JP2001169986A - 磨きシート - Google Patents

磨きシート

Info

Publication number
JP2001169986A
JP2001169986A JP35642899A JP35642899A JP2001169986A JP 2001169986 A JP2001169986 A JP 2001169986A JP 35642899 A JP35642899 A JP 35642899A JP 35642899 A JP35642899 A JP 35642899A JP 2001169986 A JP2001169986 A JP 2001169986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fibers
abrasive particles
sheet
ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35642899A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Otaguro
隆浩 大田黒
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
Noriko Suzuki
徳子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP35642899A priority Critical patent/JP2001169986A/ja
Publication of JP2001169986A publication Critical patent/JP2001169986A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 住居分野の頑固な汚れだけでなく、口腔内の
汚れも除去でき、かつ、被洗浄面を傷つけないで汚れを
落とすことができる研磨性を有する磨きシートを提供す
る。 【解決手段】 一方に研磨剤粒子を含有する接合構造を
有する繊維を使用したことを特徴とする磨きシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨性を有する磨
きシートに関し、更に詳しくは、住居分野の頑固な汚れ
だけでなく、口腔内の汚れも除去でき、かつ、被洗浄面
を傷つけないで汚れを落とすことができる研磨性を有す
る磨きシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、台所周りやリビング周りの清
掃に対し、繊維に研磨剤粒子を固着させた繊維状研磨物
(特開昭47−44391号公報)、細かな研磨砥粒で
被覆された屈曲自在な研磨シート(特開昭53−137
493号公報)、不織布の繊維表面を研磨材含有の硬質
樹脂等で被覆した不織布研磨材(特公昭54−7996
号公報)、可撓性支持体上に研磨層を備えた研磨シート
(特公昭54−7996号公報)などが知られている。
しかしながら、これらの研磨シート等は、繊維の外部面
等に研磨剤粒子を固着したり、または、研磨剤粒子を被
覆したりするものであるので、研磨剤粒子が剥離しやす
く、耐久性等に問題があるものであった。
【0003】そこで、上記問題を解消したものとして
は、例えば、芯鞘構造の鞘部に研磨剤粒子を含有する複
合繊維を使用した研磨不織布(特開平4−136252
号公報)が知られている。この公報で記載されている芯
鞘構造で用いる樹脂(ポリプロピレン/ポリエチレン)
を用いて、鞘部に各種研磨剤粒子(炭酸カルシウム、酸
化アルミニウム、長石)を含有する芯鞘構造の不織布で
研磨評価や触感評価を行うと、研磨粒子の脱落も少なく
かつ汚れの除去性は優れていることが判った。
【0004】しかしながら、芯鞘構造からなる複合繊維
(芯部と鞘部の樹脂成分が異なる又は樹脂の融点が異な
る)は、製造時、研磨粒子を含有する溶融樹脂(鞘部)
と芯部の樹脂との物性が異なることから、異種樹脂相互
の相溶性が低下する。例えば、溶融樹脂の粘度が低下
し、紡糸時の粘度コントロールが困難であるなどの、操
作面に課題があることがわかった。更に、鞘部に無機物
等の研磨粒子を配合することにより、研磨粒子が含む水
分により樹脂の変質が起こり、さらなる相溶性が低下
し、場合によって紡糸できない又は紡糸しにくいことが
あることもわかった。そのため、研磨粒子を配合できる
樹脂の種類に制限を受けない構造が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等について、これを解消しようとするものであ
り、清掃分野と口腔分野などにおいても、手に与える柔
軟性、肌触り、質感などの触感も良好であり、歯ぐき等
への傷つき性もなく、汚れ除去効果にも優れた磨きシー
トを提供するものであり、研磨粒子を含有する複合繊維
において、研磨粒子を配合できる繊維(樹脂)の種類に
制限を受けないすぐれた構造及びそのシートを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題等について、鋭意検討した結果、特定構造を有す
る繊維に研磨剤粒子を含有せしめることにより、上記目
的の磨きシートが得られることを見いだし、本発明を完
成するに至ったのである。すなわち、本発明の磨きシー
トは、次の(1)及び(2)に存する。(1) 少なくとも一方に
研磨剤粒子を含有する接合構造を有する繊維を使用した
ことを特徴とする。(2) 研磨剤粒子を含有する分散構造
若しくは分割構造または中空構造を有する繊維を使用し
たことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の第1発明となる磨きシートは、
