JP2001173369A - 非開削で堤体を貫通する管路に遮水壁を構築する方法 - Google Patents

非開削で堤体を貫通する管路に遮水壁を構築する方法

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JP2001173369A
JP2001173369A JP35809399A JP35809399A JP2001173369A JP 2001173369 A JP2001173369 A JP 2001173369A JP 35809399 A JP35809399 A JP 35809399A JP 35809399 A JP35809399 A JP 35809399A JP 2001173369 A JP2001173369 A JP 2001173369A
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Takashi Ueda
隆司 上田
Yusuke Shibata
祐介 柴田
Yasunari Suematsu
康成 末松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 堤体を貫通する管路を推進工法で敷設すれば
漏水の懸念が残る。 【解決手段】 推進工法の途中で専用推進管7を介装
し、この管には円孔71を上下に穿孔して超高圧の噴射
ノズル61を先端に具えたロッド62が貫通できる構造
とする。管路の敷設完了後、ロッド62を垂直に掘進し
て前記の円孔71を貫通して管底よりさらに深く掘り下
げ、噴射ノズル61を回転しつつ硬化促進剤を配合した
セメントスラリーを噴射して地盤を切削してセメント層
に置換して中央の円柱体下部21を造成し、さらに管頂
から噴射を再開して所望の直径と高さからなる中央の円
柱体上部22を造成する。次に噴射ノズル61の軸線を
ずらして中央の円柱体と側面で一部が重なりあう側部の
円柱体23を同じ手順で造成し、重ね合わせたものを全
体として所望の幅と高さと壁厚よりなる遮水壁2を自在
に構築して漏水を確実に阻止する構造にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、河川、溜池など
の堤体を貫通する管路を非開削の推進工法で敷設したと
き、堤体内に水みちの発生する懸念を完全に払拭する遮
水壁の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から河川の水を用水として使用する
ためや、逆に河川へ使用した水を排出するために水路を
設ける必要が生じる機会がよく発生する。新たに水路を
設ける場合、当然河川や溜池の堤防を横断する水路を円
孔敷設するため、新たに掘削しなければならないので、
堤体の上から開削工事を施して所望の水路を形成するの
が一般の方法である。しかしながら、このような方法に
より水路の形成を行うには、堤体の開削の際に締切工や
道路付替工が必要となるため経済性の面で問題が出た
り、円孔敷設位置が深くなると開削が困難となるなど問
題点があった。このようなことから最近では、推進工法
を用いて管路を敷設する事例が注目されている。この推
進工法による管路の敷設というものは、堤体の両側に立
坑を掘削し、片側を発進立抗、反対側を到達立坑とし
て、発進立抗より推進管を油圧ジャッキなどで土中へ押
し込むために非開削で敷設が行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的に堤体を横断す
る水路は、河川や堤体内の水が堤体内に漏洩し、堤体内
の水みちの発生につながることを防ぐために、堤体の両
サイドおよび中央付近に遮水壁を設けて堤体内の水が堤
体外へ漏洩するのを防ぐことが通常行われている。しか
しこの推進工法による管路の敷設では、推進時の抵抗力
を軽減させるために先頭に装着した掘削機などにより推
進管の外周よりも若干大きく掘削して推進工事を進めて
いくので、推進管の外周面と堤体内の掘削面との間に余
掘分による隙間が生じることとなる。この余掘分による
隙間を伝わって堤体内の水が堤体外へ漏洩する恐れがあ
るから、堤体中央付近に遮水壁を設けて堤体内の水が堤
防外へ漏洩することを防ぐ必要があるが、推進工法によ
って敷設を行う場合、堤体中央の遮水壁の構築が困難と
なる。
【0004】堤防外への漏洩を防ぐために設けられる遮
水壁としては、特開平1−260197号など幾つかの
従来技術があるが、特許第2627815号はこの中で
も斬新な手法を開示したものといえる。とくに高能率な
推進工法によって堤体を非開削で貫通する管路を敷設
し、さらに新しい要件である遮水壁の形成も完全に非開
削で形成する構成と手順を示した。すなわちその要旨
