JP2001179409A - 電磁撹拌装置 - Google Patents

電磁撹拌装置

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JP2001179409A
JP2001179409A JP36833599A JP36833599A JP2001179409A JP 2001179409 A JP2001179409 A JP 2001179409A JP 36833599 A JP36833599 A JP 36833599A JP 36833599 A JP36833599 A JP 36833599A JP 2001179409 A JP2001179409 A JP 2001179409A
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coil winding
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tooth
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Masafumi Morishita
雅史 森下
Masahiko Kokita
雅彦 小北
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁撹拌装置のリニアモータを大電流で長時
間運転すると、加熱して絶縁破壊を起こす危険がある。
水冷式により冷却する方法が提案されているが、水蒸気
爆発の恐れがある。そこで本発明はリニアモータの発熱
を抑制して、鋳型内の溶融金属を長時間安定して充分に
撹拌することのできる電磁撹拌装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 リニアモータの鉄芯35内には各歯32
に至る通気路34が設けられ、鉄芯35を内部から空冷
する。歯32と歯32の間を貫くコイル巻線45は、歯
の軸方向幅[t(m)]が0<t≦δ/2を満足するも
のである[δ:コイル巻線の磁気浸透深さ(m)]。こ
れによりコイル巻線45の発熱が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造鋳型内の
溶融金属に移動磁場を作用させて撹拌を行う電磁撹拌装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳片の製造手段として連続鋳造法が広く
利用されているが、下述の様に様々な鋳造欠陥発生の問
題が指摘されている。即ち例えば鋳片表層部が凝固す
る際の温度分布や冷却速度の不均一に起因した割れ欠
陥、また溶融金属上面に浮かべるフラックスの噛み込
み状態、或いは気泡,非金属介在物の補足状態で溶融金
属が凝固することにより生じる介在物欠陥等が指摘され
ている。該介在物欠陥は特に鋳片の表面から5mm程度ま
での表層部に多く見られる傾向にある。この様に鋳片に
欠陥が存在すると、欠陥を有したままの製品(鋼板等)
となり問題である。
【0003】そこで従来より、電磁撹拌装置により磁場
を作用させて溶融金属の流動を制御し、これにより鋳型
内の溶融金属を適切に撹拌して、気泡や非金属介在物が
鋳片表層に補足されない様に凝固界面を洗い流したり、
或いは溶融金属の温度分布を均一化する等し、鋳造欠陥
の発生を防止している。
【0004】上記電磁撹拌装置としては、例えば特開平
7−290214号公報に示される様に溶融金属浴面の
真上に配置したり、或いは鋳型上に設置する等、溶融金
属浴面の上方にリニアモータを配置し、該リニアモータ
から発生する磁場を溶融金属に作用させるというものが
ある(従来例a)。該装置は、鋳型(専ら銅製)の外側
壁に設置される電磁撹拌装置(従来例b)に比べて、少
ない電源容量で効率良く溶融金属を撹拌できるという利
点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来例aの
様に溶融金属浴面の上方にリニアモータを配置する装置
であっても、以下の様な問題を有しており、更なる改善
が求められている。
【0006】即ち通常の回転モータやトランス等に比べ
て、上記の様な溶融金属撹拌用のリニアモータは漏れ磁
束が大きいので通電時の発熱が大きく、この為にリニア
