JP2001172468A - 有機重合体の樹脂粒子及びその製造方法並びに表面滑り性付与剤 - Google Patents

有機重合体の樹脂粒子及びその製造方法並びに表面滑り性付与剤

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JP2001172468A
JP2001172468A JP36426099A JP36426099A JP2001172468A JP 2001172468 A JP2001172468 A JP 2001172468A JP 36426099 A JP36426099 A JP 36426099A JP 36426099 A JP36426099 A JP 36426099A JP 2001172468 A JP2001172468 A JP 2001172468A
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meth
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resin particles
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JP36426099A
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English (en)
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Shohei Kosakai
正平 小堺
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記一般式(1)〜(5)で示されるジ
オルガノポリシロキサン基を表面に有する有機重合体の
樹脂粒子。 【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
基、mは3〜1,000の整数、nは1〜100の整数
である。) 【効果】 本発明の有機重合体の樹脂粒子は、優れた滑
り性、耐ブロッキング性を与えるもので、有機樹脂フィ
ルムなどの表面滑り性付与剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に有機樹脂フィ
ルムの表面滑り性付与剤として有用なジオルガノシロキ
サン鎖を表面に有する新規な有機重合体の樹脂粒子、並
びに該樹脂粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリプ
ロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をフィルム
状に成形加工した樹脂が、包装用材料、テープ材等に汎
用されている。該フィルム樹脂の取り扱い易さ、巻き取
り性、耐摩耗性などが工程全体の生産性に影響するた
め、該フィルム樹脂には表面滑り性、耐ブロッキング性
が必要である。
【0003】また、熱、紫外線又は電子線により硬化す
るエポキシ樹脂、エポキシアクリレート、アクリレート
エステル、ウレタンアクリレートなどをベース成分とす
る樹脂組成物は、家具、電気器具、電子部品、自動車用
部品などの各種基材の塗料又は保護コーティング材とし
て用いられている。これらの組成物を塗布、硬化、被覆
された物品は、物品同士あるいは各種の基材と接触する
機会が多くあり、これらの皮膜にも、取り扱いの容易
さ、耐摩耗性などの点から表面滑り性、耐ブロッキング
性が要求される。
【0004】そこで、上記のフィルム樹脂又は皮膜に表
面滑り性、耐ブロッキング性を付与する方法として、ス
テアリン酸アミド、エルカ酸アミドのような有機高級脂
肪酸アミドなどの滑剤を添加する方法、並びにシリカ
(特開平4−348147号公報)、コオリナイト及び
ゼオライト(特開昭52−16134号公報)、タルク
粉末などの無機微粒子を添加する方法が有効とされてい
る。
【0005】しかし、前記滑剤は、フィルム樹脂の表面
からブリードアウトしたり、また、フィルム樹脂の種類
によっては十分な表面滑り性が得られないという問題が
ある。
【0006】また、前記無機微粒子は、配合する樹脂と
本質的に相溶せず、添加量の多い場合には、樹脂の透明
性が失われる。また無機微粒子の密度は、一般に有機樹
脂の密度に比べて大きいので、低粘度の硬化性樹脂組成
物の場合には、長期間貯蔵すると、硬化前に該無機微粒
子が沈降し、均一で安定した表面滑り性、耐ブロッキン
グ性が得られないという問題が生じる。
【0007】本発明の目的は、上記のような欠点を改善
し、有機樹脂フィルムなどの表面滑り性付与剤として有
用である新規なジオルガノポリシロキサン鎖を表面に有
する有機重合体の樹脂粒子及びその製造方法並びに表面
滑り性付与剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、
下記一般式(1)〜(5)で示されるジオルガノポリシ
ロキサン基を有機重合体の樹脂粒子表面に付与すること
により、優れた表面滑り性、耐ブロッキング性を与える
ことを知見した。また、かかる有機重合体の樹脂粒子
