JP2001179330A - 金属帯の巻き取り方法および巻き戻し方法 - Google Patents

金属帯の巻き取り方法および巻き戻し方法

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JP2001179330A
JP2001179330A JP36973199A JP36973199A JP2001179330A JP 2001179330 A JP2001179330 A JP 2001179330A JP 36973199 A JP36973199 A JP 36973199A JP 36973199 A JP36973199 A JP 36973199A JP 2001179330 A JP2001179330 A JP 2001179330A
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coil
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rewinding
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Mitsutaka Honda
充孝 本田
Yukihiro Baba
幸裕 馬場
Hiroshi Yaginuma
寛 柳沼
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 間紙の挿入を必要とせず、巻き取り、巻き戻
しの際に巻き締め、巻き緩みが発生せず、かつキンクや
耳伸びの発生しない金属帯の巻き取りおよび巻き戻し方
法を提案する。 【解決手段】 金属帯をコイルに巻き取るに当たり、コ
イル外巻き部の巻き取り張力を該コイルの内巻き部にお
ける巻き取り張力以下にするとともに、該コイル外巻き
部の巻き取り張力を金属帯の巻取り時に内巻き部の巻き
絞めによる層間スリップを生じない範囲の値に維持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の関係する技術分野】この発明は、金属帯、特に
冷間圧延されたステンレス鋼帯などの鋼帯の巻き取りお
よび巻き戻し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属帯、特に冷間圧延されたステンレス
鋼帯をコイルに巻き取るに当たっては、巻き取り張力が
小さすぎると、コイルが自重でつぶれたり、あるいは、
次工程、例えば焼鈍工程のため鋼帯を払い出すときに与
える巻き戻し張力のためコイルが巻き締まり、そのため
層間スリップが生じる。かかる層間スリップは、スリッ
プ疵(摺動疵ともいう)の原因となり、鋼帯の表面品質
を低下させる。そのため、ステンレス鋼帯のごとき表面
品質が重視される鋼帯の巻き取りに当たっては、巻き取
り張力をある程度大きくして巻き取る必要がある。
【0003】しかし、巻き取り張力を大きくしすぎる
と、巻き取り時にコイルが張力により巻き締まって層間
スリップが生じやすくなり、また次工程でコイルが巻き
緩んで層間スリップが生じやすくなる。また、巻き締め
張力によりコイルが巻き締まると、巻き取りに用いるマ
ンドレルのセグメント間に鋼帯が座屈してめり込み、い
わゆるキンクと称する折れ曲がりを生じたり、マンドレ
ルからコイルを抜き取った後にコイル内巻き部が座屈変
形してキンクを生じたりするという問題がある。さら
に、巻き取り張力が高いときにはコイルが巻き締まりに
より板クラウンと相まって鼓状に変形し、鋼帯端部に耳
伸びが生じるという問題がある。
【0004】これらの鋼帯の巻き取り時あるいは巻き戻
し時に生ずる問題を避けるためには、いわゆる間紙を層
間に挟んで層間スリップ対策とし、また、巻き取りマン
ドレルに、例えば、厚紙製のスリーブを装着してキンク
対策とすることが一般に行われている。しかし、このよ
うな手段は、生産性を低下させ、ランニングコストを増
加させる原因になる。
【0005】したがって、このような間紙やスリーブを
用いることなく、鋼帯等の金属帯に層間スリップ、キン
クあるいは耳伸びを発生させずに金属帯を巻き取り、巻
き戻す技術が望まれており、例えば、特開平6-71337号
