JP2001176486A - 扁平型電池 - Google Patents

扁平型電池

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JP2001176486A
JP2001176486A JP36079399A JP36079399A JP2001176486A JP 2001176486 A JP2001176486 A JP 2001176486A JP 36079399 A JP36079399 A JP 36079399A JP 36079399 A JP36079399 A JP 36079399A JP 2001176486 A JP2001176486 A JP 2001176486A
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positive electrode
separator
flat battery
flat
lithium
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JP36079399A
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Takeshi Hosoya
健 細谷
Hiroyuki Yamada
弘幸 山田
Shinobu Kita
忍 喜多
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高容量でありながら電解液もしくは電解質の不
足を改善し、良好な放電特性を示す扁平型電池を提供す
る。 【解決手段】セパレータ13の面積を大きくし、その周
縁部分に切れ込み20を設けて正極12を側面まで密着
して覆う形状にすることにより、正極12の側面に電解
液の無い空隙が生じることを防ぐと共に、より多くの電
解液を正極12の側面からも供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極と負極との間
にセパレータを備えた構造を有する扁平型電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、扁平型電池は、電卓や電子ウォッ
チ、電子手帳、携帯型ゲーム機などの小型電子機器のポ
ータブル電源として、ますます需要が高まっている。ま
た、これら小型電子機器の性能の向上に伴い、扁平型電
池には、大きな電流を安定的に取り出せる負荷特性が要
求されている。
【0003】このような扁平型電池では、負極と正極の
間にはさまれたセパレータに含まれる電解液を通して、
負極から正極へとイオンが移動する電極反応が行われる
が、大きな電流を得るには、イオンの移動が速やかに行
われることが重要である。また、その為には移動媒体で
ある電解液の充分な供給が必要となる。通常、電解液は
正極およびセパレータの内部にあって電極反応を仲介す
るが、大電流放電時には不足することがあるという問題
があった。
【0004】従来の扁平型電池は、図5に示したよう
に、正極缶101に収容された正極102と、負極缶1
05に覆われた負極104とを電解液107が含浸され
たセパレータ103を間にはさんで重ね合わせた構造を
有し、そのセパレータ103はガスケット106の内壁
108によりその周縁部を支持されている。なお、この
内壁108と外壁109の間には、セパレータ103か
ら滴下するなどした電解液107が貯留している。この
種の扁平型電池において、電解液107をより多く確保
する方法が考えられており、そのような方法としては、
電極量を減らして代わりに電解液107を補充する方法
や、セパレータ103の周縁部分を、内壁108と外壁
109の間に展延し貯留した電解液107に浸す方法な
どが挙げられる。後者の方法では、貯留した状態では電
極反応に関与しない電解液107もセパレータ103に
吸い上げられることにより反応に供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
電極量を減らす方法では、電池容量が減少してしまうと
いう問題がある。また後者の方法では、電解液107が
正極102に浸透するには、セパレータ103の中を正
極102と接する面まで移動しなければならないため
に、電解液107の正極102への浸透は、容易に行わ
れない。さらに、正極102の側面に電解液の無い空隙
ができると電池の特性が劣化することがあるという問題
があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、正極の側面に電解液の無い空隙がで
きることを防ぐ構造を持つことによって、電解液の不足
を効率よく改善し、より良好な放電特性を示す扁平型電
池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による扁平型電池
は、正極缶に収容された正極と、負極缶に覆われた負極
とを電解液が含浸されたセパレータを間にはさんで重ね
合わせた構造を有する電池であり、セパレータが、正極
の負極との対向面より大きく形成され、正極を側面まで
密着して覆っているものである。または、このセパレー
タを、円盤形状であって、かつ、その半径が正極の半径
に正極の厚みの80%から120%の範囲内の値を加え