少なくとも一方に研磨剤粒子を含有する接合構造を有す
る繊維を使用したことを特徴とするものであり、また、
第2発明となる磨きシートは、研磨剤粒子を含有する分
散構造若しくは分割構造または中空構造を有する繊維を
使用したことを特徴とするものである。なお、以下にお
いて、「本発明」という場合は、上記第1発明及び第2
発明を含むことをいう。
【0008】本発明において、磨きシートの主構成素材
である繊維は、接合構造の一部、若しくは片方、又は部
分的に、並びに、分散構造、分割構造、中空構造の夫々
に研磨剤粒子を含有することができる繊維(複合繊維)
であれば、特に限定されるものではない。上記接合構
造、または、分散構造、分割構造、中空構造を有する繊
維は、好ましくは、疎水性樹脂から構成される疎水性繊
維からなるものが望ましい。疎水性繊維の樹脂として
は、例えば、ポリオレフイン(ポリエチレン、ポリプロ
ピレン)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン(ビニリデン、塩化ビニリデン)、ポリア
クリルニトリル、モダクリル、ポリウレタン、アクリ
ル、アクリル系、ポリスチレン、ナイロン、アセテー
ト、ポリアルキレン、並びに、これらの組み合わせ及び
共重合体からなる樹脂が挙げられ、また、これらは、1
種又は2種以上の樹脂から選ばれても良い。好ましく
は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン)、ポリエステル、ポリアミドが望ましい。より好ま
しくは、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン)が望ましい。例えば、接合構造を構成する一対〔一
方の繊維ともう一方(他方)の繊維、以下同様〕の複合
繊維として、軟化点(樹脂が溶融する温度、以下同様)
が160℃のポリプロピレン繊維を一方とし、軟化点が
100〜150℃のポリエチレン繊維を他方とした一対
の複合繊維、あるいは、軟化点が140℃のポリエチレ
ンを一方の繊維とし、軟化点が同一の140℃のポリエ
チレンを他方の一対の繊維とした複合繊維が挙げられ
る。
【0009】また、一対の接合構造を有する複合繊維の
例としては、樹脂は、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリアミド等の各種合成樹脂が使用さ
れ、もう一方の合成樹脂には、相溶性の向上の点などか
ら、前記樹脂と同一の樹脂で同一の軟化点を示す樹脂、
あるいは前記樹脂の合成樹脂の軟化点より少なくとも2
0℃以下の軟化点を有することが望ましい。一対の合成
樹脂は、同系列のものが望ましいが、親和性があれば、
異なる合成樹脂の組み合わせでも良い。上記一対の接合
構造の繊維の組み合わせとしては、例えば、ポリエステ
ル繊維/ナイロン繊維、ポリエステル繊維/ポリプロピ
レン繊維、ポリエステル繊維/アクリル繊維、ポリエス
テル繊維/ポリエチレン繊維、ポリエチレン繊維/ポリ
プロピレン繊維、ポリエチレン繊維/アクリル繊維、ポ
リエチレン繊維/ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維/
アクリル繊維、ポリプロピレン繊維/ナイロン繊維が挙
げられる。特に、一対の接合構造の繊維として、ポリエ
ステル繊維/ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維/
ポリエチレン繊維、ポリエチレン繊維/ポリプロピレン
繊維、ポリエステル繊維/ポリエステル繊維、ポリエチ
レン繊維/ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維/ポ
リプロピレン繊維、ナイロン繊維/ナイロン繊維が好ま
しい。更に、好ましくは、ポリエチレン繊維/ポリプロ
ピレン繊維、ポリプロピレン繊維/ポリプロピレン繊維
が望ましい。
【0010】本発明の磨きシートに用いる繊維の繊度
(太さ)は、特に限定されるものでないが、好ましく
は、1デニール〜30デニールの繊維が望ましい。より
好ましくは、3デニール〜20デニールの繊維が良い。
また、上記各種構造(接合構造、または、分散構造、分
割構造、中空構造)の繊維は、35〜180mmにカッ
トされ、捲縮が付与さていることが望ましい。
【0011】本発明において、上記各種構造の繊維(接
合構造の片方又は一部、部分的、分散構造、分割構造、
中空構造)に含有(分布)せしめる研磨剤粒子として
は、研磨性を有する粒子であれば、特に限定されるもの
ではなく、好ましくは、モース硬度が2〜9、更に好ま
しくは2〜6で、平均粒径が0.3〜20μm、好まし
くは、0.5〜10μmの範囲が望ましい。硬度が2〜
9の研磨粒子としては、無機系の鉱物が挙げられ、例え
ば、水酸化アルミニウム(モース硬度2.5)、ゼオラ
イト(モース硬度4.0)、炭酸カルシウム(モース硬
度3.0)、第ニリン酸カルシウム無水物(モース硬度
3.5)、第三リン酸カルシウム(モース硬度5.
0)、ヒドロキシアパタイト(モース硬度5.0)、そ
の他、シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、合成ケイ酸ア
ルミニウム、複合アルミノケイ酸塩、炭酸マグネシウ
ム、ピロリン酸カルシウム、メタ燐酸ナトリウム、燐酸
マグネシウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。特
に、水酸化アルミニウム(モース硬度2.5)、ゼオラ
イト(モース硬度4.0)、炭酸カルシウム(モース硬
度3.0)、第ニリン酸カルシウム無水物(モース硬度
3.5)、第三リン酸カルシウム(モース硬度5.
