JP2001172856A - 燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布およびそれからなるタフテッドカーペット - Google Patents
燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布およびそれからなるタフテッドカーペットInfo
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- JP2001172856A JP2001172856A JP36295699A JP36295699A JP2001172856A JP 2001172856 A JP2001172856 A JP 2001172856A JP 36295699 A JP36295699 A JP 36295699A JP 36295699 A JP36295699 A JP 36295699A JP 2001172856 A JP2001172856 A JP 2001172856A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】タイルカ−ペットやオプションマット類の基布
としてリサイクルが可能で、焼却時の燃焼ガスが安全性
を備えたタフテッドカ−ペット用の基布を提供するこ
と。 【解決手段】不織布よりなる基布であって、該不織布を
構成する繊維と該繊維に付与する樹脂がともにポリエス
テルであることを特徴とする燃焼時に安全性を備えたリ
サイクル可能な基布。
としてリサイクルが可能で、焼却時の燃焼ガスが安全性
を備えたタフテッドカ−ペット用の基布を提供するこ
と。 【解決手段】不織布よりなる基布であって、該不織布を
構成する繊維と該繊維に付与する樹脂がともにポリエス
テルであることを特徴とする燃焼時に安全性を備えたリ
サイクル可能な基布。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタフテッドカ−ペッ
ト用基布としてカ−ペット類、オプションマット類に使
用され、リサイクル化が可能で、また燃焼時に安全性を
備えた基布に関する。
ト用基布としてカ−ペット類、オプションマット類に使
用され、リサイクル化が可能で、また燃焼時に安全性を
備えた基布に関する。
【0002】
【従来の技術】タフテッドカ−ペットとして、タイルカ
−ペットやオプションマット類は、基布にタフト加工で
パイル糸を植え込み、染色、バッキング加工の工程を経
て製品となる。
−ペットやオプションマット類は、基布にタフト加工で
パイル糸を植え込み、染色、バッキング加工の工程を経
て製品となる。
【0003】近年はパイル糸として原着糸や先染糸を使
用することで、染色工程を省いたものの割合が増加傾向
にある。
用することで、染色工程を省いたものの割合が増加傾向
にある。
【0004】これは経済面で、染色工程を省略すること
で染色加工で基布に要求される耐熱性や耐寸法変化特性
そのもののレベルを下げることが可能となり、基布とタ
フテッドカ−ペット類の製品の両面から低コスト化につ
ながるからである。
で染色加工で基布に要求される耐熱性や耐寸法変化特性
そのもののレベルを下げることが可能となり、基布とタ
フテッドカ−ペット類の製品の両面から低コスト化につ
ながるからである。
【0005】他方、環境面から基布やそれを使用した製
品についての処理も問題になり、リサイクル可能である
ことや焼却時の燃焼ガスの低煙化等の要求が増えつつあ
る。
品についての処理も問題になり、リサイクル可能である
ことや焼却時の燃焼ガスの低煙化等の要求が増えつつあ
る。
【0006】例えばタイルカ−ペット製品において最も
多く使用されている塩化ビニルバッキング材が燃焼する
際に塩化水素ガスやダイオキシンを発生する問題から、
APPO(アモルファスポリオレフィン)などの環境上
問題の少ないバッキング材に変更する試みも提案されて
いる。
多く使用されている塩化ビニルバッキング材が燃焼する
際に塩化水素ガスやダイオキシンを発生する問題から、
APPO(アモルファスポリオレフィン)などの環境上
問題の少ないバッキング材に変更する試みも提案されて
いる。
【0007】またパイル糸の場合にも、焼却時に発生す
る燃焼ガスの問題でナイロン素材からポリエステルやポ
リプロピレン素材が用いられたり、また基布と同じ素材
にしてリサイクルを可能にする試みも増えつつある。
る燃焼ガスの問題でナイロン素材からポリエステルやポ
リプロピレン素材が用いられたり、また基布と同じ素材
にしてリサイクルを可能にする試みも増えつつある。
【0008】基布を構成する繊維素材としてはポリエス
テルが一般的であり、タフテッドカ−ペット類の製造工
程で必要な強度を得る方法としては低融点成分の繊維で
