JP2001170512A - ボード粉砕処理装置 - Google Patents
ボード粉砕処理装置Info
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Abstract
えた粉砕容器10と、弧状面13に沿って回転可能な回
転粉砕部材20とを備え、弧状面13と回転粉砕部材2
0との間には、ボード片を擂り潰し可能な隙間17が設
けられている。粉砕容器10内に投入したボード片は、
弧状面13と回転粉砕部材20との隙間17に噛み込ん
で擂り潰されつつ芯材分とシート分とに分離される。ボ
ード片を、打圧粉砕するのではなく、擦り潰すようにし
たので騒音が発生する虞がない。
Description
置に関するものである。
ボードが使用されるが、これらを建て込んでゆく過程で
寸法切りと呼ばれる作業、すなわち規格サイズで搬入さ
れた石膏ボードを所望とする寸法に切り出す作業がなさ
れる。したがって、切り出された残りの部分は、不要な
部分となって現場に残る。従来、建築現場ではこのよう
な余剰ボードが大量に残され、その処理に困っていた。
余剰ボードは建築現場に限らず、石膏ボードの製造現場
においても同様に生じる。すなわち、製造現場において
は成形直後のボードサイズは出荷時の寸法よりも大きく
設定してあり、成形固化後に規格サイズに切り出してお
り、この切り出し時に余剰ボードが生じる。
芯材としてその表裏にボード用原紙を貼り合わせた構成
である。したがって、石膏分を紙分と分離して高純度で
取り出すことができれば、少なくとも石膏分については
再利用が期待できる。また、石膏ボードを産業廃棄物と
して処理する場合には、その廃棄場所として安定型処分
場、管理型処分場、特別管理型処分場の3つがある。安
定型処分場は、地面に掘った穴に廃棄物を直接投入する
ようにしたものであり、管理型処分場は、地面に掘った
穴にビニルシートを敷いてそこに廃棄物を投入するよう
にしたものであり、これらの処分場に投棄できるのは、
石膏等の無機成分物質のみに限られ、紙等の有機成分物
質を廃棄することはできないが、設備コストを抑えるこ
とができるという利点がある。一方、特別管理型処分場
は、地面に掘った穴にコンクリート壁を作ってその中に
廃棄物を投入するようにしたものであり、ここには無機
成分物質に限らず有機成分物質も廃棄することができる
のであるが、その反面設備コストが高くつく。したがっ
て、石膏ボードを廃棄する場合には、無機成分(石膏)
と有機成分(紙)とを高純度で分離し、石膏成分のみを
安定型処分場に廃棄し、紙は消却処分することが望まし
い。
する手段として、従来は、ボールミルを用いることが考
えられていた。ボールミルは、回転容器内に粉砕手段で
あるボールを収容したものであり、この中に荒く砕いた
石膏ボードを投入し、回転容器を回転させてボールを石
膏ボートに衝突させることで、その石膏ボードを徐々に
細かく砕いて微粒化させるとともに、粉砕の過程で石膏
と紙とを分離するようにしたものである。
粉砕方法では、回転容器内でボールが転がる際に金属同
士の衝撃による騒音が発せられるだけでなく、ボールが
石膏ボードに衝突することによっても騒音が発生すると
いう問題がある。本願発明は上記事情に鑑みて創案さ
れ、騒音の発生を抑えることのできるボードの粉砕処理
装置を提供することを目的としている。
の表面にシート層を積層してなるボード片を、前記芯材
分とシート分とに分別するための装置であって、弧状面
を備えた粉砕容器と、前記弧状面に沿って回転可能な回
転粉砕部材とを備え、前記弧状面と前記回転粉砕部材と
の間には、前記ボード片を擂り潰し可能な隙間が設けら
れている構成とした。
て、前記弧状面には、前記粉砕容器外へ開口する排出口
が形成されている構成とした。請求項3の発明は、請求
項1又は請求項2の発明において、前記回転粉砕部材が
回転軸の外周に螺旋板を設けた構造とされ、前記螺旋板
の外周縁と前記弧状面との間に前記ボード片を擂り潰し
可能な隙間が確保されている構成とした。請求項4の発
