JP2000097175A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

Info

Publication number
JP2000097175A
JP2000097175A JP10263248A JP26324898A JP2000097175A JP 2000097175 A JP2000097175 A JP 2000097175A JP 10263248 A JP10263248 A JP 10263248A JP 26324898 A JP26324898 A JP 26324898A JP 2000097175 A JP2000097175 A JP 2000097175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
orbiting
fixed scroll
suction
crankshaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10263248A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Tamura
和巳 田村
Koichi Sekiguchi
浩一 関口
Tatsuya Wakana
竜也 若菜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10263248A priority Critical patent/JP2000097175A/ja
Publication of JP2000097175A publication Critical patent/JP2000097175A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール圧縮機において、流路抵抗による
圧力損失や冷媒ガス温度の上昇による加熱損失などを低
減し、効率の良いスクロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 密閉容器内1に、電動機と圧縮機構部と
を収納し、圧縮機構部2は、それぞれ台板4b上に渦巻
状のラップ3a、4aを有し、それぞれのラップを噛み
合わせて吸込室10および圧縮室9を形成する固定スク
ロール4および旋回スクロール3と、旋回スクロール3
の自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止部材と、
電動機の回転力を伝達し旋回スクロールを回転させるク
ランク軸5と、固定スクロール4と結合しクランク軸5
を回転させる軸受けを具備するフレーム6を備え、固定
スクロール台板部における渦巻状のラップ4aの反対側
から前記渦巻状のラップと平行に設けた冷媒ガスを吸い
込む吸込口を、吸込室にのみ連通し、クランク軸を挟ん
で他方の吸込口の反対側に複数形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクロール圧縮機に
係り、特に、冷凍機や空調機器の冷媒圧縮機として利用
するのに好適なスクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なスクロール圧縮機につい
て説明する。スクロール圧縮機は、密閉容器内に、圧縮
機構部と電動機部とがクランク軸を介して連結して収納
されるものである。圧縮機構部は、渦巻状のラップをそ
れぞれ内側にして噛み合わせた固定スクロールおよび旋
回スクロールにより圧縮室を形成する。さらに、旋回ス
クロールの自転阻止部材であるオルダムリングと前記固
定スクロールと結合されたフレームにより構成される。
また、固定スクロールは、冷媒ガスを吸い込む吸込口
と、吸い込まれた冷媒ガスを吐出する吐出口を有する。
【0003】吸込口から吸い込まれた冷媒ガスは、吸込
口と連通し固定スクロールの外周壁と渦巻状のラップお
よび旋回スクロールの渦巻状のラップで囲まれた吸込室
へ送り込まれる。吸込室へ送られた冷媒ガスは、旋回ス
クロールの旋回運動により吸込口から隔離され、渦巻状
のラップで囲まれた圧縮室へ送られる。
【0004】そして、さらに中心部に移動させつつ容積
を減少させ圧縮し、この圧縮した冷媒ガスを吐出口から
密閉容器内へ吐出する。ここで圧縮室は、同じ容積の圧
縮室がクランク軸に対して対を形成している。このうち
最外周の対称な2個所の圧縮室が最大密閉空間を形成す
る。
【0005】このとき、前記吸込口は一個所であり、こ
の吸込口と、対となる二つの圧縮室とのそれぞれの距離
は不等である。なお、従来のスクロール圧縮機の圧縮機
構に関する先行技術としては、特開平6−185478