0)、ヒドロキシアパタイト(モース硬度5.0)が望
ましい。モース硬度が小さい(3以下)のものは、歯磨
き用の磨きシートに好適に使用であり、また、モース硬
度が大きい(5以下)のものは、台所、お風呂等の住居
分野の硬質表面用の磨きシートに好適に使用することが
できる。上記モース硬度が2〜9で、平均粒径が0.3
〜20μmとなる研磨剤粒子を使用することにより、作
製される本発明の磨きシートは手に与える柔軟性、肌触
り、質感などの触感も更に良好となり、しかも、傷つき
性も更に小さくすことができるものとなる。
【0012】本発明において、接合構造の複合繊維(接
合構造の片方又は一部、部分的)、または、分散構造、
分割構造、中空構造の何れかの構造の繊維に含有(分
布)せしめる研磨剤粒子の含有率は、含有せしめる繊維
に対して、0.5〜30質量%(以下、単に「%」とい
う)の範囲で、特に、5〜25%の範囲が好ましい。上
記研磨剤粒子の含有率が0.5%未満であると、研磨剤
粒子を含有せしめる効果が得られず、また、30%を越
えて含有しても、研磨剤粒子を含有せしめる効果は変わ
らないが、経済性に劣ると共に、生産性が低下し、好ま
しくない。
【0013】本発明において、接合構造の複合繊維(接
合構造の片方又は一部、部分的)に、または、分散構
造、分割構造、中空構造の何れかの構造の繊維に研磨剤
粒子を含有させる方法としては、例えば、原料モノマー
に添加混合後重合する方法、反応中間体に添加混合する
方法、重合終了後に添加混合する方法、ポリマーペレッ
トに添加混合して溶融する方法、紡糸原液へ添加混合す
る方法などが挙げられる。好ましくは、紡糸直前に添加
混合する方法が望ましい。また、良好な研磨剤粒子の分
散のためにモノマーに添加混合することが好ましい場合
もある。また、接合構造の複合繊維に含有させる複合化
技術は、例えば、コンジュゲート紡糸技術を利用して複
合繊維(接合構造の片方又は一部、部分的)に研磨剤粒
子を含有する接合構造を有する複合繊維が作られる。
【0014】本発明において、少なくとも一方に研磨剤
粒子を含有する接合構造の繊維の具体的態様としては、
例えば、図1(a)〜(d)に示すものが挙げられ、研
磨剤粒子を含有する分散構造の繊維の具体的としては、
例えば、図2(a)〜(b)に示す態様のものが挙げら
れ、研磨剤粒子を含有する分割構造の繊維の具体的とし
ては、例えば、図2(c)に示す態様のものが挙げら
れ、研磨剤粒子を含有する中空構造の繊維の具体的とし
ては、例えば、図2(d)〜(g)に示す態様のものが
挙げられる。図1(a)は、一対〔一方の繊維ともう一
方(他方)の繊維、以下同様〕の接合構造を有する繊維
10であり、接合構造のいずれか一方10a(他方を図
示符号で10bとする)に研磨剤粒子Kを含有せしめた
態様である。図1(b)は、一対の接合構造を有する繊
維11であり、接合構造に部分的に、すなわち、一方の
繊維11a及び他方の繊維11bの外周部に研磨剤粒子
Kを含有せしめた態様である。図1(c)及び(d)
は、3種又は4種からなる接合構造を有する繊維12、
13であり、接合構造の一部、すなわち、図1(c)で
は3種の繊維12a、12b、12cの少なくとも1つ
(本実施形態では1つ)の繊維に研磨剤粒子Kを含有せ
しめた態様であり、図1(d)では4種の繊維13a、
13b、13c,13dの少なくとも1つ(本実施形態
では2つ)の繊維に研磨剤粒子Kを含有せしめた態様で
ある。好ましい接合構造の繊維としては、図1(a)又
は(b)に示す一対の接合構造を有する繊維から構成さ
れるものが望ましい。
【0015】図2(a)及び(b)は、分散型複合繊維
からなる繊維の少なくとも一部に研磨剤粒子を含有せし
めたものであり、図2(a)は放射状構造(放射状部2
0a,それ以外の残部30b)からなる繊維20の残部
20bに研磨剤粒子kを含有せしめたものである。図2
(b)は、多重並列構造を有する複合繊維からなる繊維
の少なくとも一部又は全体に研磨剤粒子を含有せしめた
ものであり、具体的には、多重並列構造(層状部21
a、それ以外の残部21b)からなる繊維21の残部2
1bに研磨剤粒子kを含有せしめたものである。
【0016】図2(c)は、分割構造を有する複合繊維
からなる繊維の少なくとも一部又は全体に研磨剤粒子を
含有せしめたものであり、具体的には、分割構造(扇形
部30a、30b)からなる繊維30の一部30bに研
磨剤粒子kを含有せしめたものである。なお、この分割
繊維は、高圧水流によりエッジ付きの繊維に分割された
後、各種製造法により、編物、織物、シート体などの繊
維物に加工される。図2(d)〜(g)は、夫々中空構
造を有する複合繊維からなる繊維の少なくとも一部又は
全体に研磨剤粒子を含有せしめたものである。図2
(d)は、中空構造(円形部30bと空洞部30a)か
らなる繊維30の一部30bに研磨剤粒子kを含有せし
めたものである。図2(e)は、中空構造(三角部31
bと空洞部31a)からなる繊維31の一部31bに研
磨剤粒子kを含有せしめたものである。図2(f)は、
中空構造(四角形部32bと空洞部32a)からなる繊
維32の一部32bに研磨剤粒子kを含有せしめたもの
である。図2(g)は、中空構造(四角形部33bと空
洞部33aが4つ)からなる繊椎33の一部33bに研
磨剤粒子kを含有せしめたものである。
【0017】本発明における磨きシートは、上記接合構
造の一部、片方、又は部分的に研磨剤粒子を含有する繊
維、並びに、研磨剤粒子を含有する分散構造、若しくは
分割構造、または中空構造の繊維を使用した不織布、織
布、編織布などから選ばれ、これらの1種又は2種以上
を組み合わせることができる。また、本発明では、上記
磨きシートとプラスチックフイルムを組み合わせても良
い。すなわち、磨きシートの形態としては、例えば、不
織布系、織布系、編織布系の単独系、又は、不織布又は
織布/プラスチックシート併用系、不織布/織布併用
系、不織布/編織布系、不織布/プラスチックシート/
織布併用系などの混合系や、これらの二層構造、三層構
造及び多層構造が挙げられる。更に、磨きシートの形状
は、特に限定されるものではなく、例えば、円形、多角
形、四角形、三角形などが挙げられる。また、シート体
の厚みは、特に、0.5mm〜10mm程度、好ましく
は、0.5mm〜5mmが望ましい。また、磨きシート