明は、請求項3の発明において、前記螺旋板における前
記弧状面と対応する外周縁には、鋸歯状の凹凸が形成さ
れている構成とした。
の発明において、前記螺旋板の軸線方向に対向する板面
間には、径方向の撹拌板が設けられている構成とした。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記撹拌
板には逃がし孔が形成されている構成とした。請求項7
の発明は、請求項3乃至請求項6のいずれかの発明にお
いて、前記弧状面には、前記回転粉砕部材による送り方
向に沿った所定領域に亘って複数の芯材分排出口が形成
されているとともに、この芯材分排出口よりも送り方向
先方に位置し且つその芯材分排出口よりも大きく開口さ
れたシート分排出口が形成されている構成とした。
て、前記弧状面が円錐状をなすとともに、前記回転粉砕
部材の外周が前記円錐状の弧状面に沿った形状とされ、
前記回転粉砕部材が前記円錐の軸線と平行な方向への変
位を可能とされている構成とした。請求項9の発明は、
請求項8の発明において、前記弧状面が軸線を上下方向
に向けた円錐状とされ、前記回転粉砕部材が、前記円錐
の軸線に沿った回転軸と、この回転軸の外周から径方向
に張り出す受け板と、この受け板の上面から立ち上がる
粉砕板とを備えてなり、前記粉砕板の外縁と前記弧状面
との間に、前記ボード片を擦り潰し可能な隙間が設けら
れている構成とした。
に投入したボード片は、弧状面と回転粉砕部材との隙間
に噛み込んで擂り潰されつつ芯材分とシート分とに分離
される。ボード片を打圧粉砕するのではなく擦り潰すよ
うにしたので騒音が発生する虞がない。 [請求項2の発明]擦り潰しにより粉砕・分離された芯
材分とシート分は、排出口を通って粉砕容器外へ排出さ
れるので、粉砕の運転を止めなくても、芯材分とシート
分を回収することが可能である。
弧状面との間で粉砕されつつ螺旋板の板面で押されて回
転軸の軸線方向へ送られるので、ボード片、芯材分及び
シート分が粉砕容器の一カ所に溜まることがなく、粉砕
処理の効率が向上する。 [請求項4の発明]螺旋板に鋸歯状の凹凸を設けたの
で、ボード片の粉砕効率が向上する。 [請求項5の発明]ボード片、芯材分及びシート分は、
螺旋板によって軸線方向に送られるだけでなく撹拌板に
よって周方向にも押されるので、弧状面上を広範囲に亘
って分散され、粉砕効率が更に向上する。
成したので、ボード片、芯材分及びシート分の量が多い
場合でも、攪拌抵抗を低減することができる。 [請求項7の発明]ボード材を粉砕しつつ送る過程で
は、芯材分は擂り潰しによって細かく砕かれるのに対
し、シート分は擂り潰されても比較的大きなシート片の
形態を維持する。よって、螺旋板によって送られる過程
では、まず、芯材分だけが芯材分排出口から排出され、
その後、シート分がシート分排出口から排出される。こ
のように、芯材分だけを分別回収することができる。
軸線方向に変位させれば、回転粉砕部材と弧状面との間
の隙間の寸法を変更することができ、これにより、粉砕
粒のサイズを任意に設定することができる。 [請求項9の発明]投入されたボード片は受け板に載置
され、その状態で粉砕板と弧状面との間で粉砕されてい
く。回転粉砕部材の外周全体を円錐面にした場合には、
投入可能なボード片の量やサイズに制約があるが、本発
明によれば、受け板の上方にボート片を貯留できる空間
が確保されるので、サイズの大きいボード片を多量に投
入することができる。
体化した実施形態1を図1乃至図5を参照して説明す
る。本実施形態のボード粉砕処理装置は、粉砕容器1
0、回転粉砕部材20、回収容器30、回転回収部材4
0、及び回収タンクを備えて構成される。尚、以下の説
明において、左右の方向は図1、図4及び図5を基準と
する。 [粉砕容器10]粉砕容器10は、ほぼ120°の角度
範囲に亘る下膨らみの円弧状壁部11と、この円弧状壁
部11の斜め上向きの両端縁から更に接線状に斜め外上
方へ延出した一対のテーパ状壁部12とからなり、円弧
状壁部11の円弧の中心軸に沿って一定の断面形状で所