公報には、巻き取りコイル内巻き部に低張力層を形成
し、そのクッション作用によりキンク現象を防止する手
段が提案されている。また、特開平7-328719号公報に
は、巻取り時に金属帯の巻き絞まりによる層間スリップ
を生じず、かつ次工程での巻き戻し時に巻き緩みによる
層間スリップを生じない範囲に巻取り張力を設定する手
段が提案されている。さらに、特開平10-71425号公報に
は、巻き取り張力を金属帯板の板厚、金属帯板の板幅、
コイルの外径及び金属帯板の断面の凸形状の程度から決
定するという提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6-71337号公報の提案では、形成された低張力層に
外巻きによる巻き締まりの作用による層間スリップが発
生するおそれがあり、特開平7-328719号公報の提案で
は、巻き取り張力が弱すぎる場合に次工程での巻き戻し
時に巻き締まりが発生して層間スリップによるスリップ
疵が発生する場合があるほか、外径の大きいコイルを巻
くと、巻き締まりによりコイル内巻き部が鼓状に変形
し、耳伸びの原因になる場合がある。特開平10-71425号
公報の提案によるときは、金属帯幅方向の張力分布を計
算する複雑なモデルを用いなければならず、その的中精
度やモデル係数のチューニングの負荷が大きいという問
題があるほか、コイル外径をことのほか小さくせざるを
得なくなるという問題がある。
【0007】本発明は、上記の問題を解決できる金属帯
の巻き取りおよび巻き戻し方法を提案するもので、基本
的には間紙の挿入を必要とせず、巻き取り、巻き戻しの
際に巻き締め、巻き緩みによるスリップ疵が発生せず、
かつキンクや耳伸びの発生しない金属帯の巻き取りおよ
び巻き戻し方法を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、金属帯の巻き取りおよび巻き戻し工程
における欠陥の発生要因について検討を重ね、キンクや
耳伸びは外巻き部の張力が内巻き部に作用して内巻き部
金属帯を変形させるために生ずるものであること、した
がって外巻き部巻き取り張力を内巻き部巻き取り張力以
下にしてコイル全体の張力バランスを図ることが重要で
あることを知見して本発明を完成した。
【0009】本発明は、金属帯の巻き取り方法を、金属
帯をコイルに巻き取るに当たり、コイル外巻き部の巻き
取り張力を該コイルの内巻き部における巻き取り張力以
下にするとともに、該コイル外巻き部の巻き取り張力を
金属帯の巻取り時に巻き絞めによる層間スリップを生じ
ない範囲の値に維持することととする。これにより、鋼
帯の巻き取り、巻き戻しの際に層間スリップによる疵の
発生が避けられる。。なお、コイルの内巻き部を形成す
る範囲は、金属帯の先端からある点までの範囲とし、そ
のある点は金属帯の先端から150m以上、300m以下とする
のが好ましく、コイルの外巻き部を形成する範囲は金属
帯の先端部から310m以上600m以下から開始し、それ以降
コイル尾端までとするのが好ましい。
【0010】上記発明において、コイルの内巻き部にお
ける巻き取り張力は、巻き戻し工程における巻き戻し張
力以上とし、かつ、巻き取り工程においてキンクが発生
する値未満とするのが好ましい。これにより、金属帯を
コイルに巻き取る際にキンクが発生するのを防止しうる
とともに、コイルを巻き戻す工程において巻き戻し張力
によってコイルが巻き締まることを防止できる。
【0011】また、金属帯がステンレス鋼帯である場合
において、コイルの内巻き部における巻き取り張力は10
MPa以上、90MPa以下とし、コイル外巻き部の巻き取り張
力は10MPa以上、70MPa以下とすることを好適とする。こ
れにより、本発明をステンレス鋼の巻き取り、巻き戻し
に適用して確実に所期の目的を達しうるようになる。
【0012】さらに、コイルの内巻き部に相当する範囲
に亘って間紙を挿入することが可能であり、これによ
り、例えば、巻き戻しの際に過大な張力が金属帯にかか
ったときでも、金属帯の巻き締まりによる層間スリップ
が避けられる。
【0013】加えて、本発明では、コイルに巻き取られ
た金属帯を巻き戻すにあたり、該コイルの内巻き部にお
