JP2001170421A - 廃食用油浄化装置 - Google Patents

廃食用油浄化装置

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JP2001170421A JP35508599A JP35508599A JP2001170421A JP 2001170421 A JP2001170421 A JP 2001170421A JP 35508599 A JP35508599 A JP 35508599A JP 35508599 A JP35508599 A JP 35508599A JP 2001170421 A JP2001170421 A JP 2001170421A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃食用油を効率よく精製し、もとの脂肪油と
その他不純物とに簡単に分離して再生油及び肥料原料と
して回収する装置を提供すること。 【解決手段】 浄化すべき廃食用油を入れるための原料
油槽と、人工ゼオライト粒を充填してなる処理ユニット
と、原料油槽の内部から処理ユニットの内部へ廃食用油
を所定速度で供給する配管及びポンプと、処理ユニット
内の人工ゼオライト層に到達する廃食用油を予め所定温
度に加熱しておくための加熱手段と、処理ユニット内の
人工ゼオライト層を通過して出てくる再生油を受けるた
めの再生油回収槽とを備えたことを特徴とする、廃食用
油浄化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天麩羅油、サラダ
油等の植物性の脂肪油を主体とする使用済み食用油から
不純物を除去し、元の脂肪油を再生油として回収すると
同時に、肥料原料を副製することのできる装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】飲食店、食品製造加工工場、各家庭の厨
房などから、天麩羅、フライ等に使用済みの食用油(本
明細書において「廃食用油」という。)が大量に排出さ
れている。廃食用油は液状であるため、土中に埋めた
り、そのまま下水に流したりして廃棄すると、地下水に
流入し、河川、湖沼、海洋等に広がり、水圏を汚染する
等環境問題を引き起こすことになる。従って環境汚染防
止の立場から、廃食用油の低コストで広く利用できる無
公害的処理方法や新たな用途の開発が緊要な課題となっ
ている。
【0003】廃食用油を処理する方法としては、ゲル化
剤を加えて固形化して生ゴミとして廃棄する方法や、紙
廃材、パルプ廃材等を加工した吸油材に吸収させて廃棄
する方法が従来より広く行われている。しかし前者の方
法は一旦は固形化した廃食用油がしばしば液状化して流
れ出し、後者の方法も吸油材が圧迫されると一度吸収さ
れていた油がしみ出すなどの不都合な点があった。ま
た、廃食用油をアルカリ加水分解して高級脂肪酸とした
ものにメチルアルコールを加えて燃料化を試みている報
告があるが、そのようにして製造される燃料は、製造コ
ストが通常の燃料価格と比べて著しく高くなり経済的に
成り立ち得ないことが判明しており、実際上は無意味で
ある。最近では、石炭灰であるフライアッシュ等をアル
カリ等と反応させて改質した吸着剤に吸着させることに
より極めて強固に固形化し、土壌改良材・肥料として農
地に施用するという方法が報告されているが(特開平8
−3583号)、膨大な量の廃食用油が発生しているこ
とから、更なる用途の開発も必要である。
【0004】廃食用油は、主体であるもとの脂肪油中
に、加熱調理で酸化変成した脂肪油やそれらの重合体を
含んでおり、更には食材に由来するデンプン等の炭水化
物、主として肉類由来の脂肪、タンパク質、それらの炭
化物や、更には、分散した水分をも相当量含有してい
る。その他にも、廃食用油が飲食店その他の発生源で貯
蔵され輸送されて来る際に、用いられる石油缶、ドラム
缶などの容器を構成する鉄と廃食用油中の酸化物との反
応で生じた酸化鉄が含まれる。また、場合によっては鉄
粉が混入している可能性もある。廃食用油中のこれら雑
多な不純物は、元の脂肪油が天麩羅等に使用された頻度
やその際に用いた食材に応じて、その含有量や組成が大
幅に変動する。このように不純物の多様性によって廃食
用油の組成には大きな変動が避けられないため、廃食用
油に新たな実用的用途を見出すことはこれまで困難であ
った。また、このように不純物の化学的性質も多様であ
るため、それらを簡便に除去して再生油を得ることも、
これまで困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような背景のもと
で、本発明は、廃食用油を効率よく精製し、もとの脂肪
油とその他不純物とに簡単に分離しそれぞれ再生油及び
