JP2001173579A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JP2001173579A
JP2001173579A JP35667099A JP35667099A JP2001173579A JP 2001173579 A JP2001173579 A JP 2001173579A JP 35667099 A JP35667099 A JP 35667099A JP 35667099 A JP35667099 A JP 35667099A JP 2001173579 A JP2001173579 A JP 2001173579A
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JP35667099A
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Katsumi Hirooka
勝美 広岡
Hisao Mizuno
尚夫 水野
Noboru Mitarai
登 御手洗
Hiroaki Bito
宏明 尾藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸入する圧縮流体の経路を工夫してスクロー
ル圧縮機の効率、性能及び信頼性を向上させることを目
的としている。 【解決手段】 吸入管7及び吐出管を接続したハウジン
グ2と、ハウジング2内に支持された固定スクロール9
と、固定スクロール9と噛み合わされて固定スクロール
9に対し自転を阻止されて公転旋回運動を行う旋回スク
ロール11と、旋回スクロール11の回転シャフト6と
を具備し、固定スクロール9と旋回スクロール11とが
複数の圧縮室Pを形成し、圧縮室Pが外周側より容積を
減少させながら内側へ移動して吸入・圧縮・吐出を同時
に行うスクロール型圧縮機の固定スクロール9外周側
に、吸入管7から供給される圧縮流体を圧縮室P内に導
入する吸込流路として吸入室19を二箇所設ける。二箇
所の吸入室19は、吸入管7を挟んで円周方向180度
以内(2θ≦180度)に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば冷凍装置
や空気調和装置などに使用されるスクロール型圧縮機に
係り、特に、スクロール型圧縮機の信頼性及び効率を向
上させるのに好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スクロール型圧縮機などのス
クロール型流体機械においては、固定スクロール、旋回
スクロール及び自転阻止機構を具備することでスクロー
ル型圧縮機構を構成している。このスクロール型圧縮機
構において、一方の固定スクロールは、吸入管及び吐出
管を接続したハウジング内に固定支持された不動のスク
ロールである。他方の旋回スクロールは、固定スクロー
ルと上下または左右方向に噛み合わされた状態で配置さ
れ、自転阻止機構により自転を阻止されると共に、電動
モータなどの駆動源と連結されて、固定スクロールに対
し公転旋回運動を行うものである。この旋回スクロール
は、固定スクロールと複数の接触点で接触して三日月状
の圧縮室を形成し、同圧縮室が外周側より容積を減少さ
せながら内側へ移動することにより、吸入・圧縮・吐出
を同時に行うことができる。
【0003】以下、従来例として密閉縦型のスクロール
型圧縮機の構成及び圧縮流体の経路を図3ないし図6に
基づいて簡単に説明する。このスクロール型圧縮機1
は、有底筒形状のハウジング2と、該ハウジング2内部
の上部にフレーム3で支持されたスクロール型圧縮機構
4と、該スクロール型圧縮機構4の下方、すなわちハウ
ジング2内部の下部にフレーム3などで支持して配設さ
れた駆動手段のモータ5とを備え、該モータ5の回転シ
ャフト6が、スクロール型圧縮機構4の下部に連結され
ている。
【0004】ハウジング2は、筒部2aの下端及び上端
が底部2b及び蓋部2cでそれぞれ閉塞状態とされ、中
央の筒部2aには吸入管7が内部と貫通状態に接続され
るとともに、蓋部2cには吐出管8が内部に突出状態に
接続された閉空間を形成している。スクロール型圧縮機
構4は、フレーム3に固定された固定スクロール9と、
フレーム3と固定スクロール9との間にスラスト軸受1
0を介して公転旋回運動が可能に支持された旋回スクロ
ール11と、該旋回スクロール11の外面に設けられ旋
回スクロール11の公転旋回運動を許容しながらその自
転を阻止する周知のオルダムリンク等よりなる自転阻止
機構12とを備えている。
【0005】固定スクロール9は、固定側端板9aと、
該固定側端板9aの内面に立設された渦巻き状の固定側
