JP2001172588A - 塗膜保護用シート及びその製造方法 - Google Patents

塗膜保護用シート及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001172588A
JP2001172588A JP36123599A JP36123599A JP2001172588A JP 2001172588 A JP2001172588 A JP 2001172588A JP 36123599 A JP36123599 A JP 36123599A JP 36123599 A JP36123599 A JP 36123599A JP 2001172588 A JP2001172588 A JP 2001172588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic polymer
coating film
layer
base material
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36123599A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Shibata
健一 柴田
Yasuo Yamaguchi
康雄 山口
Masayoshi Natsume
雅好 夏目
Keiji Hayashi
圭治 林
Shinichi Takada
信一 高田
Yoshiki Kobayashi
由樹 小林
Komaji Matsui
駒治 松井
Takeshi Eda
猛 江田
Hiroshi Ueda
博 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd, Nitto Denko Corp filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP36123599A priority Critical patent/JP2001172588A/ja
Publication of JP2001172588A publication Critical patent/JP2001172588A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜保護機能や保護目的達成後の容易な除去
性を満足させつつ、曲面部に対しても皺や浮きのない高
い信頼性の接着カバーを施すことができて雨水や洗浄液
等の溜まりを防止でき、塗膜の変質や変色等の汚損を回
避できる塗膜保護用シートの開発。 【解決手段】 繊維状基材の片面に、共押出しによるホ
ットメルト型粘着剤層と厚さ40μm以下の熱可塑性ポ
リマー層とのラミネート層をその熱可塑性ポリマー層を
介し密着付設してなる塗膜保護用シート及び繊維状基材
の片面に、熱可塑性ポリマーとホットメルト型粘着剤を
共押出しして、その熱可塑性ポリマー層を介しラミネー
トする塗膜保護用シートの製造方法。 【効果】 薄い熱可塑性ポリマー層を介し粘着剤層を密
着力よく付設でき接着カバー剥離の際に糊残りを防止で
き、粘着剤層の基材中埋没による接着力減少を予防でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、塗膜を変質、変色させに
くくて耐候性に優れ、自動車のボディや部品等の表面保
護などに好適な塗膜保護用シート及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗装を終えた自動車ないしその部
品等をトラックや船に荷積して海外等の遠隔地に移送す
る際などにおける塵や埃、雨等の種々の浮遊物ないし衝
突物による塗膜の損傷や艶ボケないし変色等を予防する
手段として、ワックスを主成分とする塗膜材料を5〜4
0μm厚で塗布したものが知られていた。しかしながら
ワックス塗膜を均一厚に形成することが困難で一様な保
護が得られないこと、汚れやすいこと、酸性雨に弱いこ
と、塗装塗膜にワックス等が浸透して変色等の原因にな
ること、ワックス塗膜の付与とその除去に多大な労力を
要し溶剤の使用や廃液の処理など環境問題を誘発しやす
いことなどの問題点があった。
【0003】一方、支持基材上に粘着剤層を設けてなる
種々の表面保護用シートが知られており、塗膜を有する
被着体用のものとしては、フィルム等にガラス転移点を
低くした放射線硬化粘着剤層やポリイソブチレン等のゴ
ム系粘着剤層を設けたものが提案されている(特開平2
−199184号公報、特開平6−73352号公
報)。かかるシート方式によれば前記した問題点は克服
しうる。
【0004】しかしながら従来の保護用シートにあって
は、それを被着体に接着してカバーする際に不可避的に
発生する皺部より雨水やウィンドウォッシャによる洗浄
液が浸入して、やはり前記接着カバーの際に不可避的に