定の範囲に亘る長さを有し、全長に亘って上方へ開放さ
れている。この粉砕容器10の円弧状壁部11の内周面
は、後述する回転粉砕部材20と協動して石膏ボード
(本発明の構成要件であるボード片)を粉砕する弧状面
13となっている。円弧状壁部11のうち、正面から視
て左右方向中央よりも少し左寄りの位置から右端部の近
い位置に至る広い範囲には、小径の芯材分排出口14が
多数個整列して形成されており(図4を参照)、これら
の芯材分排出口14は、弧状面13から粉砕容器10の
外面(下面)へと連通している。かかる芯材分排出口1
4の口径は、後述する螺旋板22と弧状面13との間の
隙間17の寸法と同じかそれよりも小さい寸法とされて
いる。また、これら芯材分排出口14よりも右側の位置
(粉砕容器10の右端位置)には、シート分排出口15
が弧状面13かから粉砕容器10の外面(下面)側への
連通されている。このシート分排出口15の位置は、回
転粉砕部材20の螺旋板22による送り方向において芯
材分排出口14よりも先方に位置していることになる。
また、このシート分排出口15の口径は、芯材分排出口
14の口径に比べて相当に大きい寸法に設定されてい
る。かかるシート分排出口15にはシート分回収タンク
51が取り付けられている。
は、軸線を弧状面13の円弧の中心と平行に向けた回転
軸21と、この回転軸21の外周に取り付けた螺旋板2
2と、この螺旋板22の軸線方向に対向する板面同士を
連結するように取り付けた攪拌板23とからなり、全体
としてスクリュー状をなしている。回転軸21は、粉砕
容器10の両端の軸受16に回転可能に支持され、図示
しないモータにより回転駆動されるようになっている。
また、螺旋板22は、1枚板を螺旋状に曲げ加工して回
転軸21に一定ピッチで取り付けたものであり、その外
周縁には鋸歯状をなす細かい凹凸24が全長に亘って形
成されている(図2及び図3を参照)。かかる螺旋板2
2の外周縁と弧状面13とは同心状に配されているとと
もに、双方の間には所定の寸法の隙間17が確保されて
いる。この螺旋板22と弧状面13との間の隙間17の
寸法は、石膏ボードが噛み込み可能であり、且つその噛
み込んだ石膏ボードが擂り潰されるような寸法に設定さ
れている。また、攪拌板23は、軸線方向に視ると弧状
をなしており、4枚1組で螺旋板22の間に取り付けら
れている。各々の組においては4枚の攪拌板23が90
°間隔で配されているが、隣接する2つの組同士の間で
は、一方の組の攪拌板23に対して他方の組の攪拌板2
3が45°位相がずれた位置関係となっている(図2及
び図3を参照)。また、各攪拌板23には、その表裏両
面間に貫通する(周方向に貫通する)逃がし孔25が形
成されている。
80度の角度範囲に亘る下膨らみの円弧状壁部31と、
この半円弧状壁部31の両端から上方へ延出する一対の
側壁32とからなり、円弧状壁部31の弧の中心を粉砕
容器10の弧の中心と平行に向けた状態で、粉砕容器1
0の下面に取り付けられている。回収容器30は、粉砕
容器10における全ての芯材分排出口14と対応し、且
つシート分排出口15からは外れるように取り付けられ
ている。取り付けられた回収容器30の内部は、その上
面の開口を粉砕容器10の円弧状壁部31で塞がれてほ
ぼ密閉された状態となっている。また、円弧状壁部31
には、左右2つの芯材分回収口33L,33Rが大きく
開口されており、各芯材分回収口33L,33Rには、
夫々、芯材分回収タンク52L,52Rが取り付けられ
ている。
には、回転回収部材40が収容されている。回転回収部
材40は、軸線を弧状面13の円弧の中心と平行に向け
た回転軸41と、この回転軸41の外周に取り付けた螺
旋板42L,42Rとからなり、全体としてスクリュー
状をなしている。回転軸41は、回収容器30の両端の
軸受34に回転可能に支持され、図示しないモータによ
り回転駆動されるようになっている。また、螺旋板42
L,42Rは左右2つに分かれており、左側の螺旋板4
2Lは、回転軸41の左端部、即ち左側の芯材分回収口