肥料原料として回収する装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、廃棄物であ
る石炭灰等を原料として製造できる人工ゼオライト粒よ
りなる層に、適度に加熱した廃食用油を適度な流速で流
すことにより、廃食用油中の酸化変成した脂肪油やそれ
らの重合体、デンプン等の炭水化物、主として肉類由来
の脂肪、タンパク質、それらの炭化物や、更には、分散
した水分や酸化鉄等、種々の不純物が極めて簡単に且つ
優れた効率で除去されて、使用前のものに近い精製され
た脂肪油が回収できることを見出した。また、こうして
得られる再生油が、灯油又は軽油と一定比率で混合する
ことによりディーゼルエンジン用燃料として純粋な軽油
に代えて使用できることも見出した。更には、含有され
ていた雑多な不純物を捕捉した使用済み人工ゼオライト
粒は、優れた有機肥料原料として農業等に利用できる。
本発明は、これらの発見に基づき、更に検討を加えるこ
とによりなされたものである。
【0007】すなわち本発明は、浄化すべき廃食用油を
入れるための原料油槽と、人工ゼオライト粒を充填して
なる処理ユニットと、該原料油槽の内部から該処理ユニ
ットの内部へ廃食用油を所定速度で供給する配管及びポ
ンプと、該処理ユニット内の人工ゼオライト粒層に到達
する廃食用油を予め所定温度に加熱しておくための加熱
手段と、該処理ユニット内の該人工ゼオライト粒層を通
過して出てくる再生油を受けるための再生油回収槽とを
備えたことを特徴とする、廃食用油浄化装置を提供す
る。
【0008】内部に人工ゼオライト粒を充填した該処理
ユニットは任意の種々の形状であってよいが、処理され
る廃食用油が軸方向に流れるような筒状の形態であるの
が最も好ましい。そのような形態をここに「筒状体」と
いう。筒状体の断面形状は円形であってよいが、他の形
状例えば四角形その他の多角形や楕円形等適宜な形状を
採用してよい。また、軸方向に沿って断面積や断面形状
が多少変動するような形状のものも、ここにいう「筒状
体」に含まれる。
【0009】また、筒状体は必ずしも真っ直ぐなもので
ある必要はなく、途中で屈曲するものや、コイル状、渦
巻き状等、装置の設計に便利な任意の形状とすることが
できる。内部に充填された使用済み人工ゼオライト粒を
新しいものと交換する際の取り扱い易さを考慮すれば、
筒状体は曲がりのないものであることが通常好ましい
が、中間部位で適宜複数の部分に分解できるような構造
のものとしておけば、曲がった形状でも特に支障はな
い。また、何れの形状であっても、筒状体は人工ゼオラ
イト粒の交換のために適宜装置本体から脱着できる構成
のものとするのが便利である。
【0010】また該処理ユニットは、内部に人工ゼオラ
イト粒が充填された、通される廃食用油の流れに沿って
直列に連結された複数の筒状体より構成されたものであ
ってもよい。一の筒状体の出口から次の筒状体の入口ま
では通常の配管で連結してよい。また、個々の筒状体を
単位として、処理上の負荷に合わせて、連結する筒状体
の個数を増減できるような構造としてもよい。
【0011】「原料油槽」は、処理ユニットに送る廃食
用油を入れておくことができる任意の形態のものでよ
く、密閉されたタンクでも、外気に対して上部の開放さ
れた容器であってもよい。
【0012】また、廃食用油に含まれる水分は人工ゼオ
ライト粒層により除去できるが、余りに多量の水分が含
まれているときは、捕捉された多量の水分が人工ゼオラ
イト粒層の浄化能力を消耗することになるため、人工ゼ
オライト粒による処理に先立ってこれを減少させておく
ことが好ましい。また多量の脂肪が含まれているとき
は、人工ゼオライト粒層を通過中に固化して目詰まりを
起こしたり人工ゼオライト粒の浄化能力を低下させたり
する場合があるため、やはり処理に先立って減少させて
おくことが好ましい。この目的のためには、原料油槽に
供給するに先立って廃食用油を一時的に蓄え放熱させる
予備槽を設け、含有されている可能性のある水及び固化
した脂肪をここで沈降させて液状の脂肪油層から分離さ
せればよい。放熱は、放置して外気温度と平衡させるこ
とによってもよく、また適宜の強制冷却手段によって該
気温以下に冷却してもよい。また、該予備槽は、水層及
び/又は脂肪層より上側にくる脂肪油層を該予備槽から
該原料油槽へ移送するためのポンプ及び配管を更に備え
ていることが好ましい。なお、油脂すなわち脂肪酸のグ
リセリンエステル(トリグリセリド)のうち、「脂肪
油」とは、オリーブ油、落花生油、ごま油、菜種油、綿
実油、米ぬか油、大豆油等のように常温で液状の油脂
を、「脂肪」とは常温で固体の油脂をいう。
【0013】また、廃食用油は人工ゼオライト粒層を任
意の方向に流してよく、上方から下方へと例えばドリッ