は、特にエチレン性不飽和化合物を重合して有機重合体
を製造するに当り、下記一般式(6)〜(11)のジオ
ルガノポリシロキサン化合物を分散剤又は乳化剤とし、
このジオルガノポリシロキサン化合物に対して相溶性で
あり、上記エチレン性不飽和化合物に対して難溶性であ
る液状分散媒体にこのエチレン性不飽和化合物を分散さ
せて重合することにより製造したものが好適であること
を知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
【化3】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
基、mは3〜1,000の整数、nは1〜100の整数
である。)
【0010】
【化4】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
基、Xは2価の有機基、Yは3価の有機基、Aはエチレ
ン性不飽和基を有する1価の有機基、mは3〜1,00
0の整数、nは1〜100の整数である。)
【0011】従って、本発明は、上記一般式(1)〜
(5)で示されるジオルガノポリシロキサン基を表面に
有する有機重合体の樹脂粒子及びこの樹脂粒子からなる
有機樹脂フィルム用の表面滑り性付与剤を提供する。ま
た、本発明は、上記一般式(6)〜(11)で示される
ジオルガノポリシロキサン化合物を分散剤又は乳化剤と
し、エチレン性不飽和化合物を、上記ジオルガノポリシ
ロキサン化合物に対して相溶性であり、上記エチレン性
不飽和化合物に対して難溶性である液状分散媒体に分
散、重合することを特徴とする上記有機重合体の樹脂粒
子の製造方法を提供する。
【0012】以下、本発明の有機重合体の樹脂粒子及び
その製造方法を詳細に説明する。有機重合体樹脂粒子 本発明の有機重合体の樹脂粒子は、下記一般式(1)〜
(5)で示されるジオルガノポリシロキサン基(直鎖状
のジオルガノポリシロキサン鎖)を表面に有する有機重
合体樹脂粒子である。
【0013】
【化5】
【0014】上記一般式(1)〜(5)で示されるジオ
ルガノポリシロキサン基中、R1,R2,R3,R4は1価
の炭化水素基で、炭素数1〜10、特に1〜6の直鎖
状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜10のア
リール基、炭素数7〜10のアラルキル基等が挙げら
れ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、フェニル基が例示され、特にR1としては、ブチ
ル基、R2,R3,R4としてはメチル基、フェニル基が
工業的に好ましい。また滑り性付与剤としての効果の点
で、R2,R3,R4基の80%以上は、メチル基である
ことが好ましい。
【0015】式中、mの値は3〜1,000の整数であ
り、好ましくは6〜500の整数、特に好ましくは30
〜300の整数である。mが3未満では得られる樹脂粒
子の滑り性付与剤としての効果が十分でなくなり、逆に
1,000を超えると製法上困難となる可能性がある。
nの値は1〜100の整数であり、好ましくは1〜50
の整数である。nが100を超えると得られる樹脂粒子
の滑り性付与剤としての効果が十分でなくなる。
【0016】ここで、樹脂粒子を構成する有機重合体
は、エチレン性不飽和基を有する化合物の重合から得ら
れたものが好ましい。この化合物としては、ビニル基、
アリル基、(メタ)アクリル基を有する化合物が好まし
く、エチレン性不飽和基を分子内に1個有する単官能
性、あるいはそれ以上有する多官能性のエチレン性不飽
和単量体が挙げられる。また、これらの官能基を有する
分子量の大きいオリゴマを用いることもできる。
【0017】これらの化合物として具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリ
コール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テト
ラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロニ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、クミルフェノール(メタ)アクリレート、クミルフ
ェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、クミルフェノキシポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−(メタ)アクリロイルキシエチル−2−ヒド
ロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセ
リンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)
アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポ
リプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアル
キルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル]アシッドフォスフェート、トリクロロ
エチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラ
フロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,
4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレー
ト、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、トリシ
クロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニ
ルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカ
ニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル
オキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等
のアクリル化合物、アリルアルコール、アリルグリシジ
ルエーテル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロ
ラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルム
アミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン、エチレン、プロピレン、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリルニトリル、メタ
クリロニトリル、アクロレイン、4−ビニルシクロヘキ
サンモノエポキサイド等の単官能性エチレン性不飽和単
量体が挙げられる。
【0018】また、多官能性エチレン性不飽和単量体と
して、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−
2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グ
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリセ
リンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールAのプロピレンオキサイド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、2,2’−ジ(ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、トリシ
クロデカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタジエンジ(メタ)アクリレート、ペンタン
ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(グリシジルオ
キシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、ジ
アリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリル
テレフタレート、ジアリルマレアート、ジアリルアジパ
ート、ジアリルジグリコラート、ジエチレングリコール
ビスアリルカルボナート、ジビニルベンゼン、ジアリル
ベンゼン、ジアリルイタコネート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アク
リロキシメチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロ
キシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシ
プロピル)イソシアヌレート、トリアリルトリメリット
酸、トリアリルイソシアヌレート、アリル(メタ)アク
リレート、アリルオキシエチル(メタ)アクリレート等
が挙げられる。
【0019】更にまた、オリゴマの例としては、主骨格
の構造としてポリエーテルを有するポリエーテル(メ
タ)アクリレート、ポリエーテルのアリルエーテル、ポ
リエーテルのビニルエーテル、ポリエステルを有するポ
リエステル(メタ)アクリレート、ポリエステルのアリ
ルエステル、ポリエステルのビニルエステル、ポリカー
ボネートを有するポリカーボネート(メタ)アクリレー
ト、ポリカーボネートのアリルカルボナート、ポリカー
ボネートのビニルカルボナート、高分子量のアルキル基
を有するアルキル(メタ)アクリレート、これらのアリ
ルエーテル、アリルエステル、ビニルエーテル、ビニル
エステル、またこれらの骨格を有し、(メタ)アクリル
基、アリル基、ビニル基を含有するポリウレタン、更に
これらの骨格にエポキシ基を有するオリゴマと(メタ)
アクリル酸との反応によって得られるエポキシアクリレ
ートなどが挙げられる。これらのオリゴマは、いずれも
各主骨格のポリオールあるいはポリカルボン酸からエス