モータが加熱し、絶縁破壊を起こす危険がある。溶融金
属を十分に撹拌するには大電流を供給する必要がある
が、上記絶縁破壊の問題を生じるから、大電流を長時間
連続して通電することが困難である。
【0007】そこでリニアモータを水冷式により冷却す
る方法が提案されている。図6は該水冷式リニアモータ
の通電コイルの一部を示す部分断面斜視図である。鉄芯
の歯12に巻かれたコイル巻線50は中空になってお
り、該中空51内を水が流れてコイル巻線50を冷却す
る。この水冷式の場合は、冷却能力が高いから、巻線の
発熱量が少々大きくてもリニアモータ全体が加熱するま
でには至らず、上記絶縁破壊の問題は殆ど生じない。
【0008】しかしながら溶融金属上方から磁場を印加
する従来例の電磁撹拌装置では、リニアモータが鋳型
上方部分に位置するから、仮に鋳型から溶融金属がオー
バーフローするといった事態を生じると、上記コイル巻
線50が溶鋼に浸かり、巻線中空51内の冷却水が突沸
して水蒸気爆発を起こし、大惨事になる繋がる危険性が
ある。
【0009】空冷式でリニアモータを冷却する場合には
上記水蒸気爆発の問題はないが、空冷式の場合は冷却能
力が低く、十分に冷却できないから、リニアモータ全体
が加熱し、前述の如く絶縁破壊を起こす問題がある。
【0010】そこで本発明は上記問題に鑑みてなされて
ものであり、リニアモータの発熱を抑制して、鋳型内の
溶融金属を長時間安定して充分に撹拌することのできる
電磁撹拌装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁撹拌装
置は、複数の歯を有する鉄芯と前記歯のそれぞれに巻か
れるコイル巻線を備えたリニアモータを、連続鋳造鋳型
内の溶融金属浴面上方に臨ませて配置される電磁撹拌装
置において、前記リニアモータが空冷機構を備え、前記
歯と歯の間を貫くコイル巻線が、その前記歯の軸方向幅
[t(m)]が下記式(1)を満足するものであることを要
旨とする。 0<t≦δ/2 …(1) δ:前記コイル巻線の磁気浸透深さ(m) ここで、上記磁気浸透深さ[δ]は下式(2)により求め
られる。 δ=(πfσμ)-0.5 …(2) π:円周率 f:移動磁場の周波数(Hz) σ:コイル巻線の素材が示す電気伝導率(S/m) μ:コイル巻線の素材が示す透磁率(H/m)。
【0012】リニアモータの発熱は、コイル巻線の部分
と鉄芯の部分の両方で生じるが、本発明者らはコイル巻
線の太さを種々変えて実験したところ、上述の様にコイ
ル巻線1本当たりの歯軸方向太さ[t]が上記式(1)を
満足すれば、コイル巻線の部分における発熱が大幅に低
減され、ひいてはリニアモータ全体の発熱が低減するこ
とを見出した。
【0013】図5はリニアモータから発する漏れ磁束を
説明するための図であり、(a)はコイル巻線41が巻か
れた鉄芯15を示す断面図で、(b)は(a)に示す鉄芯15
の歯12部分の拡大断面図である。
【0014】磁場が鉄や銅等の金属に浸透すると、該浸
透した磁場は深くなるに従い次第に減衰していき、この
磁場が減衰する部分で電流が発生する。溶融金属を撹拌
するにあたってリニアモータから移動磁場が発せられる
が、このときリニアモータ内では、鉄芯15の歯12と
歯12の間部分における特に歯12の先端付近で漏れ磁
束43aが大きく生じており、該漏れ磁束43aが歯1
2と歯12の間部分に存在するコイル巻線41と鎖交し
ている。上記移動磁場の発生には、各歯12で位相をず
らした交流電流を供給する必要があり、これにより磁場
は時間変化する。この様に磁場の大きさや方向が時間変
化すると、上記発生した電流が渦となって発熱する。即
ち、上記漏れ磁束43aが鎖交したコイル巻線41部分
において渦電流が生じ、誘導加熱される。尚図5中の4
3bは、溶融金属の撹拌に有効な磁束である。
【0015】この誘導加熱を生じる上記漏れ磁束43a
の方向は、主に磁場の移動方向と平行になっており(図
5(a)参照)、即ち歯12の軸方向と直交する方向であ
る。金属内への磁場の浸透は磁束方向と直交する方向に
浸透し、即ちコイル巻線41内では歯軸方向に浸透する
から、コイル巻線41についての歯軸方向幅tを磁気浸
透深さよりも十分に小さく、つまり上記式(1)を満足す
る様に小さくすれば、たとえ磁場が時間変化しても個々
のコイル巻線内部における渦電流の発生が防止され、よ