たものとして、正極を側面まで密着して覆うように構成
した扁平型電池であってもよい。
【0008】本発明による扁平型電池では、電解液が含
浸されたセパレータが、正極をその側面まで密着して覆
っているので、正極の側面に電解液の無い空隙が生じる
ことがない。さらに、このセパレータを通じて、正極に
側面からも電解液が供給されるので、電解液の不足が効
率よく改善される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施の形態に係る扁平
型電池の断面構造を表している。なお、図1に示したも
のは、いわゆるコイン型といわれるものである。この電
池は、負極缶15内に収容された円板状の負極14と正
極缶11内に収容された円板状の正極12とが、セパレ
ータ13を介して重ね合わせられた構造を有している。
セパレータ13には液状の有機電解質である電解液17
が含まれており、その周縁部は正極12の側面に沿って
密着して、正極12を覆っている。円環状のガスケット
16は、内部に正極12を収め、正極12とセパレータ
13とを側面から固定すると共に、負極缶15と正極缶
11の周縁部と共にかしめられ電池内部を密閉するよう
になっている。
【0011】正極12は、例えば、正極活物質として、
FeS2 、TiS2 、MoS2 、NbSe2 などの遷移
金属カルコゲン化合物あるいはCuO、MnO2 、V2
5などの遷移金属酸化物、またはこれらとリチウムの
複合化合物を含有している。また、フッ化黒鉛(C
F)、カーボンブラック、ヨウ素化物なども例として挙
げられる。
【0012】特に、リチウムイオン二次電池では、エネ
ルギー密度を高くするため、正極にLix MO2 を主体
とするリチウム複合酸化物を含むことが好ましい。な
お、Mは1種類以上の遷移金属が好ましく、具体的に
は、コバルト(Co),ニッケル(Ni)およびマンガ
ン(Mn)のうちの少なくとも1種が好ましい。また、
xは、通常、0.05≦x≦1.10で示される値であ
る。具体例としては、LiCoO2 、LiNiO2 、L
x Niy Co1-y 2 (但し、xおよびyの値は電池
の充放電状態によって異なり、通常、0<x<1、0.
7<y≦1)あるいはLiMn2 4 などが挙げられ
る。なお、このようなリチウム複合酸化物は、例えば、
リチウムの炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化物
と、遷移金属の炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化
物とを所望の組成になるように混合し、粉砕した後、酸
素雰囲気中において600〜1000℃の範囲内の温度
で焼成することにより調製される。
【0013】負極14は、例えば、金属リチウム(L
i)、LiAlなどのリチウム合金、またはリチウムイ
オンを吸蔵・離脱することが可能な炭素材料、酸化物、
あるいは高分子材料のいずれか1種または2種以上を含
んで構成されている。このような炭素材料には、例え
ば、黒鉛類、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素
類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭
などが挙げられる。このうち、コークス類にはピッチコ
ークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどが
ある。また、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール
樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成
して炭化したものを指す。酸化物としては、金属酸化物
があり、特に、Fe、Ru、Mo、W、Ti、Sn、S
iなどの遷移金属の酸化物は好適である。
【0014】また、リチウムは必ずしも全てが正極12
または負極14の一方から供給される必要はなく、電池
系内に、要求される充放電容量相当分以上のリチウムが
存在していればよい。
【0015】電解液17は、有機溶媒にリチウム塩を溶
解させたものであり、リチウム塩が電離しイオン伝導を
行うものである。有機溶媒としては、例えば、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカー
ボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシ
エタン、1,2−ジエトキシエタン、γーブチロラクト
ン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオ
キソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスル
ホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソー
ル、酢酸エステルあるいはプロピオン酸エステルが挙げ
られる。また、これらのうちの2種以上を混合して使用
してもよい。
【0016】リチウム塩としては、例えば、LiClO
4 、LiAsF6 、LiPF6 、LiBF4 、LiB