繊維間接着を施したり、不織布に樹脂を付与して繊維を
接着固定する等の方法がある。
テルが一般的であり、タフテッドカ−ペット類の製造工
程で必要な強度を得る方法としては低融点成分の繊維で
繊維間接着を施したり、不織布に樹脂を付与して繊維を
接着固定する等の方法がある。
【0009】しかしこの場合、低融点成分の繊維を混入
する手段は多数の口金より吐出して押し出された連続フ
ィラメントを得る際に、低融点成分と高融点成分の溶融
時の粘度が異なるために糸切れ等の製糸面での問題や低
融点成分のコストが高価である等の欠点がある。
する手段は多数の口金より吐出して押し出された連続フ
ィラメントを得る際に、低融点成分と高融点成分の溶融
時の粘度が異なるために糸切れ等の製糸面での問題や低
融点成分のコストが高価である等の欠点がある。
【0010】また、樹脂で繊維同士を接着固定して基布
を得る方法では、該樹脂として安価なアクリル酸メチル
などのアクリル酸エステル類系やポリ塩化ビニル系、酢
酸ビニル系のものを10%以上付与させることが一般的
であり、基布に構成繊維と同じ素材の樹脂のみを少量付
与させて強度のある基布を得ることで、リサイクル化を
可能にしたり、また焼却時に発生する燃焼ガスの安全性
を考慮しているものはなかった。
を得る方法では、該樹脂として安価なアクリル酸メチル
などのアクリル酸エステル類系やポリ塩化ビニル系、酢
酸ビニル系のものを10%以上付与させることが一般的
であり、基布に構成繊維と同じ素材の樹脂のみを少量付
与させて強度のある基布を得ることで、リサイクル化を
可能にしたり、また焼却時に発生する燃焼ガスの安全性
を考慮しているものはなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はタイルカ−ペ
ットやオプションマット類の基布としてリサイクルが可
能で、焼却時の燃焼ガスが安全性を備えたタフテッドカ
−ペット用の基布を提供することにある。
ットやオプションマット類の基布としてリサイクルが可
能で、焼却時の燃焼ガスが安全性を備えたタフテッドカ
−ペット用の基布を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、不織布よりなる基布であって、該不織布を構成す
る繊維と該繊維に付与する樹脂がともにポリエステルで
あることを特徴とする燃焼時に安全性を備えたリサイク
ル可能な基布である。
明は、不織布よりなる基布であって、該不織布を構成す
る繊維と該繊維に付与する樹脂がともにポリエステルで
あることを特徴とする燃焼時に安全性を備えたリサイク
ル可能な基布である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、タフテッドカ−ペット
用基布としてポリエステル系繊維からなる不織布に該繊
維と同じポリエステル系からなる高分子樹脂バインダ−
のみを付与したものである。
用基布としてポリエステル系繊維からなる不織布に該繊
維と同じポリエステル系からなる高分子樹脂バインダ−
のみを付与したものである。
【0014】すなわち樹脂が繊維と同じポリエステル系
の素材であるために互いの親和性に優れ、該付与量は少
なくても大きな接着力が得られるために、タフト、染
色、バッキング加工等の工程で起きる寸法の変化を抑え
る強度を発現出来たのである。
の素材であるために互いの親和性に優れ、該付与量は少
なくても大きな接着力が得られるために、タフト、染
色、バッキング加工等の工程で起きる寸法の変化を抑え
る強度を発現出来たのである。
【0015】本発明において、樹脂バインダ−の付与量
は不織布を構成する繊維に対し2〜10重量%の範囲が
好ましく、3〜6重量%であればより好ましい。10重
量%より多いと強度が大きくなるのでタフテッドカ−ペ
ット製造工程で起きる寸法の変化を抑えやすくなるが、
その結果基布が硬くなるために、タフト加工では針抵抗
が大きくなり、植えられたパイル品位が悪化しやすい傾
向にあるので好ましくない。2重量%より付与量が少な
いと、必要とする強度が発現しないので好ましくない。
は不織布を構成する繊維に対し2〜10重量%の範囲が
好ましく、3〜6重量%であればより好ましい。10重
量%より多いと強度が大きくなるのでタフテッドカ−ペ
ット製造工程で起きる寸法の変化を抑えやすくなるが、
その結果基布が硬くなるために、タフト加工では針抵抗
が大きくなり、植えられたパイル品位が悪化しやすい傾
向にあるので好ましくない。2重量%より付与量が少な
いと、必要とする強度が発現しないので好ましくない。
【0016】ポリエステル系樹脂バインダ−としては、
多価カルボン酸と多価アルコ−ルから得られるポリエス
テル系樹脂であればよく、ポリエチレンテレフタレ−
ト、ポリブチレンテレフタレ−ト等芳香族系あるいは脂