号公報記載のものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のスク
ロール圧縮機において、吸込口の構造には次のような問
題があった。近年の冷凍機および空調機においては、省
エネルギー化の要求が強まり、効率の良い圧縮機を開発
することが急務となっている。従来の技術として述べた
ように、冷媒ガスの吸込口が1カ所であるのに対し、圧
縮室は二つ対を成している。この吸込口とそれぞれの圧
縮室との距離は不等であり、吸込室から旋回スクロール
の旋回運動により、最初に隔離され最大密閉空間を形成
する圧縮室のうち、一つの圧縮室は吸込口の近傍にある
が、他の一つはラップの約半周分の距離だけ離れてい
る。つまり、他の圧縮室へ送り込まれる冷媒ガスは、ラ
ップの約半周分の距離だけ吸込室内を通過する必要があ
る。
【0007】吸込室内を流れる冷媒ガスは、そこを通過
する際、流路抵抗を受けることにより圧力損失が生じ
る。また、圧縮機運転中の吸込室内は高温となるため、
冷媒ガスの温度が上昇し加熱損失を受ける。以上のよう
に、吸込口から圧縮室までの距離が長いと、種々の損失
により圧縮効率の低下が生じる。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、流路抵抗による
圧力損失や冷媒ガス温度の上昇による加熱損失など、冷
媒ガスに生じる種々の損失を低減し、効率の良いスクロ
ール圧縮機を提供することである。また、本発明の他の
目的は、例えば製品であるルームエアコンに搭載して使
用するとき、消費電力の少ない製品とすることの可能な
スクロール圧縮機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスクロール圧縮機は、密閉容器内の圧縮機
構部に固定スクロールおよび旋回スクロールを有し、前
記固定スクロールおよび前記旋回スクロールのそれぞれ
の台板上の渦巻状のラップを噛み合わせて冷媒ガスの吸
込室および圧縮室を形成してなるスクロール圧縮機にお
いて、前記圧縮機構部への冷媒ガスの吸込口が、前記ラ
ップの噛み合わせで形成される2個所の最大密閉空間の
入口近傍に、それぞれ設けられていることを特徴とする
ものである。
【0010】また、本発明の他の構成として、密閉容器
内に、電動機と該電動機に連結された圧縮機構部とを収
納するものであって、圧縮機構部は、それぞれ台板上に
渦巻状のラップを有し、それぞれのラップを噛み合わせ
て吸込室および圧縮室を形成する固定スクロールおよび
旋回スクロールと、前記旋回スクロールの自転を阻止し
旋回運動させるための自転阻止部材と、前記電動機の回
転力を伝達し旋回スクロールを回転させるクランク軸
と、前記固定スクロールと結合し前記クランク軸を回転
させる軸受けを具備するフレームを備えたスクロール圧
縮機において、前記圧縮機構部へ冷媒ガスを吸い込む吸
込口を、前記固定スクロールの吸込室の最外周面に2つ
備えたことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明のさらに他の構成として、密
閉容器内に、電動機と該電動機に連結された圧縮機構部
とを収納するものであって、圧縮機構部は、それぞれ台
板上に渦巻状のラップを有し、それぞれのラップを噛み
合わせて吸込室および圧縮室を形成する固定スクロール
および旋回スクロールと、前記旋回スクロールの自転を
阻止し旋回運動させるための自転阻止部材と、前記電動
機の回転力を伝達し旋回スクロールを回転させるクラン
ク軸と、前記固定スクロールと結合し前記クランク軸を
回転させる軸受けを具備するフレームを備えたスクロー
ル圧縮機において、前記固定スクロール台板部の前記渦
巻状のラップと反対側から前記渦巻状のラップと平行に
設けた冷媒ガスを吸い込む吸込口を、前記固定スクロー
ルおよび旋回スクロールのラップを噛み合わせたときの
それぞれのラップ内円の終端部付近で、且つ前記吸込室
にのみ連通し、前記クランク軸の回転中心を挟んで他方
の吸込口の反対側に複数有したものである。
【0012】さらに具体的には、密閉容器内に、電動機
と該電動機に連結された圧縮機構部とを収納するもので
あって、圧縮機構部は、それぞれ台板上に渦巻状のラッ
プを有し、それぞれのラップを噛み合わせて吸込室およ
び圧縮室を形成する固定スクロールおよび旋回スクロー
ルと、前記旋回スクロールの自転を阻止し旋回運動させ
るための自転阻止部材と、前記電動機の回転力を伝達し
旋回スクロールを回転させるクランク軸と、前記固定ス
クロールと結合し前記クランク軸を回転させる軸受けを
具備するフレームを備えたスクロール圧縮機において、
前記固定スクロール台板部における渦巻状のラップの反
対側から前記渦巻状のラップと平行に設けた冷媒ガスを