プ方式で流すようにしても、また水平方向に流しても、
下方から上方へと圧送により流してもよい。これらのう
ちでは、下方から上方へと流すのが最も好ましい。その
場合には廃食用油が重力に逆らって上昇するため、人工
ゼオライト粒層中を廃食用油面がほぼ水平となって上昇
するため、人工ゼオライト粒層中に廃食用油が流れる特
定の限られた通り道が形成されるおそれがないからであ
る。ここに「下方から上方」は、必ずしも垂直又はほぼ
垂直に流れる場合に限らず、斜め方向に下から上へと流
れる場合も含む。
【0014】本発明者の研究により、人工ゼオライト粒
相に供給する廃食用油の温度は通常15〜150でよい
ことが確認され、更には、廃食用油に対する人工ゼオラ
イト粒の不純物吸着能力は40〜60℃付近で最もよく
発揮されることも判明した。従って、人工ゼオライト粒
と接触する廃食用油がこの温度範囲内にあることが最も
好ましいが、これから外れても吸着能力が著しく低下す
ることはないことも確認されているから、所望によりこ
の温度範囲に比較的近くなるように廃食用油の温度管理
をすれば十分である。また加熱された廃食用油は、処理
ユニット内の人工ゼオライト粒層を通過中に放熱して次
第に温度が下がるから、この温度低下を見越して、人工
ゼオライト粒層に供給する廃食用油温度を適宜設定すれ
ばよい。これらのことを勘案して、通常、好ましくは4
0〜150℃、更に好ましくは45〜100℃、尚も更
に好ましくは50〜80℃の温度範囲内になるように設
定すれば足りる。しかしまた、冬季など外気温が低いと
きは、供給する廃食用油を15℃以上まで加熱して流動
性を改善するために上記加熱手段を用いてもよい。
【0015】処理ユニット内の人工ゼオライト粒層に到
達する廃食用油を所定温度に加熱しておくための加熱手
段としては、当業者がこの目的で選択し得る任意の方式
のものを採用してよい。また加熱手段を設ける部位も、
この目的に適するものであれば任意に選択してよい。例
えば、加熱手段は原料油槽の底部に取り付けられたプレ
ート状の電気ヒーターや、投げ込み式の電気ヒーターそ
の他種々の方式、形状の電気式ヒーターであってよく、
また都市ガス、プロパンガス等の火力を用いて原料油槽
の底部その他を加熱するような方式にしてもよい。ま
た、そのような電気式ヒーター又は火力によるヒーター
を、原料油槽にではなく、原料油槽から人工ゼオライト
粒層に至るまでの廃食用油の流路の起始部、中間部、又
は末端部に設けてもよい。その場合、ヒーターコイルや
ヒータープレートが流路を取り巻くように又は流路を外
側から火力で加熱するようにしてもよく、あるいは、流
路の起始部、中間部、又は末端部にチャンバーを介在さ
せてその内部に前記のような電気式ヒーターを設置して
もよい。
【0016】廃食用油の加熱にあたって温度管理を細か
く行おうとする場合には、市場で入手できる周知の温度
センサーとスイッチ類を適宜用いて周知の技術により温
度制御機構を構成すればよい。
【0017】また、原料として用いる廃食用油中に細か
な鉄粉が仮に含まれていても人工ゼオライト粒層を通過
中に捕捉されるため、それらが再生油中にまで移行する
ことはまず無いが、更に確実を期すためには、磁石(永
久磁石又は電磁石)による廃食用油中の鉄粉捕捉手段を
流路の途中及び/又は該原料油槽及び/又は該予備層に
設けておくことが好ましい。そのような手段の具体的構
成は当業者が周知の技術を利用して任意に決定すればよ
い。具体例としては、原料油槽又は予備層の内部に又は
これらに外部から接するように取り付けられた永久磁石
や、原料油槽又は予備層からそれぞれのポンプへ至るま
での流路の一部に介在させた、平たく広がった形状のチ
ャンバー内に設けた又はその表面に外部から接するよう
に設けた永久磁石が挙げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】人工ゼオライトとは、産業廃棄物
である石炭灰(フライアッシュ又はクリンカーアッシ
ュ)又は製紙工場において生ずるスラッジを焼却して得
られる製紙スラッジ焼却灰を、又はこれにケリソウ土や
ケイ酸酸ソーダやシリカゲルなどのケイ酸富化剤や、塩
化アルミニウムなどのアルミニウム富化剤を添加した上
で、水酸化ナトリウム水溶液(例えば1〜4規定)等の
アルカリ水性媒質と加熱攪拌し、所望により更に、硫酸
等の鉱酸、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、塩化アルミニウム、又は塩化鉄等を加えて処理
をすることによって、Na型、H型、K型、Ca型、M
g型、Al型、Fe型等、種々のタイプのものとして得
ることができる、イオン交換能を備えた多孔質材料であ
り、特開平5−220387号、特開平6−18392