(C6 5 4 、CH3 SO3 Li、CF3 SO3
i、LiCl、LiBrが挙げられ、これらのうちの2
種以上を混合して使用してもよい。
【0017】セパレータ13は、正極12と負極14と
を隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、電解液
19中のリチウムイオンを通過させるものであり、例え
ば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンまた
はポリエチレンなどの合成樹脂製またはセラミック製の
多孔質膜或いは不織布が用いられる。本実施の形態のセ
パレータ13は、図2に示したように、正極12より径
の大きな円盤状に成形されている。すなわち、セパレー
タ13の大きさは正極12の大きさにより相対的に求め
られ、その半径Rは、正極12の平面部の半径rより大
きい。図3は、このようなセパレ−タ13で正極12を
覆った様子を表している。なお、図3の破断線X−X
は、図1に示した電池の断面に対応するものである。
【0018】ここで、セパレータ13の半径Rを、「正
極12の半径rと、正極12の厚みの比率α相当分とを
足し合わせた値」として表すことにする。この比率α
は、セパレータ13が正極12の側面をどの程度まで覆
っているかを示す指標であり、αの値によって、セパレ
ー タ13と正極12の状態は、図4の(A)、(B)、
(C)の3つに分類される。本発明の扁平型電池のセパ
レータ13としては、この3つのいずれをも用いること
ができる。これらは全て、i)電極反応、或いは正極1
2に電解液17を供給する、ii)正極12の側面に密
着し、常時正極1に電解液17を供与して正極12にお
いて充分に反応が進行することを助けるという機能を有
している。(A)はαが100%以下の場合であり、
(B)はαが100%の場合、(C)はαが100%以
上の場合である。
【0019】このうち(A)においては、セパレータ1
3に覆われていない正極12の側面部分は電解液17の
補充を受けることがないので、電解液17が不足すれ
ば、この部分の正極活物質の利用率は減少する。このよ
うな理由により、特にαが80%未満の場合には、セパ
レータ13に覆われていない正極12の側面部分の面積
が大きいために電池特性が劣化する。また、セパレータ
13が保持できる電解液量は面積に比例するが、αが8
0%未満では充分な量の電解液17を含有できない。逆
に、(C)において、とりわけαが120%よりも大き
い場合には、注入される電解液17はセパレータ13に
対してはより多く吸収される一方、正極12へは充分な
量が浸透できずに、やはり正極活物質の利用率が減少す
ることになる。よって、セパレータ13の大きさ(半径
R)としては、αが80〜120%の範囲内であること
が好ましい。
【0020】さらに、本実施の形態のセパレータ13に
は、正極12と丁度同心円となるように重ね合わせられ
る部分より外周にあたる部分(周縁部)に、放射状の切
れ込み20が等間隔に例えば6箇所設けられている。
【0021】正極缶11および負極缶15は、共にステ
ンレススチールにニッケルめっきを施したものであり、
それぞれ正極および負極の端子を兼ねている。
【0022】この扁平型電池は、例えば次のようにして
組み立てられる。すなわち、セパレータ13に絞り加工
等を施しカップ形状に成型して、このセパレータ13と
正極12とを組み合わせる。図3のように、成型された
セパレータ13の内部に正極12がぴったりと収まる。
なお、図3の破断線X−Xは、図1に示した電池の断面
に対応している。次に、セパレータ13の上に負極14
を重ねて、これを正極缶11に収める。さらに、電解液
17を注入し、正極缶11の周縁部をガスケット16を
介して負極缶15でかしめ、電池内部を密閉することに
より、図1に示した扁平型電池が作製される。この組み
立て工程においては、セパレータ13の周縁部から電解
液17が滴下するなどして、正極12の収められている
ガスケット16と正極缶11に囲まれた領域に電解液1
7が貯留されることがある。
【0023】こうして組み立てられた扁平型電池では、
放電を行うと、負極14に含まれる負極活物質からリチ
ウムがイオンとなって脱離し、電解液17を介してセパ
レータ13を通過し、正極12に吸蔵される。なお、二
次電池として用いる場合には、さらに充電によって正極
12からリチウムがイオンとなって脱離し、電解液17
を介してセパレータ13を通過して負極14に含まれる
負極活物質に戻される。上記の放電反応において、例え
ば正極12が層状あるいはトンネル構造の化合物である
場合、リチウムイオンが吸蔵されるにつれて結晶間隔が
広がると、セパレータ13に含まれる電解液17がリチ
ウムイオンと共に次第に正極12に取り込まれ減少して
しまう。一般には、こうして電解液17の不足が生じた
場合は、放電反応が充分に行われなくなり、大きな電流
は取り出せない。
【0024】本実施の形態の扁平型電池では、放電時
に、大きな面積を持つセパレータ13に過剰に含まれた
電解液17が正極12へ供給される。或いは、ガスケッ
ト13と正極缶11に囲まれた領域に貯留した電解液1
7もまたセパレータ13に吸収され、効果的に正極およ
び放電反応に供与される。