33Lよりもさらに左側の短い領域に亘って配され、右
側の螺旋板42Rは、左側の芯材分回収口33Lよりも
右側であって右側の芯材分回収口33Rを含む長い領域
に亘って配されている。かかる左右両側の螺旋板42
L,42Rの螺旋の向きは、互いに逆ねじれとなってい
る。また、この両螺旋板42L,42Rの外周縁と円弧
状壁部31の内周との隙間35は、粉砕容器10におけ
る螺旋板の外周と弧状面13との隙間よりも小さい寸法
とされている。
ず)を粉砕する際には、粉砕容器10内の回転粉砕部材
20をその螺旋板22による送り方向が右向きとなる方
向へ回転駆動するとともに、回収容器30内の回転回収
部材40をその右側の螺旋板42Rによる送り方向が左
向きとなるように回転駆動する。この状態で、荒く砕い
た石膏ボードを粉砕容器10の左端部から投入する。す
ると、投入された石膏ボードは、回転粉砕部材20の螺
旋板22によって粉砕容器10内を右方へ送られなが
ら、螺旋板22の外周と弧状面13との隙間17に噛み
込み、その螺旋板22と弧状面13との間で擂り潰され
る。これにより、石膏ボードが石膏分(本発明の構成要
件である芯材分)と紙分(本発明の構成要件であるシー
ト分)とに分離されるとともに、石膏分が細かく砕かれ
て次第に微粒化していく。尚、石膏分から分離した紙分
は、螺旋板22と弧状面13との間に噛み込んでも柔軟
に変形するため、比較的大きな(芯材分排出口14の口
径よりも大きな)紙片の状態が保たれる。
分と紙分のうち、初期のうちに微粒化された石膏分は、
送り方向における基端側(左側)に位置する芯材分排出
口14から回収容器30内に落下する。芯材分排出口1
4の口径よりも大きい石膏分は更に擂り潰されて微粒化
された後、送り方向先方側(右側)に位置する芯材分排
出口14から回収容器30内に落下する。尚、紙分は、
上記したように大きな紙片の状態を維持するため、芯材
分排出口14から回収容器30へ排出されることはな
い。
領域内を送られる間に、大部分の石膏分は微粒化されて
回収容器30内に回収され、残りの僅かな石膏分と全て
の紙分が粉砕容器10の右端部(送り方向終端部)に至
り、シート分排出口15からシート分回収タンク51内
に落下して回収される。さて、回収容器30内に落下し
た石膏分のうち、左側の芯材分回収口33Lよりも左側
に落下した石膏分は、左側の螺旋板42Lによって右側
へ送られて左側の芯材分回収口33Lから芯材分回収タ
ンク52L内に回収される。一方、左側の芯材分回収口
33Lよりも右側に落下した石膏分は、右側の螺旋板4
2Rによって左側へ送られ、その一部は送りの途中で右
側の芯材分回収口33Rから芯材分回収タンク52Rに
回収され、それ以外は左側の芯材分回収口33Lから別
の芯材分回収タンク52L内に回収される。
面13と回転粉砕部材20との隙間に噛み込ませて擂り
潰すことにより、石膏分と紙分とに分離するとともに、
石膏分を徐々に砕いて微粒化するようにしたので、ボー
ルミルのように石膏ボードを打圧して粉砕する装置とは
異なり、騒音が発生する虞がない。 弧状面13には粉砕容器10外へ開口する芯材分排出
口14とシート分排出口15を形成して、粉砕・分離し
た石膏分と紙分を各排出口14,15を通して粉砕容器
10外へ排出させ、さらに、芯材分排出口14から排出
された石膏分を受ける回収容器30に芯材分回収タンク
52L,52Rに連なる芯材分回収口33L,33Rを
形成したので、粉砕の運転を止めなくても、石膏分と紙
分を回収することが可能である。
面13との隙間17で粉砕しつつ螺旋板22の板面で押
して回転軸21の軸線方向へ送るようにしたので、石膏
ボード、石膏分及び紙分が粉砕容器10の一カ所に溜ま
ることがなく、粉砕処理の効率が向上する。 螺旋板22における弧状面13と対応する外周縁に
は、鋸歯状の凹凸24を形成したので、石膏ボードの粉
砕効率に優れる。 螺旋板22の軸線方向に対向する板面間に径方向の撹
拌板23を設け、石膏ボード、石膏分及び紙分を、螺旋