渦巻体(スクロール)9bと、固定側端板9aの周縁部
に形成された円筒状の周壁部9cとを備え、該固定側渦
巻体9bの先端面にはチップシール13が嵌装されてい
る。固定側端板9aには、その中央部に吐出通路14が
上下に貫通状態に形成されるとともに、その上面にはハ
ウジング2内を高圧室HRと低圧室LRとに分割する仕
切部材として、ディスチャージカバー15が配設されて
いる。このディスチャージカバー15の中央部には吐出
ポート16が開口しており、同吐出ポート16を開閉す
る吐出弁17が設けられている。なお、高圧室HRに
は、前記吐出管8の開口端が貫通状態に固定され、吐出
管8と高圧室HRとが接続されている。
【0006】また、フレーム3の外周部には、吸入管7
からハウジング2内に導入してこれから圧縮しようとす
る流体(以下、圧縮流体と呼ぶ)を固定スクロール3の
固定側端板9a及び固定壁9cの内面側に導く吸入口1
8が形成されている。この吸入口18は、固定スクロー
ル9と旋回スクロール11との間に形成される吸入室1
9に接続されており、これら吸入口18及び吸入室19
により圧縮流体の吸入流路を形成している。従って、吸
入管7からハウジング2内に導入した圧縮流体は、吸入
口18を通って吸入室19からスクロール型圧縮機構4
へと吸入されていく。このような吸入室19は、図5に
示すように、固定スクロール9の腹側吸入締切点A及び
背側吸入締切点Bの近傍にそれぞれ位置するよう略18
0度のピッチで対向して2箇所設けられている。なお、
図5は固定スクロール9の底面図であり、後述する旋回
スクロール11と噛合する下面側から見た図である。
【0007】旋回スクロール11は、上述した固定側端
板9aに対向状態に配された旋回側端板11aと、該旋
回側端板11aの内面に立設された固定側渦巻体9bと
噛み合わされた渦巻き状の旋回側渦巻体(スクロール)
11bとを備え、該旋回側渦巻体11bの先端面にはチ
ップシール13が嵌装されている。旋回側端板11aに
は、その外面に円筒形状のボス20が軸線を同じくして
立設され、該ボス20の内部には、ブッシュ21が旋回
軸受22を介して回転可能に嵌装されている。また、該
ブッシュ21には、その内部に軸線から偏心した貫通孔
21aが形成されている。
【0008】固定スクロール9と旋回スクロール11と
は、互いに所定の距離だけ偏心した状態で、固定側渦巻
体9bと旋回側渦巻体11bとの互いの側面が複数個所
で線接触するように180度の位相差をもって噛み合わ
されている。また、この状態で、固定側渦巻体9b及び
旋回側渦巻体11bのチップシール13がそれぞれ旋回
側端板11a及び固定側端板9aの内面に密接して、図
4に示すように、固定側渦巻体9bと旋回側渦巻体11
bの中心に対して点対称の位置関係となる複数個所に密
閉空間となる圧縮室Pが形成される。なお、旋回スクロ
ール11は、周知のオルダムリンクを備えた自転阻止機
構12によって、フレーム3及び同フレーム3に固定さ
れた固定スクロール9に対して、自転が阻止された状態
で公転旋回運動可能に配されている。
【0009】前記モータ5の回転シャフト6は、フレー
ム3の内周面に配された上部軸受23及びモータ5の下
方に位置する下部軸受24に軸支され、軸線から所定量
偏心された偏心ピン25が上端に突出状態に設けられて
いる。偏心ピン25は、ブッシュ21の貫通孔21aに
挿入され、ブッシュ21を回転可能に支持している。な
お、回転シャフト6などの適所には、一体に回転するバ
ランスウエイトが固定されている。
【0010】偏心ピン25及び回転シャフト6には、こ
れらを上下に貫通する油通路26が形成されるととも
に、回転シャフト6の下端には潤滑油ポンプ機構27が
設けられている。この潤滑油ポンプ機構27は、油通路
26の下端に接続されている。また、ハウジング2の底
部2bには潤滑油28が貯留されており、該潤滑油28
内に回転シャフト6下端の潤滑油ポンプ機構27が配さ
れている。
【0011】次に、上記構成のスクロール型圧縮機1に
おけるガス(圧縮流体)の圧縮方法について説明する。
モータ5を駆動することにより、回転シャフト6の回転
が偏心ピン25、ブッシュ21、旋回軸受22及びボス
20を介して旋回スクロール11に伝達されるととも
に、旋回スクロール11が自転阻止機構12によって自
転が阻止された状態で固定スクロール9に対して公転旋
回運動を行う。このとき、圧縮流体のガスは、図6に矢
印Gで示すように、吸入管7からハウジング2内に供給
されてモータ5を冷却するとともに、さらに吸入口18
及び吸入室19により構成される二つの吸込流路を経て
圧縮室Pへと供給される。この場合、二つの吸込流路に
は、ハウジング2内で分流しそれぞれの流路を循環した