【0025】また、一般に、セパレータ13には前述の
ような弾性を有する材料が用いられるが、そのような材
質であれば、図3のようなカップ形状を保つことは難し
く、位置ずれや正極12との間の空隙が生じる原因とな
る。本実施の形態の扁平型電池では、セパレータ13に
切れ込み20を設け、予めカップ形状に加工すること
で、弾性を有する材料であってもセパレータ13は正極
12を側面までぴったりと密着して覆うようになってい
る。よって、正極12の側面は常に電解液17に浸され
た状態を保つことができる。
【0026】このように、本実施の形態に係る扁平型電
池では、セパレータ13(半径R)を正極12の平面
(半径r)よりも大きくするようにしたため、セパレー
タ13には、その分多くの電解液17を含有させること
ができる。また、その周縁部に切れ込み20を設け、こ
の部分を正極12の側面に密着させるようにしたので、
正極12の側面はセパレータ13との間に空隙を生じる
ことなく、常に電解液17に浸される。さらに、セパレ
ータ13を予めカップ状に成型することで、セパレータ
13自身の弾性による位置ずれ、および一旦折り曲げら
れた外周部分が元の状態に復元されることを防止して、
正極12とセパレータ13の間に空隙が生じてしまうこ
とが解消される。よって、放電容量を損なうことなく、
しかも効率的に電解液17の減少を阻止することができ
るので、高容量を保ちつつ安定的に大きな電流を取り出
すことができる。また、正極12の側面に空隙が生じ、
電解液17に触れない部分ができることが防止されるの
で、電池特性の劣化を招くことがない。
【0027】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例について詳細
に説明する。
【0028】〔実施例1〕まず、セパレータ13を作製
する。セパレータ13は、図2に示したように外周部分
に切れ込み20を6箇所有するよう設計されている。セ
パレータ13の半径は、正極12の半径に正極厚みの6
0%(以下、この正極厚みにかかるパーセント率をαと
する。)の値を加えた値とした。これを、厚さ0.2m
mのポリプロピレン不織布により作製した。
【0029】次に、正極12を、活物質である二酸化マ
ンガン(MnO2 )を主成分とした合剤を加圧成型する
ことにより、直径16mm、厚さ1.80mmのペレッ
トとして作製した。
【0030】負極14は、金属リチウムを、打ち抜き、
直径16mm、厚さ0.8mmのコイン型に成型して作
製した。
【0031】電解液17は、プロピレンカーボネートと
1,2−ジエトキシエタンの混合溶媒(容量比率6:
4)に、濃度0.8mol/lとなるようにLiClO
4 を溶解して調整した。
【0032】ステンレススチールにニッケルめっきを施
した正極缶11の内部に、正極缶側より、正極12、こ
れを覆うセパレータ13、負極14の順に重ね合わせ、
これに電解液19を注入した。その後、正極缶11同様
ステンレススチールにニッケルめっきを施した負極缶1
5を用いて封入し、その周縁部をガスケット16を介し
てかしめた。このようにして、外径20.0mm、高さ
3.2mmの扁平型電池を作製した。
【0033】〔実施例2〕半径をα=70%としたこと
以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1と
同様にして扁平型電池を作製した。
【0034】〔実施例3〕半径をα=80%としたこと
以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1と
同様にして扁平型電池を作製した。
【0035】〔実施例4〕半径をα=90%としたこと
以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1と
同様にして扁平型電池を作製した。
【0036】〔実施例5〕半径をα=100%としたこ
と以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1
と同様にして扁平型電池を作製した。
【0037】〔実施例6〕半径をα=110%としたこ
と以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1
と同様にして扁平型電池を作製した。
【0038】〔実施例7〕半径をα=120%としたこ
と以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1
と同様にして扁平型電池を作製した。
【0039】〔実施例8〕半径をα=130%としたこ
と以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1
と同様にして扁平型電池を作製した。
【0040】〔実施例9〕半径をα=140%としたこ
と以外は実施例1と同様のセパレータを用い、実施例1
と同様にして扁平型電池を作製した。
【0041】〔比較例1〕なお、本実施例に対する比較
例として、半径がα=70%であるセパレータを用い、
セパレータが正極の側面に接しないこと以外は実施例と
同様にして扁平型電池を作製した。
【0042】ここで、図4を参照して、セパレータ13
の大きさと比率αとの関係をみると、(A)はαが10