板22によって軸線方向に送るだけでなく撹拌板23に
よって周方向にも押して攪拌するようにしたので、石膏
ボード等が弧状面13上を広範囲に亘って周方向へ分散
され、粉砕効率が更に向上する。
膏ボード、石膏分及び紙分がこの逃がし孔25を通り抜
けることができるようにしたので、石膏ボード等の投入
量が多い場合でも、攪拌抵抗を低減し、回転粉砕部材2
0の駆動源への負担を軽減することができる。 石膏ボードを粉砕しつつ送る過程では、石膏分は擂り
潰しによって細かく砕かれるのに対し、紙分は擂り潰さ
れても比較的大きなシート片の形態を維持することに着
目し、弧状面13には、送り方向に沿った所定領域に亘
って複数の芯材分排出口14を形成するとともに、この
芯材分排出口14よりも送り方向先方にその芯材分排出
口14よりも大きく開するシート分排出口15を形成し
た。これにより、送る過程では、まず、石膏分だけが芯
材分排出口14から排出され、その後、紙分がシート分
排出口15から排出されるようになるので、石膏分だけ
を紙分とは分別して回収することが可能となっている。
実施形態2を図6及び図7を参照して説明する。本実施
形態2のボード粉砕処理装置は、粉砕容器60、回収容
器70、回転粉砕部材80、及び駆動機構90を備えて
構成されている。 [粉砕容器60]粉砕容器60は、全体として軸線を上
下方向に向けた円錐状をなし、上端から下端に向けて径
寸法が小さくなっている。粉砕容器60の内周面は、そ
の全体に亘り、石膏ボード(図示せず)を粉砕するため
の弧状面61となっている。粉砕容器60の上端面には
支持壁62が設けられ、この支持壁62の外周縁部に
は、上方へ筒状に立ち上がる投入口63が粉砕容器60
内に連通する形態で形成されている。また、支持壁62
には、粉砕容器60の円錐の軸線と同心の上部軸受64
が固定されており、この上部軸受64には、回転粉砕部
材80の回転軸81の上端部が貫通状態に支持される。
は、その最も径の小さい下端部に連なるように回収容器
70が設けられている。回収容器70には、粉砕されて
微粒化状となった石膏分(図示せず)と石膏分から分離
した紙分(図示せず)とが収容され、図示しない底部か
ら石膏分と紙分が回収容器70外へ取り出されるように
なっている。また、回収容器70の上端部(粉砕容器6
0の下端部に近い位置)には、その内周における周方向
に間隔を空けた複数箇所から中央へ延出するアーム71
が設けられ、これら複数本のアーム71の延出端には下
部軸受72に連結されており、これらのアーム71によ
って下部軸受72が回収容器70の中空に支持されてい
る。この下部軸受72は、粉砕容器60の上部軸受64
と同様、粉砕容器60の円錐の軸線と同心とされ、この
下部軸受72には回転軸81の下端部が貫通状態で支持
される。
は、回転軸81、受け板82及び粉砕板83から構成さ
れる。回転軸81は、その軸線を粉砕容器60の円錐の
軸線と同軸の上下方向に向けたものであり、回転軸81
の上端部と下端部は、夫々、上部軸受64と下部軸受7
2とに貫通され、軸線周りの回転及び軸線に沿った上下
方向の変位を可能に支持されている。尚、この回転軸8
1における上部軸受64よりも上方の端部は後述するギ
ヤボックス94に支持されている。回転軸81の外周に
は、径方向へ螺旋状に張り出す1枚の受け板82が固着
されている。この受け板82の外周縁82Aは、粉砕容
器60の弧状面61と対応するように上方から下方に向
かって次第に外径が小さくなっている。また、受け板8
2の外周縁82Aと弧状面61との隙間Sは、上端から
下端に至る全領域に亘って均一な寸法となっている。粉
砕板83は、平板状をなし、受け板82における上下に
対向する面同士の間に上下に差し渡されるように取り付
けられている。粉砕板83は、受け板82の螺旋経路の
全体に亘って90°間隔で複数毎設けられている。粉砕
板83の内縁は回転軸81に連なり、粉砕板83の外縁
83Aは、弧状面61に対し上下方向において均一の隙
間Sが空くように寸法設定されている。この粉砕板83