いて、該金属帯の巻き取り時に付加した巻き取り張力に
相応する巻き戻し張力を付加することとし、これにより
コイル内巻き部が払いだされるときにコイルが巻き締ま
って層間スリップが生ずるのを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づき
具体的に説明する。本発明は、金属帯の巻き取りに当た
って適用される。金属帯としては巻き取り、巻き戻しに
際して疵の発生しやすいものであれば本発明の対象とす
ることができ、冷延鋼帯の他、例えばアルミのストリッ
プ等も対象とすることができる。中でもステンレス鋼
帯、特にオーステナイト系ステンレス鋼帯は本発明を適
用するのに最も適している。その場合、焼鈍前あるいは
焼鈍後であるとを問わない。
【0015】本発明では、金属帯をコイルに巻き取るに
当たり、コイル外巻き部の巻き取り張力をコイルの内巻
き部における巻き取り張力以下にする。これは、以下に
述べるコイル内巻き部におけるキンクおよび耳伸びの発
生機構に基づく。
【0016】一般に、コイル巻き取りの際に、コイル層
間のスリップを防止するためにある程度の張力を与える
ことが必要であるが、例えば一定の張力を与えた状態で
金属帯の全長を巻きとっていくと、金属帯に与えた張力
が巻き締め力となって内巻き部に作用する。この巻き締
め力はコイル巻き取りの進行に伴い次第に蓄積され、コ
イル内巻き部を強く圧縮するようになる。その結果、内
巻き部が鼓状に変形し、金属帯幅中央部が巻き締まるこ
とに伴い、幅端部は長手方向に引き伸ばされ、耳伸びと
なったり、あるいは、巻き取り中に内巻き部がマンドレ
ルセグメント間にて内方に座屈しキンクが発生したり、
さらにはマンドレルを抜き取った後にキンクが発生した
りする。
【0017】これを防止するには、コイル外巻き部にお
ける張力を極力低くすることが必要である。しかし、コ
イル外巻き部の張力をあまりに低くすると、外巻き部に
おいて巻き取り時あるいは巻き戻し時に層間スリップが
発生しスリップ疵の原因になる。したがって、本発明で
は、上記条件に加えて、コイル外巻き部の巻き取り張力
を金属帯の巻取り時に内巻き部が巻き絞めによる層間ス
リップを生じず、内巻き部にキンクも生じない範囲に維
持する。すなわち、外巻き部の張力の下限は外巻き部に
おいて巻き取りあるいは巻き戻しの際に層間スリップを
生じない値とし、上限は該外巻き部張力によって内巻き
部に巻き締めによる層間スリップやキンクを生じない値
とするのである。
【0018】図1は上記関係を満足するコイル巻き取り
方法の張力付与方式を、金属帯の巻き始めからの長さと
金属帯に与える張力の関係図として表したものである。
このようにコイル先端部からy m巻き取った後には、張
力のレベルを内巻き部の張力のレベルaから低下させ、b
とする。この張力bは、前記のようにコイル外巻き部の
巻き取り張力を金属帯の巻取り時に内巻き部の巻き絞め
による層間スリップを生じず、内巻き部にキンクを生じ
ない範囲の値として定められる。この値は、金属帯の材
質、表面状態、潤滑の有無などを考慮して経験により定
めることができる。例えば、学習制御などにより操業中
に修正することも可能である。
【0019】上記外巻き部張力は、見方を変えれば、上
記下限値あるいはそれを僅かに上回る程度に維持すれば
よい。しかし、常に上記下限値近傍に維持することは、
種々の操業要素の変動によりスリップ疵が生ずる原因と
なりうるので、上記値は、具体的には、経験により求め
られた下限値に、0.2〜0.5Mpaを加えたものとするのが
よい。金属帯がステンレス鋼帯である場合においては、
上記コイル外巻き部の巻き取り張力は10MPa以上、70MPa
以下とすることが好適である。
【0020】これに対し、コイル内巻き部の張力は、通
常の巻き取り工程で与えられる程度あるいはやや強めと
する。張力があまりに低いと先に述べたコイル外巻き部
張力との関係もあり、コイル潰れや内巻き部の巻き締ま
りによるスリップ疵の原因になり、また、コイル巻き戻
しに際して与えられる張力による巻き締まりの原因にな
るので、ある程度強く巻き取る必要がある。しかし、あ
まりに強く巻き取ると、巻き取り工程においてキンクが