ってあまり加熱されない。
【0016】この様にあまり加熱されないから、水冷式
とせずに空冷式を採用しても、絶縁破壊を生じない程度
の低い温度まで冷却でき、従ってたとえ大きな撹拌力を
得る為に大電流で長時間通電しても絶縁破壊の恐れが殆
どない。
【0017】より好ましくは上記歯軸方向幅tがδ/4
以下である。
【0018】更に本発明においては、前記空冷機構が、
それぞれの前記歯の内部に通風路を備えてなるものであ
ることが好ましい。
【0019】この様に鉄芯の各歯の内部に通風路を設け
たものとし、該通風路に冷却ガスを流通させることによ
り、鉄芯の内側からリニアモータを良好に冷却できる。
更に従来の様にリニアモータの外側からの冷却を合わせ
行うことで、より一層良好にリニアモータを冷却でき
る。
【0020】或いは本発明に係る電磁撹拌装置は、複数
の歯を有する鉄芯と前記歯のそれぞれに巻かれるコイル
巻線を備えたリニアモータを、連続鋳造鋳型内の溶融金
属浴面上方に臨ませて配置される電磁撹拌装置におい
て、前記歯の先端部分が複数の鋼線を束ねた構造であ
り、これら鋼線が互いに絶縁されており、また該各鋼線
の太さが1mm以下であることを要旨とする。
【0021】移動磁場を発生させるとき、鉄芯内部にも
渦電流が発生し、発熱が生じる。鉄芯として従来の様に
例えば珪素鋼板を重ね合わせたものを用いると、ある程
度上記渦電流の発生を防止できる。しかしながら鉄芯の
歯の先端部においては漏れ磁束が大きく珪素鋼板法線方
向の交流磁場の発生が避けられない。この様な珪素鋼板
法線方向に生じる磁束密度の変化に対しては渦電流が鋼
板内で発生し、この為に発熱する。
【0022】しかし上述の本発明の様に歯の先端部が、
絶縁された複数の鋼線を束ねたものの場合は、鉄芯内部
において渦電流が流れ難くなるから、鉄芯自身の発熱を
抑制することができる。
【0023】また本発明においては、前述の如く前記リ
ニアモータが空冷機構を備え、前記歯と歯の間を貫くコ
イル巻線の歯軸方向幅[t(m)]が上記式(1)を満足す
るものであり、且つ前記歯の先端部分が複数の鋼線を束
ねた構造で、これら鋼線が互いに絶縁されており、また
該各鋼線の太さが1mm以下であることがより好ましい。
【0024】これによりコイル巻線自体の発熱と鉄芯自
体の発熱の両方が抑制されるから、リニアモータはより
一層加熱され難くなる。
【0025】尚上記鋼線の太さとは、該鋼線として断面
矩形のものを用いた場合は、その断面の長辺長さを言
い、鋼線として断面円形のものを用いた場合は、その断
面の直径を言う。
【0026】また上記鋼線の太さは0.5mm以下である
ことがより好ましい。また細すぎると成形が困難となる
から、0.3mm以上であることがより好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電磁撹拌装置
に関して、図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発
明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記
の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施する
ことも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範
囲に包含される。
【0028】図1の(a)〜(c)は電磁撹拌装置におけるリ
ニアモータの鉄芯の歯に巻かれたコイル巻線を示す一部
断面斜視図であり、鉄芯の歯12にコイル巻線11,2
1,31が螺旋状に巻かれている。コイル巻線11,2
1,31についての歯の軸方向幅(t)とは、図1,
5,6に示す通りである。尚図では分かり易くする為
に、巻回間隔を開けて巻いたコイル巻線を図示している
が、間隔を開けずに巻回する方が磁場の発生が良好であ
るので良い。
【0029】リニアモータは、通電する周波数を高くす
ると撹拌力が強くなる反面、溶融金属中に磁場が浸透す
る深さが浅くなる傾向にある。そこで両者の兼ね合いか
ら、磁場を溶融金属上面側から溶融金属に印加する電磁
撹拌装置では周波数fを60Hz程度にすることが推奨さ
れている。
【0030】コイル巻線の素材としては一般的に銅が用
いられており、該銅の電気伝導度(σ)は約6.5×107S/