吸い込む吸込口を、前記固定スクロールおよび旋回スク
ロールのラップを噛み合わせたときの、それぞれのラッ
プ内円の終端部付近で、且つ前記吸込室にのみ連通し、
前記クランク軸を挟んで他方の吸込口の反対側に複数有
し、さらに、前記複数の吸込口の台板部における断面積
を同一としたものである。
【0013】より詳しくは、前記複数の吸込口と前記吸
込室とを前記固定スクロールの底面から側面にかけて連
通したものである。さらに、本発明の別の構成は、密閉
容器内に、電動機と該電動機に連結された圧縮機構部と
を収納するものであって、圧縮機構部は、それぞれ台板
上に渦巻状のラップを有し、それぞれのラップを噛み合
わせて吸込室および圧縮室を形成する固定スクロールお
よび旋回スクロールと、前記旋回スクロールの自転を阻
止し旋回運動させるための自転阻止部材と、前記電動機
の回転力を伝達し旋回スクロールを回転させるクランク
軸と、前記固定スクロールと結合し前記クランク軸を回
転させる軸受けを具備するフレームを備えたスクロール
圧縮機において、前記固定スクロールの台板側面部に設
けた冷媒ガスを吸い込む吸込口を、前記吸込室にのみ連
通し、前記クランク軸を挟んで反対側の固定スクロール
外周側壁に複数有したものである。
【0014】このような構成を採用することによって、
次のような作用がある。最大密閉空間を構成する最外周
の2つの圧縮室のいずれにも、入口付近に冷媒ガスの吸
込口を設けたので、圧縮機構部に吸い込まれた冷媒ガス
が、ただちに圧縮工程に入るため、流路抵抗による圧力
損失や冷媒ガス温度の上昇による加熱損失など、冷媒ガ
スに生じる種々の損失を低減し、効率の良いスクロール
圧縮機を提供できる。また、吸込口を複数設けることに
よって、冷媒ガスの供給量を増やすことができ、圧縮効
率を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1〜3は、本発明の代表的な
第一の実施形態を示す図で、図1は、本実施形態を示す
スクロール圧縮機の縦断面図、図2は、固定スクロール
と旋回スクロールの渦巻状のラップを、それぞれ噛み合
わせた様子を固定スクロールの台板側から見た投影図、
図3は、固定スクロール単体の固定スクロール中心部、
および冷媒ガス吸込口を通る面で切った縦断面図であ
る。各部において同一部品は同一符号を示している。
【0016】図1において、符号の1は密閉容器、2は
圧縮機構部、3は旋回スクロール、3aは旋回スクロー
ルの渦巻状のラップ、4は固定スクロール、4aは固定
スクロールの渦巻状のラップ、4bは固定スクロールの
台板、5はクランク軸、6は固定スクロール4と結合し
クランク軸5を回転させる軸受けを具備するフレーム、
7は電動機部、8は旋回スクロールの自転を阻止し旋回
運動させるための自転阻止部材に係わるオルダムリン
グ、11は密閉容器の蓋体、12はターミナル、13は
ターミナルカバー取り付け用ピン、14a、14bは冷
媒ガス吸込パイプである。
【0017】図1に示す本実施形態のスクロール圧縮機
は、密閉容器1内に、圧縮機構部2と電動機部7とがク
ランク軸5を介して連結して収納されるものである。圧
縮機構部2は、渦巻状のラップ4a、3aを、それぞれ
内側にして噛み合わせた固定スクロール4および旋回ス
クロール3により圧縮室9を形成する。さらに、旋回ス
クロール3の自転阻止部材であるオルダムリング8と、
前記固定スクロール4と結合されたフレーム6により構
成されている。
【0018】ここで、スクロール圧縮機の参考例を図5
および図6を参照して説明する。図5は、参考例として
上げたスクロール圧縮機の縦断面図である。図5におい
て、1は密閉容器、2は圧縮機構部、3は旋回スクロー
ル、3aは旋回スクロールの渦巻状のラップ、4は固定
スクロール、4aは固定スクロールの渦巻状のラップ、
4bは固定スクロールの台板、5はクランク軸、6は固
定スクロール4と結合しクランク軸5を回転させる軸受
けを具備するフレーム、7は電動機部、8は旋回スクロ
ールの自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止部材
に係わるオルダムリングである。
【0019】図5に示すスクロール圧縮機は、密閉容器
1内に、圧縮機構部2と電動機部7とがクランク軸5を
介して連結して収納されるものである。圧縮機構部2
は、渦巻状のラップ4a、3aを、それぞれ内側にして
噛み合わせた固定スクロール4および旋回スクロール3
により圧縮室9を形成する。さらに、旋回スクロール3
の自転阻止部材であるオルダムリング8と前記固定スク
ロール4と結合されたフレーム6により構成される。ま
た、固定スクロール4は、冷媒ガスを吸い込む吸込口4
cと、吸い込まれた冷媒ガスを吐出する吐出口4dを有