肪族系のポリエステル等を用いることができる。
多価カルボン酸と多価アルコ−ルから得られるポリエス
テル系樹脂であればよく、ポリエチレンテレフタレ−
ト、ポリブチレンテレフタレ−ト等芳香族系あるいは脂
肪族系のポリエステル等を用いることができる。
【0017】染色、バッキング加工での工程で起きる寸
法の変化には、基布強度よりもタフト後の強度も重要で
あり、基布の強度がタフト加工に耐えうるために、JI
SL1906法の評価で引張強力の値がタテ方向15k
g/5cm以上、ヨコ方向7.5kg/5cm以上であ
ることが好ましい。
法の変化には、基布強度よりもタフト後の強度も重要で
あり、基布の強度がタフト加工に耐えうるために、JI
SL1906法の評価で引張強力の値がタテ方向15k
g/5cm以上、ヨコ方向7.5kg/5cm以上であ
ることが好ましい。
【0018】本発明において、ポリエステル系高分子樹
脂バインダ−のガラス転移点、軟化点の物性値について
は特に限定はされないが、ガラス転移点が高くなると弾
性がなくなり脆くなるために応力が分散されず、その結
果、強度が低下するので、50℃以下が好ましい。
脂バインダ−のガラス転移点、軟化点の物性値について
は特に限定はされないが、ガラス転移点が高くなると弾
性がなくなり脆くなるために応力が分散されず、その結
果、強度が低下するので、50℃以下が好ましい。
【0019】本発明において、ポリエステル系高分子樹
脂バインダ−は、耐熱性を要求される場合には高いガラ
ス転移点のものを、また低い温度で成型性を要求される
製品では低いガラス転移点、軟化点を有するものを用途
に応じて用いることができる。
脂バインダ−は、耐熱性を要求される場合には高いガラ
ス転移点のものを、また低い温度で成型性を要求される
製品では低いガラス転移点、軟化点を有するものを用途
に応じて用いることができる。
【0020】本発明において、樹脂の付与方法としては
溶液や分散液あるいは乳化液に浸漬した後にニップロ−
ルで絞液した後に乾燥する方法を用いることができる
が、コスト面と併せ適宜用いることができる。
溶液や分散液あるいは乳化液に浸漬した後にニップロ−
ルで絞液した後に乾燥する方法を用いることができる
が、コスト面と併せ適宜用いることができる。
【0021】本発明において、不織布を構成する繊維の
繊度は2〜17dtexであることが好ましく、3〜9dtex
であればより好ましい。2dtexより繊度が細いとタフト
加工でタフト針による繊維の切断が大きく、物理的強力
が低下して後加工での耐寸法変化性能が劣るので好まし
くない。17dtexより繊度が太いと目付当たりの繊維本
数が少なくなり、密度の粗いシートになるので好ましく
ない。
繊度は2〜17dtexであることが好ましく、3〜9dtex
であればより好ましい。2dtexより繊度が細いとタフト
加工でタフト針による繊維の切断が大きく、物理的強力
が低下して後加工での耐寸法変化性能が劣るので好まし
くない。17dtexより繊度が太いと目付当たりの繊維本
数が少なくなり、密度の粗いシートになるので好ましく
ない。
【0022】本発明の基布を構成する不織布は、タフ
ト、染色、バッキング加工での耐寸法変化性能に優れる
長繊維を熱圧着して得られること、また長繊維同士をニ
−ドルパンチして得られることが好ましい。
ト、染色、バッキング加工での耐寸法変化性能に優れる
長繊維を熱圧着して得られること、また長繊維同士をニ
−ドルパンチして得られることが好ましい。
【0023】タフテッドカ−ペットの中で、タイルカ−
ペットのように剛性の要求される製品には、熱圧着した
剛性のある基布を、また成型性を要求される製品には、
ニ−ドルパンチを施した厚みや融通性のある基布を使用
することができるが、特に限定されるものではなくコス
ト面や用途に応じて使用することができる。
ペットのように剛性の要求される製品には、熱圧着した
剛性のある基布を、また成型性を要求される製品には、
ニ−ドルパンチを施した厚みや融通性のある基布を使用
することができるが、特に限定されるものではなくコス
ト面や用途に応じて使用することができる。
【0024】本発明の基布を構成する長繊維よりなる不
織布は、多数の口金から吐出されて押し出されたフィラ
メント群をエジェクターで高速牽引、延伸しネット上に
捕集して所定のシートを得た後、後加工での寸法変化に
シートが耐えうるための物理的性質を付与させるため
に、該シ−トを直接的に熱エンボスロールで熱圧着させ
たり、あるいはニードルパンチで繊維同士を絡合させた
後に、高分子樹脂バインダ−を付与して得られる。
織布は、多数の口金から吐出されて押し出されたフィラ
メント群をエジェクターで高速牽引、延伸しネット上に
捕集して所定のシートを得た後、後加工での寸法変化に