混入する気泡部に溜まり塗膜の膨潤等による変色や変質
などの容易に除去できない汚損原因となる問題点があっ
た。かかる汚損は、重力方向に発生した皺部に基づく場
合が特に顕著である。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明者らは、前記の問題点を克
服するために鋭意研究を重ねる中で当該汚損問題は、気
泡部に溜まった酸性雨や洗浄液が水分の蒸発で濃縮され
その濃縮液の作用で生じることを究明し、繊維状基材を
使用してその通気性による良揮散や流侃性による放流に
て酸性雨等が溜まることや濃縮液となることの防止を試
みた。しかし繊維状基材に粘着剤層を直接付設する方式
では密着力不足で接着カバーを塗膜より剥離する際に粘
着剤層の糊残りを生じる問題を誘発した。
【0006】そのため基材の孔を大きくし粘着剤層を含
浸しやすくしてアンカー効果の増大等を介し密着力を大
きくした。しかしこの場合には粘着剤層が経時的に基材
中に埋没して接着力が減少する問題を惹起した。そこで
ポリマーフィルムをラミネートしてその層を介し粘着剤
層を付設して埋没の防止を図った。しかしこの場合には
ポリマーフィルムと基材とのアンカー効果等による密着
力を高める必要のあることからフィルム厚が増大し、そ
のために保護用シートの曲面追従性が低下して接着カバ
ーに供した際に曲面部等に皺や浮き等が発生しやすくな
り、その皺等より酸性雨や洗浄液が浸入しやすくなる難
点を生じた。
【0007】本発明は、前記に鑑みて保護用シート本来
の浮遊物ないし衝突物等からの塗膜保護機能や保護目的
達成後の容易な除去性を満足させつつ、曲面部に対して
も皺や浮きのない高い信頼性の接着カバーを施すことが
できて雨水や洗浄液等の溜まりを防止でき、塗膜の変質
や変色等の汚損を回避できる塗膜保護用シートの開発を
課題とする。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は、繊維状基材の片面に、共
押出しによるホットメルト型粘着剤層と厚さ40μm以
下の熱可塑性ポリマー層とのラミネート層をその熱可塑
性ポリマー層を介し密着付設してなることを特徴とする
塗膜保護用シート、及び繊維状基材の片面に、熱可塑性
ポリマーとホットメルト型粘着剤を共押出しして、その
熱可塑性ポリマー層を介しラミネートすることを特徴と
する塗膜保護用シートの製造方法を提供するものであ
る。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、共押出し方式により薄
さに優れる熱可塑性ポリマー層を介して粘着剤層を繊維
状基材に密着力よく付設できて、接着カバーを塗膜より
剥離する際に粘着剤層が糊残りすることを防止できると
共に、通気性や流侃性に優れる孔の大きい基材の場合に
も熱可塑性ポリマー層を介し粘着剤層が基材中に埋没す
ることを防止して接着力が減少することを予防すること
ができる。
【0010】また薄さに優れるポリマー層にて繊維状基
材の柔軟性ないし適度な伸縮許容性が良好に維持されて
その良変形性により曲面部に対しても良好に追従変形し
て皺や浮き等の発生を抑制でき、高い信頼性にて容易に
塗膜を接着カバーして雨水等の浸入による塗膜の変質等
の容易に除去できない汚損の発生を回避することができ
る。またポリマー層を介して繊維状基材に雨水等が浸入
することを防止でき、前記の良好な曲面追従性を堅持し
つつ耐久性の向上を図ることができて衝突物等からの塗
膜保護機能及び保護目的達成後の容易な剥離除去性も向
上させることができる。
【0011】
【発明の実施形態】本発明による塗膜保護用シートは、
繊維状基材の片面に、共押出しによるホットメルト型粘
着剤層と厚さ40μm以下の熱可塑性ポリマー層とのラ
ミネート層をその熱可塑性ポリマー層を介して密着付設
したものよりなりその製造は、例えば繊維状基材の片面
に熱可塑性ポリマーとホットメルト型粘着剤を共押出し
して、その熱可塑性ポリマー層を介しラミネートする方
法などにより行うことができる。
【0012】繊維状基材としては、適宜な繊維集成物を
用いることができ、それを形成する繊維も適宜なもので
あってよい。就中、耐水性等に優れる繊維が好ましい。
繊維状基材を用いることにより、その集成繊維による凹
凸が反映した粘着剤層を形成でき、接着カバーの剥離性
の向上、通気性や流侃性による浸入雨水の良揮散性等に
よる剥離後の塗膜における接着カバー痕の防止などを図
ることができる。
【0013】ちなみに前記した繊維の例としては、ポリ
エチレン(PE)やポリプロピレン(PP)の如きポリ
オレフィン、ポリエステル(PET)やポリアミド(P
A)等の熱可塑性ポリマーからなる繊維の単独物や混合
物、レーヨンや銅安人絹や酢酸セルロースの如きセルロ
ース系の再生又は半合成の繊維、木綿や絹や羊毛の如き
天然繊維、前記繊維の混合物(混紡物)などがあげられ