は、堤体の少なくとも一方に掘削した立坑から、推進管
を次々と水平に押込む推進工法で堤体を貫通する管路を
形成するが、形成後にほぼ堤体の中央に位置する予定の
管と管の間へあらかじめ立坑内で分割リングを介装して
おき、管路形成後に管内からこの分割リングを分解して
取り外し、形成された環状の開口部から全外周へ向けて
硬化促進剤を含むセメントスラリーを噴射して外周付近
の土砂と置換して緻密な置換層、または含浸層を形成
し、さらに未硬化状態のうちに止水板を突設した後、分
解リングを接続して環状に復帰させ、水封的に嵌合し直
す手順を示した。この手順によって従来、堤体を一時開
削するため交通遮断していた難題が解決し、前後の付帯
工事も大幅に軽減されて工費と工期とを大幅に節減でき
ると共に、推進工法に伴う掘削面と管外周面の隙間から
の漏水という懸念を取り除くことができたと謳ってい
る。
【0005】この従来技術は確かに非開削で能率的に管
路を形成することができて交通障害の虞れもほとんど解
消するし、推進工法に伴う新たな課題、すなわち、余掘
分による隙間からの漏水の懸念についても一応の対応が
施されたことは事実である。しかし環状に形成した開口
部から全外周に向けてセメントスラリーを噴射して置換
層を形成するという手法が完全な水封性を保証できるか
という点では必ずしも満足できない場合もあり得る。こ
の方式に従えば筒体の全外周に亘って鍔状のフランジを
突設したような形状とならざるを得ないが、予想される
最大の浸透圧に対抗するための高さや幅や壁厚を具えて
いるか、必ずしも万全を期し難い。
【0006】近年の堤体貫通の管路敷設に当っては、遮
水壁を設定することが正規の要件として求められるよう
になり、しかもその必要寸法は、たとえば建設省河川砂
防技術基準として「幅1m以上、高さ1m以上」という
寸法が検討される段階に入っているが、この従来技術で
管内からこの必要サイズを具えた遮水壁を突設すること
は、管径や周辺の土質にもよるが必ずしも容易でなく、
実施の上で一つの制約となる確率が高い。
【0007】本発明は以上に述べた課題を解決するため
に、非開削、すなわち推進工法によって堤体を貫通する
管路を敷設するとき、余掘分による推進管周りの隙間か
ら堤体内の水が外部に漏洩する恐れを全く断ち切る所望
の幅と高さと壁厚の遮水壁を構築する方法の提供を目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遮水壁の構
築方法は河川、溜池などの堤体を貫通する管路を非開削
で敷設する場合に適合し、堤体1の両側に発進立坑3お
よび到達立坑4を設け、発進立坑3内より推進管5を水
平に押し込んでは継ぎ足しを繰り返し、該継ぎ足しが遮
水壁2と交差する予定の位置に達すると超高圧の噴射ノ
ズル61を先端に具えたロッド62が貫通可能な円孔7
1を穿接した専用推進管7を接続した後、続けて再び推
進管5を継ぎ足しては押し込んで到達立坑4に達する管
路の敷設を完了し、超高圧噴射装置6を作動して前記ロ
ッド62を垂直に掘進して専用推進管7の円孔71を貫
通して管底に至り、噴射ノズル61を回転しつつ硬化促
進剤を配合したセメントスラリーを噴射して地盤を切削
し、混合攪拌しつつセメント層に置換して中央の円柱体
下部21を造成し、ここで噴射を停止してロッド62を
専用推進管7内から引き上げて管頂に達すると、再び噴
射を開始して管頂より所望の直径と高さからなる中央の
円柱体上部22を造成し、さらに噴射ノズル61を管軸
と直交する方向に移動して前記中央の円柱体下部21、
円柱体上部22と側面で一部が重なりあう側部の円柱体
23を同じ手順で造成し、重ね合わせたものを全体とし
て所望の幅と高さと壁厚よりなる遮水壁2を構築するこ
とによって前記の課題を解決した。
【0009】この構築手順を管軸方向から見た図面で概
略示したのが図1(A)〜(G)である。すなわち (A)遮水壁構築位置の上側または斜め上側など車両や
市民の通行に支障のない場所より超高圧噴射装置のロッ
ド62を掘進させ、堤体内を進んで専用推進管7に設け
られた上下の円孔71を通過し、管底よりさらに浸透系
路長上必要な深さの地盤まで掘進し、規定の深さ(遮水
壁として規定される管底からの深さ)までロッド62が
達したら、先端の噴射ノズル61からセメントスラリー
を噴射し、回転しつつ引き上げてロッドを軸とする一定
半径の円形範囲をセメントスラリーで土壌と置換しつつ
上方へ移行する。 (B)一定半径の円形範囲を置換しつつロッド62を引
き上げ、土壌・セメント置換が管底に達すると中央の円
柱体下部21が造成される。 (C)噴射ノズル61の噴射を停止してロッド62を専
用推進管7中で引き上げ、噴射ノズル61が管頂に達す
ると、再び噴射を開始して専用推進管7上の土壌・セメ