と弧状面61との隙間は、受け板82と弧状面61との
隙間Sと同じ寸法とされている。
ウジング91が取り付けられ、このハウジング91の上
面には、エアシリンダ92が、そのロッド93をハウジ
ング91内に下向きに突出させた状態で固定されてお
り、エアシリンダ92の作動によりロッド93が上下方
向へ進退移動する。ロッド93の下端にはギヤボックス
94が一体移動可能に固定され、ギヤボックス94の外
側面にはモータ95が固定されているとともに、ギヤボ
ックス94内には、回転軸81の上端部が挿入されてい
る。モータ95は正逆両方向に回転可能であり、その回
転駆動力は、ギヤボックス94内のギヤ(図示せず)を
介すことにより、減速されて回転軸81に伝達される。
尚、回転軸81の上端部は、ギヤボックス94に対して
一体的に上下動し得るように、且つ相対回転を許容され
た状態に支持されている。
ず)を粉砕する際には、モータ95を駆動し、粉砕容器
60内の回転粉砕部材80を回転させる。この回転方向
は正逆いずれの方向でもよい。この状態で、粗く砕いた
石膏ボードを投入口63から粉砕容器60内に投入す
る。すると、投入された石膏ボードは、最も上端のほぼ
一周分の受け板82上に載置されるとともにその受け板
82の傾斜に沿って滑り、粉砕板83によって堰き止め
られた状態で貯留される。即ち、石膏ボードは、受け板
82と粉砕板83とによって区画された複数の貯留空間
84内に分けて貯留される。
0の回転運動に伴い、粉砕板83の外縁83Aと弧状面
61との間の隙間Sに噛み込み、擂り潰される。これに
より、石膏ボードが石膏分(本発明の構成要件である芯
材分)と紙分(本発明の構成要件であるシート分)とに
分離されるとともに、石膏分が細かく砕かれて微粒化さ
れる。尚、石膏分から分離した紙分は、粉砕板83と弧
状面61との間に噛み込んでも柔軟に変形するため、比
較的大きな紙片の状態が保たれる。
大部分は、受け板82の外周縁82Aと弧状面61との
隙間Sを通り、弧状面61に沿いつつ下側の受け板82
の外周縁82Aとの隙間Sを通り抜けつつ滑り落ち、一
気に回収容器70内に収容される。また、受け板82と
弧状面61との隙間Sを通り抜けた石膏分と紙分の一部
は、その下方に位置する貯留空間84内に落下してその
受け板82上に載置され、再び粉砕板83と弧状面61
との間に噛み込んで更に細かく擂り潰され、その後、受
け板82と弧状面61との隙間Sを通って回収容器70
に収容される。また、分離・粉砕された石膏分及び紙分
のうち、粉砕板83の外縁83Aにおける比較的上方位
置で擂り潰されたものは、受け板82と弧状面61との
隙間Sを通らずに、その粉砕板83よりも螺旋方向下方
に隣接する貯留空間84へと移動し、ここに貯留された
状態で再び擂り潰されることになる。尚、擂り潰しが進
むと、最上位置の貯留空間84内の石膏ボードが少なく
なるので、その量に応じて石膏ボードを追加投入する。
このようにして、全ての石膏ボードが粉砕され、回収容
器70に収容される。
状面61との隙間Sを任意に調節することができるよう
になっている。即ち、隙間Sを大きくする場合には、エ
アシリンダ92を作動してロッド93を上方へ引き込む
ように収縮させ、ギヤボックス94、モータ95及び回
転粉砕部材80をロッド93と一体に上方へ変位させ
る。弧状面61は上方に向かって拡径しているので、回
転粉砕部材80が上昇すると、粉砕板83と弧状面61
との隙間Sが拡大する。また、粉砕板83と弧状面61
との隙間Sを小さくする場合には、上記とは逆に、ロッ
ド93を下方へ進出するようにエアシリンダ92を駆動
すればよい。尚、粉砕板83と弧状面61との隙間Sを
大きく又は小さくすると、受け板82と弧状面61との
隙間Sも大きく又は小さくなる。
いては、弧状面61を円錐状とするとともに、回転粉砕
部材80(受け板82及び粉砕板83)の外周82A,
83Aを円錐状の弧状面61に沿った形状とし、回転粉
砕部材80を円錐の軸線と平行な方向へ変位させるよう
にしたので、回転粉砕部材80と弧状面61との間の隙