2号、特開平7−3265号、特開平7−26293
号、特開平8−3583号、特開平8−19794号、
特開平8−276198号、特開平8−317725
号、特開平9−194267号、特開平10−3245
18号、特開平11−21121号、特開平11−19
9225号、及び特開平11−302012号等に記載
されているものである。
【0019】人工ゼオライトは、その製造過程におい
て、石炭灰等の主成分である非晶質ケイ酸アルミニウム
がアルカリと反応して、多孔質で比表面積が大きく、様
々な物質を吸着保持する上、高いイオン交換能を有する
結晶性物質に一部ないし全てが変化する(例えば、特開
平6−183922号)。このとき、SiとAlとがO
を介して結合されて、Na型の人工ゼオライトとなる。
このようにして製造される人工ゼオライトは、SiとA
lに4個のOが結合されている。ここにSiはプラス4
価、Alはプラス3価であるため、Alの部分で電子が
1個余剰となり、この部分がマイナスに荷電する吸着担
体となる。Na型の人工ゼオライトを、鉱酸、塩化カリ
ウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミ
ニウム、又は塩化第二鉄と接触させると、Alのマイナ
スに荷電する部分に捉えられていたNaイオンが、それ
ぞれ水素イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、
マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、又は第二鉄
イオンに置き換えられ、それぞれ対応するタイプの人工
ゼオライトに変換される。
【0020】本発明においては、人工ゼオライト粒にこ
れら種々のタイプの人工ゼオライトを用いることができ
る。再生油は、灯油あるいは軽油と混合してディーゼル
エンジン用燃料として、またボイラー用燃料等として使
用することができる。なお、再生油をディーゼルエンジ
ン用燃料として用いる場合には、Na型、K型等のアル
カリ金属型以外のものの方が性能が優れているので好ま
しく、特にCa型及びFe型、取り分けFe型が特に優
れた結果を与えるので好ましい。
【0021】本明細書において「人工ゼオライト粒」と
は、元々は微粉状である上記人工ゼオライトを、より目
の粗い固形物としたものをいう。微粉状の人工ゼオライ
トにより廃食用油中の不純物を吸着させることもできる
が、微粉状の人工ゼオライトを充填した層では廃食用油
の通りが非常に悪くなるため、より目の粗い固形物とし
て用いるのが有利である。また使用済みのものを肥料と
して用いるときにも、油等を吸着して凝集した粉末より
取り扱い易く、土壌中での空気の流通も良好となる。
【0022】本発明の目的に特に適した人工ゼオライト
粒の製造は、人工ゼオライト粉末を適宜のバインダーで
結合させて適宜の粒状やペレット状にすることにより行
えばよい。バインダーとして特に適しているのはセメン
トであり、重量比で人工ゼオライト粉末:セメント=8
0:20〜90:10程度の割合で混合し、水を加えて
練合してペレット押出機その他を用いてペレット状や適
宜の粒状等にし、硬化させ自然乾燥させる等により得ら
れる。ペレットや粒状物のサイズは特に限定されない
が、余り大きいと粒間の隙間が大きくなって処理すべき
廃食用油の多くが隙間を素通りすることになるうえ粒の
中心部の人工ゼオライトが廃食用油と効果的に接触しに
くくなる。また余り小さいと廃食用油の通りが悪くな
る。これらを勘案すると、ペレットでは直径2〜3mm
程度、粒状では粒径が1.5〜5mm程度のものが通常
は好ましい。但し、作業条件等に合わせて適宜選択すれ
ばよい。
【0023】本発明の廃食用油浄化装置により廃食用油
を浄化して得られる再生油は、酸化重合体、主として肉
類に由来する脂肪、炭水化物、タンパク質、それらの炭
化物、水分等が非常に効果的に除去されており、成分的
にも外観上も使用前の食用油に非常に近いものが得られ
る。得られた再生油は、再度天麩羅等の調理に使用でき
なくはないが、それには食品としての厳しい品質規格管
理を必要とするためコスト高となり、現実的でない。本
発明者は、このようにして処理して得られる再生油の新
用途について研究し、上述の通り、それが灯油又は軽油
と所定比率で混合することによりディーゼル燃料として
使用できることを見出した。
【0024】すなわち、これまでディーゼル燃料には、
その引火点及び動粘度等の関係から軽油が用いられてい
る。ディーゼルエンジン用燃料に使用する軽油の動粘度
は30℃において2.7mm2/s以上であり、一方灯
油の動粘度は1.46mm2/s程度とかなり低く、そ
のままではディーゼルエンジン用燃料としては使用でき
ない。しかしながら、本発明により廃食用油を浄化して