テル化反応、ウレタン化反応によって得ることができ
る。
【0020】これらの単量体あるいはオリゴマの官能基
は、重合性の点から(メタ)アクリル基が好ましい。ま
た広範囲の成形体の滑り性付与剤として適用するために
は、特に有機溶媒の希釈剤、反応希釈剤を含有する硬化
性樹脂組成物に用いる場合には、それらの希釈剤によっ
て溶解しないように架橋性の多官能性の単量体あるいは
オリゴマを併用するのが好ましく、従って有機重合体は
架橋体が好ましい。
【0021】樹脂粒子の製造方法 本発明の樹脂粒子は、乳化重合、懸濁重合の手法により
合成することができる。これらの重合法では、通常、分
散媒体としては水を用いるが、本発明の方法では非水系
液状媒体を用いることが有効である。即ち、エチレン性
不飽和化合物をそれと相溶し難く、更にジオルガノポリ
シロキサンと相溶し易い非水系液状媒体中にジオルガノ
ポリシロキサン鎖含有の分散剤(乳化剤)の存在下で、
乳化、懸濁し、重合する方法(乳化重合、懸濁重合)、
あるいは非水系液状媒体中でジオルガノポリシロキサン
鎖含有の分散剤の存在下で重合体ポリマーが相分離し、
安定化された微粒子が生成する、いわゆる分散重合(N
AD)により製造することができる。この場合、下記一
般式(6)〜(11)で示されるジオルガノポリシロキ
サン化合物を乳化剤(分散剤)として、エチレン性不飽
和化合物を、ジオルガノポリシロキサン化合物に対して
相溶性であり、エチレン性不飽和化合物に対して難溶性
である液状媒体に分散(乳化)し、重合開始剤により重
合することにより得ることができる。
【0022】詳しくは、液状分散媒体中に下記一般式
(6)〜(11)で示される分散剤(乳化剤)を予め溶
解あるいは分散させ、次いでこの液状分散媒体中に撹拌
下、エチレン性不飽和化合物と重合開始剤との混合物を
滴下、分散、加熱、重合することにより粒子分散溶液を
得ることができる。この粒子分散溶液を噴霧乾燥、溶媒
置換、遠心分離、濾過、乾燥などの適した方法により分
離、解砕し、粒子を得ることができる。この方法によっ
て生成した粒子は、分散剤(乳化剤)であるジオルガノ
ポリシロキサン化合物を表面層に有し、更に最外表面が
ジオルガノポリシロキサン鎖で覆われる。
【0023】
【化6】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
基、Xは2価の有機基、Yは3価の有機基、Aはエチレ
ン性不飽和基を有する1価の有機基、mは3〜1,00
0の整数、nは1〜100の整数である。)
【0024】これらの式中R1,R2,R3,R4,m,n
は、前記と同様である。また、これらの式中X,Yで示
される2価及び3価の有機基の好ましい構造は、下記の
通りである。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】上記式中、R5,R6,R7は2価の炭化水
素基で、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のア
ルキレン基やフェニレン基、キシリレン基等のアリーレ
ン基が挙げられる。この場合、R5の好ましい構造は、 −CH2CH2CH2− である。また、R6の好ましい構造としては、
【化9】 が挙げられる。更に、R7の好ましい構造は、
【化10】 である。
【0028】また、上記式において、p,q,r,s,
t,uは0又は正の整数であり、正の整数として好まし
くは2〜100、特に5〜50である。
【0029】また、Aの1価の有機基としては、炭素数
2〜8の酸素原子を有してもよいアルケニル基が挙げら
れ、特に下記のものが好ましい。
【0030】
【化11】 (R8は水素原子又はメチル基を示す。)
【0031】これらのジオルガノポリシロキサン化合物
のジオルガノポリシロキサン骨格が、生成する粒子表面
を覆うジオルガノポリシロキサン鎖となるため、前記と
同様にmの値は3〜1,000の整数であり、好ましく
は6〜500の整数、特に好ましくは30〜300の整
数である。mが3未満では得られる樹脂粒子の滑り性付
与剤としての効果が十分でなくなり、逆に1,000を
超えると製法上困難となる可能性がある。nの値は1〜
100の整数であり、好ましくは1〜50の整数であ
る。nが100を超えると樹脂粒子の滑り性付与剤とし
ての効果が十分でなくなる。
【0032】なお、上記分散剤(乳化剤)は、公知の方
法で合成することができる。例えば、片末端に重合性官
能基を有するジメチルポリシロキサン化合物の場合に
は、ヘキサメチルトリシロキサンを下記式 R1Li (R1は前記と同じ意味である。)で示されるアルキル
リチウムで開環リビング重合し、次いで3−(メタ)ア
クリロキシプロピルジメチルクロルシランなどの重合性
の官能基を有する化合物で重合を停止する方法、又はジ
メチルクロルシランで重合を停止し、この化合物の末端
SiH基に、エチレン性不飽和基と水酸基を有する化合
物を、触媒として白金系化合物の存在下でエチレン性不
飽和基を付加反応せしめ、末端に水酸基を有するジメチ
ルポリシロキサン化合物を合成し、次いでジイソシアネ
ート化合物及び重合性の官能基と水酸基を有する化合物