略同量のガスが導かれる。
【0012】そして、圧縮室P内のガスは、旋回スクロ
ール11の上記公転旋回運動による圧縮室Pの容積縮小
に伴い、圧縮されながら中央部に移送される。このよう
にして、さらに圧縮されたガスは、吐出通路14及び吐
出ポート16から吐出弁17を押し開けて高圧室HR内
に排出され、該高圧室HRから吐出管8によって圧縮機
の外部へと導かれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のスクロール型圧縮機1においては、吸入管7からハウ
ジング2内に供給される低圧の圧縮流体が固定スクロー
ル9の外周側に設けられた吸込流路を通って吸入口19
から圧縮室P内に導入され、同圧縮室Pの移動に伴う容
積減少によって圧縮された高圧の圧縮流体が固定スクロ
ール9の中央に設けられた吐出通路14から高圧室HR
に排出される。この高圧室HRには吐出管8が設けられ
ているので、高圧の圧縮流体は吐出管8に接続された配
管を通ってスクロール圧縮機1の外部へ供給される。
【0014】しかしながら、従来のスクロール型圧縮機
においては、吸入口18とともに吸込流路を形成する吸
入室19がそれぞれ腹側及び背側の吸入締切点A,B付
近に2箇所設置され、互いに略180度のピッチで対向
する位置関係にある。また、吸入管7は一方の吸込流路
に偏った配置となっているため、吸入管7から遠い吸込
流路から吸入される圧縮流体の略半分は、吸入口18に
至るまでにモータ5を冷却しながら内部構造物を比較的
長い距離(ハウジング2内の略半周)通過することにな
る。従って、圧縮流体に圧損が付加されたり、さらには
モータ5の冷却により過度の加熱を受けることになるた
め、吸入圧損が増加して圧縮機の効率を低下させる要因
となっていた。また、ハウジング2内の潤滑油も圧縮流
体とともに吸い込まれ、そのまま機外へ吐出されるた
め、圧縮機内の潤滑油が切れて圧縮機故障の要因ともな
る。本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、吸入する圧縮流体の経路を工夫
してスクロール圧縮機の効率・性能及び信頼性を向上さ
せることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため以下の手段を採用した。請求項1に記載のス
クロール型圧縮機は、閉空間を形成し吸入管及び吐出管
を接続したハウジングと、該ハウジング内に支持された
固定スクロールと、該固定スクロールと噛み合わされ、
同固定スクロールに対し自転を阻止されて公転旋回運動
を行う旋回スクロールと、該旋回スクロールの駆動シャ
フトとを具備し、前記固定スクロールと前記旋回スクロ
ールとが複数の接触点で接触して三日月状の圧縮室を形
成し、該圧縮室が外周側より容積を減少させながら内側
へ移動して吸入・圧縮・吐出を同時に行うスクロール型
圧縮機であって、前記吸入管から供給される圧縮流体を
前記圧縮室内に導入する吸込流路が前記固定スクロール
の外周側に複数設けられ、これら吸込流路が前記吸入管
を挟んで円周方向180度以内に配置されたことを特徴
とするものである。
【0016】このようなスクロール型圧縮機によれば、
吸入管から吸込流路まで流れる圧縮流体の到達距離が短
くなるので、圧損や加熱の影響を受けにくくなり、ま
た、ハウジング内の潤滑油も圧縮流体とともに吸い込ま
れにくくなる。この場合、吸込流路を円周方向180度
よりできるだけ小さい範囲に配置すれば、圧損や加熱の
影響や油上がりによる故障をより受けにくくなるが、圧
縮流体にはモータの冷却という目的もあるため、各種の
設計条件に応じて適宜範囲を設定するとよい。
【0017】上述したスクロール型圧縮機においては、
吸入締切点近傍に第1の吸込流路を設け、該第1の吸込
流路からスクロール巻数が増す方向に他の吸込流路を設
けるのが好ましく、これにより吸入時の圧損を受け難
く、吸入管から離れた位置にある吸入室へもスムーズに
圧縮流体を供給することができる。また、前記吸込流路
を前記吸入管の円周方向両側に等ピッチで2箇所配置す
れば、両吸込流路までの到達距離が同じになるので、圧
損や加熱の影響を等しくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスクロール型
圧縮機の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は
従来技術の図6に対応するもので、(a)は蓋部2c及
びディスチャージカバー15を取り除いた状態で固定ス
クロール9の上方から見た図3のA−A矢視図、(b)
は(a)の要部縦断面図である。また、図2は従来技術