る。また前記の繊維は、例えばPP繊維の外側をPE層
で被覆したものの如く、芯繊維の外側を別種の材料で被
覆した2層又は3層以上の多重構造を有するものであっ
てもよく、その組合せは前記のPP−PEのほか例えば
PET(PA)−PPやPET(PA)−PEなどの如
く適宜に決定することができる。剥離後の焼却処理性等
の点よりは、単独系やエチレン成分とのブロック系、ラ
ンダム系やグラフト系等のプロピレン系ポリマー、低密
度、特に直鎖状低密度や高密度等のエチレン系ポリマー
などのオレフィン系ポリマーの単独物や混合物からなる
繊維が好ましい。
【0014】また熱可塑性ポリマー層を介した粘着剤層
の良密着性や曲面追従性、耐久性などの点より好ましく
用いうる繊維状基材は、熱可塑性ポリマーの繊維からな
る不織布、その不織布同士やフィルムとの積層体からな
る複合不織布である。特にプロピレン系ポリマー繊維な
いしその不織布の外側にエチレン系ポリマー繊維ないし
その不織布を配置した不織布ないし複合不織布からなる
ものが前記した剥離後の焼却処理性などの点より好まし
い。
【0015】繊維状基材は、劣化防止による耐久性の向
上等を目的にその繊維等を介して例えば酸化チタンやベ
ンガラ、亜鉛華やアルミナ、酸化スズやカーボンブラッ
ク等の充填剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定剤や
帯電防止剤などの適宜な添加剤を含有していてもよい。
前記の無機系充填剤やカーボンブラックは、紫外線を反
射又は吸収して紫外線を遮断し基材や粘着剤層の耐久性
を大きく向上させて破断や糊残りのない容易な剥離性の
長期持続性の向上などに有効である。
【0016】なお前記添加剤を繊維等を介して含有させ
る方式には、例えば添加剤含有のコーティング液を繊維
状基材を形成する繊維の表面に付着させる方式、繊維状
基材形成前の繊維表面に当該コーティング膜を形成して
その繊維により繊維状基材を形成する方式、添加剤を混
入したポリマーを繊維化してその繊維により繊維状基材
を形成する方式、前記の方式を併用する方式などの適宜
な方式を採ることができる。波長190〜370nmの紫
外線透過率が10%以下、就中5%以下、特に3%以下
となるように形成した繊維状基材が耐久性等の点より特
に好ましい。
【0017】繊維状基材の厚さについては特に限定はな
いが、通気性や流侃性による酸性雨等の溜まることや濃
縮液となることの防止性、衝突物等からの塗膜保護機能
や保護目的達成後の剥離容易性、強度や曲面への良好な
追従性による皺付きのない接着性などの点より、目付量
が5〜300g/m、就中10〜200g/m、特
に20〜100g/mのものが好ましい。繊維状基材
の片面又は両面、特に粘着剤層を設ける側には密着力の
向上等を目的にコロナ処理や火炎処理、プラズマ処理や
スパッタエッチング処理などの適宜な表面処理を施すこ
ともできる。
【0018】なお上記した複合不織布としては、繊維状
基材の粘着剤層を設けない面にポリマー層を設けたもの
などがあげられる。そのポリマー層の形成には、適宜な
ポリマーを用いうるが柔軟性や接着容易性などの点より
は上記の繊維で例示した熱可塑性ポリマー、特に焼却処
理性の良好なポリマーが好ましい。
【0019】前記のポリマー層は、例えばポリマーフィ
ルムを熱ラミネートする方式や接着剤等を介して接着す
る方式、繊維状基材上にポリマーフィルムを押出しラミ
ネートする方式などの適宜な方式にて形成でき、その厚
さは衝突物等からの塗膜保護機能や保護目的達成後の剥
離容易性、強度や曲面追従性などの点より5〜50μ
m、就中7〜40μm、特に10〜30μmが好ましい。
なおポリマー層にも上記の繊維状基材に準じた適宜な添
加剤を含有させることができる。
【0020】一方、繊維状基材の片面に設ける共押出し
方式によるラミネート層を形成するホットメルト型粘着
剤と熱可塑性ポリマーについては特に限定はなく、適宜
なものを用いうる。ちなみにその熱可塑性ポリマーとし
ては、上記の繊維等で例示したものなどの適宜なものを
1種又は2種以上を用いることができ、添加剤の配合に
ついても上記した基材等に準じうる。
【0021】またホットメルト型粘着剤の例としては、
スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)やスチレン
・イソプレン・スチレン(SIS)、スチレン・エチレ
ン−ブチレン共重合体・スチレン(SEBS)やスチレ
ン・エチレン−プロピレン共重合体・スチレン(SEP
S)の如きA−B−A型ブロックポリマー、スチレン・
ブタジエン(SB)やスチレン・イソプレン(SI)、
スチレン・エチレン−ブチレン共重合体(SEB)やス
チレン・エチレン−プロピレン共重合体(SEP)の如
きA−B型ブロックポリマー、スチレン・ブタジエンラ
バー(SBR)の如きスチレンとジエン系炭化水素のラ