得られる再生油20容に対して灯油80容を加えて混合
したものは、動粘度が2.80mm2/s付近となり、
3000〜4000回転のディーゼル燃料に適した動粘
度となることを、本発明者は見出した。また混合物の引
火点も軽油にほぼ等しく、この点でもディーゼル燃料と
しての要件を満たすことも確認した。また、処理により
不純物が十分に除去されているため、本発明により得ら
れる再生油は、灯油と均一且つ完全に混合させることが
でき、混合により析出物などが生ずることもないことも
確認した。また、この再生油は、同様に、軽油に例えば
10%程度添加してディーゼルエンジン用燃料として用
いることができることも確認した。
【0025】本発明者は、こうして得られる混合油が、
ディーゼルエンジン用に燃料として実用的なものである
か否かをトラック、フォークリフトその他のディーゼル
エンジンにおいて純粋な軽油に代えて燃料として用い、
長時間連続運転して実地検証した。その結果、ノッキン
グやエンスト等を起こすこともないのみならず、従来の
ように軽油のみを用いた場合に比べてアクセル踏み込み
時の黒煙の発生も非常に少なく、連続運転後のエンジン
のシリンダー内も清浄であった。こうして、本発明の装
置により得られる再生油と灯油及び/又は軽油との所定
割合の混合物がディーゼルエンジン燃料として十分に実
用可能であることが確認された。また、灯油には軽油よ
りイオウ分が少なく廃食用油も実質的にイオウ分を含ま
ないため、これらの混合により得られる混合燃料は、単
に実用に耐えるのみならず、イオウ酸化物の排出を抑制
する。このため、灯油及び/又は軽油と本発明により得
られる再生油との混合燃料の使用は、黒煙発生の抑制と
併せ、軽油のみを燃料として使用するより好ましい。
【0026】我が国には40数基の大型石炭火力発電所
があり、ここから廃出される石炭灰の量は年間約400
万トンにも上るほか、石炭を燃料として用いる製鉄所や
工場などからの廃出も加えれば、更に多量の石炭灰が廃
出されており、その殆どが埋め立てにより廃棄されてい
る。廃棄物である石炭灰は極めて安価に入手でき、これ
に簡単な処理を加えるのみで得られる人工ゼオライト及
びこれに比較的少量のセメントを用て形成した粒状物も
低コストで製造できる。このため、本発明の装置による
廃食用油の処理も比較的低コストで行うことができる
上、得られる再生油、肥料原料共に付加価値が生み出さ
れているため経済的意義が高い。また、本発明の装置に
より廃食用油及び石炭灰の有効利用を大規模に促進する
ことは、油による公共用水等の水質汚濁の低減に繋がる
と同時に、石炭灰の埋め立て処分量を減らす面からも環
境保全に資し、しかも安価な有機肥料を提供して土壌の
改良に役立つという点でも有益である。
【0027】
【実施例】以下、典型的な実施例により本発明を更に具
体的に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定され
ることは意図しない。 <人工ゼオライト調製例1> Na型人工ゼオライト 1000ml容三角フラスコに、粒径の細かい石炭灰
(フライアッシュ)を120gと2N水酸化ナトリウム
水溶液400mlを加え、冷却管を取り付けて、ホット
プレート上で約90℃にて約1日加熱処理する。処理
後、遠心分離法にてよく水洗し、105℃にて乾燥し
て、粉末状のNa型人工ゼオライトを得る。
【0028】<人工ゼオライト調製例2> Ca型人工
ゼオライト 冷却管を取り付けた三角フラスコに、粒径の細かい石炭
灰(フライアッシュ粉末)60gと3.5Nの水酸化ナ
トリウム水溶液200mlを加え、ホットプレート上で
約90℃にて20時間ほど加熱処理する。処理後、遠心
分離法にてよく水洗する。次いで、1Nの塩化カルシウ
ム水溶液100mlを加え、往復振盪器で振盪してカル
シウム飽和処理する。この飽和処理を5回繰り返した
後、過剰の塩化カルシウムを水洗除去し、105℃にて
乾燥して、粉末状のCa型人工ゼオライトを得る。
【0029】<人工ゼオライト調製例3> Ca型人工
ゼオライト フライアッシュ粉末60gの代わりにフライアッシュ粉
末40gとシリカゲル粉末20gの混合物を用い、調製
例2と同様の操作により、粉末状のCa型人工ゼオライ
トを得る。
【0030】<人工ゼオライト調製例4> Ca型人工
ゼオライト フライアッシュ粉末60gの代わりに、より粒径の粗い
石炭灰(クリンカーアッシュ)20gを用い、加熱処理
時間を24時間としたほかは、調製例2と同様の操作を
行って、粉末状のCa型人工ゼオライトを得る。
【0031】<人工ゼオライト調製例5> Al型人工
ゼオライト 上記調製例1に従ってNa型人工ゼオライト粉末を調製
し、これを90℃にて0.3N塩化アルミニウム水溶液