0%以下の場合であり、実施例1から実施例4までと、
比較例1がこれに対応している。(B)はαが100%
の場合であり、実施例5および実施例10から実施例1
5までがこれに相当する。(C)はαが100%以上の
場合であり、実施例6から実施例9までがこれにあた
る。
【0043】次に、各々の扁平型電池について以下に説
明する特性評価を行った。
【0044】まず、常温において、放電容量5mAh、
終止電圧2.0Vの条件で放電を行い、初期の放電持続
時間を測定した。なお、実施例、比較例ともサンプル数
は各10個とした。これらの放電持続時間の平均値およ
び標準偏差を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1より、実施例はいずれにおいても比較
例よりも放電持続時間が長いことがわかる。特に、実施
例においてもセパレータ半径のαが80%〜120%の
ものは、とりわけ放電時間が長く、標準偏差も小さい。
すなわち、実施例は比較例よりも安定的に、より長時
間、放電を持続させることがわかる。なお、α=130
%以上の場合に放電持続時間が減少し、標準偏差が増大
する原因は、電池組み立ての際の電解液注入時に、電解
液17が正極12へうまく浸透できずに正極活物質の利
用率が減少したためと推察される。
【0047】さらに、本発明の扁平型電池におけるセパ
レータの効果を確認するために、以下の実施例に示す扁
平型電池を作製し、特性評価を行った。
【0048】〔実施例10〕半径をα=100%とし、
かつ外周部分に切れ込みを2箇所設けたこと以外は実施
例1と同様のセパレータを用いて、実施例1と同様にし
て扁平型電池を作製した。
【0049】〔実施例11〕セパレータ13の外周部分
に切れ込みを4箇所設けたこと以外は実施例10と同様
のセパレータを用い、実施例10と同様にして扁平型電
池を作製した。
【0050】〔実施例12〕セパレータ13の外周部分
に切れ込みを6箇所設けたこと以外は実施例10と同様
のセパレータを用い、実施例10と同様にして扁平型電
池を作製した。
【0051】〔実施例13〕セパレータ13の外周部分
に切れ込みを8箇所設けたこと以外は実施例10と同様
のセパレータを用い、実施例10と同様にして扁平型電
池を作製した。
【0052】〔実施例14〕セパレータ13の外周部分
に切れ込みを10箇所設けたこと以外は実施例10と同
様のセパレータを用い、実施例10と同様にして扁平型
電池を作製した。
【0053】〔実施例15〕セパレータ13の外周部分
に切れ込みを12箇所設けたこと以外は実施例10と同
様のセパレータを用い、実施例10と同様にして扁平型
電池を作製した。
【0054】先の測定同様に、常温において、放電容量
5mAh、終止電圧2.0Vの条件で放電を行い、初期
の放電持続時間を測定した。なお、サンプル数は各10
個とした。これらの放電持続時間の平均値および標準偏
差を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2より、放電持続時間はセパレータの切
れ込み数によって変化しないことがわかる。しかし、標
準偏差には明らかな相違があり、切れ込み数が4〜6の
場合に非常に小さくなり、放電を長く、しかも安定的に
持続できることがわかる。
【0057】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施
例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例
えば、上記実施の形態および実施例においては、リチウ
ム電池を例に挙げて説明したが、扁平型形状に加工でき
る他の電池についても同様に適用することができる。ま
た、上記実施の形態および実施例においては、扁平型電
池の放電反応時に電解液が減少する場合について説明し
たが、本発明は、電解質の減少つまり電解液の濃度が低
下する場合についても同様に適用することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項10のいずれかに記載の扁平型電池によれば、セパレ
ータを正極の平面部よりも大きく成形し、かつ正極に密
着するようにしたので、より多くの電解液を含有させる
ことができ、しかも正極に効率よく供給することができ
る。よって、電解液または電解質を電極量と引き換えに
することなく供給でき、高い電池容量を保持できると共
に、電解液不足を防止し、良好な放電特性を得ることが
できるという効果を奏する。
【0059】特に、請求項2または請求項7に記載の扁
平型電池によれば、セパレータをカップ形状に成型する
ことにより、セパレータと正極とを組み合わせる際に位
置ずれ等をなくし、安定的に両者が密着した状態を保つ
ことができる。よって、正極の側面を通して電解液を迅
速に、しかも安定して供給できるために、良好な放電特
性を安定して得ることができるという効果を奏する。
【0060】さらに、請求項3、4、8、9に記載の扁
平型電池によれば、セパレータの外周部分に切れ込みを
設けることにより、正極との間に空隙を生じることを防
止し、正極側面が常に電解液に浸されるようにしたの
で、この正極に対し電解液を迅速かつ斑なく供給でき
る。よって、良好な放電特性を得ることができるという