の表面構造は、特に限定されるものでなく、例えば、平
面構造、エンボス加工、凹凸形状、パイル形状等が望ま
しい。特に、エンボス加工、凹凸形状、パイル形状など
の突起物がシート表面に存在しても良い。この突起物の
高さは、突起物の材質やシートの厚みにより、最適化さ
れるが、好ましくは、0.05mm〜5mm、更に好ま
しくは、0.1mm〜3mmである。
【0018】本発明における磨きシートは、例えば、ウ
エブ形成及び接着の二工程により磨きシートが製造され
るが、その製法は特に限定されるものではなく、例え
ば、ウエブ形成法には乾式、湿式があり、接着法には熱
融着法、接着剤法、繊維交絡法等があり、これらの組合
わせにより不織布を製造すればよい。例えば、接合構造
を有する複合繊維の一部又は片方、部分的に研磨剤粒子
を含有する繊維、でランダムカード法(乾式)によりウ
ェブを形成し、サクション法により繊維を熱融着させて
磨きシートを得ることができる。また、接合構造を有す
る複合繊維の一部又は片方、部分的に研磨剤粒子を含有
する繊維、並びに、分散構造、若しくは分割構造、また
は中空構造の研磨剤粒子を含有する繊維で抄紙法(湿
式)によりウエブを形成し、接着剤により繊維を接着さ
せることによっても磨きシートを得ることができる。
【0019】更に、本発明の磨きシートは、上記接合構
造、並びに、分散構造、若しくは分割構造、または中空
構造を有する研磨剤粒子を含有する繊維の他に、通常の
他の繊維、例えば、木材パルプ繊維、非木材系植物繊
維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維等を
混抄することができる。これらの場合、上記各種構造の
研磨剤粒子を含有する繊維の混合割合は、30%以上、
好ましくは、60%以上であることが望ましい。本発明
の磨きシートは、使用目的によっても異なるが、通常、
後述の研磨力評価法によって測定される研磨力が良好に
なるように研磨粒子の大きさ(平均粒径)、(モース)
硬度、繊維の混合割合などを考慮して決定することが好
ましい。
【0020】本発明の磨きシートは、更に、他の繊維と
組み合わせて使用することができる。すなわち、本発明
の磨きシートには、研磨剤粒子を含有する接合考慮の複
合繊維以外に、親水性繊維又は疎水性繊維を含有させる
ことができる。親水性繊維としては、例えば、レーヨ
ン、パルプ、セルロース繊維、ポリビニールアルコール
(PVA)繊維、アクリル繊維、アクリレート系繊維、
ポリアリールスルホン繊維、プロミックス繊維、シルク
繊維、タンパク質繊維、紙等が挙げられる。また、疎水
性繊維としては、例えば、ポリオレフイン繊維(ポリエ
チレン繊維、ポリプロピレン繊維)、ポリエステル繊
維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊
維、ポリイミド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビ
ニリデン繊維(ビニリデン繊維、塩化ビニリデン繊
維)、ポリアクリルニトリル繊維、モダクリル繊維、ポ
リウレタン繊維、アクリル系繊維、ポリスチレン繊維、
ナイロン繊維、アセテート繊維、ポリアルキレン繊維並
びにこれらの組み合わせ及び共重合体からなる繊維が挙
げられる。上記各親水性繊維又は上記各疎水性繊維は、
1種又は2種以上の繊維から選ばれても良い。また、繊
維の形態は、親水性繊維同士又は疎水性繊維同士を混合
するだけでなく、親水性繊維と疎水性繊維とを混合して
も良い。更に、その他繊維類としては、例えば、タンパ
ク質繊維、シルク繊維、羊毛繊維、中空構造を有する繊
維、芯鞘構造を有する繊維、分割繊維を有する繊維、偏
心構造を有する繊維、木炭を含有する繊維を用いても良
い。本発明の磨きシートは、上記研磨剤粒子を含有する
上記各種構造の繊維と、1種又は2種以上の親水性繊維
及び/又は疎水性繊維を含有する繊維との混紡(ミック
ス)あるいは前記繊維(例えば、不織布もしくは編織
布)の2層又は3層からなる多層構造を有するシートで
ある。
【0021】本発明における磨きシートの繊維間距離
は、特に限定されるものではないが、シートの強度、耐
久性を考えて、10μm〜600μmの範囲が良い。特
に、20μm〜300μmが望ましい。使用性を考慮す
ると、35μm〜200μmが好ましい。また、本発明
における磨きシートを得るための不織布の製法として
は、特に限定されるものでないが、製造時、不織布への
油剤の添加がない、あるいは少ない製造方法が望まし
い。特に、洗浄分野、食品分野又は食品加工分野で使用
する時は、用いる油剤の安全性(FDAの認可された油
剤)が確保できたものが好ましい。製造方法として、例
えば、スパンレース、スパンボンド、メルトブロー、サ
ーマルボンド、ニードルパンチ、湿式が挙げられる。こ
の中で、特に、スパンレース、スパンボンド、メルトブ
ロー、湿式が好ましい。
【0022】本発明の磨きシートには、必要に応じて、
更に、水、界面活性剤(アニオン、ノニオン、カチオ
ン、両性)、キレート剤、増粘剤(水溶性高分子)、溶
剤、香料、pH調整剤、色素、保湿剤、抗菌剤、紫外線
防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤などを適時配合するこ
とができる。特に、口腔内に使用する磨きシートでは、
安全性が確認された基材、剤が選定される。
【0023】界面活性剤としては、例えば、ノニオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチ
オン界面活性剤等の単独系又はこれらの併用系が使用で
きる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリ(オ
キシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)ブロック共
重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油体などが挙げられる。好ましいノニオン界面活性剤
は、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポ
リオキシエチレンデシルペンタデシルエーテル、ポリオ
キシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンデ
シルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンコレス
テリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンヘキシルデシルエーテル、モノステアリル酸エ
チレングリコール、モノステアリル酸ポリエチレングリ
コール、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオ
レイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリオキ
シエチレングリセリン、トリステアリン酸ポリオキシエ
チレングリセリル、ポリオキシエチレントリステアリン
酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンイソス
テアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油、イソステアリン酸ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ラウリン
酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸
エステル、モノ脂肪酸グリセリン、ピログルタミン酸エ
ステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸モノグリセリドなどが挙げられる。より好ましいノ
ニオン界面活性剤は、アルコールエトキシレートが望ま
しい。特に、第ニ級アルコールエトキシレートが良い。
また、好ましいHLBは8〜18の範囲である。より好
ましいHLBの範囲は10〜18である。なお、食品分
野および口腔衛生分野では、食品添加物の乳化剤がよ
い。例えば、乳化剤としては、食品用乳化剤が挙げられ
る。具体的には、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリ
ン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステ
ル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコ
ハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ソレビタ
ン脂肪酸エステルが挙げられる。好ましいHLBは、1
0〜16の乳化剤(食品用乳化剤)が望ましい。好まし
くは、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソレビタン脂肪酸
エステルが望ましい。特に、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ショ糖脂肪酸エステルが好ましい。
【0024】また、好ましいアニオン界面活性剤として
は(括弧内は、具体的な化合物)、例えば、アルキルベ
ンゼンスルフォン酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウ
ム)、αーオレフィンスルホン酸塩(αーオレフィンス
ルホン酸ナトリウム)、高級脂肪酸アルカリ塩(ラウリ
ル酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸などの塩類)、アル
キル硫酸塩(アルキル硫酸ナトリウム)、アルキルエー
テル硫酸エステル塩及びEO付加体(ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸ナトリウム)、アルキルエーテ
ルリン酸エステル塩及びEO付加体〔ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸ナトリウム、ジ(ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル)リン酸ナトリウム〕、フェ
ニルエーテル硫酸エステル塩(ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸ナトリウム)、メチルタウリ
ン酸塩(アルキロイルメチルタウリンナトリウム、アル
キロイルベンザルコシンナトリウム)、アラニネート及
びその塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、
エーテルカルボン酸及びその塩、アルキルスルホン酸及
びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩等が
挙げられる。より好ましくは、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩(ラウリル酸、ステアリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸などの塩類)、アルキル硫酸塩(ド
デシル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ス
テアリル硫酸ナトリウム)、アルキルエーテル硫酸エス
テル塩及びEO付加体(ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸ナトリウム)が望ましい。
【0025】そのほか、両性界面活性剤では、例えば、
N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリ
シン、N−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチル
グリシン、N−ラウロイルアミノプロピル−N−カルボ
キシメチル−N−ヒドロキシルエチルグリシン、N−オ
レイルアミノプロピル−N−カルボキシメチル−N−ヒ
ドロキシルエチルグリシン、N−3−ドデシロキシ−2
−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチルグリシン、N
−ココイルアミノプロピル−N−ヒドロキシエチル−3
−アミノ−プロピオン酸、トリ−[3−(N−ココイル