とからウレタン化反応により得る方法などがある。
【0033】また、両末端あるいは側鎖、更にそれら両
方に重合性の官能基を有するジメチルポリシロキサン化
合物の場合には、ヘキサメチルジシロキサン、重合性の
官能基を有する1,3−ビス−[3−(メタ)アクリロ
キシプロピル]テトラメチルジシロキサンなどのオルガ
ノジシロキサンと、ジメチルシクロポリシロキサン化合
物又は重合性の官能基を有する3−(メタ)アクリロキ
シプロピルメチルシクロポリシロキサンなどの環状ポリ
シロキサンとを、硫酸、トリフロロメタンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸などの触媒の存在下で開環平衡
化重合によって得る方法、あるいはヘキサメチルジシロ
キサン又は1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
と、ジメチルシクロポリシロキサン化合物又はメチルハ
イドロジェンシクロポリシロキサン化合物との開環平衡
化重合から得られたSiH基含有ジオルガノポリシロキ
サンに、前記と同様にエチレン性不飽和基と水酸基を有
する化合物を触媒として白金系化合物の存在下でSiH
基にエチレン性不飽和基を付加反応せしめ、末端及び側
鎖に水酸基を有するジメチルポリシロキサン化合物を合
成し、次いでジイソシアネート化合物及び重合性の官能
基と水酸基を有する化合物とからウレタン化反応により
得る方法などがある。
【0034】これらの分散剤(乳化剤)の使用量は、エ
チレン性不飽和化合物(エチレン性単量体あるいはオリ
ゴマ)に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5
〜8重量%である。
【0035】本発明の製造方法で用いられる分散媒体と
しては、エチレン性単量体あるいは重合性オリゴマとは
相溶し難いが、分散剤のジメチルポリシロキサン骨格と
は相溶するものであり、例えばヘキサン、ヘプタン、オ
クタンなどの脂肪族炭化水素あるいはジメチルポリシロ
キサンである。好ましくはエチレン性単量体あるいは重
合性オリゴマが溶解し難く、また前記の分散剤(乳化
剤)であるジオルガノポリシロキサンに相溶するジメチ
ルシロキサン骨格を有するジメチルポリシロキサンが好
ましい。ジメチルポリシロキサンとしては、直鎖状、分
岐状、環状のいずれの構造のものでもよい。
【0036】これらの分散媒体の使用量は、エチレン性
不飽和化合物(エチレン性単量体あるいはオリゴマ)1
00重量部に対して50〜2,000重量部、好ましく
は60〜400重量部である。
【0037】また、本発明の製造方法でエチレン性不飽
和化合物の重合に用いられる重合開始剤としては、公知
のものが使用でき、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブ
チルペルオキシド、クメンハイドロペルオキシドなどの
有機過酸化物、アゾビスシアノ吉草酸、アゾビスブチロ
ニトリル、アゾビス(2,4−ジメチル)バレロニトリ
ル、アゾビス−(2−アミノプロパン)ハイドロクロラ
イドのような有機アゾ化合物等が挙げられる。
【0038】これらの重合開始剤の使用量は、エチレン
性不飽和化合物(エチレン性単量体あるいは重合性オリ
ゴマ)に対して0.05〜5重量%、好ましくは0.1
〜3重量%である。
【0039】上記の製造方法により得られる樹脂粒子の
粒径は、0.02〜50μmの範囲であり、形状は球状
が好ましい。更に表面に分散剤(乳化剤)が化学結合に
より存在し、表面がジオルガノポリシロキサン鎖で覆わ
れ、フィルム成形体に含有された場合に優れた滑り性、
耐ブロッキング性を発現する。
【0040】本発明の樹脂粒子は、塗料、有機樹脂、化
粧品などの添加剤又は充填剤として有用であり、特に塗
料、合成樹脂などの滑り性、耐ブロッキング性付与剤と
して好適である。更に、有機樹脂フィルムを与えるフィ
ルム形成液状硬化性有機樹脂組成物の表面滑り性、耐ブ
ロッキング性付与剤として用いると、密度が無機粒子に
比べ樹脂組成物と同程度であるため沈降し難く、貯蔵安
定性に優れた有機樹脂組成物が得られる点で特に有用で
ある。
【0041】なお、該有機樹脂組成物の有機樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルな
どの熱可塑性樹脂;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂;並びに
ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂などの放射線硬化性樹脂
が挙げられる。
【0042】表面滑り性、耐ブロッキング性付与剤とし
ての添加量は、有機樹脂100重量部当り、通常、0.
01〜10重量部でよく、好ましくは0.1〜5重量部
である。
【0043】
【実施例】以下、合成例、実施例と比較例、実験例を示
して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例
に制限されるものではない。なお、各例中の部は、いず
れも重量部である。
