、シ
    リカガラス原料ガス及びドーパントを含有するガスをバ
    ーナーの火炎中に供給してドーパントを含有るすスス層
    を形成する第1工程、シリカガラス原料ガスのバーナー
    への供給を停止し、ドーパントガスのみを火炎中に導入
    してバーナーをトラバースしながら当該スス層を炙り屈
    折率プロファイルを制御する第2(a) 工程、ドーパント
    ガスのバーナーへの供給を停止し、バーナーをトラバー
    スしながら火炎のみで当該スス層を炙り屈折率プロファ
    イルを制御する第2(b) 工程、当該スス層上に主として
    シリカガラスからなるスス層を再堆積する第3工程、及
    び再堆積後のスス体を焼結・透明ガラス化する第4工程
    を含むことを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項9のいずれかに
    おいて、上記第2(a) 工程及び/または第2(b) 工程か
    ら第3工程を複数回繰り返した後、第4工程に付すこと
    を特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7,請求項9及び請求項10の
    いずれかにおいて、当該スス層を炙る工程でバーナーに
    導入するドーパントガスの流量を調整することにより当
    該スス層の屈折率プロファイルを制御することを特徴と
    する光ファイバ母材の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし請求項11のいずれか
    において、上記第2(a) 工程及び/または第2(b) 工程
    に付すことにより当該スス層の嵩密度を0.25〜1.
    8g/cm3 とすることを特徴とする光ファイバ母材の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 上記第2(a) 工程及び/または第2
    (b) 工程に付す時間,火炎温度並びにドーパントガス流
    量のいずれか1以上を調整することにより、当該スス層
    の屈折率プロファイルを制御することを特徴とする請求
    項7ないし請求項12のいずれかに記載の光ファイバ母
    材の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記ドーパントガスがフッ素化合物ガ
    ス、ホウ素化合物ガス、ゲルマニウム化合物ガス及びリ
    ン化合物ガスからなる群より選ばれる1種以上であるこ
    とを特徴とする請求項7ないし請求項13のいずれかに
    記載の光ファイバ母材の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記フッ素を含むガスがCF4 、Si
    4 、SF6 及びCCl2 2 からなる群れから選ばれ
    る1種以上であることを特徴とする請求項7ないし請求
    項14のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
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