する。
【0020】図6において、吸込口4cから吸い込まれ
た冷媒ガスは、吸込口4cと連通し固定スクロール4の
外周壁と渦巻状のラップ4a、および旋回スクロール3
の渦巻状のラップ3aで囲まれた吸込室10へ送り込ま
れる。吸込室10へ送られた冷媒ガスは、旋回スクロー
ル3の旋回運動により吸込口4cから隔離され、渦巻状
のラップ3a、4aで囲まれた圧縮室9へ送られる。
【0021】そして、さらに中心部に移動させつつ容積
を減少させ圧縮し、この圧縮した冷媒ガスを吐出口4d
から密閉容器内へ吐出する。ここで圧縮室9は、例え
ば、符号の9aと9b、9cと9dのように、同じ容積
の圧縮室がクランク軸5に対して対を形成している。こ
のうち最外周の対称な2個所の圧縮室9a、9bが最大
密閉空間を形成する。このとき、前記吸込口4cは1カ
所であり、この吸込口4cと、対となる二つの圧縮室9
a、9bとのそれぞれの距離は不等である。
【0022】本実施形態の固定スクロール4は、図5に
参考例として示したスクロール圧縮機と同様に、冷媒ガ
スを吸い込む吸込口4cと、吸い込まれた冷媒ガスを吐
出する吐出口4dとを有しているが、本実施形態では、
さらに冷媒ガスを吸い込むための第二の吸込口4eを有
している。
【0023】ここで、吸込口が参考例のように一個所の
みの場合、圧縮機構部内における冷媒ガスの流れを、図
6を参照して説明する。図6において、吸込口4cから
吸い込まれた冷媒ガスは、吸込口4cと連通し固定スク
ロール4の外周壁と渦巻状のラップ4a、および旋回ス
クロール3の渦巻状のラップ3aで囲まれた吸込室10
へ送り込まれる。吸込室10へ送られた冷媒ガスは、旋
回スクロール3の旋回運動により吸込口4cから隔離さ
れ、渦巻状のラップ3a、4aで囲まれた圧縮室9へ送
られる。ここで圧縮室9は、9a、9b、9c、9dと
複数存在するが、冷媒ガスは旋回スクロール3の旋回運
動により、吸込室10に最も近い9a、9bに送り込ま
れ、その後、圧縮されながら中央部へ移動し吐出口4d
から密閉容器内へ吐出される。
【0024】このとき、吸込口4cは圧縮室9aの近傍
にある反面、圧縮室9bとはラップの約半周分の距離が
ある。そのため、圧縮室9bへ送り込まれる冷媒ガス
は、吸込口4cから吸込室10を通って圧縮室9bへ流
れる間に、流路抵抗による圧力損失やガス温度の上昇に
よる加熱損失が生じるため圧縮効率が低下してしまう。
【0025】そこで本発明の実施形態では、図2に示す
ように、吸込口4cから距離が離れている圧縮室9bの
近傍に第二の吸込口4eを設けた。すなわち、圧縮室の
うち、最大密閉空間を形成する圧縮室9a、9bのいず
れにも、その入口付近にそれぞれ吸込口4c、4eを設
けたのである。
【0026】図3に、この吸込口4eを断面でみた図を
示す。吸込口4eは、固定スクロール4の台板部4bか
ら吸込室10へ、固定スクロール4の底面から側面にか
けて連通しており、渦巻状ラップ4aに対して平行であ
る。また、吸込口4eの断面積は、第一の吸込口4cと
同一である。吸込口4eから吸込室10へ送り込まれた
冷媒ガスは、吸込室10内を、長い距離流れることなく
圧縮室9bへ送り込まれるため、上記のような流路抵抗
による圧力損失やガス温度の上昇による加熱損失をほと
んど受けず、その結果、圧縮効率の低下を低減すること
ができる。
【0027】また、本発明の第二の実施形態を、図4を
参照して説明する。図4は、本発明に係わる第二の実施
形態を示す図で、固定スクロール単体の固定スクロール
中心部、および冷媒ガス吸込口を通る面で切った縦断面
図である。第二の吸込口4fは、固定スクロール4の側
面部からラップ4aに対し垂直方向に吸込室10と連通
している。
【0028】第一の実施形態における吸込口4eの入り
口は、固定スクロール4の台板4b部にある。台板4b
の上部には、図1に示すように、密閉容器の蓋体11が
あり、この蓋体11には、ターミナル12やターミナル
カバー取り付け用ピン13などの部品が取り付けられて
いる。そのため、台板部に吸込口を設置した場合、上記
部品12、13により、吸込パイプ14bの取付位置が
制限されてしまう。これに対し、吸込口4fの入り口は
固定スクロール4の側面にあり、側面にはターミナル1
2やピン13のような部品が無いため、吸込パイプの取
付位置が制限されることなく、最適な位置に吸込口を設
けることができる。
【0029】ただし、第一の実施形態に関しても、複数
ある吸込口に取付けた吸込パイプを、密閉容器内で一本
のパイプに統一させてから密閉容器の外へ出すことによ
り、上記の吸込パイプ取付け位置の問題は解決する。ま
た、このように吸込パイプを密閉容器内で統一すれば、
圧縮機の外観は従来と変らないため、例えばルームエア