シートが耐えうるための物理的性質を付与させるため
に、該シ−トを直接的に熱エンボスロールで熱圧着させ
たり、あるいはニードルパンチで繊維同士を絡合させた
後に、高分子樹脂バインダ−を付与して得られる。
【0025】本発明の基布を構成する不織布を熱圧着し
て得るときは、繊維同士の熱による固定効果を上げるた
めに、芯鞘繊維や融点の異なる複数の混合繊維を用いる
ことができる。また、ニードルパンチして不織布を得る
ときは、繊維同士を機械的に絡ませるため、あらかじめ
熱などによる接着は必要としないので単一の繊維成分を
使用することができる。但し、より強度を高めるため
に、また樹脂量を少なくするために芯鞘繊維や複数の混
合繊維を用いてニードルパンチ後、熱などにより接着を
施してもよく、繊維の構成、およびその成分は限定され
るものではない。
て得るときは、繊維同士の熱による固定効果を上げるた
めに、芯鞘繊維や融点の異なる複数の混合繊維を用いる
ことができる。また、ニードルパンチして不織布を得る
ときは、繊維同士を機械的に絡ませるため、あらかじめ
熱などによる接着は必要としないので単一の繊維成分を
使用することができる。但し、より強度を高めるため
に、また樹脂量を少なくするために芯鞘繊維や複数の混
合繊維を用いてニードルパンチ後、熱などにより接着を
施してもよく、繊維の構成、およびその成分は限定され
るものではない。
【0026】本発明の基布を用いてタフテッドカ−ペッ
トを得る場合に、パイル及びパイル糸を固定するバッキ
ング剤としてポリエステル系樹脂を用いることにより、
燃焼時に安全性を備えかつリサイクル可能なカ−ペット
を得ることができる。
トを得る場合に、パイル及びパイル糸を固定するバッキ
ング剤としてポリエステル系樹脂を用いることにより、
燃焼時に安全性を備えかつリサイクル可能なカ−ペット
を得ることができる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお本発
明での特性値は次の方法で評価した。 (1)引張強力 JIS L1906法で評価した。 (2)タフト品位 パイル糸として2890dtex、2杢田型中空のナイロン
糸を1/10ゲ−ジ、ステッチ10個/インチ、パイル
高さ3.5mmル−プの条件でタフト加工し、パイル品
位としてタフト上がり1m長さでのパイル抜けで評価
し、パイル抜け2カ所未満を○、パイル抜け2〜4カ所
のものを△、パイル抜け5カ所以上のものを×とした。 (3)燃焼時の安全性 構成素材の成分から燃焼時発生ガスが、塩化水素および
窒素酸化物のガスについては×、水および炭酸ガスにつ
いては○とした。 (4)リサイクル性 基布構成として同じ成分のために可能なものを○、また
異種成分のために分別などの処置が必要なものを×とし
た。 (5)製糸性 紡糸口金から吐出し押し出されたフィラメントの糸切れ
を調べ、所定時間内(2時間)での相対比較として、糸
切れの見られなかったものをものを○、糸切れのあった
ものを×とした。 実施例1 融点260℃のポリエチレンテレフタレ−トの単一成分
のみでフィラメントを多数の口金から吐出して押し出さ
れたフィラメント群を単糸繊度9dtexとなるようにエジ
ェクターで高速牽引、延伸しネット上に捕集して、更に
230℃熱エンボスロールで熱圧着させて、目付93g
/m2のシ−トを得た。
が、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお本発
明での特性値は次の方法で評価した。 (1)引張強力 JIS L1906法で評価した。 (2)タフト品位 パイル糸として2890dtex、2杢田型中空のナイロン
糸を1/10ゲ−ジ、ステッチ10個/インチ、パイル
高さ3.5mmル−プの条件でタフト加工し、パイル品
位としてタフト上がり1m長さでのパイル抜けで評価
し、パイル抜け2カ所未満を○、パイル抜け2〜4カ所
のものを△、パイル抜け5カ所以上のものを×とした。 (3)燃焼時の安全性 構成素材の成分から燃焼時発生ガスが、塩化水素および
窒素酸化物のガスについては×、水および炭酸ガスにつ
いては○とした。 (4)リサイクル性 基布構成として同じ成分のために可能なものを○、また
異種成分のために分別などの処置が必要なものを×とし
た。 (5)製糸性 紡糸口金から吐出し押し出されたフィラメントの糸切れ
を調べ、所定時間内(2時間)での相対比較として、糸
切れの見られなかったものをものを○、糸切れのあった
ものを×とした。 実施例1 融点260℃のポリエチレンテレフタレ−トの単一成分
のみでフィラメントを多数の口金から吐出して押し出さ
れたフィラメント群を単糸繊度9dtexとなるようにエジ
ェクターで高速牽引、延伸しネット上に捕集して、更に
230℃熱エンボスロールで熱圧着させて、目付93g
/m2のシ−トを得た。