【0044】[実施例]乳化剤(分散剤)の合成 [合成例1]両末端にヒドロキシ基を有し、ジメチルシ
ロキサン単位を平均42個有する直鎖状のジメチルポリ
シロキサン(X−22−176DX、信越化学工業社
製)100gr(水酸基価32.8)、2,4−トルエ
ンジイソシアネート10.21grの混合液を、窒素雰
囲気下70〜80℃の温度で3時間反応させた。次い
で、この反応混合物を40℃まで冷却した後、反応容器
内を乾燥空気で置換し、プロピレングリコールのモノア
クリルエステル(ブレンマAP−1000、平均分子量
980、日本油脂製)57.5gr、重合禁止剤2,6
−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン0.07grを加
え、徐々に昇温させ、温度60〜70℃で2時間反応さ
せた。次いで、反応触媒ジブチル錫ジラウレート0.1
5grを仕込み、更に4時間反応させ、赤外吸収スペク
トルでイソシアネート基(NCO)に起因する吸収がな
いことを確認し、片末端にポリプロピレングリコール残
基及びアクリル基を有するシリコーンウレタンアクリレ
ートオリゴマSUA−1を得た。
【0045】[合成例2]両末端にヒドロキシ基を有
し、ポリエーテル残基とジメチルシロキサン単位を平均
40個有する直鎖状のジメチルポリシロキサン(X−2
2−4952、信越化学工業社製)100gr(水酸基
価29)、2,4−トルエンジイソシアネート9.0g
rの混合液を、窒素雰囲気下70〜80℃の温度で3時
間反応させた。次いで、この反応混合物を40℃まで冷
却した後、反応容器内を乾燥空気で置換し、2−ヒドロ
キシアクリレート6.0gr、重合禁止剤2,6−ジ−
t−ブチルヒドロキシトルエン0.05grを加え、徐
々に昇温させ、温度60〜70℃で2時間反応させた。
次いで、反応触媒ジブチル錫ジラウレート0.11gr
を仕込み、更に4時間反応させ、赤外吸収スペクトルで
イソシアネート基(NCO)に起因する吸収がないこと
を確認し、両末端にポリプロピレングリコール残基及び
アクリル基を有するシリコーンウレタンアクリレートオ
リゴマSUA−2を得た。
【0046】[合成例3]両末端及び側鎖にヒドロキシ
基を有し、ポリエーテル残基とジメチルシロキサン単位
を平均96個有する直鎖状のジメチルポリシロキサン1
00gr(水酸基価19.7)、2,4−トルエンジイ
ソシアネート6.12grの混合液を、窒素雰囲気下7
0〜80℃の温度で3時間反応させた。次いで、この反
応混合物を40℃まで冷却した後、反応容器内を乾燥空
気で置換し、2−ヒドロキシアクリレート4.08g
r、重合禁止剤2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトル
エン0.06grを加え、徐々に昇温させ、温度60〜
70℃で2時間反応させた。次いで、反応触媒ジブチル
錫ジラウレート0.13grを仕込み、更に4時間反応
させ、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基(NC
O)に起因する吸収がないことを確認し、両末端及び側
鎖にポリプロピレングリコール残基及びアクリル基を有
するシリコーンウレタンアクリレートオリゴマSUA−
3を得た。
【0047】重合性組成物の調製 [合成例4]重合性ウレタンアクリレートオリゴマの合成 2,4−トルエンジイソシアネート515.7gr、平
均分子量2,000のポリテトラメチレンエーテルグリ
コール422.9gr、平均分子量400のポリオキシ
プロピレングリコール219.9gr、トリオキシプロ
ピレングリコール16.2grの混合液を、窒素雰囲気
下70〜80℃の温度で3時間反応させた。次いで、こ
の反応混合物を40℃まで冷却した後、反応容器内を乾
燥空気で置換し、2−ヒドロキシエチルアクリレート4
92.0gr、重合禁止剤2,6−ジ−t−ブチルヒド
ロキシトルエン0.5gを加え、徐々に昇温させ、温度
60〜70℃で2時間反応させた。次いで、反応触媒
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7
を0.54gr仕込み、更に4時間反応させ、赤外吸収
スペクトルでイソシアネート基(NCO)に起因する吸
収がないことを確認し、ポリウレタンアクリレートオリ
ゴマPUA−1を1,667.7g得た。
【0048】重合性樹脂組成物の調製 [合成例5]前記で得られたウレタンアクリレートオリ
ゴマ(PUA−1)70部、イソボロニルアクリレート
20部、N−ビニルピロリドン10部、重合開始剤2,
2’−アゾビスブチロニトリル3部を配合し、重合性樹
脂組成物Aを調製した。
【0049】[合成例6]メチルメタアクリレート90
部、エチレングリコールメタアクリレート10部、重合
開始剤2,2’−アゾビスブチロニトリル3部を配合
し、重合性樹脂組成物Bを調製した。
【0050】樹脂粒子の合成 [実施例1]末端トリメチルシリル基で封鎖された鎖状
のジメチルポリシロキサン(KF−96 1,000c
s、信越化学工業社製)100gr、前記で得た片末端
にポリプロピレングリコール残基及びアクリル基を有す
るシリコーンウレタンアクリレートオリゴマ(SUA−