発生する可能性があるので、張力によりキンクが発生す
る限界値未満の張力とする。
【0021】先に示した図1に基づけば、コイル先端部
からx mまではコイル内巻き部として張力のレベルをaに
維持するのである。この張力は、前記に従い、コイル潰
れやコイル巻き戻しの際の巻き締まりが生じず、かつ、
キンクが発生しない範囲に定められるが、具体的には、
前記外巻き部の張力の決定と同様、金属帯の材質、表面
状態、潤滑の有無などを考慮して経験により定める。例
えば、金属帯がステンレス鋼帯である場合においては、
上記コイル内巻き部の巻き取り張力は10MPa以上、90MPa
以下とすることが好適である。
【0022】このように内巻き部の張力と外巻き部の張
力との間に一定の関係を保つことにより本発明の目的を
達することができるが、内巻き部の範囲および外巻き部
の範囲も重要である。特に内巻き部の範囲が大きすぎる
場合には、この部分の張力は比較的大きいのでキンクや
耳伸びの原因となりやすい。しかし、その範囲が小さい
と外巻き部の比較的低い張力で巻かれた部分の蓄積の影
響が大きくなって、コイル層間スリップを起こしやすく
なる。したがって、これらを勘案し、内巻き部を形成す
る範囲は、金属帯の先端から150m以上、300m以下とする
のが好ましい。
【0023】外巻き部は、上記内巻き部とのバランスで
その形成範囲が決定されるが、金属帯の先端部から310
〜600m以降とするのが好ましい。外巻き部の開始位置が
先端側に寄りすぎると、外巻き部分の巻き取り張力が低
いために外巻き部の張力が緩んでスリップ疵が発生する
おそれがあり、一方、開始位置が尾端側に寄りすぎる
と、相対的に張力が強く巻かれた内巻き部の巻きが締ま
る影響が大きくなるため耳伸びが発生しやすくなるから
である。なお、上記内巻き部と外巻き部の間には張力の
移行部を設けるのがよい。そのような移行部の長さはコ
イル長でほぼ300mとするのが好ましい。
【0024】本発明によるときには、コイル層間にスリ
ップを生じるようになっているので、間紙を省略するこ
とができる。しかし、コイルを巻き戻すときには、巻き
戻し装置のマンドレルの回転速度がそれを駆動する電動
機のオーバーシュート等のため図2に示すように次工程
の金属帯の所期速度より若干速くなる場合がある。その
ような場合には巻きが緩んでスリップ疵が入りやすくな
るので、それを避けることも必要である。そのような問
題には、加減速のレートを小さくすることでも対応でき
るが、そうすると生産能率が低下する不利がある。した
がって、このような場合には、間紙をコイル内巻き部
の、巻き戻し時に巻きのゆるみが生ずると予測される箇
所に挿入するのが好ましい。具体的には、前記コイルの
内巻き部にのみ間紙を挿入すれば上記目的は達成され
る。コストは若干かかるが、スリップ疵を防止する手段
として確実な方法である。
【0025】上記により巻き取られたコイルを巻き戻す
に当たっては、コイルの巻き緩みや巻き締めが発生しな
いようにすることが肝要である。基本的にはコイル外巻
き部は緩く巻かれているので、その張力に相応して張力
をそれ以下にしながら巻き戻せばよい。一方、コイル内
巻き部においては、巻き取り張力が強く、そのため巻き
緩みが発生しやすいので、金属帯の巻き取り時に付加し
た巻き取り張力に相応してそれと等しいか若干低めの巻
き戻し張力を与えながら巻き戻すことが望ましい。先の
ステンレス鋼の例を取れば、コイル内巻き部の巻き戻し
張力は10〜90MPaの範囲内となる。また、内巻き部に相
当する長さについても巻き取り時と同等とするのがよ
い。
【0026】
【実施例】板厚:0.5mm、板幅:1240mmのSUS 304ステン
レス鋼帯について本発明を適用し金属帯の巻き取りと巻
き戻しをおこなった。巻き取り及び巻き戻し条件は、そ
の際のコイルの状況とともに表1に示した。
【0027】表1から理解できるように、本発明に従い
張力制御の行われた場合は、コイルの巻き締まり、巻き
ゆるみによるスリップ疵が発生せず、またコイル内巻き
部が巻き締まることによるキンクや耳伸びも発生しなか
った。それに対し内巻き部の張力が外巻き部の張力に比
べ低い場合には、内巻き部にスリップ疵が発生し(No.