アミノエチル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシ
メチル)アミノ−2−ヒドロキシ−プロパノール]ホス
フェート、アルキルジアミノエチルグリシン・ハイドロ
クロライド(アルキル基は、12個と14個の炭素原子
を含むものを主成分とする)が挙げられる。その他、ア
ミノ酸系両性界面活性剤が好ましい。カチオン界面活性
剤として、例えば、アルキルアミノ塩、アルキルアンモ
ニウム塩等が挙げられる。
【0026】また、上記界面活性剤の形態は、アニオン
界面活性剤単独系、ノニオン界面活性剤単独系、両性界
面活性剤単独系、カチオン界面活性剤単独系あるいは、
これらの1種又は2種以上の界面活性剤の組み合わせが
好ましい。ノニオン界面活性剤の形態は、エチレンオキ
サイド(EO)付加体単独、あるいは、プロピレンオキ
サイド(PO)付加物単独、あるいはEO付加体とPO
付加物の混合体でも良い。
【0027】溶剤としては、例えば、エタノール、イソ
プロピルアルコールなどのアルコール類、または、それ
らのアルコール類とエチレングリコール、プロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールなどのグリコール類もしくは、そのアルキルエ
ーテル、グリコールエーテルが挙げられる。グリコール
エーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコール−tert−ブチルエーテル等
のグリコールエーテル類が挙げられる。その他に用いる
ことができる溶剤としては、例えば、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、プ
ロピレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコ
ールメチルエーテルなどが挙げられるが、好ましくは、
アルキル基が3又は4のエチレングリコール又はジエチ
レングリコールモノアルキルエーテルが望ましい。抗菌
剤は、被磨き面に存在するカビ、細菌、ウイルスを殺菌
し、保存中のカビ細菌等の発生を抑制するものであり、
そのため、製品の保存安定性等を更に向上するものとな
る。抗菌剤としては、例えば、安息香酸及びその塩、安
息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸亜鉛、ポリリジン、
塩化ベンゾトニウム、塩化ベンザルコニウム、キトサ
ン、トリクロサン等が挙げられる。その他、防腐剤も含
まれる。特に、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸亜
鉛、ポリリジン、塩化ベンゾトニウム、塩化ベンザルコ
ニウム、キトサンが好ましい。
【0028】増粘剤としては、例えば、水溶性高分子化
合物、無機系粘土鉱物が挙げられる。水溶性高分子化合
物としては、例えば、ボリビニルアルコール(PV
A)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルエチルセルロース、その他セルロース誘導体、ポリ
ビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロ
ース、キサンタンガム、アルギン酸又はその塩、カラギ
ナン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸塩、アク
リル酸ポリマー(鎖状型、架橋型)、アクリル酸・メタ
クリル酸アルキル共重合体等が挙げられる。これらの中
でも、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロ
ース(MC)、エチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン(PVP)、キサンタンガ
ム、アルギン酸又はその塩、カルボキシビニルポリマ
ー、アクリル酸ポリマー(架橋型)が好ましい。また、
無機系粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト、モン
モリロナイト等が挙げられ、これらのうちスメクタイト
が最適である。
【0029】香料としては、例えば、調合香料、天然香
料などが挙げられる。調合香料としては、例えば、α−
ピネン、β−ピネン、カンフエン、リモネン等のテルペ
ン系炭化水素類、シス−3−ヘキサノール、1−オクテ
ン−3−オ−ル等の脂肪族アルコール類又はこれらのア
ルコールエステル類、リナロール、ゲラニオール、ネロ
ール、シトロネオール等のテルペン系アルコール類又は
これらのアルコールのエステル類、ベンジルアルコー
ル、フェニルエチルアルコール等の芳香族アルコール類
又はこれらのアルコールのエステル類、ウンデシルアル
デヒド等の脂肪族アルデヒド類、シトラール等のテルペ
ン系アルデヒド類、オイゲノール等のフェノール類又は
これらのアルデヒドのアセタール類、メチルノニルケト
ン、メチルヘプテノン等のケトン類又はこれらのケトン
のケタール類、シクロペンタデカノリド、シクロペンタ
デカノン等のムスク化合物などを例示することができ
る。また、天然香料としては、例えば、アビエス油、オ
リガナム油、ゲラニウム油、シトロネラ油、スイートオ
レンジ油、、ナツメグ油、ビターアーモンド油、ベチバ
ー油、ベチグレン油、ペパーミント油、ライム油、ラベ
ンダー油、ベルガモット油、ポア・ド・ローズ油、ユー
カリ油、ジャスミン油、ひば油、ラベンダー油、ライム
油、レモン油、サンダルウッド油などを例示することが
できる。これらの合成香料及び天然香料は、単独若しく
は複数種を適宜に選択混合して使用することができる。
【0030】このように構成される本発明の磨きシート
では、少なくとも一方に研磨剤粒子を含有する接合構造
を有する繊維、並びに、研磨剤粒子を含有する分散構
造、若しくは分割構造、または中空構造を有する繊維を
使用したものであるので、清掃分野と口腔分野などにお
いても、手に与える柔軟性、肌触り、質感などの触感も
良好であり、被洗浄面を傷つけないで汚れを落とすこと
ができるものとなる。
【0031】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明は下記実施例に限定されるも
のではない。
【0032】(実施例1)水酸化アルミニウム(平均粒