間Sの寸法を任意に変更することができる。これによ
り、粉砕粒のサイズを任意に設定することができる。
した場合には、粉砕容器60内に投入可能なボード片の
量やサイズに制約がある。しかし、本実施形態2では、
回転粉砕部材80が、円錐の軸線に沿った回転軸81
と、この回転軸81の外周から径方向に張り出す受け板
82と、この受け板82の上面から立ち上がる粉砕板8
3とを備え、粉砕板83の外縁83Aと弧状面61との
間に、石膏ボードを擦り潰し可能な隙間Sを設けた形態
としたので、受け板82の上方に石膏ボードを貯留でき
る貯留空間84が確保されている。このように貯留空間
84を確保したことにより、サイズの大きい石膏ボード
を多量に投入することができ、少量ずつ小分けにして投
入する場合に比べて作業性が良い。また、石膏ボードの
サイズについても比較的大きいまま粉砕容器60に投入
することができるので、粉砕の準備工程が簡単で済む。
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)上記実施形態1では粉砕容器に排出口を形成して
粉砕中に芯材分とシート分を回収できるようにしたが、
本発明によれば、排出口を設けずに、粉砕運転を停止し
た状態で芯材分とシート分を回収するようにしてもよ
い。
して螺旋板を備えた形状としたが、本発明によれば、こ
れ以外の構造とすることもできる。 (3)上記実施形態1では回転粉砕部材に撹拌板を設け
たが、本発明によれば、撹拌板を設けない構造としても
よい。 (4)上記実施形態1において、撹拌板の外縁に螺旋板
と同様に鋸歯状の凹凸を形成してもよい。 (5)上記実施形態1において撹拌板に逃がし孔を形成
しない構造とすることもできる。
撹拌板と同様に逃がし孔を形成してもよい。 (7)上記実施形態2では受け板を螺旋状にしたが、本
発明によれば、受け板を回転軸と直交する平板状又は傘
状にしてもよい。 (8)上記実施形態2において受け板の外周縁と粉砕板
の外縁に鋸歯状の凹凸を形成してもよい。 (9)上記実施形態2では、粉砕板の外縁と弧状面との
隙間を上下方向における全領域に亘って均一としたが、
本発明によれば、上から下に向かって隙間が順次に小さ
くなるように粉砕板の寸法を設定してもよい。このよう
にすると、投入されたボード片のサイズが大きくても、
効率よくボード片を粉砕することができる。
の軸線を上下方向に向けたが、本発明によれば、円錐の
軸線は水平方向や水平線に対して斜め方向としてもよ
い。
隙間を大きくした状態を示す断面図
態を示す断面図
Claims (9)
- 【請求項1】 芯材の表面にシート層を積層してなるボ
ード片を、前記芯材分とシート分とに分別するための装
置であって、 弧状面を備えた粉砕容器と、 前記弧状面に沿って回転可能な回転粉砕部材とを備え、 前記弧状面と前記回転粉砕部材との間には、前記ボード
片を擂り潰し可能な隙間が設けられていることを特徴と
するボード粉砕処理装置。 - 【請求項2】 前記弧状面には、前記粉砕容器外へ開口
する排出口が形成されていることを特徴とする請求項1
記載のボード粉砕処理装置。 - 【請求項3】 前記回転粉砕部材が回転軸の外周に螺旋
板を設けた構造とされ、前記螺旋板の外周縁と前記弧状
面との間に前記ボード片を擂り潰し可能な隙間が確保さ
れていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
ボード粉砕処理装置。 - 【請求項4】 前記螺旋板における前記弧状面と対応す
る外周縁には、鋸歯状の凹凸が形成されていることを特
徴とする請求項3記載のボード粉砕処理装置。 - 【請求項5】 前記螺旋板の軸線方向に対向する板面間
には、径方向の撹拌板が設けられていることを特徴とす
る請求項3又は請求項4記載のボード粉砕処理装置。 - 【請求項6】 前記撹拌板には逃がし孔が形成されてい
ることを特徴とする請求項5記載のボード粉砕処理装
置。 - 【請求項7】 前記弧状面には、前記回転粉砕部材によ