【0028】得られたシ−トにガラス転移点20℃のポ
リエステル系樹脂バインダ−を3重量%付与されるよう
に配合、調整したエマルション液に浸漬した後、ニップ
ロ−ルで絞液し、乾燥処理を経て目付約96g/m2の
基布を得た。
リエステル系樹脂バインダ−を3重量%付与されるよう
に配合、調整したエマルション液に浸漬した後、ニップ
ロ−ルで絞液し、乾燥処理を経て目付約96g/m2の
基布を得た。
【0029】得られた基布物性は比較例1のアクリル系
樹脂付与量の約1/3であっても遜色のない、良好な結
果を示すものであった。 実施例2 実施例1と同様にしてポリエステル樹脂バインダ−を6
重量%付与することになるように配合、調整したエマル
ション液に浸漬した後にニップロ−ルで絞液し、乾燥処
理を経て目付約99g/m2の基布を得た。
樹脂付与量の約1/3であっても遜色のない、良好な結
果を示すものであった。 実施例2 実施例1と同様にしてポリエステル樹脂バインダ−を6
重量%付与することになるように配合、調整したエマル
ション液に浸漬した後にニップロ−ルで絞液し、乾燥処
理を経て目付約99g/m2の基布を得た。
【0030】得られた基布物性は比較例2の塩化ビニル
系樹脂の付与量を15%重量にしたものを上回る良好な
結果を示すものであった。 比較例1、2 実施例1で得られた目付93g/m2のシ−トに、ガラ
ス転移点35℃のアクリル系樹脂の水性エマルション液
に浸漬した後にニップロ−ルで絞液、乾燥処理してアク
リル系樹脂の付与量が8重量%、得られた目付101g
/m2の基布を比較例1に、またガラス転移点25℃の
ポリ酢酸ビニル・塩化ビニル樹脂の水性エマルション液
に浸漬した後にニップロ−ルで絞液、乾燥処理してポリ
酢酸ビニル・塩化ビニル樹脂の付与量が15重量%、得
られた目付108g/m2の基布を比較例2とした。比
較例1の基布は樹脂量が8%でも実施例1の基布の強力
に到達しないばかりか、リサイクル性の点で繊維と樹脂
との分離が必要で、そのためのコストを要するものであ
った。また比較例2の基布は、樹脂量が多く硬いために
タフト加工でのパイル抜けが多くてタフト品位が悪いだ
けでなく、燃焼時に塩素系ガスの発生で安全性に劣り、
また繊維と樹脂との分離が必要になるので、リサイクル
性にも劣るものであった。 比較例3 融点260℃のポリエチレンテレフタレ−トと融点23
0℃のイソフタ−ル酸共重合ポリエステルを85:15
%の比率で多数の口金から吐出し押し出されたフィラメ
ント群を単糸繊度9dtexとなるようにエジェクターで高
速牽引、延伸しネット上に捕集して、更に230℃熱エ
ンボスロールで熱圧着させて、目付110g/m2のシ
−トを得た。
系樹脂の付与量を15%重量にしたものを上回る良好な
結果を示すものであった。 比較例1、2 実施例1で得られた目付93g/m2のシ−トに、ガラ
ス転移点35℃のアクリル系樹脂の水性エマルション液
に浸漬した後にニップロ−ルで絞液、乾燥処理してアク
リル系樹脂の付与量が8重量%、得られた目付101g
/m2の基布を比較例1に、またガラス転移点25℃の
ポリ酢酸ビニル・塩化ビニル樹脂の水性エマルション液
に浸漬した後にニップロ−ルで絞液、乾燥処理してポリ
酢酸ビニル・塩化ビニル樹脂の付与量が15重量%、得
られた目付108g/m2の基布を比較例2とした。比
較例1の基布は樹脂量が8%でも実施例1の基布の強力
に到達しないばかりか、リサイクル性の点で繊維と樹脂
との分離が必要で、そのためのコストを要するものであ
った。また比較例2の基布は、樹脂量が多く硬いために
タフト加工でのパイル抜けが多くてタフト品位が悪いだ
けでなく、燃焼時に塩素系ガスの発生で安全性に劣り、
また繊維と樹脂との分離が必要になるので、リサイクル
性にも劣るものであった。 比較例3 融点260℃のポリエチレンテレフタレ−トと融点23
0℃のイソフタ−ル酸共重合ポリエステルを85:15
%の比率で多数の口金から吐出し押し出されたフィラメ
ント群を単糸繊度9dtexとなるようにエジェクターで高
速牽引、延伸しネット上に捕集して、更に230℃熱エ
ンボスロールで熱圧着させて、目付110g/m2のシ
−トを得た。
【0031】基布物性は実施例1のポリエステル樹脂を
3重量%付与した場合とほぼ同じものが得られたが、そ
のためにイソフタル酸共重合ポリエステルを約6倍の付
与量の樹脂に相当する比率まで混合させることが必要で
あったばかりだけなく、製糸性の点で劣るものであっ
た。
3重量%付与した場合とほぼ同じものが得られたが、そ
のためにイソフタル酸共重合ポリエステルを約6倍の付
与量の樹脂に相当する比率まで混合させることが必要で
あったばかりだけなく、製糸性の点で劣るものであっ
た。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の基布は、タフテッドカ−ペット