径3μm、モース硬度2.5)が一対の接合構造の片方
(一方の繊維)に30%含有されている複合繊維〔一方
の繊維/他方の繊維:ポリプロピレン/ポリエチレン、
図1(a)参照〕を原料として、普通カード法を用い
て、ウエブを形成し、高圧柱状水流(ウオータージェッ
ト)により磨きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0033】(実施例2)水酸化アルミニウム(平均粒
径3μm、モース硬度2.5)が繊維周辺(外側)に2
0%含有されている一対の接合型繊維〔ポリエチレン/
ポリエチレン、図1(b)参照〕)を原料として、普通
カード法とを用いて、ウエブを形成し、ニードルパンチ
により磨きシート(坪量100g/m2)を得た。
【0034】(実施例3)一対の接合構造を有する繊維
の一部と片方にアパタイト(平均粒径5μm、モース硬
度5.0)が30%含有されている複合繊維〔一方の繊
維/片方の繊維:ポリプロピレン/ポリエチレン、図1
(a)参照〕を原料として、普通カード法とを用いて、
ウエブを形成し、高圧柱状水流(ウオータージェット)
により磨きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0035】(実施例4)ゼオライト(平均粒径3μ
m、モース硬度4.0)が20%含有されている分散構
造の繊維〔ポリプロピレン/ポリエチレン、図2(a)
参照〕を原料として、普通カード法を用いて、ウエブを
形成し、高圧柱状水流(ウオータージェット)により磨
きシート(坪量80g/m2)を得た。
【0036】(実施例5)炭酸カルシウム(平均粒径3
μm、モース硬度3.0)が15%含有されている分割
散構造の繊維〔ポリエステル/ポリプロピレン、図2
(c)参照〕を原料として、普通カード法とを用いて、
ウエブを形成し、ニードルパンチにより磨きシート(坪
量100g/m2)を得た。
【0037】(実施例6)第二リン酸カルシウム(平均
粒径5μm、モース硬度3.5)が10%含有されてい
る中空構造の繊維〔ポリプロピレン、図2(d)参照〕
を原料として、普通カード法とを用いて、ウエブを形成
し、高圧柱状水流(ウオータージェット)により磨きシ
ート(坪量80g/m2)を得た。
【0038】(比較例1)複合繊維(芯部/鞘部:ポリ
プロピレン/ポリエチレン)を原料として、鞘部に実施
例1と同様に酸化アルミニウム(平均粒径3μm、モー
ス硬度8.8)が20%含有されている複合繊維を原料
として、実施例1に記載の方法で不織布シート(坪量8
0g/m2)を得た。
【0039】(比較例2)実施例4に記載の分散構造の
繊維(ただし、研磨剤粒子含有せず)を原料として、実
施例4に記載の方法で不織布シート(坪量80g/
2)を得た。 (比較例3)実施例5に記載の分割構造の繊維(ただ
し、研磨剤粒子含有せず)を原料として、実施例5に記
載の方法で不織布シート(坪量100g/m2)を得
た。 (比較例4)実施例6に記載の中空構造の繊維(ただ
し、研磨剤粒子含有せず)を原料として、実施例6に記
載の方法で不織布シート(坪量80g/m2)を得た。
【0040】上記実施例1〜6及び比較例1〜4で得ら
れた磨きシートについて、汚れの除去効果及び傷つき性
について、下記の方法で評価した。これらの結果を下記
表1に示す。
【0041】(汚れの除去効果の評価法)ステンレス板
(5cm×10cm)に食用油とカーボンブラックの混
合物(3/1)を0.1g塗布し、130℃で30分間
放置し、モデル汚れとした。このモデル汚れに下記配合
組成の洗浄液1.5gを塗布し、上記で作製した実施例
1〜6及び比較例1〜4のシートを用いて汚れの除去性
を評価した。汚れを擦る力は、20cm2あたり700
gの荷重で150回洗浄した後の、汚れの除去性を目視
(官能評価)で下記評価基準で評価した。
【0042】 洗浄液配合組成(全量100%): ソフタノール120 2% プロピレングリコールモノメチルエータル 3% エタノール 8% モノエタノールアミン 1% 水 バランス 評価基準: ○:汚れがほとんど除去できた。 △:汚れが少し除去できた。 ×:ほとんど除去できなかった。
【0043】(傷つき性評価の評価法)市販されている
陶器及びステンレス板(10cm×20cm)に上記配
合組成の洗浄液3gを含浸させたシートを用いて被洗浄
面に対する傷つき性を評価した。この時の擦る力は、2
0cm2あたり700gの荷重で150回洗浄した後
の、傷つき性を目視(官能評価)で下記評価基準で評価
した。 評価基準: ○:被洗浄面が傷つかない。 △:少し被洗浄面が傷つく。 ×:被洗浄面が傷つく。
【0044】
【表1】
【0045】上記表1の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例1〜6の磨きシートは、本発明の範
囲外となる比較例1〜3の芯鞘構造の磨きシートなどに
比べ、被洗浄面を傷つけることなく、汚れがほとんど除
去できることが判明した。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、住居分野の頑固な汚れ
だけでなく、口腔内の汚れも除去でき、かつ、被洗浄面
を傷つけないで汚れを落とすことができる磨きシートが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、夫々研磨剤粒子を含有する
接合構造の繊維の一例を示す横断面図と縦断面図であ
る。
【図2】(a)及び(b)は、夫々研磨剤粒子を含有す
る分散構造の繊維の一例を示す横断面図と縦断面図であ
り、(c)は、研磨剤粒子を含有する分割構造の繊維の
一例を示す横断面図と縦断面図であり、(d)〜(g)
は夫々研磨剤粒子を含有する中空構造の繊維の一例を示
す横断面図と縦断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 徳子 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3B074 AA01 AA02 AA08 AB01 AC00 CC01 3C063 AA10 AB07 BB25 EE40 FF04 4L047 AA14 AA27 AB02 AB09 BA03 CB10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方に研磨剤粒子を含有する