る送り方向に沿った所定領域に亘って複数の芯材分排出
口が形成されているとともに、この芯材分排出口よりも
送り方向先方に位置し且つその芯材分排出口よりも大き
く開口されたシート分排出口が形成されていることを特
徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載のボー
ド粉砕処理装置。 - 【請求項8】 前記弧状面が円錐状をなし、 前記回転粉砕部材の外周が前記円錐状の弧状面に沿った
形状とされ、 前記回転粉砕部材が前記円錐の軸線と平行な方向への変
位を可能とされていることを特徴とする請求項1記載の
ボード粉砕処理装置。 - 【請求項9】 前記弧状面が軸線を上下方向に向けた円
錐状とされ、 前記回転粉砕部材が、前記円錐の軸線に沿った回転軸
と、この回転軸の外周から径方向に張り出す受け板と、
この受け板の上面から立ち上がる粉砕板とを備えてな
り、 前記粉砕板の外縁と前記弧状面との間に、前記ボード片
を擦り潰し可能な隙間が設けられていることを特徴とす
る請求項8記載のボード粉砕処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35666099A JP4211908B2 (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | ボード粉砕処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35666099A JP4211908B2 (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | ボード粉砕処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001170512A true JP2001170512A (ja) | 2001-06-26 |
JP4211908B2 JP4211908B2 (ja) | 2009-01-21 |
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ID=18450150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35666099A Expired - Fee Related JP4211908B2 (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | ボード粉砕処理装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4211908B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113995573A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-02-01 | 广东德鑫制药有限公司 | 一种具有祛味、抑菌功能的卫生巾及其制作方法 |
-
1999
- 1999-12-15 JP JP35666099A patent/JP4211908B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113995573A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-02-01 | 广东德鑫制药有限公司 | 一种具有祛味、抑菌功能的卫生巾及其制作方法 |
CN113995573B (zh) * | 2021-11-05 | 2022-07-22 | 广东德鑫制药有限公司 | 一种具有祛味、抑菌功能的卫生巾及其制作方法 |
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JP4211908B2 (ja) | 2009-01-21 |
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