コンの室外機へ設置する場合でも、吸込パイプを統一す
るためのスペースを新たに確保する必要がない。
【0030】しかし、この場合、密閉容器内で吸込みパ
イプを曲げる必要があるため、図1の如く、ストレート
にパイプを密閉容器外へ出すより、密閉容器内のパイプ
が長くなる。その結果、冷媒ガスは吸込みパイプを流れ
る間に温度が上昇し、加熱損失が増加する可能性があ
る。そのため、この加熱損失を防ぐために、断熱効果の
ある部品をパイプの回りに設ける必要がある。上記の各
実施形態によれば、最大密閉空間を構成する最外周の2
つの圧縮室のいずれにも、入口付近に冷媒ガスの吸込口
を設けたので、圧縮機構部に吸い込まれた冷媒ガスが、
ただちに圧縮工程に入るため、流路抵抗による圧力損失
や冷媒ガス温度の上昇による加熱損失など、冷媒ガスに
生じる種々の損失を低減することができる。また、吸込
口を複数設けることによって、冷媒ガスの供給量を増や
すことができ、圧縮効率を向上できる。そのため、例え
ばルームエアコン等の冷凍システムに採用した場合、吸
込圧力の損失が低減され、圧縮効率が良く、消費電力の
少ないスクロール圧縮機を提供することができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、流路抵抗による圧力損失や冷媒ガス温度の上昇に
よる加熱損失など、吸込ガスに生じる種々の損失を低減
し、効率の良いスクロール圧縮機を提供することができ
る。また、本発明によれば、例えば製品であるルームエ
アコンに搭載して、消費電力の少ない製品とすることの
可能なスクロール圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的なスクロール圧縮機の縦断面図
である。
【図2】本発明の第一の実施形態を示す固定スクロール
と旋回スクロールの渦巻状のラップをそれぞれ噛み合わ
せた様子を固定スクロールの台板側から見た投影図であ
る。
【図3】本発明の第一の実施形態を示す固定スクロール
単体の固定スクロール中心部および冷媒ガス吸込口を通
る面で切った縦断面図である。
【図4】本発明の第二実施の形態を示す固定スクロール
単体の固定スクロール中心部および冷媒ガス吸込口を通
る面で切った縦断面図である。
【図5】スクロール圧縮機の参考例の縦断面図である。
【図6】図5の固定スクロールと旋回スクロールの渦巻
状のラップをそれぞれ噛み合わせた様子を固定スクロー
ルの台板側から見た投影図である。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 圧縮機構部 3 旋回スクロール 4 固定スクロール 3a、4a ラップ 4b 台板 4c、4e、4f 吸込口 4d 吐出口 5 クランク軸 6 フレーム 7 電動機部 8 オルダムリング 9、9a、9b、9c、9d 圧縮室 10 吸込室 11 蓋体 12 ターミナル 13 ピン 14a、14b 吸込パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若菜 竜也 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地の 2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB11 BB42 BB43 CC04 CC06 CC24 3H039 AA03 AA05 AA12 BB12 BB28 CC07 CC28

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内の圧縮機構部に固定スクロー
    ルおよび旋回スクロールを有し、前記固定スクロールお
    よび前記旋回スクロールのそれぞれの台板上の渦巻状の
    ラップを噛み合わせて冷媒ガスの吸込室および圧縮室を
    形成してなるスクロール圧縮機において、 前記圧縮機構部への冷媒ガスの吸込口が、前記ラップの
    噛み合わせで形成される2個所の最大密閉空間の入口近
    傍に、それぞれ設けられていることを特徴とするスクロ
    ール圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉容器内に、電動機と該電動機に連結
    された圧縮機構部とを収納するものであって、圧縮機構
    部は、それぞれ台板上に渦巻状のラップを有し、それぞ
    れのラップを噛み合わせて吸込室および圧縮室を形成す
    る固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記旋回ス
    クロールの自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止