ント置換を行う。 (D)浸透経路長上必要な高さまでロッド62を引き上
げながら土壌・セメント置換を行って中央の円柱体上部
22を造成する。 (E)浸透経路長上必要な高さまで土壌・セメント置換
が終了すると、(A)と同様にして(A)〜(D)で構
築した土壌・セメント置換の両側の一方に浸透経路長を
満足する深さまでロッド62を挿入し、噴射ノズル61
を回転・引き上げながら土壌と置換して側部の円柱体2
3を形成する。 (F)浸透経路長を満足する高さまで円柱体を造成し、
反対側の側部にも浸透経路長を満足する深さまでロッド
を挿入し、噴射ノズルを回転しつつ引き上げてセメント
円柱体を造成する。 (G)遮水壁の幅が浸透経路長を満足するまで(E)、
(F)を繰り返して成形体を一体的に繋いで遮水壁を完
成させる。このとき確実に一体化するために必ず中央の
円柱体側面と側部の円柱体側面とが一部で重なりあって
専用推進管7上下の死角となるコーナー部Cにもセメン
トスラリーが確実に噴射され地盤改良が行われて堅牢な
一体物の壁体を構築するように図る。
【0010】
【発明の実施の形態】図2は本発明に係る堤体を貫通す
る管路の堤体中央付近に、遮水壁を構築した状態を示す
縦断正面図である。堤体の両側には立坑が設けられてお
り、推進管5を油圧ジャッキなどで土中へ圧入させる側
を発進立抗3、推進管5が到達すれば推進完了となる側
を到達立坑4として、該発進立坑3から推進管5を継ぎ
足して推進させていき、推進工が完了すると、超高圧噴
流注入工法などによって図示されているように堤体中央
部付近に遮水壁2を構築する。
【0011】図3は推進工法の典型的な形態を示した配
置図であって、発進用の立坑3の内部には支柱壁31、
推進台32に保持されて油圧ポンプ33、ジャッキ台3
4、押圧シリンダ―35が据え付けられ、一方立坑の上
には管を搬入するための門型クレ―ン36を載せてい
る。推進管5先頭管の前端には図示しないが鋼製の円形
羽口を取り付け、手掘りしたり、あるいは管径よりも約
10〜15mm大きい作動直径を具えた回転羽根からな
る掘削マシンを取り付け、立坑3から供給される原動力
(電力、油圧、空気圧)によって回転し地盤を掘削して
作動直径の穿孔を行ない、地盤を穿って推進管が通り抜
け堤体の他端に至る。
【0012】図4に示す専用推進管7は、推進工法中発
進立坑3内で次々と推進管5を継ぎ足しては押し込んで
行く工程の途中において、管路の中で遮水壁2の直下に
当たると想定される位置へ介装したものである。専用推
進管7は管頂、管底に超高圧噴射装置のロッド62が通
過可能な円孔71が設けられている。該円孔71を設け
ることにより、従来は堤体上側から挿入されたロッド6
2が通過して管路の下底部に所望の高さと幅と厚さを具
えた堅牢な遮水壁を構築されるためには大きな障害とな
っていたロッドと推進管とが干渉するという問題を回避
できる。前述のように専用推進管7に円孔71を設ける
ことによって、管体強度が低下して推進時に管体の破
損、変形が生じる可能性があるため、図のように推力伝
達フランジ73や推力伝達リブ74などの補強用部材を
取り付けて強度の低下を防ぐ構造としている。補強用部
材の形状は、図示するように円孔の前後に推力伝達フラ
ンジ73を溶接し、該フランジ間を管軸方向に設けた推
力伝達リブ74で繋ぐことによって、管体強度の補強お
よび推力の伝達を行う。また、推進時の推進抵抗を低減
するために補強リブ間には、他の推進管と同様に外装コ
ンクリート75が施されている。
【0013】ここで使用する超高圧噴射装置6として
は、図5に示すように地上部分は水タンク63,グラウ
トミキサ64,超高圧ポンプ65,油圧ユニット66,
コンプレッサ―68と、堤体の天端上へ載置したボーリ
ングマシン67によって構成する。ボーリングマシン6
7が作動すると垂直に装置したロッド62を回転して堤
体1内を掘進し、所望の深さに達すると先端に具えた噴
射ノズル61からセメントスラリーを超高圧で噴射す
る。
【0014】ボーリングマシン67が作動してロッド6
2が所定の位置まで掘進すると、先端の噴射ノズル61
から硬化促進剤を含むセメントスラリーを水平方向に向
けて激しく噴射し一定半径の円形範囲の土壌を堀り崩し
ながら取り除いてセメントスラリーと置換し未凝固の円
柱体を造成する。この置換のためには堀崩した土砂を取
り除く必要があるため、ロッドを二重管とし、内管でセ
メントスラリーを圧送する一方、外周のドーナツ形外管
を通って土砂をバキューム車など、図示しない手段で吸
引除去する方法が望ましい。しかし指定される浸透圧の
数値が低ければ、完全な土壌・セメント置換によるコン
クリート躯体の遮水壁構築までは望まれず、周辺の土砂
も残したまま砂粒の間へセメントスラリーを強制含浸さ
せて砂層深くまで強化する程度の地盤改良で足りる場合