m、透磁率は真空中の透磁率にほぼ等しく1.26×10-6H/m
程度であるから、上記式(2)より計算される磁気浸透深
さδは約0.008m(=8mm)となる。
【0031】仮に、水冷式リニアモータに汎用されてい
る外径10mm角の水冷銅パイプ(ホーローコンダクター)
をコイル巻線に用いると(図6参照)、リニアモータ鉄
芯の歯と歯を貫く部分におけるコイル巻線1本当たりの
歯軸方向幅[t]は10mmであり、上記算出された磁気浸
透深さよりも太い。この様に磁気浸透深さよりコイル巻
線太さが太いと、上述の様に上記漏れ磁束がコイル巻線
に浸透して磁場減衰部分で渦電流が発生し誘導加熱され
る。よってリニアモータ全体の発熱量が増大する。
【0032】しかし前述の様にコイル巻線の歯軸方向幅
tを小さくする(式(1)を満足する)ことにより、浸透
した磁場はあまり減衰しないままコイル巻線を通過し、
磁場が時間変化してもコイル巻線内部の渦電流の発生が
防止され、その結果誘導加熱されない。
【0033】従ってリニアモータを外部から空冷するの
みであっても、発熱による絶縁破壊の恐れが少ない。
【0034】尚所定電流をコイルに通電するには、所定
の断面積を有するコイル巻線が必要であるが、上記式
(1)を満足させようとすれば断面積の小さいコイル巻線
となる懸念がある。しかこの場合はコイル巻線としてt
が充分に小さい素線を複数本束ねたものを用いたり、或
いは図1(b)に示すコイル巻線21の様に、歯軸方向と
直交する方向を太くしたコイル巻線を用いる等して、必
要なコイル巻線断面積を確保すると良い。
【0035】図2は本発明に係る電磁撹拌装置のリニア
モータの例を示す断面図である。鉄芯35内には各歯3
2に至る通気路34が設けられている。また各歯32は
断面矩形のコイル巻線45が螺旋状に2重に重ねて巻か
れている。
【0036】上記コイル巻線45の歯軸方向幅tは上記
式(1)を満足して充分に細いものである。従ってコイル
巻線45はあまり誘導加熱されない。
【0037】また通気路34内に冷却ガス(例えば窒素
ガスや空気)が流されており、加熱し易い鉄芯35の歯
32先端まで、鉄芯内部から十分に冷却している。尚、
更にリニアモータの外側から冷却ガスを当てて冷却すれ
ば、鉄芯35をより一層良好に冷却することができる。
【0038】図3は本発明に係る電磁撹拌装置のリニア
モータにおける鉄芯55の他の例を示す斜視図である。
該鉄芯55の根元部分52は板状の珪素鋼板が複数重ね
られた構造となっており、これに続く歯32の先端部分
は太さ1mmの鋼線32aが複数束ねられた構造となって
いる。該鋼線32aの表面には絶縁樹脂が塗布され、互
いに電気的に絶縁されている。
【0039】従来の様に珪素鋼板を重ね合わせた鉄芯
[図7:従来の鉄芯を示す斜視図]の場合は、歯の根元
部分72における渦電流防止に関しては効果的になされ
ている。この理由は、根元部分72においては磁場が珪
素鋼板面に平行な方向にしか発生しないから、鉄芯を構
成する珪素鋼板厚みを薄くすることにより、渦電流発生
を防止しているのである。しかし歯先端部分においては
磁場が様々な方向に発生するから、珪素鋼板平面に沿っ
た渦電流はその発生を抑えられず、よって誘導加熱を生
じる。
【0040】一方図3に示す本発明例の様に歯32の先
端部分を太さ1mm以下の鋼線とすることにより、歯先端
部分の鋼線32aにおいても渦電流が流れ難くなり、鉄
芯55自体の発熱が抑制される。
【0041】尚、上記例では歯の先端部分のみを鋼線で
構成した鉄芯を示したが、鉄芯全体を太さ1mm以下の鋼
線により構成しても良い。
【0042】また鉄芯としては、鉄芯冷却用通気路パイ
プを中心として、その回りに太さ1mm以下の鋼線を複数
束ねた構造としても良い。この場合は上述の様に渦電流
による鉄芯の発熱が抑えられる上に、鉄芯自身(鋼線の
束)を冷却でき、加熱による絶縁破壊の恐れがより一層
低減する。
【0043】
【実施例】図4は本発明の一実施例に係る電磁撹拌装置
及び連続鋳造鋳型付近を示す断面図である。銅板製鋳型
67の回りには、オーステナイト系ステンレス鋼製の鋳
型冷却用水箱68が設けられており、該鋳型67と冷却
用水箱68の上部にリニアモータ69が設置されてい
る。該リニアモータ69の鉄芯65としては珪素鋼板が
積層されたものが用いられており、この鉄芯65の複数