    接合構造を有する繊維を使用したことを特徴とする磨き
    シート。
  2. 【請求項2】 研磨剤粒子を含有する分散構造若しくは
    分割構造または中空構造を有する繊維を使用したことを
    特徴とする磨きシート。
JP35642899A 1999-12-15 1999-12-15 磨きシート Pending JP2001169986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35642899A JP2001169986A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 磨きシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35642899A JP2001169986A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 磨きシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001169986A true JP2001169986A (ja) 2001-06-26

Family

ID=18448971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35642899A Pending JP2001169986A (ja) 1999-12-15 1999-12-15 磨きシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001169986A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105103A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Daiwa Kasei Kogyo Kk 繊維状多孔研磨砥石
JP2010264561A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 V Technology Co Ltd 微小突起除去装置、微小突起除去方法および微小突起除去テープ
JP2017526537A (ja) * 2014-05-21 2017-09-14 ファチォ ユニバーシティー 超微細研磨材生体高分子柔軟研磨膜及びその製造方法
JP2021074208A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 株式会社和倉ダスキン 汚れ除去用繊維製品

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105103A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Daiwa Kasei Kogyo Kk 繊維状多孔研磨砥石
JP2010264561A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 V Technology Co Ltd 微小突起除去装置、微小突起除去方法および微小突起除去テープ
JP2017526537A (ja) * 2014-05-21 2017-09-14 ファチォ ユニバーシティー 超微細研磨材生体高分子柔軟研磨膜及びその製造方法
JP2021074208A (ja) * 2019-11-07 2021-05-20 株式会社和倉ダスキン 汚れ除去用繊維製品
JP7084904B2 (ja) 2019-11-07 2022-06-15 株式会社和倉ダスキン 汚れ除去用繊維製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6418609B2 (ja) 個別化靭皮繊維の不織布
DE60013053T2 (de) Methode zum Reinigen von Fussböden und anderer grosser Flächen
DE29924439U9 (de) Reinigungsgerät in Form eines Mops
JP5413884B2 (ja) 皮膚清浄用シート
CN1553792A (zh) 美容发泡清洁枕
TW201442881A (zh) 水可分散之不織布基材及其製造方法
JP2016516914A (ja) 短い個別化靭皮繊維の不織布およびそれによって作られる製品
JP2016516914A5 (ja)
JP2003528164A (ja) 硬い表面のクリーニング組成物、予め湿らせた拭取り具、使用方法、及び前記組成物又は拭取り具及びすすぎをしないような強制的条件下において外観及び/又は衛生を改良し、クリーニング及びメンテナンスを容易にするための使用説明書を含有する物品。
KR20090097881A (ko) 내부에 층화 습윤 조성물을 가지는 습윤 와이프 및 그의 제조 방법
KR102009549B1 (ko) 강도 및 분산성이 개선된 습식 티슈
JP2006288604A (ja) スキンケア用シート
WO2008119636A1 (de) Textiles flächengebilde mit reinigungsvermögen
JP2001169986A (ja) 磨きシート
JP5281824B2 (ja) つや出し剤及び硬質表面用清掃シート
JP3983204B2 (ja) 拭き取りシート
JP4036827B2 (ja) 床用清掃シート
JP2001198065A (ja) 床用清掃シート
KR20010023975A (ko) 예비 보습된 닦음제
JP3566844B2 (ja) シート状パック及びその製造方法
JP2001172852A (ja) 磨きシート
US20030114069A1 (en) Personal care and surface cleaning article
JP2007031856A (ja) 洗浄作用を有する不織布シート
EP1483363B1 (en) Antibacterial cleaning wipe
JP2002045321A (ja) 清掃用ウエットシート