もある。
【0015】前述したように中央の円柱体下部21、円
柱体上部22と隣接する側部の円柱体23は、その側面
が互いに重なり合った一体状(ダルマ形)とならなけれ
ば水封性に懸念の余地が残る。具体的には図6(A)
(B)に示すように中央の円柱体下部21、円柱体上部
22と側部の円柱体23とのピッチ幅L1を、側部の円
柱体23とさらに側部の円柱体24とのピッチ幅L2
の間に差をつけ、中央円柱体造成時に生じるコーナー部
の死角Cにも十分セメントスラリーが進入充填するよう
に重なり合う部分を厚くしたものである。
【0016】専用推進管7の円孔71にロッド62を通
過させて土壌・セメント置換を行う際に、管内面に硬化
剤などが流入しないように図7に示すように、管内に縦
カバー76を取り付ける。また、縦カバー76を取り付
けても若干量の硬化剤などが管内に流入することが予想
されるときがあるので、土壌・セメント置換後には管内
の清掃を行い縦カバー76を取り外すようにする。ま
た、推進中に管内に土砂が流入することを防いだり、工
事完了後の水密性を確保するために、円孔71には図8
に示すような水密カバー77を用いて円孔71を塞ぎ、
セメントモルタルなどで補修を行う。
【0017】図9は本発明の他の実施形態を示す縦断正
面図であり、推進工完了後に堤体上側から超高圧噴射装
置のロッド62を堤体内に掘進し、土壌・セメント置換
を行うことにより遮水壁を構築する際に問題となるロッ
ド62と推進管5の干渉を、ロッド通過用のスペースP
を確保して遮水壁2を構築する方法である。スペースP
を確保する機構は、図10に示すように推進工完了時に
遮水壁構築部に位置する推進管5の継手部に予め発進立
坑内において分割リング8および土留円筒9が取り付け
られている。分割リング8は管内より取り外し可能な構
造となっており、推進時の推力の伝達を行う役割をす
る。また、土留円筒9は継手部に土砂が流入することを
防ぐために、挿し口51側、受口52側にそれぞれ取り
付けられている。該土留円筒9はロッド62が通過する
スペースを確保するために前後にスライドする機構とな
っており、この時の分割リング8の長さは、遮水壁の壁
圧によって決定される。すなわち管径、浸透経路長など
により遮水壁の大きさが決まるため、この大きさにあわ
せて分割リングの長さが決まる。
【0018】図11(A)(B)に分割リング8を用い
て遮水壁2を構築する手順を示す。 (A)推進工完了後、管内より分割リングを取り外し、
挿し口51または受口52の土留円筒9をスライドさせ
て超高圧噴射装置のロッド62を通過させるためのスペ
ースPを設ける。このスペースPからロッド62を浸透
経路長上満足する根入れ長さまで貫通させた後、上に引
き上げながら土壌・セメント置換を行い、遮水壁を構築
する。 (B)1工程の土壌・セメント置換で遮水壁2の必要壁
厚が満足しない場合は、図11(B)に示すように、挿
し口51あるいは受口52の土留円筒9を前後にスライ
ドさせて、更にロッド通過用のスペースを設けて、先に
構築した遮水壁の前後(管軸方向)どちらかに再度土壌
・セメント置換を行つて壁厚を増していき、コンクリー
ト躯体部が遮水壁の必要壁厚を満足するまで作業を繰り
返し行う。なお、この方法による遮水壁の構築の場合に
も土壌・セメント置換を確実とするために、ピッチの長
さを変えて行うことが望ましい。
【0019】
【発明の効果】本願発明に係る堤体を貫通する管路に遮
水壁を構築する方法は、以上に述べたように非開削で管
路の敷設、遮水壁の構築が可能なため、締切工や道路付
替工を行う必要がないため経済性がよく、管径や周辺の
土質に影響されることがない。しかも従来技術に比べる
と、遮水壁の幅や高さ、壁厚について確実な信頼性が得
られ、近来厳しく規定される傾向にある遮水壁の幅、高
さの要請に完全に応えることが出来る技術的優越性を具
えている。堅牢な遮水壁の構築は、堤体自体の補強にも
貢献し、堤体内の水が外部へ漏出する懸念は全く払拭さ
れるなど安全上、災害上の利点は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構築手順を(A)〜(G)の縦断面図
によって示す。
【図2】遮水壁を構築した管路の状態を示す縦断正面図
である。
【図3】推進工法用機器の一例を示す配置図である。
【図4】専用推進管の正面図(A)とA−A断面図
(B)である。
【図5】超高圧噴射装置の一例を示す配置図である。
【図6】中央と側部の円柱体の位置関係を示す平面図
(A)と縦断面図(B)である。
【図7】本発明の実施例を示す一部縦断面図である。
【図8】同じく一部分の縦断面図(A)、要部の拡大図
(B)、および部品の断面図(C)である。
【図9】他の実施形態による遮水壁を構築する手順を示