の図5に対応するもので、固定スクロールを旋回スクロ
ールと噛合する下面側から見た平面図である。なお、図
1及び図2において、図中の符号1はスクロール圧縮
機、2はハウジング、3はフレーム、6は回転シャフ
ト、7は吸入管、9は固定スクロール、11は旋回スク
ロール、12は自転阻止機構、14は吐出通路、18は
吸入口、19は吸入室、20はボス、21はブッシュ、
25は偏心ピンである。
【0019】スクロール圧縮機1のハウジング2には、
固定スクロール9及び旋回スクロール11を具備してな
るスクロール型圧縮機構4の下方に低圧の圧縮流体を供
給する吸入管7が接続されている。スクロール型圧縮機
構4はフレーム3を介してハウジング2に支持され、駆
動源となるモータ5の回転シャフト6が旋回スクロール
11の下面に連結されている。固定スクロール9と噛合
する旋回スクロール11は、回転シャフト6の先端に設
けられた偏心ピン25及び自転阻止機構12などの作用
により、自転が阻止された状態で公転旋回運動を行って
吸入した圧縮流体を圧縮することができる。
【0020】さて、吸入管7からハウジング2内に供給
された圧縮流体(矢印G)は、フレーム3に設けた吸入
口18及び固定スクロール9に設けた吸入室19が連通
してなる吸込流路を通ってスクロール型圧縮機構4内の
圧縮室Pに吸入される。本発明の実施形態では、二つの
吸込流路が吸入管7を中心として、円周方向の左右に均
等に振り分けて配置されている。すなわち、図1(a)
に示すように、固定スクロール9の吸入室19は、吐出
通路14の中心から吸入管7の軸中心を通る線を基準と
して、角度θの範囲に左右対称に2箇所設けられてい
る。この場合の角度θは、その合計が180度以下とな
るように(2θ≦180度)配置されている。
【0021】上述した2箇所の吸入室19は、図2に示
すように、背側吸入締切点Bの近傍に第1の吸込流路を
形成する吸入室19aが設けられ、該吸入室19aから
スクロール巻数が増す方向、図2においては半時計廻り
方向の180度以内に第2の吸込流路を形成する吸入室
19bが設けられている。すなわち、図1における2θ
が図2のαに相当し、従って、α≦180度となる。こ
のように、背側吸入締切点Bを基準として近傍に吸入室
19aを設け、スクロール巻数の増す方向に吸入室19
bを設けると、吸入管7に対し、離れた位置にある吸入
室についても、2つの流路から吸入されることになるの
で、吸入管7に対し離れていてもスムーズに圧縮流体を
供給できるというメリットがある。なお、固定スクロー
ル9の腹側吸入締切点Aの近傍、換言すれば旋回スクロ
ール11の背側吸入締切点Bを基準として吸入室19a
を設け、スクロール巻数の増す方向に吸入室19bを設
けるようにしても同様のメリットが得られる。
【0022】このような構成とすれば、吸入管7からハ
ウジング2内に供給された圧縮流体の流れは、図1
(a),(b)に太い矢印で示すように、その主流が上
方へ向かい、左右に分かれた後それぞれの吸入口18及
び吸入室19から圧縮室P内に吸入されるというよう
に、最短距離を通ることができる。このため、ハウジン
グ2内における圧損を低く抑えることができ、さらに、
モータ5の冷却による温度上昇(加熱)も小さくてす
む。さらに、吸入管7から供給された圧縮流体が最短距
離で圧縮室P内に吸入されるということは、圧縮流体と
ともに吸い込む潤滑油28の量が低減されるので、油上
がり、いわゆるOC%の改善にも有効である。また、吸
入管7から供給された圧縮流体の一部は、図中に細い矢
印で示すように、モータ5の周囲を循環して冷却した
後、上述した主流に合流して吸入口18及び吸入室19
から圧縮室P内に吸入される。
【0023】このような背景から、左右2箇所の吸込流
路は吸入管7に近いほど圧損、温度上昇及びOC%が小
さくてすむ。従って、各種の条件が許せば、吸入管7の
軸線近傍に左右2箇所の吸込流路を配置し、換言すれば
角度θをできるだけ小さくして、実質的に連続するひと
つの吸込経路とすることも可能である。しかし、実際に
はモータ5の冷却効果を得られるようにしたり、あるい
は、フレーム3と固定スクロール9との固定構造などの
事情があるため、これらの問題を解消して可能な限り角
度θを小さくすることが望ましい。
【0024】また、ここに示した実施形態では吸込流路
(吸入室19)を吸入管7の円周方向両側に等ピッチ
(角度θ)で2箇所配置したが、これによって両吸込流
路における圧損及び温度上昇が等しくなるので、スクロ
ール圧縮機1の安定した運転に有効である。しかし、ス
クロール圧縮機1においては、フレーム3と固定スクロ
ール9との間の固定構造などの事情から、吸入管7の両
側に吸入室19を左右均等に配置することが困難になる