としてカ−ペット類、オプションマット類に使用され、
焼却時に燃焼ガスが安全で、かつリサイクル化が可能で
ある。
としてカ−ペット類、オプションマット類に使用され、
焼却時に燃焼ガスが安全で、かつリサイクル化が可能で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/507 D06M 15/507 Z Fターム(参考) 3B120 AA19 BA21 CA12 CA13 EB30 4L033 AB01 AB07 AC15 CA45 4L044 CB04 4L047 AA21 AB03 BA16 BB06 CC16
Claims (7)
- 【請求項1】不織布よりなる基布であって、該不織布を
構成する繊維と該繊維に付与する樹脂がともにポリエス
テルであることを特徴とする燃焼時に安全性を備えたリ
サイクル可能な基布。 - 【請求項2】不織布を構成する繊維に対し、樹脂を2〜
10重量%付与させてなることを特徴とする請求項1記
載の燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布。 - 【請求項3】不織布の引張強力の値がJISL1906
法の評価でタテ方向15kg/5cm以上、ヨコ方向
7.5kg/5cm以上であることを特徴とする請求項
1または2に記載の燃焼時に安全性を備えたリサイクル
可能な基布。 - 【請求項4】不織布を構成する繊維の繊度が2〜17d
texであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基
布。 - 【請求項5】不織布が長繊維を熱圧着してなることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃焼時に安全
性を備えたリサイクル可能な基布。 - 【請求項6】不織布が長繊維同士をニ−ドルパンチして
なることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の基布を用
いてなることを特徴とするタフテッドカ−ペット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36295699A JP2001172856A (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布およびそれからなるタフテッドカーペット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36295699A JP2001172856A (ja) | 1999-12-21 | 1999-12-21 | 燃焼時に安全性を備えたリサイクル可能な基布およびそれからなるタフテッドカーペット |
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ID=18478162
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005273097A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Unitika Ltd | 不織シート |
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-
1999
- 1999-12-21 JP JP36295699A patent/JP2001172856A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005273097A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Unitika Ltd | 不織シート |
US11084186B2 (en) | 2013-03-12 | 2021-08-10 | Milliken & Company | Recyclable single polymer floorcovering article |
US11673291B2 (en) | 2013-03-12 | 2023-06-13 | Milliken & Company | Recyclable single polymer floorcovering article |
US11883984B2 (en) | 2013-03-12 | 2024-01-30 | Milliken & Company | Recyclable single polymer floorcovering article |
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