す全体の縦断正面図である。
【図10】図9に示す実施形態の要部の一部縦断面図で
ある。
【図11】実施形態の手順を(A)(B)でそれぞれ示
す一部縦断面図である。
【符号の説明】
1 堤体 2 遮水壁 3 発進立坑 4 到達立坑 5 推進管 6 超高圧噴射装置 7 専用推進管 8 分割リング 9 土留円筒 21 中央の円柱体下部 22 中央の円柱体上部 23 側部の円柱体 24 さらに側部の円柱体 61 噴射ノズル 62 ロッド 71 円孔 73 推力伝達フランジ 74 推力伝達リブ 76 縦カバー 77 水密カバー P スペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末松 康成 大阪府大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式会社栗本鐵工所内 Fターム(参考) 2D054 AC18 AD27 EA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川、溜池などの堤体1を貫通する管路
    を非開削で敷設し、かつ、堤体内に水みちの発生を阻止
    する遮水壁2を構築する方法において、堤体1の両側に
    発進立坑3および到達立坑4を設け、発進立坑3内より
    推進管5を水平に押し込んでは継ぎ足しを繰り返し、該
    継ぎ足しが遮水壁2と交差する予定の位置に達すると超
    高圧の噴射ノズル61を先端に具えたロッド62が貫通
    可能な円孔71を穿接した専用推進管7を接続した後、
    続けて再び推進管5を継ぎ足しては押し込んで到達立坑
    4に達する管路の敷設を完了し、超高圧噴射装置6を作
    動して前記ロッド62を垂直に掘進して専用推進管7の
    円孔71を貫通して管底に至り、噴射ノズル61を回転
    しつつ硬化促進剤を配合したセメントスラリーを噴射し
    て地盤を切削し、混合攪拌しつつセメント層に置換して
    中央の円柱体下部21を造成し、ここで噴射を停止して
    専用推進管7内を引き上げて管頂に達すると、再び噴射
    を開始して管頂より所望の直径と高さからなる中央の円
    柱体上部22を造成し、さらに噴射ノズル61を管軸と
    直交する方向に移動して前記中央の円柱体下部21、円
    柱体上部22と側面で一部が重なりあう側部の円柱体2
    3を同じ手順で造成し、重ね合わせたものを全体として
    所望の幅と高さと壁厚よりなる遮水壁2を構築すること
    を特徴とする非開削で堤体を貫通する管路に遮水壁を構
    築する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、中央および側部の円
    柱体を一体的に重ね合わせた遮水壁が、高さと幅が少な
    くとも1m以上の任意の寸法で設定することを特徴とす
    る非開削で堤体を貫通する管路に遮水壁を構築する方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1および2において、遮水壁2を
    構築する中央の円柱体下部21、円柱体上部22と側部
    の円柱体23とのピッチ幅L1を、側部の円柱体23と
    さらに側部の円柱体24とのピッチ幅L2より小さく設
    定して専用推進管上下コーナの死角へも確実にセメント
    スラリーを噴射して地盤改良を行い遮水壁を構築するこ
    とを特徴とする非開削で堤体を貫通する管路に遮水壁を
    構築する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において専用推進管7の上下の
    円孔71を含みロッド62が内部を昇降する縦カバー7
    6を着脱自在に管内に具えたことを特徴とする非開削で
    堤体を貫通する管路に遮水壁を構築する方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の専用推進管7に代えて、推進
    工完了後、管内から取り外し可能な分割リング8と管外
    周面上をスライドして超高圧噴射装置6のロッド62が
    下降可能なスペースを形成することを特徴とする非開削
    で堤体を貫通する管路に遮水壁を構築する方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013194408A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Kurimoto Ltd 堤体内の遮水壁構築方法

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