の歯にコイル巻線61が複数回巻かれている。尚図4
中、64は鋳型内の溶鋼(溶融金属)であり、63は凝
固殻、62は溶鋼上のフラックスである。
【0044】該コイル巻線61は、絶縁紙を巻き付けた
太さ4mm×2mmの電線を、3本束ねたものであり、該コ
イル巻線61の太さ4mmを歯の軸方向として巻回してい
る。従ってこの歯軸方向幅tは4mmとなる。また上記式
(2)により算出される磁気浸透深さδは8mmであり、よ
って本実施例のtはδの1/2で、上記式(1)を満足す
る。
【0045】そして複数の歯に巻回した上記コイル巻線
61に対して、90度ずつ位相をずらした60Hzの交流
電流を通電することにより、上方から溶鋼64に撹拌力
を作用させた。
【0046】また比較例として、絶縁紙を巻き付けた太
さ12mm×2mmの電線からなるコイル巻線を用い(t=
12mm)、他は上記実施例と同様にして溶鋼64に撹拌
力を作用させた。
【0047】上記実施例ではリニアモータ全体の発熱量
が上記比較例の約40%に低減され、空冷であっても絶
縁破壊に至ることなく、3時間以上連続運転を行って溶
鋼に充分な撹拌力を作用させることができた。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、鋳型内の溶融金属を充
分に撹拌できるだけの大電流を印加する場合において
も、リニアモータがあまり発熱せず、よって空冷方式で
も充分に冷却できて、溶融金属を長時間安定して撹拌す
ることができる。更に従来では多くの電力エネルギーが
熱に変換される為に、無駄な電力損失を生じていたが、
本発明によれば上述の様に発熱が押さえられるから電力
消費量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁撹拌装置におけるリニアモータの鉄芯の歯
に巻かれたコイル巻線を示す一部断面斜視図。
【図2】本発明に係る電磁撹拌装置のリニアモータの例
を示す断面図。
【図3】本発明に係る電磁撹拌装置のリニアモータにお
ける鉄芯55の他の例を示す斜視図。
【図4】本発明の一実施例に係る電磁撹拌装置及び連続
鋳造鋳型付近を示す断面図。
【図5】(a)はコイル巻線が巻かれた鉄芯を示す断面
図、(b)は(a)に示す鉄芯の歯部分の拡大断面図。
【図6】水冷式リニアモータのコイル巻線の一部を示す
部分断面斜視図。
【図7】従来の珪素鋼板を重ね合わせた鉄芯を示す斜視
図。
【符号の説明】
11,21,31,41,50,61 コイル巻線 12,32 歯 15,55,65 鉄芯 32a 鋼線 43a 漏れ磁束 43b 撹拌に有効な磁束 52 根元部分 64 溶鋼

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の歯を有する鉄芯と前記歯のそれぞ
    れに巻かれるコイル巻線を備えたリニアモータを、連続
    鋳造鋳型内の溶融金属浴面上方に臨ませて配置される電
    磁撹拌装置において、 前記リニアモータが空冷機構を備え、 前記歯と歯の間を貫く前記コイル巻線は、前記歯の軸方
    向幅[t(m)]が下記式(1)を満足するものであること
    を特徴とする電磁撹拌装置。 0<t≦δ/2 …(1) δ:前記コイル巻線の磁気浸透深さ(m)
  2. 【請求項2】 前記空冷機構は、それぞれの前記歯の内
    部に通風路を備えてなるものである請求項1に記載の電
    磁撹拌装置。
  3. 【請求項3】 前記歯の先端部分が複数の鋼線を束ねた
    構造であり、これら鋼線は互いに絶縁されており、また
    該各鋼線は太さが1mm以下である請求項1または2に記
    載の電磁撹拌装置。
  4. 【請求項4】 複数の歯を有する鉄芯と前記歯のそれぞ
    れに巻かれるコイル巻線を備えたリニアモータを、連続
    鋳造鋳型内の溶融金属浴面上方に臨ませて配置される電
    磁撹拌装置において、 前記歯の先端部分が複数の鋼線を束ねた構造であり、こ
    れら鋼線は互いに絶縁されており、また該各鋼線は太さ
    が1mm以下であることを特徴とする電磁撹拌装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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