に3時間浸漬後、水洗し、乾燥させて粉末状のAl型人
工ゼオライトを得る。この処理は、塩化アルミニウム水
溶液の濃度を例えば0.1〜2N、液温を例えば40〜
95℃としてもよい。また浸漬時間は1〜72時間でも
よいが、数時間で平衡状態となるため、数時間例えば3
時間程度が好ましい。
【0032】<人工ゼオライト調製例6> Fe型人工
ゼオライト 上記調製例5において塩化アルミニウムの代わりに塩化
第二鉄を用いて同様に処理し、粉末状のFe型人工ゼオ
ライトを得る。なお、塩化第二鉄の代わりに硝酸第二鉄
を用いても同等のFe型人工ゼオライトが得られる。
【0033】<人工ゼオライト調製例6> Mg型人工
ゼオライト 冷却管を取り付けた三角フラスコに、粒径の細かい石炭
灰(フライアッシュ粉末)と3.5N水酸化ナトリウム
を重量比で1対4の割合で混合して入れ、ホットプレー
ト上で約90℃にて24時間ほど加熱処理する。処理
後、遠心分離法にてよく水洗した。次に1N塩化マグネ
シウム水溶液を加え、往復震盪器で震盪し、マグネシウ
ムイオンを飽和処理した後、過剰の塩化マグネシウムを
水洗除去して105℃にて乾燥させて粉末状のMg型人
工ゼオライトを得る。
【0034】<人工ゼオライト調製例7> H型人工ゼ
オライト 上記調製例1に従って得られる人工ゼオライトを0.3
N塩酸に3時間浸漬した後、水洗し乾燥させてH型人工
ゼオライトを得る。
【0035】<実施例1> 廃食用油浄化装置 図1は、本発明の廃食用油浄化装置の一実施例を示す。
図において1は、原料油槽であり、処理すべき廃食用油
がここに入れられる。原料油槽1は、ステンレス鋼等の
耐久性の材料で作られた容器であり、本実施例では密閉
されたタンクである。但し密閉は必ずしも必要なく、外
気に開放されていてもよい。原料油槽1の底部には、廃
食用油の加熱手段2として電熱式のヒータープレートが
備えられており、収容されている廃食用油がこれにより
所定温度に加熱される。加熱温度は、本実施例では例え
ば80℃である。温度管理は、原料油槽1内の適宜の位
置に取り付けられた温度センサー及び制御回路(図示せ
ず)等によって行われる。
【0036】所定温度に加熱された廃食用油は、ポンプ
5によって所定速度で原料油槽1から吸い上げられて、
処理ユニットへと送り出される。処理ユニットは、本実
施例ではステンレス鋼等の耐久性の材料で作られた、取
り外し可能に連結された4基のシリンダー3より構成さ
れている。各シリンダー3内には人工ゼオライト粒(例
えば、Fe型人工ゼオライト80〜90重量部にセメン
ト20〜10重量部を混合し水を加えて練合し、粒状と
して硬化、乾燥させたもの)が充填されている。人工ゼ
オライト粒の乾燥は120℃にて30分間以上行又はこ
れと同等の乾燥を与える条件下に行えば、人工ゼオライ
トの能力を特に効果的に発揮させられるので好ましい。
各シリンダー3内への人工ゼオライト粒の充填及び使用
済み人工ゼオライト粒の取り出しは、各シリンダー3の
上端から(キャップがある場合これを外して内部を露出
させた上で)行うことができる。また、この作業が各シ
リンダー3を装置から取り外して行えるように、各シリ
ンダー3と配管及び台座は取り外し可能に取り付けられ
ている。装置に取り付けられた各シリンダー3は、廃食
用油が下部にある入口ポートから導入され、シリンダー
3内の人工ゼオライト粒層を上昇してオーバーフローす
る形で上部にある出口ポートから流出するように構成さ
れ配置されている。これらのシリンダー3は廃食用油の
流れに対して直列に連結されており、廃食用油がこれら
のシリンダー3内の人工ゼオライト粒層を順次通過する
間に、含有されていた酸化重合体、水分、炭化物、その
他種々の不純物が除去される。
【0037】最後のシリンダー3を通過した浄化廃食用
油は、出口ポートに連結された流路7を通って再生油回
収槽9内に流入して溜められる。11は回収された再生
油を取り出すためのドレーンコックである。原料油槽に
入れられた廃食用油の汚れ具合にもよるが、一般に、処
理ユニットに充填されている人工ゼオライト粒の総量1
kgあたり、およそ20〜40Lの廃食用油が、これを
約1時間かけて流すことにより、処理できる。シリンダ
ー3の本数は、処理すべき廃食用油の量及びその汚れ具
合に応じて増減すればよい。
【0038】こうして得られた再生油は、後述のように
灯油と混合してディーゼル燃料として利用することがで
きることが確認されている。また、廃食用油中の雑多な
不純物を吸着し且つ脂肪油で湿潤した使用済み人工ゼオ
ライト粒が処理ユニットから回収されるが、これはその
まま発酵させ優れた肥料として使用することができる。
従って、本発明の装置により、従来廃棄物であった廃食
用油と石炭灰を、余すところなく再利用することができ
る。