ンダム共重合体やその水添物、エチレン・酢酸ビニル共
重合体やエチレン・エチルアクリレート共重合体などを
ベースポリマーとするものがあげられる。
【0022】粘着剤の調製に際しては、1種又は分子量
分布やスチレン含量が相違するものなどの2種以上のベ
ースポリマーを用いることができる。また粘着剤には、
粘着特性の制御等を目的に必要に応じて例えば軟化剤や
シリコーン系ポリマー、アクリル系ポリマーや粘着付与
剤、老化防止剤や紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光
安定剤などの適宜な添加剤を配合することができる。ま
た例えば酸化カルシウムや酸化マグネシウム、シリカや
酸化亜鉛、酸化チタンやカーボンブラックなどの適宜な
充填剤や顔料なども配合することができる。
【0023】前記した軟化剤の配合は、接着力の向上等
を目的とし、例えば低分子量のポリイソブチレンやポリ
ブテン、水添液状ポリイソプレンや水添液状ブタジエン
の如き液状ゴム、エチレン・プロピレンゴムやエチレン
・α−オレフィン共重合体、プロセス油やナフテン油、
ひまし油やアマニ油や大豆油、フタル酸エステル系可塑
剤やリン酸エステル系可塑剤やアジピン酸エステル系可
塑剤、液状脂肪族系石油樹脂の如き液状樹脂などの適宜
なものを1種又は2種以上用いうる。その配合量は、ベ
ースポリマー100重量部あたり150重量部以下、就
中120重量部以下、特に100重量部以下が好まし
い。
【0024】またシリコーン系ポリマーの配合は、剥離
性の向上等を目的とし、例えばジメチルポリシロキサン
やメチルフェニルポリシロキサンやメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン、それらのエポキシ系やアルキル系、
アミノ系やカルボキシル系、アルコール系やフッ素系、
アルキル・アラルキルポリエーテル系やエポキシ・ポリ
エーテル系、ポリエーテル系の如き変性体などの、シロ
キサン結合を骨格とする各種分子量の適宜なものを1種
又は2種以上用いうる。その配合量は、接着力と安定し
た剥離性とのバランスなどの点よりベースポリマー10
0重量部あたり5重量部以下、就中3重量部以下、特に
0.005〜2重量部が好ましい。
【0025】一方、アクリル系ポリマーの配合は、タッ
クの向上や経時的剥離性の向上等を目的とし、例えば炭
素数20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
エステルの1種又は2種以上を、必要に応じ(メタ)ア
クリルアミドの如きアクリル系粘着剤で公知の共重合性
モノマーと共に溶液重合等の各種方式で重合処理してな
るものなどの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。
その配合量は、接着力と安定した剥離性とのバランスな
どの点よりベースポリマー100重量部あたり20重量
部以下、就中10重量部以下、特に0.01〜5重量部
が好ましい。
【0026】他方、粘着付与剤の配合も接着力の向上を
目的とし、例えば脂肪族系や芳香族系、脂肪族・芳香族
共重合体系や脂環式系等の石油系樹脂、クマロンインデ
ン系樹脂やテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂
やロジン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂やキシ
レン系樹脂、それら樹脂の水添物などの粘着剤で公知の
適宜なものを1種又は2種以上配合することができる。
その配合量は、凝集力低下による糊残りを回避した接着
力の向上性などの点よりベースポリマー100重量部あ
たり150重量部以下、就中100重量部以下、特に6
0重量部以下が好ましい。
【0027】塗膜保護用シートの製造は、例えば予め共
押出し方式にてホットメルト型粘着剤層と熱可塑性ポリ
マー層との重畳層をセパレータ上等に形成し、それをそ
の熱可塑性ポリマー層を介し繊維状基材の片面に熱ロー
ル等で圧着して移着する方法などの適宜な方法にて行う
ことができる。
【0028】ラミネート層の繊維状基材に対する良密着
性などの点より好ましい製造方法は、熱可塑性ポリマー
とホットメルト型粘着剤を共押出ししつつそれを圧着ロ
ール等にてその熱可塑性ポリマー層を介し繊維状基材の
片面にラミネートする方法である。かかる方法は、繊維
状基材の熱溶融による変質を防止する点などよりも好ま
しい。
【0029】共押出しに際しては熱可塑性ポリマー層と
ホットメルト型粘着剤層をそれぞれ2層以上設けること
もできるが、その熱可塑性ポリマー層の全厚は、曲面部
への接着カバー時に皺や浮きの発生することを抑制する
点より40μm以下とすることが必要である。かかる皺
防止と基材との密着力のバランスなどの点より好ましい
熱可塑性ポリマー層の厚さは、その全厚に基づいて30