    部材と、前記電動機の回転力を伝達し旋回スクロールを
    回転させるクランク軸と、前記固定スクロールと結合し
    前記クランク軸を回転させる軸受けを具備するフレーム
    を備えたスクロール圧縮機において、 前記圧縮機構部へ冷媒ガスを吸い込む吸込口を、前記固
    定スクロールの吸込室の最外周面に2つ備えたことを特
    徴するスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 密閉容器内に、電動機と該電動機に連結
    された圧縮機構部とを収納するものであって、圧縮機構
    部は、それぞれ台板上に渦巻状のラップを有し、それぞ
    れのラップを噛み合わせて吸込室および圧縮室を形成す
    る固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記旋回ス
    クロールの自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止
    部材と、前記電動機の回転力を伝達し旋回スクロールを
    回転させるクランク軸と、前記固定スクロールと結合し
    前記クランク軸を回転させる軸受けを具備するフレーム
    を備えたスクロール圧縮機において、 前記圧縮機構部へ冷媒ガスを吸い込む吸込口を、前記固
    定スクロールの吸込室の最外周面に複数有し、そのうち
    2つの吸込口は、前記クランク軸の回転中心に対して対
    称的な位置に設けられていることを特徴とするスクロー
    ル圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載のスクロー
    ル圧縮機において、前記吸込口は、台板部における断面
    積が同一であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3に記載のスクロー
    ル圧縮機において、前記吸込口と吸込室とが、前記固定
    スクロールの底面から側面にかけて連通してなることを
    特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】 密閉容器内に、電動機と該電動機に連結
    された圧縮機構部とを収納するものであって、圧縮機構
    部は、それぞれ台板上に渦巻状のラップを有し、それぞ
    れのラップを噛み合わせて吸込室および圧縮室を形成す
    る固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記旋回ス
    クロールの自転を阻止し旋回運動させるための自転阻止
    部材と、前記電動機の回転力を伝達し旋回スクロールを
    回転させるクランク軸と、前記固定スクロールと結合し
    前記クランク軸を回転させる軸受けを具備するフレーム
    を備えたスクロール圧縮機において、 前記圧縮機構部へ冷媒ガスを吸込む吸込口を、前記固定
    スクロールの台板側面に複数有し、そのうち一つの吸込
    口は、前記クランク軸の回転中心に対して反対側に、少
    なくとも他のいずれか一つの吸込口を備えていることを
    特徴とするスクロール圧縮機。
JP10263248A 1998-09-17 1998-09-17 スクロール圧縮機 Pending JP2000097175A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10263248A JP2000097175A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 スクロール圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10263248A JP2000097175A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 スクロール圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000097175A true JP2000097175A (ja) 2000-04-04

Family