【0039】<実施例2> 廃食用油浄化装置 図2は、本発明の別の実施例であり、図1に示した実施
例1に加えて、予備槽13が備えられている。予備槽1
3は、各発生源から収集された廃食用油を投入し適当な
時間、例えば1日静置、放冷させることにより、含有さ
れている過剰の水分や常温で固化する脂肪を分離させる
ことを目的としている。分離した水分及び脂肪は廃食用
油の主成分である脂肪油より重いため、下方に沈降す
る。予備槽13には、脂肪油と水、脂肪との分離状況を
外部から観察するために耐熱ガラスで構成された窓17
が備えられており、調理に使用した直後の加熱された廃
食用油でも予備槽13に投入することができる。予備槽
13内において十分分離した廃食用油は、その脂肪油層
がポンプ19により原料油槽1に注入される。15は残
された水等を排出するためのドレーンコックである。固
化した脂肪は、少量の熱湯を注ぐ等、容器内部を適宜な
手段で加熱することにより融かしてドレーンコックから
容易に排出できる。本実施例の装置のその他の機能及び
特徴は、実施例1と同じである。予備槽13中で分離さ
れ取り出された水分及び脂肪は、これに人工ゼオライト
粒を加えて混合し発酵させることにより、やはり肥料と
して使用できる。
【0040】<実施例3>図3は、本発明の更に別の実
施例を示す。本実施例の装置は、処理ユニットを構成す
るシリンダー3内を廃食用油が上方から下方へと流れる
ように構成されていることを除き、実施例2の装置と同
じである。
【0041】<実施例4>図4は、本発明の更に別の実
施例を示す。本実施例は、加熱手段21が原料油槽1内
でなく、代わりに原料油槽1と処理ユニットとの間にお
いてポンプ19の下流に設けられていることを特徴とす
る。その他の構成は実施例2と同じである。加熱手段2
1は、ヒーターを収容した加熱チャンバーであり、その
出口ポート付近には温度センサー(図示せず)が備えら
れ、ヒーターの出力は、この温度センサー及び制御回路
(図示せず)により制御される。本実施例の装置では、
原料油槽1中の廃食用油全体を同時に加熱する必要がな
く、処理される量だけを加熱すれば済む上、原料油槽1
からの放熱による熱損失がないという利点がある。
【0042】<実施例5>図5は、なおも更に別の実施
例を示す。これににおいては、処理ユニットは、垂直に
立てられたシリンダーの代わりに、水平に積層されて連
結パイプ25、27により直列に連結された、内部に人
工ゼオライト粒の充填された4個の箱状容器23より構
成されている。処理される廃食用油は、各々の箱状容器
23内において人口ゼオライト層を全体として水平方向
に流れつつ不純物が除去される。その他の点について
は、本実施例の装置は実施例4の装置と同じである。
【0043】<実施例6>図6は、鉄粉を除去するため
の鉄粉捕捉手段29を原料油槽1内においてポンプ5に
至るくみ上げパイプの下端付近に備えたことを特徴とす
る実施例を示しており、本実施例のその他の構造的特徴
は実施例5と同じである。鉄粉捕捉手段29は、くみ上
げパイプと連通した中空の円盤状のチャンバーと、その
内部に備えられた概略円盤状の永久磁石よりなるもので
あり、該円盤状のチャンバーと該円盤状の永久磁石との
間に設けられた隙間を通って廃食用油が流れるように構
成されている。
【0044】図7は該鉄粉捕捉手段29の、一部を切り
欠いて示した斜視図である。図において、31はくみ上
げパイプの下端付近に一体に設けられた中空円盤状のチ
ャンバーである。該チャンバー31内には、該チャンバ
ー31の内径及び高さより幾分小さな円盤状の永久磁石
33が、該チャンバー31の内壁との間隙35が維持さ
れるような状態でチャンバー31の内壁面から突出した
数個の突起に挟まれて設置されている。原料油槽から廃
食用油がくみ上げられるとき、廃食料油はチャンバー3
1の内壁と永久磁石33の表面との間隙35を通り、廃
食用油に含有されている可能性のある鉄粉は、このとき
永久磁石33によって吸着、捕捉され、廃食用油から除
去される。チャンバー31は、その水平な中心面を挟ん
で上側部分と下側部分とから構成されている。両者は例
えばボルトにより連結されており、ボルトを外してチャ
ンバー31の両部分を分離することにより磁石33を露
出して、内部に捕捉された鉄粉を除去することができ
る。
【0045】<燃料の調製及び使用>天麩羅に何度も使
用し褐色に着色した廃食用油を、実施例1の装置(Fe
型の人工ゼオライト粒を使用)により浄化して得た再生
油20容に、灯油(動粘度1.46mm2/s、30
℃)80容を加えながら撹拌して混合油を調製した。こ
の混合油の30℃における動粘度は2.80mm2/s
であり、軽油のそれと同等であった。この混合油をフォ
ークリフト及びトラックのディーゼルエンジンの燃料タ