μm以下、就中0.1〜15μm、特に0.5〜5μmで
ある。
【0030】一方、ホットメルト型粘着剤層の厚さは、
接着力等に応じて適宜に決定でき、一般には3〜100
μm、就中7〜70μm、特に10〜50μmとされる。
塗膜保護用シートのホットメルト型粘着剤層に対して
は、必要に応じそれを実用に共するまでの間、セパレー
タ等を仮着して保護することもできる。
【0031】本発明による塗膜保護用シートは、例えば
ポリエステル・メラミン系やアルキッド・メラミン系、
アクリル・メラミン系やアクリル・ウレタン系、アクリ
ル・多酸硬化剤系などの各種の塗膜で塗装処理された自
動車のボディやバンパー等の部品などの適宜な塗装物の
表面保護に好ましく用いられる。
【0032】
【実施例】実施例1 SEBS(シェル化学社製、クレイトンG1657)1
00部(重量部、以下同じ)と水添石油系樹脂(安原ケ
ミカル社製、クリアロンP−105)40部の混練物か
らなるホットメルト型粘着剤、及びポリエチレン(東ソ
ー社製、ペトロセン)を二層押出し成形機にて共押出し
しつつ、圧着ロールにてそのポリエチレン層を介し耐候
性処理したポリエチレン製不織布(旭・デュポンフラッ
シュスパンプロダクツ社製、タイベック)の片面にラミ
ネートして塗膜保護用シートを得た。なお粘着剤層の厚
さは30μm、ポリエチレン層の厚さは4μmとした。
【0033】実施例2 SEPS(クラレ社製、セプトン2063)100部と
水添石油系樹脂(荒川化学社製、アルコンP−100)
60部と水添液状ポリイソプレン(数平均分子量2.7
万、ヨウ素価5.0g/100g)40部との混練物か
らなるホットメルト型粘着剤と、及びポリプロピレン
(チッソ社製、チッソポリプロXF9520)を二層押
出し成形機にて共押出ししつつ、圧着ロールにてそのポ
リプロピレン層を介し耐候性処理した複合不織布の片面
にラミネートして塗膜保護用シートを得た。なお粘着剤
層の厚さは40μm、ポリプロピレン層の厚さは10μm
とした。また複合不織布は、裏面側に厚さ30μmのポ
リプロピレンフィルムをラミネートしたものである。
【0034】比較例 実施例2の複合不織布における不織布面上に実施例2に
準じたホットメルト型粘着剤を厚さ50μmにて押出し
成形して塗膜保護用シートを得た。
【0035】評価試験 実施例、比較例で得た塗膜保護用シートを塗膜に23℃
にて接着したのち剥離して糊残りの有無を調べた。また
塗膜保護用シートの粘着面に厚さ25μmのPETを基
材とする粘着テープを接着して充分な接着力を発現させ
た後、繊維状基材とラミネート層との密着強度をT型ピ
ール(23℃、65%RH、剥離速度300mm/分)に
て調べた。さらに塗膜保護用シート100mをロール状
に巻回して室温又は40℃下に168時間放置したのち
取り出して自動車ボディ用塗装板に接着し30分経過後
その接着力を調べて、40℃放置物/室温放置物の接着
力比より接着力の安定性を評価した。
【0036】前記の結果を次表に示した。 糊残り 密着強度(N/25mm) 接着力安定性 実施例1 無 6.8 95%(安定) 実施例2 無 7.5 90%(安定) 比 較 例 有 2.1 40%(不安定)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 康雄 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 夏目 雅好 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 林 圭治 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 高田 信一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 小林 由樹 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 松井 駒治 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号関西 ペイント株式会社内 (72)発明者 江田 猛 兵庫県尼崎市神崎町33番1号関西ペイント 株式会社内 (72)発明者 上田 博 兵庫県尼崎市神崎町33番1号関西ペイント 株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA04 AA07 AB03 CA02 CA04 CA06 CB01 CC02 CC03 CE01 FA04 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状基材の片面に、共押出しによるホ
    ットメルト型粘着剤層と厚さ40μm以下の熱可塑性ポ
    リマー層とのラミネート層をその熱可塑性ポリマー層を