1)2grの混合液を30分間撹拌分散させた。次いで
この混合液に撹拌しながら前記で調製した重合性樹脂組
成物A40grを滴下、撹拌2時間し、樹脂組成物を乳
化(分散)させた。次いで撹拌を続けながら、温度70
〜80℃で2時間加熱し、重合した。この混合溶液を
1,000mlのトルエンで希釈し、遠心分離により分
離し、固体を得た。更にこの固体を400mlのトルエ
ンに超音波で分散し、遠心分離により固体を分離した。
この操作を更に2回繰り返した。得られた固体を乾燥
し、ジェットミルで解砕した。得られた粉体を電子顕微
鏡で観察したところ、粒径が0.2〜0.5μmの球状
微粒子であった。この微粒子は、ジメチルポリシロキサ
ン鎖を表面に有する樹脂粒子である(樹脂粒子−I)。
【0051】[実施例2]オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン100gr、前記で得た両末端にポリプロピレ
ングリコール残基及びアクリル基を有するシリコーンウ
レタンアクリレートオリゴマ(SUA−2)2grの混
合液を30分間撹拌分散させた。次いでこの混合液に撹
拌しながら前記で調製した重合性樹脂組成物A40gr
を滴下、撹拌2時間し、樹脂組成物を乳化(分散)させ
た。次いで撹拌を続けながら、温度70〜80℃で2時
間加熱し、重合した。この混合溶液を80℃、減圧下で
分散媒体であるオクタメチルシクロテトラシロキサンを
留去し、固体を得た。得られた固体を乾燥し、ジェット
ミルで解砕した。得られた粉体を電子顕微鏡で観察した
ところ、粒径が1.2〜2.6μmの球状微粒子であっ
た。この微粒子は、ジメチルポリシロキサン鎖を表面に
有する樹脂粒子である(樹脂粒子−II)。
【0052】[実施例3]末端トリメチルシリル基で封
鎖された鎖状のジメチルポリシロキサン(KF−96
1,000cs、信越化学工業社製)100gr、前記
で得た両末端及び側鎖にポリプロピレングリコール残基
及びアクリル基を有するシリコーンウレタンアクリレー
トオリゴマ(SUA−3)2grの混合液を30分間撹
拌分散させた。次いでこの混合液に撹拌しながら前記で
調製した重合性樹脂組成物A40grを滴下、撹拌2時
間し、樹脂組成物を乳化(分散)させ、撹拌を続けなが
ら、温度70〜80℃で2時間加熱し、重合した。この
混合溶液を1,000mlのトルエンで希釈し、遠心分
離により分離し、固体を得た。更にこの固体を400m
lのトルエンに超音波で分散し、遠心分離により固体を
分離した。この操作を更に2回繰り返した。得られた固
体を乾燥し、ジェットミルで解砕した。得られた粉体を
電子顕微鏡で観察したところ、粒径が0.4〜0.8μ
mの球状微粒子であった。この微粒子は、ジメチルポリ
シロキサン鎖を表面に有する樹脂粒子である(樹脂粒子
−III)。
【0053】[実施例4]オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン100gr、片末端にメタクリル基を有し、ジ
メチルシロキシ単位を平均60個有する鎖状のジメチル
ポリシロキサン(X−22−174DX、信越化学工業
社製)2grの混合液を30分間撹拌分散させた。次い
でこの混合液に撹拌しながら前記で調製した重合性樹脂
組成物B40grを滴下、撹拌2時間し、樹脂組成物を
乳化(分散)させた。次いで撹拌を続けながら、温度7
0〜80℃で2時間加熱し、重合した。この混合溶液を
80℃、減圧下で分散媒体であるオクタメチルシクロテ
トラシロキサンを留去し、固体を得た。得られた固体を
乾燥し、ジェットミルで解砕した。得られた粉体を電子
顕微鏡で観察したところ、粒径が0.8〜0.16μm
の球状微粒子であった。この微粒子は、ジメチルポリシ
ロキサン鎖を表面に有する樹脂粒子である(樹脂粒子−
IV)。
【0054】上記で得られた樹脂粒子−I〜IVのIR
及びNMR分析をした結果、以下の特性吸収が観測さ
れ、ジメチルポリシロキサンを有することが確認され
た。IRスペクトル特性吸収;1,200〜1,000
cm-1(SiOSi)固体29Si−NMRスペクトル特
性吸収(MAS−ゲート付ハイパワーデカップリング
法);−22.0ppm
【0055】表面滑り性付与剤としての使用 [実験例]以下に示す手順で、紫外線硬化型樹脂組成物
及び熱可塑性樹脂の調製、硬化フィルムの作成、並びに
硬化フィルムの表面滑り性、紫外線硬化型樹脂組成物の
貯蔵安定性(粒子の沈降)の評価を行った。 (i)紫外線硬化型樹脂組成物の調製及び硬化フィルム
の作成 前記で得られたウレタンアクリレートオリゴマ(PUA
−1)70部、イソボロニルアクリレート20部、N−
ビニルピロリドン10部、光重合開始剤イルガキュアー
184(チバガイギ社製)3部を配合し、紫外線硬化型
のベース樹脂組成物を調製した。該ベース樹脂組成物の
粘度は25℃で、4,800mPa・sであった。この
ベース樹脂組成物に、上記で得られた樹脂粒子I〜IV
を表1の配合量(重量部)で混合して、紫外線硬化型樹
脂組成物を調製した。得られた紫外線硬化型樹脂組成物
を、ガラス板上に70〜100μmの膜厚に塗布し、
1,000mJ/cm2(波長350nm)の紫外線を