ンクに加えて長時間連続運転させた。その結果、ノッキ
ング、エンスト等のトラブルもなく、パワーの点でも問
題なく安定に連続運転できることが判明した。またアク
セルを踏み込んだときの黒煙の発生も、軽油を用いたと
きとは対照的に、殆ど認められなかった。このことは、
脂肪油を構成する分子中の酸素が混合油の完全燃焼を促
進している可能性を示唆している。
【0046】
【発明の効果】本発明は、埋め立てによりその大半が廃
棄され環境保全上問題となっている石炭灰等と、下水や
地下水に流入して水圏の汚染原因となる廃食用油とにつ
いて、これらを同時に且つ余すところなく有効利用する
ことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の装置の概要図
【図2】 実施例2の装置の概要図
【図3】 実施例3の装置の概要図
【図4】 実施例4の装置の概要図
【図5】 実施例5の装置の概要図
【図6】 実施例6の装置の概要図
【図7】 鉄粉捕捉手段の具体例の一部を切り欠いた斜
視図。
【符号の説明】
1=原料油槽 2=加熱手段 3=シリンダー 5=ポンプ 7=流路 9=再生油回収槽 11=ドレーンコック 13=予備槽 15=ドレーンコック 17=窓 19=ポンプ 21=加熱手段 23=箱状容器 25=連結パイプ 27=連結パイプ 29=鉄粉捕捉手段 31=チャンバー 33=永久磁石 35=間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 玉 愛媛県伊予郡砥部町七折200 (72)発明者 花村 雅雄 大阪府枚方市春日元町1丁目36−26 Fターム(参考) 4D017 AA03 BA01 BA04 BA07 BA12 CA05 CB01 EA01 EB02 EB07 EB10 4D064 AA23 BM25 BM34 BM35 BM37 4H059 AA14 BC03 BC13 CA21 CA76 CA93 CA97 EA21 4H061 AA03 CC42 CC55 DD14 EE44 GG48 HH15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浄化すべき廃食用油を入れるための原料油
    槽と、人工ゼオライト粒を充填してなる処理ユニット
    と、該原料油槽の内部から該処理ユニットの内部へ廃食
    用油を所定速度で供給する配管及びポンプと、該処理ユ
    ニット内の該人工ゼオライト粒層に到達する廃食用油を
    予め所定温度に加熱しておくための加熱手段と、該処理
    ユニット内の該人工ゼオライト粒層を通過して出てくる
    再生油を受けるための再生油回収槽とを備えたことを特
    徴とする、廃食用油浄化装置。
  2. 【請求項2】該処理ユニットが、内部に人工ゼオライト
    粒を充填した少なくとも一の筒状体より構成されている
    ものである、請求項1の装置。
  3. 【請求項3】該処理ユニットが、通される油の流れに沿
    って直列に連結された、内部に人工ゼオライト粒を充填
    した複数の筒状体より構成されているものである、請求
    項1の装置。
  4. 【請求項4】該原料油槽に供給するに先立って廃食用油
    を一時的に蓄え放熱させることにより、含有する水分及
    び常温で固化する脂肪を沈降させてこれらより軽い脂肪
    油から分離させるための予備槽と、分離した水分層及び
    /又は脂肪層より上側にある脂肪油層を該予備槽から該
    原料油槽へ移送するための配管及びポンプとを更に備え
    たことを特徴とする、請求項1ないし3の何れかの廃食
    用油浄化装置。
  5. 【請求項5】廃食用油が、該処理ユニット内に充填され
    た該人工ゼオライト粒層中を下方から上方へと流される
    ものである、請求項1ないし4の何れかの廃食用油浄化
    装置。
  6. 【請求項6】該所定温度が15〜150℃の範囲であ
    る、請求項1ないし5の何れかの廃食用油浄化装置。
  7. 【請求項7】該加熱手段が該原料油槽に備えられたヒー
    ターを含むものである、請求項1ないし6の何れか廃食
    用油浄化装置。
  8. 【請求項8】該加熱手段が該原料油槽から該人工ゼオラ
    イト粒層へと至る流路の途中に設けられたヒーターを含
    むものである、請求項1乃至6の何れかの廃食用油浄化
    装置。
  9. 【請求項9】磁石による廃食用油中の鉄粉捕捉手段を流
    路の途中及び/又は該原料油槽及び/又は該予備層に備
    えたことを特徴とする、請求項1ないし8の何れかの廃
    食用油浄化装置。
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