    介し密着付設してなることを特徴とする塗膜保護用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1において、繊維状基材が熱可塑
    性ポリマー繊維の不織布又は複合不織布からなり、ホッ
    トメルト型粘着剤層がA−B−A型スチレン系ブロック
    ポリマー、A−B型スチレン系ブロックポリマー、スチ
    レンとジエン系炭化水素のランダム共重合体又はエチレ
    ン・酢酸ビニル共重合体の1種又は2種以上からなる塗
    膜保護用シート。
  3. 【請求項3】 繊維状基材の片面に、熱可塑性ポリマー
    とホットメルト型粘着剤を共押出しして、その熱可塑性
    ポリマー層を介しラミネートすることを特徴とする塗膜
    保護用シートの製造方法。
JP36123599A 1999-12-20 1999-12-20 塗膜保護用シート及びその製造方法 Pending JP2001172588A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36123599A JP2001172588A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 塗膜保護用シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36123599A JP2001172588A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 塗膜保護用シート及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001172588A true JP2001172588A (ja) 2001-06-26

Family

ID=18472754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36123599A Pending JP2001172588A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 塗膜保護用シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001172588A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008106176A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Nippon Nsc Ltd 粘着組成物

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03273079A (ja) * 1990-03-22 1991-12-04 Goyo Paper Working Co Ltd 布粘着テープ又はシート
JPH04226183A (ja) * 1990-06-08 1992-08-14 Sekisui Chem Co Ltd 粘着テープもしくはシート及びその表面加工方法
JPH04325584A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Sekisui Chem Co Ltd 封緘用感熱型接着テープ
JPH05117602A (ja) * 1991-10-30 1993-05-14 Nitto Denko Corp 積層体
JPH07286144A (ja) * 1994-04-20 1995-10-31 Hagiwara Kogyo Kk 粘着テ−プ
JPH09291262A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JPH09291261A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Nitto Denko Corp 塗膜保護層の製造方法
JPH1112548A (ja) * 1997-06-26 1999-01-19 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JPH1121528A (ja) * 1997-07-01 1999-01-26 Hagiwara Kogyo Kk 粘着テープ
JPH1171559A (ja) * 1997-06-26 1999-03-16 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
EP0959119B1 (en) * 1998-05-19 2003-08-27 Nitto Denko Corporation Sheet for protecting paint film of automobiles