ID=17386842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10263248A Pending JP2000097175A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 スクロール圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000097175A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7074023B2 (en) * 2003-11-10 2006-07-11 Hitachi Home & Life Solutions, Inc. Scroll compressor
CN105317675A (zh) * 2014-06-30 2016-02-10 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 变容量涡旋压缩机
WO2021088467A1 (zh) * 2019-11-04 2021-05-14 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 涡旋压缩机
WO2021120656A1 (zh) * 2019-12-20 2021-06-24 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 涡旋压缩机
CN114857001A (zh) * 2019-01-21 2022-08-05 翰昂汽车零部件有限公司 涡旋式压缩机

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7074023B2 (en) * 2003-11-10 2006-07-11 Hitachi Home & Life Solutions, Inc. Scroll compressor
CN105317675A (zh) * 2014-06-30 2016-02-10 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 变容量涡旋压缩机
CN114857001A (zh) * 2019-01-21 2022-08-05 翰昂汽车零部件有限公司 涡旋式压缩机
WO2021088467A1 (zh) * 2019-11-04 2021-05-14 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 涡旋压缩机
US11859615B2 (en) 2019-11-04 2024-01-02 Copeland Climate Technologies (Suzhou) Co. Ltd. Scroll compressor
WO2021120656A1 (zh) * 2019-12-20 2021-06-24 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 涡旋压缩机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3966088B2 (ja) スクロール型圧縮機
US20060198749A1 (en) Capacity-changing unit of orbiting vane compressor
JP2007170253A (ja) スクロール圧縮機
JP2000329078A (ja) スクロール圧縮機
JP5758221B2 (ja) スクロール圧縮機
KR20100103139A (ko) 스크롤 압축기
JP2000097175A (ja) スクロール圧縮機
CN111971477B (zh) 涡旋压缩机
JP4448314B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2822070B2 (ja) 全系回転式スクロール圧縮機の冷却装置
EP3273060B1 (en) Scallop step for a scroll compressor
US7223083B2 (en) Scroll compressor
KR100223439B1 (ko) 스크롤 압축기
JP2000161261A (ja) スクロール型圧縮機
JPH06213178A (ja) スクロール流体機械
JP2000009065A (ja) スクロール型圧縮機
KR20040098458A (ko) 스크롤 압축기
JP2005188431A (ja) 圧縮機
JPH04262085A (ja) スクロール型圧縮機
KR100208097B1 (ko) 스크롤 압축기의 선회스크롤
KR100223435B1 (ko) 스크롤 압축기의 프레임
JP4745015B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH09296786A (ja) スクロール圧縮機
JPH0777189A (ja) 密閉型圧縮機
JP2020148114A (ja) スクロール圧縮機