効果を奏する。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る扁平型電池の構成
を表す断面図である。
【図2】図1に示した扁平型電池のセパレータの構造を
表す平面図である。
【図3】正極を図2に示したセパレータで覆った構造を
表す斜視図である。
【図4】図1に示した扁平型電池における正極の厚みと
セパレータの長さの関係を表す図である。
【図5】従来の扁平型電池の構成を表す断面図である。
【符号の説明】
11…正極缶、12…正極、13…セパレータ、14…
負極、15…負極缶、16…ガスケット、17…電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 忍 福島県郡山市日和田町高倉字下杉下1番地 の1 株式会社ソニー・エナジー・テック 内 Fターム(参考) 5H021 AA06 BB04 CC16 EE27 HH03 HH10 5H024 AA00 AA01 AA02 AA03 AA07 AA09 AA12 CC03 CC06 CC07 DD09 FF11 FF31 HH13 HH15 5H029 AJ03 AK01 AK02 AK03 AK05 AK07 AK08 AL02 AL06 AL07 AL08 AL12 AL16 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ03 BJ12 CJ03 CJ04 DJ04 DJ13 DJ15 EJ12 HJ04 HJ12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極缶に収容された正極と、負極缶に覆
    われた負極とを電解液が含浸されたセパレータを間には
    さんで重ね合わせた構造を有する扁平型電池であって、 前記セパレータが、前記正極の前記負極との対向面より
    大きく形成され、前記正極を側面まで密着して覆ってい
    ることを特徴とする扁平型電池。
  2. 【請求項2】 前記セパレータは、その周縁部が前記正
    極の側面を覆うように、前記周縁部が前記正極の側面側
    に折り曲げられたカップ形状を有していることを特徴と
    する請求項1記載の扁平型電池。
  3. 【請求項3】 前記セパレータの周縁部に複数の切れ込
    みが均等に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の扁平型電池。
  4. 【請求項4】 前記セパレータに設けられた切れ込みの
    数が4ないし6のいずれかであることを特徴とする請求
    項3記載の扁平型電池。
  5. 【請求項5】 前記負極が、リチウム、リチウム合金、
    リチウムと合金化可能な材料またはリチウムを吸蔵・離
    脱可能な材料のうちの1つ以上を含むことを特徴とする
    請求項1記載の扁平型電池。
  6. 【請求項6】 正極缶に収容された正極と、負極缶に覆
    われた負極とを電解液が含浸されたセパレータを間には
    さんで重ね合わせた構造を有する扁平型電池であって、 前記セパレータは円盤状に形成されており、その半径が
    前記正極の半径に正極の厚みの80%以上かつ120%
    以下の範囲内の値を加えたものであると共に、前記正極
    を側面まで密着して覆っていることを特徴とする扁平型
    電池。
  7. 【請求項7】 前記セパレータは、その周縁部が前記正
    極の側面を覆うように、前記周縁部が前記正極の側面側
    に折り曲げられたカップ形状を有していることを特徴と
    する請求項6記載の扁平型電池。
  8. 【請求項8】 前記セパレータの周縁部に複数の切れ込
    みが均等に設けられていることを特徴とする請求項6記
    載の扁平型電池。
  9. 【請求項9】 前記セパレータに設けられた切れ込みの
    数が4ないし6のいずれかであることを特徴とする請求
    項8記載の扁平型電池。
  10. 【請求項10】 前記負極が、リチウム、リチウム合
    金、リチウムと合金化可能な材料またはリチウムを吸蔵
    ・離脱可能な材料のうちの1つ以上を含むことを特徴と
    する請求項6記載の扁平型電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009199731A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Panasonic Corp 円筒形電池
JP2009231179A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Panasonic Corp 円筒形電池およびその製造方法
JP2010287456A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Toyota Motor Corp 電池
JP2012199006A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Taiyo Yuden Co Ltd 電気化学デバイス

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