照射し、硬化フィルムを得た。
【0056】(ii)熱可塑性樹脂の調製及び硬化フィ
ルムの作成 Tダイ成形用ポリプロピレン樹脂ノーブルFL−200
(メルトフローレート8gr/10分、三井化学株式会
社製)100部に、上記で得られた樹脂粒子を表1の配
合量(重量部)で均一に混合した。得られた混合物を2
5mm径の単軸押出機にて250℃で押出、ペレタイザ
ーによりペレット化した。得られたペレットを更に20
mm径の単軸押出機にて250℃でTダイ押出成形を行
い、厚み0.1mmのフィルムを得た。
【0057】(iii)硬化フィルムの表面滑り性評価 該フィルムの表面滑り性を、以下の方法で評価した。前
記フィルムを、温度25℃、相対湿度50%で24時間
状態調整した後、加重200gr、テストスピード15
0mm/min(ASTM D1894)の条件で、フ
ィルム同士の摩擦係数を測定した。その結果を表1に示
す。なお、表1中μsは静摩擦係数、μkは動摩擦係数を
表す。
【0058】(iv)紫外線硬化型樹脂組成物の貯蔵安
定性(粒子の沈降)の評価 各紫外線硬化型樹脂組成物を100ccのガラス瓶に入
れ、40℃で1ヶ月間保存し、肉眼で粒子の沈降を観察
した。
【0059】
【表1】 *1:アドマファインSO−C5、アドマテックス社製 *2:○=沈降なし、×=沈降あり
【0060】
【発明の効果】本発明の有機重合体の樹脂粒子は、優れ
た滑り性、耐ブロッキング性を与えるもので、有機樹脂
フィルムなどの表面滑り性付与剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB031 BB121 BC031 BC081 BC091 BE011 BE041 BF011 BF021 BG041 BG051 BG061 BG071 BG081 BG101 BG121 BJ001 BQ001 CP032 FA081 FB261 FD171 4J011 AA05 KA14 KA15 KA19 KA21 KB01 KB28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)〜(5)で示されるジ
    オルガノポリシロキサン基を表面に有する有機重合体の
    樹脂粒子。 【化1】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
    基、mは3〜1,000の整数、nは1〜100の整数
    である。)
  2. 【請求項2】 有機重合体がエチレン性不飽和基を有す
    る化合物の重合体である請求項1記載の有機重合体の樹
    脂粒子。
  3. 【請求項3】 有機重合体が架橋された重合体である請
    求項1又は2記載の有機重合体の樹脂粒子。
  4. 【請求項4】 一般式(1)〜(5)のR2,R3,R4
    がそれぞれメチル基である請求項1,2又は3記載の有
    機重合体の樹脂粒子。
  5. 【請求項5】 形状が球状である請求項1乃至4のいず
    れか1項記載の有機重合体の樹脂粒子。
  6. 【請求項6】 下記一般式(6)〜(11) 【化2】 (式中、R1,R2,R3,R4はそれぞれ1価の炭化水素
    基、Xは2価の有機基、Yは3価の有機基、Aはエチレ
    ン性不飽和基を有する1価の有機基、mは3〜1,00
    0の整数、nは1〜100の整数である。)で示される
    ジオルガノポリシロキサン化合物を分散剤又は乳化剤と
    し、エチレン性不飽和化合物を、上記ジオルガノポリシ
    ロキサン化合物に対して相溶性であり、上記エチレン性
    不飽和化合物に対して難溶性である液状分散媒体に分
    散、重合することを特徴とする請求項1記載の有機重合
    体の樹脂粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(6)〜(11)のR2,R3,R
    4がメチル基である請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 液状分散媒体がジメチルポリシロキサン
    である請求項6又は7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至5のいずれか1項記載の有
    機重合体の樹脂粒子からなる有機樹脂フィルム用表面滑
    り性付与剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7923517B2 (en) 2007-11-09 2011-04-12 Ricoh Company, Ltd. Polymer microparticles and production method for the same
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CN110483820A (zh) * 2019-07-25 2019-11-22 东莞市超智新材料有限公司 一种硬化膜的制备方法

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