場合がある。このような場合には、二つの吸込流路を1
80度以内に配置して、両吸込流路間のできるだけ中間
に近い位置に吸入管7を設置する構成とすればよく、圧
損や温度上昇の面で多少の差は生じるものの、絶対的な
圧損及び温度上昇を低く抑えるという面では同様の効果
が得られる。なお、上述した実施形態では、吸込流路を
形成する吸入室19を2箇所設けてあるが、必要に応じ
て2箇所以上設けてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスクロー
ル型圧縮機によれば、ハウジング内において圧縮流体が
吸入管から圧縮室に到達するまでの距離を短くでき、そ
の間の圧損や温度上昇が抑制されて小さくなる。従っ
て、圧縮機の効率を向上させるといった効果を奏すると
ともに、OC%の低減にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスクロール型圧縮機の一実施
形態を示す図で、(a)は蓋部及びディスチャージカバ
ーを取り除いた状態で固定スクロールを上方から見た平
面図、(b)は(a)の要部断面図である。
【図2】 図1の固定スクロールを旋回スクロールと
噛合する側から見た底面図である。
【図3】 スクロール型圧縮機の全体構成を示す断面
図である。
【図4】 固定側渦巻体及び旋回側渦巻体の関係を示
す説明図である。
【図5】 従来の固定スクロールを旋回スクロールと
噛合する側から見た底面図である。
【図6】 従来のスクロール型圧縮機を示す図で、
(a)は蓋部及びディスチャージカバーを取り除いた状
態で固定スクロールを上方から見た平面図(図3のA−
A矢視図)、(b)は(a)の要部断面図である。
【符号の説明】
1 スクロール型圧縮機 2 ハウジング 3 フレーム 4 スクロール型圧縮機構 5 モータ 6 回転シャフト 7 吸入管 9 固定スクロール 11 旋回スクロール 12 自転阻止機構 14 吐出通路 18 吸入口(吸込流路) 19 吸入室(吸込流路) P 圧縮室 A 腹側吸入締切点 B 背側吸入締切点 G 圧縮流体
フロントページの続き (72)発明者 御手洗 登 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内 (72)発明者 尾藤 宏明 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社エアコン製作所 内 Fターム(参考) 3H039 AA03 AA04 AA12 BB11 BB12 BB28 CC06 CC28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉空間を形成し吸入管及び吐出管を接
    続したハウジングと、該ハウジング内に支持された固定
    スクロールと、該固定スクロールと噛み合わされ、同固
    定スクロールに対し自転を阻止されて公転旋回運動を行
    う旋回スクロールと、該旋回スクロールの駆動シャフト
    とを具備し、前記固定スクロールと前記旋回スクロール
    とが複数の接触点で接触して三日月状の圧縮室を形成
    し、該圧縮室が外周側より容積を減少させながら内側へ
    移動して吸入・圧縮・吐出を同時に行うスクロール型圧
    縮機であって、 前記吸入管から供給される圧縮流体を前記圧縮室内に導
    入する吸込流路が前記固定スクロールの外周側に複数設
    けられ、これら吸込流路が前記吸入管を挟んで円周方向
    180度以内に配置されたことを特徴とするスクロール
    型圧縮機。
  2. 【請求項2】 吸入締切点近傍に第1の吸込流路を設
    け、該第1の吸込流路からスクロール巻数が増す方向に
    他の吸込流路を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    のスクロール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記吸込流路を前記吸入管の円周方向
    両側に等ピッチで2箇所配置したことを特徴とする請求
    項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019076080A1 (zh) * 2017-10-19 2019-04-25 苏州英华特涡旋技术有限公司 一种带润滑结构的涡旋压缩机
CN114857001A (zh) * 2019-01-21 2022-08-05 翰昂汽车零部件有限公司 涡旋式压缩机

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