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03273079A (ja) * 1990-03-22 1991-12-04 Goyo Paper Working Co Ltd 布粘着テープ又はシート
JPH04226183A (ja) * 1990-06-08 1992-08-14 Sekisui Chem Co Ltd 粘着テープもしくはシート及びその表面加工方法
JPH04325584A (ja) * 1991-04-26 1992-11-13 Sekisui Chem Co Ltd 封緘用感熱型接着テープ
JPH05117602A (ja) * 1991-10-30 1993-05-14 Nitto Denko Corp 積層体
JPH07286144A (ja) * 1994-04-20 1995-10-31 Hagiwara Kogyo Kk 粘着テ−プ
JPH09291262A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JPH09291261A (ja) * 1996-04-24 1997-11-11 Nitto Denko Corp 塗膜保護層の製造方法
JPH1112548A (ja) * 1997-06-26 1999-01-19 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JPH1171559A (ja) * 1997-06-26 1999-03-16 Nitto Denko Corp 塗膜保護用シート
JPH1121528A (ja) * 1997-07-01 1999-01-26 Hagiwara Kogyo Kk 粘着テープ
EP0959119B1 (en) * 1998-05-19 2003-08-27 Nitto Denko Corporation Sheet for protecting paint film of automobiles

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008106176A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Nippon Nsc Ltd 粘着組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5148816B2 (ja) 表面保護シート、およびその製造方法
CA2284080C (en) Sheet for protecting paint films of automobiles
JP2001240820A (ja) 塗膜保護シート、その製造方法及び施工方法
EP0881272B1 (en) Sheet for protecting paint film
JP6628101B2 (ja) 積層フィルム
JP3926915B2 (ja) 塗膜保護用シート
JPH09239915A (ja) 表面保護用粘着シート
JP2003041216A (ja) 表面保護シートおよびその製造方法
JP3668380B2 (ja) 自動車塗膜保護用シート
JP4666541B2 (ja) カバーシート
JP2006193690A (ja) 表面保護テープ、およびその製造方法
JP2000351952A (ja) 塗膜保護用シート
JP2001172588A (ja) 塗膜保護用シート及びその製造方法
JPH11199839A (ja) 表面保護フィルム
EP1164177B1 (en) Sheet for protecting paint film
JPH09291261A (ja) 塗膜保護層の製造方法
JP2001207136A (ja) 塗膜保護用シート
WO2014050490A1 (ja) 表面保護シート
JP2003206456A (ja) 自動車塗膜保護用シート
JPH1112548A (ja) 塗膜保護用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061120

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20090213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20090305

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100617

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100805

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110602

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02