1)、内巻き部の張力が過大であった場合にはキンクが
発生した(No.6)。また、コイル内巻き部が短く、外巻
き部が長い場合にはスリップ疵が発生し(No.7)、逆に
内巻き部が長すぎる場合にはキンクが発生した(No.
8)。さらに、外巻き部の張力が低すぎる場合には、外
巻き部にスリップ疵が発生し(No.9)、外巻き部の張力
が高すぎる場合には内巻き部に耳伸びが発生した(No.1
4)。同様に、外巻き部長さが長すぎる場合にはスリッ
プ疵が発生し(No.15)、短すぎる場合には耳伸びが発
生した(No.16)。
【0028】
【表1】
【0029】また、コイル巻き戻し時に内巻き部巻き取
り張力が低い場合には内巻き部が巻きゆるむためスリッ
プ疵が発生した(No.17)。強すぎる場合には、巻き締
まりによりスリップが発生した(No.18)。さらに、内巻
き部とした長さが短すぎる場合には、巻き戻し時に巻き
締まりが生じたためスリップ疵が発生した(No.19)。
その長さが長すぎたときには、バックテンションによる
巻き締めのためコイルとマンドレルの接触部にキンクが
発生した(No.20)。
【0030】以上本発明をその実施態様に沿って説明し
たが、本発明はその技術的思想に反せぬ限り種々の態様
で実施しうる。例えば、内巻き部あるいは外巻き部の張
力は必ずしも図1に示すように均一である必要はなく、
次第に漸減するものであっても良い。なお、上記実施例
ではSUS304についての実施結果を示したが、これ以外に
もSUS430のようなフェライト系ステンレス鋼やSUS410の
ようなマルテンサイト径ステンレス鋼であっても、全く
同じ張力値、付与長さにして問題がなかった。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によるときは、張
力の比較的簡単な調整のみで、実質的に間紙を用いるこ
となくスリップ疵、キンクさらには耳伸びの発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を満足するコイル巻き取り方法の張力
付与方式を、金属帯の巻き始めからの長さと金属帯に与
えるユニット張力の関係図である。
【図2】 コイルを巻き戻す際の、減速時に慣性により
実績速度がオーバーシュートする様子を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 柳沼 寛 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 4E026 AA12 EA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯をコイルに巻き取るに当たり、コ
    イル外巻き部の巻き取り張力を該コイルの内巻き部にお
    ける巻き取り張力以下にするとともに、該コイル外巻き
    部の巻き取り張力を金属帯の巻取り時に巻き絞めによる
    層間スリップを生じない範囲の値に維持することを特徴
    とする金属帯の巻き取り方法。
  2. 【請求項2】 コイルの内巻き部における巻き取り張力
    は、巻き戻し工程における巻き戻し張力値以上とし、か
    つ、巻き取り工程においてキンクが発生する値未満とす
    ることを特徴とする請求項1記載の金属帯の巻き取り方
    法。
  3. 【請求項3】 金属帯がステンレス鋼帯である場合にお
    いて、コイルの内巻き部における巻き取り張力は10MPa
    以上、90MPa以下であり、コイル外巻き部の巻き取り張
    力は10MPa以上、70MPa以下であることを特徴とする金属
    帯の巻き取り方法。
  4. 【請求項4】 コイルの内巻き部を形成する範囲は、金
    属帯の先端から開始し150m以上、300m以下までであり、
    コイルの外巻き部を形成する範囲は金属帯の先端部から
    310m以上、600m以下から開始し、それ以降コイル尾端ま
    でであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の金属帯の巻き取り方法。
  5. 【請求項5】 コイルの内巻き部に相当する範囲に亘っ
    て間紙を挿入することを特徴とする金属帯の巻き取り方
    法。
  6. 【請求項6】 コイルに巻き取られた金属帯を巻き戻す
    に当たり、該コイルの内巻き部において、該金属帯の巻
    き取り時に付加した巻き取り張力に相応する巻き戻し張
    力を付加することを特徴とする金属帯の巻き戻し方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011240461A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Tokiwa Kotai Kk ガングスリッタ装置

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